JP2021149772A - 画像形成装置、情報処理装置、サーバー及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、情報処理装置、サーバー及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】認証情報などのセキュリティ性の高い情報がユーザーによって音声で発せられる場合に、ユーザーの発する音声が他人に聞かれてしまうことを低減できるようにする。【解決手段】画像形成装置2は、ユーザーの音声に基づいて認証処理を行う認証部31と、印刷データを受信する受信部33と、印刷データに基づく印刷出力を行う際に認証部31による認証処理を行う必要があるか否かを判断する認証判断部34と、認証処理を行う必要があると判断された場合に自機周辺の人の有無を検知する人検知部35と、自機周辺において人が検知された場合にネットワークを介して他の画像形成装置を検索する装置検索部36と、装置検索部36によって検索される他の画像形成装置を印刷データの送信元に通知する通知部38と、を備える構成である。【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置、情報処理装置、サーバー及びプログラムに関し、特にユーザーの音声に基づいて認証処理を行う機能を備えた画像形成装置を利用して印刷出力を行う技術に関する。
近年、MFP(Multifunction Peripherals)などの画像形成装置において、音声入出力機能を備えたものが普及しつつある(例えば特許文献1)。この種の画像形成装置は、警告情報やジョブの実行終了などを音声でユーザーに通知するだけでなく、ユーザーが発する音声に基づいてジョブの設定やモードの変更などを行うことが可能である。そのため、ユーザーは、操作パネルに表示される操作画面の構成や階層などを把握していなくても、画像形成装置に向かって音声を発するだけで所望の設定を画像形成装置に簡単に反映させることができる。
また、近年の音声認識機能は音声認識率が向上しているため、画像形成装置の周辺に複数のユーザーが存在する場合であっても、特定のユーザーが発した音声だけを抽出して音声認識を行うことができる。
ところで、上記のような画像形成装置を利用して機密情報を含むセキュリティ性の高い機密文書などを印刷しようとする場合、ユーザーは、IDやパスワードなどの認証情報を音声で画像形成装置に入力することで画像形成装置に印刷出力を行わせることができる。しかし、画像形成装置の周辺に他のユーザーが居る場合、ユーザーが画像形成装置の近傍で認証情報を音声で発すると、周辺の他のユーザーに認証情報が聞かれてしまい、高度なセキュリティを維持することができないという問題がある。
例えば、画像形成装置のコピー機能を利用して機密文書をコピー印刷しようとする場合、ユーザーは、機密情報を含む原稿を持参して画像形成装置へ移動するため、周辺に他のユーザーが存在しない画像形成装置を選択して利用することができる。これに対し、ユーザーが自身のデスクからパーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置を利用して機密情報を含む印刷データを画像形成装置へ送信することにより機密文書を印刷する場合、印刷データの出力先となる画像形成装置の周辺の状況を把握することは難しい。そのため、ユーザーは、印刷データを送信した後、出力先として指定した画像形成装置に移動したときにはじめて周囲に人が居ることに気づき、認証情報を音声で発することができずに音声操作の利便性を享受することができない。
特開2014−236263号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、認証情報などのセキュリティ性の高い情報がユーザーによって音声で発せられる場合に、ユーザーの発する音声が他人に聞かれてしまうことを低減できるようにした画像形成装置、情報処理装置、サーバー及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、画像形成装置であって、ユーザーの音声に基づいて認証処理を行う認証手段と、ネットワークを介して印刷データを受信する受信手段と、前記印刷データに基づく印刷出力を行う際に、前記認証手段による認証処理を行う必要があるか否かを判断する認証判断手段と、前記認証判断手段によって認証処理を行う必要があると判断された場合に、自機周辺の人の有無を検知する検知手段と、前記検知手段により自機周辺において人が検知された場合に、前記ネットワークを介して他の画像形成装置を検索する装置検索手段と、前記装置検索手段によって検索される他の画像形成装置を、前記印刷データの送信元に通知する通知手段と、を備えることを特徴とする構成である。
請求項2に係る発明は、請求項1の画像形成装置において、前記装置検索手段は、音声操作が可能な他の画像形成装置を検索することを特徴とする構成である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、前記装置検索手段は、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする構成である。:
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかの画像形成装置において、前記検知手段は、自機周辺において人を検知した場合、更に人数を特定し、前記装置検索手段は、装置周辺の人数が自機周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする構成である。
請求項5に係る発明は、請求項4の画像形成装置において、前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、前記複数の他の画像形成装置の中から、装置周辺の人数が最も少ない他の画像形成装置を選択することを特徴とする構成である。
請求項6に係る発明は、請求項3又は4の画像形成装置において、前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、自機に最も近い位置にある他の画像形成装置を選択することを特徴とする講師絵である。
請求項7に係る発明は、請求項3又は4の画像形成装置において、前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、前記複数の他の画像形成装置のうちから利用頻度の最も少ない他の画像形成装置を選択することを特徴とする構成である。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、前記装置検索手段によって他の画像形成装置を検索することができなかった場合、自機周辺に居る人の利用終了時間を予測する予測手段、を更に備え、前記通知手段は、前記利用終了時間を、前記印刷データの送信元に通知することを特徴とする構成である。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれかの画像形成装置において、自機周辺の画像を撮影する撮像手段、を更に備え、前記検知手段は、前記撮像手段によって撮影される画像に基づいて自機周辺の人の有無を検知することを特徴とする構成である。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、音声を入力する音声入力手段、を更に備え、前記検知手段は、前記音声入力手段に入力される音声に基づいて自機周辺の人の有無を検知することを特徴とする構成である。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかの画像形成装置において、動作状態をログイン状態とログアウト状態とで切り替える切替手段、を更に備え、前記検知手段は、ログイン状態からログアウト状態に移行させた後の経過時間が所定時間未満である場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする構成である。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11のいずれかの画像形成装置において、前記検知手段は、前記受信手段によって前記印刷データが受信される前後所定時間以内に他の印刷データが受信されている場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする構成である。
請求項13に係る発明は、請求項1乃至12のいずれかの画像形成装置において、印刷出力を行う印刷手段、を更に備え、前記検知手段は、前記印刷手段が前記印刷データよりも先に受信された他の印刷データに基づく印刷出力を行っているとき、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする構成である。
請求項14に係る発明は、請求項13の画像形成装置において、前記印刷手段から排出されるシートを積載する排紙トレイと、前記排紙トレイに排出されたシートを検出するシート検出手段と、を更に備え、前記検知手段は、前記シート検出手段によって前記排紙トレイに排出されたシートが検出されている場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする構成である。
請求項15に係る発明は、請求項1乃至14のいずれかの画像形成装置において、ユーザーの手動による入力操作を受け付ける操作手段、を更に備え、前記検知手段は、前記操作手段においてユーザーの入力操作が受け付けられている場合、又は、前記操作手段に対するユーザーの入力操作が受け付けられてから所定時間が経過していない場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする構成である。
請求項16に係る発明は、請求項1乃至15のいずれかの画像形成装置において、前記認証判断手段は、前記印刷データに認証情報が付加されている場合、前記認証手段による認証処理を行う必要があると判断することを特徴とする構成である。
請求項17に係る発明は、情報処理装置であって、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、ユーザーの指示操作に基づいて前記印刷データの出力先となる画像形成装置を設定する設定手段と、前記画像形成装置において前記印刷データに基づく印刷出力が行われるとき、前記画像形成装置において認証処理が行われるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記認証処理が行われると判断された場合に、前記画像形成装置と通信を行い、前記画像形成装置の周辺の人の有無を検知する検知手段と、前記検知手段により前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ユーザーに対する通知を行う通知手段と、を備えることを特徴とする構成である。
請求項18に係る発明は、請求項17の情報処理装置において、前記検知手段により前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ネットワークを介して他の画像形成装置を検索する装置検索手段、を更に備え、前記通知手段は、前記装置検索手段によって検索される他の画像形成装置をユーザーに案内することを特徴とする構成である。
請求項19に係る発明は、請求項18の情報処理装置において、前記装置検索手段は、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする構成である。
請求項20に係る発明は、請求項18又は19の画像形成装置において、前記検知手段は、自機周辺において人を検知した場合、更に人数を特定し、前記装置検索手段は、装置周辺の人数が自機周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする構成である。
請求項21に係る発明は、複数の画像形成装置及び情報処理装置のそれぞれとネットワークを通信可能なサーバーであって、前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行い、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の有無を検知して装置情報に記録して管理する情報管理手段と、前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に人の居ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知する通知手段と、を備えることを特徴とする構成である。
請求項22に係る発明は、請求項21のサーバーにおいて、前記情報管理手段は、前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行うことにより、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の人数を検知して前記装置情報に記録して管理し、前記通知手段は、前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に居る人の人数が最も少ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知することを特徴とする構成である。
請求項23に係る発明は、情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記情報処理装置に、印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、ユーザーの指示操作に基づいて前記印刷データの出力先となる画像形成装置を設定する設定ステップと、前記画像形成装置において前記印刷データに基づく印刷出力が行われるとき、前記画像形成装置において認証処理が行われるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップによって前記認証処理が行われると判断された場合に、前記画像形成装置と通信を行い、前記画像形成装置の周辺の人の有無を検知する検知ステップと、前記検知ステップにより前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ユーザーに対する通知を行う通知ステップと、を実行させることを特徴とする構成である。
請求項24に係る発明は、複数の画像形成装置及び情報処理装置のそれぞれとネットワークを通信可能なサーバーにおいて実行されるプログラムであって、前記サーバーに、前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行い、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の有無を検知して装置情報に記録して管理する情報管理ステップと、前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に人の居ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知する通知ステップと、を実行させることを特徴とする構成である。
本発明によれば、装置周辺に人の少ない画像形成装置がユーザーに通知されるため、認証情報などのセキュリティ性の高い情報がユーザーによって音声で発せられる場合に、ユーザーの発する音声が他人に聞かれてしまうことを低減することができる。
第1実施形態における画像形成システムの一構成例を示す図である。 画像形成装置の外観構成の一例を示す図である。 第1実施形態における画像形成システムにおける動作の概念を示す図である。 画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 ユーザー情報の一例を示す図である。 印刷データのデータ構造の一例を示す図である。 画像形成装置において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。 情報処理装置において表示される表示画面の一例を示す図である。 第2実施形態における画像形成システムの動作の概念を示す図である。 情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 情報処理装置において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態における画像形成システムの一構成例を示す図である。 サーバーのハードウェア構成の一例を示す図である。 サーバーの機能構成の一例を示すブロック図である。 サーバーにおいて行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である画像形成システム1の一構成例を示す図である。この画像形成システム1は、複数の画像形成装置2a,2b,2cと、情報処理装置3とを備えており、それらがLAN(Local Area Network)などのネットワーク4を介して相互に通信可能なシステムである。複数の画像形成装置2a,2b,2c及び情報処理装置3がネットワーク4を介して行う通信は、有線通信であっても良いし、無線通信であっても良い。複数の画像形成装置2は、それぞれ同じ構成を有している。尚、以下において、複数の画像形成装置2a,2b,2cのそれぞれを区別しないときは、それらを総称して単に画像形成装置2と呼ぶ。
画像形成装置2は、例えばMFPによって構成され、コピー機能、スキャン機能、プリント機能及びFAX機能などの複数の機能を備えている。このような画像形成装置2は、例えばオフィスに設置され、複数のユーザーによって共有される装置である。画像形成装置2は、ネットワーク4を介して印刷データを受信した場合、その印刷データに基づく印刷出力を行うことができる。
情報処理装置3は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)によって構成され、ネットワーク4を介して画像形成装置2に印刷データを送信することができる。例えば、ユーザーは、情報処理装置3を操作することにより、複数の画像形成装置2のうちから1つの画像形成装置2を選択して印刷データを送信することができる。
図2は、画像形成装置2の外観構成の一例を示す図である。画像形成装置2は、装置本体の中央に、プリンタ部17を有している。プリンタ部17は、画像形成装置2における印刷手段であり、上側に配置される画像形成部17aと、下側に配置される給紙部17bとを備えている。画像形成装置2において印刷データに基づく印刷出力が行われるとき、これらの給紙部17b及び画像形成部17aが動作する。給紙部17bは、画像形成部17aに向けて印刷用紙などのシートを1枚ずつ給紙し、画像形成部17aは、給紙部17bから給紙されるシートに対して印刷データに基づく画像を形成する。画像形成部17aは、シートに形成した画像を定着させた後、上部の排紙トレイ17c上に排出する。排紙トレイ17cは、プリンタ部17から排出される印刷されたシートを積載するためのものである。尚、排紙トレイ17cには、後述するように、プリンタ部17から排出されたシートを検出するシート検出センサー17d(図4参照)が設けられており、印刷されたシートがユーザーによって持ち去られたか否かを検知することができる。
また、画像形成装置2は、装置本体の上部に、スキャナ部16を有している。スキャナ部16は、ユーザーによってセットされる原稿を光学的に読み取って画像データを生成する。このスキャナ部16は、画像を読み取る画像読取部16aと、画像読取部16aの上側に配置され、画像読取部16aの画像読取位置に対してユーザーによってセットされる原稿を1枚ずつ自動搬送する自動原稿搬送装置(ADF)16bとを備えている。ただし、スキャナ部16は、自動原稿搬送装置16bを備えていないものであっても構わない。
また、画像形成装置2は、装置本体の正面側に、ユーザーが操作可能な操作パネル12を備えている。操作パネル12は、ユーザーが画像形成装置2に対する手動操作を行う際のユーザーインタフェースである。画像形成装置2は、操作パネル12を介してユーザーによる手動操作を受け付ける。
更に、本実施形態の画像形成装置2は、音声入出力機能を備えており、ユーザーによる手動操作だけでなく、ユーザーによる音声操作を受け付けることができるように構成される。例えば、画像形成装置2は、操作パネル12の前方側に位置するユーザーが音声を発すると、その音声を入力して音声認識を行い、ユーザーの音声に応じた処理を行う。
上記のような画像形成装置2は、ネットワーク4を介して受信した印刷データに基づいて印刷出力を行うとき、ユーザーによる認証処理を行うことがある。例えば、印刷データを送信したユーザーに対して予め設定されている印刷モードが「認証&プリント」である場合、画像形成装置2は、受信した印刷データに基づく印刷出力を直ちに開始せず、印刷データを一時的に記憶し、ユーザーによる認証処理が行われるまで印刷出力を保留する。そして、ユーザーが画像形成装置2の設置場所まで移動し、画像形成装置2に認証情報を入力した場合、画像形成装置2は、認証処理を行い、その認証処理に成功した場合に印刷データに基づく印刷出力を開始する。尚、ユーザーに設定されている印刷モードが「通常印刷」である場合、画像形成装置2は、親展印刷を除き、認証処理を行うことなく、印刷データに基づく印刷出力を開始する。
ユーザーに対して「認証&プリント」が設定されている場合の他にも、例えば、印刷データにおいて親展印刷が指定されている場合、画像形成装置2は、受信した印刷データに基づく印刷出力を直ちに開始せず、印刷データを一時的に記憶し、ユーザーによる認証処理が行われるまで印刷出力を保留する。この場合も、ユーザーが画像形成装置2の設置場所まで移動し、画像形成装置2に認証情報を入力した場合、画像形成装置2は、認証処理を行い、その認証処理に成功した場合に印刷データに基づく印刷出力を開始する。このような親展印刷は、一般に、機密情報を含むセキュリティ性の高い機密文書などを印刷する際に利用される。
ユーザーは、画像形成装置2に対して認証情報を入力するとき、画像形成装置2の音声入出力機能を利用すれば手動操作よりも簡単に認証情報を入力することができる。しかし、画像形成装置2の周辺に他のユーザーが存在する場合、ユーザーは、音声で認証情報を入力することができない。その一方、ユーザーは、画像形成装置2から離れた場所で情報処理装置3を操作しているため、印刷データを送信するときには出力先として指定した画像形成装置2の周辺に他のユーザーが存在しているか否かを把握することができない。
そこで、本実施形態の画像形成装置2は、ネットワーク4を介して印刷データを受信した場合に、その印刷データの印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があるか否かを確認し、認証処理を行う必要がある場合には、自機周辺に人が居るか否かを検知する。そして自機周辺に人が居る場合、画像形成装置2は、同じネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2の中から周辺に人の居ない装置を検索し、印刷データの送信元に対して周辺に人の居ない装置を通知するように構成される。
例えば、図1において、情報処理装置3を使用しているユーザーが画像形成装置2aを指定して認証処理の必要な印刷データを送信した場合を仮定する。画像形成装置2aは、情報処理装置3から送信される印刷データを受信すると、その印刷データの印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があると判断し、自機周辺に人が居るか否かを検知する。このとき、図1に示すように、画像形成装置2aの周辺には、一人の他のユーザーが存在している。そのため、画像形成装置2aは、ネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2b,2cの中に、装置周辺に人の居ない装置、又は、装置周辺に居る人数が自機(画像形成装置2a)周辺の人数よりも少ない装置が存在するか否かを検索する。すなわち、画像形成装置2aは、他の画像形成装置2b,2cと通信を行うことにより、他の画像形成装置2b,2cの周辺の状況を把握するのである。図1の例の場合、画像形成装置2aは、検索の結果、他の画像形成装置2cの周辺に人が居ないことを検知する。そして画像形成装置2aは、情報処理装置3に対し、他の画像形成装置2cの周辺には人が居ない状況であるため、認証情報を音声で発しても他人に認証情報が聞かれてしまう可能性が低いことを通知する。
図3は、画像形成システム1における動作の概念を示す図である。尚、図3では、情報処理装置3から画像形成装置2aに印刷データD10が送信される場合を例示している。
情報処理装置3は、ユーザーの指示に基づいて印刷データD10を生成すると(プロセスP1)、ユーザーによって出力先として指定された画像形成装置2aに印刷データD10を送信する。
画像形成装置2aは、情報処理装置3から印刷データD10を受信すると、その印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があるか否かを判断する(プロセスP2)。その結果、認証処理を行う必要があると判断すると、画像形成装置2aは、自機周辺に居る人を検知するための人検知処理を行う(プロセスP3)。この人検知処理により、画像形成装置2aは、自機周辺における人の有無を検知するだけでなく、自機周辺に複数の人が居ればその人数を検知することもできる。例えば、図1に示す状況である場合、画像形成装置2aは、自機周辺に一人の他のユーザーが存在することを検知する。
人検知処理の結果、自機周辺に人が居ることが検知されると、画像形成装置2aは、他の画像形成装置2b,2cの装置周辺の状況を確認するための検索処理を開始する(プロセスP4)。検索処理の開始に伴い、画像形成装置2aは、他の画像形成装置2b,2cに対して応答要求D20を送信する。この応答要求D20は、例えばネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2b,2cに対してマルチキャスト送信される。また、応答要求D20には、各画像形成装置2b,2cの周辺の状況を問い合わせるための命令が含まれる。
画像形成装置2bは、画像形成装置2aから応答要求D20を受信すると、応答要求D20に含まれる命令に従い、自機周辺に居る人を検知するための人検知処理を行う(プロセスP5)。例えば、図1に示す状況である場合、画像形成装置2bは、自機周辺に二人の他のユーザーが存在することを検知する。そして画像形成装置2bは、人検知処理の結果を含む返答情報D21を生成し、画像形成装置2aに送信する。
また、画像形成装置2cも同様に、画像形成装置2aから応答要求D20を受信すると、応答要求D20に含まれる命令に従い、自機周辺に居る人を検知するための人検知処理を行う(プロセスP6)。例えば、図1に示す状況である場合、画像形成装置2cは、自機周辺に人が存在しないすることを検知する。そして画像形成装置2cは、人検知処理の結果を含む返答情報D21を生成し、画像形成装置2aに送信する。
画像形成装置2aは、各画像形成装置2b,2cから返答情報D21を受信すると、それらの返答情報D21に含まれる人検知処理の結果に基づき、各画像形成装置2b,2cの周辺における人の有無及び人数を把握することができる。そして画像形成装置2aは、装置周辺に居る人数が自機周辺に居る人数よりも少ない他の画像形成装置2を選択し、その選択した他の画像形成装置2をユーザーへ通知するための通知情報D22を生成する(プロセスP7)。例えば、図1に示す状況である場合、画像形成装置2aは、画像形成装置2cを選択し、画像形成装置2cをユーザーへ通知するための通知情報D22を生成する。そして画像形成装置2aは、印刷データの送信元である情報処理装置3に対し、通知情報D22を送信する。
情報処理装置3は、印刷データD10を画像形成装置2aへ送信した後、画像形成装置2aから通知情報D22を受信すると、その通知情報D22に基づく通知処理を行う(プロセスP8)。この通知処理は、印刷データD10を送信した画像形成装置2aよりも、装置周辺に居る人が少ない他の画像形成装置2cをユーザーに通知する処理である。例えば、情報処理装置3は、通知情報D22に基づく表示画面を生成して表示することにより、ユーザーに対する通知を行う。
情報処理装置3において上記のような通知処理が行われることにより、ユーザーは、画像形成装置2aの設置場所に向かって移動する前に、画像形成装置2aの周辺には他のユーザーが存在しており、認証情報を音声で発することができない状況であることを把握することができる。また、情報処理装置3において周辺に人の少ない他の画像形成装置2cが通知されるため、ユーザーは、装置周辺に居る人が少ない他の画像形成装置2cに印刷データD10を送信すれば、認証情報を音声で入力できることを把握することもできる。それ故、ユーザーにとっては、印刷データD10を送信した画像形成装置2aまで移動してはじめて周辺に人が居ることに気付き、認証情報を手動操作で入力しなければならなくなるという煩わしさから解放されることになる。また、ユーザーは、情報処理装置3による通知内容を確認した後、装置周辺に居る人の少ない他の画像形成装置2cに対して印刷データD10を送信し、他の画像形成装置2cを利用して印刷出力を行えば、画像形成装置2aを利用する場合よりもユーザーの発する音声(認証情報)が他人に聞かれてしまう可能性を低減することができる。以下、このような画像形成装置2について詳しく説明する。尚、以下に説明する画像形成装置2の構成は、複数の画像形成装置2a,2b,2cにおいて共通するものである。
図4は、画像形成装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示すように、画像形成装置2は、制御部10と、記憶装置11と、操作パネル12と、ネットワークインタフェース13と、音声入力部14と、音声出力部15と、スキャナ部16と、プリンタ部17と、シート検出センサー17dと、FAX部18と、撮像部19とを備えている。
制御部10は、CPU10aとメモリ10bとを備え、各部の動作を統括的に制御する。CPU10aは、記憶装置11に記憶されているプログラム20を読み出し実行するハードウェアプロセッサーである。CPU10aは、プログラム20を実行することにより、制御部10を後述する各種の処理部として機能させる。メモリ10bは、CPU10aがプログラム20に基づく処理を行っている際に発生する一時的なデータなどを記憶するための揮発性の記憶手段である。
記憶装置11は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される不揮発性の記憶手段である。記憶装置11には、上述のプログラム20と、ユーザー情報21とが記憶される。ユーザー情報21は、画像形成装置2を利用することが許可されたユーザーが予め登録された情報である。また、記憶装置11には、印刷データ記憶部22が設けられる。印刷データ記憶部22は、ネットワーク4を介して受信した印刷データD10を一時的に記憶しておくための記憶領域である。
操作パネル12は、表示部12aと操作部12bとを備えている。表示部12aは、例えばカラー液晶ディスプレイによって構成され、ユーザーが操作可能な各種の操作画面を表示する。操作部12bは、例えば表示部12aの表示画面上に配置されるタッチパネルキーや、表示部12aの表示画面の周囲に配置される押しボタンキーなどによって構成され、ユーザーによる手動操作を受け付ける。
ネットワークインタフェース13は、画像形成装置2をネットワーク4に接続するためのものである。画像形成装置2は、このネットワークインタフェース13を介して情報処理装置3及び他の画像形成装置2と通信を行う。
音声入力部14は、例えばマイクによって構成され、ユーザーによって発せられる音声を入力する。例えば、音声入力部14は、操作パネル12の内部又はその近傍位置に設けられ、操作パネル12の前方側に位置するユーザーが発する音声を入力する。
音声出力部15は、例えばスピーカーによって構成され、ユーザーに対する音声案内を行う。
スキャナ部16は、コピー機能、スキャン機能又はFAX送信機能が選択されたときに動作し、ユーザーによってセットされる原稿を光学的に読み取って画像データを生成する。プリンタ部17は、コピー機能又はプリント機能が選択されたときに動作し、印刷対象となるデータに基づいてシートに画像形成を行い、印刷出力を行う。シート検出センサー17dは、上述のように排紙トレイ17c上に排出されたシートを検出する接触式又は非接触式のセンサーである。
撮像部19は、例えば操作パネル12の近傍位置に設けられるカメラによって構成され、画像形成装置2の周辺の画像を撮影する。尚、撮像部19によって撮影される画像は、静止画及び動画のいずれであっても構わない。
次に、図5は、画像形成装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部10のCPU10aは上述のプログラム20を実行することにより、制御部10を、切替部30、認証部31、ジョブ制御部32、受信部33、認証判断部34、人検知部35、装置検索部36、予測部37及び通知部38として機能させる。
切替部30は、画像形成装置2の動作状態をログイン状態及びログアウト状態で切り替える処理部である。切替部30は、ユーザーによって画像形成装置2が利用されていない状態のとき、動作状態をログアウト状態としている。一方、ログアウト状態において認証部31が機能し、認証部31による認証処理でユーザーが認証されると、切替部30は、動作状態をログアウト状態からログイン状態に移行させる。切替部30によって動作状態がログイン状態へ移行することにより、画像形成装置2は、ユーザーによる利用が可能な状態となる。例えば、ユーザーは、画像形成装置2のコピー機能、スキャン機能又はFAX送信機能を利用しようとするときには、画像形成装置2の動作状態をログアウト状態からログイン状態へ移行させることが必要となる。また、切替部30は、動作状態がログイン状態であるとき、ユーザーによる操作(手動操作及び音声操作を含む)が検知されなくなってから所定時間が経過すると、動作状態を自動的にログイン状態からログアウト状態に移行させる。
認証部31は、画像形成装置2において認証処理を行う処理部である。例えば、ログアウト状態であるときに操作パネル12に対する操作が行われると、認証部31は、操作パネル12の表示部12aにログイン画面を表示し、操作パネル12を操作したユーザーに対してログインを促す。そして、認証部31は、例えば音声入力部14を介してユーザーが認証情報を音声で入力するまで待機する。ただし、ユーザーによる認証情報の入力は音声によるものに限られず、操作パネル12の操作部12bを介して手動操作で入力するものであっても構わない。尚、ユーザーが音声で認証情報を入力した場合、認証部31は、音声認識処理を行うことにより、ユーザーが発した音声をテキストデータに変換する。
ユーザーによって認証情報が入力されると、認証部31は、ユーザー情報21を読み出し、ユーザーによって入力された認証情報がユーザー情報21に予め登録されている情報に一致するか否かを判断することにより、認証処理を行う。
図6は、ユーザー情報21の一例を示す図である。例えば、ユーザー情報21には、画像形成装置2を利用可能なユーザーごとに、ユーザー名21aと、ユーザーID21bと、パスワード21cと、印刷モード21dとが登録されている。このうち、ユーザーID221bとパスワード21cは、ユーザーを識別するための識別情報であり、且つ、認証処理に利用される認証情報である。また、印刷モード21dは、各ユーザーに予め設定される印刷モードであり、例えば「認証&プリント」及び「通常印刷」のいずれかがユーザー毎に設定される。
認証部31は、ログアウト状態からログイン状態へ移行させるとき、ユーザーによって入力された認証情報がユーザー情報21に予め登録されている識別情報に一致するか否かを判断することにより、認証処理を行う。その結果、入力された認証情報とユーザー情報21の識別情報とが互いに一致すれば、認証成功となり、認証部31は、ログアウト状態からログイン状態への移行を切替部30に指示する。これにより、画像形成装置2の動作状態がログアウト状態からログイン状態へ移行する。これに対し、入力された認証情報とユーザー情報21の識別情報とが一致しなかった場合は認証失敗となり、ログアウト状態が継続される。
画像形成装置2の動作状態がログアウト状態からログイン状態へ移行すると、ジョブ制御部32が機能する。ジョブ制御部32は、スキャナ部16、プリンタ部17及びFAX部18のそれぞれの動作を制御することにより、ユーザーによって指定されたジョブを実行する。
一方、画像形成装置2は、ログアウト状態及びログイン状態のいずれの動作状態であっても、ネットワーク4を介して印刷データD10を受信した場合にはその印刷データD10に基づく印刷出力を行うことが可能である。ただし、印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に、認証処理を行うことが必要な印刷ジョブを受信した場合、制御部10は、上述したように、受信した印刷データD10を一時的に印刷データ記憶部22に保存し、ユーザーによる認証処理が行われるのを待機する状態となる。例えば、印刷データD10を送信したユーザーに対応する印刷モードが、ユーザー情報21において「認証&プリント」として設定されている場合、制御部10は、受信した印刷データD10を一時的に印刷データ記憶部22に保存し、ユーザーの認証処理を行ってから印刷出力を行う。また、印刷データD10において親展印刷が指定されている場合も、制御部10は、受信した印刷データD10を一時的に印刷データ記憶部22に保存し、ユーザーの認証処理を行ってから印刷出力を行う。
受信部33、認証判断部34、人検知部35、装置検索部36、予測部37及び通知部38は、制御部10がネットワーク4を介して印刷データD10を受信した場合に機能する処理部である。
受信部33は、ネットワークインタフェース13が自機宛のデータを受信した場合に機能し、データの受信処理を行う。受信したデータが印刷データD10である場合、受信部33は、認証判断部34を機能させる。
認証判断部34は、受信した印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があるか否かを判断する処理部である。例えば、認証判断部34は、印刷データD10に含まれるヘッダ情報を解析することにより、印刷データD10において親展印刷が指定されているか否かを判断する。図7は、印刷データD10のデータ構造の一例を示す図である。例えば、印刷データD10は、図7に示すように、ユーザー名や印刷設定などを含むヘッダ情報D11と、印刷内容を示す実体データD12とを含んでいる。印刷データD10において親展印刷が指定されている場合、ヘッダ情報D11には、親展印刷であることを示す情報と、パスワードなどの識別情報と含む親展印刷情報D13が含まれている。認証判断部34は、そのような親展印刷情報D13がヘッダ情報D11に含まれている場合、印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があると判断する。
また、認証判断部34は、ヘッダ情報D11に親展印刷情報D13が含まれていない場合には、ヘッダ情報D11を参照することにより、印刷データD10を送信したユーザーを特定する。そして認証判断部34は、ユーザー情報21を参照し、特定したユーザーの印刷モードとして「認証&プリント」が設定されているか否かを確認する。その結果、ユーザーの印刷モードが「認証&プリント」である場合、認証判断部34は、印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があると判断する。
認証判断部34は、印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があると判断すると、受信した印刷データD10を印刷データ記憶部22に保存し、人検知部35を機能させる。この場合、受信した印刷データD10に基づく印刷出力が一時的に保留される。
これに対し、印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に認証処理を行う必要がないと判断した場合、認証判断部34は、ジョブ制御部32を機能させ、ジョブ制御部32に、受信した印刷データD10に基づく印刷出力を開始させる。この場合、ジョブ制御部32は、受信した印刷データD10を印刷待ち行列に登録し、印刷待ち行列の順番に従って受信した印刷データD10に基づく印刷出力を開始する。例えば、印刷待ち行列に別の印刷データが登録されていない場合、ジョブ制御部32は、今回受信した印刷データD10に基づく印刷出力を受信後直ぐに開始する。
人検知部35は、画像形成装置2の周辺に存在する人を検知する処理部である。この人検知部35は、認証判断部34において認証処理を行う必要があると判断された場合の他にも、例えばネットワーク4を介して応答要求D20を受信した場合にも機能し、人検知処理を行ったうえで返答情報D21を生成し、応答要求D20の送信元に対して返答する。
人検知部35による人検知の手法には、様々な手法がある。例えば、人検知部35は、ジョブ制御部32によるジョブの実行中である場合、画像形成装置2の周辺に人が居ることを検知する。
また、人検知部35は、操作パネル12に対する操作が継続して行われているか否かを判断し、操作パネル12に対する操作が行われている場合、画像形成装置2の周辺に人が居ることを検知する。また、人検知部35は、操作パネル12に対するユーザーの入力操作が行われてから所定時間が経過していない場合にも、画像形成装置2の周辺に人が居ることを検知する。
また、人検知部35は、撮像部19を駆動して画像形成装置2の周辺を撮影させ、撮像部19によって撮影された画像を取得する。そして人検知部35は、その画像に対し、一般的な顔認識処理などの画像解析を行うことで画像形成装置2の周辺の人の有無を検知する。このとき、人検知部35は、画像形成装置2の周辺に人が居れば、その人数を検出することもできる。
また、人検知部35は、音声入力部14を駆動し、音声入力部14に入力される音声に基づいて画像形成装置2の周辺の人の有無を検知する。例えば、画像形成装置2の周囲に人が居る場合、音声入力部14に入力される音声の音圧レベルが所定値以上となる。人検知部35は、そのような音声を検知することにより、画像形成装置2の周辺に人が居るか否かを検知する。また、人検知部35は、音声入力部14に入力される音声から周囲雑音を除去し、声紋認識を行って異なる声紋の音声を区別することにより、画像形成装置2の周辺に居る人数を検出することもできる。
また、人検知部35は、シート検出センサー17dが排紙トレイ17c上のシートを検出している場合、画像形成装置2の周辺に人が居ると判定することもできる。
また、人検知部35は、画像形成装置2の動作状態がログイン状態であれば、画像形成装置2の周辺に人が居ると判定することもできる。更に、画像形成装置2の動作状態がログアウト状態であっても、ログイン状態からログアウト状態へ移行させた後の経過時間が所定時間未満である場合にも、画像形成装置2の周辺に人が居ると判定することができる。
さらに、人検知部35は、今回の印刷データD10を受信する前後の所定時間以内に他の印刷データを受信している場合にも、画像形成装置2の周辺に人が居ると判定することができる。
人検知部35は、上述した手法のうちのいずれかで画像形成装置2の周辺に人が居ることを検知すると、更にその人数を検知する。例えば、人検知部35は、上述のように撮像部19によって撮影された画像に基づいて人数を検知するようにしても良いし、音声入力部14に入力される音声に基づいて人数を検知するようにしても良い。
人検知部35は、上記検知処理の結果、画像形成装置2の周辺に人が存在しないと判断すると、認証部31を機能させる。この場合、認証部31は、ユーザーによって認証情報が入力されるのを待機する状態となる。そしてユーザーによって認証情報が入力されると、認証部31は、認証処理を行う。例えば、印刷データD10を送信したユーザーの印刷モードが「認証&プリント」である場合、認証部31は、ユーザー情報21に登録されているユーザーID21b及びパスワード21cといった識別情報に一致する認証情報が入力された場合、認証成功と判断し、ジョブ制御部32を機能させる。そしてジョブ制御部32は、印刷データ記憶部22から印刷データD10を読み出し、その印刷データD10に基づくプリンタ部17を駆動することにより印刷出力を行う。また、受信した印刷データD10において親展印刷が指定されている場合、認証部31は、印刷データD10にヘッダ情報D11に含まれるパスワードなどの識別情報に一致する認証情報が入力された場合に認証成功と判断し、ジョブ制御部32を機能させて印刷出力を行わせる。このように画像形成装置2の周辺に人が居ない場合には、ユーザーが認証情報を音声で画像形成装置2に入力したとしても、認証情報が他人に聞かれてしまうことはなく、セキュリティの低下を抑制することができる。
一方、人検知部35は、画像形成装置2の周辺に人が居ると判断した場合、装置検索部36を機能させる。この場合、受信した印刷データD10に基づく印刷出力の保留状態が継続される。
装置検索部36は、ネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2の中から装置周辺の人数が自機周辺の人数よりも少ない装置を検索する処理部である。装置検索部36は、装置検索を開始すると、ネットワーク4を介して他の画像形成装置2に応答要求D20を送信する。例えば、装置検索部36には、ネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2が予め登録されており、その登録されている他の画像形成装置2に対して応答要求D20をマルチキャスト送信する。尚、他の画像形成装置2が予め登録されていない場合、装置検索部36は、ネットワーク4に対して応答要求D20をブロードキャスト送信することにより、他の画像形成装置2を検索するようにしても良い。
装置検索部36は、応答要求D20を送信すると、他の画像形成装置2から返答情報D21が返ってくるまで所定時間待機する。装置検索部36は、他の画像形成装置2から返答情報D21を受信すると、返答情報D21に含まれる人検知処理の結果に基づき、他の画像形成装置2の周辺に居る人数を特定する。複数の他の画像形成装置2から返答情報D21を受信した場合、装置検索部36は、各画像形成装置2の周辺に居る人数を特定する。
装置検索部36は、自機周辺の人数と、他の画像形成装置2の周辺の人数とを比較し、装置周辺に居る人数が自機周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置2を選択する。このとき、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2が存在すれば、装置検索部36は、周辺に人が居ない他の画像形成装置2を優先的に選択する。また、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2が存在しない場合、装置検索部36は、自機周辺の人数よりも少なく、装置周辺に居る人数が最少である他の画像形成装置2を選択する。
装置検索部36は、装置周辺に居る人数が最少である複数の他の画像形成装置2を検出した場合、それら複数の他の画像形成装置2のうちから自機に最も近い場所に設置されている他の画像形成装置2を選択する。例えば、装置検索部36に他の画像形成装置2が予め登録されている場合、各画像形成装置2の設置場所に関する情報も装置検索部36に登録されており、装置検索部36は、予め登録されている情報に基づいて自機に最も近い場所に設置されている他の画像形成装置2を選択する。また、装置検索部36に他の画像形成装置2の設置場所に関する情報が登録されていない場合、装置検索部36は、応答要求D20を送信する際に、その応答要求D20に各画像形成装置2の設置場所に関する情報を返答させる命令を付加して送信するようにすれば良い。
また、装置検索部36は、複数の他の画像形成装置2のうちから自機に最も近い場所に設置されている他の画像形成装置2を選択するのではなく、利用頻度の最も少ない他の画像形成装置2を選択するようにしても良い。この場合、例えば、装置検索部36は、複数の他の画像形成装置2から履歴情報を取得し、その履歴情報に基づいて利用頻度の最も少ない他の画像形成装置2を選択すれば良い。
上記検索処理の結果、装置周辺に人の居ない他の画像形成装置2を選択した場合、装置検索部36は、通知部38を機能させる。通知部38は、印刷データD10の送信元である情報処理装置3に対して各種の通知を行う処理部である。例えば、装置検索部36によって装置周辺に人の居ない他の画像形成装置2が選択された場合、通知部38は、装置検索部36によって選択された他の画像形成装置2を情報処理装置3へ通知する。このとき、通知部38は、情報処理装置3において起動しているプリンタドライバと連携し、情報処理装置3の表示画面に、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2を案内する画面を表示させる。これにより、印刷データD10を送信したユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、装置周辺に人が居ず、認証情報を音声で発しても情報漏洩してしまう危険性が低い画像形成装置2を把握することができる。そのため、ユーザーは、印刷データD10を、他の画像形成装置2に再送し、他の画像形成装置2において印刷出力する操作をその場で行うことができる。
また、上記検索処理の結果、装置周辺に人が居るものの、自機周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2を選択した場合、装置検索部36は、予測部37を機能させる。予測部37は、自機又は他の画像形成装置2の周辺に居る人の利用終了時間を予測する処理部である。例えば、装置検索部36によって、装置周辺に人が居るものの、自機周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2が選択された場合、予測部37は、その選択された他の画像形成装置2と通信を行い、他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間を取得する。このジョブ実行終了予測時間は、他の画像形成装置2が利用可能となる時間の予測値である。すなわち、予測部37が他の画像形成装置2に対してジョブ実行終了予測時間を問い合わせると、他の画像形成装置2が現在のジョブの実行状況や待ち人数などに応じてジョブ実行終了予測時間を予測し、ジョブ実行終了予測時間を予測部37に対して通知する。予測部37は、他の画像形成装置2からの通知内容に基づき、他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間を取得する。そして予測部37は、通知部38を機能させる。
通知部38は、予測部37によって他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間が取得されると、自機周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2を情報処理装置3へ通知すると共に、ジョブ実行終了予測時間に基づいて他の画像形成装置2が利用可能となる時間を情報処理装置3へ通知する。これにより、印刷データD10を送信したユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、認証情報を音声で発しても情報漏洩してしまう危険性が低い画像形成装置2と、その画像形成装置2が利用可能となる時間とを把握することができる。そしてユーザーは、通知部38から通知された他の画像形成装置2へ印刷データD10を送信することにより、別の画像形成装置2を利用する場合よりも早く印刷出力を行うことができるようになる。
また、上記検索処理の結果、自機周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2を選択することができなかった場合にも、装置検索部36は、予測部37を機能させる。この場合、予測部37は、自機が利用可能となる時間の予測値として、自機のジョブ実行終了予測時間を算出する。例えば、予測部37は、自機における現在のジョブの実行状況や、自機周辺に居る待ち人数などに応じてジョブ実行終了予測時間を算出する。そして予測部37は、通知部38を機能させる。
通知部38は、予測部37によって自機のジョブ実行終了予測時間が算出された場合、情報処理装置3に対して自機のジョブ実行終了予測時間を通知する。これにより、印刷データD10を送信したユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、印刷データD10を送信した画像形成装置2が音声で利用可能となる時間を把握することができる。そのため、ユーザーは、ジョブ実行終了予測時間に合わせて、印刷データD10を送信した画像形成装置2に移動すれば良いため、時間の無駄を省くことができる。
次に、上記構成を有する画像形成装置2において行われる処理手順について説明する。図8は、画像形成装置2において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば制御部10のCPU10aがプログラム20を実行することによって行われる処理である。画像形成装置2は、この処理を開始すると、ネットワーク4を介して印刷データD10を受信するまで待機する(ステップS1)。印刷データD10を受信すると(ステップS1でYES)、画像形成装置2は、印刷データD10に基づき認証判断を行う(ステップS2)。すなわち、画像形成装置2は、印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に、認証処理を行うことが必要であるか否かを判断する。その結果、認証処理を行う必要がないと判断した場合(ステップS3でNO)、画像形成装置2は、受信した印刷データD10に基づく印刷出力を行う(ステップS11)。
また認証判断の結果、認証処理を行うことが必要である場合(ステップS3でYES)、画像形成装置2は、印刷データD10を印刷データ記憶部22に記憶して印刷出力を一時的に保留する(ステップS4)。印刷出力を保留すると、画像形成装置2は、自機の周辺における人の有無を検知するための人検知処理を行い(ステップS5)、自機の周辺に人が居るか否かを判断する(ステップS6)。
自機の周辺に人が居ない場合(ステップS6でNO)、画像形成装置2は、ユーザーによる音声入力を検知すると(ステップS7でYES)、音声に基づく認証処理を行う(ステップS8)。ただし、認証情報の入力方法は、音声によるものに限られず、操作パネル12に対する手動操作入力であっても構わない。
画像形成装置2は、認証処理に成功すると(ステップS9でYES)、印刷データ記憶部22から印刷データD10を読み出し(ステップS10)、印刷データD10に基づく印刷出力を行う(ステップS11)。尚、認証処理に失敗した場合(ステップS9でNO)、画像形成装置2は、印刷データD10に基づく印刷出力を行わず、ステップS7に戻ってユーザーによる音声入力を待機する状態となる。
一方、自機の周辺に人が居る場合(ステップS6でYES)、画像形成装置2は、自機周辺に居る人数を検知する(ステップS12)。そして画像形成装置2は、他の画像形成装置2を検索するための装置検索を開始する(ステップS13)。すなわち、画像形成装置2は、ネットワーク4を介して応答要求D20を他の画像形成装置2へ送信し、他の画像形成装置2から送信される返答情報D21を受信する。画像形成装置2は、他の画像形成装置2からの返答情報D21を受信すると(ステップS14でYES)、自機周辺の人数と、他の画像形成装置2の周辺の人数とを比較し(ステップS15)、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在するか否かを判断する(ステップS16)。その結果、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在する場合(ステップS16でYES)、画像形成装置2は、他の画像形成装置2の周辺に人が居るか否かを更に判断する(ステップS17)。そして他の画像形成装置2の周辺に人が居ない場合(ステップS17でNO)、画像形成装置2は、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2を情報処理装置3へ通知する通知処理を行う(ステップS18)。これにより、画像形成装置2は、印刷データD10を送信したユーザーに対し、他の画像形成装置2を利用すれば、認証情報を音声入力した場合でも認証情報が他人に聞かれてしまうことを防止できることを通知することができる。
また、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2の周辺に人が居る場合(ステップS17でYES)、画像形成装置2は、他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間を取得する予測処理を行う(ステップS19)。すなわち、画像形成装置2は、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2が利用可能となる時間を予測するのである。そして画像形成装置2は、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2と、その画像形成装置2が利用可能となる時間を情報処理装置3へ通知する通知処理を行う(ステップS18)。
また、自機よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在しない場合(ステップS16でNO)、或いは、他の画像形成装置2からの返答情報D21の送信がなく、他の画像形成装置2を検索することができなかった場合(ステップS14でNO)、画像形成装置2は、自機のジョブ実行終了予測時間を予測する予測処理を行う(ステップS19)。すなわち、画像形成装置2は、自機が利用可能となる時間を予測するのである。そして画像形成装置2は、自機が利用可能となる時間を情報処理装置3へ通知する通知処理を行う(ステップS18)。以上で、画像形成装置2による処理が終了する。
図9は、画像形成装置2による通知処理により、情報処理装置3において表示される表示画面G1の一例を示す図である。情報処理装置3は、印刷データD10を画像形成装置2へ送信した後、その画像形成装置2の周辺に人が居れば、画像形成装置2から受信する通知内容に基づき、例えば図9に示すような表示画面G1を表示する。この表示画面G1には、周囲に人の居ない他の画像形成装置2に関する情報と、ユーザーが操作可能な操作ボタンB1,B2とが表示される。例えば操作ボタンB1は、他の画像形成装置2に対して先の印刷データD10と同じ印刷データD10を送信することを指示するボタンである。操作ボタンB2は、他の画像形成装置2に対して印刷データD10を送信することなく、表示画面G1を閉じるためのボタンである。図9に示すような表示画面G1が表示されると、ユーザーは、周囲に人の居ない画像形成装置2を即座に特定することができる。そして操作ボタンB1を操作すれば、情報処理装置3から他の画像形成装置2に対して印刷データD10が送信されるため、操作性に優れている。尚、情報処理装置3は、ユーザーによって操作ボタンB1が操作された場合には、先に印刷データD10を送信した画像形成装置2に対して、印刷データD10の削除命令を送信するようにしても良い。削除命令を送信することにより、先に印刷データD10を送信した画像形成装置2において印刷データD10が削除されるので、記憶装置11内に印刷データD10が残存することを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態の画像形成装置2は、ユーザーが発する音声に基づいて認証処理を行うことが可能であり、ネットワーク4を介して印刷データD10を受信すると、その印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に認証処理を行う必要があるか否かを判断し、認証処理を行う必要がある場合に、自機周辺の人の有無を検知する。そして、画像形成装置2は、自機周辺において人が検知された場合に、ネットワーク4を介して他の画像形成装置2を検索し、その検索によって特定される他の画像形成装置を、印刷データD10の送信元である情報処理装置3に通知するように構成されている。
このような構成によれば、ユーザーは、情報処理装置3を操作して印刷データD10を送信した画像形成装置2の周辺に人が居れば、印刷データD10の送信直後に、装置周辺に人の少ない他の画像形成装置2が通知されるため、速やかに印刷データD10を他の画像形成装置2に再送信することが可能であり、しかも他の画像形成装置2では認証情報を音声で入力しても認証情報が他人に聞かれてしまう可能性が低く、音声操作の利便性を享受できるという利点がある。つまり、本実施形態の画像形成装置2は、印刷データD10を送信したユーザーが印刷出力を行うために、印刷データD10の送信先として指定した画像形成装置2の近傍に移動したときに、その画像形成装置2の周辺に他人が居て認証情報を音声で発することができなくなるという不都合を良好に解消することができるのである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、情報処理装置3が印刷データD10を送信する前に、複数の画像形成装置2a,2b,2cの周辺に人が居るか否かを検知する人検知処理を行う例を説明する。尚、本実施形態における画像形成システム1の全体的な構成は、第1実施形態で説明した図1と同様である。
図10は、第2実施形態における画像形成システム1の動作の概念を示す図である。情報処理装置3は、ユーザーの指示に基づいてプリンタドライバなどのプログラムを起動する(プロセスP10)。そして情報処理装置3は、複数の画像形成装置2a,2b,2cのうちから印刷データD10の出力先となる装置を、ユーザーの指示に基づいて設定する。尚、図10では、ユーザーによって画像形成装置2aが出力先として指定された場合を例示している。その後、情報処理装置3は、ユーザーによって指定された各種印刷設定を反映させた印刷データD10を生成する(プロセスP11)。
情報処理装置3は、印刷データD10を生成すると、その印刷データD10を解析し、印刷データD10に基づく印刷出力が行われる際に画像形成装置2aにおいて認証処理が行われるか否かを判断する認証判断を行う(プロセスP12)。その結果、印刷出力時に認証処理が行われる場合、情報処理装置3は、出力先として設定した画像形成装置2aの周辺に居る人を検知する人検知処理を開始する(プロセスP13)。
情報処理装置3は、人検知処理を開始することに伴い、出力先として設定した画像形成装置2aに対して応答要求D20を送信する。この応答要求D20は、第1実施形態で説明したものと同様である。画像形成装置2aは、情報処理装置3から応答要求D20を受信すると、自機周辺に居る人を検知する人検知処理を行う(プロセスP14)。この人検知処理により、画像形成装置2aは、自機周辺における人の有無を検知するだけでなく、自機周辺に複数の人が居ればその人数を検知することもできる。そして画像形成装置2aは、人検知処理の結果を含む返答情報D21を生成し、情報処理装置3に送信する。この返答情報D21も、第1実施形態で説明したものと同様である。
情報処理装置3は、画像形成装置2aから返答情報D21を受信すると、その返答情報D21に基づき、出力先として設定した画像形成装置2aの周辺に人が居るか否かを判断することができる。その判断の結果、画像形成装置2aの周辺に人が居る場合、印刷データD10を画像形成装置2aに送信したとしても、ユーザーは、画像形成装置2aの近傍で認証情報を音声で入力することができない。そのため、情報処理装置3は、他の画像形成装置2b,2cを検索する検索処理を開始する(プロセスP15)。検索処理の開始に伴い、情報処理装置3は、他の画像形成装置2b,2cに対して応答要求D20を送信する。
画像形成装置2bは、情報処理装置3から応答要求D20を受信すると、自機周辺に居る人を検知するための人検知処理を行う(プロセスP16)。そして画像形成装置2bは、人検知処理の結果を含む返答情報D21を生成し、情報処理装置3に送信する。また、画像形成装置2cも同様に、情報処理装置3から応答要求D20を受信すると、自機周辺に居る人を検知するための人検知処理を行う(プロセスP17)。そして画像形成装置2cは、人検知処理の結果を含む返答情報D21を生成し、情報処理装置3に送信する。
情報処理装置3は、各画像形成装置2b,2cから返答情報D21を受信すると、それらの返答情報D21に含まれる人検知処理の結果に基づき、複数の画像形成装置2a,2b,2cの中で、装置周辺に居る人数が最も少ない画像形成装置2を選択する(プロセスP18)。そして情報処理装置3は、その選択した画像形成装置2をユーザーへ通知する(プロセスP19)。例えば、図1に示す状況である場合、情報処理装置3は、画像形成装置2cを選択し、画像形成装置2cの周辺の人数が最も少ないことをユーザーへ通知する。この通知により、ユーザーは、印刷データD10の出力先を画像形成装置2aから画像形成装置2cへ変更するか否かを、印刷データD10の送信前に決定することができる。
図11は、情報処理装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。図11に示すように、情報処理装置3は、制御部40と、記憶装置41と、表示部42と、操作部43と、ネットワークインタフェース44とを備えている。
制御部40は、CPU40aとメモリ40bとを備え、各部の動作を統括的に制御する。CPU40aは、記憶装置41に記憶されているプログラム45を読み出して実行するハードウェアプロセッサーである。CPU40aは、プログラム45を実行することにより、制御部40を後述する各種の処理部として機能させる。メモリ40bは、CPU40aがプログラム45に基づく処理を行っている際に発生する一時的なデータなどを記憶するための揮発性の記憶手段である。
記憶装置41は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される不揮発性の記憶手段であり、上述したプログラム45を記憶する。例えば、プログラム45は、情報処理装置3にプリンタドライバの機能を付与するプログラムである。
表示部42は、例えばカラー液晶ディスプレイによって構成され、ユーザーに対して各種の操作画面を表示する。操作部43は、例えばキーボードやマウス、表示部42の表示画面上に配置されるタッチパネルキーなどによって構成され、ユーザーによる操作を受け付ける。
ネットワークインタフェース44は、情報処理装置3をネットワーク4に接続するためのものである。情報処理装置3は、このネットワークインタフェース44を介して各画像形成装置2と通信を行う。
次に、図12は、情報処理装置3の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部40のCPU40aは上述のプログラム45を実行することにより、制御部40を、プリンタドライバ50として機能させる。このプリンタドライバ50は、印刷データ生成部51と、出力先設定部52と、認証判断部53と、人検知部54と、装置検索部55と、予測部56と、通知部57とを備えている。
印刷データ生成部51は、ユーザーに指示に基づき、印刷対象となる文書などのデータから印刷データD10を生成する。出力先設定部52は、ユーザーに指示に基づき、ネットワーク4に接続されている複数の画像形成装置2の中から、印刷データD10の出力先となる画像形成装置2を設定する。
認証判断部53は、印刷データ生成部51によって生成される印刷データD10に基づく印刷出力が行われる際に画像形成装置2において認証処理が行われるか否かを判断する処理部である。例えば、認証判断部53は、印刷データ生成部51で生成される印刷データD10のヘッダ情報D11を解析することにより、印刷データD10において親展印刷が指定されているか否かを判断する。印刷データD10において親展印刷が指定されている場合、認証判断部53は、画像形成装置2において印刷出力が行われる際に認証処理が行われると判断する。また、認証判断部53は、出力先として設定された画像形成装置2と通信を行うことにより、情報処理装置3のユーザーの印刷モードとして「認証&プリント」が登録されているか否かを確認する。画像形成装置2において「認証&プリント」が登録されている場合、認証判断部53は、画像形成装置2において印刷出力が行われる際に認証処理が行われると判断する。
人検知部54は、認証判断部53によって認証処理が行われると判断された場合に機能する。人検知部54は、印刷データD10の出力先として設定された画像形成装置2の周辺に存在する人を検知する処理部である。この人検知部54は、ネットワークインタフェース44を介して出力先として設定された画像形成装置2に応答要求D20を送信し、画像形成装置2から受信する返答情報D21を受信する。そして人検知部54は、受信した返答情報D21を解析することにより、出力先として設定された画像形成装置2の周辺に存在する人の有無を検知し、人が存在する場合には更にその人数を検知する。そして人検知部54は、出力先として設定された画像形成装置2の周辺に人が居ると判断した場合、装置検索部55を機能させる。
装置検索部55は、ネットワーク4に接続されている他の画像形成装置2の中から装置周辺の人数が出力先として設定された装置周辺の人数よりも少ない装置を検索する処理部である。装置検索部55は、装置検索を開始すると、ネットワーク4を介して、出力先として設定された画像形成装置2を除く他の画像形成装置2に対して応答要求D20を送信する。例えば、情報処理装置3にはネットワーク4に接続されている全ての画像形成装置2が予め登録されており、装置検索部55は、その登録されている画像形成装置2の中から、出力先として設定された画像形成装置2以外の他の画像形成装置2に対して応答要求D20をマルチキャスト送信する。そして、装置検索部55は、他の画像形成装置2から返答情報D21を受信すると、返答情報D21に含まれる人検知処理の結果に基づき、他の画像形成装置2の周辺に居る人数を特定する。
装置検索部55は、出力先として設定された画像形成装置2の周辺の人数と、他の画像形成装置2の周辺の人数とを比較し、出力先として設定された画像形成装置2の周辺の人数よりも少ない人数の他の画像形成装置2を選択する。このとき、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2が存在すれば、装置検索部55は、周辺に人が居ない他の画像形成装置2を優先的に選択する。また、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2が存在しない場合、装置検索部55は、出力先として指定された画像形成装置2の周辺の人数よりも少なく、装置周辺に居る人数が最少である他の画像形成装置2を選択する。
装置検索部55は、装置周辺に居る人数が最少である複数の他の画像形成装置2を検出した場合、それら複数の他の画像形成装置2のうちから情報処理装置3の現在位置に最も近い場所に設置されている他の画像形成装置2を選択する。例えば、情報処理装置3に各画像形成装置2が予め登録されている場合、各画像形成装置2の設置場所に関する情報も登録されており、装置検索部55は、予め登録されている情報に基づいて情報処理装置3の現在位置に最も近い場所に設置されている画像形成装置2を選択する。また、情報処理装置3に各画像形成装置2の設置場所に関する情報が登録されていない場合、装置検索部55は、応答要求D20を送信する際に、その応答要求D20に各画像形成装置2の設置場所に関する情報を返答させる命令を付加して送信するようにすれば良い。
上記検索処理の結果、装置周辺に人の居ない他の画像形成装置2を選択した場合、装置検索部55は、通知部57を機能させる。通知部57は、ユーザーに対して各種の通知を行う処理部である。例えば、装置検索部55によって装置周辺に人の居ない他の画像形成装置2が選択された場合、通知部57は、装置検索部55によって選択された他の画像形成装置2の周辺には人が居ないことをユーザーに通知する。例えば、通知部57は、情報処理装置3の表示部42に、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置2を案内する画面を表示させる。これにより、印刷データD10を送信しようとしているユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、装置周辺に人が居ず、認証情報を音声で発しても情報漏洩してしまう危険性が低い画像形成装置2を把握することができる。そのため、ユーザーは、出力先を周辺に人が居ない画像形成装置2に変更して印刷データD10を送信することができる。
また、上記検索処理の結果、装置周辺に人が居るものの、出力先として設定された画像形成装置2の周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2を選択した場合、装置検索部55は、予測部56を機能させる。予測部56は、各画像形成装置2の周辺に居る人の利用終了時間を予測する処理部である。例えば、装置検索部55によって、装置周辺に人が居るものの、自機周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2が選択された場合、予測部56は、その選択された他の画像形成装置2と通信を行い、他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間を取得する。予測部56は、他の画像形成装置2からの通知内容に基づき、他の画像形成装置2におけるジョブ実行終了予測時間を取得する。そして予測部56は、通知部57を機能させる。そして通知部57は、装置周辺の人数が少ない他の画像形成装置2をユーザーへ通知すると共に、その画像形成装置2が利用可能となる時間を情報処理装置3へ通知する。これにより、印刷データD10を送信しようとしているユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、認証情報を音声で発しても情報漏洩してしまう危険性が低い画像形成装置2と、その画像形成装置2が利用可能となる時間とを把握することができる。
また、上記検索処理の結果、出力先として設定された画像形成装置2の周辺よりも人数の少ない他の画像形成装置2を選択することができなかった場合にも、装置検索部55は、予測部56を機能させる。この場合、予測部56は、出力先として指定された画像形成装置2が利用可能となる時間を予測する。そして予測部56は、通知部57を機能させる。この場合、通知部57は、ユーザーに対して出力先として設定された画像形成装置2が利用可能となる時間を通知する。これにより、印刷データD10を送信しようとしているユーザーは、情報処理装置3において表示される画面を確認することで、出力先として指定した画像形成装置2が音声で利用可能となる時間を把握することができる。
次に、上記構成を有する情報処理装置3において行われる処理手順について説明する。図13は、情報処理装置3において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば制御部40のCPU40aがプログラム45を実行し、制御部40においてプリンタドライバ50が起動することによって行われる処理である。情報処理装置3は、この処理を開始すると、ユーザーの指示に基づき、印刷データD10の出力先となる画像形成装置2を設定する(ステップS20)。そして情報処理装置3は、ユーザーに指示に基づき、印刷データD10を生成する(ステップS21)。印刷データD10を生成すると、情報処理装置3は、その印刷データD10に基づき認証判断を行う(ステップS22)。すなわち、情報処理装置3は、印刷データD10に基づく印刷出力を行う際に、画像形成装置2において認証処理が行われるか否かを判断する。その結果、認証処理が行われないと判断した場合(ステップS23でNO)、情報処理装置3は、生成された印刷データD10を、出力先として設定された画像形成装置2へ送信する(ステップS34)。
また認証判断の結果、認証処理が行われると判断した場合(ステップS23でYES)、情報処理装置3は、出力先として設定された画像形成装置2の周辺における人の有無を検知するための人検知処理を行い(ステップS24)、出力先となる画像形成装置2の周辺に人が居るか否かを判断する(ステップS25)。このとき、出力先の画像形成装置2の周辺に人が居れば、その人数も検知する。出力先となる画像形成装置2の周辺に人が居ない場合(ステップS25でNO)、情報処理装置3は、生成された印刷データD10を、出力先として設定された画像形成装置2へ送信する(ステップS34)。
一方、出力先となる画像形成装置2の周辺に人が居る場合(ステップS25でYES)、情報処理装置3は、他の画像形成装置2を検索するための装置検索を開始する(ステップS26)。すなわち、情報処理装置3は、ネットワーク4を介して応答要求D20を他の画像形成装置2へ送信し、他の画像形成装置2から送信される返答情報D21を受信する。情報処理装置3は、他の画像形成装置2からの返答情報D21を受信すると(ステップS27でYES)、出力先の画像形成装置2の周辺に居る人数と、他の画像形成装置2の周辺に居る人数とを比較し(ステップS28)、出力先の画像形成装置2よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在するか否かを判断する(ステップS29)。その結果、出力先の画像形成装置2よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在する場合(ステップS29でYES)、情報処理装置3は、他の画像形成装置2の方が周辺の人数が少ないことをユーザーに通知する(ステップS31)。
尚、ここでは、出力先の画像形成装置2よりも人数の少ない他の画像形成装置2が存在すれば、情報処理装置3がその画像形成装置2をユーザーに通知する場合を例示しているが、第1実施形態で説明したように、更に他の画像形成装置2の周辺に人が居るか否かを判断し、人が居れば、他の画像形成装置2が利用可能となる時間を予測し、その予測した時間をユーザーに通知する処理手順を採用しても良い。
また、出力先の画像形成装置2の周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置2が存在しない場合(ステップS27でNO)、或いは、他の画像形成装置2からの返答情報D21の送信がなく、他の画像形成装置2を検索することができなかった場合(ステップS27でNO)、情報処理装置3は、出力先として設定された画像形成装置2のジョブ実行終了予測時間を予測する予測処理を行う(ステップS30)。そして情報処理装置3は、出力先として設定された画像形成装置2が利用可能となる時間をユーザーへ通知する通知処理を行う(ステップS31)。
通知処理を行うと、情報処理装置3は、ユーザーによって出力先となる画像形成装置2が変更されたか否かを判断する(ステップS32)。出力先が変更された場合(ステップS32でYES)、情報処理装置3は、ユーザーの指示に基づき、印刷データD10の出力先となる画像形成装置2を設定変更する(ステップS33)。尚、出力先が変更されなかった場合(ステップS32でNO)、ステップS33の処理はスキップする。そして情報処理装置3は、出力先として設定されている画像形成装置2に対して印刷データD10を送信する(ステップS34)。
以上のように、本実施形態の情報処理装置3は、出力先として設定された画像形成装置2において印刷データD10に基づく印刷出力が行われるときに認証処理が行われるか否かを判断し、認証処理が行われると判断した場合に、出力先として設定された画像形成装置2と通信を行い、出力先として設定された画像形成装置2の周辺の人の有無を検知する。そして、情報処理装置3は、出力先として設定された画像形成装置2の周辺において人が検知されると、ユーザーに対する通知を行うように構成される。
このような構成によれば、情報処理装置3は、印刷データD10を出力先として設定された画像形成装置2の周辺に人が居るかどうかを検知し、人が居れば、印刷データD10を送信する前に、ユーザーに通知を行うことができる。そのため、ユーザーが音声入力による認証処理を行おうとしていれば、印刷データD10の送信前に、出力先の画像形成装置2に人が居るかどうかを把握することが可能であり、音声が他人に聞かれない他の画像形成装置2に出力先を変更するなどの操作を効率的に行うことができるという利点がある。
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1実施形態で説明したものと同様である。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図14は、第3実施形態における画像形成システム1の一構成例を示す図である。この画像形成システム1は、複数の画像形成装置2a,2b,2cと、情報処理装置3と、サーバー5とを備えており、それらがネットワーク4を介して相互に通信可能なシステムである。本実施形態では、ネットワーク4に接続されているサーバー5が、複数の画像形成装置2a,2b,2cの周辺の状況をリアルタイムで管理しており、情報処理装置3からの問い合わせに応じて各画像形成装置2a,2b,2cの周辺の状況を提供するように構成される。つまり、サーバー5は、各画像形成装置2a,2b,2cの周辺の人の有無及び人数を集約的に管理し、情報処理装置3からの問い合わせがあれば、装置周辺に人の居ない画像形成装置2、又は、装置周辺の人数が最も少ない画像形成装置2を情報処理装置3に通知する。以下、このようなサーバー5について詳しく説明する。
図15は、サーバー5のハードウェア構成の一例を示す図である。図15に示すように、サーバー5は、制御部60と、記憶装置61と、ネットワークインタフェース62とを備えている。
制御部60は、CPU60aとメモリ60bとを備え、各部の動作を統括的に制御する。CPU60aは、記憶装置61に記憶されているプログラム63を読み出して実行するハードウェアプロセッサーである。CPU60aは、プログラム63を実行することにより、制御部60を後述する各種の処理部として機能させる。メモリ60bは、CPU60aがプログラム63に基づく処理を行っている際に発生する一時的なデータなどを記憶するための揮発性の記憶手段である。
記憶装置61は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される不揮発性の記憶手段であり、上述したプログラム63を記憶する。また、記憶装置61は、後述する装置情報73を記憶する。
ネットワークインタフェース62は、サーバー5をネットワーク4に接続するためのものである。サーバー5は、このネットワークインタフェース62を介して情報処理装置3や各画像形成装置2と通信を行う。
次に、図16は、サーバー5の機能構成の一例を示すブロック図である。制御部60のCPU60aは上述のプログラム63を実行することにより、制御部60を、情報管理部70及び通知部71として機能させる。
情報管理部70は、複数の画像形成装置2の周辺の状況を装置情報73に登録して管理する処理部である。この情報管理部70は、人検知部72を備えている。人検知部72は、各画像形成装置2の周辺に存在する人を検知する処理部である。例えば、情報管理部70は、定常的に人検知部72を機能させる。そして人検知部72は、ネットワークインタフェース44を介して複数の画像形成装置2のそれぞれに対して応答要求D20を送信し、各画像形成装置2から受信する返答情報D21を受信する。そして人検知部54は、受信した返答情報D21を解析することにより、各画像形成装置2の周辺に存在する人の有無を検知し、人が存在する場合には更にその人数を検知する。情報管理部70は、人検知部72による人検知処理が行われる度に、人検知部72によって検知された各画像形成装置2の周囲の人数を装置情報73に記録し、その装置情報73を記憶装置61に保存して管理する。したがって、装置情報73では、各画像形成装置2の周辺に存在する人数がリアルタイムに更新されていく。
通知部71は、ネットワークインタフェース62を介して情報処理装置3からの問い合わせ(要求)を受信した場合に機能する。通知部71は、記憶装置61に記憶されている装置情報73を読み出し、複数の画像形成装置2のうちから装置周辺に居る人の人数が最も少ない画像形成装置2を特定し、その特定した画像形成装置2を情報処理装置3へ送信する。
例えば、情報処理装置3は、プリンタドライバの起動時に、サーバー5に対する問い合わせを行う。そのため、情報処理装置3は、プリンタドライバの起動後に複数の画像形成装置2のうちで、装置周辺に居る人数が最も少ない画像形成装置2をユーザーに提示することができる。それ故、ユーザーは、音声で認証処理を行いたい画像形成装置2をプリンタドライバの起動時に選択することができるようになる。
図17は、サーバー5において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、例えば制御部60のCPU60aがプログラム63を実行することによって行われる処理である。サーバー5は、この処理を開始すると、複数の画像形成装置2のそれぞれに対して応答要求D20を送信し(ステップS40)、それぞれの画像形成装置2から返答情報D21を受信する(ステップS41)。サーバー5は、各画像形成装置2から受信した返答情報D21に基づき、各画像形成装置2の周辺の状況を確認し(ステップS42)、装置情報73を更新する(ステップS43)。
続いてサーバー5は、情報処理装置3から問い合わせを受信したか否かを判断する(ステップS44)。問い合わせを受信していない場合(ステップS44でNO)、サーバー5による処理は、ステップS40に戻る。そのため、装置情報73が逐次更新されていく。
情報処理装置3からの問い合わせを受信した場合(ステップS44でYES)、サーバー5は、記憶装置61から装置情報73を読み出し、装置周辺に人の居ない画像形成装置2が存在するか否かを判断する(ステップS46)。その結果、装置周辺に人の居ない画像形成装置2が存在すれば(ステップS46でYES)、サーバー5は、人の居ない画像形成装置2を特定する(ステップS47)。このとき、装置周辺に人の居ない複数の画像形成装置2が存在する場合、サーバー5は、情報処理装置3の現在位置に最も近い場所に設置されている1つの画像形成装置2を特定する。
また、装置周辺に人の居ない画像形成装置2が存在しない場合(ステップS46でNO)、サーバー5は、装置周辺の人数が最も少ない画像形成装置2を特定する(ステップS48)。このときも、装置周辺の人数が最少である複数の画像形成装置2が存在する場合、サーバー5は、情報処理装置3の現在位置に最も近い場所に設置されている1つの画像形成装置2を特定する。
そしてサーバー5は、特定した1つの画像形成装置2を情報処理装置3へ通知する(ステップS49)。その後、サーバー5による処理は、ステップS40へと戻る。サーバー5においてこのような処理が繰り返し行われることにより、情報処理装置3からの問い合わせがあったとき、その時点で、複数の画像形成装置2のうちで装置周辺の人数が最も少ない画像形成装置2を情報処理装置3へ通知することができる。
尚、本実施形態において上述した点以外については、第1実施形態又は第2実施形態で説明したものと同様である。
(変形例)
以上、本発明に関する好ましい幾つかの実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記各実施形態において説明した内容のものに限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、画像形成装置2がMFPによって構成される場合を例示した。しかし、画像形成装置2は、MFPに限られるものではなく、例えばプリント機能のみを備えたプリンタであっても構わない。
また、上記実施形態では、複数の画像形成装置2a,2b,2cのそれぞれが音声入出力機能を備えており、ユーザーが音声操作可能な装置である場合を例示した。しかし、ネットワーク4には、音声入出力機能を備えていない画像形成装置2が接続されることもある。そのような場合、上記各実施形態において、装置周辺に居るに人数が少ない画像形成装置2を検索するときには、検索対象を、音声操作が可能な画像形成装置2に絞って検索を行うようにすることが好ましい。これにより、音声による入力機能を備えていない画像形成装置2がユーザーに通知されてしまうという不都合を未然に防止することができる。
また上記実施形態では、制御部10,40,60のCPU10a40a,60aによって実行されるプログラム20,45,63が予め記憶装置11,41,61に格納されている場合を例示した。しかし、プログラム20,45,63は、例えばネットワーク4を介して各装置にインストールされたり、或いは、アップデートされたりするものであっても構わない。この場合、プログラム20,45,63は、インターネットなどを介してダウンロード可能な態様で提供される。また、これに限らず、プログラム20,45,63は、CD−ROMやUSBメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された態様で提供されるものであっても構わない。
1 画像形成システム
2(2a,2b,2c) 画像形成装置
3 情報処理装置
4 ネットワーク
5 サーバー
12 操作パネル(操作手段)
14 音声入力部(音声入力手段)
17c 排紙トレイ
17d シート検出センサー(シート検出手段)
19 撮像部(撮像手段)
30 切替部(切替手段)
31 認証部(認証手段)
33 受信部(受信手段)
34 認証判断部(認証判断手段)
35 人検知部(検知手段)
36 装置検索部(装置検索手段)
37 予測部(予測手段)
38 通知部(通知手段)
51 印刷データ生成部(印刷データ生成手段)
52 出力先設定部(設定手段)
53 認証判断部(判断手段)
54 人検知部(検知手段)
57 通知部(通知手段)
70 情報管理部(情報管理手段)
71 通知部(通知手段)

Claims (24)

  1. ユーザーの音声に基づいて認証処理を行う認証手段と、
    ネットワークを介して印刷データを受信する受信手段と、
    前記印刷データに基づく印刷出力を行う際に、前記認証手段による認証処理を行う必要があるか否かを判断する認証判断手段と、
    前記認証判断手段によって認証処理を行う必要があると判断された場合に、自機周辺の人の有無を検知する検知手段と、
    前記検知手段により自機周辺において人が検知された場合に、前記ネットワークを介して他の画像形成装置を検索する装置検索手段と、
    前記装置検索手段によって検索される他の画像形成装置を、前記印刷データの送信元に通知する通知手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記装置検索手段は、音声操作が可能な他の画像形成装置を検索することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記装置検索手段は、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記検知手段は、自機周辺において人を検知した場合、更に人数を特定し、
    前記装置検索手段は、装置周辺の人数が自機周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、前記複数の他の画像形成装置の中から、装置周辺の人数が最も少ない他の画像形成装置を選択することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、自機に最も近い位置にある他の画像形成装置を選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  7. 前記装置検索手段は、前記ネットワークを介して複数の他の画像形成装置を検索した場合、前記複数の他の画像形成装置のうちから利用頻度の最も少ない他の画像形成装置を選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  8. 前記装置検索手段によって他の画像形成装置を検索することができなかった場合、自機周辺に居る人の利用終了時間を予測する予測手段、
    を更に備え、
    前記通知手段は、前記利用終了時間を、前記印刷データの送信元に通知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 自機周辺の画像を撮影する撮像手段、
    を更に備え、
    前記検知手段は、前記撮像手段によって撮影される画像に基づいて自機周辺の人の有無を検知することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 音声を入力する音声入力手段、
    を更に備え、
    前記検知手段は、前記音声入力手段に入力される音声に基づいて自機周辺の人の有無を検知することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 動作状態をログイン状態とログアウト状態とで切り替える切替手段、
    を更に備え、
    前記検知手段は、ログイン状態からログアウト状態に移行させた後の経過時間が所定時間未満である場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
  12. 前記検知手段は、前記受信手段によって前記印刷データが受信される前後所定時間以内に他の印刷データが受信されている場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 印刷出力を行う印刷手段、
    を更に備え、
    前記検知手段は、前記印刷手段が前記印刷データよりも先に受信された他の印刷データに基づく印刷出力を行っているとき、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記印刷手段から排出されるシートを積載する排紙トレイと、
    前記排紙トレイに排出されたシートを検出するシート検出手段と、
    を更に備え、
    前記検知手段は、前記シート検出手段によって前記排紙トレイに排出されたシートが検出されている場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. ユーザーの手動による入力操作を受け付ける操作手段、
    を更に備え、
    前記検知手段は、前記操作手段においてユーザーの入力操作が受け付けられている場合、又は、前記操作手段に対するユーザーの入力操作が受け付けられてから所定時間が経過していない場合、自機周辺に人が居ると判定することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記認証判断手段は、前記印刷データに認証情報が付加されている場合、前記認証手段による認証処理を行う必要があると判断することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    ユーザーの指示操作に基づいて前記印刷データの出力先となる画像形成装置を設定する設定手段と、
    前記画像形成装置において前記印刷データに基づく印刷出力が行われるとき、前記画像形成装置において認証処理が行われるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記認証処理が行われると判断された場合に、前記画像形成装置と通信を行い、前記画像形成装置の周辺の人の有無を検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ユーザーに対する通知を行う通知手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  18. 前記検知手段により前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ネットワークを介して他の画像形成装置を検索する装置検索手段、
    を更に備え、
    前記通知手段は、前記装置検索手段によって検索される他の画像形成装置をユーザーに案内することを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
  19. 前記装置検索手段は、装置周辺に人が居ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする請求項18に記載の情報処理装置。
  20. 前記検知手段は、自機周辺において人を検知した場合、更に人数を特定し、
    前記装置検索手段は、装置周辺の人数が自機周辺の人数よりも少ない他の画像形成装置を検索することを特徴とする請求項18又は19に記載の情報処理装置。
  21. 複数の画像形成装置及び情報処理装置のそれぞれとネットワークを通信可能なサーバーであって、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行い、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の有無を検知して装置情報に記録して管理する情報管理手段と、
    前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に人の居ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知する通知手段と、
    を備えることを特徴とするサーバー。
  22. 前記情報管理手段は、前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行うことにより、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の人数を検知して前記装置情報に記録して管理し、
    前記通知手段は、前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に居る人の人数が最も少ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知することを特徴とする請求項21に記載のサーバー。
  23. 情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記情報処理装置に、
    印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
    ユーザーの指示操作に基づいて前記印刷データの出力先となる画像形成装置を設定する設定ステップと、
    前記画像形成装置において前記印刷データに基づく印刷出力が行われるとき、前記画像形成装置において認証処理が行われるか否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップによって前記認証処理が行われると判断された場合に、前記画像形成装置と通信を行い、前記画像形成装置の周辺の人の有無を検知する検知ステップと、
    前記検知ステップにより前記画像形成装置の周辺において人が検知された場合に、ユーザーに対する通知を行う通知ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  24. 複数の画像形成装置及び情報処理装置のそれぞれとネットワークを通信可能なサーバーにおいて実行されるプログラムであって、前記サーバーに、
    前記複数の画像形成装置のそれぞれと通信を行い、前記複数の画像形成装置のそれぞれの装置周辺における人の有無を検知して装置情報に記録して管理する情報管理ステップと、
    前記情報処理装置から要求を受信した場合に、前記装置情報を参照して前記複数の画像形成装置のうちから装置周辺に人の居ない画像形成装置を特定し、該特定した画像形成装置を前記情報処理装置に通知する通知ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
JP2020050960A 2020-03-23 2020-03-23 画像形成装置、情報処理装置、サーバー及びプログラム Pending JP2021149772A (ja)

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