JP2021150027A - モジュール - Google Patents

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泰正 小熊
健一郎 中嶋
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Abstract

【課題】本開示は、良好な耐久性を有するモジュールを提供することを主目的とする。【解決手段】本開示においては、一軸方向に沿って圧力変動が生じる、電池またはガスタンクである第1部材と、上記第1部材の上記一軸方向の両端部に配置された一対の第2部材と、上記第1部材および上記一対の第2部材を、加圧しつつ拘束する拘束部材と、を備えるモジュールであって、上記拘束部材は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)を周回して形成されており、上記FRPは、周回方向に沿った繊維方向のベース繊維層と、上記ベース繊維層とは異なる繊維方向の補強繊維層とを有し、上記FRPは、上記第2部材に対向する領域のみに配置された上記補強繊維層を有する、モジュールを提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本開示は、拘束部材を備えるモジュールに関する。
充放電に伴って膨張および収縮する電池を、拘束部材を用いて拘束する技術が知られている。例えば特許文献1には、複数の電池セルを積層した積層体と、上記積層体の積層方向の両端部に配置された一対のエンドプレートと、上記一対のエンドプレート間に拘束荷重を印加する拘束部材とを備え、上記拘束部材は、弾性率、および、ひずみ量が特定の範囲内にある樹脂材料を含む電池モジュールが開示されている。
また、ガスタンクの外周を、繊維強化プラスチックで覆う技術が知られている。例えば特許文献2には、外表面を有するドーム型の端部を備える、流体を収容するための圧力容器と、上記ドーム型の端部に配置される要素と、を備えるアセンブリであって、上記要素が、上記ドーム型の端部上でかつ上記要素の少なくとも一部を横切って巻き付けられる複数のフィラメントバンドにより、上記外表面に取り付けられる、アセンブリが開示されている。
特開2019−106275号公報 特表2019−507856号公報
電池またはガスタンクを拘束部材で拘束する場合、電池またはガスタンクで生じる圧力変動によって拘束部材の劣化が生じやすい。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、圧力変動による拘束部材の劣化を抑制したモジュールを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本開示においては、一軸方向に沿って圧力変動が生じる、電池またはガスタンクである第1部材と、上記第1部材の上記一軸方向の両端部に配置された一対の第2部材と、上記第1部材および上記一対の第2部材を、加圧しつつ拘束する拘束部材と、を備えるモジュールであって、上記拘束部材は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)を周回して形成されており、上記FRPは、周回方向に沿った繊維方向のベース繊維層と、上記ベース繊維層とは異なる繊維方向の補強繊維層とを有し、上記FRPは、上記第2部材に対向する領域のみに配置された上記補強繊維層を有するモジュールを提供する。
本開示によれば、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有するFRPを用いて拘束部材が形成されているため、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化が抑制されたモジュールとすることができる。
本開示におけるモジュールは、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化を抑制できるという効果を奏する。
本開示におけるモジュールを例示する概略斜視図である。 図1におけるモジュールの概略平面図である。 図1におけるモジュールの概略正面図である。 本開示におけるモジュールを例示する概略平面図である。 本開示における課題を説明する説明図である。 本開示における第2部材を例示する概略断面図である。 本開示におけるFRPを説明する説明図である。 本開示における補強繊維層の配置を説明する説明図である。 本開示における補強繊維層の配置を説明する説明図である。 参考例1における短冊状の試料についての破壊試験の結果である。 参考例2における短冊状の試料についての引張試験の結果である。 疲労試験を説明する説明図である。 参考例3におけるフープ状の試料についての疲労試験の結果である。
以下、本開示におけるモジュールについて、詳細に説明する。本願明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方が含まれる。
図1は、本開示におけるモジュールを例示する概略斜視図であり、第1部材が電池であるモジュールを示している。図2は、図1におけるモジュールの概略平面図である。図1および図2に示すモジュール10は、一軸方向Xに沿って圧力変動が生じる電池である第1部材1と、第1部材1の一軸方向Xの両端部に配置された一対の第2部材(エンドプレート)2と、第1部材1と一対の第2部材2とを、加圧しつつ拘束する拘束部材3と、を備える。
図3は、図1におけるモジュールの概略正面図である。図3に示すように、拘束部材3は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)13を周回して形成されており、FRP13は、周回方向に沿った繊維方向のベース繊維層13aと、ベース繊維層13aとは異なる繊維方向の補強繊維層13bとを含む。また、FRP13は、第2部材2に対向する領域のみに配置された補強繊維層13bを有する。
図4は、本開示におけるモジュールを例示する概略平面図であり、第1部材がガスタンクであるモジュールを示している。図4に示すモジュール10は、一軸方向Xに沿って圧力変動が生じるガスタンクである第1部材1と、第1部材1の一軸方向Xの両端部に配置された一対の第2部材(口金)2と、第1部材1と一対の第2部材2とを、加圧しつつ拘束する拘束部材3と、を備える。図4における拘束部材3は、上記図3と同様に特定の構造を有し、FRPは、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有する。
本開示によれば、FRPが第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有することにより、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化が抑制されたモジュールとすることができる。上述したように、電池またはガスタンクを拘束部材で拘束する場合、電池またはガスタンクで生じる圧力変動によって拘束部材の劣化が生じやすい。例えば、充電により電池が膨張した場合、電池の両端部に配置されたエンドプレートと、エンドプレートに対向する拘束部材との間に圧縮応力が発生する。逆に、放電により電池が収縮した場合、上記圧縮応力は緩和される。そのため、電池の充放電を繰り返すと、圧縮応力の発生および緩和も繰り返され、疲労による拘束部材の劣化が生じる。
圧縮応力の発生について詳細に説明する。図5に示すように、第1部材1において、一軸方向Xに沿った圧力変動が生じると、第1部材1から第2部材2に応力Sが伝わり、第2部材2から拘束部材3に応力Sが伝わる。この際、拘束部材3には、応力Sの反力として応力Sが生じる。応力Sは拘束部材3の引張応力に該当するが、拘束部材3に含まれるベース繊維層は、周回方向に沿った繊維方向を有するため、応力Sに対して高い耐久性を発揮することができる。これに対して、応力Sは、拘束部材3の厚さ方向に生じるため、拘束部材3に含まれるベース繊維層は、応力Sに対する耐久性が低い。そこで、本開示においては、ベース繊維層とは異なる繊維方向の補強繊維層を用いた。ベース繊維層における繊維方向と、補強繊維層における繊維方向とが異なることで、両層の境界において、一方の層の繊維と、他方の層の繊維とが交差するように配置される。その交差部分が厚さ方向に生じる応力Sを受け止めることで、応力Sに対して高い耐久性を発揮することができる。
このような補強繊維層は、ベース繊維層とは繊維方向が異なるため、拘束部材の周回方向への引張応力への耐久性が低い。そのため、拘束部材の製造時に、補強繊維層に周回方向のテンションをかけながら貼り付けることができず、広範囲にわたって補強繊維層を有する拘束部材の製造には、多くの時間およびコストを要する。また、高い耐久性を得るために拘束部材を大型化すると、所定の空間にモジュールを配置することができなくなるため、拘束部材の小型化が望まれている。例えば電気自動車の場合、電池は自動車の床下に搭載されることが多いため、特にモジュールの高さ方向(図3における方向P)の寸法への制約が大きい。
一方、後述する参考例に記載されているように、積層された複数のベース繊維層に対し、補強繊維層を挿入しない短冊状の試料、補強繊維層を3層挿入した短冊状の試料、および、補強繊維層を5層挿入した短冊状の試料の引張疲労試験をそれぞれ実施したところ、引張応力への耐久性について、補強繊維層の挿入による有意な効果は確認されなかった。上記試験の結果から、補強繊維層は周回方向に生じる引張応力に対しては寄与していないことが示唆される。このような知見に基づき本発明者等は、圧縮応力がかかる第2部材に対向する領域に対し、圧縮応力への耐久性に寄与する補強繊維層を重点的に配置する構成に到った。すなわち、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有するFRPを用いて拘束部材を形成することにより、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化が抑制されたモジュールとすることができる。これにより、補強繊維層が配置される領域を縮小できるため、拘束部材の耐久性を維持しつつ、薄膜化し、かつ、生産性を向上することもできる。
1.第1部材
本開示における第1部材は、一軸方向に沿って圧力変動が生じる、電池またはガスタンクである。電池の場合、充放電に伴って電池が膨張および収縮することにより、電池の厚さ方向に沿って圧力変動が生じる。電池における上記一軸方向は、通常、電池の厚さ方向に該当する。一方、両端部に口金が配置されたガスタンクの場合、ガスタンクにガスが充填および放出されることにより、両端部を結ぶ方向に沿って圧力変動が生じる。ガスタンクにおける上記一軸方向は、通常、両端部の口金を結ぶ方向に該当する。
本開示における電池は、通常、繰り返し充放電可能な二次電池である。さらに、本開示における電池は、少なくとも1つの電池セルを有し、複数の電池セルを有することが好ましい。図1に示すように、複数の電池セル1aは、厚さ方向(一軸方向X)に沿って積層されていることが好ましい。複数の電池セルは、互いに、直列接続されていてもよく、並列接続されていてもよい。
本開示における電池は、正極、電解質層および負極を少なくとも有することが好ましい。電解質層は、電解液を含有する層であってもよく、ポリマー電解質を含有する層であってもよく、無機固体電解質を含有する層であってもよい。特に、本開示における電池は、電解質層が無機固体電解質を含有する層である全固体電池が好ましい。全固体電池が十分な性能を発揮するためには、高い拘束圧力が必要になる場合が多いが、高い拘束圧力を付与すると、圧力変動による拘束部材の劣化が生じやすい。これに対して、本開示においては、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有するFRPを用いて拘束部材が形成されているため、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化が抑制されたモジュールとすることができる。全固体電池に印加される拘束圧力は、特に限定されないが、例えば1.0MPa以上であり、2.0MPa以上であってもよい。一方、全固体電池に印加される拘束圧力は、例えば50MPa以下である。また、本開示における電池は、燃料電池であってもよい。
本開示におけるガスタンクは、ガスを密封するための空間を内部に有するライナーを有する。ライナーの材料としては、例えば、ナイロン系樹脂(ポリアミド系樹脂)、ポリエチレン系樹脂等の樹脂が挙げられる。ガスタンクは、上記ライナーの外周面を被覆する補強層をさらに有することが好ましい。補強層は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)を有する層であることが好ましい。上記繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が挙げられる。一方、上記樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。補強層の形成方法としては、例えば、樹脂を含浸させた繊維を、フィラメントワインディング法によりライナーの表面に巻回し、その後、樹脂を硬化させる方法が挙げられる。
また、ガスタンクは、高圧ガスタンクであることが好ましい。高圧ガスタンクの場合、圧力変動が大きくなりやすく、圧力変動による拘束部材の劣化が生じやすい。これに対して、本開示においては、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有するFRPを用いて拘束部材が形成されているため、モジュールの高さ方向の寸法を抑制しつつ、圧力変動による拘束部材の劣化が抑制されたモジュールとすることができる。なお、高圧ガスとは、化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)における定義を満たすガスをいう。また、本開示においては、ガスタンクが水素ガスタンクであることが好ましい。
2.第2部材
本開示における第2部材は、第1部材の一軸方向の両端部に配置された部材である。第1部材が電池である場合、第2部材はエンドプレートに該当する。一方、第1部材がガスタンクである場合、第2部材は口金に該当する。第2部材は、剛性が高いことが好ましい。第2部材の材料としては、例えば、炭素鋼、アルミニウム等の金属、樹脂が挙げられる。口金は、ガスタンクの内部と外部を接続するため、ガスの圧力荷重を最も受けやすい部材である。
第2部材において、拘束部材と対向する領域は、曲面形状を有することが好ましい。曲面形状を有することで、圧力変動による応力集中を抑制できる。応力集中を抑制する点では、第2部材において、拘束部材と対向する領域は、平面形状を有しなくてもよく、平面形状を有していてもよい。例えば、図6(a)に示す第2部材2は、拘束部材と対向する領域において、平面形状を有さず、曲面形状Rのみを有している。一方、図6(b)に示す第2部材2は、拘束部材と対向する領域において、曲面形状Rおよび平面形状Pを有する。図6(b)に示すように、平面形状Pの両端に曲面形状Rが形成されていることが好ましい。一方、第2部材および第1部材は、面接触していることが好ましい。面接触することで、拘束圧力による応力集中を抑制できる。第2部材の形状としては、例えば、円柱または楕円柱を、高さ方向に平行な平面で切断した形状が挙げられる。例えば図1における第2部材2は、円柱における円の中心を、高さ方向に平行な平面で切断した形状を有している。
3.拘束部材
本開示における拘束部材は、第1部材と一対の第2部材とを、加圧しつつ拘束する部材である。拘束部材は、通常、第1部材と一対の第2部材との外周面を覆うフープ状の部材である。拘束部材は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)を周回(捲回)して形成されている。具体的には、図3に例示するように、FRP13を、第1部材1と一対の第2部材2との外周面を周回させることで、拘束部材3が形成されている。
繊維強化プラスチック(FRP)は、繊維および樹脂を含有する。上記繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維が挙げられ、中でも炭素繊維が好ましい。炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維が挙げられる。一方、上記樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
FRPの成形方法は特に限定されないが、例えば、バキュームバッグ法、オートクレーブ法、シートワインディング法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法が挙げられる。
FRPは、周回方向に沿った繊維方向のベース繊維層と、ベース繊維層とは異なる繊維方向の補強繊維層とを含む。図7(a)は、本開示におけるFRPを例示する概略平面図であり、図7(b)は、図7(b)のA−A断面図である。図7(a)、(b)に示すように、FRP13は、周回方向Dに沿った繊維方向Dのベース繊維層13aと、ベース繊維層13aとは異なる繊維方向Dの補強繊維層13bとを有する。補強繊維層13bは、図7(b)に示すように、周回方向Dに沿って形成されていることが好ましく、ベース繊維層13aの一方の面側に形成されていることが好ましい。
ベース繊維層は、通常、長尺シートであり、周回方向に沿った繊維方向を有する。「周回方向に沿った繊維方向」とは、ベース繊維層における繊維方向が、周回方向と平行関係にあることをいう。「平行関係」とは、厳密な平行のみならず、両方向のなす角度(鋭角側)が10°以下であることをいう。なお、周回方向Dは、通常、ベース繊維層の長手方向と一致する。
ベース繊維層の長さは、第1部材と一対の第2部材との外周面を周回させる数によって異なるが、上記外周面の長さに対して、例えば10倍以上であり、20倍以上であってもよい。一方、ベース繊維層の長さは、上記外周面の長さに対して、例えば100倍以下である。また、ベース繊維層の厚さは、例えば0.05mm以上であり、0.08mm以上であってもよい。一方、ベース繊維層の厚さは、例えば0.5mm以下である。ベース繊維層の幅(図7(a)における幅W)は、用途に応じて適宜設定される。
補強繊維層は、ベース繊維層とは異なる繊維方向を有する。「異なる繊維方向」とは、補強繊維層における繊維方向と、ベース繊維層における繊維方向とのなす角度(鋭角側)が1°以上であることをいう。上記なす角度は、30°以上であってもよく、45°以上であってもよく、60°以上であってもよい。特に、本開示においては、補強繊維層13bにおける繊維方向Dと、ベース繊維層13aにおける繊維方向Dとが、直交関係にあることが好ましい。「直交関係」とは、厳密な直交のみならず、両方向のなす角度(鋭角側)が80°以上90°以下であることをいう。
本開示においてFRPは、第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層を有する。「第2部材に対向する領域」とは、図3に示すように、モジュール10を平面視した場合(方向Pに沿って観察した場合)に、第2部材2が存在する領域をいう。方向Pは、通常、一軸方向Xに直交する方向であって、拘束部材3の主面における法線に平行な方向である。
「第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層」の例としては、第2部材2に対向する領域に部分的に配置された補強繊維層13b(図8(a))、第2部材2に対向する領域の全域に配置された補強繊維層13b(図8(b))、および、第1部材1に対向する領域に所定の長さLαの範囲内において伸長する補強繊維層13b(図8(c))を挙げることができる。補強繊維層13bが第1部材1に対向する領域に伸長する長さLαの値は、例えば、第1部材の一軸方向長さの10%以下であり、7%以下であってもよく、5%以下であってもよく、3%以下であってもよい。具体的には、例えば10cm以下であり、7cm以下であってもよく、5cm以下であってもよく、3cm以下であってもよい。
第2部材に対向する領域には、その全域において少なくとも1層の補強繊維層が配置されていることが好ましい。また、第2部材に対向する領域に、複数の補強繊維層が配置されていてもよい。FRPにおける補強繊維層の数は、1個であってもよく、2個以上であってもよく、4個以上であってもよく、8個以上であってもよい。一方、FRPにおける補強繊維層の数は、例えば30個以下である。複数の補強繊維層が配置される場合、図9(a)および(b)に例示するように、補強繊維層13bの周回方向の長さが互いに異なっていることが好ましい。モジュールの高さ方向の寸法を維持しつつ、拘束部材の圧縮応力への耐性を向上できるからである。
図7(a)に示すように、「第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層」の長さをLとした場合、Lは、例えば、第2部材の外周面の長さの110%以下であり、105%以下であってもよく、100%以下であってもよく、90%以下であってもよい。Lは、例えば、第2部材の外周面の長さの50%以上であり、60%以上であってもよく、70%以上であってもよく、80%以上であってもよい。また、補強繊維層の厚さは、例えば0.05mm以上であり、0.08mm以上であってもよい。一方、補強繊維層の厚さは、例えば0.5mm以下である。
第2部材に対向する領域において、ベース繊維層および補強繊維層の合計厚さに対する、補強繊維層の厚さの割合は、例えば10%以上であり、30%以上であってもよい。補強繊維層の厚さの割合が小さすぎると、厚さ方向に生じる圧縮応力に対する耐久性が低くなる可能性がある。一方、第2部材に対向する領域において、ベース繊維層および補強繊維層の合計厚さに対する、補強繊維層の厚さの割合は、例えば90%以下であり、70%以下であってもよい。補強繊維層の厚さの割合が大きすぎると、周回方向における引張応力に対する耐久性が低くなる可能性がある。
FRPは、「第2部材に対向する領域のみに配置された補強繊維層」の他にも、補強繊維層を有していてもよい。FRPは、例えば、第1部材および一対の第2部材の外周面を、重複しない(非重複部を有する)ように周回する補強繊維層を有していてもよい。FRPが上述した所定の範囲を超えて第1部材に対向する領域に伸長する補強繊維層を有する場合は、第2部材に対向する領域には、第1部材に対向する領域よりも多い数の補強繊維層が配置されていることが好ましい。モジュールの高さ方向の寸法を維持しつつ、拘束部材の圧縮応力への耐性を向上できるからである。
4.モジュール
本開示におけるモジュールは、上述した第1部材、第2部材および拘束部材を有する。このようなモジュールの外寸は、第2部材に対向する領域における高さが、図3におけるW(第1部材に対向する領域におけるモジュールの高さ)と同じ、または、それ以下であることが好ましい。モジュールの高さ方向の寸法の増加を抑制できるからである。
本開示におけるモジュールの用途は、特に限定されないが、例えば、車載用が挙げられる。また、本開示においては、上述したモジュールを有する車を提供することもできる。
本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
[参考例1]
短冊状の試料について、圧縮応力に対する補強繊維層の寄与の程度を調べた。すなわち、ベース繊維層および補強繊維層が積層された短冊状の試料(10mm×10mm)について、補強繊維層の積層数が互いに異なる上記試料を複数作製し、上記試料の厚さ方向(積層方向)の応力を付与して破壊し、破壊時の応力の大きさを調べた。その結果を図10に示す。
[参考例2]
短冊状の試料について、引張応力に対する補強繊維層の寄与の程度を調べた。すなわち、ベース繊維層が22層積層された短冊状の試料A、22層のベース繊維層に3層の補強繊維層が挿入された短冊状の試料B、および、22層のベース繊維層に5層の補強繊維層が挿入された短冊状の試料Cを作製し、引張疲労試験を実施した。その結果を図11に示す。
[参考例3]
略全周に補強繊維層が配置されたフープ状の試料について、疲労試験を実施した。すなわち、第1部材および第2部材の形状に対応する型の外周面に、ベース繊維層および補強繊維層を有するカーボン繊維強化樹脂(CFRP)のプリプレグを周回させ、上記型とともにオートクレーブに入れて成形した。その後、上記型を外し、拘束部材を得た。ベース繊維層は、周回方向に平行な0°繊維層であった。一方、補強繊維層は、ベース繊維層の一方の面側に形成され、周回方向に直交する90°繊維層であった。また、ベース繊維層の周回数は34周であり、そのうち4周分のベース繊維層に、それぞれ4層の補強繊維層を設けた拘束部材を作製した。また、同様の方法により、補強繊維層を8層設けた拘束部材、および、補強繊維層を12層設けた拘束部材を作製した。
得られた3つの拘束部材を用いて、疲労試験を行った。具体的には、図12(a)、(b)に示すように、拘束部材3を、一対の治具20に取り付け、一方の治具20のみを振動させる片振り(応力比0.1)を行い、破断するまでのサイクル数を測定した。荷重条件として、条件I(100.4kN)および条件II(122.4kN)を採用した。その結果を図13に示す。
[評価]
参考例1の結果から、繊維全体に対する補強繊維の割合が高い方が圧縮応力への耐性が高く、短冊状の試料において、補強繊維層の存在が圧縮応力への耐久性の向上に寄与していることが示唆される。また、参考例2の結果から、補強繊維層の挿入による効果は確認できず、短冊状の試料において、補強繊維層は引張応力への耐久性の向上には寄与していないことが示唆される。さらに、参考例3の結果から、フープ形状の試料においても、補強繊維層の存在が圧縮応力への耐久性の向上に寄与していることが示唆される。これらの結果から、第1部材に対向する領域よりも、第2部材に対向する領域に補強繊維層を重点的に配置した方が、圧縮応力への耐久性向上の効果が大きいことが推測される。
1…第1部材
2…第2部材
3…拘束部材
10…モジュール
13…FRP
13a…ベース繊維層
13b…補強繊維層

Claims (1)

  1. 一軸方向に沿って圧力変動が生じる、電池またはガスタンクである第1部材と、
    前記第1部材の前記一軸方向の両端部に配置された一対の第2部材と、
    前記第1部材および前記一対の第2部材を、加圧しつつ拘束する拘束部材と、を備えるモジュールであって、
    前記拘束部材は、繊維および樹脂を含有する繊維強化プラスチック(FRP)を周回して形成されており、
    前記FRPは、周回方向に沿った繊維方向のベース繊維層と、前記ベース繊維層とは異なる繊維方向の補強繊維層とを有し、
    前記FRPは、前記第2部材に対向する領域のみに配置された前記補強繊維層を有する、モジュール。
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