JP2021149055A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置での測色における、温度に起因する測色精度の低下を防ぐ。【解決手段】プリンタ100は、用紙に形成されたトナー像を熱によって定着させる第1定着器150と、用紙の搬送方向で第1定着器150よりも後段に配置されてトナー像が定着された用紙を冷却する冷却装置50と、冷却装置50の冷却能力を制御するコントローラ103と、用紙の搬送方向で冷却装置50よりも後段に配置されて用紙に定着された画像を測色するカラーセンサ200とを有する。コントローラ103は、測色を実行するか否かによって冷却装置50の冷却能力を変更する。【選択図】図1

Description

本発明は、測色を行う画像形成装置に関する。
近年、オンデマンド画像形成装置の市場が拡大している。例えば、オフセット印刷市場には、電子写真方式の画像形成装置が広がりつつある。また、ラージフォーマット、低イニシャルコスト、超高速等の理由で幅広い市場開拓に成功したインクジェット方式の画像形成装置がある。しかし市場拡大は容易なものではなく、その市場を担ってきた先行の画像形成装置の画像品質(以下、「画質」と記載する)を維持しなければならない。
画質には、階調性、粒状性、面内一様性、文字品位、色再現性(色安定性を含む)等がある。この中で最も重要なのは色再現性であるといわれている。人間は、経験に基づいた期待する色(特に人肌、空、金属等)についての記憶があり、この記憶の許容範囲を超えた色については違和感をおぼえることがある。このような記憶された色は「記憶色」と呼ばれる。記憶色は、写真等への出力時にその再現性が重要になる。この他にも、印刷されたビジネス文書とモニタとの色の差に違和感を覚えてしまうビジネスユーザ層、コンピュータグラフィックスを扱うグラフィックアーツユーザ層等は、オンデマンド画像形成装置に対する安定性を含んだ色再現性への要求度が高い。
このような色の再現性については、同機種間の画像形成装置だけでなく、異機種間あるいは他方式による画像形成装置での色の違い、または、画像表示装置との色の違いも問題になる。従って、これら機器同士のカラーマッチングを行うため、ICC(International Color Consortium)プロファイルと呼ばれる多次元LUTを作成するソフトウェアと測色器が市販されている。
プロユーザでは、プリンタのICCプロファイルとオフセット印刷機のICCプロファイルとを作成しカラーマネージメントモジュール(CMM)を用いてカラーマネージメント環境を構築する方法が知られている。このカラーマネージメント環境では、CMYKのデータから印刷ICCプロファイルを生成してプリンタICプロファイルが生成される。この場合、例えばCIEL色空間(国際照明委員;Commission Internationale d'Eclairage:CIE)に対応付けてプリンタICプロファイルが生成される。
この方法では、オフセット印刷機で印刷される色にプリンタで出力される色を合わせることなどができるので、プリンタをオフセット印刷機の色校正に用いることや、小部数の生産財として使用することが可能である。印刷用ICCプロファイルとプリンタ用ICCプロファイルの内容は、測色器を用いたパッチの色測定に基づき、それぞれ、印刷機及びプリンタに依存しない色空間に対応付けて校正される。これにより、印刷機で印刷する色とプリンタでプリントする色を一致させることができる。カラーマネージメントモジュール(CMM)は、これらのプロファイルを用いて色変換を行うことによりプリントデータを作成する。
以上のように、画像形成装置においては、測色器、アプリケーション、プロファイル作成ソフトなどのカラーマネージメント環境がある程度整っている。しかし、オフラインの測色器での測色には時間がかかる。また、プロファイルの作成やプロファイルをプリンタのコントローラなどへのアップロード、アップロードしたプロファイルの有効使用などについては課題が残されており、一般ユーザへの普及は十分ではない。
そのため、プリンタの用紙排出部付近にインラインで測色器を搭載して測色をより速くし、簡単にプロファイルを作成して色の補正条件設定等の作業を自動化することが望まれている。特許文献1には、記録媒体上に形成したパッチ像を光源と回折格子と位置検出センサとを有するカラーセンサで検出することで検出精度が向上したインラインでの測色器を用いた構成が提案されている。この構成では、パッチ像を検出したカラーセンサから得られる検出値が分光反射率に変換され、スペクトルの三刺激値などを考慮してCIE Labに変換されている。
カラーマッチング精度や色の安定性についての指標として、ISO 12647-7記載のカラーマッチング精度規格(IT8.7/4(ISO 12642:1617パッチ)[4.2.2])が知られている。この精度規格では、指標としてΔE76平均で4.0が規定されている。また、安定性の規格である再現性[4.2.3]では、各パッチにおいてΔE76が1.5以下であることが規定されている。
上記スペックを満たすためには、センサの検出精度は色差ΔE76(以下、単にΔE76と記載する)が1.0以下であることが望ましい。なお、ΔE76とは、後述するCIEが定めるL*a*b*色空間内の2点間(L1,a1,b1)(L2,a2,b2)における三次元距離(式1)で表すことができる。
ΔE76=√{(L1−L2)2+(a1−a2)2+(b1−b2)2}・・・(式1)
また、プリンタや複写機等の画像形成装置では、電子写真記録方式により形成されるトナー像を用紙に転写した後に、定着装置によりトナー像を定着させるものが良く知られている。このような方式の定着装置においては、例えば、定着ニップに用紙を通過させることで、加熱される定着部材と加圧部材とを圧接させて画像を定着させる。このような画像形成装置では、加熱によりトナーを高温にして用紙に定着させるので、高温のトナーが定着された用紙が排紙部に次々に積載されると、用紙同士がトナーによって接着してしまうおそれがある。
従来、このような積載時の用紙接着を防止するために、定着後の搬送経路において、ファンなどで用紙を冷却する手法が知られている。しかしながら、プリンタや複写機等の高速化が進むにつれ、搬送速度が高速化し、定着後の搬送経路で用紙を冷やす時間が短くなっており、十分に冷却することができないおそれもある。そこで、冷却効果を高めるために、上下ベルトの内部に冷却部材を配置し、上下ベルトを用紙に当接させて用紙の搬送を行うことで、ファンでの冷却よりも短時間で用紙を冷却する技術が知られている。先行文献2では、上下ベルトで、片方のベルト内部にヒートシンクを配置し、ベルトとヒートシンクとを当接させてベルトを冷やし、上下ベルトで当接搬送する用紙を冷却している。
特開2004−86013号公報 特許第5272424号公報
しかしながら、画像形成装置にインラインで測色装置を配置した場合、測定対象物の色度が温度によって変化する、サーモクロミズムという現象が問題になってくる。これは、色材(例えばトナー)を形成する分子構造が熱によって変化すること等によって引き起こされる現象である。サーモクロミズムによって起こる色度の変化は、用いる色材の量や種類によってさまざまである。
また、画像形成装置においてインラインで画像を測色するためには、色材が用紙に載せられた後でかつ混色が完了した状態である必要がある。色材にトナーを用いる画像形成装置では、定着装置によってトナーを加熱溶融して混色した後で測色する必要がある。ユーザは、カラーマッチングの精度や色の安定性を要求する際には、通常常温環境下における画像をもとに判断するからである。
このことから、カラーセンサは定着装置よりも用紙の搬送方向において後段の位置に配置される必要がある。一方、定着装置によって加熱された用紙及び色材は、常温状態まで冷却されることなくカラーセンサ部へと搬送されてしまうので、用紙の温度は常温に比べて高温になる。また、搬送ガイドなど機内部材や機内雰囲気の昇温状態によっても用紙の温度は常温よりも高温になってしまう。すなわち、インラインで画像を測色する測色装置を備えた画像形成装置においては、サーモクロミズムの影響を受けて通常環境下(常温環境下)における色度とは異なる測色結果を得てしまう場合がある。この場合、例えば、カラーマッチング精度や色の安定性についての指標としての、ISO 12647-7記載のカラーマッチング精度規格や、安定性の規格である再現性規定を満たせなくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記背景の下になされたものであり、画像形成装置での測色における、温度に起因する測色精度の低下を防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、用紙にトナー像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により前記用紙に形成された前記トナー像を熱によって定着させる定着手段と、前記用紙の搬送方向で前記定着手段よりも後段に配置されて、前記定着手段により前記トナー像が定着された前記用紙を冷却する冷却手段と、前記冷却手段の冷却能力を制御する制御手段と、前記用紙の搬送方向で前記冷却手段よりも後段に配置されて、前記用紙に定着された画像を測色する測色手段と、を有し、前記制御手段は、前記測色を実行するか否かによって、前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置での測色における、温度に起因する測色精度の低下を防ぐことが可能となる。
プリンタの構造を示す断面図。 (a)は冷却装置の概略構成図、(b)はカラーセンサの概略構成図。 プリンタの機能ブロック図。 ICCプロファイルの説明図。 カラーマネージメント環境の概略図。 (a)は色材の温度変化に対する分光反射率変化を表すグラフ、(b)は波長550nm〜650nmについての拡大図。 色材の温度変化に対するΔE76の変動を表すグラフ。 色検出動作において実行される処理を表すフローチャート。 (a)は、定着装置通過後の経過時間に対する用紙温度を表すグラフ、(b)は、定着装置通過後の経過時間に対するΔE76の値を表すグラフ。 (a)は、定着装置通過後の経過時間に対する用紙温度を表すグラフ、(b)は、定着装置通過後の経過時間に対するΔE76の値を表すグラフ。 厚紙用の色検出動作において実行される処理を表すフローチャート。 温度に対するΔE76の変化を表すグラフ。 CMYKの各色における温度に対する濃度変化を表すグラフ。 (a)は、15℃及び及び60℃での波長に対するマゼンタの反射率変化を表すグラフ、(b)は、550〜650nmの範囲の拡大図、(c)は、500〜580nmの範囲の拡大図。 (a)は、15℃及び及び60℃での波長に対するシアンの反射率変化を表すグラフ、(b)は、430〜530nmの範囲の拡大図、(c)は、600〜700nmの範囲の拡大図。 分光反射率の算出に用いられた等色関数を表すグラフ。 (a)は、濃度演算処理時に使用するフィルタ感度特性を表すグラフ、(b)は、波長に対する視覚度分光特性を表すグラフ。 プリンタの機能ブロック図。 色検出動作において実行される処理を表すフローチャート。
第1実施形態
<画像形成装置>
第1実施形態では、画像形成装置として、電子写真方式のレーザビームプリンタを用いて上記課題の解決方法を説明する。ここでは電子写真方式のプリンタを説明するが、本発明は、インクジェットプリンタや昇華型プリンタ等の、熱乾燥方式による画像定着を行う任意のタイプのプリンタに適用可能である。以下、画像形成装置のプリンタの構造及び動作について説明する。
図1は、第1実施形態において画像形成装置として用いられるプリンタ100の構造を示す断面図である。なお、画像形成装置としてはレーザビームプリンタ(LBP:Laser Beam Printer)を用いた。プリンタ100は電子写真方式であるが、インクジェットプリンタや昇華型プリンタを用いてもよい。図示されるように、プリンタ100は、筐体101を有する。筐体101は、エンジン部を構成するための各機構と、各機構による各印字プロセス処理(例えば、給紙処理など)に関する制御を行うエンジン制御部102及びコントローラ103を収納する制御ボード収納部104とを内蔵している。
また、プリンタ100には、各種光学処理機構が設けられており、レーザ光の走査により感光ドラム105上に静電潜像が形成され、形成された静電潜像が顕像化される。また、生成された顕像は中間転写体106に多重転写され、これにより得られるカラー画像は、転写材としての用紙110へと更に転写される。また、プリンタ100には、用紙110に転写されたトナー像を定着させるための定着処理機構、用紙110の給紙処理機構、及び用紙110の搬送処理機構も設けられている。
プリンタ100は、レーザスキャナ部107において、コントローラ103から供給されたイメージデータに応じて不図示の半導体レーザから発射されるレーザ光をオン、オフに駆動するレーザドライバを有する。半導体レーザから発射されたレーザ光は、回転多面鏡により走査方向に反射される。主走査方向に反射されたレーザ光は反射ミラー109を介して感光ドラム105に導かれ、感光ドラム105上を主走査方向に走査する。
これに対し、一次帯電器111により帯電されてレーザ光による走査露光によって感光ドラム105上に形成された静電潜像は、後述する現像器112により供給されるトナーによってトナー像に顕像化される。そして、感光ドラム105上の顕像されたトナー像は、トナー像とは逆特性の電圧を印加された中間転写体106上に転写(1次転写)される。カラー画像形成時には、Y(イエロー)ステーション120、M(マゼンタ)ステーション121、C(シアン)ステーション122、K(ブラック)ステーション123からそれぞれの色が中間転写体106上に順次形成される。次に、その結果として得られたフルカラー可視像が中間転写体106上に形成される。
用紙の収納庫113からは、給紙処理機構によって副走査方向に同期して用紙110が給紙され、用紙110は転写ローラ114へと搬送されて中間転写体106に形成された画像(可視像)に圧接される。この際、転写ローラ114にトナーと逆特性のバイアスを印加することで、給紙される用紙110に画像が転写される(2次転写)。なお、感光ドラム105及び現像器112は着脱可能である。また、中間転写体106の周りには、画像形成を行う際の印字開始位置を決めるための画像形成開始位置検出センサ115及び用紙110の給紙のタイミングを図るための給紙タイミングセンサ116が配置されている。また、濃度制御時にパッチの濃度を測定する濃度センサ117も配置されている。濃度制御が行われる際には、この濃度センサ117により、それぞれのパッチの濃度検出を行う。
用紙110に転写されたトナー像を熱圧によって定着させるための第1定着器150及び第2定着器160により定着処理機構が構成される。第1定着器150は、用紙110に熱を加えるための定着ローラ151、用紙110を定着ローラ151に圧接させるための加圧ベルト152、定着完了を検知する定着後センサ153を有する。これらの各ローラは、中空ローラであり、その内部にそれぞれヒータを有し、回転駆動されると同時に用紙110を搬送するように構成されている。
第2定着器160は、第1定着器150よりも用紙110の搬送経路より後の工程に位置しており、第1定着器150から定着された用紙110上のトナー像に対してグロスを付加する、定着性を確保する等の目的で配置されている。第2定着器160も、第1定着器150同様に、定着ローラ161、加圧ローラ162、第2定着後センサ163を有した構成になっている。紙110の種類によっては、第2定着器160を通す必要がないものも存在する。この場合、エネルギー消費量低減の目的で第2定着器160を経由せず用紙110を排出するために、搬送経路130が設けられている。搬送経路切り替えフラッパ131は、このような場合において、用紙110を搬送経路130へと誘導可能である。
用紙110は、搬送経路切り替えフラッパ132により搬送経路135へと誘導され、反転センサ137によって用紙110の位置検出がなされた後、反転部136でスイッチバック動作することで、用紙110の先行端が入れ替えられる。第3フラッパ133は、反転部136で搬送方向が反転された用紙110を、搬送経路135及び両面画像形成用の搬送経路138のいずれかへ誘導する。搬送経路138に誘導された用紙110は、再び転写ローラ114に送られ、表裏反転された2面目に画像形成される。搬送経路135に搬送された用紙110は、搬送経路切り替えフラッパ134により排紙搬送パス139に誘導されて、筐体101の外部に排出される。
更に第2定着器160の後段には、冷却装置50と、用紙110上のパッチ画像を検知するカラーセンサ200とが配置されている。冷却装置50の詳細は後述する。カラーセンサ200に対しては、操作部180からの指示により色検出動作指示が出され、エンジン制御部102は、カラーセンサ200による検出結果をもとに、濃度調整、階調調整、多次色調整等を実行する。従って、エンジン制御部102は、測色結果に応じてプリンタ100における画像形成条件を変更する画像形成条件変更手段としても機能する。
<冷却装置>
図2(a)に冷却装置50の概略構成図を示し、図2(b)に、カラーセンサ200の概略構成図を示す。図2(a)を参照すると、冷却装置50は、無端状で可撓性を有する回転可能な第1ベルト(以下、上ベルトと記す)51を有する。また、冷却装置50は、定着装置17を通って加熱された状態にある用紙(図中では用紙Pとして示される)を上ベルト51と協働して挟持搬送して冷却するニップ部Nを形成する無端状で可撓性を有する回転可能な第2ベルト(以下、下ベルトと記す)52を備える。なお、本実施形態においては、上ベルト51、下ベルト52を区別する必要がない場合には、これらを単に「ベルト」と記載する。これらのベルトは、強度が高いポリイミド製で、その膜厚を100μmとし、各ベルトの周長は942mmとしている。ニップ部Nは、用紙搬送方向(記録材搬送方向)aにおいて所定幅を有するように設定されている。
冷却装置50は、ニップ部Nで挟持搬送される用紙を、上ベルト51の内側に配置された第1冷却部材(以下、ヒートシンクと記す)53によって上ベルト51を介して冷却する。ベルトを駆動させるための駆動ローラ55、56は、外径φ40で表層に厚み1mmのゴム層を有する。駆動ローラ55は、回転可能に固定され、駆動ローラ56は、駆動ローラ55に対して約49N(約5kgf)で加圧している。駆動ローラ55、56は、駆動ギアを介して1つのモータに接続され、モータの回転によってこれら駆動ローラ55、56が回転し、上ベルト51、下ベルト52を駆動させる。上ベルト51の寄りを制御するために、ステアリングローラ57、58が配置されている。ステアリングローラ57、58は、それぞれ上ベルト51、下ベルト52に対してバネ付勢されており、各ベルトのテンションが約39.2N(約4kgf)になるようにバネ圧が設定されている。
ステアリングローラ57、58は、それぞれの長手中央を回動支点として、舵角を切ることによって、上ベルト51、下ベルト52の蛇行をコントロールしている。ステアリングローラ57、58も、その表層に厚み1mmのゴム層を有している。ヒートシンク53は、材質はアルミであり、ベルトと接触して熱を受ける受熱部53aと放熱する放熱部53cとを有し、放熱部53cは、空気との接触面積を大きくするために、細かいピッチでフィンが設けられている。フィンの厚みは1mm、フィンピッチは5mm、フィン高さは100mmであり、受熱部53aから放熱フィン(放熱部53c)に熱を輸送するフィンベース53bの厚みは、10mmに設定されている。放熱部53cに強制的に風を送り込むために、冷却ファン60を設け、放熱部に送り込む風量は2m/minとしている。
ヒートシンクの受熱部53aにベルトを当接させるために、ニップの搬送方向上流と下流に加圧ローラ59a,59bを設け、ヒートシンク53に対し、9.8N(1kgf)の力でベルトを介し加圧している。冷却ファン61は、下ベルト52の内面のニップ部に風を送る。ニップ部に送風することによって下ベルト52を介して用紙が冷却される。このファンの風量は2m/minに設定されている。冷却ファン61を設ける目的は、下ベルト52の内面のニップ部に送風することである。従って、図2(a)に示したような下ベルト52の内部にファンを設けた機構は例示であり、その他の機構を用いてもよい。例えば、プリンタ100の外部に設けたファンとダクトによって、下ベルト内面ニップ部に風を当てるようにしてもよい。
通紙時にはヒートシンクを冷却する冷却ファン60と下ベルトを冷却する冷却ファン61とが送風を行う。これにより、冷却装置50を通過する用紙が冷却される。加熱された用紙は、冷却装置50に到達する直前の温度が90℃程度であり、通常印刷時には冷却装置50を通過することによって50℃程度まで冷却される。ここで、用紙上にはトナー画像が載っており、用紙と同様に、冷却直前の用紙上のトナー温度も90℃であり、冷却装置50を通紙することによって50℃程度まで冷却される。
しかし、この50℃程度という温度は、用紙積載時の用紙接着を防ぐなどの、印刷物の品質を確保するための目標温度であり、サーモクロニズムを防いで精度の高い測色を行うためには、50℃よりも更に低温となるように用紙を冷却する必要がある。第1実施形態では、冷却装置50を通過して測色を行う時点での温度における用紙のマゼンタパッチの色と、常温状態である15℃における用紙のマゼンタパッチの色との差分に所定の目標値を定める。この所定値は、例えば人の視覚能力として色の差と確認できる視認限界ΔE76=1.6以下の値とすることが好ましい。第1実施形態では、ΔE76を1.6の1/2以下、つまり0.8以下とする。なお、ΔE76は、1976年に規格化された色差式であり、CIELAB座標におけるユークリッド距離として計算される。
上述した差分をΔE76=0.8以下とするためには、冷却装置50を通過して測色を行うカラーセンサに到達する時点での用紙温度を35℃まで冷却する必要がある。ただし、測色を行わない通常印刷シーケンス時には用紙温度を35℃まで冷却する必要はないので、第1実施形態では、通常印刷シーケンス時と測色動作シーケンス時とでは冷却装置50の制御を変更するようにした。
この冷却装置50の冷却能力を上げる具体的な手段として、放熱部53cに強制的に風を送り込むために、冷却ファン60の放熱部に送り込む風量や下ベルト52の内面のニップ部に風を当てるための冷却ファン61の風量を多くしてもよい。また、風を当てる時間、つまり冷却装置50の立ち上げ時間を長くしてもよい。本実施形態では、冷却装置50が所望の用紙冷却を行える状態になったか否かを判断するために、図2(a)に示す温度センサ62、63によって上ベルト51及び下ベルト52の温度をそれぞれモニタし、所望の温度状態になった場合に印刷動作を許可する。しかし、その他の手法で温度を検出してもよく、例えば使用状態から温度を予測する等の手法を用いることもできる。これにより、測色対象となる用紙の温度を、冷却装置50を通過した後に測色を精度よく行える用紙温度まで冷却可能となる冷却能力が得られるように冷却装置50の冷却制御を行うことが可能となる。また、コントローラ103は、用紙110がカラーセンサに到達する時点での用紙温度条件(第1実施形態では35℃以下)を満たすための、測色を行う場合の冷却装置50の所定の冷却能力が記憶された記憶部を有してもよい。測色を行う場合、コントローラ103は、記憶部に記録された冷却装置50の所定の冷却能力を読み出して、冷却装置50の冷却能力を変更するなどの冷却制御を行う。所定の冷却能力は、用紙110が厚紙であるか否かや用紙110の熱容量、あるいは測色で濃度検出を行うか色検出を行うか等の各種条件に応じて複数用意してもよい。
<カラーセンサ>
以下、カラーセンサ200の構造及び測色動作について説明する。図2(b)は、本実施形態におけるカラーセンサ200の概略構成図である。図示されるように、カラーセンサ200は、用紙110上のトナーパッチ220に光を照射する白色LED201、及び、トナーパッチ220から反射した光を波長ごとに分光する回折格子202を有する。カラーセンサ200は、また、回折格子202により波長ごとに分解された光を検出するn画素からなるラインセンサ203(203−1〜203−n)を有する。
カラーセンサ200は、更に、ラインセンサ203により検出された各画素の光強度値から各種演算を行う演算部204、各種データを保存するメモリ205を内蔵している。演算部204は、例えば、光強度値から分光演算する分光演算部やLab値を演算するLab演算部などを有する。なお、カラーセンサ200の構成において、白色LED201から照射された光を用紙110上のトナーパッチ220に集光し、トナーパッチ220から反射した光を回折格子に集光するレンズ206が内蔵するものとしてもよい。
次に、カラーセンサ200によって検出された結果をプリンタ100内でフィードバックする構成について説明する。
<調整基本フロー説明>
本実施形態におけるプリンタ100において、プロファイルを作成し、そのプロファイルを出力するための基本フローを説明する。優れた色再現性を実現するプロファイルとして、本実施形態では、近年市場で受け入れられているICC(International Color Consortium)プロファイルを用いた。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、ICCプロファイル以外にも、Adobe社が提唱したPostScriptのレベル2から採用されているCRD(Color Rendering Dictionary)を用いてもよい。また、Photoshop内の色分解テーブル、墨版情報を維持するEFI社のColorWise内CMYKシミュレーションなどを用いてもよい。
<カラーセンサでの分光反射率測定と色度演算>
本実施形態のプリンタ100は、定着後排紙トレイの前段に、読取手段としてカラーセンサ200を内蔵している。カラーセンサ200は、分光反射率を測定して色度に変換して色変換プロファイルを生成し、生成した色変換プロファイルを用いて内部変換色処理を行う。
次に、色度の算出式について説明する。分光センサあるいはカラーセンサで測色され入力される信号は、白色LEDからの光が測定対象物に照射され、その反射光が回折格子で分光され、380nm〜720nmの各波長領域に配置されたCMOSセンサ上で検出されて分光反射率が得られる。本実施形態では、検出演算精度向上を図るため、CIEの規定通り、分光反射率を、等色関数などを介してL*a*b*に変換する。また、L*a*b*に変換されたパッチ情報からパッチの信号値との関係を求め、色変換プロファイルであるICCプロファイルが作成される。
<L*a*b*演算>
以下、分光反射率から色度値(L*a*b*)を算出する方法を説明する。この方法は、ISO13655で規定されたものである。
a.試料の分光反射率R(λ)を求める(380nm〜780nm)
b.等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)と標準光分光分布SD50(λ)(※1)を用意
なお、等色関数はJIS Z8701、SD50(λ)はJIS Z8720 で規定され、補助標準イルミナントD50とも呼ばれる。
c.R(λ)×SD50(λ)×x(λ)、R(λ)×SD50(λ)×y(λ)、R(λ)×SD50(λ)×z(λ)
d.各波長積算 Σ{R(λ)×SD50(λ)×x(λ)}
Σ{R(λ)×SD50(λ)×y(λ)}
Σ{R(λ)×SD50(λ)×z(λ)}
e.等色関数y(λ)と標準光分光分布SD50(λ)の積を各波長積算
Σ{SD50(λ)×y(λ)}
f.XYZ算出
X=100×Σ{SD50(λ)×y(λ)}/Σ{R(λ)×SD50(λ)×x(λ)}
Y=100×Σ{SD50(λ)×y(λ)}/Σ{R(λ)×SD50(λ)×y(λ)}
Z=100×Σ{SD50(λ)×y(λ)}/Σ{R(λ)×SD50(λ)×z(λ)}
g.L*a*b*算出
Y/Yn>0.008856である場合
L*=116×(Y/Yn)(1/3)-16
a*=500{(X/Xn)(1/3)-(Y/Yn)(1/3)}
b*=200{(Y/Yn)(1/3)-(Z/Zn)(1/3)}
Y/Yn>0.008856である場合
(X/Xn)(1/3)=7.78(X/Xn)(1/3)+16/116
(Y/Yn)(1/3)=7.78(Y/Yn)(1/3)+16/116
(Z/Zn)(1/3)=7.78(Z/Zn)(1/3)+16/116
ただし、Xn、Yn、Znは標準光三刺激値である。
なお、λの上にオーバーライン( ̄)を付して表記する場合もあるが、表記の都合上、ここではx(λ)、y(λ)、z(λ)との記載を用いる。
<プロファイル作成処理>
カスタマエンジニアによる部品交換時や、カラーマッチング精度が要求されるジョブの前、更には、デザイン構想段階などで最終出力物の色味を確認したい場合などがある。この場合、ユーザは操作部180を操作してカラーにおけるプロファイルの生成処理の実行指示を入力する。以下、プロファイルの生成処理を説明する。
図3に、第1実施形態におけるプリンタ100の機能ブロック図を示す。特に記載のない限り、このプロファイルの生成処理はコントローラ103が実行する。図中において、プリンタ100の操作部180は、メディア名称、メディア秤量及びメディア表面性等の情報をユーザから受け付け、これらの情報はコントローラ103へと入力される。また、操作部180は、入力プロファイル作成の指示をユーザから受け付け、プロファイル作成部301へと入力する。プロファイル作成部301は、ISO12642テストフォームのCMYK(Cyan、Magenta、Yellow、Black)カラーチャートを、プロファイルを介さずに出力するようエンジン制御部102に信号を送る。また、プロファイル作成部301は、これと同時にカラーセンサ制御部302に測色指示を送る。
プリンタ100は、帯電、露光、現像、転写、定着等の各プロセスによって、用紙にISO12642テストフォームが転写・定着され、色検出センサであるカラーセンサ200にて測色される。測色された928パッチの分光反射率データは、コントローラ103に入力され、Lab演算部303を介してL*a*b*データに変換される。変換されたL*a*b*データデータは、カラーセンサ用の入力ICCプロファイル格納部304に格納されるとともにプロファイル作成部301に入力される。なお、本実施形態ではL*a*b*を用いたが、機器に依存しない色空間信号であるCIE1931XYZ表色系へと変換してもよい。
プロファイル作成部301は、更に、エンジン制御部102へと出力されるCMYK信号と、入力されたL*a*b*データと、の関係により出力ICCプロファイルを作成する。作成された出力ICCプロファイルは、出力ICCプロファイル格納部305に格納されている出力ICCプロファイルと入れ替えられる。ISO12642テストフォームは、一般的な複写機が出力可能な色再現域を網羅するCMYK色信号パッチを含んでおり、それぞれの色信号値と測色したL*a*b*値との関係から色変換表を作成する。つまりCMYK→Labの変換表(A2Bxタグ)が作成される。この変換表をもとにして、逆変換表(B2Axタグ)が作成される。
エンジン制御部102は、タイマ304を有し、かつ、第1定着後センサ153、第2定着後センサ163、及び反転センサ137からの出力が入力される。また、エンジン制御部102は、用紙搬送ローラ駆動モータ311、搬送経路切り替えフラッパ131、132に接続されており、タイマ304を用いてこれらの駆動及び切り替えのタイミングを制御可能となっている。
図4に、ICCプロファイルの説明図を示す。図示されるように、ICCプロファイルは、ICCヘッダー(Header)、タグとそのデータからなる。タグには上記色変換テーブルが示される。また、タグテーブルのIndが「9」の行には、白色点(Wtpt)及びそのelementoffset及びsizeの値が示される。また、Indが「6」の行には、ある色がプロファイル内部で定義されているLab値によって表現されている場合に、そのハードコピーの再現可能な再現範囲の内側か外側かを記述する(gamt)タグなども記述される。
更にプロファイル作成命令が、PCなど外部接続機器などのI/F308から入力されたものであるときもある。この場合、発信外部機器に作成された出力ICCプロファイルをアップロードさせて、ICCプロファイルに対応したアプリケーションでの色変換をユーザが行えるようにしてもよい。
<色変換処理>
図3を参照すると、通常のカラー出力における色変換においては、スキャナ部などの外部I/F308を介して画像信号が入力され、外部入力用の入力ICCプロファイル格納部307に送られる。この入力される画像信号としては、RGB信号やJapanColorなどの標準印刷CMYK信号値が想定される。なお、外部I/F308から入力されたL*a*b*データはCMM306に入力され、色変換をしないCMYKデータはエンジン制御部102へと入力される。
入力ICCプロファイル格納部307においては、外部I/F308から入力された画像信号に応じて、RGB→L*a*b*あるいはCMYK→L*a*b*変換が行われる。入力ICCプロファイルは、入力信号のガンマをコントロールする1次元LUT(ルックアップテーブル)、ダイレクトマッピングといわれる多次色LUT、生成された変換データのガンマ値をコントロールする1次元LUTで構成されている。これらのテーブルを用いてデバイスに依存した色空間からデバイスに依存しないL*a*b*データに変換される。
L*a*b*色度座標に変換された画像信号は、CMM(カラーマネージメントモジュール)306に入力される。そして、入力機器としてのスキャナ部など外部I/F308の読取色空間と、出力機器としてのプリンタ100の出力色再現範囲とのミスマッチをマッピングするGAMUT変換も行う。更に、入力時の光源種と出力物を観察するときの光源種とのミスマッチ(色温度設定のミスマッチとも称される)を調整する色変換、及び黒文字判定等をも行う。これにより、L*a*b*データは、L*’a*’b*’データへ変換され、出力ICCプロファイル格納部305に入力される。前述の生成したプロファイルは、出力ICCプロファイル格納部305に格納されており、新たに生成したICCプロファイルによって色変換され、出力機器に依存したCMYK(Cyan Magenta Yellow Black)信号へと変換及び出力される。
図5に、本実施形態におけるカラーマネージメント環境の概略構成図を示す。図示されるように、CMM306は、L*a*b*データをL*’a*’b*’データに変換することで、オフセット印刷機で印刷される色にプリンタで出力される色を合わせることができる。従って、プリンタをオフセット印刷機の色校正に用い、小部数の生産財として使用することが可能となっている。図示されるように、印刷用ICCプロファイルとプリンタ用ICCプロファイルとの内容は、測色器を用いたパッチの色測定に基づいたものである。これらのプロファイルは、それぞれ、印刷機及びプリンタに依存しない色空間に対応付けて校正されている。このような色空間として、例えばCIE L*a*b*色空間(CIEは国際照明委員:Commission Internationale d’Eclairageの略)が挙げられる。これにより、印刷機で印刷する色と、プリンタでプリントする色と、を一致させることができる。そして、カラーマネージメントモジュール(CMM)は、これらのプロファイルを用いて色変換を行うことで、プリントデータを作成することができる。
図5においては、CMM306の構成を入力側の印刷ICCプロファイルと、出力側のICCプロファイルとに分けて説明した。CMMはカラーマネージメントを実行するモジュールであり、これらの入力プロファイルと出力プロファイルを使って色変換を行っているモジュールである。ここで、本実施形態における画像形成装置としてのプリンタ100には、インラインで測色装置が配置されているので、上述したように、温度によって色度が変化する、サーモクロミズム現象が生じる。サーモクロミズムによって起こる色度の変化は、用いる色材の量や種類によって異なる。
図6(a)に、本実施形態で用いたプリンタ100で形成した画像についての、色材の温度変化に対する分光反射率変化の測定結果を表すグラフを示す。図中において、縦軸は反射率、横軸は波長(nm)を表しており、このグラフにより、測色時の温度が15℃〜60℃であるときのCMYKRGBWの各色における分光反射率変化が示される。図6(b)に、赤(R)色での波長550nm〜650nmについての分光反射率変化の拡大図を示す。図6(a)と同様に、図中において縦軸は反射率、横軸は波長(nm)を表しており、このグラフにより、波長が580(nm)〜640(nm)の範囲において、温度が60℃である場合は、温度が15℃である場合より反射率が低くなることが示される。特に、波長610(nm)〜630(nm)において、反射率の差は大きいことが示されている。
図7に、CMYKRGBWのそれぞれにおける、図6(a)、(b)に示される色材の温度変化に対するΔE76の変動を表すグラフを示す。図7に示される色度変化は、15℃での各色の色度を基準に、各温度で測色したときのΔE76を示したものである(使用した測定器:X-Rite社製、i1 Pro)。図示されるように、M及びRにおいてΔEは2.00程度となっている。
図8に、プリンタ100の構成を用いて行われる、第1実施形態における用紙搬送及び色検出動作において実行される処理を表すフローチャートを示す。特に断りがない限り、このフローチャートにおける各処理はコントローラ103が実行する。コントローラ103は、操作部180を通じて、ユーザから用紙の種類、坪量、表面性などの用紙情報が設定されると(S101)、色味調整モードの実行がユーザから指示されたかを判定する。(S102)。色味調整モードの実行が指示された場合(S102:Y)、コントローラ103は色検出動作を開始する。
その後、コントローラ103は、冷却装置50を色検出動作が可能な温度まで冷却させる制御である色検出動作用の冷却制御を開始する(S103)。この色検出動作用の冷却制御とは、サーモクロニズムの影響をなくすために通常印刷動作時における冷却装置50の冷却能力よりも相対的に高い冷却能力を実現する制御である。冷却装置50の冷却能力を変更して相対的に高い冷却能力を実現させるために、コントローラ103は、冷却ファン60の風量を増加して放熱部53cへの風量を増加させる。また、冷却ファン61の風量を増加して下ベルト52の内面のニップ部への風量を増加する。コントローラ103は、冷却装置50が所望の用紙冷却を行える状態になった時点で、画像形成装置であるプリンタ100への通紙を許可する。コントローラ103は、冷却装置50が通紙可能な状態であるか否かを判断するために、温度センサ62、63によって上ベルト51及び下ベルト52の温度を所定サンプリング周期でモニタし、これらベルトの温度が所定の温度閾値に達した場合に印刷動作を許可する。
色検出動作時の温度閾値は、通常印刷動作時の温度閾値よりも低く設定する。コントローラ103は、冷却装置50において色検出動作におけるテストフォームが印刷可能となる温度を温度閾値Aとする。そして、コントローラ103は、冷却装置50の温度として上ベルト51及び下ベルト52の温度を検出し、検出された温度がしきい値以下、つまり温度閾値A以下になったかを判定する(S104)。なお、第1実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Aを25℃とした。検出された温度がこの温度閾値A以下になると、カラーセンサ位置での用紙温度が35℃以下となり、色検出を精度よく行うことができる。また、色検出時には、通常印刷時に比較して高い冷却能力が必要であることから、温度閾値Aは、後述する通常印刷動作時における温度閾値Bよりも低い値とする。上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値A以下ではない場合(S104:N)、再度S103を実行する。上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値A以下である場合(S104:Y)、印刷動作を開始してトナー像を形成する(S105)。
なお、冷却制御を継続している間は、冷却ムラを防ぐために冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52は回転を継続することが望ましい。プリンタ100を常時稼働させるとプリンタ100の稼働時間が増えてパーツ寿命の短縮などにつながるので、プリンタ100は、画像形成を行わない場合には停止状態で待機させておくことが望ましい。しかし、冷却装置50を速やかに冷却して色補正制御動作を早期完了させるためには、プリンタ100を事前に立ち上げておくことが望ましい。従って、プリンタ100を常時稼働するか待機状態にするかは任意に設定することができる。
トナー像の形成が開始された後に、コントローラ103は、収納庫113より給送された用紙110に対して、指定された用紙種類の情報に応じた転写設定によってトナー像を用紙110へ転写する(S106)。その後、コントローラ103は、用紙110を第1定着器150に搬送し、指定された用紙種類の情報に応じた定着設定によってトナー像を用紙110へ熱定着する(S107)。用紙の種類によっては、コントローラ103は、更にその後第2定着器160へと用紙を送り、定着されたトナーに対して更にグロスを付加させる。第1定着器150を通過した用紙110先端が第1定着後センサ153または第2定着後センサ163を通過した後、色検出動作用に冷却能力が変更された冷却装置50で用紙110を冷却する(S108)。
本実施形態では、カラーセンサ200による測色精度目標値をΔE76=0.8以下と定めている。この値は、測色器の個体差によるばらつきや同色パッチの繰り返し読み取り再現性の影響に基づいて定められている。用紙110が冷却装置50を通過した後、カラーセンサによる計測が行われる位置で色検出を精度よく行える用紙温度35℃以下となるように、冷却装置50の冷却動作が実行される。なお、測色精度目標値等の値は例示として示したものであり、その他の値を用いることも可能である。
用紙110を冷却した後、コントローラ103は、用紙搬送方向において後段に設けられたカラーセンサ200へと用紙110を搬送して色検出を行う(S109)。カラーセンサ200に用紙110が到達した時点で、用紙温度は精度よく測色可能な温度である35℃以下となるように冷却動作が実行されている。従って、この時点でのサーモクロミズム依存の測色精度はΔE76=0.8以下になっている。
カラーセンサによる色検出が実施された後、色度処理演算部は、コントローラ103の制御の下でCMOS検出値を分光反射データに変換する(S110)。次に、分光反射率を色度に変換し(S111)、ICCプロファイルの色味設定テーブルに測色結果(Lab)を格納する(S112)。カラーセンサ200によって色検出が終了した用紙110は、図1の排紙搬送パス139を通じてプリンタ100の外部へと排出される。
S102に戻ると、コントローラ103は、ユーザから色味調整モードの実行が指示されなかった場合(S102:N)、コントローラ103は、通常印刷モードを実行する。そして、コントローラ103は、通常印刷動作用の冷却制御を開始して冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値B以下になるまで冷却する(S113)。その後、コントローラ103は、冷却装置50の温度が閾値B以下になったかを判定する(S114)。冷却装置50の温度が温度閾値B以下ではない場合(S114:N)、再度S113を実行する。冷却装置50の温度が温度閾値B以下である場合(S114:Y)、コントローラ103は、印刷動作を開始してトナー像を形成する(S115)。なお、第1実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Bを35℃とした。色検出を行わない場合にはカラーセンサ位置での用紙温度を35℃以下とする必要はないので、温度閾値Bは、温度閾値Aよりも高い値となる。
その後、コントローラ103は、トナー像を用紙110に転写し(S116)、トナー像の定着を行い(S117)、用紙110の冷却(S118)を実行する。その後、用紙110は排紙搬送パス139を通じてプリンタ100の外へと排出される。このように冷却装置50における用紙110の温度を制御することで、色検出動作を行う際の用紙温度の適正化が可能になる。
図9(a)に、通常の印刷動作時と色検出動作時とにおける、定着装置通過後の経過時間に対するプリンタ100内の用紙110の温度を表すグラフである。図9(a)において、縦軸は用紙110の温度、横軸は用紙110が定着装置を通過してからの経過時間を示す。図9(b)に、定着装置通過後の経過時間に対するΔE76(15℃との比較)の値を表すグラフである。図9(b)において、縦軸はΔE76の値(単位:CIELAB座標におけるユークリッド距離)、横軸は用紙110が定着装置を通過してからの経過時間(秒)を示す。なお、これらの図において、三角のプロットは、通常の印刷動作時における値、丸のプロットは、色検出動作における値を示す。
図9(a)に示されるように、用紙110にトナー像が定着され冷却装置50を通過した直後の用紙温度は通常の印刷動作時では約55℃となるが、色検出動作時では図8のフローチャートのS104〜S112で説明した制御を行うことで約35℃となる。また、カラーセンサ200で色検出を行う位置(図中のカラーセンサ位置)に到達及び通過する時点での用紙110の温度は、通常の印刷動作時は約50℃、色検出動作時は約30℃となる。図9(b)を参照すると、通常の印刷動作時は、カラーセンサ位置に用紙110が到達した時点で色検出動作を行うと、ΔE76=2.0程度となる。なお、このΔE76は、ユーザがプリンタ100を用いる常温環境を20℃として算出された値である。色味再現安定性の目標は、各パッチにおけるΔE76が0.8以下というものなので、色味再現安定性の目標を超えてしまう。また、カラーセンサ位置でのΔE76は約1.5となっている。
一方、本実施形態では、色検出動作時において色検出動作用の冷却制御を行うことで、冷却装置50を通過したときのΔE76は約1、カラーセンサ位置でのΔE76は約0.7となっている。この場合、プリンタ100の設置環境の最低温度が想定される15℃環境における検出値とのΔE76=0.8以下に低減させることができる。
このように、第1実施形態では、コントローラ103は、カラーセンサでの測定位置に達した時点での用紙110の温度が約35℃以下となるように冷却装置50の冷却制御を行っている。その結果、カラーセンサ位置での測定値とプリンタ100の設置環境での測定値とのΔE76を、目標値であるΔE76=0.8以下とすることができる。
第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態におけるプリンタ100の構成は、第1実施形態におけるプリンタ100と同様であり、その説明は省略する。図10(a)は、用紙110の種類、プリンタ100の動作保証使用環境及び機内昇温状態に依存して用紙110がとりうる温度の範囲を示すグラフである。図中において、縦軸は用紙110の温度、横軸は用紙110が定着装置を通過してからの経過時間を示す。この図では、通常の印刷動作時における薄紙と厚紙、色検出動作時における厚紙を用紙110として用いた場合について、定着装置通過後の経過時間(単位:秒)に対するプリンタ100内の用紙110の温度が示されている。図10(b)は、定着装置通過後の経過時間に対するΔE76(プリンタの使用環境を20℃とした場合の比較)の値を表すグラフである。図中において、縦軸はΔE76の値、横軸は用紙110が定着装置を通過してからの経過時間(単位:秒)を示す。
これらの図において、三角のプロットは通常の印刷動作時において用紙110として薄紙を用いた場合の値、四角のプロットは通常の印刷動作時において用紙110として厚紙を用いた場合の値を示す。また、丸のプロットは、厚紙用の色検出動作時において厚紙を用いた場合の値を示す。
図10(a)に示されるように、第2実施形態のプリンタ100では、トナーパッチ像の用紙110への定着直後における用紙110の温度は約90℃である。この温度は、用紙が薄紙かまたは厚紙かにかかわらず、また、通常の印刷動作時か厚紙用の印刷動作時かにかかわらずほぼ同じである。一方、カラーセンサ位置においては、用紙110の温度は、用紙が薄紙であるか厚紙であるか、また、通常の印刷動作時であるか厚紙用の印刷動作時であるかによって、約30℃〜約55℃の温度範囲でばらつきがでる結果となった。詳細には、通常印刷動作時においては、薄紙、厚紙ともに冷却装置50を通過した後の温度は約55℃を超えている。しかし、厚紙用の色検出動作時においては、後述する図11のフローチャートで説明する制御を行うことでカラーセンサ位置での温度は約35℃以下となっている。
同様に、図10(b)を参照すると、第2実施形態のプリンタ100では、トナーパッチ像の用紙110への定着直後における用紙110のΔE76の値は、約3〜約3.3程度である。用紙が薄紙か厚紙かにかかわらず、また、通常の印刷動作時か厚紙用の印刷動作時かにかかわらず、ばらつきはあまり大きくない。一方、カラーセンサ位置においては、用紙110のΔE76の値は、用紙が薄紙であるか厚紙であるか、また、通常の印刷動作時であるか厚紙用の印刷動作時であるかによって、約0.7〜約1.7程度範囲でばらつきがでる結果となった。詳細には、通常印刷動作時においては、薄紙、厚紙ともに冷却装置50を通過した後のΔE76は約2を超えている。しかし、厚紙用の色検出動作時においては、カラーセンサ位置でのΔE76は、約0.7であり、0.8以下の値が得られている。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、カラーセンサ位置において、プリンタ100が設置される環境を20℃と想定し、この温度とカラーセンサ位置での用紙110の温度とにおけるΔE76を0.8以下に設定した。従って、冷却装置50は、色検出動作の伴わない通常印刷動作時よりも冷却能力の高い冷却条件で用紙を冷却することで、ΔE76を0.8以下とすることができる。
更に、第2実施形態では、ユーザが設定した用紙110の厚みに応じてこの冷却制御条件を使い分けることで、測色精度を保ちつつ、色検出シーケンス全体にかかる時間を最小限に抑えるように制御する。用紙坪量や用紙の表面コート材の有無によって用紙の熱容量は異なり、その結果、用紙が所定温度まで冷却されるまでの時間が異なるものとなる。従って、薄紙や厚紙等の用紙の種類、用紙の厚さ、または、用紙の熱容量などに応じて冷却条件を変更し、冷却装置50の冷却能力を変更することで、測色における温度に起因する精度の低下を一層確実に防ぐことが可能である。用紙110の厚さが厚くなるにつれて冷却装置50の冷却能力が高くなるように冷却能力を変更することで、冷却装置50の冷却制御を行うことができる。あるいは、用紙110の熱容量が高くなるにつれて冷却装置50の冷却能力が高くなるように冷却能力を変更することで、冷却装置50の冷却制御を行うこともできる。
図10(a)、(b)では、それぞれ、定着排紙直後からの経過時間と用紙温度及びΔE76との推移を用紙種類ごとに示している。図示された例は、本実施例における画像形成装置のカラーコントロール構成・色材・転写・定着装置のシステムにおける一例である。これらの図に示されるように、厚紙用の色検出動作を行うことで、インラインカラーセンサを有するプリンタにおいて、用紙の温度が安定した状態で測色を行うことができる。その結果、用紙の種類や密度、表面性が変化しても、カラーセンサの測色結果を安定化させることができ、ΔE76=0.8以下という目標を達成することができた。
図11に、厚紙用の色検出動作において実行される処理を表すフローチャートを示す。特に断りがない限り、このフローチャートにおける各処理はプリンタコントローラ103が実行する。コントローラ103は、操作部180を通じて、ユーザから用紙の種類、坪量、表面性などの用紙情報が設定されると(S201)、入力された用紙情報から、用紙が薄紙であるか否かを判定する(S202)。薄紙であると判定された場合(S202:Y)、コントローラ103は薄紙用色検出動作制御を開始する(S203)。そして、コントローラ103は、色検出動作におけるテストフォームが印刷可能となる温度を温度閾値Dとし、冷却装置50の温度が温度閾値D以下になったかを判定する(S204)。なお、第2実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Dを27℃とした。検出された温度がこの温度閾値D以下になると、カラーセンサ位置での薄紙の用紙温度が35℃以下となり、色検出を精度よく行うことができる。冷却装置50の温度が温度閾値D以下ではない場合(S204:N)、再度S203を実行する。一方、冷却装置50の温度が温度閾値D以下になった場合(S204:Y)、コントローラ103は、S205〜S112の処理を実行する。図11におけるS205〜S212の処理は、図8で説明したS105〜S112の処理と同一であるので説明を省略する。
一方、S202で用紙が薄紙ではないと判定された場合(S202:N)、プリンタコントローラ103は、厚紙での色検出動作用の冷却制御を実行する(S213)。この冷却制御では、熱容量が大きく用紙温度が下がりにくい厚紙であっても、冷却装置50を通過する間にカラーセンサ位置で色検出が可能となる温度まで温度が低下するように冷却装置50を冷却させる。従って、S213では、S103における冷却制御に比較して、一層高い用紙冷却能力を実現させるために、冷却ファン60の風量を更に増加して放熱部53cへの風量を増加させる。また、冷却ファン61の風量を更に増加して下ベルト52の内面のニップ部への風量を増加する。
プリンタコントローラ103は、冷却装置50が所望の用紙冷却を行える状態になった時点で通紙を許可するように制御する。第2実施形態でも、プリンタコントローラ103は、第1実施形態と同様に、冷却装置50が通紙可能であるか否かを判断するため温度センサ62、63によって上ベルト51及び下ベルト52の温度を所定サンプリング周期でモニタする。
冷却装置50が所望の温度状態になった後に、プリンタコントローラ103は印刷動作を許可する。具体的には、冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値C以下になった場合に印刷動作が許可される。なお、第2実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Cを23℃とした。検出された温度がこの温度閾値C以下になると、カラーセンサ位置での用紙温度が35℃以下となり、色検出を精度よく行うことができる。また、厚紙の色検出時には、薄紙の色検出時に比較して高い冷却能力が必要であることから、温度閾値Cは、薄紙の色検出時における温度閾値Dよりも低い値とする。プリンタコントローラ103は、上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値C以下であるかを判定する(S214)。上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値C以下ではない場合(S214:N)、再度S213及び214を実行して冷却動作を継続する。
冷却制御を継続している間は、冷却ムラを防ぐために冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52は回転を継続することが望ましい。また、この冷却制御継続中においてトナー像形成に必要となる装置を駆動したままとすると、装置の稼働時間が増加してパーツ寿命の短縮などにつながるおそれがあるので、装置を停止状態で待機させておくことが望ましい。その一方で、色検出制御を早期に完了させるためには、これらの装置を停止せずに駆動しておくほうが有利であるので、必ずしも装置を停止状態とする必要はない。従って、冷却制御中にトナー像形成に必要となる装置を駆動するか否かは必要に応じて任意に決定してよい。
プリンタコントローラ103は、冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52の温度が温度閾値C以下になると(S214:Y)印刷を開始してトナー像を形成する(S215)。その後、プリンタコントローラ103は、S216〜S212においてトナー像の転写及び定着等を行う。これらS216〜S222における処理は、S106〜S112の処理と同様であるので説明を省略する。
以上のように、第2実施形態では、用紙に厚紙を用いた場合でも色検出動作を高精度かつ適正な処理時間で行って色補正制御の精度を高くすることが可能である。特に、色補正制御において、厚紙を用いる場合でも、冷却装置50を温度閾値C以下にするように冷却制御を行うことで、第1実施形態と同様に、カラーセンサ位置で用紙温度を約30℃にまで低下させている。従って、用紙に応じた冷却制御を行うことで、用紙の種類が変更されても冷却動作後のカラーセンサ位置における用紙温度を約35℃以下とすることが可能となる。そして、サーモクロニズムの影響を抑え、装置設置環境の最低温度が想定される15℃環境における検出値とのΔE76を0.8以下まで低減させることができ、精度の高い色補正制御が可能となる。
第3実施形態
以下、第3実施形態について説明する。なお第3実施形態におけるプリンタ100の構成は第1実施形態と同様である。
<温度と色度、濃度の関係>
測色時の測定対象物の温度、色度、濃度の関係について説明する。測定対象物の温度によって色が変化するというサーモクロミズム現象は、プリンタ100内の測色装置においては、測定対象物の測色結果である分光反射率の温度に応じて変化する出力値として観測される。この現象は、前述したように、図6に示すような温度に応じた分光反射率の変化という形で出力される。図6には赤(R)における変化が示されているが、このような変化はREDのみならず、すべての色に起こるものである。
図12に、CMYKRGBWの各色における、温度に対するΔE76の変化を表すグラフを示す。図12において、縦軸はΔE76、横軸は温度を示す。図中において示される色度変化は、15℃での各色の色度を基準に、各温度で測色したときのΔE76を示したものである(市販測色器X−Rite社製i1 Proによる計測結果)。従って、例えばICCプロファイル作成時等の、ユーザの使用環境下における色度に対して高精度な測色値が必要である場合、測定対象物が放熱により温度が下がってΔE76が小さくなるまで測色を待機する必要がある。
ここで、図13に、CMYKの各色における温度に対する濃度変化を表すグラフを示す。なお、図中において、D_C、D_M、D_Y、D_Kの各プロットは、それぞれC、M、Y、Kの濃度を表す。図12に示されるように、Lab値は温度に応じて変化する。その一方、図13に示されるように、各濃度値は温度が変化してもほとんど変化せず、温度に対して実質的に相関がみられない。このように、温度が変化するとLab値は変化するものの、濃度値は変化しないという現象は、分光反射率の変化する領域、及びLab値、濃度値へ演算するときの演算方法の違いから説明することができる。
まず、分光反射率の変化する領域について詳細に説明する。前述した図7に示されるように、単色のMagenta(M)及び2次色のRED(R)は、比較的温度に対する色度変化ΔE76が大きいことから、これらの色について図14(a)〜(c)及び図15(a)〜(c)を参照して説明する。
これらの図中では波長に対する反射率の変化について、15℃を実線、60℃を鎖線で示している。
図14(a)は、本実施形態で用いたカラーセンサにおいて、マゼンタ(M)のパッチを測色したときの400〜700nmの全波長領域における15℃及び及び60℃での波長に対する反射率変化を表すグラフである。図14(b)は、図14(a)の550〜650nmの範囲の拡大図、図14(c)は、図14(a)の500〜580nmの範囲の拡大図である。
図15(a)は、本実施形態で用いたカラーセンサにおいて、シアン(C)のパッチを測色したときの400〜700nmの全波長領域における15℃及び及び60℃での波長に対する反射率変化を表すグラフである。図15(b)は、図15(a)の430〜530nmの範囲の拡大図、図15(c)は、図15(a)の600〜700nmの範囲の拡大図である。
図7に示されるように、測色温度が15℃から60℃に変化したとき、マゼンタ(M)ではΔE76が約2.0変化するが、このΔE76の変化は分光反射率が変化することに起因する。図14(a)及びその550〜650nmの拡大図である図14(b)から、温度15℃と60℃とで分光反射率も変化することが示される。なお、Lab値演算では、全波長領域に対する分光反射率の変化を色度演算値として算出する。
図16に、分光反射率の算出に用いられた等色関数を表すグラフを示す。なお、等色関数はJIS Z8701、標準光分光分布はJIS Z8720で規定されるSD50(λ)を用いた。このように、図16に示すような三刺激値で表される等色関数を用いて分光反射率を演算することで、変化する波長領域にかかわらずすべての波長における分光反射率の変化からLab値が算出される。
一方、図14(c)に示されるように、500〜580nmの領域においては、分光反射率はほとんど変化しない。ここで、図17(a)に、濃度演算処理時に使用するフィルタ感度特性(ステータスA感度特性)を示し、図17(b)に波長に対する視覚度分光特性を示す。図14(c)は、図17(a)においてGreenの感度特性を持つ領域であり、マゼンタ(M)については、その補色であるGreenの感度特性を用いて濃度値が算出される。従って、この領域においては、温度が変化してもほとんど分光反射率の変化がないために、濃度値の変化もほとんどないことが分かる。
同様に、図7に示されるように、シアン(C)についても、測色温度が15℃から60℃に変化したとき、ΔE76が約1.0変化する。このΔE76の変化は、図15(a)〜(c)のように分光反射率が変化することに起因する。図15(a)及びその430nm〜530nmの拡大図である図15(b)から、温度15℃と60℃とで分光反射率も変化することが示される。一方、図15(c)に示されるように、600nm〜700nmの領域においては、分光反射率はほとんど変化しない。 図17(a)に示されるステータスA感度特性の中で、Rの感度特性を持つ領域で、Cについては補色である赤(R)の感度特性を用いて濃度値が算出される。従って、この領域においては、温度が変化しても濃度値の変化がほとんどないことが分かる。
赤(R)については、前述したように、図6(b)に示すような分光波長変化を示し、図12に示されるように、測色温度が15℃から60℃に変化するとΔE76が約2.0変化する。これは、図16に示すような三刺激値で表される等色関数を用いて分光反射率を演算することで、変化する波長領域にかかわらずすべての波長における分光反射率の変化からLab値が算出されるからである。一方、図13に示されるように、15℃〜60℃まで測色温度が変化しても、濃度値の変化はほとんどなく、温度に対する感度は小さいことが分かる。
以上のことから、カラーセンサによって検出される分光反射率の値自体は、温度によって変化する。しかし、分光反射率をLab値として算出する場合、温度による色度の変化があるために、高精度な測色値を期待するような場面(ICCプロファイル作成時など)においては、測定対象物の温度を下げたうえで測定を行うことが必要である。一方、濃度値として算出する場合は、温度による濃度の変化は小さいので、測定対象物の温度を下げる必要性は低いことが分かる。
以下、プリンタ100の構成を用いて行われる第3実施形態における色検出制御について説明する。図18に、第3実施形態におけるプリンタ100の機能ブロック図を示し、図19に、色検出動作において実行される処理を表すフローチャートを示す。なお、特に断りがない限り、図19のフローチャートにおける各処理は、図18に示されるコントローラ1103が実行する。また、コントローラ1103を除き、プリンタ100の他の構成は、第1実施形態と同様である。
図18において、I/F308からは、RGB信号が外部入力用の入力ICCプロファイル格納部1111に送られる。なお、外部I/F308から入力されたL*a*b*データはCMM1112に入力され、色変換をしないCMYKデータはLUT部1134へと入力される。入力ICCプロファイル格納部1111においては、外部I/F308から入力された画像信号に応じて、RGB→L*a*b*変換が行われ、変換後のL*a*b*データがCMM1112へと入力される。
一方、カラーセンサ200からの出力はLab演算部1120に入力され、L*a*b*データが分光線作用の入力ICCプロファイル格納部1121に入力されるとともにプロファイル作成部1122に入力される。プロファイル作成部1122は、パネルI/F1140を通じてユーザから入力される各種情報及び入力ICCプロファイル格納部1121からのL*a*b*データからプロファイル作成を行う。そして、その結果を出力ICCプロファイル格納部1113、LUT部1134及びカラーセンサ制御部1123に入力する。カラーセンサ制御部1123は、その結果に応じてカラーセンサ200を制御する。出力ICCプロファイル格納部1113は、プロファイル作成部1122からのプロファイル及びCMM1112からのL*a*b*データからCMYK信号をLUT部1134へと送る。
また、カラーセンサ200からの出力は濃度変換部1130に入力され、その結果として得られるCMYK信号は最大濃度補正部1131及び濃度階調補正部1132に入力される。濃度階調補正部1132ではCMYK信号に対して濃度階調補正を行い、その補正結果をLUT作成部1133に入力する。LUT作成部1133は、LUTを作成するとともに、作成したLUTをLUT部1134に送る。一方、ユーザがパネルI/F1140を通じて入力した各種情報はエンジン状態確認部1102にも入力され、エンジン状態確認部は、入力された情報及びエンジン状態をもとに冷却制御部1124を制御する。これにより冷却装置50の冷却制御が行われる。
そして、LUT部1134からのCMYK信号、最大濃度補正部1131で最大濃度が補正されたCMYK信号、及びエンジン状態確認部1102からの出力に基づいて画像形成が行われる。次に、第3実施形態では、多次色CALでの色味補正制御を高精度に行うために多次色CALでは階調補正制御を行ったうえで、多次色の色味補正を行う。
図19を参照すると、コントローラ1103は、ユーザから操作部180を通じて種類、坪量、表面性などの用紙情報が設定されて色補正制御が指示されると(S301)、プリンタ100における色検出動作が開始される。ここでの色補正制御とは、階調補正制御と多次色CALの両方を指す。色補正制御が開始されると、濃度階調補正制御へ移行し、濃度階調補正用のテストフォームの印刷を開始する。
この濃度階調補正用のテストフォームの印刷動作時は、通常印刷動作時と同じ冷却装置50の制御条件で行われ、色検出動作用に冷却装置立ち上げ制御が開始される(S302)。コントローラ1103は、温度センサ62、63によって上ベルト51及び下ベルト52の温度を所定サンプリング周期でモニタし、検出された温度が所定の閾値に達した場合に印刷動作を許可する。
コントローラ1103は、冷却装置50において色検出動作におけるテストフォームが印刷可能となる温度を温度閾値Eとし、温度センサ62、63を用いて検出し、その温度が温度閾値E以下になったかを判定する(S303)。この濃度検出動作時の温度閾値Eは、後述する色補正時における温度閾値Fよりも高く設定する。その理由は、前述したように、濃度値に関しては温度依存性が低いので、温度を高く設定しても問題ないからである。なお、第3実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Eを35℃とした。
検出された温度が温度閾値E以下ではない場合(S303:N)、S302を再度実行する。検出された温度が温度閾値E以下である場合(S303)、コントローラ1103は、濃度階調補正用のテストフォームの画像形成を行う。そのために、コントローラ1103は、トナー像を形成する(S304)。トナー像の形成が開始された後に、コントローラ1103は、収納庫113より給送された用紙110に対して、指定された用紙種類の情報に応じた転写設定によってトナー像を用紙110へ転写する(S305)。その後、コントローラ1103は、用紙110を第1定着器150に搬送し、指定された用紙種類の情報に応じた定着設定によってトナー像を用紙110へ熱定着する(S306)。用紙の種類によっては、コントローラ1103は、更にその後第2定着器160へと用紙を送り、定着されたトナーに対して更にグロスを付加させる。
第1定着器150を通過した用紙110の先端が第1定着後センサ153または第2定着後センサ163を通過した後、色検出動作用に制御された冷却装置50で用紙110を冷却する(S307)。なお、第3実施形態でも、カラーセンサ200による測色精度目標値をΔE76=0.8以下と定めている。用紙110が冷却装置50を通過した後、カラーセンサによる計測が行われる位置で色検出を精度よく行うために、冷却装置50では、用紙温度が所定の値(この例では35℃)になるまで冷却動作を実行する。なお、測色精度目標値等の値は例示として示したものであり、その他の値を用いることも可能である。
用紙110を冷却した後、コントローラ1103は、テストフォームが形成された用紙110をカラーセンサ200による測色位置へ導入し、その後用紙110を搬送しながら濃度検出を行う(S308)。なお、測色が完了すると、用紙110は画像形成装置外へ排出される。測色された結果は、分光反射率データとして濃度変換部1130に送られ、分光反射率から濃度への変換を行うことで濃度演算が行われる(S309)。
濃度変換部1130は、濃度演算の結果を各階調ごとのCMYKの濃度データとして最大濃度補正部1131及び濃度階調補正部1132に送る。最大濃度補正部1131は、最大濃度を求め、濃度階調補正部1132は、所望の階調性が得られるように、濃度階調の補正量を算出してLUT補正量を算出する(S310)。LUT作成部1133は、求められた最大濃度及び算出したLUT補正量から単色階調LUTを作成し、各色CMYKの信号値としてLUT部1134へと入力する(S311)。LUT部1134は、このようにして算出した単色階調LUTを用いて画像を形成するように画像形成指示を出力し(S312)、濃度階調補正制御を終了する(S314)。
その後、コントローラ1103は、色補正制御が多次色補正(多次色CAL)であるか否かを判定し(S314)、多次色補正ではない場合(S314:N)には処理を終了する。一方、多次色補正である場合(S314:Y)、S310で得られた最大濃度及び濃度階調の補正量を用いてICCプロファイル作成処理に移行する。多次色補正では、ICCプロファイルを作成するためにISO12642テストフォームの冷却制御を行う。この冷却制御では、多次色補正における色検出動作用に、冷却装置50の立ち上げ制御を行う(S315)。
また、立ち上げ制御では、サーモクロニズムの影響を抑えるために通常印刷動作時よりも高い用紙冷却能力を実現した制御である必要がある。そのため、コントローラ1103は、冷却装置50が目標温度F以下であるかを判定する(S316)。この判定では、温度センサ62、63を用いて冷却装置50の上ベルト51及び下ベルト52の温度を検出し、検出された温度が閾値F以下になったか否かを判定する。なお、第3実施形態では、上ベルト51及び下ベルト52の温度閾値Fを25℃とした。検出された温度がこの温度閾値F以下になると、カラーセンサ位置での用紙温度が35℃以下となり、色検出を精度よく行うことができる。また、温度閾値Fは、前述した温度閾値Eよりも低い値である。
冷却装置50が目標温度より高い場合(S316:N)、再度S315を実行する。冷却装置50の温度が目標温度以下になった場合(S316:Y)、コントローラ1103は印刷動作を開始し、ICCプロファイルを作成するためのテストフォームの画像形成を行うためにトナー像を形成する(S317)。コントローラ1103は、トナー像を用紙110に転写する(S318)。その後、コントローラ1103は、転写されたトナー像を用紙110に定着し(S319)、冷却装置50により用紙冷却が行われる(S320)。
そして、このテストフォームをカラーセンサ200による測色位置へ導入し、プロファイル作成用のテストフォームを搬送しながら測色を行う(S321)。なお、測色が完了した後に、用紙110は画像形成装置外へと排出される。測色により得られた928パッチの分光反射率データは、Lab演算部1120を介して入力ICCプロファイル格納部1121にて色度値としてのL*a*b*データに変換され(S322)てプロファイル作成部1122に入力される。
プロファイル作成部1122では、分光反射率を色度に変換してICCプロファイルを作成する(S323)。作成したICCプロファイルは、出力用ICCプロファイル格納部へと送られて測色結果が格納され(S324)、多次色補正制御が終了する(S325)。このように処理を行うことで、多次色補正を行うことが可能である。なお、冷却制御を継続している最中には冷却ムラを防ぐために冷却装置の上ベルト51及び下ベルト52は回転を継続することが望ましいこと等は、第1実施形態と同様である。
以上のように制御を行うことで、色補正制御における濃度補正制御、色補正制御をそれぞれ適正な処理時間で高精度な出力結果を得ることが可能である。特に、色補正制御における用紙温度の適正化の効果は第1実施形態に示した結果と同等であり、冷却制御を色検出動作用に変更することで、冷却装置50による冷却動作後のカラーセンサ位置において用紙温度を約35℃以下とすることができる。そして、サーモクロニズムの影響を抑え、装置設置環境の最低温度が想定される15℃環境における検出値とのΔE76=0.8以下まで低減させ精度の高い色補正制御が可能となる。また、測色を行う際に用紙110の温度及び色材温度を適正範囲に設定することが可能となり、精度の良い測色結果を得ることが可能である。
本発明は、上述した各実施形態に限られるものではなく、任意に変更及び修正が可能である。例えば、第1実施形態〜第3実施形態では、プリンタ100の常温状態の温度を15℃として、測色時の色と15℃における用紙の色との差が視認限界以下となるように、測色時における用紙の温度を設定した。しかし、これに限らず、プリンタ100が設置される地域や季節に応じて、常温状態の温度を任意に変更することができる。
また、プリンタ100の周囲温度を検知する温度検知部を更に設けて、検知された周囲温度を常温状態の温度に設定し、その設定された温度に応じて、コントローラ103が冷却装置50の冷却能力を変更する構成としてもよい。例えば、第1実施形態では測色時の温度を35℃以下としているが、検知された周囲温度が5℃の場合はサーモクロミズムの影響が過大になってしまうおそれがある。この場合、コントローラ103によって、測色時の温度を35℃よりも低い温度に設定して冷却能力を高くすることで、サーモクロミズムの影響を一層小さくすることができる。

Claims (11)

  1. 用紙にトナー像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により前記用紙に形成された前記トナー像を熱によって定着させる定着手段と、
    前記用紙の搬送方向で前記定着手段よりも後段に配置されて、前記定着手段により前記トナー像が定着された前記用紙を冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段の冷却能力を制御する制御手段と、
    前記用紙の搬送方向で前記冷却手段よりも後段に配置されて、前記用紙に定着された画像を測色する測色手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記測色を実行するか否かによって、前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合の前記冷却手段の前記冷却能力を、前記測色を実行しない場合の前記冷却能力よりも相対的に高くなるように制御することを特徴とする、
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記用紙の種類に応じて前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記用紙の厚さが厚くなるにつれて前記冷却手段の前記冷却能力が高くなるように、前記用紙に応じて前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記用紙の熱容量が高くなるにつれて前記冷却手段の前記冷却能力が高くなるように、前記用紙に応じて前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記測色手段で測色されるときの前記用紙の温度が所定のしきい値以下の温度となるように、前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 測色を行う場合の前記冷却手段の所定の冷却能力が記憶された記憶部を更に有し、
    前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記冷却手段の前記冷却能力を前記所定の冷却能力に変更することを特徴とする、
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記冷却手段の風量を変更することで、前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置の周囲温度を検知する温度検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、検知された前記周囲温度に応じて前記冷却手段の前記冷却能力を変更することを特徴とする、
    請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記測色を実行する場合、前記画像の濃度検出を行う場合の前記冷却手段の前記冷却能力を、前記画像の色検出を行う場合の前記冷却手段の前記冷却能力よりも低いものとすることを特徴とする、
    請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記測色の結果に応じて前記画像形成装置における画像形成条件を変更する画像形成条件変更手段を更に有することを特徴とする、
    請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
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