JP2021144144A - プロジェクター - Google Patents

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和幸 飯沼
Kazuyuki Iinuma
和幸 飯沼
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Abstract

【課題】投射光学装置を精度よく移動できるプロジェクターを提供する。【解決手段】光源と、光変調装置と、投射光学装置と、光変調装置からの光を投射光学装置へと導く光学部材と、投射光学装置の光軸に直交する第1軸、並びに、光軸及び第1軸に直交する第2軸に沿って投射光学装置を移動させるシフト機構とを備え、投射光学装置は、複数のレンズと、鏡筒と、鏡筒に設けられ、鏡筒の径方向外側に突出するフランジとを有し、シフト機構は、光学部材を保持する保持部、及び、フランジが摺動される基準面を有する保持体と、フランジを支持する第1部材と、第1軸に沿って移動可能に第1部材を支持する第2部材と、第2軸に沿って移動可能に第2部材を支持する第3部材とを備え、フランジは、基準面に沿って摺動する摺動部を有し、保持体及び第3部材は、光軸に沿ってフランジ、第1及び第2部材を挟持し、保持体及び第3部材のうち一方は他方に固定されている。【選択図】図8

Description

本開示は、プロジェクターに関する。
従来、電気光学装置と、投射レンズと、保持体と、投射レンズの光軸に直交する方向に投射レンズを移動させるレンズシフト機構と、を備えるプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクターでは、電気光学装置は、3つの光変調装置と、3つの光変調装置から射出された光を合成するクロスダイクロイックプリズムである色合成光学装置と、を備える。
特許文献1に記載のプロジェクターは、投射レンズを保持する第2部材と、第2部材を左右方向に移動可能に支持する第1部材と、第1部材を上下方向に移動可能に保持する保持体と、を備えている。
特開2015−014666号公報
投射レンズを投射レンズの光軸直交方向に移動させるためには、色合成光学装置と投射レンズのフランジ部との間の平行度が重要である。しかしながら、特許文献1に記載のレンズシフト機構では、色合成光学装置と投射レンズのフランジ部との間に、第1移動部及び第2移動部が配置されている。このため、第1移動部及び第2移動部のそれぞれが精度よく構成されていないと、第1移動部及び第2移動部のそれぞれの公差が、色合成光学装置とフランジ部との間において加算される形となり、色合成光学装置とフランジ部との間の平行度が許容範囲を超える可能性がある。そして、平行度が許容範囲を超える場合には、投射レンズによって投射される画像に、フレア又は片ボケが生じるおそれがある。
本開示の一態様に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から出射される光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、前記光変調装置からの光を前記投射光学装置へと導く光学部材と、前記投射光学装置の光軸に直交する第1軸、並びに、前記光軸及び前記第1軸に直交する第2軸に沿って前記投射光学装置を移動させるシフト機構と、を備え、前記投射光学装置は、複数のレンズと、前記複数のレンズを内部に収納する鏡筒と、前記鏡筒に設けられ、前記鏡筒の径方向外側に突出するフランジと、を有し、前記シフト機構は、前記光学部材を保持する保持部、及び、前記フランジが摺動される基準面を有する保持体と、前記フランジを支持する第1部材と、前記第1軸に沿って移動可能に前記第1部材を支持する第2部材と、前記第2軸に沿って移動可能に前記第2部材を支持する第3部材と、を備え、前記フランジは、前記基準面に沿って摺動する摺動部を有し、前記保持体及び前記第3部材は、前記光軸に沿って前記フランジ、前記第1部材及び前記第2部材を挟持し、前記保持体及び前記第3部材のうち一方の部材は、他方の部材に固定されている。
一本実施形態におけるプロジェクターの概略構成を示す模式図。 一本実施形態における光学部品用筐体及びシフト機構を示す斜視図。 一本実施形態における投射光学装置を示す斜視図。 一本実施形態におけるシフト機構を示す分解斜視図。 一本実施形態におけるシフト機構を示す分解斜視図。 一本実施形態における保持体を示す斜視図。 一本実施形態における保持体を示す図。 一本実施形態における画像形成部の一部とシフト機構とを示す斜視図。 一本実施形態における保持体を示す斜視図。 一本実施形態における第1部材を示す斜視図。 一本実施形態における第1部材を示す斜視図。 一本実施形態における第2部材を示す斜視図。 一本実施形態における第2部材を示す斜視図。 一本実施形態における第3部材を示す斜視図。 一本実施形態における第3部材を示す斜視図。 一本実施形態における投射光学装置及びシフト機構を示す側面図。 一本実施形態におけるシフト機構及びフランジを示す断面図。
以下、本開示の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の概略構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、外装筐体2、画像投射部3及びシフト機構4を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源部、プロジェクター1の動作を制御する制御部、及び、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する冷却部を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、プロジェクター1の外装を構成し、画像投射部3、シフト機構4、電源部、制御部及び冷却部を内部に収容する。
外装筐体2は、正面部21、背面部22、左側面部23及び右側面部24を有する。図示を省略するが、外装筐体2は、各面部21〜24における一方の端部間を接続する天面部と、各面部21〜24における他方の端部間を接続する底面部と、を有する。外装筐体2は、例えば略直方体形状に形成される。
右側面部24は、吸気口241を有する。吸気口241は、外装筐体2の外部の空気を外装筐体2の内部に導入する。吸気口241には、吸気口241を通過する空気に含まれる塵埃を捕集するフィルターが設けられていてもよい。
正面部21は、正面部21における略中央に位置する通過口211を有する。後述する投射光学装置36から投射された光は、通過口211を通過する。
正面部21は、正面部21における左側面部23側に位置する排気口212を有する。排気口212は、外装筐体2内に設けられた冷却対象を冷却した空気を、外装筐体2の外部に排出する。
以下の説明では、互いに直交する三つの軸を、X軸、Y軸及びZ軸とする。X軸に沿う1つの方向を+X方向とし、+X方向とは反対方向を−X方向とする。Y軸に沿う1つの方向を+Y方向とし、+Y方向とは反対方向を−Y方向とする。Z軸に沿う1つの方向を+Z方向とし、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。
本実施形態では、+X方向を、左側面部23から右側面部24に向かう方向とし、+Y方向を、底面部から天面部に向かう方向とし、+Z方向を、背面部22から正面部21に向かう方向とする。
[画像投射部の構成]
画像投射部3は、制御部から入力される画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像を投射する。画像投射部3は、光源30、均一化部31、色分離部32、リレー部33、画像形成部34、光学部品用筐体35、投射光学装置36及びシフト機構4を備える。
光源30は、光を出射する。光源30としては、LD(Laser Diode)及びLED(Light Emitting Diode)等の固体光源を有する構成、或いは、超高圧水銀ランプ等の放電光源ランプを有する構成を例示できる。
均一化部31は、光源30から出射された光を均一化する。均一化された光は、色分離部32及びリレー部33を経て、画像形成部34の後述する光変調装置343の変調領域を照明する。均一化部31は、2つのレンズアレイ311,312、偏光変換素子313及び重畳レンズ314を備える。
色分離部32は、均一化部31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離部32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
リレー部33は、他の色光の光路より長い赤色光の光路に設けられ、赤色光の損失を抑制する。リレー部33は、入射側レンズ331、リレーレンズ333、反射ミラー332,334を備える。なお、本実施形態では、赤色光の光路上にリレー部33を設けることとした。しかしながら、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー部33を設ける構成としてもよい。
画像形成部34は、入射される赤、緑及び青の各色光を変調し、変調された各色光を合成して、画像を形成する。画像形成部34は、入射される色光に応じて設けられる3つのフィールドレンズ341、3つの入射側偏光板342、3つの光変調装置343、3つの視野角補償板344及び3つの出射側偏光板345と、1つの色合成部346と、を備える。
光変調装置343は、光源30から出射された光を画像情報に応じて変調して、画像光を形成する。光変調装置343は、赤色光を変調する光変調装置343R、緑色光を変調する光変調装置343G、及び、青色光を変調する光変調装置343Bを含む。光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343、出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成部346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された色光毎の画像光を合成し、投射光学装置36に向けて出射する。すなわち、色合成部346は、光変調装置343B,343G,343Rからの光を投射光学装置36へと導く光学部材である。本実施形態では、色合成部346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
図2は、光学部品用筐体35に取り付けられたシフト機構4を示す斜視図である。
光学部品用筐体35は、上記した各部31〜34を内部に収容する。なお、画像投射部3には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体35は、照明光軸Axにおける所定位置に各部31〜34を保持する。光源30及び投射光学装置36は、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
なお、光学部品用筐体35における+Z方向の端部には、図2に示すように、シフト機構4が取り付けられる。
図3は、光入射側である−Z方向から見た投射光学装置36を示す斜視図である。なお、図3においては、複数のレンズ361のうち、最も光入射側に位置するレンズ361のみ図示する。
図1に示す投射光学装置36は、画像形成部34から入射される画像を被投射面に拡大して投射する投射レンズである。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36の光軸は、Z軸と平行である。
投射光学装置36は、図3に示すように、複数のレンズ361と、複数のレンズ361が内部に収容される筒状の鏡筒362と、フランジ363と、を有する。
フランジ363は、鏡筒362に設けられ、鏡筒362の径方向外側に突出する。フランジ363は、−Z方向から見て、X軸及びY軸に沿う辺縁を有する矩形状に形成されている。フランジ363は、シフト機構4を構成する保持体5と第1部材6との間に配置される。フランジ363は、4つの摺動部3631及び4つの孔部3632を有する。
4つの摺動部3631のそれぞれ、及び、4つの孔部3632のそれぞれは、−Z方向から見てフランジ363の四隅に設けられている。
4つの摺動部3631のそれぞれは、フランジ363における−Z方向の面から−Z方向に突出する部位であり、−Z方向から見て円環状に形成されている。
4つの孔部3632のそれぞれは、対応する摺動部3631の中央に位置し、フランジ363をZ軸に沿って貫通している。4つの孔部3632のそれぞれには、第1部材6の後述するピン61が挿入される。これにより、フランジ363、ひいては、投射光学装置36が第1部材6に支持される。
[シフト機構の構成]
シフト機構4は、図1及び図2に示すように、投射光学装置36を保持するとともに、投射光学装置36の光軸に直交し、かつ、互いに直交するY軸及びX軸に沿って投射光学装置36を移動させる。これにより、被投射面において投射光学装置36によって投射される光の位置、すなわち、被投射面における画像の表示位置が変更される。
なお、本実施形態では、投射光学装置36は、投射光学装置36の光軸がZ軸に沿うように配置されることから、シフト機構4は、第1軸であるY軸及び第2軸であるX軸に沿って投射光学装置36を移動可能である。すなわち、シフト機構4は、投射光学装置36を±Y方向及び±X方向に移動可能である。
図4は、光入射側である−Z方向から見たシフト機構4を示す分解斜視図であり、図5は、−Z方向から見たシフト機構4を示す分解斜視図である。
シフト機構4は、図4及び図5に示すように、保持体5、第1部材6、第2部材7及び第3部材8を備える。フランジ363、第1部材6及び第2部材7は、Z軸において保持体5及び第3部材8との間に配置される。
[保持体の構成]
図6は、光入射側である−Z方向から見た保持体5を示す斜視図である。図7は、−Z方向から見た保持体5を示す図である。なお、図6においては、保持部53にて保持される色合成部346についても図示している。
保持体5は、図2に示したように、光学部品用筐体35に固定される。保持体5には、保持体5との間にて第1部材6及び第2部材7を挟持する第3部材8が固定される。また、保持体5は、後に詳述するが、光学部材としての色合成部346を保持する。
保持体5は、図6及び図7に示すように、固定部51、通過口52及び保持部53を有する。
固定部51は、第1固定部に相当する。固定部51は、保持体5における+X方向の端部及び−X方向の端部に設けられている。固定部51は、保持体5に対して第3部材8を固定する部位である他、保持体5を光学部品用筐体35に固定する部位である。
固定部51は、複数の孔部511と、2つの位置決めピン512と、2つの位置決め孔513と、を有する。
複数の孔部511のうち、+X方向の固定部51に位置する少なくとも1つの孔部511、及び、−X方向の固定部51に位置する少なくとも1つの孔部511は、保持体5と第3部材8とを固定するねじ等の固定具(図示省略)が挿通する孔部である。
複数の孔部511のうち、+X方向の固定部51に位置する少なくとも1つの他の孔部511、及び、−X方向の固定部51に位置する少なくとも1つの他の孔部511は、シフト機構4と光学部品用筐体35とを固定するねじ等の他の固定具(図示省略)が挿通する孔部である。
2つの位置決めピン512及び2つの位置決め孔513のうち、1つの位置決めピン512及び1つの位置決め孔513は、+X方向の固定部51に設けられ、他の1つの位置決めピン512及び他の1つの位置決め孔513は、−X方向の固定部51に設けられている。各位置決めピン512は、光学部品用筐体35が有する図示しない位置決め孔に+Z方向から挿入される。各位置決め孔513には、第3部材8に設けられた2つの位置決めピン812のうち、対応する位置決めピン812が挿入される。
通過口52は、+Z方向に沿って保持体5を貫通している。通過口52は、色合成部346から出射されて、投射光学装置36において最も光入射側に位置するレンズ361に入射される光が通過する。
保持部53は、クロスダイクロイックプリズムである色合成部346を支持する。保持部53は、保持体5において光入射側の面5Aから−Z方向に突出する第1保持部531及び第2保持部532を有する。
第1保持部531は、面5Aにおける−Y方向の部位から−Z方向に突出している。第1保持部531は、図6に示すように、色合成部346を−Y方向にて保持する。第1保持部531には、紫外線硬化性接着剤等の接着剤によって色合成部346が固定される。
第2保持部532は、面5Aにおける+Y方向の部位から−Z方向に突出している。第2保持部532は、色合成部346を+Y方向にて保持する。第2保持部532は、第1保持部531に保持された色合成部346が+Y方向に対して傾くことを規制する。第2保持部532と色合成部346とは、接着剤によって固定される。
なお、保持部53は、第1保持部531及び第2保持部532のうち少なくとも一方を有していればよく、必ずしも第1保持部531及び第2保持部532のそれぞれを有していなくてもよい。
図8は、画像形成部34の一部とシフト機構4とを示す斜視図である。
ここで、図8に示すように、光変調装置343Rは、保持部材347Rによって、色合成部346における赤用入射面346R(図6参照)に保持される。光変調装置343Gは、保持部材347Gによって、色合成部346における緑用入射面346G(図6参照)に保持される。光変調装置343Bは、保持部材347Bによって、色合成部346における青用入射面346B(図6参照)に保持される。なお、図8では図示を省略したが、入射される色光毎に設けられる視野角補償板344及び出射側偏光板345は、保持部材347R,347G,347Bのうち、対応する保持部材に保持される。
このような色合成部346が保持部53に保持されることにより、投射光学装置36のバックフォーカス位置に、光変調装置343R、343G,343Bを配置できる。
図9は、光出射側である+Z方向から見た保持体5を示す斜視図である。
保持体5は、図9に示すように、光出射側である+Z方向の面5Bに凹部54と、4つの基準面55を更に有する。
凹部54は、保持体5における+X方向の中央が−Z方向に凹む部位であり、+Z方向から見て略矩形状に形成されている。凹部54は、+Z方向に開口しており、凹部54内には、フランジ363と第1部材6の一部とが配置される。
4つの基準面55は、保持体5において保持部53が位置する面5Aとは反対側の面5Bに設けられている。詳述すると、4つの基準面55のそれぞれは、凹部54の内面のうち、矩形状の底面の四隅に応じて設けられている。各基準面55は、投射光学装置36の光軸に直交する平面、すなわち、XY平面と平行な平面である。各基準面55には、フランジ363が有する4つの摺動部3631のうち、対応する摺動部3631が当接する。フランジ363がY軸及びX軸に沿って移動されるときに、摺動部3631は、基準面55に沿って摺動する。
[第1部材の構成]
図10は、光入射側である−Z方向から見た第1部材6を示す斜視図である。
第1部材6は、フランジ363を支持するとともに、Y軸に沿って移動可能に第2部材7に支持される。第1部材6は、±Z方向から見て略矩形状に形成されている。
第1部材6は、図10に示すように、4つのピン61、貫通口62及び係合部63を有する。
4つのピン61は、第1部材6における光入射側である−Z方向の面6Aから−Z方向に突出している。各ピン61は、略矩形状の面6Aにおける四隅に設けられている。各ピン61は、フランジ363が有する4つの孔部3632のうち、対応する孔部3632に挿入される。本実施形態では、ピン61が孔部3632に圧入されることによって、第1部材6とフランジ363とが一体化される。
貫通口62は、第1部材6の略中央をZ軸に沿って貫通している。貫通口62は、投射光学装置36の鏡筒362が挿通する。
係合部63は、第1部材6における+Y方向の部位に設けられている。係合部63は、第3部材8に取り付けられる第1駆動部(図示省略)と係合する。係合部63は、−X方向に開口する第1開口部631と、+Y方向に開口する第2開口部632と、を有し、第1開口部631と第2開口部632とは、係合部63内にて連通している。
第1開口部631の内部には、第1駆動部を構成する第1押圧部材が配置される。
第2開口部632の内部には、第1駆動部を構成する第1軸部材が配置される。第1軸部材は、第1押圧部材と噛合している。
第1駆動部は、第1部材6をY軸に沿って移動させる。第1駆動部は、上記のように、第1軸部材及び第1押圧部材を有する。
第1軸部材が回動されると、第1軸部材の回動軸を中心とする回動が第1開口部631の内面によって規制された第1押圧部材が、+Y方向又は−Y方向に移動される。第1押圧部材が移動されると、第1部材6は、第1押圧部材と同方向に移動される。
上記のように、第1部材6は、フランジ363と一体化されていることから、第1軸部材が回動されると、第1部材6及び投射光学装置36が、Y軸に沿って移動される。
なお、図示を省略するが、第1軸部材において第1押圧部材とは反対側の端部には、外装筐体2の外部に露出されてユーザーによって操作可能な第1ダイヤルが設けられる。しかしながら、これに限らず、第1軸部材は、外装筐体2内に設けられる第1モーターのスピンドルと接続されていてもよい。
図11は、光出射側である+Z方向から見た第1部材6を示す斜視図である。
第1部材6は、図11に示すように、2つの付勢部64及び4つの摺動部65を更に有する。
2つの付勢部64は、第1部材付勢部に相当する。2つの付勢部64は、図11に示すように、第1部材6において+X方向の端面6Bと光出射側である+Z方向の面6Cとが交差する角部に設けられている。2つの付勢部64のうち、一方の付勢部64は、当該角部において+Y方向に設けられ、他方の付勢部64は、−Y方向に設けられている。
2つの付勢部64のそれぞれは、+X方向に突出して、第2部材7に当接する当接部641を有する。各付勢部64は、端面6B及び面6Cの一部が切り欠かれて構成された板ばねである。すなわち、第1部材6は、各付勢部64を形成する切欠642を有する。2つの付勢部64は、当接部641が第2部材7と当接することによって、第1部材6を−X方向に付勢する。
なお、第1部材6に設けられる付勢部64の数は、適宜変更可能である。付勢部64は、第1部材6における−X方向の端面に設けられていてもよく、+X方向の端面6B及び−X方向の端面のそれぞれに設けられていてもよい。
4つの摺動部65は、面6Cの四隅に設けられている。4つの摺動部65のそれぞれは、第2部材7の摺動面73と当接する。4つの摺動部65は、第1部材6が第2部材7に対して相対的に移動するときに、第2部材7の摺動面73に沿って摺動する。
[第2部材の構成]
図12は、光入射側である−Z方向から見た第2部材7を示す斜視図である。
第2部材7は、第1部材6に対する+Z方向に位置し、±Z方向から見て略矩形状に形成されている。第2部材7は、フランジ363を支持する第1部材6をY軸に沿って移動可能に支持するとともに、X軸に沿って移動可能に第3部材8に支持される。すなわち、第2部材7がX軸に沿って移動されると、第1部材6及びフランジ363も同方向に移動される。
第2部材7は、図12に示すように、凹部71、通過口72、4つの摺動面73及び当接面74を有する。
凹部71は、+Z方向に凹み、−Z方向に開口している。凹部71は、−Z方向から見て略矩形状に形成されている。凹部71内には、第1部材6が配置される。
通過口72は、凹部71の底部をZ軸に沿って貫通している。通過口72は、略円形状に形成されており、鏡筒362は、通過口72を挿通する。
4つの摺動面73は、略矩形状の凹部71の底面に設けられている。詳述すると、4つの摺動面73は、第2部材7における光入射側である−Z方向の面7Aの四隅に設けられている。4つの摺動面73のそれぞれは、投射光学装置36の光軸に直交する平面あり、XY平面と平行な平面である。4つの摺動面73のそれぞれには、4つの摺動部65のうち対応する摺動部65が当接する。第1部材6がY軸に沿って移動されるとき、各摺動部65は、対応する摺動面73に沿って摺動する。
当接面74は、凹部71の内面のうち+X方向の内面である。当接面74には、各付勢部64の当接部641が当接する。
図13は、光出射側である+Z方向から見た第2部材7を示す斜視図である。
第2部材7は、図13に示すように、係合部75、2つの付勢部76及び4つの摺動部77を更に有する。
係合部75は、第2部材7における+Y方向の部位に設けられている。係合部75は、第3部材8に取り付けられる第2駆動部(図示省略)と係合する。係合部75は、+Z方向に開口する第1開口部751と、+X方向に係合部75を貫通する第2開口部752と、を有し、第1開口部751と第2開口部752とは、係合部75内にて連通している。
第1開口部751の内部には、第2駆動部を構成する第2押圧部材が配置される。
第2開口部752の内部には、第2駆動部を構成する第2軸部材が配置される。第2軸部材は、第2押圧部材と噛合している。
第2駆動部は、第2部材7をX軸に沿って移動させる。第2駆動部は、上記のように、第2軸部材及び第2押圧部材を有する。
第2軸部材が回動されると、第2軸部材の回動軸を中心とする回動が第1開口部751の内面によって規制された第2押圧部材が、X軸に沿って移動される。第2押圧部材が移動されると、第2部材7は、第2押圧部材と同方向に移動される。
上記のように、付勢部64は当接面74と当接しており、フランジ363と一体化された第1部材6は、第2部材7とともに移動される。このため、第2軸部材が回動されると、第2部材7、第1部材6及び投射光学装置36は、X軸に沿って移動される。
なお、図示を省略するが、第2軸部材において第2押圧部材とは反対側の端部には、外装筐体2の外部に露出されてユーザーによって操作可能な第2ダイヤルが設けられる。しかしながら、これに限らず、第2軸部材は、外装筐体2内に設けられる第2モーターのスピンドルと接続されていてもよい。
2つの付勢部76は、第2部材付勢部に相当する。2つの付勢部76は、図12及び図13に示すように、第2部材7において−Y方向の端面7Bに設けられている。2つの付勢部76のうち、一方の付勢部76は、+X方向に設けられ、他方の付勢部76は、−X方向に設けられている。
2つの付勢部76のそれぞれは、−Y方向に突出して、第3部材8の後述する配置部82の内面に当接する当接部761を有する。各付勢部76は、端面7Bの一部が切り欠かれて構成された板ばねである。すなわち、第2部材7は、各付勢部76を形成する切欠762を有する。2つの付勢部76は、当接部761が第3部材8と当接することによって、第2部材7を+Y方向に付勢する。なお、第2部材7に設けられる付勢部76の数は、適宜変更可能である。
4つの摺動部77は、第2部材7における光出射側である+Z方向の面7Cの四隅に応じた位置から+Z方向に突出している。4つの摺動部77のそれぞれは、第3部材8の摺動面85のうち対応する摺動面85に当接する。4つの摺動部77は、第2部材7がX軸に沿って移動されるときに、対応する摺動面85に沿って移動する。
[第3部材の構成]
図14は、光入射側である−Z方向から見た第3部材8を示す斜視図である。図15は、光出射側である+Z方向から見た第3部材8を示す斜視図である。
第3部材8は、第2部材7をX軸に沿って移動可能に支持する他、保持体5とともに、フランジ363、第1部材6及び第2部材7をZ軸において挟持する。第3部材8は、第1部材6をY軸に沿って移動させる第1駆動部(図示省略)と、第2部材7をX軸に沿って移動させる第2駆動部(図示省略)とが取り付けられる。
第3部材8は、図14及び図15に示すように、固定部81、配置部82、通過口83、4つの押圧部84、4つの摺動面85、第1取付部86及び第2取付部87を有する。
固定部81は、保持体5に対して第3部材8を固定する第2固定部に相当する。固定部81は、第3部材8における+X方向の端部及び−X方向の端部に位置する。固定部81は、複数の孔部811と、2つの位置決めピン812と、を有する。
複数の孔部811のうち、+X方向の固定部81に位置する少なくとも1つの孔部811、及び、−X方向の固定部81に位置する少なくとも1つの孔部811は、保持体5と第3部材8とを固定するねじ等の固定具(図示省略)が挿通する孔部である。
複数の孔部811のうち、+X方向の固定部81に位置する少なくとも1つの他の孔部811、及び、−X方向の固定部81に位置する少なくとも1つの他の孔部811は、シフト機構4と光学部品用筐体35とを固定するねじ等の他の固定具(図示省略)が挿通する孔部である。
2つの位置決めピン812のうち、一方の位置決めピン812は、+X方向の固定部81に設けられ、他方の位置決めピン812は、−X方向の固定部81に設けられている。各位置決めピン812は、保持体5が有する2つの位置決め孔513のうち、対応する位置決め孔513に挿入される。
図16は、投射光学装置36及びシフト機構4を−X方向から見た側面図である。
配置部82は、図14に示すように、+Z方向に凹む凹状に形成され、−Z方向に開口している。配置部82は、−Z方向から見て略矩形状に形成されている。配置部82内には、第1部材6及び第2部材7が配置される。
ここで、フランジ363、第1部材6及び第2部材7が保持体5と第3部材8との間に挟まれた状態にて、固定部51,81にて、保持体5と第3部材8とを固定した場合、図16に示すように、固定部51における+Z方向の面と固定部81における−Z方向の面とは接触する。保持体5と第3部材8とが固定されたときに、フランジ363、第1部材6及び第2部材7は、保持体5の凹部54及び第3部材8の配置部82によって形成される収容空間Sに収容される。
通過口83は、図14及び図15に示すように、配置部82の底部を+Z方向に貫通している。すなわち、通過口83は、Z軸に沿って第3部材8を貫通している。通過口83は、略円形状に形成されており、鏡筒362は、通過口83を挿通する。
4つの押圧部84は、配置部82の底部における四隅に設けられている。すなわち、各押圧部84は、第3部材8において第2部材7の面7Cに対応する位置に設けられている。
各押圧部84は、第3部材8の一部が切り欠かれて構成される板ばねである。このため、保持体5及び第3部材8がフランジ363、第1部材6及び第2部材7を挟持し、第2部材7の摺動部77が押圧部84と接触するとき、各押圧部84は、−Z方向への付勢力を各摺動部77に作用させる。すなわち、各押圧部84は、第2部材7を基準面55側である−Z方向に押圧して付勢し、ひいては、第2部材7に対して−Z方向に位置するフランジ363及び第1部材6を基準面55に向かって押圧して付勢する。
なお、押圧部84は、必ずしも4つ設けられていなくてもよく、押圧部84の数は、適宜変更可能である。
摺動面85は、4つの押圧部84における−Z方向の面に位置する。4つの摺動面85のそれぞれには、対応する摺動部77が当接する。各摺動部77は、第2部材7がX軸に沿って移動するときに、摺動面85に沿って摺動する。
第1取付部86は、第3部材8の+Y方向の端部における−X方向の部位に設けられている。第1取付部86は、第1凹部861及び第2凹部862を有する。
第1凹部861は、−Z方向及び−Y方向に開口している。シフト機構4が組み合わされたときに、第1凹部861内には、第1部材6の係合部63における+Y方向の一部が配置される。
第2凹部862は、第1凹部861よりも+Y方向に位置し、±Y方向及び−Z方向に開口している。第2凹部862には、第1駆動部の第1軸部材が取り付けられる。
第2取付部87は、第3部材8の+Y方向の端部における+X方向の部位に設けられている。第2取付部87は、第1凹部871及び第2凹部872を有する。
第1凹部871は、−Z方向及び±Y方向に開口している。シフト機構4が組み合わされたときに、第1凹部871内には、第2部材7の係合部75における+Y方向の端部が配置される。
第2凹部872は、第1凹部871よりも+X方向に位置し、±X方向及び−Z方向に開口している。第2凹部872には、第2駆動部の第2軸部材が取り付けられる。
[シフト機構の作用]
図17は、YZ平面に沿うシフト機構4及びフランジ363の断面を示す図である。
図17に示すように、第1部材6は、ピン61がフランジ363の孔部3632に圧入されることによって、フランジ363と一体化される。第1部材6は、第1部材6の一部が第2部材7の凹部71内に配置され、付勢部64(図11)が凹部71の内面のうち当接面74(図12)を押圧することによって、Y軸に沿って移動可能に第2部材7と一体化される。
また、第2部材7は、第2部材7の一部が第3部材8の配置部82内に配置され、付勢部76が配置部82の内面を押圧することによって、X軸に沿って移動可能に第3部材8と一体化される。
第3部材8は、保持体5とともに、フランジ363、第1部材6及び第2部材7を挟持する。このとき、フランジ363の摺動部3631は、保持体5の基準面55に当接し、第3部材8の押圧部84が、保持体5の基準面55に向かってフランジ363、第1部材6及び第2部材7を付勢する。
このため、第1駆動部によって第1部材6がY軸に沿って移動される場合、第1部材6は、摺動部3631が当接する基準面55に沿って移動する。すなわち、第1部材6にフランジ363が保持された投射光学装置36は、基準面55に沿ってY軸に沿う方向に移動する。
また、第2駆動部によって第2部材7がX軸に沿って移動される場合、第2部材7と第1部材6とは一体的に移動されるので、第2部材7は、摺動部3631が当接する基準面55に沿って移動する。すなわち、第2部材7と一体化された第1部材6及び投射光学装置36は、基準面55に沿ってX軸に沿う方向に移動する。
このように、投射光学装置36は、色合成部346を保持する保持体5の基準面55に沿ってY軸に沿う方向に移動されるとともに、基準面55に沿ってX軸に沿う方向に移動される。このため、投射光学装置36の光軸に直交する基準面55が精度よく形成されている場合、換言すると、基準面55の平面度、及び、投射光学装置36の光軸に直交する仮想面に対する平行度が高い保持体5を採用することによって、投射光学装置36をY軸及びX軸に沿って精度よく移動させることができる。従って、投射光学装置36によって投射される画像に、フレア又は片ボケが発生することを抑制できる。
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
プロジェクター1は、光源30、光変調装置343、投射光学装置36、光学部材としての色合成部346、及び、シフト機構4を備える。光変調装置343は、光源30から出射される光を画像情報に応じて変調して画像光を形成する。色合成部346は、光変調装置343からの光を投射光学装置36へと導く。
投射光学装置36は、光変調装置343によって変調された光を投射する。投射光学装置36は、複数のレンズ361と、複数のレンズを内部に収納する鏡筒362と、鏡筒362に設けられ、鏡筒362の径方向外側に突出するフランジ363と、を有する。
シフト機構4は、投射光学装置36の光軸に直交するY軸、並びに、投射光学装置36の光軸及びY軸に直交するX軸に沿って投射光学装置36を移動させる。Y軸は第1軸に相当し、X軸は第2軸に相当する。シフト機構4は、保持体5、第1部材6、第2部材7及び第3部材8を備える。
保持体5は、光学部材である色合成部346を保持する保持部53、及び、フランジ363が摺動される基準面55を有する。第1部材6は、フランジ363を支持する。第2部材7は、Y軸に沿って移動可能に第1部材6を支持する。第3部材8と、X軸に沿って移動可能に第2部材7を支持する。
フランジ363は、基準面55に沿って摺動する摺動部3631を有する。保持体5及び第3部材8は、投射光学装置36光軸に沿うZ軸においてフランジ363、第1部材6及び第2部材7を挟持する。保持体5及び第3部材8のうち一方の部材は、他方の部材に固定されている。
このような構成によれば、フランジ363は、第1部材6によって支持されているので、第1部材6がY軸に沿って移動されると、投射光学装置36は、第1部材6とともに同方向に移動される。また、フランジ363を支持する第1部材6は、第2部材7によって支持されているので、第2部材7がX軸に沿って移動されると、投射光学装置36は、第1部材6及び第2部材7とともに同方向に移動される。フランジ363は、保持体5が有する基準面55に沿って摺動する摺動部3631を有し、フランジ363、第1部材6及び第2部材7は、保持体5及び第3部材8によって挟持されているので、摺動部3631と基準面55との当接が維持された状態では、投射光学装置36は、基準面55に沿ってY軸又はX軸に沿う方向に移動される。このため、基準面55が精度よく形成されていれば、Y軸及びX軸に沿って投射光学装置36を精度よく移動させることができる。従って、投射光学装置36によって投射される画像にフレア及び片ボケが発生することを抑制できる。
第3部材8は、第2部材7を基準面55側に押圧して付勢する押圧部84を有する。
このような構成によれば、押圧部84によって、第2部材7だけでなく、第1部材6と第1部材6によって支持されるフランジ363を基準面55側に付勢できるので、摺動部3631と基準面55との当接状態を維持できる。従って、投射光学装置36を精度よく移動させることができる。
押圧部84は、第3部材8の一部が切り欠かれて構成される板ばねである。
このような構成によれば、押圧部84を簡易に構成でき、第3部材8、ひいては、シフト機構4を簡易に構成できる。
第1部材6は、第2部材7の当接面74と当接して、第1部材6を第2軸に沿う方向である+X方向に付勢する第1部材付勢部としての付勢部64を有する。
このような構成によれば、第2部材7によって支持される第1部材6がX軸に沿う方向にがたつくことを抑制しつつ、第1部材6を第2部材7と一体化できる。従って、投射光学装置36を精度よく移動させることができる。
第2部材7は、第1部材6が保持体5側から配置される凹部71を有する。第1部材付勢部としての付勢部64は、凹部71の内面のうち当接面74に当接することによって、第1部材6をX軸に沿う方向である−X方向に付勢する。
このような構成によれば、凹部71内においてX軸に沿う方向における第1部材6のがたつきを抑制できる。従って、投射光学装置36を精度よく移動させることができる。
付勢部64は、第1部材6の一部が切り欠かれて構成される板ばねである。
このような構成によれば、付勢部64を簡易に構成でき、第1部材6、ひいては、シフト機構4を簡易に構成できる。
第2部材7は、第2部材7をY軸に沿う方向に付勢する第2部材付勢部としての付勢部76を有する。
このような構成によれば、第3部材8によって支持される第2部材7がY軸に沿う方向にがたつくことを抑制できる。従って、投射光学装置36を精度よく移動させることができる。
第3部材8は、第2部材7が保持体5側から配置される凹状の配置部82を有する。付勢部76は、配置部82の内面に当接することによって、第2部材7をY軸に沿う方向である+Y方向に付勢する。
このような構成によれば、配置部82内においてY軸に沿う方向に第2部材7ががたつくことを抑制できる。従って、投射光学装置36を精度よく移動させることができる。
付勢部76は、第2部材7の一部が切り欠かれて構成される板ばねでる。
このような構成によれば、付勢部76を簡易に構成でき、第2部材7、ひいては、シフト機構4を簡易に構成できる。
[実施形態の変形]
本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形及び改良等は、本開示に含まれるものである。
上記実施形態では、光学部材として、それぞれ異なる色光を変調する3つの光変調装置343から出射された光を合成し、合成した光を投射光学装置36に導く色合成部346を挙げた。しかしながら、本開示に適用可能な光学部材は、色合成部346に限らず、他の特性を有する光学部材であってもよい。例えば、光学部材は、光変調装置であってもよい。
上記実施形態では、第1部材6は、投射光学装置36の光軸に直交するY軸に沿って移動可能とし、第2部材7は、投射光学装置36の光軸及びY軸のそれぞれに直交するX軸に沿って移動可能とした。しかしながら、これに限らず、シフト機構は、第1部材6がX軸に沿って移動可能に構成され、第2部材7がY軸に沿って移動可能に構成されていてもよい。すなわち、第1軸がX軸であってもよく、第2軸がY軸であってもよい。
上記実施形態では、第3部材8は、第2部材7を基準面55側に押圧して付勢する押圧部84を有するとした。しかしながら、これに限らず、押圧部84は無くてもよい。
また、押圧部84は、第3部材8の一部が切り欠かれて構成される板ばねでなくてもよく、板ばね及びコイルばね等の付勢部材が、押圧部84に代えて第3部材8に設けられていてもよい。
上記実施形態では、第1部材6は、第2部材7の当接面74と当接して、第1部材6をX軸に沿う方向である−X方向に付勢する第1部材付勢部としての付勢部64を有するとした。しかしながら、これに限らず、第1部材付勢部は無くてもよい。
また、付勢部64は、凹部71の内面に当接するとした。しかしながら、これに限らず、第2部材7に対して第1部材をX軸に沿う方向に付勢できれば、付勢部64は、第2部材7における他の部位に当接してもよい。例えば、第2部材7が、光入社側の面7Aから突出して付勢部64と当接する突出部を備えていてもよい。また、第2部材7は、凹部71を備えていなくてもよい。
この他、付勢部64は、第1部材6の一部が切り欠かれて構成される板ばねでなくてもよく、板ばね及びコイルばね等の付勢部材が、付勢部64に代えて第1部材6に設けられていてもよい。
上記実施形態では、第2部材7は、第2部材7をY軸に沿う方向に付勢する第2部材付勢部としての付勢部76を有するとした。しかしながら、これに限らず、第2部材付勢部は無くてもよい。
また、付勢部76は、配置部82の内面に当接するとした。しかしながら、これに限らず、第3部材8に対して第2部材をY軸に沿う方向に付勢できれば、付勢部76は、第3部材8における他の部位に当接してもよい。例えば、第3部材8が、光入射側の面8Aから突出して付勢部76と当接する突出部を備えていてもよい。また、第3部材8は、凹状の配置部82を備えていなくてもよい。
この他、付勢部76は、第2部材7の一部が切り欠かれて構成される板ばねでなくてもよく、板ばね及びコイルばね等の付勢部材が、付勢部76に代えて第2部材7に設けられていてもよい。
上記実施形態では、基準面55は、保持体5において色合成部346を保持する保持部53が位置する面5Aとは反対側の面5Bに設けられるとした。しかしながら、これに限らず、保持体5において、基準面55は、保持部53が位置する面と同じ面に設けられていてもよい。すなわち、基準面55は、保持体5における光入射側の面5Aに設けられていてもよく、保持体5における光出射側の面5Bに設けられていてもよい。
上記実施形態では、保持体5における第1固定部としての固定部51と、第3部材8における第2固定部としての固定部81とは、互いに接触した状態にて固定されるとした。しかしながら、これに限らず、保持体5と第3部材8とが互いに固定されたときに、固定部51,81は互いに離間していてもよい。
上記実施形態では、プロジェクター1は、3つの光変調装置343(343B,343G,343R)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも、本開示を適用可能である。
上記実施形態では、光変調装置343は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルであるとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置として、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記実施形態では、画像投射部3は、図1に示すレイアウト及び光学部品を有する構成を例示した。しかしながら、これに限らず、他のレイアウト及び光学部品を有する画像投射部を本開示のプロジェクターに採用してもよい。
[本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
本開示の一態様に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から出射される光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、前記光変調装置からの光を前記投射光学装置へと導く光学部材と、前記投射光学装置の光軸に直交する第1軸、並びに、前記光軸及び前記第1軸に直交する第2軸に沿って前記投射光学装置を移動させるシフト機構と、を備え、前記投射光学装置は、複数のレンズと、前記複数のレンズを内部に収納する鏡筒と、前記鏡筒に設けられ、前記鏡筒の径方向外側に突出するフランジと、を有し、前記シフト機構は、前記光学部材を保持する保持部、及び、前記フランジが摺動される基準面を有する保持体と、前記フランジを支持する第1部材と、前記第1軸に沿って移動可能に前記第1部材を支持する第2部材と、前記第2軸に沿って移動可能に前記第2部材を支持する第3部材と、を備え、前記フランジは、前記基準面に沿って摺動する摺動部を有し、前記保持体及び前記第3部材は、前記光軸に沿って前記フランジ、前記第1部材及び前記第2部材を挟持し、前記保持体及び前記第3部材のうち一方の部材は、他方の部材に固定されている。
このような構成によれば、投射光学装置のフランジは、第1部材によって支持されているので、第1部材が第1軸に沿う方向に移動されると、投射光学装置は、第1部材とともに同方向に移動される。また、フランジを支持する第1部材は、第2部材によって支持されているので、第2部材が第2軸に沿う方向に移動されると、投射光学装置は、第1部材及び第2部材とともに同方向に移動される。フランジは、保持体が有する基準面に沿って摺動する摺動部を有し、フランジ、第1部材及び第2部材は、保持体及び第3部材によって挟持されているので、摺動部と基準面との当接が維持された状態にて、投射光学装置は、基準面に沿って第1軸に沿う方向及び第2軸に沿う方向に移動される。このため、基準面が精度よく形成されていれば、投射光学装置の光軸に直交する方向である第1軸に沿う方向及び第2軸に沿う方向に投射光学装置を精度よく移動させることができる。従って、投射光学装置によって投射される画像にフレア及び片ボケが発生することを抑制できる。
上記一態様では、前記第3部材は、前記第2部材を前記基準面側に押圧して付勢する押圧部を有していてもよい。
このような構成によれば、押圧部によって、第2部材だけでなく、第1部材と第1部材によって支持されるフランジとを基準面側に付勢できるので、摺動部と基準面との当接状態を維持できる。従って、投射光学装置を精度よく移動させることができる。
上記一態様では、前記押圧部は、前記第3部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであってもよい。
このような構成によれば、押圧部を簡易に構成できる。従って、第3部材、ひいては、シフト機構を簡易に構成できる。
上記一態様では、前記第1部材は、前記第2部材と当接して、前記第1部材を前記第2軸に沿う方向に付勢する第1部材付勢部を有していてもよい。
このような構成によれば、第2部材によって支持される第1部材が第2軸に沿う方向にがたつくことを抑制しつつ、第1部材を第2部材と一体化できる。従って、投射光学装置を精度よく移動させることができる。
上記一態様では、前記第2部材は、前記第1部材が前記保持体側から配置される凹部を有し、前記第1部材付勢部は、前記凹部の内面に当接することによって、前記第1部材を前記第2軸に沿う方向に付勢してもよい。
このような構成によれば、凹部内において第2軸に沿う方向における第1部材のがたつきを抑制できる。従って、投射光学装置を精度よく移動させることができる。
上記一態様では、前記第1部材付勢部は、前記第1部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであってもよい。
このような構成によれば、第1部材付勢部を簡易に構成できる。従って、第1部材、ひいては、シフト機構を簡易に構成できる。
上記一態様では、前記第2部材は、前記第2部材を前記第1軸に沿う方向に付勢する第2部材付勢部を有していてもよい。
このような構成によれば、第3部材によって支持される第2部材が第1軸に沿う方向にがたつくことを抑制できる。従って、投射光学装置を精度よく移動させることができる。
上記一態様では、前記第3部材は、前記第2部材が前記保持体側から配置される凹状の配置部を有し、前記第2部材付勢部は、前記配置部の内面に当接することによって、前記第2部材を前記第1軸に沿う方向に付勢してもよい。
このような構成によれば、配置部において第1軸に沿う方向における第2部材の位置を維持できる。従って、投射光学装置を精度よく移動させることができる。
上記一態様では、前記第2部材付勢部は、前記第2部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであってもよい。
このような構成によれば、第2部材付勢部を簡易に構成できる。従って、第2部材、ひいては、シフト機構を簡易に構成できる。
1…プロジェクター、30…光源、34…画像形成部、343(343B,343G,343R)…光変調装置、346…色合成部(光学部材)、347B,347G,347R…保持部材、36…投射光学装置、361…レンズ、362…鏡筒、363…フランジ、4…シフト機構、5…保持体、53…保持部、531…第1保持部、532…第2保持部、6…第1部材、64…付勢部(第1部材付勢部)、7…第2部材、71…凹部、76…付勢部(第2部材付勢部)、8…第3部材、82…配置部、84…押圧部。

Claims (9)

  1. 光源と、
    前記光源から出射される光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
    前記光変調装置からの光を前記投射光学装置へと導く光学部材と、
    前記投射光学装置の光軸に直交する第1軸、並びに、前記光軸及び前記第1軸に直交する第2軸に沿って前記投射光学装置を移動させるシフト機構と、を備え、
    前記投射光学装置は、
    複数のレンズと、
    前記複数のレンズを内部に収納する鏡筒と、
    前記鏡筒に設けられ、前記鏡筒の径方向外側に突出するフランジと、を有し、
    前記シフト機構は、
    前記光学部材を保持する保持部、及び、前記フランジが摺動される基準面を有する保持体と、
    前記フランジを支持する第1部材と、
    前記第1軸に沿って移動可能に前記第1部材を支持する第2部材と、
    前記第2軸に沿って移動可能に前記第2部材を支持する第3部材と、を備え、
    前記フランジは、前記基準面に沿って摺動する摺動部を有し、
    前記保持体及び前記第3部材は、前記光軸に沿って前記フランジ、前記第1部材及び前記第2部材を挟持し、
    前記保持体及び前記第3部材のうち一方の部材は、他方の部材に固定されていることを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第3部材は、前記第2部材を前記基準面側に押圧して付勢する押圧部を有することを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
    前記押圧部は、前記第3部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであることを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第1部材は、前記第2部材と当接して、前記第1部材を前記第2軸に沿う方向に付勢する第1部材付勢部を有することを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項4に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第2部材は、前記第1部材が前記保持体側から配置される凹部を有し、
    前記第1部材付勢部は、前記凹部の内面に当接することによって、前記第1部材を前記第2軸に沿う方向に付勢することを特徴とするプロジェクター。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第1部材付勢部は、前記第1部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであることを特徴とするプロジェクター。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第2部材は、前記第2部材を前記第1軸に沿う方向に付勢する第2部材付勢部を有することを特徴とするプロジェクター。
  8. 請求項7に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第3部材は、前記第2部材が前記保持体側から配置される凹状の配置部を有し、
    前記第2部材付勢部は、前記配置部の内面に当接することによって、前記第2部材を前記第1軸に沿う方向に付勢することを特徴とするプロジェクター。
  9. 請求項8に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第2部材付勢部は、前記第2部材の一部が切り欠かれて構成される板ばねであることを特徴とするプロジェクター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022094298A (ja) * 2021-09-03 2022-06-24 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機

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