JP2021143720A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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隆英 齋藤
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Abstract

【課題】 簡便な構造により、偏心型減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を抑制し、潤滑剤の枯渇を防止する。【解決手段】 駆動力を供給可能な電動モータ4と、回転軸Xを中心として回転可能な入力回転体2と、自転可能でかつ回転軸を中心として公転可能な遊星回転体22と、回転軸Xを中心として回転可能な出力回転体3とを有し、遊星回転体22が入力回転体2および出力回転体3のそれぞれと噛み合い、入力回転体2に対する出力回転体3の回転位相差を変更する減速機5を備え、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35、および入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40に、減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を阻止するシールリング37,41を配設する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
外部から駆動力が入力される入力側と、入力された駆動力を出力する出力側とで、回転位相差を変化させることが可能な電動アクチュエータがある。
この電動アクチュエータとして、例えば、自動車のエンジンの吸気バルブと排気バルブの一方または両方の開閉タイミングを変更する可変バルブタイミング装置に用いられるものが知られている。
一般的に、この種の電動アクチュエータは、電動モータと、電動モータによる駆動力を得て回転力を減速して伝達する減速機とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
電動モータによって減速機が駆動されない時は、入力側部材(例えば、スプロケット)と出力側部材(例えば、カムシャフト)とが同期回転する。
電動モータによって減速機が駆動される時は、減速機によって入力側部材に対する出力側部材の回転位相差が変更され、これによってバルブの開閉タイミングが調整される。
特開2018−194151号公報
ところで、特許文献1に記載の電動アクチュエータでは、入力回転体と出力回転体との間に配設された内歯車が偏心回転運動を行うことにより、入力回転体に対する出力回転体の回転位相差を変更する偏心型減速機を採用している。
この偏心型減速機は、入力回転体および出力回転体の外周に設けられた外歯部と、内歯車の内周に設けられた内歯部との噛み合い構造となっている。
この外歯部と内歯部との噛み合いによる内歯車の偏心回転運動を円滑に行うため、電動アクチュエータのハウジング内にグリース等の潤滑剤を封入している。この潤滑剤により減速機の効率および耐久性の向上を図っている。
しかしながら、外歯部と内歯部との噛み合いによる内歯車の偏心回転運動では、ポンプ作用により外歯部と内歯部との噛み合い部(歯面)で潤滑剤が流動し易くなっている。そのため、噛み合い部から潤滑剤が流出して枯渇するおそれがある。
このように、外歯部と内歯部との噛み合い部で潤滑剤が枯渇すると、潤滑性能を維持することが困難となり、噛み合い部での摺動抵抗が大きくなる。その結果、減速機の効率および耐久性の低下を招来する。
そこで、本発明は前述の課題に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、簡便な構造により、偏心型減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を抑制し、潤滑剤の枯渇を防止し得る電動アクチュエータを提供することにある。
本発明に係る電動アクチュエータは、駆動力を供給可能な電動モータと、回転軸を中心として回転可能な入力回転体と、自転可能でかつ回転軸を中心として公転可能な遊星回転体と、回転軸を中心として回転可能な出力回転体とを有し、遊星回転体が入力回転体および出力回転体のそれぞれと噛み合い、入力回転体に対する出力回転体の回転位相差を変更する減速機を備えている。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間、および入力回転体と出力回転体間の軸方向隙間のうち、少なくとも入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間に、減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止するシール部を配設したことを特徴とする。
本発明では、減速機における遊星回転体の偏心回転運動が行われても、入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間に配設されたシール部により、減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止することができ、減速機の噛み合い部で潤滑剤を保持し易くなる。
このように、減速機の噛み合い部で潤滑剤を保持し易くなることから、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部での摺動抵抗を小さくすることができる。
ここで、「少なくとも入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間にシール部を配設する」とは、入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間に加えて、入力回転体と出力回転体間の軸方向隙間にも、シール部を配設してもよいことを意味する。
本発明のシール部は、遊星回転体と対向する入力回転体の端面に形成した凹部に嵌合され、入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間を閉塞した構造が望ましい。シール部としては、シールリングおよび滑り軸受から選択されたいずれか一つが有効である。
このような構造を採用すれば、入力回転体端面の凹部に嵌合したシールリングや滑り軸受という簡易な構造でシール部を実現できる。また、シールリングや滑り軸受により減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止することができ、減速機の噛み合い部で潤滑剤を保持することが容易となる。
本発明のシール部は、遊星回転体と対向する入力回転体の端面に凹部を形成すると共に、入力回転体と対向する遊星回転体の端面に凸部を形成し、凹部に凸部を入り込ませた非接触のラビリンス構造が望ましい。
このような構造を採用すれば、シール部を非接触のラビリンス構造という簡易な構造で実現できる。また、非接触のラビリンス構造により減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止することができ、減速機の噛み合い部で潤滑剤を保持することが容易となる。
本発明によれば、減速機における遊星回転体の偏心回転運動が行われても、シール部により、減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止することで、減速機の噛み合い部で潤滑剤を保持し易くなる。
これにより、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部での摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、減速機の効率および耐久性の向上が図れる。
本発明の実施形態で、電動アクチュエータの全体構成を示す断面図である。 図1のP−P線に沿う断面図である。 図1のQ−Q線に沿う断面図である。 図1のシール部を示すA部拡大断面図である。 図1の電動アクチュエータを示す組立分解斜視図である。 本発明の他の実施形態で、シール部を示す要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態で、シール部を示す要部拡大断面図である。
本発明に係る電動アクチュエータの実施形態を図面に基づいて詳述する。以下の実施形態では、可変バルブタイミング装置に適用される電動アクチュエータを例示するが、可変バルブタイミング装置以外にも適用可能である。
図1は電動アクチュエータの全体構成を示す断面図、図2は図1のP−P線に沿う断面図、図3は図1のQ−Q線に沿う断面図である。この実施形態の特徴的な構成を説明する前に電動アクチュエータの全体構成を説明する。
この実施形態の電動アクチュエータ1は、図1〜図3に示すように、入力回転体2と、出力回転体3と、電動モータ4と、減速機5と、これらを収容するケーシング6とを主要な構成要素として備えている。
入力回転体2は、外部の駆動源(図示せず)から駆動力が入力されて回転駆動する部材である。入力回転体2は、小径部11と、小径部11よりも大径の大径部12とを一体に有する。
入力回転体2は、ケーシング6に対してシール付き転がり軸受7によって回転可能に支持されている。シール付き転がり軸受7で、ケーシング6と入力回転体2との間の空間が密封されている。
出力回転体3は、入力回転体2に入力された駆動力を外部へ出力する部材である。出力回転体3は、ボルト8により出力軸としてのシャフト9が一体に回転するように締結される。出力回転体3は、入力回転体2に対して回転軸Xを中心として同軸上に配置されると共に相対回転可能に構成されている。
入力回転体2の大径部12の内周には、シール付き転がり軸受10が配置されている。シャフト9は、入力回転体2に対してシール付き転がり軸受10によって回転可能に支持されている。シール付き転がり軸受10で、入力回転体2とシャフト9との間の空間が密封されている。
ケーシング6は、組み立て性の向上を図るため、有底円筒状の本体部13と、本体部13を閉塞する蓋部14とに分割されている。本体部13と蓋部14とは、ボルト等の締結手段(図示せず)を用いて一体化されている。
蓋部14には、電動モータ4へ給電するための給電線や、電動モータ4の回転数を検知する回転数検知センサ(図示せず)に接続される信号線を外部へ引き出すための筒状突起15(図5参照)が設けられている。
ケーシング6の蓋部14と出力回転体3との間の空間は、シール付き転がり軸受16で密封されている。シール付き転がり軸受16によって、出力回転体3は、ケーシング6の蓋部14に対して回転可能に支持されている。
電動モータ4は、ケーシング6の本体部13に固定されたステータ17と、ステータ17の径方向内側に隙間をもって対向配置されたロータ18とを有するラジアルギャップ型モータである。ステータ17とロータ18との間に作用する励磁力により、ステータ17に対してロータ18が回転軸Xを中心として回転する。
減速機5の主要部は、入力回転体2の外周に形成された第一外歯部19と、出力回転体3の外周に形成された第二外歯部20と、ロータ18と一体に回転する偏心部材21と、偏心部材21の内周に配置された遊星回転体22と、偏心部材21と遊星回転体22との間に配置された針状ころ軸受23とで構成されたサイクロイド減速機である。
偏心部材21は、ロータ18の内周に固定された小径筒部24と、小径筒部24よりも大径に形成されてロータ18から軸方向に突出する大径筒部25とを一体に有する。小径筒部24および大径筒部25は、ケーシング6に対して転がり軸受26,27によって回転自在に支持されている。
偏心部材21の外周面は、回転軸Xと同軸に形成されている。小径筒部24の内周面は、入力回転体2および出力回転体3の各中心軸(回転軸X)に対して偏心するように配置されている。これに対して、大径筒部25の内周面は、入力回転体2および出力回転体3の各中心軸(回転軸X)と同軸上に配置されている。
遊星回転体22は、小径筒部28と、小径筒部28よりも大径の大径筒部29とを一体に有する。大径筒部29の内周に第一内歯部30が形成され、小径筒部28の内周に第二内歯部31が形成されている。
第一内歯部30と第二内歯部31は、何れも径方向の断面が曲線(例えばトロコイド系曲線)を描く複数の歯で構成されている。第二内歯部31のピッチ円径は、第一内歯部30のピッチ円径よりも小さい。また、第二内歯部31の歯数は、第一内歯部30の歯数よりも少ない。
入力回転体2の外周には、遊星回転体22の第一内歯部30と噛み合うように第一外歯部19が対向して形成されている。また、出力回転体3の外周には、遊星回転体22の第二内歯部31と噛み合うように第二外歯部20が対向して形成されている。
第一外歯部19と第二外歯部20は、何れも径方向の断面が曲線(例えばトロコイド系曲線)を描く複数の歯で構成されている。第二外歯部20のピッチ円径は、第一外歯部19のピッチ円径よりも小さい。また、第二外歯部20の歯数は、第一外歯部19の歯数よりも少ない。
第一外歯部19の歯数は、互いに噛み合う第一内歯部30の歯数よりも少なく、好ましくは一つ少ない。同様に、第二外歯部20の歯数も、互いに噛み合う第二内歯部31の歯数よりも少なく、好ましくは一つ少ない。
この実施形態では、第一内歯部30の歯数を24個、第二内歯部31の歯数を20個、第一外歯部19の歯数を23個、第二外歯部20の歯数を19個としている。
遊星回転体22は、大径筒部29と偏心部材21の大径筒部25との間に配置された転がり軸受32と、小径筒部28と偏心部材21の小径筒部24との間に配置された針状ころ軸受23とによって、偏心部材21に対して回転可能に支持されている。
このように、転がり軸受32と針状ころ軸受23とによって、遊星回転体22を偏心部材21に対して支持することにより、遊星回転体22の径方向の振れを低減し、遊星回転体22の径方向の振れに伴う動力伝達効率の低下を抑制している。
また、遊星回転体22は、針状ころ軸受23および転がり軸受32を介して偏心部材21の内周に配置されていることで、入力回転体2および出力回転体3の各中心軸(回転軸X)に対して偏心して配置されている。
遊星回転体22が回転軸Xに対して偏心して配置されているため、図2に示すように、第一内歯部30の中心軸Yは、回転軸Xに対して径方向に距離Eだけ偏心している。これにより、第一内歯部30と第一外歯部19とは、周方向一部の領域(図2の左側)で噛み合った状態となり、径方向反対側の領域(図2の右側)で噛み合わない状態となる。
また、図3に示すように、第二内歯部31の中心軸Yも、回転軸Xに対して径方向に距離Eだけ偏心している。これにより、第二内歯部31と第二外歯部20とは、周方向一部の領域(図3の右側)で噛み合った状態となり、径方向反対側の領域(図3の左側)で噛み合わない状態となる。
なお、図2および図3では、互いの矢視方向が異なっているため、第一内歯部30と第二内歯部31とのそれぞれの偏心方向が各図において互いに左右逆方向に示されているが、第一内歯部30と第二内歯部31は同じ方向に同じ距離Eだけ偏心している。
以上のような構造を具備する電動アクチュエータ1の動作例を以下に説明する。
電動モータ4に通電されず、電動モータ4から減速機5へ駆動力が供給されない状態では、外部からの駆動力によって入力回転体2が回転駆動すると、入力回転体2の回転が遊星回転体22を介して出力回転体3に伝達される。これにより、出力回転体3は入力回転体2と同期して回転する。
つまり、入力回転体2と遊星回転体22は、第一外歯部19と第一内歯部30との噛み合い部33でのトルク伝達により、この噛み合い状態を保持したまま一体に回転する。同様に、遊星回転体22と出力回転体3も、第二内歯部31と第二外歯部20の噛み合い位置を保持したまま一体に回転する。そのため、入力回転体2と出力回転体3とは同じ回転位相を保持しながら回転する。
これに対して、電動モータ4に通電されて、電動モータ4から減速機5へ駆動力が供給された場合は、ロータ18と偏心部材21とが一体に回転することで、遊星回転体22が入力回転体2および出力回転体3に対して偏心回転運動を行う。
すなわち、電動モータ4の作動によりロータ18に結合された偏心部材21が回転軸Xを中心として一体に回転する。偏心部材21の回転に伴う押圧力が針状ころ軸受23および転がり軸受32を介して遊星回転体22に作用する。この押圧力により、第一内歯部30と第一外歯部19との噛み合い部33で周方向の分力が生じるため、遊星回転体22が入力回転体2に対して相対的に偏心回転運動を行う。
つまり、遊星回転体22が回転軸Xを中心として公転しながら、第一内歯部30および第二内歯部31の中心Yを中心として自転する。この際、遊星回転体22が一回公転するごとに、第一内歯部30と第一外歯部19との噛み合い位置が一歯分ずつ周方向にずれるため、遊星回転体22は減速されつつ回転(自転)する。
また、この遊星回転体22の偏心回転運動により、遊星回転体22が一回公転するごとに、第二内歯部31と第二外歯部20との噛み合い位置が一歯分ずつ周方向にずれる。これにより、出力回転体3が遊星回転体22に対して減速されつつ回転する。
このように、遊星回転体22を電動モータ4で駆動することにより、入力回転体2から入力される駆動力に電動モータ4からの駆動力が重畳され、出力回転体3の回転が電動モータ4からの駆動力の影響を受ける状態となる。そのため、入力回転体2に対する出力回転体3の相対的な回転位相差を正逆方向で変更することが可能となる。
ここで、減速機5による減速比をI、電動モータ4の回転速度をNm、入力回転体2の回転速度をNsとすると、出力回転体3の位相角度差は(Nm−Ns)/Iとなる。また、第一外歯部19の減速比をi1、第二外歯部20の減速比をi2とすると、減速機5による減速比Iは、I=i1×i2/|i1−i2|によって求められる。
例えば、第一外歯部19の減速比(i1)が24、第二外歯部20の減速比(i2)が20の場合、上式から減速比は120となる。このように、この実施形態における減速機5では、大きな減速比によって高トルクを得ることが可能となる。
この実施形態における電動アクチュエータ1の全体構成は、前述のとおりであるが、その特徴的な構成である潤滑構造について、以下に詳述する。
この実施形態の電動アクチュエータ1では、入力回転体2と出力回転体3との間に配設された遊星回転体22が偏心回転運動を行うことにより、入力回転体2に対する出力回転体3の回転位相差を変更する偏心型減速機5を採用している。
この偏心型減速機5は、入力回転体2の第一外歯部19と遊星回転体22の第一内歯部30との噛み合い構造、および出力回転体3の第二外歯部20と遊星回転体22の第二内歯部31との噛み合い構造を有する。
この噛み合い構造による遊星回転体22の偏心回転運動を円滑に行うため、電動アクチュエータ1のハウジング6内にグリース等の潤滑剤(図示せず)をシール付き転がり軸受7,10,16(図1参照)によって封入している。
この遊星回転体22の偏心回転運動では、ポンプ作用により、第一外歯部19と第一内歯部30との噛み合い部33、および第二外歯部20と第二内歯部31との噛み合い部34で潤滑剤が流動し易くなっている。
そこで、この実施形態の電動アクチュエータ1では、簡便な構造により、偏心型減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を抑制し、潤滑剤の枯渇を防止する手段を講じている。
図1および図4に示すように、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35に、減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を阻止するシール部としてシールリング37を配設している。
この実施形態では、遊星回転体22と対向する入力回転体2の端面に凹部として環状凹溝36(図5参照)を形成し、その環状凹溝36にシールリング37を圧入により嵌合させた構造を採用している。
このように、シールリング37を環状凹溝36に嵌合させた構造を採用することにより、シールリング37の径方向位置を規制することで、シールリング37の径方向での位置ずれを防止することができる。
シールリング37は、樹脂またはゴム製のC字状部材であり、図4および図5に示すように、両端のそれぞれに断面L字状の凹段部38と凸状部39とを形成し、一端の凹段部38と他端の凸状部39と嵌め合わせると共に、一端の凸状部39と他端の凹段部38とを嵌め合わせた形態をなす。
この形態でもって、シールリング37を環状凹溝36に嵌合させた時に径方向外側へ弾性力を作用させている。これにより、シールリング37が環状凹溝36内でがたつくことなく、遊星回転体22の端面と当接する状態を一定に保つことが可能となる。
このシールリング37により、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35を閉塞する。これにより、減速機5における遊星回転体22の偏心回転運動(ポンプ作用)が行われても、減速機5の噛み合い部33,34から減速機5の外部へ潤滑剤が流出することを阻止でき、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなる。
このように、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなることから、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部33,34での摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、減速機5の効率および耐久性の向上が図れる。
この実施形態では、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40にも、減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を阻止するシール部としてシールリング41を配設している。つまり、軸方向で対向する入力回転体2の端面と出力回転体3の端面間にシールリング41を圧入により挟み込んでいる。
シールリング41は、遊星回転体22の内周とシャフト9の外周との間に位置する。これにより、シールリング41の径方向位置を規制することで、シールリング41の径方向での位置ずれを防止することができる。
シールリング41は、樹脂またはゴム製の環状部材(図5参照)であり、小外径部42と、その小外径部42よりも大径の大外径部43とを一体に有する断面L形状をなす。大外径部43の端面が入力回転体2の端面と当接し、小外径部42の端面が出力回転体3の端面と当接する。
このシールリング41により、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40を閉塞する。これにより、減速機5における遊星回転体22の偏心回転運動が行われても、減速機5の噛み合い部33,34から入力回転体2の内周とシャフト9の外周との間を介して減速機5の外部へ潤滑剤が流出することを阻止でき、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなる。
このように、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなることから、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部33,34での摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、減速機5の効率および耐久性の向上が図れる。
なお、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35、および入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40のうち、少なくとも入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35にシールリング37を配設すればよい。
つまり、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40は、減速機5の内部に位置することから、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40に配設されるシールリング41は、必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。
以上の実施形態では、シール部として樹脂またはゴム製のシールリング37,41を例示したが、他のシール部として、図6に示す滑り軸受を採用することも可能である。なお、図6において、図4と同一部分には同一参照符号を付して重複説明は省略する。
図6に示す実施形態では、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35に配設されたシール部として、遊星回転体22と対向する入力回転体2の端面に凹部として環状凹溝36を形成し、その環状凹溝36に滑り軸受44を圧入により嵌合させている。
また、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40に配設されたシール部として、軸方向で対向する入力回転体2の端面と出力回転体3の端面間に滑り軸受45を圧入により挟み込んでいる。
この滑り軸受44,45により、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35、および入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40を閉塞する。これにより、減速機5における遊星回転体22の偏心回転運動(ポンプ作用)が行われても、減速機5の噛み合い部33,34から減速機5の外部へ潤滑剤が流出することを阻止でき、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなる。
このように、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなることから、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部33,34での摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、減速機5の効率および耐久性の向上が図れる。
この実施形態では、滑り軸受44,45を採用することにより、図4に示す実施形態で採用したシールリング37,41と比較して、遊星回転体22、入力回転体2および出力回転体3に対する摺動トルクを低減することが可能となる。
以上の実施形態では、シールリング37,41や滑り軸受44,45という簡易な構造によりシール部を実現している。このように、シールリング37,41や滑り軸受44,45により、減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を阻止することができ、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持することが容易となる。
また、以上の実施形態では、シール部としてシールリング37,41や滑り軸受44,45を例示したが、本発明はこれに限定されることなく、図7に示すようなシール部であってもよい。なお、図7において、図4と同一部分には同一参照符号を付して重複説明は省略する。
図7に示す実施形態では、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35に配設されたシール部として、遊星回転体22と対向する入力回転体2の端面に環状の凹部46を形成すると共に、入力回転体2と対向する遊星回転体22の端面に環状の凸部47を形成し、凹部46に凸部47を入り込ませた非接触のラビリンス構造48とする。
このラビリンス構造48において、遊星回転体22の凸部47と入力回転体2の凹部46との間に僅かな隙間を設けている。これにより、遊星回転体22と入力回転体2との間に摺動抵抗が発生しないようにしている。
なお、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40に配設されたシール部として、軸方向で対向する入力回転体2の端面と出力回転体3の端面間に、シールリング41または滑り軸受45を圧入により挟み込んでいる。
この実施形態では、入力回転体2と遊星回転体22間の軸方向隙間35をラビリンス構造48とし、入力回転体2と出力回転体3間の軸方向隙間40をシールリング41または滑り軸受45により閉塞する。
これにより、減速機5における遊星回転体22の偏心回転運動(ポンプ作用)が行われても、減速機5の噛み合い部33,34から減速機5の外部へ潤滑剤が流出することを阻止でき、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなる。
このように、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持し易くなることから、潤滑性能を維持することが容易となり、噛み合い部33,34での摺動抵抗を小さくすることができる。その結果、減速機5の効率および耐久性の向上が図れる。
この実施形態では、シール部を非接触のラビリンス構造48という簡易な構造で実現できる。このように、非接触のラビリンス構造48により、減速機5の噛み合い部33,34からの潤滑剤の流出を阻止することができ、減速機5の噛み合い部33,34で潤滑剤を保持することが容易となる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 電動アクチュエータ
2 入力回転体
3 出力回転体
4 電動モータ
5 減速機
22 遊星回転体
33,34 噛み合い部
35,40 軸方向隙間
36 凹部(環状凹溝)
37,41 シール部(シールリング)
44,45 シール部(滑り軸受)
46 凹部
47 凸部
48 シール部(ラビリンス構造)
X 回転軸

Claims (4)

  1. 駆動力を供給可能な電動モータと、回転軸を中心として回転可能な入力回転体と、自転可能でかつ前記回転軸を中心として公転可能な遊星回転体と、前記回転軸を中心として回転可能な出力回転体とを有し、前記遊星回転体が入力回転体および出力回転体のそれぞれと噛み合い、入力回転体に対する出力回転体の回転位相差を変更する減速機を備え、
    前記入力回転体と前記遊星回転体間の軸方向隙間、および入力回転体と前記出力回転体間の軸方向隙間のうち、少なくとも入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間に、前記減速機の噛み合い部からの潤滑剤の流出を阻止するシール部を配設したことを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記シール部は、前記遊星回転体と対向する前記入力回転体の端面に形成した凹部に嵌合され、入力回転体と遊星回転体間の軸方向隙間を閉塞した請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記シール部は、シールリングおよび滑り軸受から選択されたいずれか一つである請求項2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記シール部は、前記遊星回転体と対向する前記入力回転体の端面に凹部を形成すると共に、入力回転体と対向する遊星回転体の端面に凸部を形成し、前記凹部に前記凸部を入り込ませた非接触のラビリンス構造とした請求項1に記載の電動アクチュエータ。
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