JP2021151776A - 化粧板、透明性樹脂フィルム及び化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板、透明性樹脂フィルム及び化粧板の製造方法 Download PDF

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JP2021151776A JP2021044744A JP2021044744A JP2021151776A JP 2021151776 A JP2021151776 A JP 2021151776A JP 2021044744 A JP2021044744 A JP 2021044744A JP 2021044744 A JP2021044744 A JP 2021044744A JP 2021151776 A JP2021151776 A JP 2021151776A
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義昭 根津
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智美 中島
陽亮 住田
Yosuke Sumida
陽亮 住田
雅貴 和田
Masataka Wada
雅貴 和田
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梨紗 良波
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Abstract

【課題】透明性樹脂フィルムの最表面に凹凸形状を形成したとしても、該透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部において優れた耐候性を有することができ、更に難燃性を有する化粧板、透明性樹脂フィルム及び化粧板の製造方法を提供する。【解決手段】厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されている化粧板であって、上記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有し、上記熱可塑性樹脂は難燃剤を含有し、上記絵柄層と、上記熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有することを特徴とする化粧板。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧板、透明性樹脂フィルム及び化粧板の製造方法に関する。
近年、インクジェットプリンターを用いたインクジェット印刷法の普及により、建材や加飾成形品等に用いられている化粧シートにおいても、多品種・小ロットにも対応できることや絵柄層として複雑な柄(文字、数字そして図形等)を印刷することが可能となった。
更に、インクジェット印刷法は印刷する基材がフィルムに限らず、平板や凹凸や曲面を備えた基材に対しても印刷が可能というメリットがある。
しかし、インクジェット印刷法で印刷された絵柄層は基材の最表面にあることから、耐傷性や耐汚染性及び耐候性等の表面性能が不十分であり、その絵柄層を保護するために透明性樹脂フィルムが必要であった。
このような透明性樹脂フィルムとして、例えば、特許文献1には、トリアジン系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤とを含む透明ポリプロピレンの一方の面に保護層、他方の面に粘着層を設けたオーバーラミネートフィルムが開示されている。
しかしながら、従来の透明性樹脂フィルムを備えた化粧板では、透明性樹脂フィルムが凹凸形状を有することにより意匠性は向上されたが、上記凹凸形状を有することによる透明性樹脂フィルムの厚みの差により耐候性にバラツキが生じ、特に薄膜部において耐候性が劣ることがあり改善の余地があった。特にインクジェット印刷法で印刷された絵柄層は多種多様なインキが用いられており、その傾向が顕著であった。
また、このような透明性樹脂フィルムは建築物の表面に積層され化粧板として用いられるため、火災の際に燃えにくいことを示す、不燃認定取得可能要件を満たすことが要求される場合がある。ここで、上記不燃認定取得可能要件とは、日本の建築基準法第2条第9号で規定されている、ISO5660−1に準拠する発熱性試験における、総発熱量、最大発熱速度、亀裂及び穴の発生についての所定の要件である。
上述のような要件を満たす化粧板に使用される化粧シートとして、基材シート、透明性樹脂層及び表面保護層が順に積層され、それぞれの層の厚みが特定の範囲であり、難燃剤を含有する化粧シートが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上述の化粧シートも不燃性に優れた化粧シートではあるが、火災の際に基材上の化粧シートにおいて火が燃え広がり難いことについては検討されていない。
床用化粧材のように水平面に施工される部材では、火災の際に燃えている化粧シートの面積の拡大が抑制され火が燃え広がり難い、難燃性を示すことも避難時間を確保する上で重要な性能である。
従って、特に薄膜部においても耐候性に優れ、かつ、火が燃え広がり難く、難燃性に優れた透明性樹脂フィルムの開発が望まれている。
特開2005−120255号公報 特開2015−182379号公報
本発明は、透明性樹脂フィルムの最表面に凹凸形状を形成したとしても、該透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部において優れた耐候性を有することができ、更に難燃性を有する化粧板、透明性樹脂フィルム及び化粧板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するため鋭意検討した結果、厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されており、上記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有し、上記透明性樹脂フィルムは難燃剤を含有し、上記絵柄層と、上記熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有することにより、表面へ凹凸形状を形成したとしても、耐候性に優れ、更に難燃性にも優れた化粧板を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されている化粧板であって、上記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有し、上記透明性樹脂フィルムは難燃剤を含有し、上記絵柄層と、上記熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有することを特徴とする化粧板である。
本発明の化粧板は、上記透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部の厚みは、80μm以上であることが好ましい。
また、上記透明性樹脂フィルムは、上記絵柄層に積層される側に凹凸形状を有することが好ましい。
また、上記透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxが、80μm以下であることが好ましい。
また、上記透明性樹脂フィルムは、難燃剤を含有することが好ましい。
また、上記透明性樹脂フィルムは、上記熱可塑性樹脂層の上記絵柄層に積層される側と反対側に表面保護層が積層されることが好ましく、上記表面保護層が難燃剤を含有することがより好ましい。
また、上記表面保護層は、抗菌剤、抗ウイルス剤、及び、抗アレルゲン剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。
また、上記難燃剤はホスフィン酸金属塩系難燃剤、ホスファゼン系難燃剤及びNOR型ヒンダードアミン系難燃剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、上記熱可塑性樹脂層は充填剤を含有することが好ましい。
また、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの間に、接着剤層を有することが好ましい。
また、上記接着剤層の厚みは、10μm以上であり、かつ、上記透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxよりも大きいことが好ましい。
また、上記接着剤層は、上記紫外線吸収剤を含有する層であることが好ましい。
また、上記接着剤層は、紫外線吸収剤を0.5質量%以上2質量%以下で含有することが好ましい。
また、上記接着剤層に含有される紫外線吸収剤は、トリアジン系紫外線吸収剤であることが好ましい。
また、上記透明性樹脂フィルムは、上記熱可塑性樹脂層の上記絵柄層に積層される側に接着用プライマー層を有することが好ましい。
また、上記接着用プライマー層は、上記紫外線吸収剤を含有する層であることが好ましい。
また、上記接着用プライマー層に含有される紫外線吸収剤は、トリアジン系紫外線吸収剤であることが好ましい。
また、本発明は、基材の一方に積層される絵柄層を保護するために用いられる透明性樹脂フィルムでもある。
また、本発明の化粧板の製造方法は、透明性樹脂フィルムの絵柄層に積層される側の面に接着剤層を形成する工程、及び、上記接着剤層を介して、上記透明性樹脂フィルムと上記絵柄層とを貼り合わせる工程を有することを特徴とする。
本発明の化粧板は、透明性樹脂フィルムの最表面に凹凸形状を形成したとしても、耐候性及び難燃性にも優れる。
また、本発明の透明性樹脂フィルムは、化粧板に対して、優れた耐候性及び難燃性を付与することができる。
本発明の化粧板の好ましい一例を模式的に示す断面図である。 本発明の化粧板を構成する透明性樹脂フィルムの好ましい一例を模式的に示す断面図である。 本発明の化粧板を構成する透明性樹脂フィルムの好ましい一例を模式的に示す断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、難燃性の評価方法を説明するための模式図である。
まずは、本発明の化粧板について説明する。
本発明の化粧板は、厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されている化粧板であって、上記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有し、上記熱可塑性樹脂層は難燃剤を含有し、上記絵柄層と、上記熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有することを特徴とする。
本発明の化粧板の好ましい一例について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の化粧板の好ましい一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本発明の化粧板10は、厚み方向において、基材11、絵柄層12、及び、透明性樹脂フィルム20がこの順に積層されており、透明性樹脂フィルム20は、絵柄層12が積層された側と反対側に凹凸形状を有する。
図1に示すように、絵柄層12と、透明性樹脂フィルム20との間には、接着剤層13を有することが好ましい。
以下、本発明の化粧板の各構成について説明する。
なお、以下の記載において、「〜」で表される数値範囲の下限上限は「以上以下」を意味する(例えば、α〜βならば、α以上β以下である)。
[基材]
本発明の化粧板は、厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されている。
上記基材としては特に限定されず、例えば、本発明の化粧板の用途に合わせて適宜決定される。
上記基材を構成する材料としては特に限定されず、例えば、樹脂材料、木質材料、金属材料、無機質材料等公知の材料が挙げられる。その中でも、上記基材を構成する材料としては、剛性や軽さを備える樹脂材料や木質材料が好ましい。また、これらの複合材料であっても良い。
上記樹脂材料としては、例えば、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等のポリビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−(メタ)アクリル酸系樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンースチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂板等の熱可塑性樹脂の単体及び共重合体、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム等のジエン系ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム等の非ジエン系ゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマーあるいは、これらの混合樹脂が好ましく挙げられる。なかでも、ポリオレフィン樹脂やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アイオノマー等が好ましい。更に、上記樹脂材料は、発泡されていてもよい。
上記基材は、着色されていてもよい。この場合は、上記のような熱可塑性樹脂に対して着色剤(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色剤としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色剤の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
また、上記基材は、木粉や炭酸カルシウム等の充填剤、シリカ等の艶消し剤、発泡剤、難燃剤、タルク等の滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
また、上記木質材料としては、例えば、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材等が挙げられ、また、芯材としては、これらの素材から作られた突板、木材単板、木材合板(LVLを含む)、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)、集成材等のいずれか、ないし、これらを適宜積層した積層材であってもよい。
上記金属材料としては、例えば、鉄、アルミニウム等が挙げられる。
また、上記基材は、無機化合物を含んでいてもよい。無機化合物を含むことで上記基材の線膨張係数を低減させることができ、結果として化粧板の耐水性を向上させることができる。
また、上記基材は後述する難燃剤を含んでいてもよい。難燃剤を含むことで上記基材の難燃性がより一層向上する。
上記難燃剤としては、後述する透明性樹脂フィルムで記載するものを適宜選択して用いることができる。
また、上記基材が複数の樹脂からなる基材を有する場合、該複数の樹脂からなる基材を形成する樹脂の種類は同じであっても異なっていてもよく、また複数の樹脂からなる基材の厚みは同じであっても異なっていてもよい。
本発明において、上記基材は、中空構造であっていてもよいし、基材の一部にスリット溝や貫通穴を設けてもよい。
上記基材の厚みとしては特に限定されず、例えば、0.01mm以上が好ましく、0.1mm以上50mm以下がより好ましい。
なお、基材は平板以外の略板状も含み、凹凸や曲面を備えているものも含まれる。
[絵柄層]
本発明の化粧板は、上記基材の一方の面側に絵柄層が積層されている。
上記絵柄層は、本発明の化粧板に装飾性を付与する層であり、例えば、均一に着色が施された隠蔽層(ベタ印刷層)でもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される図柄層であってもよいし、隠蔽層と図柄層とを組み合わせた層(以下、模様層)であってもよい。
上記隠蔽層を設けることにより、上述した基材が着色していたり色ムラがあったりする場合に、意図した色彩を与えて表面の色を整えることができる。
また、図柄層を設けることで、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等、あるいはこれらを複合した寄木、パッチワーク等、文字、記号、抽象模様、草花模様、風景、キャラクター等の模様を化粧板に付与することができる。
これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
上記絵柄層に用いられるインキ組成物としては、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。該バインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタンーアクリル樹脂、ウレタン−アクリル共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂等が好ましく挙げられる。上記バインダー樹脂としてはこれらの中から任意のものを、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、上記着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が好ましく挙げられる。
上記絵柄層の厚みとしては特に限定されず、例えば、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上600μm以下がより好ましい。上記絵柄層の厚みが上記範囲内にあれば、本発明の化粧板に優れた意匠を付与することができ、また隠蔽性を付与することができる。
なお、突板等のように予め上記基材自体が意匠性を備えている場合には、絵柄層を設けなくてもよい。
上記絵柄層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた既知の印刷法により、基材の上(おもて側)等の任意の場所に形成すればよい。また、基材の一部や全体を着色したり、複数種の樹脂を混合してもよい。
[紫外線吸収剤を含有する層]
本発明の化粧板は、上記絵柄層と、後述する透明性樹脂フィルムが有する熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有する。
上記紫外線吸収剤を含有する層としては、後述する透明性樹脂フィルムが備える接着用プライマー層であってもよいし、後述する接着剤層であってもよいし、これらがともに上記紫外線吸収剤を含有する層であってもよい。
[透明性樹脂フィルム]
本発明の化粧板は、上記絵柄層の上記基材を有する側と反対側に、透明性樹脂フィルムが積層されている。
上記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有する。
また、上記透明性樹脂フィルムは、難燃剤を含有する。上記難燃剤を含有する層は、熱可塑性樹脂層であってもよいし、表面保護層であってもよい。
[熱可塑性樹脂層]
上記熱可塑性樹脂層は、上記基材の一方の面上に積層される絵柄層を保護する役割を果たす層である。上記熱可塑性樹脂層は、透明である限り、上記絵柄層が視認できる範囲であれば、半透明でも着色されていてもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタール酸共重合体樹脂、テレフタル酸−エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体樹脂、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体樹脂等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アイオノマー等が挙げられる。なかでも、引張強度が高く、耐薬品性能に優れ、生産工程面で優れていることからポリプロピレンが好適に用いられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記熱可塑性樹脂層は、未延伸であってもよいが必要に応じて1軸延伸又は2軸延伸されたものであってもよい。
また、上記熱可塑性樹脂層の厚みとしては特に限定されないが、好ましい下限は20μm、好ましい上限は500μm未満であり、より好ましい下限は60μm、より好ましい上限は420μmである。上記熱可塑性樹脂層の厚みが20μm未満であると、引張強度が不十分となり上記絵柄層の表面を保護できないことがあり、500μm以上であると、上記透明性樹脂フィルムの透過率が低下し絵柄層の絵柄の視認性が低下してしまうことがある。
上記熱可塑性樹脂層は、1層により構成されていてもよいし、2層以上の層により構成される積層体でもよい。
また、上記熱可塑性樹脂層が複数の層から構成される場合、形成する樹脂の種類は同じであっても異なっていてもよく、また複数の樹脂からなる基材の厚みは同じであっても異なっていてもよい。
上記熱可塑性樹脂層を2層以上に積層する方法としては、一般的な方法であれば限定されず、ドライラミネート法や押出し熱ラミネート等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂層は難燃剤を含有することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂層が2層以上の層により構成される場合は、最表層側に難燃剤を含有することが難燃性能向上に効果的である。
上記難燃剤としては、ホスフィン酸金属塩系難燃剤、ホスファゼン系難燃剤、NOR型ヒンダードアミン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、アンチモン系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤等が挙げられる。
中でも、環境の観点もしくは添加量を抑えられ難燃剤を含有する層の透明性を維持できる点で、ホスフィン酸金属塩系難燃剤又はホスファゼン系難燃剤が好ましく、ISO5660−1の発熱性試験において発熱量を低下させる効果がある点で、NOR型ヒンダードアミン系難燃剤が好ましい。
上記ホスフィン酸金属塩系難燃剤としては、例えば、トリスジエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスメチルエチルホスフィン酸アルミニウム、トリスジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ビスジエチルホスフィン酸亜鉛、ビスメチルエチルホスフィン酸亜鉛、ビスジフェニルホスフィン酸亜鉛、ビスジエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスジエチルホスフィン酸チタン、ビスメチルエチルホスフィン酸チタニル、テトラキスメチルエチルホスフィン酸チタン、ビスジフェニルホスフィン酸チタニル、テトラキスジフェニルホスフィン酸チタンが挙げられる。
上記ホスフィン酸金属塩系難燃剤の市販品としては、クラリアントジャパン社製 商品名「EXOLITE OP−930」、「EXOLITE OP−935」、「EXOLITE OP−1230」、「EXOLITE OP−1240」、「EXOLITE OP−1312」等が挙げられる。
上記ホスファゼン系難燃剤としては、例えば、フェノキシホスファゼン、(ポリ)トリルオキシホスファゼン(例えば、o−トリルオキシホスファゼン、m−トリルオキシホスファゼン、p−トリルオキシホスファゼン、o,m−トリルオキシホスファゼン、o,p−トリルオキシホスファゼン、m,p−トリルオキシホスファゼン、o,m,p−トリルオキシホスファゼン等)、(ポリ)キシリルオキシホスファゼン等の環状及び/又は鎖状C1−6アルキルC6−20アリールオキシホスファゼンや、(ポリ)フェノキシトリルオキシホスファゼン(例えば、フェノキシo−トリルオキシホスファゼン、フェノキシm−トリルオキシホスファゼン、フェノキシp−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,m−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,p−トリルオキシホスファゼン、フェノキシm,p−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,m,p−トリルオキシホスファゼン等)、(ポリ)フェノキシキシリルオキシホスファゼン、(ポリ)フェノキシトリルオキシキシリルオキシホスファゼン等の環状及び/又は鎖状C6−20アリールC1−10アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン等が例示でき、好ましくは環状及び/又は鎖状フェノキシホスファゼン、環状及び/又は鎖状C1−3アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン、C6−20アリールオキシC1−3アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン(例えば、環状及び/又は鎖状トリルオキシホスファゼン、環状及び/又は鎖状フェノキシトリルフェノキシホスファゼン等)が挙げられる。
また、4,4’−スルホニルジフェニレン(ビスフェノールS残基)の架橋構造を有する化合物、2,2−(4,4’−ジフェニレン)イソプロピリデン基の架橋構造を有する化合物、4,4’−オキシジフェニレン基の架橋構造を有する化合物、4,4’−チオジフェニレン基の架橋構造を有する化合物等の、4,4’−ジフェニレン基の架橋構造を有する化合物等も挙げられる。
上記NOR型ヒンダードアミン系難燃剤としては、例えば、1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクタデシルアミノピペリジン;ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート;2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン;ビス(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート;4,4’−ヘキサメチレンビス(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)と、2−クロロ−4,6−ビス(ジブチルアミノ)−s−トリアジンで末端キャップされた2,4−ジクロロ−6−[(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−s−トリアジンとの縮合生成物であるオリゴマー性化合物;4,4’−ヘキサメチレンビス(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)と、2−クロロ−4,6−ビス(ジブチルアミノ)−s−トリアジンで末端キャップされた2,4−ジクロロ−6−[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−s−トリアジンとの縮合性生成物であるオリゴマー性化合物;2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)−6−クロロ−s−トリアジン;過酸化処理した4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジンと、シクロヘキサンと、N,N’−エタン−1,2−ジイルビス(1,3−プロパンジアミン)との反応生成物(N,N’,N’’’−トリス{2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)n−ブチルアミノ]−s−トリアジン−6−イル}−3,3’−エチレンジイミノジプロピルアミン);ビス(1−ウンデカノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート;1−ウンデシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン;ビス(1−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネート等が挙げられる。上記NOR型ヒンダードアミン系難燃剤の市販品としては、BASF社製FlamestabNOR116FF、TINUVIN NOR371、TINUVIN XT850FF、TINUVIN XT855FF、TINUVIN PA123、株式会社ADEKA製LA−81等が挙げられる。
上記難燃剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂層の質量の合計を100質量%として、3質量%以上が好ましく、4.4質量%以上がより好ましい。また、難燃剤の含有量は、上記熱可塑性樹脂層の質量の合計を100質量%として、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。上記難燃剤の含有量の下限が上記範囲であることにより、透明性樹脂フィルムの難燃性がより一層向上する。また、上記難燃剤の含有量の上限が上記範囲であることにより、透明性樹脂フィルムの透明性がより一層維持される。
上記熱可塑性樹脂層の少なくとも一層には、充填剤を含有しても良い。上記充填剤は、熱可塑性樹脂層の透明性を損なわなければ特に限定されず、本発明の化粧板の鮮鋭性(上記絵柄層の視認性を意味する)がより一層向上する点で、可視光の波長以下の平均粒子径を示す充填剤が好ましい。充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー等の無機フィラーが挙げられる。
上記充填剤は、上記難燃剤を含有する層と同一の層に含有されていることが好ましい。すなわち、上記熱可塑性樹脂層が1層により構成されている場合は、上記熱可塑性樹脂層が上記難燃剤と充填剤とを含有することが好ましく、上記熱可塑性樹脂層が2層以上の層により構成される場合は、上記熱可塑性樹脂層のうち、上記難燃剤を含有する層と同一の層に充填剤が含有されていることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂層(上記熱可塑性樹脂層が2層以上の層により構成される場合、上記難燃剤を含有する層)は、更に、表面に極性基を有する無機フィラーを含有することが好ましい。上記難燃剤を含有する熱可塑性樹脂層が、表面に極性基を有する無機フィラーを含有することにより、本発明の化粧板の鮮鋭性及び難燃性がより一層向上する。これは、上記難燃剤の極性部が極性基を有する無機フィラーの表面の極性基に引き付けられ、表面に難燃剤が存在することにより、分散性が向上するためであると考えられる。表面に極性基を有する無機フィラーとしては、親水性無機フィラーを用いることができ、例えば、表面にシラノール基等の水酸基を有する無機フィラーが挙げられ、より具体的には、親水性シリカを用いることができる。
上記充填剤として用いられるシリカは、天然品、合成品のいずれであってもよく、結晶性、非晶質性のいずれであってもよい。また、合成非晶質シリカは、湿式法、乾式法のいずれの方法により調製されたものであってもよい。湿式法により調製される合成湿式法シリカを調製する方法としては特に限定されず、沈降法、ゲル法等が挙げられる。乾式法により調製される合成乾式法シリカを調製する方法としては特に限定されず、燃焼法、アーク法等が挙げられる。シリカは、本発明の化粧板の鮮鋭性がより一層向上する点から平均粒子径の小さいシリカが好ましく、燃焼法により得られるフュームドシリカ、親水性フュームドシリカがより好ましい。
上記親水性フュームドシリカ等の充填剤のBET比表面積は、50m/g以上が好ましく、130m/g以上がより好ましく、200m/g以上が更に好ましい。充填剤のBET比表面積の下限が上記範囲であることにより、平均粒子径が小さく、親水性フュームドシリカの場合はシラノール量が増加するため、充填剤を添加することによる熱可塑性樹脂層の透明性の低下がより一層抑制され、且つ、難燃剤の分散性がより一層向上し、本発明の化粧板の鮮鋭性及び透明性樹脂フィルムの難燃性がより一層向上する。また、充填剤のBET比表面積の下限が上記範囲であることにより、透明性樹脂フィルムの難燃性が向上し、難燃剤の含有量を減少させることが可能となる。
本明細書において、BET比表面積は、DIN66131に準拠した測定方法により、窒素吸着法により測定されるBET比表面積である。
上記充填剤として用いられる親水性フュームドシリカは、市販品を使用することができる。このような市販品としては、例えば、日本アエロジル社製 AEROSIL 50、AEROSIL 130、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 380等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂層が難燃剤及び充填剤を含有する場合、上記熱可塑性樹脂層中の充填剤の含有量は、熱可塑性脂層中の難燃剤の含有量を100質量部として、50質量部以上が好ましく、100質量部以上がより好ましく、200質量部以上が更に好ましい。熱可塑性樹脂層中の充填剤の含有量の下限が上記範囲であることにより、本発明の化粧板の鮮鋭性がより一層向上する。また、熱可塑性樹脂層中の充填剤の含有量は、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
上記熱可塑性樹脂層は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線(UV)処理、及び火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
また、上記熱可塑性樹脂層は、更に耐熱性や収縮率等の性能を向上させるように、艶消し剤、発泡剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えば、ゴム)等の各種の添加剤を含めてもよい。
[接着用プライマー層]
上記透明性樹脂フィルムは、上記熱可塑性樹脂層の上記絵柄層に積層される側に接着用プライマー層を有することが好ましい。
上記接着用プライマー層を有することにより、上記透明性樹脂フィルムと、上記絵柄層との密着性をより強固にすることができる。
上記接着用プライマー層は、バインダー樹脂を含有することが好ましい。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、アクリル−ウレタン共重合体樹脂、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる。上記絵柄層との密着性や生産時の効率からウレタン樹脂を含むものが好ましい。
上記接着用プライマー層は、厚みが0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。0.5μm以上であれば、上記絵柄層との密着性を好適に確保でき、10μm以下であれば、上記透明性樹脂フィルムが厚くなり過ぎず、十分な透明性が得られ、化粧板の意匠性が好適に確保できる。また、製膜の際のブロッキングも抑制できる。なおブロッキングとは透明性樹脂フィルムの製膜や接着用プライマー等を塗工し、それをロール状に巻き上げ、その後に巻き解く際にフィルム同士が離れにくくなる現象である。
更に、上記接着用プライマー層は、シリカ等の無機微粒子を含んでいてもよい。
上記接着用プライマー層は、上記紫外線吸収剤を含有する層であることが好ましい。
上記接着用プライマー層が上記紫外線吸収剤を含有する層であることにより、本発明の化粧板に耐候性を好適に付与することができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、有機系又は無機系の紫外線吸収剤を用いることができる。なかでも、透明性に優れる有機系の紫外線吸収剤が好適に用いられる。
上記有機系の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サルチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が挙げられる。
なかでも、耐候性や意匠性、ブリード抑制等を好適に付与する観点から、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
上記トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、 4,4´,4´´−(1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリイミノ)トリス安息香酸トリス(2−エチルヘキシル)、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、 N,N´,N´´−トリ(m−トリル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン、2,4,6−トリス(4−ブトキシ−2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール等が挙げられる。
その他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等も用いることができる。或いは、高い透明度を要求されない場合は、無機系紫外線吸収剤を添加することもできる。無機系紫外線吸収剤としては、粒径0.2μm以下の酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄、酸化亜鉛等を用いることもできる。
上記紫外線吸収剤の含有量としては、使用する紫外線吸収剤の紫外線吸収能により適宜決定される。
上記紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤を用いる場合、上記接着用プライマー層中に1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
上記接着用プライマー層中の含有量が1質量%未満であると、耐候性を十分に付与できないことがあり、上記接着用プライマー層中の含有量が10質量%を超えると、フィルムの透明性が損なわれ化粧板の意匠性が低下したり、上記絵柄層等との密着性が十分に得られず、上記透明性樹脂フィルムの加工適性が低下したりすることがある。
上記紫外線吸収剤の含有量は、2質量%以上7質量%以下であることがより好ましい。
[表面保護層]
透明性樹脂フィルムは、上記熱可塑性樹脂層の上記絵柄層に積層される側と反対側に、表面保護層を有することが好ましい
上記表面保護層を有することにより、上記透明性樹脂フィルムの耐久性(耐傷性、耐汚染性、耐候性等)を向上することができ、より好適に絵柄層の表面の保護が可能となり、上記透明性樹脂フィルム自体の傷付きによる意匠性の低下を好適に防止できる。
なお、上記表面保護層は、単一の層構成であってもよく、同一又は異なる材料からなる複数の層構成であってもよいし、下記に示す材料を適宜混合させてもよい。
上記表面保護層としては、特に限定されないが、例えば、2液硬化型樹脂や電離放射線硬化型樹脂組成物の架橋硬化物からなるものが挙げられ、該架橋硬化物は透明であることが好ましく、透明である限り、後述する絵柄層が視認できる範囲であれば、半透明でも着色されていてもよい。
上記2液硬化型樹脂としては、上記接着用プライマー層のバインダー樹脂を用いればよい。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有するオリゴマー(以下、所謂プレポリマー、マクロモノマー等も包含する)及び/又は分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有するモノマーが好ましく用いられる。なお、ここで電離放射線とは、分子を重合或いは架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味し、通常は、電子線(EB)又は紫外線(UV)が一般的である。
上記オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。これらオリゴマー、モノマーは、単独で用いるか、或いは複数種混合して用いることができる。なお、本明細書において、上記(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記分子中にラジカル重合性不飽和基を有するオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等のオリゴマーが好ましく使用でき、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーがさらに好ましい。分子量としては、通常250〜10万程度のものが用いられる。
また、上記分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、多官能モノマーが好ましく、多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート{5官能(メタ)アクリレート}、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート{6官能(メタ)アクリレート}等が挙げられる。ここで、多官能モノマーとは、複数のラジカル重合性不飽和基を有するモノマーをいう。
本発明において、上述の電離放射線硬化型樹脂組成物がウレタンアクリレートオリゴマー及び多官能モノマーからなる電離放射線硬化型樹脂成分を含むことがさらに好ましく、電離放射線硬化型樹脂成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー/多官能モノマー(質量比)が6/4〜9/1であることが特に好ましい。この質量比の範囲であれば、耐擦傷性により優れたものにできる。
なお、必要に応じ、上記電離放射線硬化型樹脂成分に加えて、単官能モノマーを本発明の目的に反しない範囲で適宜使用しても良い。
上記単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物を紫外線にて架橋させる場合、電離放射線硬化型樹脂組成物に光重合開始剤を添加することが好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合、上記光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。
また、上記電離放射線硬化型樹脂組成物がカチオン重合性不飽和基を有する樹脂系の場合、上記光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化型樹脂成分100質量部に対して0.1〜10質量部程度である。
上記表面保護層は、難燃剤を含有することが好ましい。
上記表面保護層に難燃剤を添加することで、燃焼時に表面から加わる熱に対して、チャー形成や燃焼ガス中のラジカル捕捉能等が発現するために、燃焼性を低減することができる。
上記表面保護層における難燃剤の含有量は、表面保護層の質量の合計を100%として、上記難燃剤の含有量の下限が、3質量%以上が好ましく、4.4質量%以上がより好ましく、上記難燃剤の含有量の上限が、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
上記表面保護層は、本発明の化粧板の鮮鋭性を維持しつつ上記透明性樹脂フィルムの難燃性を向上する観点から、上記難燃剤と上記無機充填剤とを含有することが好ましい。
上記無機充填剤としては、上記熱可塑性樹脂層で記載したものを適宜選択して用いることができ、シリカであることが好ましく、難燃剤の分散性を考慮するとフュームドシリカがより好ましく、該フュームドシリカの中でも親水性フュームドシリカが更に好ましい。
上記表面保護層は、抗菌剤、抗ウイルス剤、及び、抗アレルゲン剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。上記表面保護層が抗菌剤、抗ウイルス剤を含むことにより、化粧板に抗菌性や抗ウイルス性を付与することができる。
また、上記性表面保護層が、抗アレルゲン剤を含むことにより、化粧板に抗アレルゲン性を付与することができる。
上記抗菌剤、抗ウイルス剤としては一般的に有機系と無機系とに大別することができる。
有機系の抗菌剤や抗ウイルス剤としては、第4級アンモニウム塩系、第4級ホスホニウム塩系、ピリジン系、ピリチオン系、ベンゾイミダゾール系、有機ヨード系、イソチアゾリン系、アニオン系、エーテル系等がある。
無機系の抗菌剤や抗ウイルス剤としては、銀、銅、亜鉛等の金属イオンをゼオライト、アパタイト、ジルコニア、ガラス、酸化モリブデン等に担持させたものが挙げられる。
なお、上記抗菌剤や抗ウイルス剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記有機系の抗菌剤や抗ウイルス剤の内、特に粒子形状を保つベンゾイミダゾール系化合物又はアニオン系化合物の抗菌剤や抗ウイルス剤が好適に用いられる。
上記「粒子形状を保つ」とは、つまり上記表面保護層の硬化型樹脂となる電離放射線硬化型樹脂組成物内で溶解することなく、粒子の状態で存在する。このため、上記表面保護層を形成する過程において、ベンゾイミダゾール系化合物の粒子又はアニオン系化合物の粒子が浮かび上がりやすくなり、上記表面保護層の最表面側にベンゾイミダゾール系化合物の粒子またはアニオン系化合物の粒子を偏在させやすくすることができる。
そして、上記表面保護層の最表面側にベンゾイミダゾール系化合物の粒子をまたはアニオン系化合物の粒子を偏在させることにより、所定の抗菌性、抗ウイルス性を得るために必要な抗菌剤や抗ウイルス剤の添加量を抑制することができるため、上記表面保護層の耐擦傷性の低下を抑制しやすくできる。
上記アニオン系の抗菌剤や抗ウイルス剤としては、例えばスチレン樹脂、スチレンポリマー誘導体化合物及び不飽和カルボン酸誘導体化合物を含むものが好ましい。
また、上記スチレンポリマー誘導体化合物及び不飽和カルボン酸誘導体化合物はスチレン、スルホン酸Na、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸の構造の内少なくとも一種の構造を含むことが好ましく、全ての構造を含むことが更に好ましい。これは、ウイルスにはエンベロープ有無の2種類が存在し、それぞれに対し効果的に活性阻害しうる抗菌剤や抗ウイルス剤の構造は異なると考えられるためである。
そのため、例えば、ノンエンベロープウイルスであるインフルエンザウイルスのみの効果を期待するのであれば、スチレンポリマー誘導体化合物のみ含まれれば良く、その中でもスチレン樹脂単体のみ含まれれば十分に効果が得られる場合もある。
上記無機系の抗菌剤や抗ウイルス剤としては、生体毒性が無く安全性に優れる観点から銀系の抗菌剤や抗ウイルス剤が好ましく、中でもリン酸系ガラス銀担持化合物、銀ゼオライト化合物、及び、酸化モリブデン銀複塩化合物は少量でも抗菌性、抗ウイルス性を発現することから添加量を抑制することができるため、更に好ましい。
上記無機系の抗菌剤や抗ウイルス剤の平均粒子径としては、例えば0.1〜10μmであることが好ましい。
上記平均粒子径であれば、上記抗菌剤や抗ウイルス剤が好適に分散して、抗菌性及び抗ウイルス性をムラが生じることなく好適に付与することができる。
上記銀系の抗菌剤や抗ウイルス剤を上記表面保護層に添加する場合、上記表面保護層によっては変色する(添加した塗料の状態で熱・光により変色する場合や、上記表面保護層形成後に熱・光により変色する場合がある)が、この場合は紫外線防止剤や光安定剤等を適時添加することにより改善することが可能である。
例えば、上記酸化モリブデン銀複塩化合物に対しては、ベンゾトリアゾール化合物を用いると変色改善効果が期待できる。
上記抗菌剤や抗ウイルス剤の含有量は、例えば、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部程度である。
上記抗アレルゲン剤としては、少なくとも無機化合物や有機化合物のいずれか一方を含むものであり、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、上記抗アレルゲン剤は、上記抗菌剤や抗ウイルス性を有するものであってもよい。
上記無機化合物としては、金属を担持してなる材料であることが好ましい。
上記金属を担持してなる材料としては例えば、酸化チタン、リン酸カルシウム、珪酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、ゼオライト、シリカアルミナ、珪酸マグネシウム及びリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくとも一種が好ましく、この中でも酸化チタン、リン酸ジルコニウム等が好ましい。
上記金属を担持してなる材料に担持される金属としては、例えば、金、銀、白金、亜鉛及び銅からなる群から選択される少なくとも一種が好ましく、この中でも銀、亜鉛等が好ましい。
市販品として例えば、大原パラヂウム社製「パラファインANV−100:無機化合物に銀担持」、日揮触媒社製「アトミーボールTZ−R:酸化チタンに亜鉛担持」、等を好適に用いることができ、この抗アレルゲン剤は、ダニや花粉など種々のアレルゲンに対して有効に作用するものである。
上記有機化合物としては、フェノール性水酸基を含有する非水溶性高分子やポリフェノール化合物が無機固体酸に担持されたもの、スチレンスルホン酸及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体であることが好ましい。
上記フェノール性水酸基を含有する非水溶性高分子としては、市販品として例えば積水化学工業株式会社製の「アレルバスター(商品名)」、丸善石油株式会社製「マルカリンカーM(商品名)」等を使用することができる。
上記ポリフェノール化合物が無機固体酸に担持されたものとしては、例えば、ポリフェノール化合物とジルコニウム化合物とを組み合わせたもの等が挙げられ、その市販品としては、東亜合成株式会社製「アレリムーブ(商品名)」等が挙げられる。これらの抗アレルゲン剤は、ダニや花粉など種々のアレルゲンに対して有効に作用するものである。
上記スチレンスルホン酸及びその塩としては、特許第6136433号に示されるような材料を用いることができ、好ましい例としては、スチレンスルホン酸塩の単独重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸−スチレン共重合体及びスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体等が挙げられる。
上記抗アレルゲン剤は、有機化合物と無機化合物とを混合させたものであってもよく、例えば、アニオン性フェノール系材料と抗アレルゲン性を有する亜鉛系材料とを混合したものが挙げられる。
上記アニオン性フェノール系材料としては、タンニン、タンニン酸・吐酒石、フエノールスルホン酸ホルムアルデヒド樹脂、ノボラツク型樹脂のスルホン化合物、ノボラツク型樹脂のメタンスルホン酸、レゾール型樹脂のメタンスルホン酸、ベンジル化フエノールスルホン酸、チオフエノール系化合物、ジ・ヒドロオキシ、ジ・フエニルスルホン系化合物、リガント化合物及びこれらの金属キレート化合物等挙げられる。
上記亜鉛系材料としては、水溶性亜鉛化合物もしくは非水溶性亜鉛化合物、亜鉛/金属酸化物複合素材などから適宜選択され、非水溶性亜鉛化合物及び/又は非水溶性亜鉛・金属酸化物の複合粒子が水分散され、平均粒子径が50μm以下であり、上記金属酸化物がチタニア、シリカ、アルミナのいずれかを少なくとも一種含むものであることが好ましい。
上記抗アレルゲン剤の含有量は、例えば、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部程度である。
なお、上記電離放射線硬化型樹脂組成物には、更に必要に応じて各種添加剤を加えても良い。これらの添加剤としては、例えば、ウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、ワックス、弗素樹脂等の滑剤、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の光安定剤、シリカ、アクリルビーズ、雲母等の艶、触感調整剤、染料、顔料等の着色剤等である。
なお、電離放射線の電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、70〜1000keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用できる。また、電子線の照射線量は、例えば、1〜10Mrad程度であることが好ましい。
また、上記電離放射線の紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用でき、上記紫外線の波長としては通常190〜380nmの波長域が主として用いられる。
上記表面保護層の厚みとしては特に限定されないが、好ましい下限は0.1μm、好まし上限は50μmであり、より好ましい下限は1μm、より好ましい上限は30μmである。上記表面保護層の厚みが0.1μm未満であると、十分に耐久性(耐傷性、耐汚染性、耐候性等)を付与することができないことがあり、50μmを超えると、本発明の透明性樹脂フィルムの透過率が低下し絵柄層の絵柄の視認性が低下してしまうことがある。
上記表面保護層と上記熱可塑性樹脂層との間に、表面保護層用プライマー層を有することが好ましい。
上記表面保護層用プライマー層を有することにより、上記表面保護層と上記熱可塑性樹脂層との密着性をより強固にすることができる。
上記表面保護層用プライマー層は、上記紫外線吸収剤を含有することが好ましい。上記表面保護層用プライマー層が上記紫外線吸収剤を含有することにより、本発明の化粧板に耐候性をより好適に付与することができる。
上記表面保護層用プライマー層としては、上述した接着用プライマー層と同様のものを好適に用いることができる。
[凹凸形状]
上記透明性樹脂フィルムは、上記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有する。
上記絵柄層に積層される側と反対側に有する凹凸形状の深さとしては特に限定されないが、例えば、JIS B 0601(1982)に規定される中心線平均粗さRaが、1μm以上30μm以下の範囲内になるように適宜調整することが好ましい。
上記透明性樹脂フィルムは、上記絵柄層に積層される側に凹凸形状を有していてもよい。
上記透明性樹脂フィルムが、上記絵柄層に積層される側に絵柄層に積層される凹凸形状を有する場合、その凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxが、80μm以下であることが好ましい。
上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxが80μmを超えると、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの間に気泡が入り込みやすくなり、本発明の化粧板の意匠性が低下することがある。
上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxが60μm以下であることがより好ましい。
なお、本明細書において、上記Rzmaxは、表面粗さ測定器(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の条件で測定することにより得ることができる。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:JIS′01
測定種別:粗さ測定
評価長さ:12.5mm
カットオフ値:2.5mm
測定速度:0.60mm/s
フィルタ種別:ガウシアン
形状除去:直線
λs値:8.0μm
凹凸形状に方向性がある場合には、流れ方向とその垂直方向を測定し、両者で数値の大きなものをRzmaxとする。
上記凹凸形状を形成する方法としては特に限定されず、例えば、熱によるエンボス加工、賦形シートによって凹凸形状を転写させる方法等が挙げられる。
熱によるエンボス加工としては、例えば、周知の枚葉、又は、輪転式のエンボス機によるエンボス加工を施す方法が挙げられる。
また、エンボスの柄模様としては、例えば、砂目、ヘアライン、梨地、木目版導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、万線条溝等が挙げられる。
また、エンボス加工する際の温度としては特に限定されないが、加熱圧着成形時に凹凸模様が消失する所謂エンボス戻りが少なくなる温度が好ましい。
また、上記絵柄層に積層される側に凹凸形状を有する場合、上記透明性樹脂フィルムの双方の側について、上記方法により凹凸形状を形成しても良いし、上記透明性樹脂フィルムの一方の側について、上記方法により凹凸形状を形成し、該一方の側に形成した凹凸形状に追従させて他方の側の凹凸形状を形成しても良い。
上記透明性樹脂フィルムの厚みは特に限定されないが、凹凸形状の凹部の厚みが80μm以上であることが好ましい。上記透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部の厚みが80μm未満であると、本発明の化粧板に十分な耐久性能(耐摩耗性能、耐傷性)を付与できないことがある。
ここで、上記「凹凸形状の凹部」について説明する。
図2は、本発明の化粧板を構成する透明性樹脂フィルムの好ましい一例を模式的に示す断面図である。
図2に示す透明性樹脂フィルム20では、厚み方向において、接着用プライマー層21、熱可塑性樹脂層22、表面保護層用プライマー層23及び表面保護層24がこの順に積層されている。
「凹凸形状の凹部」とは、上記透明性樹脂フィルムの厚みのうち最も薄い部分を指すものであり、表面保護層24の凹凸形状の最も深い凹部を含む部分であり、上記透明性樹脂フィルム20の断面を顕微鏡観察することにより、確認することができる。
なお、図2では、表面保護層24を有する側の面から、反対側の面までの長さが上記透明性樹脂フィルム20の総厚みであり、表面保護層24側の最も深い凹部の底から、接着用プライマー層21の表面までの長さが「凹凸形状の凹部の厚み」である。
なお、表面保護層24側の面から凹凸形状を形成することで、反対側の面にまで凹凸形状が生じている場合には、図3に示すように、上記透明性樹脂フィルム20の表面保護層24側の凹凸形状の最も深い凹部に対応して反対側の面には突起部が発生することになるが、透明性樹脂フィルム20の表面保護層24側の凹凸形状の最も深い凹部の底から、このような突起部の存在する反対側の面までの長さが「凹凸形状の凹部の厚み」となる。
上記透明性樹脂フィルムの総厚みの好ましい下限は100μm、好ましい上限は500μmであり、より好ましい下限は140μm、より好ましい上限は460μmである。
上記透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部の厚みの上限は特に限定されないが、例えば、500μmであることが好ましい。
上記透明性樹脂フィルムは、基材の一方に積層される絵柄層を保護するために用いられることが好ましい。
このような基材の一方に積層される絵柄層を保護するために用いられる透明性樹脂フィルムもまた、本発明の一態様である。
[接着剤層]
本発明の化粧板は、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの間に、接着剤層を有することが好ましい。
上記接着剤層を有することにより、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの密着性をより強固にすることもできる。
上記接着剤層は、バインダー樹脂を含有することが好ましい。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、アクリル−ウレタン共重合体樹脂、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられる。上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの密着性や生産時の効率からウレタン樹脂が好ましい。
上記接着剤層の厚みは特に限定はされないが、厚みが10μm以上であり、かつ、上記透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側に凹凸形状を有する場合、その凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxよりも大きいことが好ましい。
上記接着剤層の厚みが10μm以上であり、かつ、後述する透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxよりも大きければ、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの密着性を好適に確保できる。一方で、上記接着剤層の厚みが10μm以下であると、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの密着性を十分に付与できない場合があり、上記透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxよりも小さい場合には、上記絵柄層と上記透明性樹脂フィルムとの間に気泡が入り込み意匠性が低下することがある。
なお、上記接着剤層は、シリカ等の無機微粒子を含んでいてもよい。
上記接着剤層の貼着方法は特に限定されないが、例えば、加熱溶融法や熱ラミネート法、そして水系接着剤や感熱接着剤、感圧接着剤のほか、ホットメルト接着剤等を用いてラミネートすることにより得ることができる。
上記接着剤層は、上記紫外線吸収剤を含有する層であることが好ましい。
上記接着剤層が上記紫外線吸収剤を含有する層であることにより、本発明の化粧板に優れた耐候性を好適に付与することができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、有機系又は無機系の紫外線吸収剤を用いることができる。なかでも、透明性に優れる有機系の紫外線吸収剤が好適に用いられる。
上記有機系の紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サルチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が挙げられる。
なかでも、耐候性や意匠性、ブリード抑制等を好適に付与する観点から、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
なお、トリアジン系紫外線吸収剤としては、上述した接着用プライマー層で記載したトリアジン系紫外線吸収剤を適宜選択して用いることができる。
その他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等も用いることができる。或いは、高い透明度を要求されない場合は、無機系紫外線吸収剤を添加することもできる。無機系紫外線吸収剤としては、粒径0.2μm以下の酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄、酸化亜鉛等を用いることもできる。
また、上記紫外線吸収剤の含有量としては、使用する紫外線吸収剤の紫外線吸収能により適宜決定される。
上記紫外線吸収剤としてトリアジン系紫外線吸収剤を用いる場合、上記接着剤層中0.5質量%以上2質量%以下で含有することが好ましい。
上記接着剤層中の含有量が0.5質量%未満であると、耐候性を十分に付与できないことがあり、上記接着剤層中の含有量が2質量%を超えると、上記接着剤層の透明性が損なわれ化粧板の意匠性が低下したり、上記絵柄層と後述する透明性樹脂フィルムとの密着性が十分に得られず、本発明の化粧板の加工適性が低下したりすることがある。
上記紫外線吸収剤の含有量は、1質量%以上1.5質量%以下であることがより好ましい。
上記透明性樹脂フィルムの各層に添加される各種添加剤(プライマー層や表面保護層に添加される無機フィラー等)は、当該各種添加剤がベシクル化されていることが好ましい。各種添加剤をベシクル化する方法としては特に限定されず、公知の方法によりベシクル化することができ、中でも超臨界逆相蒸発法が好ましい。
上記ベシクル化処理方法としては、他には、Bangham法、エクストルージョン法、水和法、逆相蒸発法、凍結融解法等が挙げられる。
このようなベシクル化処理方法について簡単に説明すると、上記Bangham法は、フラスコなどの容器にクロロホルムまたはクロロホルム/メタノール混合溶媒を入れ、さらにリン脂質を入れて溶解する。その後、エバポレータを用いて溶媒を除去して脂質からなる薄膜を形成し、添加剤の分散液を加えた後、ボルテックスミキサーで水和・分散させることよりベシクルを得る方法である。
上記エクストルージョン法は、薄膜のリン脂質溶液を調液し、上記Bangham法において外部摂動として用いたミキサーに代わってフィルターを通過させることによりベシクルを得る方法である。
上記水和法は、上記Bangham法とほぼ同じ調製方法であるが、ミキサーを用いずに、穏やかに攪拌して分散させてベシクルを得る方法である。
上記逆相蒸発法は、リン脂質をジエチルエーテルやクロロホルムに溶解し、添加剤を含んだ溶液を加えてW/Oエマルジョンを作り、当該エマルジョンから減圧下において有機溶媒を除去した後、水を添加することによりベシクルを得る方法である。
上記凍結融解法は、外部摂動として冷却・加熱を用いる方法であり、この冷却・加熱を繰り返すことによってベシクルを得る方法である
以下、超臨界逆相蒸発法について詳細に説明する。
上記超臨界逆相蒸発法とは、超臨界状態又は超臨界点以上の温度若しくは圧力条件下の二酸化炭素にベシクルの外膜を形成する物質を均一に溶解させた混合物中に、水溶性または親水性の封入物質としての各種添加剤を含む水相を加えて、一層の膜で封入物質としての各種添加剤を包含したカプセル状のベシクルを形成する方法である。
なお、超臨界状態の二酸化炭素とは、臨界温度(30.98℃)および臨界圧力(7.3773±0.0030MPa)以上の超臨界状態にある二酸化炭素を意味し、臨界点以上の温度若しくは圧力条件下の二酸化炭素とは、臨界温度のみ、又は、臨界圧力のみが臨界条件を超えた条件下の二酸化炭素を意味する。当該方法により、直径50〜800nmの単層ラメラベシクルを得ることができる。
一般に、ベシクルとは、球殻状に閉じた膜構造を有する小胞の内部に液相を含むものの総称であり、特に、外膜がリン脂質等の生体脂質から構成されるものをリポソームと称する。
上記リン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、カルジオリピン、黄卵レシチン、水添黄卵レシチン、大豆レシチン、水添大豆レシチン等のグリセロリン脂質、スフィンゴミエリン、セラミドホスホリルエタノールアミン、セラミドホスホリルグリセロール等のスフィンゴリン脂質が挙げられる。
外膜を構成する物質としては、また、ノニオン系界面活性剤や、これとコレステロール類若しくはトリアシルグリセロールの混合物等の分散剤を用いることができる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、ポリグリセリンエーテル、ジアルキルグリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー、ポリブタジエン−ポリオキシエチレン共重合体、ポリブタジエン−ポリ2−ビニルピリジン、ポリスチレン−ポリアクリル酸共重合体、ポリエチレンオキシド−ポリエチルエチレン共重合体、ポリオキシエチレン−ポリカプロラクタム共重合体等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記コレステロール類としては、コレステロール、α−コレスタノール、β−コレスタノール、コレスタン、デスモステロール(5,24−コレスタジエン−3β−オール)、コール酸ナトリウム、コレカルシフェロール等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記リポソームの外膜は、リン脂質と分散剤との混合物から形成されていてもよい。本発明の化粧シートにおいては、外膜をリン脂質から形成したリポソームとすることで、各層の主成分である樹脂組成物と各種添加剤との相溶性を良好なものとすることができる。
[化粧板の製造方法]
本発明の化粧板の製造方法としては、例えば、加熱溶融法や熱ラミネート法、そして水系接着剤や感熱接着剤、感圧接着剤の他、ホットメルト接着剤、上述した接着剤層を形成する接着剤等を用いて、上記基材、上記絵柄層、及び、上記透明性樹脂フィルムを積層させる方法等が挙げられる。
なかでも、上記透明性樹脂フィルムの上記絵柄層に積層される側の面に上記接着剤層を形成する工程、及び、上記接着剤層を介して、上記透明性樹脂フィルムと上記絵柄層とを貼り合わせる工程を有することが好ましい。
このような本発明の化粧板を製造する方法もまた、本発明の一態様である。
本発明の化粧板の製造方法では、上記透明性樹脂フィルムに形成された上記絵柄層に積層される側の凹凸形状に空気が入り込む、いわゆるエアガミの発生を防止し、上記絵柄層の意匠性の低下を抑制することができる。
本発明の化粧板の厚みとしては特に限定されず、例えば、0.05mm以上が好ましく、1mm以上50mm以下であることがより好ましい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
透明ポリプロピレンフィルム(厚み60μm)を用意し、該透明ポリプロピレンフィルムの一方の面に、トリアジン系紫外線吸収剤(製品名 アデカスタブLA−46、ADEKA社製)を5質量%含有し、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、厚み2μmの接着用プライマー層を設けた。次いで、透明ポリプロピレンフィルムのもう一方の面(接着用プライマーの反対面側)に、難燃剤(ホスフィン酸金属塩系難燃剤、製品名Pekoflam STC、アークロマ社製)含有透明ポリプロピレン系樹脂(厚み80μm)を溶融押し出し、それらを熱ラミネート方式で積層し、2層構成の熱可塑性樹脂層を得た。
上記難燃剤の含有量は、難燃剤含有透明ポリプロピレン系樹脂の質量を100質量部として、ホスフィン酸金属塩系難燃剤を6質量部とした。
なお、熱可塑性樹脂層の厚みは140μmであり、ホスフィン酸金属塩系難燃剤の含有量は、熱可塑性樹脂層の質量の合計を100質量%として、3.3質量%であった。
上記難燃剤含有透明ポリプロピレン樹脂(80μm)の表面(接着用プライマーの反対面側)にコロナ処理を施した後、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、厚み2μmの表面保護層用プライマー層を形成した。
その後、表面保護層用プライマー層を塗工した面に表面保護層として電離放射線硬化型樹脂であるウレタンアクリレートオリゴマーをグラビアコート方式で塗工した後、加速電圧165keV、5Mradの条件で電子線を照射し、厚み15μmの表面保護層を形成した。
上記表面保護層側を赤外線非接触方式のヒーターで加熱した後、直ちに熱圧によるエンボス加工を行い、凹凸形状を賦形し、透明性樹脂フィルムを作成した。得られた透明性樹脂フィルムは、厚みが159μmであり、凹凸形状の凹部の厚みが80μmであった。
その一方で、HDF(高密度繊維板)(厚み3mm)を用意し、上記HDFの一方の面にインクジェットプリンターにて厚み2μmの絵柄層を設けた基材を準備した。
得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層を有する側の面に、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ポリエステル樹脂を塗布して厚み30μmの接着剤層を形成し、得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層と上記絵柄層とを対向するように積層した。その後、10kg/mの圧力を掛け3日間、常温環境下で養生し、化粧板を得た。
(実施例2)
難燃剤含有ポリプロピレン系樹脂に含有する難燃剤をホスファゼン系難燃剤(ラビトルFP−10、伏見製薬所製)に変更した以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
(実施例3)
透明ポリプロピレンフィルム(厚み60μm)を用意し、該透明ポリプロピレンフィルムの一方の面に、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、厚み2μmの接着用プライマー層を設けた、実施例1とは異なる深いエンボス版を用いてエンボス加工を行ったこと以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルムを作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層を有する側の面に、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ポリエステル樹脂を塗布して厚み90μmの接着剤層を形成し、得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層と上記絵柄層とが対向するように積層した。このとき、上記2液硬化型ポリエステル樹脂に、トリアジン系紫外線吸収剤(製品名アデカスタブLA−46、ADEKA社製)を1質量%となるように添加した。
その後、10kg/mの圧力を掛け3日間、常温環境下で養生し、化粧板を得た。
(実施例4)
透明ポリプロピレンフィルム(厚み50μm)を用意し、上記透明ポリプロピレンフィルム(厚み50μm)の一方の面に、トリアジン系紫外線吸収剤(製品名 アデカスタブLA−46、ADEKA社製)を5質量%含有し、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、厚み2μmの接着用プライマー層を得た。次いで、上記透明ポリプロピレンフィルム(厚み50μm)のもう一方の面(接着用プライマー層の反対面側)に、難燃剤含有透明ポリプロピレン系樹脂(厚み50μm)を溶融押し出し、それらを熱ラミネート方式で積層し、2層構成の熱可塑性樹脂層を得た。
上記難燃剤の含有量は、難燃剤含有透明ポリプロピレン系樹脂の質量を100質量部として、ホスフィン酸金属塩系難燃剤を7.5質量部とした。
なお、熱可塑性樹脂層の厚みは100μmであり、ホスフィン酸金属塩系難燃剤の含有量は、熱可塑性樹脂層の質量の合計を100質量%として、3.5質量%であった。
その後、実施例1と同様にして表面保護層用プライマー層及び表面保護層を形成した後、実施例3とは異なる深いエンボス版にてエンボス加工を行い、透明性樹脂フィルムを得た。
得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層を有する側の面に、イソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ポリエステル樹脂を塗布して厚み90μmの接着剤層を形成し、得られた透明性樹脂フィルムの接着用プライマー層と絵柄層とが対向するように積層した。
上記以外は実施例1と同様にして化粧板を作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
(実施例5)
実施例4で用いたエンボス版にてエンボス加工を行った以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
(実施例6)
溶融押し出しをする透明ポリプロピレン系樹脂として、難燃剤(ホスファゼン系難燃剤、ラビトルFP−10、伏見製薬所製)、及び、親水性フュームドシリカ(日本アエロジル社製 AEROSIL 50)を含有する透明ポリプロピレン系樹脂(厚さ30μm、熱可塑性樹脂層)を用いたこと以外は実施例2と同様にして透明性樹脂フィルムを作製し、実施例2と同様にして化粧材を作製した。
上記難燃剤及び親水性フュームドシリカの含有量は、難燃剤含有透明ポリプロピレン系樹脂の質量を100質量部としてそれぞれ6質量部とした。
なお、2層構成の熱可塑性樹脂層の厚みは140μmであり、難燃剤及び親水性フュームドシリカの含有量は、2層構成の熱可塑性樹脂層の質量の合計を100質量%として、それぞれ3.1質量%であった。
(実施例7)
電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し、抗ウイルス剤としてリン酸系ガラス銀担持化合物(興亜硝子製/PG−711)を3質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。
(実施例8)
電離放射線硬化型樹脂に対し、抗アレルゲン性を有するアニオン性フェノール系材料(DIC社製「EXP20530A」)を固形分比23質量%で配合し、抗アレルゲン性を有する亜鉛系材料(DIC社製「EXP20530B」)を固形分比23質量%で配合したこと以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。
(比較例1)
溶融押し出しする透明ポリプロピレン系樹脂として、難燃剤を含有しないものを用いたこと以外は実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
(比較例2)
透明ポリプロピレンフィルム(厚み60μm)を用意し、該透明ポリプロピレンフィルムの一方の面にイソシアネートを硬化剤とする2液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、厚み2μmの接着用プライマー層を設けたこと以外は、実施例1と同様にして透明性樹脂フィルム及び化粧板を作製した。得られた透明性樹脂フィルムの厚み、凹凸形状の凹部の厚みは表1に示す通りであった。
<Rzmaxの測定>
実施例及び比較例で得られた化粧板における透明性樹脂フィルムの絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxは、表面粗さ測定器(「SURFCOM−FLEX−50A」、東京精密社製)を用い、下記の条件で測定した。
(測定条件)
測定回数:n=5(任意の5点)
算出規格:JIS′01
測定種別:粗さ測定
評価長さ:12.5mm
カットオフ値:2.5mm
測定速度:0.60mm/s
フィルタ種別:ガウシアン
形状除去:直線
λs値:8.0μm
凹凸形状に方向性がある場合には、流れ方向とその垂直方向を測定し、両者で数値の大きなものをRzmaxとした。
(評価方法)
<耐摩耗性(テーバー摩耗試験)>
実施例及び比較例で得られた化粧板について、フローリングの日本農林規格;摩耗A試験に準拠し、テーバー式摩耗試験機(理学工業(株)製)と摩耗輪(S−42)を用いて荷重1kgで試験を行い、1000回転させた時の絵柄模様層の柄残りを評価した。その結果を表1に示した。
++:絵柄模様層が8割以上残っている
+:絵柄模様層が半分以上8割未満残っている
−:絵柄模様層が半分未満残っている
<耐候性試験後の色差>
実施例及び比較例で得られた化粧板を、下記の条件に設定した超促進耐候試験機(岩崎電気(株)製 アイスーパーUVテスター)に投入し、20時間照射と4時間結露を1サイクルとし、17サイクル運転した後、取り出した。
(促進試験条件)
・ブラックパネル温度:63℃
・湿度:50%RH
・照射強度:60W/m(365nm)
その後、上記促進試験の前後の化粧板の色差変化を、色彩色差計(ミノルタ(株)製CR−300)で測定した。すなわち、促進試験前後の化粧板のL値、a値、b値を測定し、下記式1により色差変化ΔEを算出した。その結果を表1に示した。
ΔE=[(ΔL)+(Δa)+(Δb)1/2 式1
++:ΔE<1.0
+:1.0≦ΔE<1.5
−:ΔE≧1.5
ΔL=|L値(耐候性試験後)−L値(耐候性試験前)|
Δa=|a値(耐候性試験後)−a値(耐候性試験前)|
Δb=|a値(耐候性試験後)−a値(耐候性試験前)|
<意匠性>
実施例及び比較例で得られた化粧板について、印刷柄を目視にて評価した。その結果を表1及び2に示した。
++:印刷柄が明瞭に見える
+:印刷柄が僅かに曇って見える
−:印刷柄が明瞭に見えない
<製膜性>
実施例及び比較例について、得られた透明性樹脂フィルムの作製時の不具合(ブロッキング)の有無を確認し、製膜性を評価した。その結果を表1に示した。
++:ブロッキングしなかった
+:僅かにブロッキングした
−:ブロッキングした
<加工適性(密着強度)>
実施例及び比較例について、得られた透明性樹脂フィルムの凹凸形状を有する側と反対側面と、基材の絵柄層を備える面とが接するように積層した際に、密着強度を評価した。その結果を表1に示した。
++:問題なく密着していた(密着強度20N/25mmを超える)
+:密着強度が僅かに弱かった(密着強度15N/25mm以上、20N/25mm以下)
−:密着強度が非常に弱かった(密着強度15N/25mm未満)
密着強度は、実施例及び比較例にて得られた化粧板について、テンシロン万能試験機「RTC−1250A」(オリエンテック製)を用いて、引張速度200mm/min、剥離角度180°方向で透明性樹脂フィルムと、絵柄層に積層された基材との間を剥がした際の剥離強度[N/25mm幅]の最大値を測定し、密着強度とした。
<難燃性評価>
[水平燃焼性(難燃性:火の燃え広がり難さ)]
化粧板を9cm×30cmの大きさに切り出し、試験片とした。図4(a)及び(b)のように、市販の家庭用ヒーター101(電圧AC100V、消費電力1200W)の台102の上に金属製の長方形の台103を置き、台の上に設置した金属製の枠104内に試験片105を置いて、ヒーター角45°、ヒーター出力を4/5の出力に調整し火の燃え広がり難さの試験を行った。詳細には、試験片を上記家庭用ヒーターを用いて2分間予熱した。次いで、図4(a)のように、試験片の長手方向のヒーター側の端部106にライター107で1分間加熱して着火して、図4(b)のように試験片105の長手方向に延焼させた。次いで、延焼状態を目視で観察し、以下のように延焼距離(L1)(、及び、燃焼継続時間)を評価した。その結果を表1に示した。
[延焼距離(L1)]
試験片に着火してライターの火を除いた、初期着火からの延焼進行距離を測定して延焼距離(L1)とし、下記評価基準に従って評価した。なお、+評価以上であれば、実使用において問題ないと評価される。
+:L1が10cm未満である
−:L1が10cm以上である
<抗ウイルス性>
実施例1及び実施例7で作製した透明性樹脂フィルムについて、抗ウイルス試験方法(ISO21702)に準拠した方法で抗ウイルス性能試験を実施し、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性値を評価した。その結果を表3に示した。
+:抗ウイルス活性値2.0以上
−:抗ウイルス活性値2.0未満
<抗アレルゲン性>
実施例1及び実施例8で作製した透明性樹脂フィルムを細かく切断し、ダニアレルゲン水溶液中に1日間浸した後のアレルゲン量を水平展開クロマト法(マイティチェッカー)で目視にて確認した。その結果を表4に示した。
+:アレルゲン量の減少が確認できた
−:アレルゲン量の減少が確認できなかった
Figure 2021151776
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Figure 2021151776
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表1より、実施例で得られた化粧板では、耐候性に優れ、更に難燃性も優れることが確認された。
また、透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部の厚み、及び、Rzmax、並びに、接着剤層の厚みが所定の範囲であり、トリアジン系紫外線吸収剤を用いた実施例1〜3では、耐摩耗性、意匠性及び加工適性においても優れていた。また、実施例6から、熱可塑性樹脂層が難燃剤及び充填剤を含有することにより、意匠性が向上することが確認された。
一方で、難燃剤を含有していない比較例1は、難燃能において劣っており、紫外線吸収剤を含有しない比較例2は、耐候性において劣っていた。
表3より、実施例7で作製した透明性樹脂フィルムでは、抗ウイルス性を有することが確認された。
表4より、実施例8で作製した透明性樹脂フィルムでは、抗アレルゲン性を有することが確認された。
本発明によれば、耐候性にも優れる化粧板を提供できる。本発明の化粧板は、耐候性にも優れるので建材である建具や引き戸等の扉、床剤、壁、天井、そして様々な加飾成型体等に好適に用いられる。
10 化粧板
11 基材
12 絵柄層
13 接着剤層
20 透明性樹脂フィルム
21 接着用プライマー層
22 熱可塑性樹脂層
23 表面保護層用プライマー層
24 表面保護層
101 家庭用ヒーター
102 家庭用ヒーターの台
103 長方形の台
104 金属製の枠
105 試験片
106 端部
107 ライター

Claims (20)

  1. 厚み方向において、基材、絵柄層、及び、透明性樹脂フィルムがこの順に積層されている化粧板であって、
    前記透明性樹脂フィルムは、少なくとも熱可塑性樹脂層を有し、かつ、前記絵柄層に積層される側と反対側に凹凸形状を有し、
    前記透明性樹脂フィルムは難燃剤を含有し、
    前記絵柄層と、前記熱可塑性樹脂層との間に、少なくとも1層の紫外線吸収剤を含有する層を有する
    ことを特徴とする化粧板。
  2. 前記透明性樹脂フィルムの凹凸形状の凹部の厚みは、80μm以上である請求項1記載の化粧板。
  3. 前記透明性樹脂フィルムは、前記絵柄層に積層される側に凹凸形状を有する請求項1又は2記載の化粧板。
  4. 前記透明性樹脂フィルムの前記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxが、80μm以下である請求項3記載の化粧板。
  5. 前記熱可塑性樹脂層は、難燃剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧板。
  6. 前記透明性樹脂フィルムは、前記熱可塑性樹脂層の前記絵柄層に積層される側と反対側に表面保護層を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧板。
  7. 前記表面保護層が、難燃剤を含有する請求項6に記載の化粧板。
  8. 前記表面保護層は、抗菌剤、抗ウイルス剤、及び、抗アレルゲン剤の少なくとも1種を含有する請求項6又は7に記載の化粧板。
  9. 前記難燃剤は、ホスフィン酸金属塩系難燃剤、ホスファゼン系難燃剤及びNOR型ヒンダードアミン系難燃剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜8のいずれか1項に記載の化粧板。
  10. 前記熱可塑性樹脂層は、充填剤を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化粧板。
  11. 前記絵柄層と前記透明性樹脂フィルムとの間に、接着剤層を有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の化粧板。
  12. 前記接着剤層の厚みは、10μm以上であり、かつ、前記透明性樹脂フィルムの前記絵柄層に積層される側に有する凹凸形状のJIS B 0601(2001)で定義されるRzmaxよりも大きい請求項11記載の化粧板。
  13. 前記接着剤層は、前記紫外線吸収剤を含有する層である請求項11又は12に記載の化粧板。
  14. 前記接着剤層は、前記紫外線吸収剤を0.5質量%以上2質量%以下で含有する請求項13記載の化粧板。
  15. 前記接着剤層に含有される紫外線吸収剤は、トリアジン系紫外線吸収剤である請求項12又は14記載の化粧板。
  16. 前記透明性樹脂フィルムは、前記熱可塑性樹脂層の前記絵柄層に積層される側に接着用プライマー層を有する請求項1〜15のいずれか1項に記載の化粧板。
  17. 前記接着用プライマー層は、前記紫外線吸収剤を含有する層である請求項16記載の化粧板。
  18. 前記接着用プライマー層に含有される紫外線吸収剤は、トリアジン系紫外線吸収剤である請求項17記載の化粧板。
  19. 基材の一方に積層される絵柄層を保護するために用いられる請求項1〜10のいずれか1項に記載の透明性樹脂フィルム。
  20. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の化粧板の製造方法であって、
    透明性樹脂フィルムの絵柄層に積層される側の面に接着剤層を形成する工程、及び、
    前記接着剤層を介して、前記透明性樹脂フィルムと前記絵柄層とを貼り合わせる工程を有する
    ことを特徴とする化粧板の製造方法。
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