JP2021147343A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩化セチルピリジニウムとβ—シクロデキストリンと併用することにより、優れた歯周病予防・改善用の口腔用組成物を提供すること。【解決手段】アルキルベタイン型界面活性剤、アミドベタイン型界面活性剤及びイミダゾリン系界面活性剤から選ばれる界面活性剤と塩化セチルピリジニウム及びβ—シクロデキストリンを含有する、口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本開示は、塩化セチルピリジニウム塩を含有する口腔に適用する組成物に関する。なお、本明細書に記載される全ての文献の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
歯周病は細菌(歯周病菌)の感染によって引き起こされる炎症性疾患であり、このため従来、歯周病発症に関与するいわゆる歯周病病原菌に着眼したアプローチがなされてきた。例えば、病原菌を殺菌する技術、病原菌が生体組織表面に付着することを防止する技術、付着後に形成されうる歯垢の形成防止や除去する技術などが数多く提案されている。しかし、何れの技術も効果はあるものの歯周病の罹患を防止する水準までに至っておらず、さらなる歯周病予防・改善技術の開発が望まれていた。そこで最近、前記の従来技術に加えて、新たに見出された歯周病菌の細胞への侵入を防止する技術を組み合わせることでより効果的な歯周病予防・改善が実現できるとする提案がなされた。(特許文献1)しかし、この提案を以ってしても十分な効果を得られない場合があることから、更なる技術改善が望まれていた。
特開2020−19725号公報
本発明者らは、塩化セチルピリジニウム塩とβ―シクロデキストリンを併用することによる歯周病病原菌の細胞感染効果を
口腔用組成物に配合する界面活性剤として2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(ココアンホ酢酸ナトリウムともいう)に注目し検討を進めたところ、当該界面活性剤により歯周病菌殺菌効果を得るために必要な量を口腔用組成物に配合すると、細胞傷害も引き起こしてしまい、口腔用組成物使用対象の口腔内細胞にダメージを与えてしまうおそれがあることを見いだした。
このため、当該界面活性剤を、歯周病菌殺菌効果を得るために必要な量を口腔用組成物に配合しつつ、細胞傷害は引き起こさないようにする手法を提供すべく、さらに検討を重ねた。
本発明者らは、課題である感染防止効果が十分に得られない場合がある要因として、口腔内における歯周病病原菌の存在量があることを見出し、さらに十分な効果を得られる方法を検討した。その結果、塩化セチルピリジニウム塩にβ―シクロデキストリンを併用することにより、塩化セチルピリジニウム塩の歯牙や歯茎等の口腔内組織表面に対する吸着滞留性が阻害されることにより塩化セチルピリジニウム塩の口腔内での実質的な殺菌力が低下するため、口腔内に存在する歯周病病原菌量が多い状態の場合には十分に生菌数を低下させることができないため、歯周病病原菌の口腔組織細胞への感染を十分に阻止することができないことを把握し、その知見をもとにさらに検討を進めた結果、驚くべきことに、ベタイン骨格を有する界面活性剤をさらに併用することで塩化セチルピリジニウム塩の口腔内組織表面への吸着滞留量の阻害を防止もしくは吸着滞留量の向上が実現できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本開示は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.塩化セチルピリジニウムを0.05〜0.3質量%、β―シクロデキストリン及びベタイン骨格を含有する界面活性剤を含有する、口腔用組成物。
項2.β−シクロデキストリンを0.05〜0.1質量%含有する、項1に記載の口腔用組成物。
項3.ベタイン骨格を有する界面活性剤を0.005〜0.1質量%含有する、項1又は2の何れか1項に記載の口腔用組成物。
項4.β−シクロデキストリン(A)とベタイン骨格を有する界面活性剤(B)の含有質量比率が、A:B=10:1〜1:2である、項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
塩化セチルピリジニウム塩とβシクロデキストリンを含有する組成物において、さらにベタイン骨格を有する界面活性剤を含有させることにより、塩化セチルピリジニウムの口腔内組織表面への吸着滞留量を向上させることができ、歯周病病原菌の細胞侵入防止効果を抑制しうる殺菌効果の改善を図ることができ、in vitroで見出された歯周病病原菌の感染防止技術の臨床における効果の維持・向上を図ることができたことから、歯周病予防・改善を目的とする口腔に適用可能な組成物(口腔用組成物)等が提供される。
以下、本開示に包含される各実施形態について、さらに詳細に説明する。本開示は、口腔用組成物、並びにその製造方法、歯周病菌殺菌力向上方法、口腔用組成物を供えたキット等を好ましく包含するが、これらに限定されるわけではなく、本開示は本明細書に開示され当業者が認識できる全てを包含する。
本発明に用いる塩化セチルピリジニウム塩(以下、「CPC」と記載する場合がある。)は殺菌剤として公知の物質であり、口腔に適用する組成物においても殺菌効果を配合目的として広く配合されている。本発明の口腔用組成物においても、CPCは口腔内における殺菌効果を目的として含有される。口腔内に存在する細菌は口腔内に浮遊しているものと口腔内組織表面に存在するものがあり、殺菌剤を含有する組成物を適用することで十分に殺菌できることが知られている。一方、口腔内組織表面に存在する細菌については、一般的に、歯磨き等の組成物を併用した歯ブラシや歯間清掃具などによる口腔清掃行為により口腔内組織表面からの脱離を行い、残留する細菌に対して殺菌したり、再び組織表面に付着する細菌に対して殺菌することを実現させるため、口腔内組織表面への殺菌剤の十分な吸着・残留量を確保することが肝要であることも知られている。特開2020−19725号公報に開示したとおり、CPCとβ―シクロデキストリン(以下、「βCD」と記載する場合がある。)をも含有することにより、歯肉細胞存在下におけるCPC単独での歯周病病原菌の殺菌効果よりも、より高い歯周病病原菌の殺菌効果を奏することができる。限定的な解釈を望むものではないが、歯肉細胞へ侵入した歯周病菌へはCPC等の殺菌剤が作用できず殺菌効果が発揮され難く、また、βCDは、歯周病菌の口腔内細胞への侵入を抑制する効果を有すると考えられることから、βCDにより歯周病菌の口腔内細胞への侵入が抑制されることによりCPCが歯周病菌へ作用しやすくなり、結果としてCPCの殺菌効果が向上するものと考えられる。このことから、本発明の口腔用組成物は、口腔内細胞に侵入していない歯周病菌を殺菌するために、特に有効であるといえる。
本発明の口腔用組成物におけるCPCの含有量は、0.05質量%以上であり、好ましくは0.05〜0.3質量%である。0.05質量%に満たない場合は、十分な殺菌効果を得られない恐れがあり好ましくなく、0.3質量%を超える場合は、非常に強い苦みを呈することがあり、嗜好性を著しく損なう可能性があるため好ましくない。
本発明に用いるβCDは、口腔用組成物に使用できるものであれば特に限定されない。たとえば、α―シクロデキストリンやγ―シクロデキストリンが混合されているものも使用することができる。特にβ―シクロデキストリン単独で存在するものが好ましい。βCDは、が好ましくは0.01質量%以上0.5質量%未満、より好ましくは0.05〜0.3質量%、さらに好ましくは0.1〜0.2質量%、含有される。また例えば、CPCが好ましくは0.005〜0.3質量%、より好ましくは0.01〜0.1質量%、さらに好ましくは0.02〜0.05質量%含有される。特に制限されないが、含有されるβCDとCPCとの質量比(βCD/CPC)は、5〜50程度が好ましく、20〜40程度がより好ましい。
本発明に用いるベタイン骨格を有する界面活性剤としては、アルキルベタイン型両性界面活性剤、アミドベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン系両性活性剤が挙げられ、このうち、効果の観点からアミドベタイン型両性界面活性剤およびイミダゾリン系両性活性剤がより好ましく、イミダゾリン系両性活性剤が最も好ましい。限定するものではないが、アルキルベタイン型両性界面活性剤の例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタインが挙げられる。アミドベタイン型両性界面活性剤の例としては、ラウリルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインラウリルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられる。イミダゾリン系両性活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン及びその開裂物質や関連物質であるN−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ミリストイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ミリストイル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−パルミトイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−パルミトイル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N'−カルボキシメチル−N'−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N'−カルボキシエチル−N'−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、、N−ラウロイル−N−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ミリストイル−N−ヒドロキシエチル−N'−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−ミリストイル−N−ヒドロキシエチル−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−ミリストイル−N−ヒドロキシエチル−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−パルミトイルーN−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン、N−パルミトイルーN−ヒドロキシエチル−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンジアミン、N−パルミトイルーN−ヒドロキシエチル)−N’、N’−ビス(カルボキシエチル)エチレンシアミンなどが挙げられる。イミダゾリン系両性活性剤はその合成方法の特徴により、複数の科学種の混合物として市販されているものがほとんどである。したがって、前記化合物は単独もしくは複数を混合して使用される。
本発明の口腔用組成物におけるベタイン骨格を有する界面活性剤の含有量は、通常0.005〜0.1質量%であり、好ましくは0.01〜0.07質量%であり、より好ましくは0.02〜0.06質量%である。
βCDに対するベタイン骨格を有する界面活性剤の含有量は、質量比で10:1〜1:2が好ましく、より好ましくは10:3〜2:3、さらに好ましくは2:1〜2:3である。
本開示の口腔用組成物は、効果を損なわない範囲で、口腔用組成物に配合し得る公知の成分をさらに含有していてもよい。このような成分としては、例えば、界面活性剤、研磨剤、粘結剤、香味剤、甘味剤、湿潤剤、コンディショニング剤、防腐剤、保存剤、着色剤、pH調整剤、薬効成分等が挙げられるが、特に限定されない。以下、当該公知成分について記載するが、当該記載は例示であり、これに限定されるものではない。
例えば、界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤またはベタイン骨格を有する界面活性剤以外の両性界面活性剤を配合することができる。具体的に例示すると、アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキルエーテルスルホコハク酸塩、アシルアミノ酸塩、グリセリン脂肪酸エステル硫酸塩、アルキルグルタミン酸塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤としては、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩などが挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、レシチンなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルスルホベタインが挙げられる。これらの界面活性剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
研磨剤としては、(研磨性)シリカ、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、第3リン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、不溶性メタリン酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、パミス(軽石)、ベントナイト、合成樹脂などが挙げられる。これら研磨剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体、キサンタンガムなどの微生物産生高分子、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギーナン、デキストリン、寒天、ペクチン、プルラン、ジェランガム、ローカストビーンガム、アルギン酸ナトリウムなどの天然高分子または天然ゴム類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ナトリウムなどの合成高分子、増粘性シリカ、ビーガムなどの無機粘結剤、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン性粘結剤が挙げられる。これら粘結剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
香味剤としては、メントール、カルボン、サリチル酸メチル、バニリン、ベンジルサクシネート、メチルオイゲノール、アネトール、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、メチルアセタート、シトロネニルアセテート、シネオール、エチルリナロール、ワニリン、タイム、ナツメグ、シンナミックアルデヒド、ベンズアルデヒド、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油、ティーツリー油、タバナ油、スターアニス油、フェンネル油、珪藻油、バジル油などが挙げられる。これら香料は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる
甘味剤としては、サッカリン、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビアエキス、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、ソウマチン、アスパルチルフェニルアラニンメチルエステル、メトキシシンナミックアルデヒド、パラチノース、パラチニット、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、ラクチトールなどが挙げられる。これら甘味剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
湿潤剤・ハイドロトロープ剤としては、エタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビット、ポリエチレングリコール、トルナーレ、トレハロース、ヒアルロン酸などが挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
コンディショニング剤としては、シリコーン誘導体、カチオン変性水溶性高分子、脂肪酸エステル、トリメチルグリシン、タンパク質加水分解物、アミノ酸およびその誘導体、尿素、リン脂質、糖脂質、セラミド類などが挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
防腐剤・保存剤として、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等を配合することができる。
着色剤として、青色1号、黄色4号、赤色202号、緑3号等の法定色素、群青、強化群青、紺青等の鉱物系色素、酸化チタン等を配合してもよい。
pH調整剤として、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、ピロリン酸、乳酸、酒石酸、グリセロリン酸、酢酸、硝酸、またはこれらの化学的に可能な塩や水酸化ナトリウム等を配合してもよい。これらは、組成物のpHが4〜8、好ましくは5〜7の範囲となるよう、単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。pH調整剤の通常配合量は0.01〜2質量%である。
また、そのほかの成分として、動植油脂、粉体、紫外線吸収剤、動植物抽出物なども挙げられる。
薬効成分としては、例えば、殺菌剤として、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジンなどのカチオン性殺菌剤;ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤;トリクロサン(2’,4,4’−トリクロロ−2−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル)などのハロゲン化ジフェニルエーテルやイソプロピルメチルフェノールなどのフェノール系殺菌剤;ヒノキチオール;血行促進剤として酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類;デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素;抗炎症剤としてイプシロンアミノカプロン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなど;出血改善剤としてトラネキサム酸、アスコルビン酸など;組織修復剤としてアラントインなど;再石灰化剤としてフッ化ナトリウムなどのフッ素化合物;その他、水溶性溶媒で抽出された植物抽出物、クロロフィル、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、硝酸カリウムなどが挙げられる。これらの薬効成分は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、基剤として、水、低級アルコール類、シリコーン類、アパタイト、白色ワセリン、パラフィン、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等を用いることができる。
本開示の口腔用組成物の形態も特には制限されず、例えば、歯磨剤(液体歯磨、液状歯磨、練歯磨)、洗口剤、マウススプレー剤、口腔内塗布剤、口腔用ジェル剤等として用いることができる。また例えば、医薬品、医薬部外品、若しくは化粧品として用いることができる。
本開示の口腔用組成物は、殺菌効果(好ましくは歯周病病原菌の殺菌効果)を奏することから、歯周病予防用もしくは改善用の組成物として好適に用いることができる。特に制限はされないが、特に歯周病病原菌のなかでもポルフィロモナス・ジンジバリスに対する殺菌効果が好ましいため、ポルフィロモナス・ジンジバリスが主原因の歯周病に対する歯周病予防用もしくは改善用の組成物として最も好ましく用いることができる。。
本開示の口腔用組成物は公知の方法又は公知の方法から容易に想到できる方法により調製することができる。例えば、各原材料成分を適宜混合することによって調製することができる。
なお、本明細書において「含む」とは、「本質的にからなる」と、「からなる」をも包含する(The term "comprising" includes "consisting essentially of” and "consisting of.")。また、本開示は、本明細書に説明した構成要件を任意の組み合わせを全て包含する。
また、上述した本開示の各実施形態について説明した各種特性(性質、構造、機能等)は、本開示に包含される主題を特定するにあたり、どのように組み合わせられてもよい。すなわち、本開示には、本明細書に記載される組み合わせ可能な各特性のあらゆる組み合わせからなる主題が全て包含される。
以下、例を示して本開示の実施形態をより具体的に説明するが、本開示の実施形態は下記の例に限定されるものではない。
[ 唾液の採取 ]
唾液の採取はクリーンルームにおいて実施した。被験者からの唾液採取は、自然に分泌される唾液を約3mlに達するまで行った。採取した唾液は、スイングローター式遠心分離機を用いて、5℃、11,000rpm、10分の条件で処理し、上清画分を採取した。採取した上清画分は氷冷の下、約1時間紫外線を照射し、試験に供するまで冷蔵した。
[ HAP担体の調製 ]
歯牙表面と同様の挙動を示すHAP担体(ヒドロキシアパタイト粉末唾液処理物)を以下の手順に従って、調製した。
ヒドロキシアパタイト粉末(Bio−Gel HTP Gel;BIO−RAD Lab.社製)50mgをPPチューブ(Falcon2059)に秤取し、蒸留水を2ml添加し、1時間振とう処理を行った。処理後、室温、3000rm、5分の条件で遠心分離処理を行い、上清を除去した。次いで、前記で得られた唾液を2ml添加し、タッチミキサーで均一にしたのちに、37℃に設定した恒温層内で約15時間振とう処理を行った。その後、再び室温、3000rm、5分の条件で遠心分離処理を行い、上清を除去し、「HAP担体」を得た。
[ 吸着試験 ]
上記で得られたHAP担体(約50mg)に被検体2mlを添加し、タッチミキサーで均一にしたのちに、37℃に設定した恒温層内で15分間振とう処理を行い、室温、3000rm、5分の条件で遠心分離処理を行って上清を除去した。得られた残渣に、蒸留水2mlを添加し、タッチミキサーを用いて均一にした後に、室温、3000rm、5分の条件で遠心分離処理を行って上清を除去した。得られた残渣に対して、前記と同じ条件で蒸留水洗浄処理を行ない、残渣として吸着処理後のHAP担体を得た。
[ 吸着量の測定 ]
クエン酸(4.2g)、クエン酸2水素1ナトリウム(4.64g)を溶解した1000mlの蒸留水のpHを3.0に調整した。次いで、ラウリル硫酸ナトリウム(2.88g)を加え、アセトニトリル3000mlを添加し均一にしたのちに脱泡処理を行い、抽出溶媒とした。上記で得られた吸着処理後のHAP担体に、抽出溶媒5mlを加え、タッチミキサーで均一にしたのちに、10分間振とう処理を行った。処理後、室温、3000rpm、5分の遠心分離処理を行った後に、得られた上清を20mlメスフラスコに分取した。さらにもう一度前記の抽出処理を行い、得られた上清を前記メスフラスコに秤取した。その後、20mlに定容し、得られた溶液中の塩化セチルピリジニウムの含有量を公知の定量方法を用いて測定した。結果はHAP担体50mgに対する塩セチルピリジニウム吸着量(μg)として計算することにより得た。得られた結果を表1に示す。なお、表中において、CPCは塩化セチルピリジニウム塩を、βCDはβ―シクロデキストリンを、ABはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを、ADBはヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを、IBは2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン及びN−ラウロイル−N−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンを主として含む)を、SLSはラウリル硫酸ナトリウムを示し、回復度は、HAP担体50mg当たりのCPC吸着量(μg)の測定値において、CPCとβCDを併用した時の測定値のCPC単独の測定値に対する吸着量の低下量を100とした時の、各被検体における測定値とCPC単独の測定値の差分を相対的に表した数値を示す。すなわち下記の式にて算出した。
(回復度)=[(被検体の測定値)―(CPC単独の測定値)]*100/[(CPC単独の測定値)―(CPCとβCDを併用した時の測定値)]
Figure 2021147343
表1に示した通り、ベタイン骨格を有する界面活性剤は、βCDを添加した場合に生じる口腔組織表面を擬したHAP担体に対するCPCの吸着量の低下を防ぐことが分かった。特にアミドベタイン型とイミダゾリン型についてはCPC単独より多くの吸着量を得ることができ、さらにイミダゾリン系に関しては最も優れた効果が得られることが分かった。

Claims (4)

  1. 塩化セチルピリジニウムを0.05〜0.3質量%、β―シクロデキストリン及びベタイン骨格を含有する界面活性剤を含有する、口腔用組成物。
  2. β−シクロデキストリンを0.05〜0.1質量%含有する、請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. ベタイン骨格を有する界面活性剤を0.005〜0.1質量%含有する、請求項1又は2の何れか1項に記載の口腔用組成物。
  4. β−シクロデキストリン(A)とベタイン骨格を有する界面活性剤(B)の含有質量比率が、A:B=10:1〜1:2である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。

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