JP2021146273A - 流体混合装置 - Google Patents
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Abstract
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このような工夫をしたものとして、例えば特許文献1に開示された「流体混合装置」がある。
特許文献1に開示のものは、「主流管を流れる第1流体に、主流管の途中で第2流体を供給することによって両流体を混合する流体混合装置であって、前記主流管から分岐して設けられ、流路断面が前記主流管よりも小さい小径部を有すると共に出口側を前記主流路における前記分岐流路の分岐位置よりも下流側に接続された分岐管と、該分岐管の前記小径部又はその近傍に設けられて前記第2流体を供給する第2流体供給口と、前記主流管における前記分岐管の分岐部よりも下流側かつ前記分岐管の出口部より上流側に設けられて前記主流管を流れる流量を調整する流量調整弁とを備えたことを特徴とする流体混合装置。」である(特許文献1の請求項4参照)。
また、分岐流路を形成する分岐管を主流路の外側で引き回しており、圧力損失が増大し、その分だけNG輸送動力コストが増加してしまうという問題もある。
前記主流管内に配設された前記主流管よりも小径の副流管と、該副流管に前記第2流体を供給する第2流体供給管と、前記主流管の主流路の流路断面積を調整することで前記副流管に流入する前記第1流体の流量を調整する流路断面積調整弁を備えたことを特徴とするものである。
本発明の一実施の形態に係る流体混合装置1は、図1に示すように、主流管3を流れるガス状の第1流体に、主流管3の途中で液状の第2流体(添加剤)を供給することによって両流体を混合するものであって、主流管3内に配設された主流管3よりも小径の副流管5と、副流管5に第2流体を供給する第2流体供給管7と、主流管3の主流路8、8aの流路断面積を調整することで副流管5に流入する第1流体の流量を調整する流路断面積調整弁としてのシャッター弁9を備えたものである。
本実施の形態1においては、主流管3にベンチュリ管11を設置してベンチュリ型混合装置として構成したものである。
なお、本実施の形態に係る流体混合装置1は、例えば、第1流体としてLNGを気化したNGに、第2流体としてLPGを添加することにより増熱して都市ガスを製造する際に用いられるものである。
以下、各構成を詳細に説明する。
主流管3は、ガス状の第1流体(例えばNG)が流れる管である。主流管3の形状は特に限定されるものではなく、本実施の形態では、図2、図3に示すように軸方向直交断面が矩形状であるが、軸方向直交断面が円形であってもよい。
本発明の主流路は、主流管3によって形成される流路であり、副流管5が配置されている部位では、主流管3と副流管5によって挟まれた流路が主流路となる。そのため、本実施の形態では、主流管3と副流管5によって挟まれた主流路を隙間主流路8aと表記し、それ以外の主流路を主流路8と表記している。
副流管5は、主流管3内に配設され、主流管3よりも小径の管である。
副流管5は、図示しないステー等によって主流管3内に配設されるが、図1に示すように、主流管と平行となるように配置されるのが好ましい。
副流管5は主流管3よりも小径で、その流路断面積は主流管3よりも小さいため、主流路8を流れるNG流量が一定の場合、隙間主流路8aを流れるNG流量を相対的に減少させて副流管5を流れるNG流量を増加させることで、副流管5を流れるNGの流速が主流路8の流速よりも速くなる。このため、副流管5に第2流体供給管7を介して供給される液状の第2流体(例えば、LPG)の微粒化が促進される。
第2流体供給管7は、副流管5に第2流体を供給する管である。第2流体供給管7から供給される液状の第2流体は、副流管5を流れる第1流体のガス流れによって微粒化されて第1流体と混合される。
第2流体供給管7における第2流体の出口部7aは、図1に示すように、副流管5の管壁に設けられ、副流管5の管軸と第2流体供給管7の出口部7aの管軸が直交するようになっている。
もっとも、第2流体供給管7の出口部7aの形状は、図1に示すものに限られず、先端部分を屈曲して副流管5の管軸と平行にしてもよい。
シャッター弁9は、本発明の流路断面積調整弁の一態様であり、主流管3の隙間主流路8aの流路断面積を調整することで副流管5に流入する第1流体の流量を調整する弁である。
シャッター弁9は、図1、図2、図3に示すように、副流管5の周壁に沿う円弧状の凹部13aを有する2枚の板状体13を有し、この2枚の板状体13が副流管5を挟んで図中上下に移動可能に構成されている。
シャッター弁9を全閉した状態では、図1、図2に示すように、隙間主流路8aが全閉状態となり、副流管5の上流側から流れてくる第1流体は全てが副流管5を通過することになる。
そして、シャッター弁9の開度を調整することで、隙間主流路8aを通過する第1流体の流量を調整することで、副流管5を通過する第1流体の流量を調整できる。すなわち、第1流体の総流量が同じであれば、シャッター弁9の開度を小さくすれば副流管5を流れる第1流体の流量が相対的に増加し、逆にシャッター弁9の開度を大きくすれば副流管5を流れる第1流体の流量が相対的に減少する。
この場合、圧力検知装置15によって検知される一次圧と二次圧の差圧が予め定めた所定値になるように、シャッター弁9の開度を調整する。
上記のように構成された本実施の形態の動作について、シャッター弁9を自動制御する場合を例に挙げて説明する。なお、第1流体がNG、第2流体がLPG、混合流体が都市ガスとする。
NG流量は都市ガスの需要量によって変動するが、NG流量が多い場合には、シャッター弁9は図3に示すように開いた状態になっている。
他方、隙間主流路8aを流れるNGものど部11aに流入し、のど部11aにおいて、LPGの混合が促進される。
この場合、主流路8を流れるNGの圧力損失が小さくなり、圧力検知装置15で検知される一次圧と二次圧の差圧が低下する。そこで、圧力検知装置15で検知される一次圧と二次圧の差圧が所定値Aよりも低くなったら、シャッター弁9を閉止方向に動かし、隙間主流路8a流路断面積を小さくすることによって副流管5を流れるNG流量が所定値を維持するようにする。
副流管5を流れるNG流量を所定値以上に維持することで、副流管5における流速が維持されLPGの微粒化・混合効果を確保することができる。
そこで、圧力検知装置15で検知される一次圧と二次圧の差圧が所定値Bよりも高くなったら、シャッター弁9の開度を大きくして隙間主流路8aを流れる量を増やし、副流管5を流れるNG流量を減少させる。ここで、所定値B≧所定値Aの関係にある。
主流管3を流れるNGの圧力検知装置15で検知される一次圧と二次圧の差圧を所定値A以上B以下にすることで、副流管5における流速が所定の範囲に維持されLPGの微粒化・混合を十分にすることができる。
しかも、副流管5が主流管3の内部に配設されているので、従来例のように、分岐管を設ける必要がなく省スペースであると共に、分岐管のように、主流管3の外側で引き回す必要がなく、分岐管のような大きな圧力損失も発生せず、流体輸送動力コストの増加を抑制できる。
さらには、系が二次圧一定の場合、図6に示すように、圧力検知装置15をシャッター弁9の上流側に設け、シャッター弁9の上流側の一次圧を検知し、この圧力に基づいてアクチュエータ17を制御するようにしてもよい。この場合、主流路8を流れるNGの流量が減少すると圧力損失が低下し、圧力検知装置15で検知される一次圧が低下するから、シャッター弁9を閉止方向に動かし、隙間主流路8a流路断面積を小さくすることによって副流管5を流れるNG流量が所定値を維持するようにする。逆に、主流路8を流れるNGの流量が増加すると圧力損失が大きくなり、圧力検知装置15で検知される一次圧が上昇するから、シャッター弁9の開度を大きくして隙間主流路8aを流れる量を増やし、副流管5を流れるNG流量を減少させる。
実施の形態1においては、流路断面積調整弁としてシャッター弁9を挙げたが、本発明の流路断面積調整弁はこれに限られず、主流路8に直交する軸を中心に回転するバタフライ弁であってもよい。
流路断面積調整弁としてバタフライ弁を用いた流体混合装置20について、図9、図10に基づいて説明する。図9(a)は、流体混合装置20の平断面図であり、図9(b)はバタフライ弁を示している。なお、図9、図10において、図1と同一部分には同一の符号が付してある。
開口部23aは、弁体23で隙間主流路8aを閉止した際に、第1流体が副流管5に向かって通過する通路を形成するものである。
副流管5の上流側の端部は、図9、図10に示すように、主流管3の管壁側に屈曲しており、その上流端が弁体23の開口部23aに位置するようになっている。副流管5の上流側の端部を主流管3の管壁側に屈曲させているのは、弁体23を回動するときに弁体23が副流管5に干渉するのを避けるためである。
操作部27を操作して、図9の矢印で示す方向に回転軸25を回転することで、図10に示すように、弁体23と主流管3の管壁との間に隙間が形成される。この状態では、第1流体は隙間主流路8aと副流管5の両方を流れることができる。
この場合、バタフライ弁21を全閉にした状態でも、図12の斜線で示す部分には隙間29が形成され、全ての第1流体が副流管5を通過するようにすることはできない。しかし、副流管5を直管とすることができ、構造が簡単である。
この場合、副流管5の上流端の入口は扁平状に拡径する拡径部35を有し(図18参照)、拡径部35の上流端の側面が主流管3の管壁に当接しており、バタフライ弁21の2枚の弁体33は拡径部35の上下を挟むように設けられている。
このような構造であれば、バタフライ弁21を全閉にした際に全ての第1流体を副流管5に流すことができる。
しかしながら、本発明の流路断面積調整弁は、例えば副流管の上流端の近傍であれば、副流管の上流端よりもさらに上流側の主流路8で前記上流端との間に隙間を空けた状態で配置してもよい。この場合でも、流路断面積調整弁を配置した位置で主流路8の流路断面積を調整することで、副流管5に流入する第1流体の流量を調整できる。
同様の理由で、本発明の流路断面積調整弁は、副流管の下流端に接するように配置したものや、副流管の下流端の近傍に配置したものであってもよい。
3 主流管
5 副流管
7 第2流体供給管
7a 出口部
8 主流路
8a 隙間主流路
9 シャッター弁
11 ベンチュリ管
11a のど部
13 板状体
13a 凹部
15 圧力検知装置
16 流量検知装置
17 アクチュエータ
19 制御部
20 流体混合装置(実施の形態2)
21 バタフライ弁
23 弁体
23a 開口部
25 回転軸
27 操作部
29 隙間
31 バッフル板
33 弁体
35 拡径部
Claims (13)
- 主流管を流れるガス状の第1流体に、前記主流管の途中で液状の第2流体を供給することによって両流体を混合する流体混合装置であって、
前記主流管内に配設された前記主流管よりも小径の副流管と、該副流管に前記第2流体を供給する第2流体供給管と、前記主流管の主流路の流路断面積を調整することで前記副流管に流入する前記第1流体の流量を調整する流路断面積調整弁を備えたことを特徴とする流体混合装置。 - 前記主流路にベンチュリ管を設け、前記副流管の出口側を前記ベンチュリ管ののど部またはその上流側に配置したことを特徴とする請求項1記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁を操作するアクチュエータと、前記流路断面積調整弁よりも上流側及び/又は下流側を流れる流体の圧力を検知する検知装置と、該検知装置の検知信号に基づいて前記アクチュエータを制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁を操作するアクチュエータと、前記副流管を流れる流体の流量又は流速を検知する検知装置と、該検知装置の検知信号に基づいて前記アクチュエータを制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁を操作するアクチュエータと、前記流路断面積調整弁よりも上流側を流れる流体の流量を検知する第1流量検知装置と、前記副流管と前記主流管の隙間の主流路を流れる流体の流量を検知する第2流量検知装置と、前記第1流量検知装置及び前記第2流量検知装置の検知信号に基づいて前記アクチュエータを制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁は、主流路を閉止可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁は、主流路に交差方向に板状体を移動可能なシャッター弁であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体混合装置。
- 前記流路断面積調整弁は、主流路に直交する軸を中心に板状の弁体を回転するバタフライ弁であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の流体混合装置。
- 前記バタフライ弁は、閉止状態で前記副流管の入口に相当する部位に開口を有することを特徴とする請求項8記載の流体混合装置。
- 前記副流管の入口は、前記主流管の管壁近傍に配置されていることを特徴とする請求項9記載の流体混合装置。
- 前記副流管の入口は、前記主流路の中央部に配置され、前記副流管の入口近傍の管壁には、前記バタフライ弁を閉止した際に、該バタフライ弁と前記副流管の管壁との隙間を閉止するバッフル板が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の流体混合装置。
- 前記バタフライ弁は、前記副流管を挟む2枚の板状の弁体によって構成されていることを特徴とする請求項8に記載の流体混合装置。
- 前記副流管の入口は扁平状に拡径する拡径部を有し、該拡径部の上流端の側面が前記主流管の管壁に当接しており、前記バタフライ弁の2枚の弁体は前記拡径部を挟むように設けられていることを特徴とする請求項12記載の流体混合装置。
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