JP2021151839A - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの制御が容易なウェビング巻取装置を得る。【解決手段】本ウェビング巻取装置では、第2モータ192が駆動されると、第1モータ182が第1モータ182の駆動状態での第1出力軸42の回転方向と同じ方向へ回転される。これによって、第2モータ192の駆動状態で第1モータ182の駆動させた場合の第1出力軸42の回転速度が第2モータ192の駆動停止状態で第1モータ182の駆動させた場合の第1出力軸42の回転速度よりも早くなる。【選択図】図5

Description

本発明は、車両のシートベルト装置を構成するウェビング巻取装置に関する。
例えば、下記特許文献1に開示されたウェビング巻取装置では、モータの出力軸からスプールまでの回転の伝達経路が2系統設けられている。これらの伝達経路は、減速比が異なっている。すなわち、一方の系統の伝達経路は、減速比が大きく、スプールの巻取方向への回転速度は、低速である。これに対して、他方の系統の伝達経路は、減速比が小さく、スプールの回転速度は、高速である。
ところで、下記特許文献1に開示された構成では、モータが正転駆動されると、一方の系統の伝達経路でモータの出力軸の回転(正転)がスプールへ伝えられてスプールが巻取方向へ回転される。これに対して、モータが逆転駆動されると、他方の系統の伝達経路でモータの出力軸の回転(逆転)がスプールへ伝えられてスプールが巻取方向へ回転される。このように、一方の系統の伝達経路でモータの出力軸の回転をスプールへ伝える場合と、他方の系統の伝達経路でモータの出力軸の回転をスプールへ伝える場合とでモータの出力軸の回転方向を変えなくてはならない。このため、モータの制御が難しい。
特開2016−222005号公報
本発明は、上記事実を考慮して、モータの制御が容易なウェビング巻取装置を得ることが目的である。
本発明の第1の態様のウェビング巻取装置は、長尺帯状のウェビングの長手方向基端部が係止され、巻取方向への回転によって前記ウェビングの長手方向基端側から前記ウェビングを巻取るスプールと、駆動されることによって出力軸が所定方向へ回転され、前記出力軸と前記スプールとが機械的に連結された状態では、前記出力軸の所定方向への回転によって前記スプールが巻取方向へ回転されると共に、前記出力軸に対する同軸上で前記出力軸に対して相対的に回転可能な第1モータと、駆動されることによって前記第1モータを前記所定方向へ回転させる第2モータと、前記第1モータの前記所定方向とは反対方向への回転を制限する回転制限手段と、を備えている。
本発明の第1の態様におけるウェビング巻取装置では、第1モータの出力軸がスプールへ連結された状態では、第1モータが駆動されて第1モータの出力軸が所定方向へ回転されると、スプールが巻取方向へ回転される。これによって、ウェビングがスプールに巻取られる。
また、第1モータは、出力軸に対する同軸上で出力軸に対して相対回転可能とされる。しかも、第1モータの駆動状態での出力軸の回転方向である所定方向とは反対方向への第1モータの回転は、回転制限手段によって制限される。このため、第2モータが駆動されると、第1モータは、所定方向へ回転される。したがって、この状態で第1モータが駆動されて、出力軸が所定方向へ回転されると、第2モータの駆動停止状態で第1モータ駆動された場合に比べて出力軸の所定方向への回転速度が早くなり、スプールの巻き取り方向への回転速度が早くなる。
本発明の第2の態様のウェビング巻取装置は、本発明の第1の態様のウェビング巻取装置において、前記第2モータの駆動トルクは、前記第1モータの駆動トルクよりも大きい。
本発明の第2の態様におけるウェビング巻取装置によれば、第2モータの駆動トルクは、第1モータの駆動トルクよりも大きい。このため、第1モータの駆動トルクによってスプールを巻取方向へ回転できない状態になっても第2モータの駆動トルクによってスプールの巻取方向への回転可能な場合がある。このような場合には、第2モータの駆動トルクによってウェビングをスプールに更に巻取らせることができる。
本発明の第3の態様のウェビング巻取装置は、本発明の第1の態様又は第2の態様のウェビング巻取装置において、前記回転制限手段は、前記出力軸に対する同軸上に設けられ、前記第1モータに対する相対回転が制限されたウォームホイールと、前記ウォームホイールに噛合い、前記第2モータが駆動されることによって回転されて前記ウォームホイールを回転させると共に、前記ウォームホイールからの回転の伝達による回転が制限されたウォームギヤと、を含んで構成されている。
本発明の第3の態様におけるウェビング巻取装置によれば、第2モータが駆動されると、ウォームギヤが回転される。ウォームギヤにはウォームホイールが噛合っており、ウォームギヤの回転は、ウォームホイールに伝わり、ウォームホイールが回転される。ウォームホイールは、第1モータの出力軸に対する同軸上に設けられ、第1モータに対する相対回転が制限されている。したがって、ウォームホイールが回転されると、第1モータが出力軸に対する同軸上で回転される。このようにして第2モータの駆動力で第1モータが回転される。
ここで、ウォームギヤは、ウォームホイールからの回転の伝達による回転が制限される(所謂、ウォームギヤによるウォームホイールのセルフロック)。このため、第2モータの駆動停止状態で第1モータが駆動された際に、第1モータ自身が回転されることを制限できる。
以上、説明したように、本発明の第1の態様のウェビング巻取装置では、駆動手段の出力軸の回転方向を変えなくても、回転の伝達経路を第1回転伝達手段から第2回転伝達手段に切替えて、スプールの巻取方向への回転を高速から低速へ変えることができ、駆動手段の制御を容易にできる。
本発明の一実施の形態に係るウェビング巻取装置の分解斜視図である。 クラッチを車幅方向右側から見た側面図である。 連結パウルがラチェットギヤへ噛み合った状態を示す図2に対応する側面図である。 ギヤボックスの外側保持リング、内側保持リング、スライダを装置右側から見た側面図である。 ギヤハウジング内の第1モータ、第2モータ等を示す分解斜視図である。
<本実施の形態の構成>
次に、本発明の一実施の形態を図1から図5の各図に基づいて説明する。なお、以下の各図において適宜に示される矢印FRは、ウェビング巻取装置10の装置前側を示し、矢印LHは、装置左側を示し、矢印UPは、装置左側を示す。また、矢印A方向は、スプール18の中心軸線周りの一方である巻取方向を示す。
図1に示されるように、ウェビング巻取装置10は、例えば、車両の骨格部材や補強部材等の車体構成部材に固定されるフレーム12を備えている。フレーム12は、車体への取付状態で装置左右方向(図1の矢印LH方向及びその反対方向)に互いに対向する脚板14、16を備えている。
これらの脚板14、16の間にはスプール18が設けられている。スプール18は、概ね、略円筒形状とされ、スプール18の軸方向は、脚板14と脚板16との対向方向(すなわち、装置左右方向)とされている。スプール18には長尺帯状に形成されたウェビング20の長手方向基端部が係止されている。スプール18は、その中心軸線周りの一方である巻取方向(図1等の矢印A方向)へ回転することによって、ウェビング20をその長手方向基端側から巻取って格納する。また、例えば、乗員が身体にウェビング20を装着するにあたってウェビング20が引張られると、スプール18に巻取られているウェビング20がスプール18から引出されると共にスプール18が巻取方向とは反対の引出方向へ回転される。
スプール18の内側には図示しないトーションシャフトが設けられている。トーションシャフトは、棒状の部材とされ、トーションシャフトの軸方向は、スプール18の軸方向に沿っている。トーションシャフトは、脚板14側の端部よりも脚板16側でスプール18に対して同軸的な相対回転が不能な状態でスプール18に連結されている。
また、脚板14の装置左側(図1の矢印LH方向側)にはロック手段としてのロック機構22が設けられている。ロック機構22は、例えば、車両が急減速状態になった場合及びスプール18が急激に引出方向に回転した場合の少なくとも一方の場合に作動する。ロック機構22が作動することによって、スプール18の引出方向への回転が直接又は間接的に制限され、スプール18からのウェビング20の引出しが制限される。
さらに、脚板14の装置左側(図1の矢印LH方向側)には強制引張手段としてのプリテンショナ26が設けられている。プリテンショナ26は、車両急減速状態で作動され、作動されることで、上記のトーションシャフトの脚板14側の端部に巻取方向への回転力が付与される。これによって、スプール18が強制的に巻取方向へ回転される。
一方、脚板16の装置右側(図1の矢印LHとは反対方向側)には駆動力伝達機構50が設けられている。駆動力伝達機構50は、ギヤボックス52を備えている。ギヤボックス52には第1支持軸58が設けられている。第1支持軸58の軸方向は、装置左右方向とされており、第1支持軸58には第1二段ギヤ60が回転自在に支持されている。第1二段ギヤ60は、外歯で平歯の大径ギヤ62を備えている。大径ギヤ62は、ギヤ56よりも大径で且つギヤ56よりも歯数が多く設定されておりギヤ56に噛合っている。大径ギヤ62の軸方向側方には、大径ギヤ62よりも小径とされた外歯で平歯の小径ギヤ64が大径ギヤ62に対して同軸的且つ一体的に形成されている。
第1二段ギヤ60の回転半径方向側方では、ギヤボックス52の底部に第2支持軸68が形成されている。第2支持軸68の軸方向は、装置左右方向とされており、第2支持軸68には第2二段ギヤ70が回転自在に支持されている。第2二段ギヤ70は外歯で平歯の大径ギヤ72を備えている。大径ギヤ72は、小径ギヤ64よりも大径で且つ小径ギヤ64よりも歯数が多く設定されており小径ギヤ64に噛合っている。大径ギヤ72の軸方向側方には、大径ギヤ72よりも小径とされた外歯で平歯の小径ギヤ74が大径ギヤ72に対して同軸的且つ一体的に形成されている。
この第2二段ギヤ70の回転半径方向側方では、ギヤボックス52の底部に第3支持軸78が形成されている。第3支持軸78の軸方向は、装置左右方向とされており、第3支持軸78には外歯で平歯のギヤ80が回転自在に支持されている。ギヤ80は、小径ギヤ74よりも大径で且つ小径ギヤ74よりも歯数が多く設定されており小径ギヤ74に噛合っている。
ギヤ80の回転半径方向側方にはクラッチ90が設けられている。クラッチ90は、入力ギヤ92を備えている。入力ギヤ92は、底壁部94を備えている。底壁部94には円孔96が形成されている。円孔96に対応してギヤボックス52の底部にはリング状の支持部98が形成されている。支持部98は、ギヤボックス52の底部から脚板16とは反対側へ向けて立設されている。また、支持部98は、その中心軸線が上記のスプール18の中心軸線に対して略同軸となるように形成されている。
この支持部98は、円孔96を貫通しており、底壁部94、すなわち、入力ギヤ92を支持部98の中心軸線周りに回転自在に支持している。底壁部94の外周部には、外歯で平歯のギヤ部100が形成されている。ギヤ部100は、底壁部94の円孔96に対して同軸的に形成されていると共に、上記のギヤ80よりも大径で、しかも、ギヤ80よりも歯数が多く、ギヤ80に噛合っている。上記のように、ギヤ80は、第2二段ギヤ70を介して第1二段ギヤ60に機械的に連結されているため、第1二段ギヤ60の回転が減速されてギヤ部100に伝わり、ギヤ部100、すなわち、入力ギヤ92が回転する。
一方、ギヤ部100の内側には一対のパウル支持軸102が設けられている。各パウル支持軸102の軸方向は、円孔96の中心軸方向と同じ方向、すなわち、装置左右方向とされ、入力ギヤ92の底壁部94から脚板16とは反対側へ向けて突出形成されている。これらのパウル支持軸102は、円孔96の中心を挟んで互いに対向するように形成されている。これらのパウル支持軸102には、回転伝達手段としての連結パウル110が設けられている。各連結パウル110には円孔112が形成されている。円孔112には上記のパウル支持軸102が貫通配置されており、各連結パウル110は、回動可能にパウル支持軸102に支持されている。
ギヤ部100の内側にはラチェットギヤ114が設けられている。ラチェットギヤ114は、底壁部94の円孔96を通過してギヤ部100の内側に入り込んでいるアダプタ116に取付けられている。アダプタ116は、上述したトーションシャフトに対して相対回転不能な状態でトーションシャフトの脚板16側の端部に装着されており、ラチェットギヤ114は、アダプタ116に対して相対回転不能な状態でアダプタ116に取付けられている。このため、ラチェットギヤ114は、アダプタ116及びトーションシャフトを介してスプール18に対する同軸的な相対回転が不能な状態で間接的にスプール18に連結されている。
図2に示されるように、ラチェットギヤ114の外周部には外歯のラチェット歯が形成されている。このラチェットギヤ114のラチェット歯に対応して、上記の連結パウル110には噛合部122が形成されている。連結パウル110は、円孔112を貫通するパウル支持軸102周りの一方へ回動することで、図3に示されるように、噛合部122がラチェットギヤ114の外周部へ接近して、ラチェットギヤ114のラチェット歯に噛合部122が噛合う。この状態で入力ギヤ92が支持部98周りに巻取方向に回転すると、入力ギヤ92と共に巻取方向に回転する連結パウル110の噛合部122がラチェットギヤ114を巻取方向に押圧する。これによって、ラチェットギヤ114が入力ギヤ92と共に巻取方向へ回転される。
ここで、一方のパウル支持軸102に対して他方のパウル支持軸102は、入力ギヤ92の回転中心周りに180度ずれた状態で形成されている。これに対して、ラチェットギヤ114に形成された外歯のラチェット歯は、奇数とされている。このため、一方のパウル支持軸102に支持された連結パウル110の噛合部122がラチェットギヤ114のラチェット歯に噛合うと、他方のパウル支持軸102に支持された連結パウル110の噛合部122は、ラチェットギヤ114の回転周方向に沿ったラチェット歯の斜面の中間部に接してラチェット歯に噛合わない。このような構成では、ラチェット歯の形成間隔の半分の角度だけラチェットギヤ114が回転すれば、何れかの連結パウル110の噛合部122がラチェットギヤ114のラチェット歯に噛合う。
一方、上記のパウル支持軸102の側方では、底壁部94に支持ピン124が形成されている。これらの支持ピン124の各々にはリターンスプリング126が取付けられている。リターンスプリング126は、中間部がコイル状とされた捩じりコイルばねで、その一端は、底壁部94に形成された図示しない係止部に係止されている。これに対して、リターンスプリング126の他端側は、連結パウル110のスプリング当接部128に圧接しており、パウル支持軸102周りの他方、すなわち、噛合部122をラチェットギヤ114の外周部から離間させる向きに連結パウル110を付勢している。
また、クラッチ90は、一対のスライダ140を備えている。図4に示されるように、スライダ140は、基部142を備えている。基部142は、細幅板状に形成されており、基部142の幅方向は、スライダ140の高さ方向、更に言えば装置左右方向(図4等の矢印LH方向及びその反対方向)とされている。基部142の長手方向両端部近傍には曲部144が形成されている。曲部144は、基部142の厚さ方向一方の側を曲率の中心として、基部142の幅方向を軸方向とする軸周りに基部142を屈曲又は湾曲することで形成されている。
図1及び図4に示されるように、この基部142に対応して上記のギヤボックス52の底部には保持部としての外側保持リング146が形成されている。外側保持リング146は、上記の支持部98に対して同軸のリング状に形成されており、脚板16とは反対側へ向けてギヤボックス52の底部から立設されている。この外側保持リング146の内側には保持部としての内側保持リング148が外側保持リング146に対して同軸的に形成されている。内側保持リング148は、外径寸法が外側保持リング146の内径寸法よりも小径のリング状とされ、脚板16とは反対側へ向けてギヤボックス52の底部から立設されている。
この外側保持リング146と内側保持リング148との間には、基部142の厚さ方向一方の側(すなわち、曲部144の曲率の中心が位置する側)が内側保持リング148の外周部と対向するようにスライダ140の基部142が入り込んでいる。外側保持リング146と内側保持リング148との間に入り込んでいる基部142の長手方向中央部及びその近傍では、基部142が内側保持リング148の外周部に圧接し、基部142の長手方向両端部側における曲部144の曲部分が外側保持リング146の内周部に圧接している。
また、基部142の幅方向一端部には肩片150が形成されている。肩片150は、平板状とされており、肩片150の厚さ方向は、概ね、基部142の幅方向に沿った平板状とされている。図4に示されるように、基部142が外側保持リング146と内側保持リング148との間に入ってスライダ140がギヤボックス52に装着された状態で、肩片150は、その厚さ方向一方の面、すなわち、ギヤボックス52の底部側を向く面が内側保持リング148の先端(すなわち、ギヤボックス52の底部とは反対側の内側保持リング148の端部)に接する。
また、基部142の幅方向一端部における基部142の長手方向中央側からは当接部152が延出されている。図2に示されるように、当接部152に対応して入力ギヤ92の底壁部94には孔154が形成されている。孔154は、パウル支持軸102に支持された連結パウル110の噛合部122の近傍に形成されている。外側保持リング146と内側保持リング148との間に基部142が配置されたスライダ140は、当接部152が孔154を通過しており、特にスライダ140の初期状態では入力ギヤ92の回転周方向に沿った噛合部122の巻取方向側で当接部152が噛合部122と対向している。入力ギヤ92の回転周方向に沿った当接部152の中間部よりも引出方向側は、湾曲部156とされている。湾曲部156は、基部142の幅方向を軸方向とする軸周りに曲がっている。
また、図4に示されるように、当接部152の基部142とは反対側には肩片158が形成されている。肩片158は、スライダ140の高さ方向に沿った当接部152の中間部よりも先端側(基部142とは反対側)を、当接部152の幅方向(基部142の長手方向)を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることで形成されおり、肩片158の厚さ方向は、概ね、スライダ140の高さ方向、すなわち、スプール18の軸方向に沿っている。
一方、図1に示されるように、ギヤボックス52の脚板16とは反対側の開口端側には閉止板162が設けられている。閉止板162は、図示しないボルトやねじ等の締結手段によってギヤボックス52に一体的に取付けられている。ギヤボックス52に取付けられた閉止板162は、ギヤボックス52の脚板16とは反対側の開口を閉止して、第1二段ギヤ60、第2二段ギヤ70、ギヤ80や入力ギヤ92(クラッチ90)の脱落を規制している。また、ギヤボックス52に取付けられた閉止板162は、ギヤボックス52の開口を閉止するのみならず、入力ギヤ92における連結パウル110やリターンスプリング126を収容している側を閉止しており、入力ギヤ92内からの連結パウル110やリターンスプリング126の脱落を規制している。
さらに、閉止板162には閉止板162の厚さ方向に貫通した孔164が形成されており、スプール18に対して同軸的にアダプタ116から突出形成された軸部166が孔164を通過して閉止板162の外側に突出している。閉止板162の外側(閉止板162のギヤボックス52とは反対側)にはスプリングハウジング172が設けられている。
スプリングハウジング172は、ギヤボックス52に一体的に連結されている。孔164を通過した軸部166は、スプリングハウジング172の内側に入り込んで、スプリングハウジング172内に形成された図示しない軸受け部に回転自在に支持されている。また、スプリングハウジング172には図示しない渦巻きばねが収容されている。この渦巻きばねの渦巻き方向外側の端部は、スプリングハウジング172に直接又は間接的に係止され、渦巻き方向内側の端部がスプリングハウジング172に入り込んだ軸部166に直接又は間接的に係止されている。
この渦巻きばねは、軸部166が引出方向に回転すると巻き締められ、軸部166を巻取方向に付勢する。通常の状態でスプール18から引出されたウェビング20をスプール18に巻取らせて格納する際には、この渦巻きばねの付勢力でスプール18を巻取方向に回転させる。
一方、脚板14と脚板16との間におけるスプール18の装置下側(図1の矢印UPとは反対方向側)にはモータハウジング180が設けられている。モータハウジング180の内側には、図5に示される第1モータ182が設けられている。第1モータ182は、出力軸としても第1出力軸42を備えている。第1出力軸42の軸方向は、装置左右方向とされ、第1出力軸42の装置右側部分は、モータハウジング180の外側へ延びており、図1に示されるように、フレーム12の脚板16を貫通してギヤボックス52の内側に入っている。
図5に示されるように、第1出力軸42の先端部(装置右側端部)には、ギヤ56が第1出力軸42に対する同軸上で第1出力軸42に対して一体的に設けられている。ギヤ56は、ギヤボックス52の内側に配置されており、第1二段ギヤ60の大径ギヤ62へ噛合されている。したがって、第1モータ182が駆動されて第1出力軸42が回転されると、第1出力軸42の回転が第1二段ギヤ60の大径ギヤ62へ伝わり、これによって第1二段ギヤ60が回転される。
また、モータハウジング180の内側には、モータケース184が設けられている。モータケース184は、合成樹脂材等の絶縁性材料によって有底筒形状に形成されており、モータケース184の外周部の中心軸線方向は、第1モータ182の第1出力軸42の中心軸方向に対する同軸上に配置されている。第1モータ182は、モータケース184の内側に収容されている。第1モータ182のモータケース184内への収容状態で、第1モータ182は、モータケース184に対する相対回転が制限されている。
さらに、モータケース184には、一対の導通部186が設けられている。これらの導通部186は、リング状とされ、モータケース184の外周部に対する同軸上でモータケース184の外周部に形成されている。これらの導通部186は、金属等の導体によって形成されている。一方の導通部186は、第1モータ182の一対の端子(図示省略)の一方へ電気的に接続され、他方の導通部186は、第1モータ182の一対の端子(図示省略)の他方へ電気的に接続されている。
また、モータケース184の側方には、一対の摺接片188が配置されている。これらの摺接片188は、金属等の導体によって形成されている。一方の摺接片188は、一方の導通部186へ摺接片188の弾性によって圧接されており、他方の摺接片188は、他方の導通部186へ摺接片188の弾性によって圧接されている。これらの摺接片188は、第1モータドライバやECU等の制御装置を介して車両に搭載されたバッテリー(何れも図示省略)へ電気的に接続されており、これによって、第1モータ182へ電力を供給して第1モータ182の第1出力軸42を回転させることができる。
また、モータケース184には、回転制限手段を構成するウォームホイール190が設けられている。ウォームホイール190は、モータケース184の装置左側で第1モータ182の第1出力軸42に対して同軸上に配置されており、モータケース184に対して一体とされている。
一方、図1に示されるモータハウジング180の内側には、図5に示される第2モータ192が設けられている。第2モータ192は、第1モータ182よりも高トルクで低速回転するようになっている。第2モータ192は、第2出力軸194を備えている。第2出力軸194の軸方向は、装置前後方向(図5の矢印FR方向及びその反対方向)とされている。第2出力軸194の先端部(装置前側部分)には、ウォームホイール190と共に回転制限手段を構成するウォームギヤ196が第2出力軸194に対する同軸上で第2出力軸194に対して一体的に設けられている。ウォームギヤ196は、上述したウォームホイール190の装置上側(図5の矢印UP方向側)に配置されており、ウォームギヤ196は、ウォームホイール190に噛合っている。
このため、第2モータ192が駆動されて第2モータ192の第2出力軸194が回転されると、第2出力軸194の回転は、ウォームギヤ196を介してウォームホイール190へ伝わり、ウォームホイール190が回転される。上記のように、ウォームホイール190は、第1モータ182の第1出力軸42に対する同軸上でモータケース184に対して一体とされている。したがって、ウォームギヤ196の回転によってウォームホイール190が回転されると、モータケース184が第1出力軸42周りに回転される。また、上記のように、モータケース184に収容された第1モータ182は、モータケース184に対する相対回転が制限されている。このため、ウォームホイール190の回転によって、モータケース184が回転されると、第1モータ182がモータケース184と共に第1出力軸42周りに回転される。
さらに、第2モータ192に設けられた通電端子は、第2モータドライバやECU等の制御装置を介して車両に搭載されたバッテリー(何れも図示省略)へ電気的に接続されており、これによって、第2モータ192へ電力を供給して第2モータ192の第2出力軸194を回転させることができる。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本ウェビング巻取装置10の動作の説明を通して本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本ウェビング巻取装置10では、ECUが第1モータドライバを介して第1モータ182へ電力を供給すると、第1モータ182が正転駆動され、第1出力軸42が正転(回転)される。これによって、第1出力軸42に設けられたギヤ56から第1出力軸42の正転(回転)が第1二段ギヤ60の大径ギヤ62に伝えられると、第1二段ギヤ60、第2二段ギヤ70、ギヤ80を介して入力ギヤ92へ第1出力軸42の正転(回転)が減速されて伝えられる。これによって、入力ギヤ92が巻取方向へ回転される。
入力ギヤ92が巻取方向に回転されると、パウル支持軸102が入力ギヤ92と共に巻取方向へ回転され、連結パウル110が入力ギヤ92と共に巻取方向へ回転される。これによって、連結パウル110がスライダ140の当接部152へ接近されて、連結パウル110がスライダ140の当接部152を巻取方向へ押圧すると、連結パウル110の噛合部122は、スライダ140の当接部152から押圧反力を受ける。
これによって、連結パウル110は、リターンスプリング126の付勢力に抗してパウル支持軸102周りに回動され、連結パウル110の噛合部122は、ラチェットギヤ114の外周部に接近されて、各連結パウル110の一方の噛合部122がラチェットギヤ114のラチェット歯に噛合う。これによって、連結パウル110を介して入力ギヤ92の巻取方向への回転がラチェットギヤ114へ伝わり、ラチェットギヤ114が巻取方向へ回転される。
ラチェットギヤ114は、アダプタ116及びトーションシャフトを介してスプール18に対して相対回転不能な状態でスプール18に繋がっているため、ラチェットギヤ114が巻取方向に回転することでスプール18が巻取方向に回転する。このようにスプール18が巻取方向に回転することで、ウェビング20がスプール18に巻取られ、車両の乗員の身体に装着されているウェビング20の僅かな弛み、所謂「スラック」が除去される。
一方、ECUが第2モータドライバを介して第2モータ192へ電力を供給すると、第2モータ192が正転駆動され、第2出力軸194が正転(回転)される。第2出力軸194が正転(回転)されることによって第2出力軸194と一体のウォームギヤ196が正転(回転)されると、ウォームギヤ196に噛合っているウォームホイール190が正転(回転)される。ウォームホイール190は、モータケース184と一体であり、更に、モータケース184に収容された第1モータ182は、モータケース184に対する相対回転が制限されている。このため、ウォームホイール190が正転(回転)されることによって、第1モータ182は、第1出力軸42周りに正転(回転)される。
このため、第1モータ182及び第2モータ192の双方が通電されて正転駆動されると、第1モータ182の第1出力軸42は、第1モータ182の正転駆動による回転速度と、ウォームホイール190の正転(回転)による第1モータ182自身の回転速度との和の回転速度で正転(回転)される。このように、本実施の形態では、第1モータ182のみを正転駆動させた場合と、第1モータ182及び第2モータ192の双方を正転駆動させた場合とでスプール18の巻取方向への回転速度を切替えることができる。このように、スプール18の巻取方向への回転速度を切替えるに際して、第1モータ182や第2モータ192を反転駆動させなくてもよい。これによって、第1モータ182や第2モータ192の駆動制御を容易にできる。
また、例えば、第1モータ182及び第2モータ192の双方の正転駆動状態でスプール18の巻取方向への回転が抑制され、第1モータ182のトルクによる第1出力軸42の回転が抑制された状態であっても、第2モータ192のトルクによる第2出力軸194の回転が可能である。このため、例えば、走行中の車両の前方の障害物へ車両が接近した際に、第1モータ182及び第2モータ192の双方によって乗員の身体に装着されたウェビング20のスラックが除去された後に、第2モータ192のトルクによって更にスプール18にウェビング20を巻取らせ、ウェビング20によって乗員の身体を強く拘束できる。しかも、このような場合には、第1モータ182及び第2モータ192の双方を正転駆動させるだけでよく、第1モータ182及び第2モータ192の駆動制御が容易である。
さらに、モータケース184の回転によって第1モータ182は、回転される構成である。このような構成では、第1モータ182が駆動されると、第1出力軸42の回転方向とは反対方向へ第1モータ182が回転しようとする。しかしながら、本実施の形態では、モータケース184にはウォームホイール190が一体に設けられており、ウォームホイール190は、ウォームギヤ196に噛合っている。
ウォームホイール190とウォームギヤ196との噛合状態では、ウォームギヤ196からウォームホイール190へは回転を伝達できるが、ウォームホイール190からウォームギヤ196へは回転を伝達できず、ウォームホイール190は、ウォームギヤ196によって回転が制限される。これによって、特別な第1モータ182の回転を制限する構成を設けなくても、第1モータ182の駆動状態で第1モータ182が第1出力軸42の回転方向とは反対方向へ回転することを制限できる。
また、第1モータ182及び第2モータ192の各々は、最大電流を流した場合に各々の特性を得られればよい。したがって、1つのモータに流す電流を変えて第1モータ182のみを駆動させた場合の特性と第1モータ182及び第2モータ192の双方を駆動させた場合の特性を得ようとする場合に比べて、第1モータ182及び第2モータ192の各々の小型化が可能になる。
なお、本実施の形態では、第1モータ182の回転を制限する回転制限手段がウォームホイール190とウォームギヤ196とによって構成されていた。しかしながら、第2モータ192からモータケース184への駆動力伝達手段と、第1モータ182の回転を制限する回転制限手段とを別に構成してもよい。
また、本実施の形態では、第2モータの回転トルクは、第1モータの回転トルクよりも大きい構成であった。しかしながら、第2モータの回転トルクは、第1モータの回転トルク以下の構成であってもよい。
10・・・ウェビング巻取装置、18・・・スプール、20・・・ウェビング、42 第1出力軸(出力軸)、182・・・第1モータ、190・・・ウォームホイール(回転制限手段)、192・・・第2モータ、196・・・ウォームギヤ(回転制限手段)

Claims (3)

  1. 長尺帯状のウェビングの長手方向基端部が係止され、巻取方向への回転によって前記ウェビングの長手方向基端側から前記ウェビングを巻取るスプールと、
    駆動されることによって出力軸が所定方向へ回転され、前記出力軸と前記スプールとが機械的に連結された状態では、前記出力軸の所定方向への回転によって前記スプールが巻取方向へ回転されると共に、前記出力軸に対する同軸上で前記出力軸に対して相対的に回転可能な第1モータと、
    駆動されることによって前記第1モータを前記所定方向へ回転させる第2モータと、
    前記第1モータの前記所定方向とは反対方向への回転を制限する回転制限手段と、
    を備えるウェビング巻取装置。
  2. 前記第2モータの駆動トルクは、前記第1モータの駆動トルクよりも大きい請求項1に記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記回転制限手段は、
    前記出力軸に対する同軸上に設けられ、前記第1モータに対する相対回転が制限されたウォームホイールと、
    前記ウォームホイールに噛合い、前記第2モータが駆動されることによって回転されて前記ウォームホイールを回転させると共に、前記ウォームホイールからの回転の伝達による回転が制限されたウォームギヤと、
    を含んで構成された請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置。
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