JP2021148091A - 車両のオイル状態判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を適切に判断することで、オイルへの水分の混入やそれによるオイルの乳化に伴う不具合事象の発生を未然に回避できる車両のオイル状態判定装置を提供すること。【解決手段】オイル状態判定装置は、車両のエンジン2又はトランスミッション6のオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段61,62と、オイル水分量測定手段61,62で測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を判定するオイル状態判定手段12と、を備え、オイル水分量測定手段12で測定した水分量が所定量よりも多い場合、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短い場合には、車両1の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知する。【選択図】図2
Description
本発明は、車両に搭載されたエンジンや変速機のオイルの状態を推定する車両のオイル状態判定装置に関する。
車両のエンジンの潤滑に用いられるエンジンオイルやトランスミッションの潤滑や作動に用いられるトランスミッションオイル(ATF)に対して水分が混入して混ぜ合わさることで乳化する現象は一般的に知られている事象である。
上記のような乳化の原因となる水分の供給元はさまざまであるが、自動車やバイクなどの車両では、エンジン冷却用の冷却水の水漏れや雨水の侵入が知られている。また、寒冷地においては結露によってエンジンやトランスミッションの内部に水が浸入し、この浸入した水がオイルタンクなどに入ることが原因となる。
このような乳化が起こると、キャビテーションによるオイル供給量の減少や油圧不足になるおそれがある。また、潤滑が適切に行えなくなったり油圧を使用している装置に対して重大なダメージを与えたりすおそれもある。そのため、オイルへの水分の混入を検出してオイルの状態を適切に判断することで、上記のような不具合が生じることを未然に防止する対策が必要である。
なお、従来ATFの劣化判定に係る先行技術文献としては、例えば、特許文献1がある。この特許文献1では、ATFの劣化はATFの温度、回転数の2要素にて促進されることから、油温に基づく熱的劣化と回転数に基づく機械的劣化からATFの劣化を判定し警告を行っている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を適切に判断することで、オイルへの水分の混入やそれによるオイルの乳化に伴う不具合事象の発生を未然に回避できる車両のオイル状態判定装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる車両のオイル状態判定装置は、車両(1)のエンジン(2)又はトランスミッション(6)のオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段(61,62)と、前記オイル水分量測定手段(61,62)で測定したオイルの水分量に基づいて前記オイルの状態を判定するオイル状態判定手段(12)と、を備え、前記オイル状態判定手段(12)は、前記オイル水分量測定手段(61,62)で測定した水分量が所定量よりも多い場合、前記車両(1)の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、前記車両(1)の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短い場合には、前記車両(1)の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知することを特徴とする。
車両の1ドライビングサイクルの走行距離が短く、外気温が低い場合は、エンジン又はトランスミッションのオイルにおいて、結露による水分がオイルに浸入してオイルに乳化が生じているか、近い将来乳化が生じる可能性が高い。そのため、本発明にかかる車両のオイル状態判定装置では、オイル水分量測定手段で測定した水分量が所定量よりも多い場合であって、車両の1ドライビングサイクルの走行距離が短い場合には、車両の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知することで、1ドライビングサイクルの走行距離をより長くするように促す。これにより、オイルに水分が浸入して乳化が生じることを効果的に抑制できるようになる。
また、この車両のオイル状態判定装置では、前記車両(1)の外気温を測定する外気温取得手段(29)をさらに備え、前記オイル状態判定手段(12)は、前記車両(1)の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短く、かつ前記外気温取得手段(29)で取得した外気温が所定温度よりも低い場合に、前記車両(1)の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知するようにしてもよい。
車両の外気温が低い場合には、結露による水分がオイルに浸入してオイルに乳化が生じる可能性がより高くなる。したがって、そのような場合に車両の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知することで、オイルに水分が浸入して乳化が生じることをより効果的に抑制できるようになる。
また、この車両のオイル状態判定装置では、前記オイルの油温を検出する油温検出手段(18,28)と、前記オイルの油圧を検出する油圧検出手段(13,23)と、をさらに備え、前記オイル状態判定手段(12)は、前記車両(1)の1ドライビングサイクルの走行距離が前記所定距離以上である場合、前記油温検出手段(18,28)で検出した前記オイルの油温と前記油圧検出手段(13,23)で検出した前記オイルの油圧とに基づいて、前記油温と前記油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合、前記車両(1)の乗員に対して前記オイルに異常が発生している旨の通知を行うようにしてもよい。
あるいは、本発明の車両のオイル状態判定装置は、他の態様として、車両(1)のエンジン(2)又はトランスミッション(6)のオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段(61,62)と、前記オイル水分量測定手段(61,62)で測定したオイルの水分量に基づいて前記オイルの状態を判定するオイル状態判定手段(12)と、前記オイルの油温を検出する油温検出手段(18,28)と、前記オイルの油圧を検出する油圧検出手段(13,23)と、を備え、前記オイル状態判定手段(12)は、前記オイル水分量測定手段(61,62)で測定した水分量が所定量よりも多い場合、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が前記所定距離以上である場合、前記油温検出手段(18,28)で検出した前記オイルの油温と前記油圧検出手段(13,23)で検出した前記オイルの油圧とに基づいて、前記油温と前記油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合、前記車両の乗員に対して前記オイルに異常が発生している旨の通知を行うことを特徴とする。
車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離以上でありかつ外気温が所定温度以上の場合であっても、オイルの油温又は油圧が指示値に対して不足しているなど、油温と油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合には、冷却水が漏れてオイルに混入することなどでオイルの乳化が生じ、キャビテーションによって油圧が不足しているなどの可能性がある。そのため、そのような場合には、車両の乗員に対してオイルに異常が発生している旨の通知を行うことで、早期のオイルメンテンナンスを促すようにする。これにより、万一オイルに乳化が生じていても早期にオイルメンテンナンスをすることで車両の燃費悪化を防止することなどで車両の状態を良好に保つことができると共に、油圧機器に故障が生じるなどの重大な不具合の発生を回避することができる。
また、この車両のオイル状態判定装置では、前記オイルに異常が発生している旨の通知は、前記車両の乗員に対する表示を行う表示部(16)のオイル警告灯(16a)を点灯させることで行うようにするとよい。
この構成によれば、オイル警告灯を点灯させることで車両の乗員に対して迅速かつ確実にオイルに異常が発生している旨の通知を行うことができる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる車両のオイル状態判定装置によれば、測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を適切に判断することで、オイルへの水分の混入やそれによるオイルの乳化に伴う不具合事象の発生を未然に回避できる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態にかかるオイル状態判定装置を備えた車両の概略構成図である。図1に示すように、車両1は、エンジン2と、クランク軸4と、自動変速機(トランスミッション)6と、ECU(制御手段)12と、油圧制御装置14と、表示装置16と、エンジン油圧センサ23と、エンジン油温センサ28と、トランスミッション油圧センサ13と、トランスミッション油温センサ18と、エンジン回転数センサ20と、メインシャフト回転数センサ22と、カウンタシャフト回転数センサ24、エンジンオイル水分量センサ61、トランスミッションオイル水分量センサ62、を備える。
エンジン2のクランク軸4がトランスミッション6に連結されている。トランスミッション6に設けられたトルクコンバータ(T/C)8は、流体であるATF(作動油)を介してエンジントルクの伝達を行うものであり、クランク軸4に連結されたフロントカバー8aと一体のポンプインペラ8bと、フロントカバー8aとポンプインペラ8bとの間でポンプインペラ8bに対向配置されたタービンランナ8cと、ステータ8dとを有する。
タービンランナ8cとフロントカバー8aとの間には、ロックアップクラッチ9が設けられている。ロックアップクラッチ9は、ECU12の指令に基づく油圧制御装置14による制御により、フロントカバー8aの内面に向かって押圧されることによりフロントカバー8aに係合し、押圧が解除されることにより係合が解除される。
トランスミッション6は、更に、メインシャフト10a、メインシャフト10aに平行に配設されたカウンタシャフト10b及び互いに異なるギア比に設定されている複数のメインシャフト10a側とカウンタシャフト10b側に設けられたギア対(図示せず)からなるギア機構45を備える。
トランスミッション6のカウンタシャフト10bと一体に設けられた出力側ファイナルギア50aと、車両1の駆動輪Wに接続された駆動軸52と一体に設けられた駆動側ファイナルギア50bとはファイナルギア対をなし、常に噛み合っている。
ECU12は、油圧制御装置14を通して、エンジンの制御を行うほか、ロックアップクラッチ9及びギヤ機構45に対するトランスミッションオイル(以下、ATFという。)の油圧制御を行う。油圧制御装置14は、ECU12からのATFの油圧の指示に基づいて、トランスミッション6のロックアップクラッチ9及びギヤ機構45のクラッチトルクを制御する。また、ECU12は、後述する表示装置16の表示・操作に係る制御と、後述するエンジンオイル又はATFの状態判定を行う。
表示装置16は、走行距離表示、走行速度表示、時刻表示、オイル交換警告表示等を行うための表示部、並びに図示しないリセットスイッチ等の操作部を有する。また、表示装置16は、オイル交換警告表示のための手段としてオイル警告灯16aを備えている。
エンジン油圧センサ23は、エンジン2内のオイル(エンジンオイル)の油圧を検出する手段であり、エンジン油温センサ28は、エンジンオイルの温度を検出する手段である。また、トランスミッション油圧センサ13は、トランスミッション6内のATFの油圧を検出する手段であり、トランスミッション油温センサ18は、トランスミッション6内のATFの温度を検出する手段である。エンジンオイル水分量センサ61は、エンジンオイルに混入している水分量を検出するセンサである。また、トランスミッションオイル水分量センサ62は、ATFに混入している水分量を検出するセンサである。エンジン回転数センサ20は、エンジン2のクランク軸4の回転数Neを検出するエンジン回転数検出手段である。メインシャフト回転数センサ22は、メインシャフト10aの回転数Nmを検出する入力軸回転数検出手段である。カウンタシャフト回転数センサ24は、カウンタシャフト10bの回転数Ncを検出する出力軸回転数検出手段である。各センサ18〜24の検出信号は、ECU12に入力される。
エンジンオイル水分量センサ61及びトランスミッションオイル水分量センサ62としては、既知の水分量センサ(例えば、光学式のセンサ、静電容量式のセンサ、或いはその他のセンサ)を用いることができる。これらの水分量センサは、エンジン2やトランスミッション6におけるオイルタンクの内部やオイルの流通経路に配置することができる。
車両1には、車両1(エンジン2)の始動・停止を行うために運転者により操作されるイグニッションスイッチ(IGスイッチ)26が設けられている。また、IGスイッチ26のオンオフを検出するIGスイッチセンサ27が設けられている。IGスイッチセンサ27の検出信号は、ECU12に入力されている。運転者の操作によりIGスイッチ26がオンする(IG−ON)ことで車両1が始動し、IGスイッチ26がオフする(IG−OFF)ことで車両1が停止する。
また、車両1には、外気温を検出するための外気温センサ29が設けられている。外気温センサ29の検出信号は、ECU12に入力されている。
ここで、ECU12は、上記のエンジンオイル水分量センサ61又はトランスミッションオイル水分量センサ62で測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を判定するオイル状態判定手段としての機能を有する。以下、当該オイル状態判定手段としての機能を用いた具体的なオイル状態判定の内容について詳細に説明する。
図2は、本発明のオイル状態判定装置によるオイル状態の判定手順を示すフローチャートである。なお、下記の説明でいう「オイル」は、エンジンオイルとトランスミッションオイル(ATF)のいずれであってもよい。図2のフローチャートでは、まず、車両1の走行中において、車両1の走行状態を記録する(ステップST1)。ここで記録する車両1の走行状態には、車両1の1ドライビングサイクルでの走行距離、エンジンの稼働時間(始動から停止までの経過時間)、オイルの油温、オイルの油圧などが含まれる。
次に、オイル推奨メンナンスサイクル(期間)を超えているか否かを判断する(ステップST2)。オイル推奨メンテンナンスサイクルとは、前回交換後のオイルの使用期間(累積の車両走行時間など)に基づいて、オイルの交換を推奨する時期を判断したものである。その結果、オイル推奨メンテナンスサイクルが経過していなければ(NO)、オイルは、新品であるか、少なくとも正常とみなすことができる状態にあるため、問題なしとして処理を終了する(ST3)。一方、オイル推奨メンテナンスサイクルが既に経過している場合(YES)、続けて、オイル中の水分量が所定量よりも多いか否かを判断する(ステップST4)。オイル中の水分量は、エンジンオイル水分量センサ61又はトランスミッションオイル水分量センサ62で検出する。その結果、オイル中の水分量が所定量よりも少ない場合(NO)には、問題なしとしてオイルのメンテナンスサイクルの延長の判断(ライトユーザー認定)をする(ステップST5)。これにより、次回以降、ステップST2で用いるオイル推奨メンテナンスサイクルの期間が延長される。
一方、ステップST4でオイル中の水分量が所定量よりも多い場合(YES)には、続けて、1ドライビングサイクル(1DC)の走行距離が所定距離よりも短いか否かを判断する(ステップST6)。ここでいう1ドライビングサイクルとは、エンジン始動(アイドリングストップ対応自動車等におけるエンジン自動停止に続く始動を除く)、運行状態およびエンジン停止状態(アイドリングストップ対応自動車等におけるエンジン自動停止を除く)を各1回含む期間のことを指す。その結果、1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離よりも短い場合(YES)には、結露によるオイルへの水分の混入によってオイルに乳化が起こっている可能性があるとの判断をする(ステップST7)。また、その場合はさらに、1ドライビングサイクルが短いことを車両1の乗員(ユーザー)に通知する(ステップST8)。通知の方法としては、表示装置16への表示などによって行う。また、1ドライビングサイクルが短いことの表示以外にも、例えば、オイルの温度が適正温度になっていないので車両1の燃費が悪化するおそれがある旨の通知などをしてもよい。
一方、ステップST6で1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離よりも長い場合(NO)には、続けて、オイルの油温や油圧が適正値を超えているか否かを判断する(ステップST9)。その結果、オイルの油温や油圧が適正値を超えている場合(YES)には、結露以外の理由によりオイルに水分が混入している可能性があるとの判断をする(ステップST10)。ここでいう結露以外の理由とは、例えばエンジンオイルの場合は、冷却水の混入などが挙げられる。また、その場合には、オイル警告灯16aを点灯させて車両1のユーザーにその旨の通知をする(ステップST11)ようにしてもよい。一方、ステップST9でオイルの油温や油圧が適正値を超えていない場合(NO)には、オイルメンテナンスサイクル後期の車両であるとの判断をする(ステップST12)。その場合は、さらに車両1の乗員に対して車両1のメンテナンスのためにディーラーへの入庫を促す(ステップST13)ようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のオイル状態判定装置は、車両1のエンジン又はトランスミッションのオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段としてのエンジンオイル水分量センサ61及びトランスミッションオイル水分量センサ62と、エンジンオイル水分量センサ61又はトランスミッションオイル水分量センサ62で測定したオイルの水分量に基づいてオイルの状態を判定するオイル状態判定手段としてのECU12とを備え、ECU12は、エンジンオイル水分量センサ61又はトランスミッションオイル水分量センサ62で測定したオイルの水分量が所定量よりも多い場合、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短い場合には、車両1の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知する。
車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が短く、外気温が低い場合は、エンジン2又はトランスミッション6のオイルにおいて、結露による水分がオイルに浸入して該オイルに乳化が生じているか、近い将来乳化が生じる可能性が高い。そのため、本実施形態の車両1のオイル状態判定装置では、エンジンオイル水分量センサ61又はトランスミッションオイル水分量センサ62で測定したオイルの水分量が所定量よりも多い場合であって、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が短い場合には、車両1の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知することで、1ドライビングサイクルの走行距離をより長くするように促す。これにより、オイルに水分が浸入して乳化が生じることを効果的に抑制できるようになる。
また、本実施形態の車両のオイル状態判定装置では、車両1の外気温のデータを取得する外気温取得手段としての外気温センサ29をさらに備え、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短く、かつ外気温センサ29で取得した外気温が所定温度よりも低い場合に、車両1の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知する。
車両1の外気温が低い場合には、結露による水分がオイルに浸入してオイルに乳化が生じる可能性がより高くなる。したがって、そのような場合に車両1の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知することで、オイルに水分が浸入して乳化が生じることをより効果的に抑制できるようになる。
なお、本発明の外気温取得手段としては、外気温センサ29には限らず、車両1の外気温の情報を取得できる手段であれば、その他にも例えば、外部との通信が可能な通信装置などによって外気温の情報を取得するものであってもよい。
また、この車両1のオイル状態判定装置では、オイルの油温を検出する油温検出手段としてのエンジン油温センサ28及びトランスミッション油温センサ18と、オイルの油圧を検出する油圧検出手段としてのエンジン油圧センサ23及びトンランスミッション油圧センサ13をさらに備え、車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離以上である場合、エンジン油温センサ28又はトランスミッション油温センサ18で検出したオイルの油温と、エンジン油圧センサ23又はトンランスミッション油圧センサ13で検出したオイルの油圧とに基づいて、これら油温と油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合、車両1の乗員に対してオイルに異常が発生している旨の通知を行うようにしている。
車両1の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離以上でありかつ外気温が所定温度以上の場合であっても、オイルの油温又は油圧が指示値に対して不足しているなど、油温と油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合には、冷却水が漏れてオイルに混入することなどでオイルの乳化が生じ、キャビテーションによって油圧が不足しているなどの可能性がある。そのため、そのような場合には、車両1の乗員に対してオイルに異常が発生している旨の通知を行うことで、早期のオイルメンテンナンスを促すようにする。これにより、万一オイルに乳化が生じていても早期にオイルメンテンナンスをすることで、車両1の燃費悪化を防止することなどで車両1の状態を良好に保つことができると共に、油圧機器に故障が生じるなどの重大な不具合の発生を回避することができる。
また、この車両1のオイル状態判定装置では、オイルに異常が発生している旨の通知は、車両1の乗員に対する表示を行う表示装置16のオイル警告灯16aを点灯させることで行うようにする。この構成によれば、オイル警告灯16aを点灯させることで車両1の乗員に対して迅速かつ確実にオイルに異常が発生している旨の通知を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
2 エンジン
6 トランスミッション
8 トルクコンバータ
12 ECU(オイル状態判定手段)
16 表示装置(表示部)
16a オイル警告灯
13 トランスミッション油圧センサ(油圧検出手段)
18 トランスミッション油温センサ(油温検出手段)
20 エンジン回転数センサ
22 メインシャフト(入力軸)回転数センサ
24 カウンタシャフト(出力軸)回転数センサ
23 エンジン油圧センサ(油圧検出手段)
28 エンジン油温センサ(油温検出手段)
29 外気温センサ(外気温取得手段)
61 エンジンオイル水分量センサ(オイル水分量測定手段)
62 トランスミッションオイル水分量センサ(オイル水分量測定手段)
6 トランスミッション
8 トルクコンバータ
12 ECU(オイル状態判定手段)
16 表示装置(表示部)
16a オイル警告灯
13 トランスミッション油圧センサ(油圧検出手段)
18 トランスミッション油温センサ(油温検出手段)
20 エンジン回転数センサ
22 メインシャフト(入力軸)回転数センサ
24 カウンタシャフト(出力軸)回転数センサ
23 エンジン油圧センサ(油圧検出手段)
28 エンジン油温センサ(油温検出手段)
29 外気温センサ(外気温取得手段)
61 エンジンオイル水分量センサ(オイル水分量測定手段)
62 トランスミッションオイル水分量センサ(オイル水分量測定手段)
Claims (5)
- 車両のエンジン又はトランスミッションのオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段と、
前記オイル水分量測定手段で測定したオイルの水分量に基づいて前記オイルの状態を判定するオイル状態判定手段と、を備え、
前記オイル状態判定手段は、前記オイル水分量測定手段で測定した水分量が所定量よりも多い場合、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、
前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短い場合には、前記車両の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知する
ことを特徴とする車両のオイル状態判定装置。 - 前記車両の外気温データを取得する外気温取得手段をさらに備え、
前記オイル状態判定手段は、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短く、かつ前記外気温取得手段で取得した外気温が所定温度よりも低い場合に、前記車両の乗員に対して1ドライビングサイクルの走行距離が短いことを通知する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のオイル状態判定装置。 - 前記オイルの油温を検出する油温検出手段と、
前記オイルの油圧を検出する油圧検出手段と、をさらに備え、
前記オイル状態判定手段は、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が前記所定距離以上である場合、前記油温検出手段で検出した前記オイルの油温と前記油圧検出手段で検出した前記オイルの油圧とに基づいて、前記油温と前記油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合、前記車両の乗員に対して前記オイルに異常が発生している旨の通知を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の車両のオイル状態判定装置。 - 車両のエンジン又はトランスミッションのオイルに混入している水分量を測定するオイル水分量測定手段と、
前記オイル水分量測定手段で測定したオイルの水分量に基づいて前記オイルの状態を判定するオイル状態判定手段と、
前記オイルの油温を検出する油温検出手段と、
前記オイルの油圧を検出する油圧検出手段と、を備え、
前記オイル状態判定手段は、前記オイル水分量測定手段で測定した水分量が所定量よりも多い場合、前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が所定距離より短いか否かを判断し、
前記車両の1ドライビングサイクルの走行距離が前記所定距離以上である場合、前記油温検出手段で検出した前記オイルの油温と前記油圧検出手段で検出した前記オイルの油圧とに基づいて、前記油温と前記油圧の少なくともいずれかが所定の基準値以下である場合、前記車両の乗員に対して前記オイルに異常が発生している旨の通知を行う
ことを特徴とする車両のオイル状態判定装置。 - 前記オイルに異常が発生している旨の通知は、前記車両の乗員に対する表示を行う表示部のオイル警告灯を点灯させることで行う
ことを特徴とする請求項3又は4に記載のオイル状態判定装置。
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Publication number | Publication date |
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CN113494592A (zh) | 2021-10-12 |
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