JP2021142164A - パンツ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品の製造方法 - Google Patents

パンツ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロカプセルに内包された冷感成分の機能を身体の発汗に合わせて発現させるパンツ型吸収性物品を提供することにある。【解決手段】吸収性本体(20)と、外装体(10)とを有するパンツ型吸収性物品(1)であって、外装体(10)は、腹側胴回り部(10f)と、背側胴回り部(10b)と、を備え、第1接合部(10es1)及び第2接合部(10es2)によって、腹側胴回り部(10f)及び背側胴回り部(10b)の左右方向の端部(10fa、10fb、10ba、10bb)とが接合されており、上下方向において、第1接合部(10es1)及び第2接合部(10es2)の下端よりも上側に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが存在する存在領域(70f、70b)が設けられ、第1接合部(10es1)及び第2接合部(10es2)の下端よりも下側は、マイクロカプセルが存在しない非存在領域である。【選択図】図5A

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品及びパンツ型吸収性物品の製造方法に関する。
液吸収性の吸収性コアを備えた吸収性本体と、着用者等が感じる不快感を低減するための冷感剤、温感剤、或いは香料等を含む吸収性物品は、既によく知られている。
例えば、特許文献1には、温感剤が内包された水崩落性のマイクロカプセルを吸収性物品の表面シートに配することにより、体液排泄時等のタイミングで、吸収体の肌対向面側に設けられた凹陥部を介して温感剤を拡散させつつ、吸収体を加熱することなく着用者の冷感の知覚に起因する不快感を抑制することが開示されている。
また、特許文献2には、パンツ型吸収性物品(パンツ型着用物品)のウエスト域の外表面や内表面等に揮発性の香料を設けることによって、排泄物由来の不快な臭気を低減させる技術が開示されている。
特開2019−187963号公報 特開2018−102612号公報
特許文献1の吸収性物品では、排泄部対向部に温感剤が配され、尿などの体液と温感剤とが接触することにより、温感剤を内包したマイクロカプセルが崩壊し、温感作用が働く。このように、排泄部対向部にマイクロカプセルを設け、排尿(または経血など)によってマイクロカプセルを崩壊させると、排尿の量が多い場合には、機能材が過度に開放される虞もあり、結果として、温感(或いは冷感)の度合いをコントロールすることは困難である。また、尿や経血などを吸収する部位で冷感や温感が発現すると、尿や経血に起因して冷たさや暖かさを感じるようになったと誤解し、排尿や排血を助長する虞がある。
また、特許文献2に開示されたパンツ型吸収性物品において、ウエスト域10の内表面(肌側)あるいは外表面(非肌側)に香料(揮発性物質)が設けられている場合、製造時から使用者が実際に使用するまでの間にも香料が揮発していく虞があり、香料として冷感剤を適用しても、使用者にとって好適なタイミングで冷感作用を発現させるのが困難な場合がある。
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、マイクロカプセルに内包された冷感成分の機能を身体の発汗に合わせて発現させるパンツ型吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、前記吸収性本体の長手方向の一端側が接合され、着用する際に着用者の腹側に位置する腹側胴回り部と、前記吸収性本体の前記長手方向の他端側が接合され、着用する際に前記着用者の背側に位置する背側胴回り部と、を備え、前記上下方向に沿った第1接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の一端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の一端部とが接合されており、前記上下方向に沿った第2接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の他端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の他端部とが接合されており、前記上下方向において、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも上側に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが存在する存在領域が設けられ、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも下側は、前記マイクロカプセルが存在しない非存在領域であることを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、マイクロカプセルに内包された冷感成分の機能を身体の発汗に合わせて発現させるパンツ型吸収性物品を提供することが可能となる。
パンツ型吸収性物品1の概略斜視図である。 展開かつ伸長状態のパンツ型吸収性物品1を肌側から見た概略平面図である。 図3Aは、図2中のA−A概略断面図であり、図3Bは、立体ギャザー50を説明する図である。 展開かつ伸長状態のパンツ型吸収性物品1を非肌側から見た概略平面図である。 図5Aは、腹側胴回り部10fにおけるマイクロカプセルの塗布領域70(70f)を説明する図であり、図5Bは、背側胴回り部10bにおけるマイクロカプセルの塗布領域70(70b)を説明する図である。 マイクロカプセルの塗布領域70の変形例を説明する図である。 図7は、第1接合部10es1における腹側及び背側弾性部材13a、13bの上下方向の位置の一例を示す図である。 マイクロカプセルの塗布領域70の変形例を説明する図である。 本実施形態に係るパンツ型吸収性物品1の製造フローの一部を示す概略図である。 本実施形態のパンツ型吸収性物品1の変形例を示す概略平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、前記吸収性本体の長手方向の一端側が接合され、着用する際に着用者の腹側に位置する腹側胴回り部と、前記吸収性本体の前記長手方向の他端側が接合され、着用する際に前記着用者の背側に位置する背側胴回り部と、を備え、前記上下方向に沿った第1接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の一端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の一端部とが接合されており、前記上下方向に沿った第2接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の他端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の他端部とが接合されており、前記上下方向において、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも上側に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが存在する存在領域が設けられ、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも下側は、前記マイクロカプセルが存在しない非存在領域であることを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、腹側及び背側胴回り部を接合する接合部の下端よりも上側は、尿や経血を吸収し難い領域であり、当該領域に水崩壊性のマイクロカプセルを塗布することで、着用者の身体の発汗や、身体と吸収性物品との摩擦によって発生した汗等の水分によってマイクロカプセルを崩壊させ、冷感作用を発現させることができる。マイクロカプセルに内包された冷感成分の機能を身体の発汗に併せて発現させることができるため、着用者の快適性が向上する。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、前記外装体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の少なくとも一方の肌側面に設けられた親水性の吸汗放湿シートを有していないことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、親水性の吸汗放湿シートがないことで、胴回りに水分が保持されにくくなり、通気性を保て、冷感効果を維持できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の少なくとも一方の肌側面に、親水性の吸汗放湿シートが設けられており、前記吸汗放湿シートには、前記マイクロカプセルが塗布されており、前記吸汗放湿シートは、少なくとも下端部を除く上側部分において、前記肌側面に固定されていない非固定部分を前記左右方向に連続的に有していることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、マイクロカプセルを塗布したシートと胴回り部とを左右方向に固定していない非固定部分をシートの上側部分に連続的に有することで、放湿性能を保ちつつ、マイクロカプセルによる冷感効果を維持できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前後方向に見て、前記存在領域と重なる領域の全域に、ホットメルト接着剤を塗布した塗布領域が設けられていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、マイクロカプセルの存在領域と重なる領域の全域において、ホットメルト接着剤の膜を設けることで、マイクロカプセルの脱落を防止する。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前後方向に見て、前記存在領域の少なくとも下端部を除く上側部分において、ホットメルト接着剤を塗布した塗布領域が、前記左右方向に連続的に設けられていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、ホットメルト接着剤の塗布領域が、前後方向に見て、マイクロカプセルの存在領域の少なくとも上側部分と重なっていれば、上下方向上側からのマイクロカプセルの脱落を防止でき、冷感効果を維持することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、少なくともメルトブローン層を有する不織布から形成されており、前記マイクロカプセルは、前記前後方向に見て、前記不織布の前記メルトブローン層よりも肌側に塗布されていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、極細繊維からなるメルトブローン層は密度が高く、外装体を通って外側(非肌側)にマイクロカプセルが脱落することを低減させることができる。それにより、冷感機能が失われにくくなる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、前記前後方向に見て、前記弾性部材と前記存在領域とが重なる部分を有することが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、弾性部材が左右方向に収縮することにより、自然状態にて凹凸の皺が発生し、凹凸によって着用者の身体に当たり易い部分と当たり難い部分、すなわち、マイクロカプセルが崩落しやすい部分としにくい部分とを作ることができる。長時間機能を発現させることができるため、快適性を維持できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部には、前記左右方向に伸縮可能な複数の弾性部材が前記上下方向に並んで設けられており、前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域と、前記存在領域とが前記前後方向に見て重なる領域を有することが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上下方向に隣接する弾性部材同士の間の領域は、比較的身体に面で当たり易い部分であり、汗が溜まりやすい。その部分にマイクロカプセルが存在することで涼感等を必要な時に付与することができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、前記前後方向に見て、前記存在領域が前記弾性部材を前記上下方向に跨ぐように配されている部分を有することが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、マイクロカプセルと弾性部材が重なるところは、肌に密着するため、冷感作用を強く感じさせることができ、重ならないところは、肌に対して強く当たらないため、冷感作用を弱めることができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部をそれぞれ構成する少なくとも肌側シートと非肌側シートとを有し、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記肌側シートと前記非肌側シートとの間に前記上下方向に並んで設けられた、前記左右方向に伸縮可能な複数の弾性部材を有し、前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域と、前記存在領域とが前記前後方向に見て重なる領域を有しており、前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域においては、前記肌側シートと前記非肌側シートとが接合されていないことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、外装体の肌側シートと非肌側シートとが接合されていない弾性部材同士の間は、空気の抜け道となり、弾性部材間には汗をかいた後の湿った空気が流れ易くなる。そのような弾性部材間とマイクロカプセルとが重なることで、冷感作用が発現する。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記第1接合部及び前記第2接合部には、前記マイクロカプセルが塗布されていないことが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、各接合部にマイクロカプセルが塗布されている場合、各接合部を形成する際にマイクロカプセルによって各接合部の強度が低下してしまうが、当該接合部にマイクロカプセルを設けないことで、強度を保つことができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前後方向に見た場合に、前記腹側胴回り部又は前記背側胴回り部と前記吸収性本体とが重なる重複領域は、前記存在領域と重なる部分を有していることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性物品のうち、上述の重複領域は最も資材が重なる枚数が多く、発汗しやすい領域である。そのような重複領域とマイクロカプセルとが重なることで、冷感作用の発現がしやすく、効果を得やすい。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性の腹側カバーシートを有し、前記腹側カバーシートには、前記マイクロカプセルが塗布されていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、疎水性の腹側カバーシートが配置されている部分は、着用者の座位時における呼吸等によって汗をかきやすい下腹部であり、そのような部分にマイクロカプセルを当てることができることで、快適性が向上する。また、カバーシートが疎水性であることで、湿気を外に逃がして水分を溜め込まず、通気性を保つことができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記背側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性の背側カバーシートを有し、前記背側カバーシートには、前記マイクロカプセルが塗布されていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、疎水性の背側カバーシートが配置されている部分は、寝姿勢時に汗をかきやすい臀部の窪み部分に当たり、そのような部分にマイクロカプセルを当てることができることで、快適性が向上する。また、カバーシートが疎水性であることで、湿気を外に逃がして水分を溜め込まず、通気性を保つことができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部又は前記背側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性のカバーシートを有し、前記前後方向に見て、前記カバーシートのうち、前記カバーシートと前記吸収性本体とが重なる重複領域には、前記カバーシートに前記マイクロカプセルが塗布された塗布領域が設けられており、前記前後方向に見て、前記カバーシートのうち、前記カバーシートと前記吸収性本体とが重ならない非重複領域には、前記マイクロカプセルが存在しない非塗布領域があることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、カバーシート全面にマイクロカプセルを塗布するとコストがかかるが、必要な部分に効果的に塗布することで、冷感作用を発現しやすくするだけでなく、コスト削減にもつながる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部、前記左右方向に伸縮可能な複数の腹側弾性部材を有し、前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な複数の背側弾性部材を有し、前記複数の腹側弾性部材のうちのある腹側弾性部材の終端位置と、前記複数の背側弾性部材のうちのある背側弾性部材の終端位置とが、前記上下方向に異なっていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、終端位置が上下方向で異なることは、着用した際に、周方向において弾性部材が連続しないことを意味する。仮に連続していると空気の抜け道ができ難いが、非連続であるが故に終端部分から湿気を逃がし易くなる。各弾性部材の終端位置から湿気を逃すことで、冷感効果を向上させる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、前記弾性部材は、前記左右方向において、第1の内部応力を有する第1領域と、第1の内部応力よりも大きい第2の内部応力を有する第2領域と、を有することが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、弾性部材の応力が部分的に異なることにより、肌にしっかり当てたいところには当てて密着性を保ちつつ、応力が小さい部分からは湿気を逃すことができる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記マイクロカプセルは、前記着用者の肌に当接可能なシートの肌側面に塗布されていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、肌に最も近い位置に塗布することで、汗と接触しやすく、マイクロカプセルの冷感効果を得やすい。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記マイクロカプセルは、前記着用者の肌に当接可能なシートの非肌側面に塗布されていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、肌に当接可能なシートの非肌側面とは、例えば、外装体の肌側のシートと非肌側のシートの間、或いは、外装体の肌側のシートとカバーシートとの間に存在することを意味し、2枚のシートの間にマイクロカプセルが塗布されていることで、マイクロカプセルの脱落を防止させることができる。また、肌に当接可能なシートに塗布することで、冷感効果を向上させる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体の非肌側の表面に、後処理テープが設けられており、前記後処理テープは、前記前後方向に見て、前記存在領域と重なる部分を有することが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、後処理テープは、冷感成分を内包するマイクロカプセルを通過させ難いため、後処理テープと重複する部分において、マイクロカプセルが非肌側に脱落することを抑制できる。
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記前後方向にみて、前記存在領域の非肌側にフィルムシートが設けられていることが望ましい。
このようなパンツ型吸収性物品によれば、フィルムシートによって、着用者の汗がさらに非肌側には浸透せず、汗とマイクロカプセルとが接触しやすくなる。よって、冷感効果を向上させることができる。
また、展開状態において、互いに交差する長手方向と左右方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品の製造方法であって、搬送方向に連続する前記外装体の連続体の肌側面に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程と、前記吸収性本体を90度回転させて、前記マイクロカプセルが塗布された前記外装体の前記連続体の肌側面に配置し、前記外装体の前記連続体に前記吸収性本体を接合する工程とを有することを特徴とするパンツ型吸収性物品の製造方法が明らかとなる。
このようなパンツ型吸収性物品の製造方法によれば、マイクロカプセルが塗布された外装体を製造工程中に回転及び転写等させないことで、マイクロカプセルを塗布した箇所以外にマイクロカプセルが拡散することを防止できる。
また、展開状態において、互いに交差する長手方向と左右方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品の製造方法であって、前記吸収性本体を90度回転させて、搬送方向に連続する前記外装体の連続体の肌側面に配置し、前記外装体の前記連続体に前記吸収性本体を接合する工程と、前記外装体の肌側面の少なくとも一部を覆う疎水性のカバーシートとなる、前記搬送方向に連続する連続カバーシートの肌側面に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程と、前記外装体の前記連続体に接合された前記吸収性本体の長手方向の端部を覆うように、前記マイクロカプセルが塗布された前記連続カバーシートを前記搬送方向に連続する前記外装体の前記連続体に接合する工程と
を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品の製造方法が明らかとなる。
このようなパンツ型吸収性物品の製造方法によれば、マイクロカプセルが塗布されたカバーシートを工程中に回転及び転写等させないことで、マイクロカプセルを塗布した箇所以外にマイクロカプセルが拡散することを防止できる。
===実施形態===
以下、本発明に係るパンツ型吸収性物品の一例として、後述する冷感成分を内包するマイクロカプセルを備えたパンツ型吸収性物品1について説明する。なお、以下の説明では大人用の使い捨ておむつについて説明するが、本実施形態の吸収性物品1には、乳幼児用の使い捨ておむつ、ショーツ型の生理用ナプキン等にも適用可能である。
<吸収性物品1の基本構成>
図1は、パンツ型吸収性物品1の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長状態のパンツ型吸収性物品1を肌側から見た概略平面図である。図3Aは、図2中のA−A概略断面図であり、図3Bは、立体ギャザー50を説明する図である。図4は、展開かつ伸長状態のパンツ型吸収性物品1を非肌側から見た概略平面図である。
図1に示すパンツ型状態において、吸収性物品1は、互いに交差する「上下方向」と「左右方向」と「前後方向」とを有している。そして、図1における紙面の縦方向を上下方向として紙面の上側(下側)を上下方向の「上」(「下」)とし、左右方向においては、紙面の左側(右側)を左右方向の左(右)とする。また、前後方向においては、着用する際に着用者の腹側となる方を「前側」とし、着用者の背側となる方を「後側」とする。
図2に示す吸収性物品1の展開状態(パンツ型吸収性物品1がパンツ型に成形される前の平面上に広がった状態)において、吸収性物品1は、互いに交差する「長手方向」と「幅方向」(上述の左右方向に相当)と「厚さ方向」とを有している。そして、図2における紙面の縦方向を長手方向として、紙面の上側(下側)を長手方向の「腹側」(「背側」)とし、長手方向と紙面上で直交する方向を幅方向として紙面の左側(右側)を幅方向の左(右)とする。また、長手方向及び幅方向と直交する方向(紙面を貫通する方向)を厚さ方向とし、厚さ方向においては、着用者の肌と当接する側を「肌側」、その逆側を「非肌側」とする。また、厚さ方向は、図1の着用時のパンツ型状態における前後方向にも相当する。
なお、本実施の形態に係る平面図(例えば、図2)は、対象物の伸長状態を示している。ここで「伸長状態」とは、吸収性物品1が備える各弾性体(例えば、後述する腹側弾性部材13a、背側弾性部材13b、中央弾性部材25等)を伸長させることにより、平面図に示す部材を皺なく伸長させた状態である。例えば、図2においては、吸収性物品1を構成する後述する外装体10や吸収性本体20等の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態のことをいう。そして、非伸長状態であって、各弾性体が自然に収縮して平面図に示す部材等に皺等が生じている状態のことを「自然状態」という。
本実施形態に係る吸収性物品1は、外装体10と、液吸収性の吸収性本体20とを備えており、外装体10は、吸収性本体20の非肌側面を覆うように設けられている。以下では、先ず、吸収性物品1がパンツ型状態となる過程について説明する。
吸収性物品1は、図2に示すように、外装体10は、長手方向において腹側胴回り部10fと、背側胴回り部10bと、股下部10mとを有する。腹側胴回り部10fは、吸収性本体20の長手方向の一端側(端部20ef)が接合され、吸収性物品1を着用する際に着用者の腹側に位置する部分である。背側胴回り部10bは、吸収性本体20の長手方向の他端側(端部20eb)が接合され、吸収性物品1を着用する際に着用者の背側に位置する部分である。そして、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとの間に股下部10mが設けられている。
そして、図2の展開状態から、長手方向(上下方向)の中央位置CLを折り位置として吸収性本体20及び外装体10が二つ折りされる。当該二つ折りの状態において、上下方向に沿った第1接合部10es1によって腹側胴回り部10fの左右方向の一端部10faと背側胴回り部10bの左右方向の一端部10baとが接合され、上下方向に沿った第2接合部10es2によって腹側胴回り部10fの左右方向の他端部10fbと背側胴回り部10bの左右方向の他端部10bbとが接合される。これにより、腹側胴回り部10fと背側胴回り部10bとが環状につながって、図1に示すような1つの胴回り開口BH及び一対の脚回り開口LH、LHが形成されてパンツ型状態の吸収性物品1となる。
また、本実施形態に係る外装体10は、図3に示すように、肌側シート11と、肌側シート11の非肌側に配置される非肌側シート12とを有する。本実施形態において、肌側シート11及び非肌側シート12は、例えば、スパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)などによって形成できる。また、長手方向における非肌側シート12の外側端(上端)は、肌側に折り返される。非肌側シート12の当該折り返し部分は、長手方向における肌側シート11の一端(外側端)を包み込んでいる。なお、長手方向における非肌側シート12の外側端(上端)は、折り返さない構成であってもよい。
また、外装体10(肌側シート11及び非肌側シート12)は、全体としては図2に示されるような略砂時計形状を有している。すなわち、外装体10は、股下部10mにおいて、長手方向の中央部が左右方向の内方に凹んだ凹み部10cを有している。
外装体10の腹側胴回り部10fには、左右方向に伸縮可能な糸ゴム等の複数の腹側弾性部材13aが、上下方向に並んで設けられている。同様に、外装体10の背側胴回り部10bには、左右方向に伸縮可能な糸ゴム等の複数の背側弾性部材13bが、左右方向に伸長した状態で上下方向に並んで設けられている。腹側及び背側弾性部材13a、13bは、それぞれ左右方向に伸長した状態で肌側シート11と非肌側シート12との間に挟まれて設けられており、当該腹側及び背側弾性部材13a、13bにより、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bには、左右方向の伸縮性が付与される。
また、図2に示すように、外装体10には、複数の腹側脚回り弾性部材14a及び複数の背側脚回り弾性部材14bが肌側シート11と非肌側シート12との間に設けられている。腹側脚回り弾性部材14a及び背側脚回り弾性部材14bは、少なくとも一部が外装体10の凹み部10cに沿って湾曲して配置されている。具体的には、左右方向における腹側胴回り部10fの両側端10fR、及び、背側胴回り部10bの両側端10bRのそれぞれから、各腹側及び背側胴回り部10f、10bの長手方向の内側且つ左右方向の内側に向かって斜め下方に湾曲し、左右方向の中央部においても、長手方向の内側且つ左右方向の内側に向かって湾曲している。本実施形態では、背側脚回り弾性部材14bは、左右方向の中央部において、外装体10の長手方向の中央CLを超えて、腹側に湾曲している部分を有する。腹側及び背側脚回り弾性部材14a及び14bは、例として、複数の糸ゴムや、伸縮性を有する帯状の弾性シート等であってもよい。腹側及び背側脚回り弾性部材14a及び14bは、伸長された状態で、ホットメルト接着剤等の接着剤によって接合固定されている。
吸収性本体20は、図3に示すように、外装体10の肌側に設けられ、液吸収性の吸収体(吸収性コア)21と、吸収体21の外周面を被覆するコアラップシート22と、トップシート23と、バックシート24とを有する。
吸収性コア21は、液体吸収性素材を積層してなる部材であり、尿等の排泄物を吸収することができる。液体吸収性素材としては、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー等を使用することができる。また、吸収性コア21の形状は、図2に示されるような、長手方向に沿って延在し、且つ幅方向の内側に括れた部分を有する形状に限らず、例えば、平面視略矩形形状等でも良い。
コアラップシート22に好適な材料としては、ティッシュペーパーや不織布等を例示できる。但し、これらのコアラップシート22は必須の構成ではない。
トップシート23は、着用者の肌に直接的に接し得る肌当接面を形成するシートであり、例えば、吸収性コア21よりも大きい平面サイズの液透過性の不織布である。
バックシート24は、吸収性コア21を非肌側から覆う液不透過性のシートである。バックシート24の幅方向の寸法は、吸収性コア21よりも充分大きくされており、幅方向の両端部が、吸収性本体20の左右方向の端部20eをなす位置を折り返し位置として、左右方向の中央側(内側)に折り返される。また、コアラップシート22とバックシート24との間には、液不透過性の防漏シート等をさらに設けてもよい。
また、吸収性本体20は、左右方向の中央部において、吸収性コア21の長手方向に沿って配置される複数の糸ゴムなどの中央弾性部材25を有する。中央弾性部材25は、厚さ方向においてコアラップシート22の非肌側面とバックシート24との間に設けられている。本実施形態においては、4本の中央弾性部材25を設けているが、本数はこれに限らず、単数でも複数でもよい。また、中央弾性部材25は、糸ゴム等に限らず、例えば、伸縮性を有する帯状の弾性シートなどであってもよい。尚、図2では、中央弾性部材25のうち伸縮性を発現する部位(所謂有効長の部位)を一点鎖線で示している。中央弾性部材25により、吸収性物品1に対して長手方向の伸縮性が付与され、股間部がより引き上がり易くなり、股間部のフィット性が向上する。
また、本実施形態の吸収性物品1においては、サイドシート26によって、厚さ方向の肌側に起立可能な一対の立体ギャザー50が形成されている(図3A)。一対の立体ギャザー50は、厚さ方向に見て吸収性本体20の左右方向の両側部に長手方向に沿って設けられ、長手方向に伸縮する複数の弾性部材27を備えている。図3A及び図3Bに示すように、立体ギャザー50は、サイドシート26の左右方向外側の部位から形成されている。立体ギャザー50は、先ず、図3B(a)に示すように、折り畳んだ状態のサイドシート26がトップシート23よりも所定の長さ(26L)分左右方向の外側に延出するように、トップシート23の肌側から重ねられる。サイドシート26は、接合部26Aで長手方向に沿ってトップシート23の左右方向の端部と接合されている。そして、接合されていない所定の長さ26Lの部分が、支点26S1を折れ曲がり起点として(図3B(b)参照)、厚さ方向の肌側、且つ左右方向の内側に向かって折り返されることにより、立体ギャザー50を形成している。すなわち、トップシート23の左右方向の端部に接合された接合部26Aが立体ギャザー50の基端部として機能し、当該基端部(26A)よりも更に左右方向の先端側の部分が自由端部分26fとして起立可能となっている(図3B(c)参照)。一対の立体ギャザー50には、吸収性本体20の長手方向に沿った糸ゴム等の複数の弾性部材27が長手方向に伸長した状態で固定されており、吸収性物品1の着用時には、該弾性部材27が発現する長手方向の伸縮性によって自由端部分26fが着用者の肌側に起立する。これにより、立体ギャザー50は排泄液等の横漏れを抑制するための防漏壁として機能する。
また、図4に示すように、外装体10の背側胴回り部10bの非肌側の表面には、後処理テープ40が設けられていてもよい。後処理テープ40は粘着面を有する細長いテープ状の部材であり、使用後の吸収性物品1を廃棄する際に、長手方向に丸めた吸収性物品1に対して、折り畳まれている後処理テープ40を伸ばして粘着面側を該吸収性物品1に巻き回し、吸収性物品1を丸めた状態に保持することができる。
また、図2に示すように、外装体10の腹側胴回り部10fは、吸収性本体20の長手方向の端部20efを跨ぐように肌側から配置された帯状の疎水性の腹側カバーシート60f(図3の斜線部)を有している。さらに、外装体10の背側胴回り部10bも同様に、吸収性本体20の長手方向の端部20ebを跨ぐように肌側から配置された帯状の疎水性の背側カバーシート60b(図3の斜線部)を有している。各カバーシート60f、60bは、外装体10の肌側シート11に接着又は溶着等によって接合されても良い。
ここで、上記の「疎水性」とは、各腹側及び背側カバーシート60f、60bの表面において液体が拡がらず、そして腹側及び背側カバーシート60f、60bの表面が90°よりも大きい接触角を有することを意味する。接触角とは、水平面(水平な表面)を有する各腹側及び背側カバーシート60f、60bと当該水平面上に滴下された水(液滴)とを接触させた状態において、液体の輪郭曲線と当該水平面との交点における当該輪郭曲線の接線と、当該水平面とがなす角度である。各腹側及び背側カバーシート60f、60bの接触角は、90°よりも大きく、疎水性の表面を有している。逆に、接触角が90°よりも小さければ、親水度の高い親水性と判断され、親水性のシート材(後述する吸汗放湿シート80等)は、その表面が90°よりも小さい接触角を有している。
かかるカバーシート60f、60bは、吸収性本体20の各端部20ea、20ebがそれぞれ着用者の肌にきつく当たってしまうことを緩和する役割も果たしており、その材料としては、不織布などの柔軟なシートが使用される。また、汗などの体液を保持せずに、湿気を逃して通気性を向上させるために疎水性のシートであることが好ましい。それにより、腹側及び背側カバーシート60f、60bが肌に当たる部分について、着用時のムレを低減させることができる。
本実施形態では、吸収性物品1は、腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60bに、着用者に対して冷感を与える冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを備えている。図5Aは、腹側胴回り部10fにおけるマイクロカプセルの塗布領域70を説明する図であり、図5Bは、背側胴回り部10bにおけるマイクロカプセルの塗布領域70を説明する図である。尚、塗布領域70は、腹側胴回り部10fにおいて塗布領域70fと示し、背側胴回り部10bにおいて塗布領域70bと示している。
図5Aに示すように、本実施形態の吸収性物品1の腹側カバーシート60fは、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが左右方向に帯状に塗布された塗布領域70fを有している。本実施形態では、塗布領域70fは、長手方向に間隔を空けて複数本並んでいるが、塗布領域70fの形状や数はこれに限定されない。例えば、マイクロカプセルの塗布領域は、面状、線状、スパイラル状、Z状、線状、ドット状等の形状で配置されてもよい。また、本実施形態では、全ての塗布領域70fが吸収性物品1の左右方向の両端まで到達ないように設けられているが、塗布領域70fの左右方向の長さはこれに限らず、左右方向により長く或いは、より短く設けてもよい。但し、第1接合部10es1及び第2接合部10es2には、マイクロカプセルが塗布されていないことが好ましい。各第1接合部10es1及び第2接合部10es2にマイクロカプセルが塗布されると、各接合部10es1及び10es2を形成する際にマイクロカプセルによって接合部の強度が低下する虞があるが、各接合部にマイクロカプセルを設けないようにすることで、各接合部10es1及び10es2の強度を保つことができる。尚、マイクロカプセルの詳細については後述する。
吸収性物品1において腹側カバーシート60fが配置されている部分は、着用者が座位時に呼吸等によって汗をかきやすい下腹部である。腹側カバーシート60fにマイクロカプセルが塗布されていることで、下腹部にマイクロカプセルを当てることができ、冷感効果によって快適性が向上する。また、腹側カバーシート60fが疎水性であることで、湿気を外に逃がして水分を溜め込まず、通気性を保つことができ、涼感効果を向上させる。
また、図5Bに示すように、背側カバーシート60bも同様に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが左右方向に帯状に塗布された塗布領域70b(図5Bの斜線部)を有している。吸収性物品1において背側カバーシート60bが配置されている部分は、着用者が寝姿勢時に汗をかきやすい臀部の窪み部分に相当し、当該部分にマイクロカプセルを当てることで、冷感効果によって快適性が向上する。また、同様に、背側カバーシート60bが疎水性であるため、湿気を外に逃がして水分を溜め込まず、通気性を保つことができる。それにより、涼感効果を向上させる。
また、冷感成分を内包するマイクロカプセルは、着用者の肌に当接可能なシート(ここでは、腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60b)の肌側面に塗布されていることが好ましい。肌に最も近い位置に塗布することで、汗と接触しやすく、マイクロカプセルの効果を得やすい。
また、冷感成分を内包するマイクロカプセルは、着用者の肌に当接可能なシート(ここでは、腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60b)の肌側面に限らず、非肌側面に塗布されていてもよい。すなわち、外装体10の肌側シート11と腹側カバーシート60f(背側カバーシート60b)との間に塗布されていてもよい。或いは、腹側及び背側カバーシート60f、60b等を有さずに、外装体10の肌側である肌側シート11の肌側面に直接塗布されていても、外装体10の肌側シート11と非肌側シート12との間に塗布されていてもよい。2枚のシートの間にマイクロカプセルが塗布されることで、マイクロカプセルの脱落を抑制することができる。
尚、本実施形態では、マイクロカプセルを腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60bの両方に塗布しているが、これに限定されず、いずれかのシートのみに塗布領域70を設けてもよい。
また、本実施形態では、マイクロカプセルを外装体10に配置されている腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60bに設けているが、吸収性物品1は、パンツ型吸収性物品であるが故、吸収性物品1を3つ折りにして梱包した状態等において、吸収性本体20側にマイクロカプセルが脱落する虞もある。よって、吸収性本体20は実質的には1%未満程度の確立でマイクロカプセルを含有している可能性があるが、そのような、意図せずに脱落することによって形成されるマイクロカプセルの存在領域は、上述の塗布領域70には含まれないこととする。
<冷感成分>
上述の冷感成分としては、当技術分野で冷感剤として知られているものが挙げられる。冷感剤は、揮発性の物質であり、例えば、皮膚の神経にある受容体活性化チャネル(TRPM8)に作用するものが好ましい。このような冷感剤として、例えば、メントール(例として、l−メントール)及びその誘導体(例えば、乳酸メンチル)、サリチル酸メチル、カンファー、キュウリエキス、植物(例えば、ミント、ユーカリ、ナツメグ)由来の精油等が挙げられる。また、冷感剤は、気化熱により周囲の温度を下げるものであってもよい。このような冷感剤として、例えば、アルコール、例えば、メタノール及びエタノールが挙げられる。
<マイクロカプセル>
本明細書において、マイクロカプセルは、直径1〜1,000μmの大きさを有し、芯材(冷感成分)を内包する空間を有するカプセルを意味する。上記カプセルは、芯材を内包し且つ芯材の放出を制御することができるものであれば、その外観形状は特に制限されず、例えば、球形、不定形等の外観形状が挙げられる。また、上記カプセルは、芯材を保持する空間を1つ有する単核型、芯材を保持する空間を複数有する多核型、又は、粒子内部に微粒子状の芯物質が分散する構造、或いは液体状の芯物質が含浸する構造のマトリックス型であることができる。上記空間の形状としては、球形、不定形等の空間形状が挙げられる。
マイクロカプセルにおいては、芯材を内包(或いは含有)する膜材(壁材)が化学的な刺激によって変化し、内包(或いは含有)する成分を放出させる。化学的な刺激としては、例えば、体液等の液体(水溶液)とマイクロカプセルの壁材との接触などが挙げられる。
これらの化学的な刺激をマイクロカプセルの壁材に与えることによって、壁材の崩壊を起こすことができる。この結果、マイクロカプセル内の芯材の放出を開始させるか、又は、刺激前に徐々に放出していた場合には、その放出の程度を促進させることができる。本発明のようにマイクロカプセルが水崩壊性である場合、汗等の液体(体液)と接することにより、内包する冷感成分を放出する程度に崩壊する性質を意味する。具体的には、マイクロカプセルの壁材が水に溶解して崩壊する場合、マイクロカプセルが液体と接触すると、マイクロカプセルが水に膨潤してその強度が低下し、マイクロカプセルが破壊されることにより崩壊する場合等が挙げられる。
本実施形態の吸収性物品1において、マイクロカプセルが水に溶解することにより崩壊する場合には、マイクロカプセルは、25℃において、水100gに対して、好ましくは10〜300g、より好ましくは20〜200g、そしてさらに好ましくは30〜100gの範囲の水溶解度を有する。上記水溶解度は、試験温度を25℃にした以外は、OECDガイドラインNo.105フラスコ法に従って測定される。
また、マイクロカプセルは、当該マイクロカプセルの分散媒である溶媒に不溶であることが好ましく、そして当該マイクロカプセルの分散媒である溶媒に膨潤しないことが好ましい。内包する冷感成分の保護の観点からである。水崩壊性のマイクロカプセルの素材としては、例えば、糖類、例えば、単糖類(例えば、ブドウ糖)、二糖類(例えば、ショ糖)、多糖類(例えば、デキストリン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、水溶性でんぷん等)、環状オリゴ糖(シクロデキストリン)、ゼラチン、水溶性ポリマー(例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等)等が挙げられる。
上記マイクロカプセルは市販されており、例えば、Symrise社から市販される、INCAP(商標)等が挙げられる。
また、上記マイクロカプセルは、水にマイクロカプセルの素材を溶解させて水溶液を形成し、当該水溶液に冷感成分及び界面活性剤を混合し、上記水溶液をスプレーしながら減圧乾燥することにより製造することができる。
上述のマイクロカプセルの分散媒である溶媒としては、冷感成分をマイクロカプセルに内包させたまま保持するものであることが好ましい。そのような溶媒については、日本国特許公開公報2016−13154号を参照することができる。
マイクロカプセルの塗布領域を目視で確認する方法の一例として、マイクロカプセルが水溶性でんぷんから形成されている場合には、ヨウ素等によって塗布領域を着色することができる。
本実施形態では、冷感成分を内包したマイクロカプセルを、腹側胴回り部10fの腹側カバーシート60f、及び、背側胴回り部10bの背側カバーシート60bに塗布することで冷感効果を与えているが、仮に、上述のような冷感成分を内包したマイクロカプセルを排泄部対向部に配置し、尿や経血などの体液がマイクロカプセルと接触することによって冷感作用を発現させるようにした場合、体液量が多い場合には、冷感成分が過剰に放出される虞もある。また、排泄部対向部で体液発生後に冷感が発現すると、尿や経血に起因して冷感を感じるようになったと誤解し、さらなる排尿や排血を助長する虞もある。
この点につき、腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60bは、それぞれ着用者の下腹部及び臀部と対向し、身体と吸収性物品1との摩擦によって発生した汗等の水分によってマイクロカプセルを崩壊させることができる。また、腹側カバーシート60f及び背側カバーシート60bが位置する部分に限らず、吸収性物品1の上下方向において、第1接合部10es1及び第2接合部10es2の下端よりも上側に、冷感成分を内包するマイクロカプセルが存在する存在領域を設け、第1接合部10es1及び第2接合部10es2の下端よりも下側は、マイクロカプセルが存在しない非存在領域とすることで、着用者の発汗に合わせて冷感作用を発現させることができる。つまり、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bを接合する各第1及び第2接合部10es1,10es2の下端よりも上側は、尿や経血を吸収し難い領域である。当該領域に水崩壊性のマイクロカプセルを塗布することで、着用者の身体の発汗や、身体と吸収性物品1との摩擦によって発生した汗等の水分によってマイクロカプセルを崩壊させることができる。マイクロカプセルに内包された冷感成分の機能を身体の発汗に合わせて発現させることができるため、着用者の快適性が向上する。
また、外装体10の肌側シート11と非肌側シート12は、上述した通り、例としてスパンボンド不織布、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)等を用いることができるが、少なくともメルトブローン層を有する不織布から形成されることが特に好ましい。そして、厚さ方向(着用時の前後方向)に見て、不織布のメルトブローン層よりも肌側にマイクロカプセルを塗布することが好ましい。メルトブローン層は極細繊維から構成されているため、繊維密度が高く、それにより、外装体10を通って外側(非肌側)にマイクロカプセルが脱落することを低減させることができる。その結果、冷感機能が失われにくくなる。
また、図5A及び図5Bに示すように、吸収性物品1の腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bは、それぞれ左右方向に伸縮可能な弾性部材(腹側及び背側弾性部材13a、13b)を有している。図5Aにおいて、腹側胴回り部10fは、厚さ方向に見て、腹側弾性部材13aと、マイクロカプセルの存在領域である塗布領域70fとが重なる部分701を有している。また、図5Bにおいても同様に、背側胴回り部10bは、厚さ方向に見て、背側弾性部材13bと、マイクロカプセルの存在領域である塗布領域70bとが重なる部分を有している(上下方向に並ぶ3つの塗布領域70bのうち、長手方向外側にある2つの塗布領域70bが該当する)。腹側及び背側弾性部材13a及び13bが左右方向に収縮することにより、自然状態にて腹側及び背側胴回り部10f、10bに凹凸の皺が発生し、凹凸によって着用者の身体に当たり易い部分と当たり難い部分、すなわち、マイクロカプセルが崩落し易い部分としにくい部分とを形成することができる。それにより、長時間冷感機能を発現させることができるため、快適性を維持できる。
また、図5Aに示すように、腹側胴回り部10fは、上下方向に隣接する腹側弾性部材13a同士の間の領域と、マイクロカプセルの存在領域である塗布領域70fとが厚さ方向に見て重なる領域702、703を有している。図5Bにおいても、塗布領域70bのうち、長手方向の最も内側に配置されている塗布領域70bが当該重なる領域702(703)に相当する。上下方向に隣接する腹側弾性部材13a(背側弾性部材13b)同士の間の領域(例として、領域13as)は、比較的身体に面で当たり易い部分であり、汗が溜まりやすい。そのような部分に冷感成分を内包するマイクロカプセルが存在することで、冷感効果を発汗に合わせて、必要な時に付与することができる。
また、腹側弾性部材13a及び背側弾性部材13bは、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bにおいて、それぞれ、外装体10を構成する肌側シート11と非肌側シート12との間に上下方向に並んだ状態で接合されているが、上下方向に隣接する弾性部材同士(腹側弾性部材13a同士、又は、背側弾性部材13b同士)の間の領域においては、肌側シート11と非肌側シート12とが接合されていない。つまり、肌側シート11と非肌側シートは、各腹側及び背側弾性部材13a、13bに塗布されたホットメルト等の接着剤により、腹側及び背側弾性部材13a、13bと重なる部分は接合されている。一方で、例えば図5Aに示すように、上下方向に隣接する腹側弾性部材13a同士の間の領域を領域13asとすると、当該領域13asにおいては、肌側シート11と非肌側シート12とが接合されていない。そして、本実施形態の吸収性物品1は、当該領域13asと、マイクロカプセルが存在する存在領域(図5Aでは塗布領域70f)とが厚さ方向に見て重なる領域を有している。肌側シート11と非肌側シート12とが接合されていない弾性部材(腹側弾性部材13a、背側弾性部材13b)間は、空気の抜け道となり、弾性部材間には汗をかいた後の湿った空気が流れ易い。そして、そのような弾性部材間である領域13asとマイクロカプセルの存在領域(塗布領域70f)とが重なることで、冷感作用が発現し易くなり、また、空気の流れによって冷感作用が拡散されて、快適性が向上する。
図6は、マイクロカプセルの塗布領域70の変形例を説明する図である。尚、図6では、マイクロカプセルが塗布されている状態を分かり易くするために、1本の腹側弾性部材13aと塗布領域70のみを示している。当該変形例では、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが、腹側弾性部材13aを上下方向に跨ぐように配されている。これにより、マイクロカプセルの存在領域(塗布領域70)と腹側弾性部材13aが重複する重複部分NBと、マイクロカプセルの存在領域(塗布領域70)と腹側弾性部材13aが重複しない非重複部分NNとが形成される。重複部分NBと非重複部分NNとが形成されることで、重複部分NBにおいては、着用時にマイクロカプセルが肌に密着するため、冷感作用を強く感じさせることができ、非重複部分NNは、マイクロカプセルが着用時に肌に対して強く当たらないため、冷感作用を弱めることができる。また、肌に当たり易い部分は早く冷感効果を実感でき、肌に当たりにくい部分は時間の経過と共に冷感効果を発現させることもできるため、冷感効果を長時間維持できる。
図7は、第1接合部10es1における腹側及び背側弾性部材13a、13bの上下方向の位置の一例を示す図である。図7では、腹側及び背側弾性部材13a、13bの位置関係を分かり易くするために、吸収性物品1を構成する他の部材を省略している。また、図7においては、腹側胴回り部10fの左右方向の一端部10faと背側胴回り部10bの左右方向の一端部10baとが接合されている第1接合部10es1を中央にして、腹側弾性部材13aと背側弾性部材13bを吸収性物品1の外側から見た状態を示している。第1接合部10es1では、腹側弾性部材13a及び背側弾性部材13bのそれぞれの終端位置が上下方向に揃うことで、吸収性物品1の胴回りの周方向に弾性部材(13a、13b)が連続的である場合もあるが、図7のように、複数の腹側弾性部材13aのうちのある腹側弾性部材13a1の終端位置T1と、複数の背側弾性部材13bのうちのある背側弾性部材13b1の終端位置T2とが、上下方向に異なっている場合もある。終端位置T1とT2が上下方向で異なるということは、吸収性物品1を着用した際に、吸収性物品1の周方向において弾性部材(13a、13b)が連続していないことを意味する。仮に腹側及び背側弾性部材(13a、13b)が周方向に連続していると空気の抜け道はできにくいが、非連続的であると、各終端部分(終端位置T1及びT2)から湿気を逃がすことができる。腹側及び背側胴回り部10f、10bにおいて、湿気を帯びた空気が過剰に溜まると、冷感効果を感じにくくなるが、終端位置T1及びT2から湿気を逃すことで、冷感効果を向上させる。
尚、本実施形態の各腹側及び背側弾性部材13a、13bは、第1接合部10es1まで伸縮性を発現するが、これに限定されない。腹側及び背側弾性部材13a、13bが伸縮性を発現する左右方向の長さ(所為有効長)を短くして、第1接合部10es1まで有効長が到達しないように構成してもよい。それにより、吸収性物品1の胴回りの周方向に腹側及び背側弾性部材13a、13bが連続的ではなくなり、空気の抜け道が形成される。
また、各腹側及び背側弾性部材13a、13bとして用いられる弾性部材は、吸収性物品1の左右方向において、部分的に内部応力が異なっていることが好ましい。具体的には、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bに用いられる弾性部材(腹側及び背側弾性部材13a、13b)は、左右方向において、ある内部応力(第1の内部応力)を有する第1領域と、第1の内部応力よりも大きい別の内部応力(第2の内部応力)を有する第2領域と、を有していることが好ましい。ここでいう「内部応力」とは、弾性部材が伸長状態から元の状態に戻ろうとする力(すなわち収縮力)のことである。そのような異なる内部応力を有する弾性部材の一例としては、捲縮性(繊維1本1本が縮んで巻いている特性)を有する伸縮性繊維から構成されるライクラ(登録商標)等が挙げられる。弾性部材を構成する繊維が捲縮性を有すると、弾性部材自体にもねじれが発生し、一つの弾性部材における内部応力が、部分的に異なる構成となる。また、これに限らず、部分的に異なる内部応力を有する弾性部材は、例えば、吸収性物品1の製造工程で弾性部材を腹側胴回り部10f(又は背側胴回り部10b)に配置していくときに、弾性部材の搬送スピードを変えることで弾性部材の伸張度合いを変化させ、弾性部材がより伸びた状態で接合した部分(前述の第2の内部応力を有する第2領域に相当)と、やや緩めた状態で接合した部分(前述の第1の内部応力を有する第1領域に相当)とを形成し、吸収性物品1を自然状態にしたときに、内部応力の差が発現するようにするといった方法でも形成可能である。
尚、本実施形態で定義した第1の内部応力を有する第1領域と、第2の内部応力を有する第2領域との応力差は、公知の引張試験機を用いて調べることができる。例えば、腹側弾性部材13aを所定の長さ分(例えば50mm)含む状態で吸収性物品1からサンプル片を採取し、当該サンプル片の腹側弾性部材13a上の所定の部分を、引張試験機の一対のチャック部で左右方向(伸縮方向)の間隔が10mmとなるように把持し、この状態で、把持したチャック部の間隔が15mmになるまで所定の引っ張り速度で当該サンプル片を引っ張る。このときのサンプル片が元に戻ろうとする力を測定する。同様の方法で、同じサンプル片において数カ所比較し、元に戻ろうとする力が最初の所定の部分(上述の第1領域とする)よりも大きかった部分を上述の第2領域とする。
このように、弾性部材(腹側及び背側弾性部材13a、13b)の内部応力が部分的に異なることにより、内部応力が大きい部分(第2領域)は肌に当たって密着性を保ちつつ冷感効果を感じ易くさせ、内部応力が小さい部分(第1領域)からは湿気を逃すことができる。
図8は、マイクロカプセルの塗布領域70の変形例を説明する図である。図8におけるマイクロカプセルの塗布領域70f’は、腹側胴回り部10fの腹側カバーシート60fの左右方向の中央部に設けられている。そして、厚さ方向(紙面を貫通する方向)に見た場合に、腹側胴回り部10fと吸収性本体20とが重なる重複領域NAは、マクロカプセルの塗布領域70f’(存在領域)と重なる部分NCを有している。吸収性物品1の腹側胴回り部10fのうち、腹側胴回り部10fと吸収性本体20とが重なる重複領域NAは、外装体10と吸収性本体20とが重なっていることから重なる資材の枚数が最も多く、発汗しやすい領域である。当該重複領域NAとマイクロカプセルの塗布領域70f’とが重なることで、重なる部分NCは着用者の汗によって冷感作用が発現しやすく、冷感効果が得やすくなる。
また、上述の重複領域NAとマクロカプセルの塗布領域70f’(存在領域)とが重複する重なる部分NCは、厚さ方向に見て、腹側カバーシート60fと吸収性本体20とが重なる重複領域NCでもある。そして、腹側カバーシート60fのうち、腹側カバーシート60fと吸収性本体20とが重ならない非重複領域(所謂、カバーシート60fのうち、前述の重複領域NC以外の領域)には、マイクロカプセルが存在しない非塗布領域70Nがある。仮に、腹側カバーシート60fの全面にマイクロカプセルを塗布するとコストがかかるが、図8のように必要な部分に効果的に塗布することで、冷感作用を発現し易くするだけでなく、製造のコストを抑制できる。
また、図5Aに戻り、マイクロカプセルが塗布されている腹側カバーシート60fは、外装体10の肌側に重ねて接合された吸収性本体20の長手方向の端部20efを覆うように、外装体10及び吸収性本体20に接合されている。外装体10及び吸収性本体20に接合するときには、腹側カバーシート60fの非肌側面の全域にホットメルト接着剤等の接着剤が設けられていることが好ましい。それにより、厚さ方向に見た場合に、マイクロカプセルの塗布領域70f(存在領域)と重なる領域の全域に、ホットメルト接着剤が塗布された塗布領域が設けられていることになる。ホットメルト接着剤の膜が、マイクロカプセルの塗布領域70f(存在領域)と重なる領域の全域、特に、左右方向に連続的に設けられることで、マイクロカプセルの脱落を防止することができる。また、上述のホットメルト接着剤は、腹側カバーシート60f及び外装体10(又は吸収性本体20)のいずれか一方に塗布されていればよい。
尚、腹側カバーシート60fを接合するホットメルト接着剤の塗布領域はこれに限らず、マイクロカプセルの塗布領域70f(存在領域)の少なくとも下端部、すなわち、図5Aでは、塗布領域703(70f)の下端部と厚さ方向に重なる部分には、ホットメルト接着剤が塗布されていなくてもよい。換言すると、ホットメルト接着剤を塗布した塗布領域は、厚さ方向に見て、塗布領域70f(存在領域)の少なくとも下端部を除く上側部分において、左右方向に連続的に設けられていればよい。ホットメルト接着剤の塗布領域が、厚さ方向に見て、マイクロカプセルの塗布領域70fの少なくとも上側部分と重なっていれば、上下方向上側からのマイクロカプセルの脱落を防止でき、冷感効果を維持することができる。
図5Bに戻り、後処理テープ40は、外装体10の非肌側の表面に設けられているが、後処理テープ40は、厚さ方向(紙面を貫通する方向、着用時の前後方向)に見て、マイクロカプセルの塗布領域70b(マイクロカプセルの存在領域)と重なる部分40NBを有している。後処理テープ40は、冷感成分を内包するマイクロカプセルを通過させ難いため、後処理テープ40と重複する部分において、マイクロカプセルが背側胴回り部10bの非肌側に通過(脱落)することが抑制される。従って、マイクロカプセルが厚さ方向の非肌側に抜けて大気中に放出されにくくなり、冷感効果を長時間持続させ易くすることができる。
また、吸収性物品1は、着用時に、前後方向にみて、マイクロカプセルの塗布領域70(70f、70b)よりも非肌側に液不透過性のフィルムシート(不図示)が設けられていてもよい。フィルムシートの材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を主体とした液不透過性フィルム、通気性フィルム、スパンボンド等の不織布の片面に液不透過性フィルムをラミネートした複合シート等が挙げられる。また、疎水性の不織布、不透水性のプラスティックフィルム、不織布と不透水性プラスティックフィルムとのラミネートシート等も用いることができる。そのようなフィルムシートによって、着用者の汗がさらに非肌側には浸透せず、汗とマイクロカプセルとが接触しやすくなる。その結果、冷感効果を向上させることができる。
また、厚さ方向(前後方向)に見てマイクロカプセルの塗布領域70(70f、70b)と重なる位置の非肌側に設けられる上記フィルムシートには、印刷や着色によるデザインが施されていてもよい。冷感成分を有するマイクロカプセルが塗布されている位置を示すようなデザインにすることで、着用者は、吸収性物品1を着用する際に、塗布位置を確認しながら装着でき、マイクロカプセルの塗布領域70の視認性が向上する。
<吸収性物品1の製造方法について>
続いて、吸収性物品1の製造方法について簡単に説明する。図9は、本実施形態に係るパンツ型吸収性物品1の製造フローの一部を示す概略図である。なお、図9については、本発明を解り易くする説明するために、吸収性本体20が完成された形で供給されており、吸収性本体20の製造装置については省略した図としている(以降では、吸収性本体20の製造方法の説明についても省略している)。また、外装体10についても、肌側シート11、非肌側シート12、腹側及び背側弾性部材13a、13b、及び、腹側及び背側脚回り弾性部材14a、14bが接合された外装体10が左右方向(搬送方向)に連続してなる外装体連続体10Lの形で供給されている。
図9に示す製造フローでは、主に、外装体連続体10Lに吸収性本体20を接合させる工程(第1接合工程S201)、カバーシート(60b、60f)の連続体にマイクロカプセルを塗布する工程(塗布工程S202)、外装体連続体10Lにカバーシート(60b、60f)の連続体を接合させる工程(第2接合工程S203)を有している。第2接合工程S203のさらに下工程において、外装体10の上端よりも上側に延出している外装体10の非肌側シート12の延出部分を肌側に折り返す折り返し工程や、胴回り部(10b、10f)の左右方向の各端部(10fa、10fb、10ba、10bb)に相当する部分を接合する接合工程(所謂、第1接合部10es1及び第2接合部10es2の形成工程)、搬送方向に製品単位で分断する分断工程等を行うことにより、製品状態の吸収性物品1が形成される。以下、吸収性物品1の製造フローのうち、工程S201からS203について説明する。各工程において、搬送方向は、吸収性物品1の左右方向に沿った方向である。
先ず、第1接合工程S201においては、搬送方向に搬送される資材(ここでは、外装体10が左右方向(搬送方向)に複数繋がった状態で連続してなる外装体連続体10L(所謂、外装体の連続体))の肌側面の所定位置に吸収性本体20を配置し、外装体連続体10Lに吸収性本体20を接合させる。なお、第1接合工程S201における外装体連続体10Lは、非肌側シート12が折り返される前の外装体連続体10Lであり、図2に示す各胴回り部材10f、10bの上端よりも非肌側シート12の部分が上側に延出した状態である。つまり、外装体連続体10Lは、非肌側シート12が折り返されていない状態で搬送方向に搬送されており、かかる状態は、後述する第2接合工程S203以降に行われる折り返し工程において非肌側シート12が折り返されるまで継続する。
第1接合工程S201では、回転ドラム装置120により、上工程から受け取った吸収性本体20の長手方向の向きを、受け取った状態から90°変更して、吸収性本体20が外装体連続体10Lの肌側面の所定位置に配置される。回転ドラム装置120の外周部には、吸収性本体20を吸引保持する保持パッドが回転方向の複数の位置に設けられており、各保持パッドは、回転ドラム装置120の回転半径方向に沿った自転軸C120周りにそれぞれ自転可能に構成されている。回転ドラム装置120は、吸収性本体20を受け取る受け取り位置Qinにおいて、吸収性本体20の長手方向が搬送方向を向いた状態で、各保持パッドで吸収性本体20を吸引して受け取り、保持パッドが引き渡し位置Qoutへ移動するまでの間に、保持パッドが自転軸C120周りに90°回転する。それにより、保持パッドが引き渡し位置Qoutで吸収性本体20を引き渡す際には、吸収性本体20の幅方向(左右方向)が外装体連続体10Lの搬送方向に沿う状態となる。あらかじめ接着剤等を塗布しておいた外装体連続体10Lに吸収性本体20が引き渡し位置Qoutで転写され、吸収性本体20と外装体連続体10Lとが接合される。
続いて、外装体10の肌側面の少なくとも一部を覆う疎水性のカバーシート(本実施形態では、腹側カバーシート60f又は背側カバーシート60b)となる、搬送方向に連続する連続カバーシート60Lの肌側面に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程が行われる(塗布工程S202)。塗布工程S202では、搬送方向の所定位置に設けられた冷感剤塗布機構130から、連続カバーシート60Lの肌側面の所定位置に対して液状のマイクロカプセルを噴射もしくは直接塗布することにより、塗布領域70(70a、70b)が形成される。
次に、第2接合工程S203において、外装体連続体10Lに接合された吸収性本体20の長手方向の端部を覆うように、上述の塗布工程S202でマイクロカプセルが塗布された連続カバーシート60Lを、搬送方向に搬送される外装体連続体10Lに接合する。第2接合工程S203で連続カバーシート60Lが合流する前に、外装体連続体10Lの肌側面のうち、連続カバーシート60Lが配置される位置にホットメルト接着剤等の接着剤を塗布しておくことで、連続カバーシート60Lと外装体連続体10Lとが接合される。
このような工程S201からS203により、マイクロカプセルが塗布された連続カバーシート60Lを工程中に回転及び転写等させずに吸収性物品1を製造可能であり、マイクロカプセルを塗布した塗布領域以外にマイクロカプセルが拡散することを防止できる。
また、吸収性物品1にカバーシート(腹側カバーシート60f又は背側カバーシート60b)を設けない場合の吸収性物品1の製造方法について、簡単に説明する。カバーシートを設けない場合は、マイクロカプセルを塗布する工程が、別の工程で行われる。具体的には、上述の第1接合工程S201の前に、搬送方向に連続する外装体連続体10Lの肌側面の所定位置に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程を行う。次に、第1接合工程S201と同様の方法で、90°回転させた吸収性本体20を、マイクロカプセルが塗布された外装体連続体10Lの肌側面の所定位置に配置し、外装体連続体10Lと吸収性本体20とが接合される。このような工程によっても、マイクロカプセルが塗布された外装体連続体10Lを工程中に回転及び転写等をさせることなく製造でき、マイクロカプセルを塗布した塗布領域以外にマイクロカプセルが拡散することを抑制できる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
上述の実施形態では、外装体10の腹側及び背側カバーシート60f、60bに冷感成分が内包されたマイクロカプセルを塗布していたが、何等これに限らない。図10は、本実施形態のパンツ型吸収性物品1の変形例を示す概略平面図である。図10に示す吸収性物品1では、腹側及び背側カバーシート60f、60bを設けずに、背側胴回り部10bの上端部に左右方向に沿って吸汗放湿シート80が設けられている。吸汗放湿シート80は、親水性を有する帯状のシートであり、ホットメルト接着剤等により接着される、或いは、ヒートシール等により融着されている。吸汗放湿シート80は、着用者の肌に接触して汗を吸収し、吸収性物品1の外側に湿気を放出するものである。図10では、吸汗放湿シート80が背側胴回り部10bの上端部にしか設けられていないが、腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bの少なくとも一方の肌側面に設けられることが好ましい。そして、図10の吸汗放湿シート80は、吸汗放湿シート80の上端部に背側胴回り部10bに固定されていない非固定部分80Nを左右方向に連続的に有している。非固定部分80Nはこれに限らず、吸汗放湿シート80の少なくとも下端部を除く上側部分において、左右方向に連続的に有していることが好ましい。
また、吸汗放湿シート80には、冷感成分を内包した水崩壊性のマイクロカプセルが塗布された塗布領域70b’が設けられている。マイクロカプセルを塗布した吸汗放湿シート80と背側胴回り部10bとを左右方向に固定しない非固定部分80Nが吸汗放湿シート80の上端部分に連続的に設けられることで、放湿性能を保ちつつ、マイクロカプセルによる冷感効果を維持できる。
尚、図10の変形例では、外装体10の腹側胴回り部10f及び背側胴回り部10bの少なくとも一方の肌側面に親水性の吸汗放湿シート80を設け、放湿作用を維持しつつ、冷感効果を与えていたが、吸汗放湿シート80を有さない形態であってもよい。その場合は、腹側胴回り部10f又は背側胴回り部10bに水分が保持されにくくなり、通気性を維持できることで冷感効果が向上する。
また、上述の本実施形態では、腹側及び背側弾性部材13a、13bが左右方向に連続的に設けられていたが、腹側弾性部材13a(又は背側弾性部材13b)と吸収性本体20とが厚さ方向に重なった部分、及び、吸収性本体20の長手方向の外側において、腹側弾性部材13a(又は背側弾性部材13b)の一部を切断した領域を設けてもよい。腹側弾性部材13a(又は背側弾性部材13b)を切断することで、切断された領域は左右方向の伸縮性が低減された領域となり、必要以上に身体に密着しない空間が生まれ、汗等の湿気が溜まり易くなる。そのような各腹側弾性部材13a(又は背側弾性部材13b)を切断した領域と、マイクロカプセルの塗布領域とが厚さ方向に見て重なるように配置することで、保持される汗に反応して、冷感作用を発現し易くすることもできる。
1 パンツ型吸収性物品、10 外装体、10b 背側胴回り部、
10c 凹み部、10f 腹側胴回り部、10m 股下部、
10L 外装体連続体、
10ba 一端部、10bb 他端部、
10fa 一端部、10fb 他端部、
10fR 両側端、10bR 両側端、
10es1 第1接合部、10es2 第2接合部、
11 肌側シート、12 非肌側シート、
13a 腹側弾性部材、13b 背側弾性部材、13as 領域、
14a 腹側脚回り弾性部材、14b 背側脚回り弾性部材、
20 吸収性本体
20eb 端部、20ef 端部、
21 吸収体(吸収性コア)、22 コアラップシート、
23 トップシート、24 バックシート、
25 中央弾性部材、26 サイドシート、
26A 接合部、26S1 支点、26f 自由端部分、
27 弾性部材、40 後処理テープ、50 立体ギャザー、
60f 腹側カバーシート、60b 背側カバーシート、
60L 連続カバーシート、
70 塗布領域、70f 塗布領域、70b 塗布領域、70f’ 塗布領域、
70b’ 塗布領域、80 吸汗放湿シート、80N 非固定部分、
120 回転ドラム装置、C120 自転軸、130 冷感剤塗布機構、
S201 第1接合工程、S202 塗布工程、S203 第2接合工程、
701 重なる部分、702、703 重なる領域、
BH 胴回り開口、CL 中央位置、
NA 重複領域、NB 重複部分、NC 重なる部分、重複領域、
NN 非重複部分、LH 脚回り開口、
T1 終端位置、T2 終端位置、Qin 受け取り位置、Qout 引き渡し位置

Claims (23)

  1. 互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向とを有し、
    液吸収性の吸収性本体と、
    前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、
    を有するパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、前記吸収性本体の長手方向の一端側が接合され、着用する際に着用者の腹側に位置する腹側胴回り部と、前記吸収性本体の前記長手方向の他端側が接合され、着用する際に前記着用者の背側に位置する背側胴回り部と、を備え、
    前記上下方向に沿った第1接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の一端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の一端部とが接合されており、
    前記上下方向に沿った第2接合部によって、前記腹側胴回り部の前記左右方向の他端部と前記背側胴回り部の前記左右方向の他端部とが接合されており、
    前記上下方向において、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも上側に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルが存在する存在領域が設けられ、前記第1接合部及び前記第2接合部の下端よりも下側は、前記マイクロカプセルが存在しない非存在領域である
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、前記外装体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の少なくとも一方の肌側面に設けられた親水性の吸汗放湿シートを有していない
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体の前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部の少なくとも一方の肌側面に、親水性の吸汗放湿シートが設けられており、
    前記吸汗放湿シートには、前記マイクロカプセルが塗布されており、
    前記吸汗放湿シートは、少なくとも下端部を除く上側部分において、前記肌側面に固定されていない非固定部分を前記左右方向に連続的に有している
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前後方向に見て、前記存在領域と重なる領域の全域に、ホットメルト接着剤を塗布した塗布領域が設けられている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前後方向に見て、前記存在領域の少なくとも下端部を除く上側部分において、ホットメルト接着剤を塗布した塗布領域が、前記左右方向に連続的に設けられている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、少なくともメルトブローン層を有する不織布から形成されており、
    前記マイクロカプセルは、前記前後方向に見て、前記不織布の前記メルトブローン層よりも肌側に塗布されている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、
    前記前後方向に見て、前記弾性部材と前記存在領域とが重なる部分を有する
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項1から6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部には、前記左右方向に伸縮可能な複数の弾性部材が前記上下方向に並んで設けられており、
    前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域と、前記存在領域とが前記前後方向に見て重なる領域を有する
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項1から6の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、
    前記前後方向に見て、前記存在領域が前記弾性部材を前記上下方向に跨ぐように配されている部分を有する
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項1から3、6から9の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部をそれぞれ構成する少なくとも肌側シートと非肌側シートとを有し、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記肌側シートと前記非肌側シートとの間に前記上下方向に並んで設けられた、前記左右方向に伸縮可能な複数の弾性部材を有し、
    前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域と、前記存在領域とが前記前後方向に見て重なる領域を有しており、
    前記上下方向に隣接する前記弾性部材同士の間の領域においては、前記肌側シートと前記非肌側シートとが接合されていない
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項1から10の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記第1接合部及び前記第2接合部には、前記マイクロカプセルが塗布されていない
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 請求項1から11の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前後方向に見た場合に、
    前記腹側胴回り部又は前記背側胴回り部と前記吸収性本体とが重なる重複領域は、前記存在領域と重なる部分を有している
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13. 請求項1、2、4から12の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性の腹側カバーシートを有し、
    前記腹側カバーシートには、前記マイクロカプセルが塗布されている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  14. 請求項1、2、4から13の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記背側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性の背側カバーシートを有し、
    前記背側カバーシートには、前記マイクロカプセルが塗布されている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  15. 請求項1、2、4から12の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部又は前記背側胴回り部は、前記吸収性本体の長手方向の端部を跨ぐように配置された疎水性のカバーシートを有し、
    前記前後方向に見て、前記カバーシートのうち、前記カバーシートと前記吸収性本体とが重なる重複領域には、前記カバーシートに前記マイクロカプセルが塗布された塗布領域が設けられており、
    前記前後方向に見て、前記カバーシートのうち、前記カバーシートと前記吸収性本体とが重ならない非重複領域には、前記マイクロカプセルが存在しない非塗布領域がある
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  16. 請求項1から15の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部、前記左右方向に伸縮可能な複数の腹側弾性部材を有し、
    前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な複数の背側弾性部材を有し、
    前記複数の腹側弾性部材のうちのある腹側弾性部材の終端位置と、前記複数の背側弾性部材のうちのある背側弾性部材の終端位置とが、前記上下方向に異なっている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  17. 請求項1から16の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側胴回り部及び前記背側胴回り部は、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材を有し、
    前記弾性部材は、前記左右方向において、第1の内部応力を有する第1領域と、第1の内部応力よりも大きい第2の内部応力を有する第2領域と、を有する
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  18. 請求項1から17の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記マイクロカプセルは、前記着用者の肌に当接可能なシートの肌側面に塗布されている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  19. 請求項1から17の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記マイクロカプセルは、前記着用者の肌に当接可能なシートの非肌側面に塗布されている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  20. 請求項1から19の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体の非肌側の表面に、後処理テープが設けられており、
    前記後処理テープは、前記前後方向に見て、前記存在領域と重なる部分を有する
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  21. 請求項1から20の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記前後方向にみて、前記存在領域の非肌側にフィルムシートが設けられている
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  22. 展開状態において、互いに交差する長手方向と左右方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品の製造方法であって、
    搬送方向に連続する前記外装体の連続体の肌側面に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程と、
    前記吸収性本体を90度回転させて、前記マイクロカプセルが塗布された前記外装体の前記連続体の肌側面に配置し、前記外装体の前記連続体に前記吸収性本体を接合する工程と
    を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品の製造方法。
  23. 展開状態において、互いに交差する長手方向と左右方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収性本体と、前記吸収性本体の非肌側面を覆うように設けられた外装体と、を有するパンツ型吸収性物品の製造方法であって、
    前記吸収性本体を90度回転させて、搬送方向に連続する前記外装体の連続体の肌側面に配置し、前記外装体の前記連続体に前記吸収性本体を接合する工程と、
    前記外装体の肌側面の少なくとも一部を覆う疎水性のカバーシートとなる、前記搬送方向に連続する連続カバーシートの肌側面に、冷感成分を内包する水崩壊性のマイクロカプセルを塗布する工程と、
    前記外装体の前記連続体に接合された前記吸収性本体の長手方向の端部を覆うように、前記マイクロカプセルが塗布された前記連続カバーシートを前記搬送方向に連続する前記外装体の前記連続体に接合する工程と
    を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品の製造方法。
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