JP2021143492A - 無線通信システム - Google Patents

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Masami Takigawa
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Abstract

【課題】受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる無線通信システムを提供する。【解決手段】携帯機30は、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、リレーアタックの可能性が高いとして、第1応答パケットを送信し、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していなかった場合、リレーアタックの可能性が低いとして、第2応答パケットを送信する。車両20は、携帯機30から送信された第2応答パケットを受信した場合、車両20のドアのアンロックを実行し、携帯機30から送信された第1応答パケットを受信した場合、車両20のドアのアンロックを実行しない。【選択図】図1

Description

本開示は、車両と、該車両と無線通信が可能な携帯機(電子キーやFOBキーとも呼ばれる)とを備える無線通信システムに関する。
自動車等の車両において、携帯機を使用して車内に入ることができるようにしたスマートエントリが普及している。殆どのスマートエントリは、ユーザが車両から立ち去った後に車両に近付いたことを判定し、車両のルームライト(室内灯)等を点灯させるウェルカムライト機能を有している。
図12は、スマートエントリの通常の施錠・解錠の概要を説明するための図である。同図において、携帯機100は、車両200から送信されたLF(Low Frequency)信号を受信し、その信号が正しい車両から送信された信号であれば、RF(Radio Frequency)信号を送信する。車両200は、携帯機100から送信されたRF信号を受信すると、車両200のドアを解錠し、さらにはエンジン始動/車両盗難監視などを行う。車両200が送信するLF信号は、到達距離が車両200から2m程度の範囲の周波数(125kHz)の信号であり、遠くにある携帯機100に届くことはなく、携帯機100が誤って応答することがない。他方、携帯機100が送信するRF信号は、通信距離の長い周波数(300MHz)の信号である。
ところで、スマートエントリの普及に伴い、それを標的にしたリレーアタックと呼ばれる車両への攻撃が見られるようになってきている。図13に示すように、リレーアタックは、車両200と携帯機100との間の通信を中継する複数個(図13の場合、2個)の中継機300を用いて行われる。中継機300は、車両200から送信されるLF信号を中継して携帯機100に到達させる。携帯機100は、中継機300で中継されたLF信号を受信することで、通信距離の長いRF信号を送信し、このRF信号が車両200に到達すると、解錠さらにはエンジン始動/車両盗難などに至る。
車両200から送信されるLF信号は通信距離が短いため、携帯機100が車両200から離れていれば、携帯機100は、そのLF信号を受信することはなく、通信距離の長いRF信号を送信することはない。即ち、車両200が解錠さらにはエンジン始動/車両盗難などに至ることがない。しかしながら、中継機300を設けることで、携帯機100が車両200から離れていても、車両200からのLF信号が携帯機100に届いてしまう。このため、携帯機100からRF信号が送信されることになり、車両200が解錠さらにはエンジン始動/車両盗難などに至ることになる。
中継機300は、車両200から送信されるLF信号に対し、暗号解析を行うことなくそのまま変換するので、車両200に対する攻撃が行われる。
このようなリレーアタックと呼ばれる車両への攻撃を阻止する技術として、例えば特許文献1,2に記載されたものがある。特許文献1には、車両が、信号強度を変化させたリクエスト信号を送信し、そのリクエスト信号を携帯機が受信してその強度の有無を検出し、強度の変化がなかった場合、中継されていると判定してアンサー信号の送信を行わない、旨の技術が記載されている。
特許文献2には、車載装置において、第1の無線信号、及び該第1の無線信号よりも信号強度の弱い第2の無線信号を送信し、携帯機の検出部を通じて認識される両無線信号の信号強度の差が、送信する第1の無線信号と第2の無線信号の信号強度の差に基づき設定されるしきい値を超えるか否かを判断し、第1の無線信号と第2の無線信号の信号強度の差がしきい値を超える旨判断した場合、車両ドアの施解錠の切り替え等を可能にし、しきい値以下である旨判断した場合、車両ドアの施解錠の切り替え等を禁止した状態で第2の無線信号より信号強度の弱い新たな無線信号を送信し、第1の無線信号と第2の無線信号の信号強度の差がしきい値を超えるか否かの判断を行い、その判断に基づき車載装置の制御の実行を許可又は禁止する、旨の技術が記載されている。
特開2010−185186号公報 特開2012−167446号公報
しかしながら、LF信号の強度差を携帯機側もしくは車両側で判定することで、リレーアタックを防止することが可能であるが、受信したLF信号の強度を中継できる中継機が出現した場合、LF信号の強度差を判定するだけではリレーアタックを防止することができない。図14は、同じ波形のみ中継する中継機におけるLF信号の受信波形と送信波形を示す図である。同図に示すように、中継機が受信したLF信号の強度に変化があっても、同じ強度の信号(即ち、同じ波形の信号)として送信される。中継機から同じ強度の信号として送信されることで、リレーアタックが行われていることを判定することができる。一方、図15は、受信したLF信号の強度を中継できる中継機におけるLF信号の受信波形と送信波形を示す図である。同図に示すように、中継機が受信したLF信号の強度に変化がある場合、その変化に応じた強度の信号として送信する。中継機から受信したLF信号の強度に応じた信号として送信されることで、強度差判定ではリレーアタックが行われていることを判定することができない。
本開示は、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる無線通信システムを提供することを目的とする。
本開示の無線通信システムは、車両と携帯機とを備え、前記車両は、操作部と、前記携帯機と無線通信が可能な第1無線通信回路と、を備え、前記携帯機は、前記車両の前記第1無線通信回路と無線通信が可能な第2無線通信回路を備える、無線通信システムであって、前記車両の前記操作部が操作された場合、前記車両の前記第1無線通信回路は第1バースト波と第2バースト波とを含むパケットを送信し、前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、前記携帯機は前記車両に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値とを含む第1応答パケットを送信し、前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、前記時間計測開始時点から前記所定時間経過していなかった場合、前記携帯機は前記車両に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値から所定値を差し引いた値とを含む第2応答パケットを送信し、前記第2応答パケットを受信した場合、前記車両は前記操作部の操作に関連する動作を実行し、前記第1応答パケットを受信した場合、前記車両は前記操作部の操作に関連する動作を実行しない。
本開示によれば、携帯機は、車両から送信されたパケットを受信し、そのときが時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、第1応答パケットを送信し、車両から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していなかった場合、第2応答パケットを送信する。即ち、車両から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、リレーアタックの可能性が有るとして、第1応答パケットを送信し、車両から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していなかった場合、リレーアタックの可能性が無いとして、第2応答パケットを送信する。
車両は、携帯機から送信された第2応答パケットを受信した場合、車両の操作部の操作に関連する動作(ドアのアンロック、エンジン始動等)を実行し、携帯機から送信された第1応答パケットを受信した場合、車両の操作部の操作に関連する動作を実行しない。したがって、リレーアタックの可能性の有無を、車両から送信されたパケットを受信したときが、時間計測開始時点から所定時間経過しているか否かにより判定するので、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記第1バースト波と前記第2バースト波とは同一振幅である。
本開示によれば、第1バースト波と第2バースト波とを同一振幅にすることで、受信信号の強度を中継できる機能を有する中継機の該機能を無効にできる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記時間計測開始時点は、前記携帯機の所定応答の実行時点である。
本開示によれば、携帯機の所定応答の実行時を時間計測開始時点とすることで、車両から送信されたパケットを携帯機が受信したときが、所定応答の実行時点から所定時間経過しているか否かを判定できる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両は、前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しい場合、受信した応答パケットは前記第2応答パケットであると判定し、前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しくない場合、受信した応答パケットは前記第1応答パケットであると判定する。
本開示によれば、第1応答パケットと第2応答パケットを容易に判定することができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両は、更に第3無線通信回路を備え、前記携帯機は、更に第4無線通信回路を備え、前記第1応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記車両の前記第3無線通信回路に送信され、前記第2応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記車両の前記第3無線通信回路に送信される。
本開示によれば、第1応答パケット及び第2応答パケットそれぞれを個別の無線通信回路で送信するようにした場合と比べて、回路構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記第1無線通信回路と前記第2無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長は、前記第3無線通信回路と前記第4無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長より長い。
本開示によれば、第1無線通信回路と第2無線通信回路との間の通信距離を、第3無線通信回路と第4無線通信回路との間の通信距離よりも短くできる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両の前記操作部はドアハンドルであり、前記ドアハンドルの操作に関連する動作はドアのアンロックである。
本開示によれば、ドアハンドル操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していなければ、ドアがアンロックし、該操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していれば、ドアはアンロックしない。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両の前記操作部はエンジン始動の操作部であり、前記エンジン始動の操作部の操作に関連する動作はエンジンの始動である。
本開示によれば、エンジンの始動操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していなければ、エンジンが始動し、該操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していれば、エンジンは始動しない。
本開示の無線通信システムは、車両に搭載可能な無線通信装置と携帯機とを備える無線通信システムであって、前記車両は、操作部を備え、前記無線通信装置は、前記携帯機と無線通信が可能な第1無線通信回路を備え、前記携帯機は、前記無線通信装置の前記第1無線通信回路と無線通信が可能な第2無線通信回路を備え、前記車両の前記操作部が操作された場合、前記無線通信装置の前記第1無線通信回路は第1バースト波と第2バースト波とを含むパケットを送信し、前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、前記携帯機は前記無線通信装置に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値とを含む第1応答パケットを送信し、前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、前記時間計測開始時点から前記所定時間経過していなかった場合、前記携帯機は前記無線通信装置に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値から所定値を差し引いた値とを含む第2応答パケットを送信し、前記第2応答パケットを受信した場合、前記無線通信装置は前記車両の前記操作部の操作に関連する動作を実行し、前記第1応答パケットを受信した場合、前記無線通信装置は前記車両の前記操作部の操作に関連する動作を実行しない。
本開示によれば、携帯機は、無線通信装置から送信されたパケットを受信し、そのときが時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、第1応答パケットを送信し、無線通信装置から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していなかった場合、第2応答パケットを送信する。即ち、無線通信装置から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、リレーアタックの可能性が有るとして、第1応答パケットを送信し、無線通信装置から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点から所定時間経過していなかった場合、リレーアタックの可能性が無いとして、第2応答パケットを送信する。
無線通信装置は、携帯機から送信された第2応答パケットを受信した場合、車両の操作部の操作に関連する動作(ドアのアンロック、エンジン始動等)を実行し、携帯機から送信された第1応答パケットを受信した場合、車両の操作部の操作に関連する動作を実行しない。したがって、リレーアタックの可能性の有無を、無線通信装置から送信されたパケットを受信したときが、時間計測開始時点から所定時間経過しているか否かにより判定するので、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記第1バースト波と前記第2バースト波とは同一振幅である。
本開示によれば、第1バースト波と第2バースト波とを同一振幅にすることで、受信信号の強度を中継できる機能を有する中継機の該機能を無効にできる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記時間計測開始時点は、前記携帯機の所定応答の実行時点である。
本開示によれば、携帯機の所定応答の実行時を時間計測開始時点とすることで、無線通信装置から送信されたパケットを携帯機が受信したときが、所定応答の実行時点から所定時間経過しているか否かを判定できる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記無線通信装置は、前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しい場合、受信した応答パケットは前記第2応答パケットであると判定し、前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しくない場合、受信した応答パケットは前記第1応答パケットであると判定する。
本開示によれば、第1応答パケットと第2応答パケットを容易に判定することができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記無線通信装置は、更に第3無線通信回路を備え、前記携帯機は、更に第4無線通信回路を備え、前記第1応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記無線通信装置の前記第3無線通信回路に送信され、前記第2応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記無線通信装置の前記第3無線通信回路に送信される。
本開示によれば、第1応答パケット及び第2応答パケットそれぞれを個別の無線通信回路で送信するようにした場合と比べて、回路構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記第1無線通信回路と前記第2無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長は、前記第3無線通信回路と前記第4無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長より長い。
本開示によれば、第1無線通信回路と第2無線通信回路との間の通信距離を、第3無線通信回路と第4無線通信回路との間の通信距離よりも短くできる。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両の前記操作部はドアハンドルであり、前記ドアハンドルの操作に関連する動作はドアのアンロックである。
本開示によれば、ドアハンドル操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していなければ、ドアがアンロックし、該操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していれば、ドアはアンロックしない。
本開示の無線通信システムは、上記構成において、前記車両の前記操作部はエンジン始動の操作部であり、前記エンジン始動の操作部の操作に関連する動作はエンジンの始動である。
本開示によれば、エンジンの始動操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していなければ、エンジンが始動し、該操作があったときが、時間計測開始時点から所定時間経過していれば、エンジンは始動しない。
本開示によれば、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる。
第1実施形態の無線通信システムの概略構成を示すブロック図 第1実施形態の無線通信システムを搭載した車両を示す側面図 第1実施形態の無線通信システムを搭載した車両から送信されるパケットのフォーマットを示す図 (a),(b)第1実施形態の無線通信システムの携帯機から送信される第1,第2応答パケットのフォーマットを示す図 第1実施形態の無線通信システムにおいて、携帯機が車両に近付いた場合の車両と携帯機の動作を説明するための図 第1実施形態の無線通信システムの車両の動作を説明するためのフローチャート 第1実施形態の無線通信システムの携帯機の動作を説明するためのフローチャート 第1実施形態の無線通信システムの車両のドアアンロック操作時におけるECUの動作を説明するためのフローチャート 第1実施形態の無線通信システムの車両のドアアンロック操作時における携帯機の動作を説明するためのフローチャート 第2実施形態の無線通信システムの車両のエンジン始動操作時におけるECUの動作を説明するためのフローチャート 第2実施形態の無線通信システムの車両のエンジン始動操作時における携帯機の動作を説明するためのフローチャート スマートエントリの通常の施錠・解錠の概要を説明するための図 中継機によるリレーアタックの概要を説明するための図 同じ波形のみ中継する中継機におけるLF信号の受信波形と送信波形を示す図 受信したLF信号の強度を中継できる中継機におけるLF信号の受信波形と送信波形を示す図
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る無線通信システムを具体的に開示した実施形態(以下、「本実施形態」という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下、本開示を実施するための好適な本実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
以下、図1〜図9を参照して、第1実施形態の無線通信システムについて説明する。図1は、第1実施形態の無線通信システム10の概略構成を示すブロック図である。図2は、第1実施形態の無線通信システム10の車両20を示す側面図である。図1において、第1実施形態の無線通信システム10は、車両20と、携帯機(電子キー)30と、を備える。車両20は、ドアハンドルセンサ(操作部)40と、エンジン始動ボタン(操作部)50と、ECU(Electronic Control Unit、無線通信装置)60と、を備える。
ドアハンドルセンサ40は、車両20のドア(図2参照)201のドアハンドル202の操作を検知する。エンジン始動ボタン50は、車両20のエンジン(図示略)を始動させるためのボタンである。ECU60は、携帯機30へLF信号を送信するLF送信部(第1無線通信回路)601と、携帯機30から送信されるRF信号を受信するRF受信部(第3無線通信回路)602と、LF送信部601に接続されるLF用のアンテナ603と、RF受信部602に接続されるRF用のアンテナ604と、装置各部を制御するための制御部605と、を備える。
制御部605は、図示せぬCPU(Central Processing Unit)、CPUを制御するためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)及びCPUの動作において使用されるRAM(Random Access Memory)を備える。CPUは、ROMに記憶されたプログラムと協同してLF送信部601及びRF受信部602の制御と、ドアハンドル202の操作の検知と、エンジン始動操作の検知を行う。ドアハンドル202の操作の検知は、ドアハンドルセンサ40の出力に基づいて行われる。また、エンジン始動操作の検知は、エンジン始動ボタン50の操作に基づいて行われる。
制御部605は、車両20のドアハンドルセンサ40又はエンジン始動ボタン50が操作された場合、LF送信部601から第1バースト波と第2バースト波とを含むパケット(LF信号)を送信させる。図3は、ECU60のLF送信部601から送信されるパケットのフォーマットを示す図である。同図において、LF送信部601から送信されるパケットは、データ部とバースト部で構成される。バースト部には、第1バースト波BW1及び第2バースト波BW2が含まれる。第1バースト波BW1と第2バースト波BW2は同一振幅の信号である。第1バースト波BW1と第2バースト波BW2を同一振幅にすることで、受信信号の強度を中継できる機能を有する中継機の該機能を無効にできる。
また、制御部605は、RF受信部602が、携帯機30から送信される第2応答パケット(RF信号)を受信した場合、ドアハンドル202の操作に関連する動作即ちドアアンロックを実行する。また、制御部605は、RF受信部602が、携帯機30から送信される第1応答パケット(RF信号)を受信した場合、ドアハンドル202の操作に関連する動作即ちドアアンロックを実行しない。
携帯機30は、車両20のLF送信部601から送信されるパケットを受信するLF受信部(第2無線通信回路)301と、車両20のRF受信部602に応答パケットを送信するRF送信部(第4無線通信回路)302と、LF受信部301に接続されるLF用のアンテナ303と、RF送信部302に接続されるRF用のアンテナ304と、装置各部を制御するための制御部305と、を備える。
携帯機30のRF送信部302は、制御部305による制御に従い、LF受信部301で受信されたパケットに含まれる第1バースト波BW1の電界強度計測値と、第2バースト波BW2の電界強度計測値とを含む第1応答パケットを送信するか、または第1バースト波BW1の電界強度計測値と、第2バースト波BW2の電界強度計測値から所定値(例えば、50)を差し引いた値とを含む第2応答パケットを送信する。詳細は後述するが、制御部305は、時間計測開始時点Sから所定時間経過した場合、第1応答パケットを生成し、時間計測開始時点Sから所定時間経過していない場合、第2応答パケットを生成する。また、制御部305は、ウェルカム応答時(RF応答時)に、上記所定値を含める。即ち、携帯機30は、車両20に上記所定値を通知する。
第1バースト波BW1の電界強度の計測と、第2バースト波BW2の電界強度の計測は、制御部305にて行われる。電界強度計測値は、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator)計測値である。
図4(a),(b)は、携帯機30のRF送信部302から送信される第1,第2応答パケットのフォーマットを示す図である。同図において、(a)は第1応答パケットのフォーマット、(b)は第2応答パケットのフォーマットである。第1応答パケットには、応答信号、第1バースト波BW1のRSSI計測値及び第2バースト波BW2のRSSI計測値が含まれる。第2応答パケットには、応答信号、第1バースト波BW1のRSSI計測値及び第2バースト波BW2のRSSI計測値−50(上述した所定値)が含まれる。
制御部305は、図示せぬCPU、CPUを制御するためのプログラムを記憶したROM及びCPUの動作において使用されるRAMを備える。CPUは、ROMに記憶されたプログラムと協同してLF受信部301及びRF送信部302の制御と、上述した第1バースト波BW1の電界強度の計測と、第2バースト波BW2の電界強度の計測を行う。
制御部305は、LF受信部301が車両20からのパケットを受信したときが、時間計測開始時点Sから所定時間経過していた場合、第1応答パケットを送信する制御を行い、LF受信部301が車両20からのパケットを受信したときが、時間計測開始時点Sから所定時間経過していなかった場合、第2応答パケットを送信する制御を行う。
ここで、上述した時間計測開始時点Sについて詳細に説明する。
図5は、第1実施形態の無線通信システム10において、車両20から立ち去った後の携帯機30が車両20に近付いた場合の車両20と携帯機30の動作を説明するための図である。同図では、車両20と携帯機30との間を3つ領域に分けて、携帯機30が車両20に近づく様子を示している。3つ領域は、車両20から最も遠い順で、Eaの領域、Ebの領域、Ecの領域とする。
また、Eaの領域とEbの領域との間の受信信号レベルに対して第1の閾値TH1が設定され、Ebの領域とEcの領域との間の受信信号レベルに対して第2の閾値TH2が設定される。即ち、第1の閾値TH1は、携帯機30が車両20から送信されるLF信号を受信したときの受信信号レベルに対して設定され、第2の閾値TH2は、携帯機30が車両20から送信されるウェルカムLF信号を受信したときの受信信号レベルに対して設定される。図5中の矢印80は、携帯機30の移動方向を示しており、携帯機30は車両20に向かっている。
(1)携帯機30がEaの領域に存在する場合
車両20のECU60は、携帯機30を検出するためのLF信号を送信する。携帯機30は、Eaの領域における受信信号レベルが第1の閾値TH1(LF通信限界)未満のため、車両20のECU60との間で通信を行わない。
(2)携帯機30が第1の閾値TH1に達した場合
携帯機30における受信信号レベルが第1の閾値TH1に達すると、LF信号を受信可能となるため、携帯機30は、車両20のECU60に対してRF応答を送信する。車両20のECU60は、LF信号に対するRF応答を受信すると、LF信号からウェルカムLF信号の送信に切り替える。
(3)携帯機30がEbの領域に存在する場合
携帯機30は、ウェルカムLF信号を受信し、受信信号レベルを計測する。携帯機30は、受信信号レベルが第2の閾値TH2未満のときはウェルカムLF信号に応答しない。
(4)携帯機30が第2の閾値TH2に達した場合
携帯機30は、ウェルカムLF信号に応答するため、ウェルカムRF応答(所定応答)を送信する。車両20のECU60は、ウェルカムLF信号に対応するウェルカムRF応答を受信すると、ルームライト501(図2参照)を点灯させてウェルカム動作を終了する。ウェルカムRF応答の実行時点(ウェルカムRF応答を送信する時点)が、時間計測開始時点Sである。
次に、第1実施形態の無線通信システム10の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
図6は、第1実施形態の無線通信システム10の車両20のECU60の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においては、主語をECU60とするが、車両20又は制御部605を主語としても構わない。同図において、まずECU60は、ウェルカムLF信号を送信する(ステップS1)。この場合、ウェルカムLF信号は、LF送信部601から、所定周期で送信される。
次いで、ECU60は、ウェルカムLF信号に対するウェルカムRF応答(所定応答)を受信したかどうか判定する(ステップS2)。ECU60は、ウェルカムRF応答を受信していないと判定した場合(ステップS2で「NO」と判定した場合)、ステップS1に戻り、ウェルカムLF信号の送信を続ける。ECU60は、ウェルカムRF応答を受信したと判定した場合(ステップS2で「YES」と判定した場合)、ウェルカムLF信号の送信を停止し(ステップS3)、本処理を終える。
図7は、第1実施形態の無線通信システム10の携帯機30の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においては、主語を携帯機30とするが、制御部305を主語としても構わない。同図において、まず携帯機30は、ウェルカムLF信号の受信を行う(ステップS10)。この場合、ウェルカムLF信号は、LF受信部301にて受信される。
次いで、携帯機30は、ウェルカムLF信号を受信した場合、ウェルカムRF応答(所定応答)を送信するとともに、時間計測初期化し開始する(ステップS11)。即ち、時間計測を初期化し、カウントを開始する。このカウント開始時点が、時間計測開始時点Sである。また、時間計測するカウンタは、制御部305のRAMに設定される。携帯機30は、時間計測を開始した後、本処理を終える。
図8は、第1実施形態の無線通信システム10の車両20のドアアンロック操作時におけるECU60の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においても主語をECU60とするが、車両20又は制御部605を主語としても構わない。同図において、まずECU60は、ドアハンドル202の操作が有るかどうか判定する(ステップS20)。ドアハンドル202の操作の検知は、ドアハンドルセンサ40の出力に基づいて行われる。
ECU60は、ドアハンドル202の操作が無いと判定した場合(ステップS20で「No」と判定した場合)、ドアハンドル202の操作が有ると判定するまで、本処理を続ける。ECU60は、ドアハンドル202の操作が有ると判定した場合(ステップS20で「Yes」と判定した場合)、ドアアンロックLF信号を送信する(ステップS21)。この場合、ドアアンロックLF信号は、LF送信部601から送信される。
ECU60は、ドアアンロックLF信号を送信した後、RF信号を受信したかどうか判定する(ステップS22)。この場合、RF信号は、RF受信部602にて受信される。ECU60は、RF信号を受信していないと判定した場合(ステップS22で「No」と判定した場合)、本処理を終える。ECU60は、RF信号を受信したと判定した場合(ステップS22で「Yes」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値(例えば、50)±10かどうか判定する(ステップS23)。なお、所定値±10としたのは、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値に略等しければよいからである。
ECU60は、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値±10ではないと判定した場合(ステップS23で「No」と判定した場合)、本処理を終える。即ち、リレーアタックの場合として本処理を終える。ECU60は、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値±10であると判定した場合(ステップS23で「Yes」と判定した場合)、ドア201のアンロックを実行し(ステップS24)、本処理を終える。即ち、通常の場合としてドア201をアンロックする。
図9は、第1実施形態の無線通信システム10の車両20のドアアンロック操作時における携帯機30の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においても主語を携帯機30とするが、制御部305を主語としても構わない。同図において、まず携帯機30は、ドアアンロックLF信号を受信する(ステップS30)。この場合、ドアアンロックLF信号は、LF受信部301にて受信される。携帯機30は、ドアアンロックLF信号を受信すると、時間計測開始時点Sから所定時間(例えば、3分)経過したかどうか判定する(ステップS31)。
携帯機30は、時間計測開始時点Sから所定時間経過したと判定した場合(ステップS31で「Yes」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値をそのままセットして第1応答パケットを生成する(ステップS32)。即ち、時間計測開始時点Sから所定時間経過した場合、リレーアタックの場合として、第1応答パケットを生成する。
携帯機30は、時間計測開始時点Sから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS31で「No」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値をそのままセットし、第2バースト波BW2のRSSI計測値から所定値(例えば、50)を差し引いた値をセットして第2応答パケットを生成する(ステップS33)。即ち、時間計測開始時点Sから所定時間経過していない場合、リレーアタックでない場合(通常の場合)として、第2応答パケットを生成する。
携帯機30は、第1応答パケットを生成又は第2応答パケットを生成した後、生成した第1応答パケット又は第2応答パケットをRFで送信し(ステップS34)、本処理を終える。この場合、第1応答パケット又は第2応答パケットは、RF送信部302から送信される。
以上のように、第1実施形態の無線通信システム10は、携帯機30が、車両20から送信されたパケットを受信し、そのときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していた場合、第1応答パケットを送信し、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していなかった場合、第2応答パケットを送信する。即ち、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していた場合、リレーアタックの可能性が高いとして、第1応答パケットを送信し、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していなかった場合、リレーアタックの可能性が低いとして、第2応答パケットを送信する。
車両20は、携帯機30から送信された第2応答パケットを受信した場合、車両20のドア201のアンロックを実行し、携帯機30から送信された第1応答パケットを受信した場合、車両20のドア201のアンロックを実行しない。したがって、リレーアタックの可能性の有無を、車両20から送信されたパケットを受信したときが、時間計測開始時点Sから所定時間経過しているか否かにより判定するので、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる。
また、第1バースト波BW1と第2バースト波BW2とを同一振幅にしたので、受信信号の強度を中継できる機能を有する中継機の該機能を無効にできる。
また、携帯機30のウェルカムRF応答の実行時を時間計測開始時点Sとしたので、車両20から送信されたパケットを携帯機30が受信したときが、ウェルカムRF応答の実行時点から所定時間経過しているか否かを判定できる。
また、車両20は、第1バースト波BW1の電界強度計測値と第2バースト波BW2の電界強度計測値との差分が所定値(例えば、50)に略等しい場合、受信した応答パケットは第2応答パケットであると判定し、第1バースト波BW1の電界強度計測値と第2バースト波BW2の電界強度計測値との差分が所定値(例えば、50)に略等しくない場合、受信した応答パケットは第1応答パケットであると判定するようにしたので、第1応答パケットと第2応答パケットの判定を容易に行うことができる。
また、第1応答パケットを、携帯機30のRF送信部302から車両20のRF受信部602に送信し、第2応答パケットを、携帯機30のRF送信部302から車両20のRF受信部602に送信するようにしたので、第1応答パケット及び第2応答パケットのそれぞれを個別の無線通信回路で送信するようにした場合と比べて、回路構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
また、車両20のLF送信部601と携帯機30のLF受信部301との間の通信で用いられる電波の波長を、車両20のRF受信部602と携帯機30のRF送信部302との間の通信で用いられる電波の波長より長くしたので、車両20のLF送信部601と携帯機30のLF受信部301との間の通信距離を、車両20のRF受信部602と携帯機30のRF送信部302との間の通信距離よりも短くできる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態の無線通信システム70の車両20のエンジン始動操作時におけるECU60の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においても主語をECU60とするが、車両20又は制御部605を主語としても構わない。また、第2実施形態の無線通信システム70の構成は、第1実施形態の無線通信システム10の構成と同一であるので、図1を援用する。
図10において、まずECU60は、エンジン始動操作が有るかどうか判定する(ステップS40)。エンジン始動操作の有無は、エンジン始動ボタン50の操作に基づいて行われる。ECU60は、エンジン始動操作が無いと判定した場合(ステップS40で「No」と判定した場合)、エンジン始動操作が有ると判定するまで、本処理を続ける。ECU60は、エンジン始動操作が有ると判定した場合(ステップS40で「Yes」と判定した場合)、エンジン始動LF信号を送信する(ステップS41)。この場合、エンジン始動LF信号は、LF送信部601から送信される。
ECU60は、エンジン始動LF信号を送信した後、RF信号を受信したかどうか判定する(ステップS42)。この場合、RF信号は、RF受信部602にて受信される。ECU60は、RF信号を受信していないと判定した場合(ステップS42で「No」と判定した場合)、本処理を終える。ECU60は、RF信号を受信したと判定した場合(ステップS42で「Yes」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値(例えば、50)±10かどうか判定する(ステップS43)。
ECU60は、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値±10ではないと判定した場合(ステップS43で「No」と判定した場合)、本処理を終える。即ち、リレーアタックの場合として本処理を終える。ECU60は、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値との差分が所定値±10であると判定した場合(ステップS43で「Yes」と判定した場合)、車両20のエンジン始動を実行し(ステップS44)、本処理を終える。即ち、通常の場合としてエンジンを始動する。
図11は、第2実施形態の無線通信システム70の車両20のエンジン始動操作時における携帯機30の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この動作説明においても主語を携帯機30とするが、制御部305を主語としても構わない。同図において、まず携帯機30は、エンジン始動LF信号を受信する(ステップS50)。この場合、エンジン始動LF信号は、LF受信部301にて受信される。携帯機30は、エンジン始動LF信号を受信すると、時間計測開始時点Sから所定時間(例えば3分)経過したかどうか判定する(ステップS51)。
携帯機30は、時間計測開始時点Sから所定時間経過したと判定した場合(ステップS51で「Yes」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値と第2バースト波BW2のRSSI計測値をそのままセットして第1応答パケットを生成する(ステップS52)。即ち、時間計測開始時点Sから所定時間経過した場合、リレーアタックの場合として、第1応答パケットを生成する。
携帯機30は、時間計測開始時点Sから所定時間経過していないと判定した場合(ステップS51で「No」と判定した場合)、第1バースト波BW1のRSSI計測値をそのままセットし、第2バースト波BW2のRSSI計測値から所定値(例えば、50)を差し引いた値をセットして第2応答パケットを生成する(ステップS53)。即ち、時間計測開始時点Sから所定時間経過していない場合、リレーアタックでない場合(通常の場合)として、第2応答パケットを生成する。
携帯機30は、第1応答パケットを生成又は第2応答パケットを生成した後、生成した第1応答パケット又は第2応答パケットをRFで送信し(ステップS54)、本処理を終える。この場合、第1応答パケット又は第2応答パケットは、RF送信部302から送信される。
以上のように、第2実施形態の無線通信システム70は、携帯機30が、車両20から送信されたパケットを受信し、そのときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していた場合、第1応答パケットを送信し、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していなかった場合、第2応答パケットを送信する。即ち、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していた場合、リレーアタックの可能性が高いとして、第1応答パケットを送信し、車両20から送信されたパケットを受信したときが時間計測開始時点Sから所定時間経過していなかった場合、リレーアタックの可能性が低いとして、第2応答パケットを送信する。
車両20は、携帯機30から送信された第2応答パケットを受信した場合、車両20のエンジン始動を実行し、携帯機30から送信された第1応答パケットを受信した場合、車両20のエンジン始動を実行しない。したがって、リレーアタックの可能性の有無を、車両20から送信されたパケットを受信したときが、時間計測開始時点Sから所定時間経過しているか否かにより判定するので、受信した信号の強度を中継できる中継機が出現しても、該中継機によるリレーアタックを防止することができる。
本開示の無線通信システムは、スマートエントリを有する自動車等の車両に有用である。
10,70 無線通信システム
20 車両
30 携帯機
40 ドアハンドルセンサ
50 エンジン始動ボタン
60 ECU
201 ドア
202 ドアハンドル
301 LF受信部
302 RF送信部
303,304,603,604 アンテナ
305,605 制御部
501 ルームライト
601 LF送信部
602 RF受信部
TH1 第1の閾値
TH2 第2の閾値

Claims (16)

  1. 車両と携帯機とを備え、
    前記車両は、操作部と、前記携帯機と無線通信が可能な第1無線通信回路と、を備え、
    前記携帯機は、前記車両の前記第1無線通信回路と無線通信が可能な第2無線通信回路を備える、
    無線通信システムであって、
    前記車両の前記操作部が操作された場合、前記車両の前記第1無線通信回路は第1バースト波と第2バースト波とを含むパケットを送信し、
    前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、前記携帯機は前記車両に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値とを含む第1応答パケットを送信し、
    前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、前記時間計測開始時点から前記所定時間経過していなかった場合、前記携帯機は前記車両に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値から所定値を差し引いた値とを含む第2応答パケットを送信し、
    前記第2応答パケットを受信した場合、前記車両は前記操作部の操作に関連する動作を実行し、
    前記第1応答パケットを受信した場合、前記車両は前記操作部の操作に関連する動作を実行しない、
    無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記第1バースト波と前記第2バースト波とは同一振幅である、
    無線通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記時間計測開始時点は、前記携帯機の所定応答の実行時点である、
    無線通信システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両は、
    前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しい場合、受信した応答パケットは前記第2応答パケットであると判定し、
    前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しくない場合、受信した応答パケットは前記第1応答パケットであると判定する、
    無線通信システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両は、更に第3無線通信回路を備え、
    前記携帯機は、更に第4無線通信回路を備え、
    前記第1応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記車両の前記第3無線通信回路に送信され、
    前記第2応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記車両の前記第3無線通信回路に送信される、
    無線通信システム。
  6. 請求項5に記載の無線通信システムであって、
    前記第1無線通信回路と前記第2無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長は、
    前記第3無線通信回路と前記第4無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長より長い、
    無線通信システム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両の前記操作部はドアハンドルであり、前記ドアハンドルの操作に関連する動作はドアのアンロックである、
    無線通信システム。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両の前記操作部はエンジン始動の操作部であり、前記エンジン始動の操作部の操作に関連する動作はエンジンの始動である、
    無線通信システム。
  9. 車両に搭載可能な無線通信装置と携帯機とを備える無線通信システムであって、
    前記車両は、操作部を備え、
    前記無線通信装置は、前記携帯機と無線通信が可能な第1無線通信回路を備え、
    前記携帯機は、前記無線通信装置の前記第1無線通信回路と無線通信が可能な第2無線通信回路を備え、
    前記車両の前記操作部が操作された場合、前記無線通信装置の前記第1無線通信回路は第1バースト波と第2バースト波とを含むパケットを送信し、
    前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、時間計測開始時点から所定時間経過していた場合、前記携帯機は前記無線通信装置に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値とを含む第1応答パケットを送信し、
    前記パケットを前記第2無線通信回路が受信し、前記時間計測開始時点から前記所定時間経過していなかった場合、前記携帯機は前記無線通信装置に対して、前記第1バースト波の電界強度計測値と、前記第2バースト波の電界強度計測値から所定値を差し引いた値とを含む第2応答パケットを送信し、
    前記第2応答パケットを受信した場合、前記無線通信装置は前記車両の前記操作部の操作に関連する動作を実行し、
    前記第1応答パケットを受信した場合、前記無線通信装置は前記車両の前記操作部の操作に関連する動作を実行しない、
    無線通信システム。
  10. 請求項9に記載の無線通信システムであって、
    前記第1バースト波と前記第2バースト波とは同一振幅である、
    無線通信システム。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の無線通信システムであって、
    前記時間計測開始時点は、前記携帯機の所定応答の実行時点である、
    無線通信システム。
  12. 請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記無線通信装置は、
    前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しい場合、受信した応答パケットは前記第2応答パケットであると判定し、
    前記第1バースト波の電界強度計測値と前記第2バースト波の電界強度計測値との差分が前記所定値に略等しくない場合、受信した応答パケットは前記第1応答パケットであると判定する、
    無線通信システム。
  13. 請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記無線通信装置は、更に第3無線通信回路を備え、
    前記携帯機は、更に第4無線通信回路を備え、
    前記第1応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記無線通信装置の前記第3無線通信回路に送信され、
    前記第2応答パケットは、前記携帯機の前記第4無線通信回路から前記無線通信装置の前記第3無線通信回路に送信される、
    無線通信システム。
  14. 請求項13に記載の無線通信システムであって、
    前記第1無線通信回路と前記第2無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長は、
    前記第3無線通信回路と前記第4無線通信回路との間の通信で用いられる電波の波長より長い、
    無線通信システム。
  15. 請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両の前記操作部はドアハンドルであり、前記ドアハンドルの操作に関連する動作はドアのアンロックである、
    無線通信システム。
  16. 請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の無線通信システムであって、
    前記車両の前記操作部はエンジン始動の操作部であり、前記エンジン始動の操作部の操作に関連する動作はエンジンの始動である、
    無線通信システム。
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