JP2021141700A - 電力系統の需給調整装置、電力系統の負荷周波数制御装置、電力系統のバランシンググループ装置および電力系統の需給調整方法 - Google Patents

電力系統の需給調整装置、電力系統の負荷周波数制御装置、電力系統のバランシンググループ装置および電力系統の需給調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減する。【解決手段】電力系統を構成する調整力電源に対する出力配分を決定するために用いられる電力系統の需給調整装置は、需給インバランスの大きさと出力配分可能上限値の関係を示す関数を格納する出力配分可能上限値データベースDB2と、出力配分1回あたりの対象調整力電源への出力配分可能上限値を変更する出力配分可能上限値変更部13とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電力系統の需給調整装置、電力系統の負荷周波数制御装置、電力系統のバランシンググループ装置および電力系統の需給調整方法に関する。
電力系統において負荷変動などにより需給インバランスが発生すると、周波数変動が発生する。負荷周波数制御(Load Frequency Control:以下、LFCと言う)では、数分〜20分程度の負荷変動(再生可能エネルギー変動を含む)に対して、中央給電指令所で負荷変動量を計算し、この負荷変動量に追従する発電量を各発電機に指令することで、系統周波数を許容範囲に抑制する。この負荷変動量を地域要求量(Area Requirement:以下、ARと言うことがある)と定義し、このARを満たすように発電機に対し出力指令することで、需給平衡を保つことができる。
出力指令は、全ての発電機に出されるわけではなく、短周期で出力を変更できる発電機に対して出される。通常の運用では、数分〜20分程度の負荷変動の調整力は、系統容量の1〜2%程度が確保される。連系された各電力系統では、主に以下の2つのLFC方式が採用される。
第1のLFC方式は、定周波数制御方式(Flat Frequency Control:以下、FFC方式と言う)である。FFC方式では、系統周波数偏差Δfを検出し、系統周波数偏差Δfを低減すべくLFC対象発電機に対して発電機出力指令を送ることで、周波数を規定値に保つ。
第2のLFC方式は、周波数バイアス連系線潮流制御方式(Tie Line Bias Control、以下、TBC方式と言う)である。TBC方式では、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPtを検出し、系統周波数偏差Δfと連系線潮流偏差ΔPtで定まる値を低減すべくLFC対象発電機に対して発電機出力指令を送ることで、自エリア内の周波数を規定値に保つ。TBC方式におけるARは以下の(1)式で算出される。(1)式において、Kは系統定数である。なお、FFC方式では、TBC方式の(1)式から連系線潮流偏差ΔPtを省略することでARが算出される。
AR=−K×Δf+ΔPt・・・(1)
(1)式で算出したARを出力変化速度ごとなどに火力発電機または水力発電機に分担させることで、需給バランスを取る。ここで、太陽光発電および風力発電などによる再生可能エネルギーが電力系統に大量に導入され、それに伴う需給インバランスが大きくなると、周波数変動を防止できない恐れがある。
また、調整力の取引を行う需給調整市場が創設されると、一般送配電事業者は、この需給調整市場において調整力を調達することになる。また、その運用においては、出力変化速度ごとでなく、メリットオーダーに基づいて調整力を発動する仕組みが設けられる可能性がある。メリットオーダー方式によるAR配分では、燃料コストに基づく優先順位を基にLFC対象発電機にARを配分する。調整力の上げ方向については燃料コストの安い順にARを配分し、調整力の下げ方向については燃料コストの高い順にARを配分する。ただし、メリットオーダーに基づく配分では、ARを配分する発電機の台数が減少し、周波数変動が増加する可能性がある。
電力系統の需給調整方法として、特許文献1に開示された技術がある。特許文献1によると、地域制御誤差(需給インバランスのことを、出力調整すべき量という意味のARとも、地域で制御しきれなかった量という意味の地域制御誤差(Area Control Error、以下、ACEと言う)とも呼ぶ)の大きさごとのゾーンに応じて、目標ゾーンを変更することで、LFC対象発電機へのACE配分を決定する方法が記載されている。
米国特許出願公開第2016/0149409号明細書
しかしながら、特許文献1では、系統周波数を管理目標値以内に保持しつつ燃料コストを低減できるように、ACEのゾーンを決定すること難しい可能性がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減可能な電力系統の需給調整装置、電力系統の負荷周波数制御装置、電力系統のバランシンググループ装置および電力系統の需給調整方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、電力系統の需給調整装置は、出力配分1回あたりの対象調整力電源への出力配分可能上限値を変更する出力配分可能上限値変更部と、需給インバランスの大きさと出力配分可能上限値の関係を示す関数を格納する出力配分可能上限値決定モデルデータベースとを備える。
本発明によれば、負荷変動や出力変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減することができる。
実施例1に係る電力系統に接続された電力系統の負荷周波数制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施例1に係る電力系統の負荷周波数制御装置の機能構成を示すブロック図である。 実施例1の電力系統の負荷周波数制御装置の処理を示すフローチャートである。 実施例1の出力配分可能上限値変更部において参照される、周波数変動と出力配分可能上限値の関係を示すモデルの一例を示す図である。 実施例1の電力系統の需給調整監視装置の出力配分時に参照される周波数変動の一例を示す図である。 実施例1の電力系統の負荷周波数制御装置による調整力電源ごとの出力配分の一例を示す図である。 実施例1の電力系統の負荷周波数制御装置による調整力電源ごとの出力配分の時系列の出力変化の一例を示す図である。 実施例2に係る電力系統の負荷周波数制御装置の機能構成を示すブロック図である。 実施例2の出力配分可能上限値変更部において参照される、AR変動と出力配分可能上限値の関係を示すモデルの一例を示す図である。 実施例2の電力系統の需給調整監視装置の出力配分時に参照されるAR変動の一例を示す図である。 実施例3に係る電力系統の負荷周波数制御装置の機能構成を示すブロック図である。 実施例3の出力配分可能上限値変更部において参照される、再生可能エネルギー出力変動と出力配分可能上限値の関係を示すモデルの一例を示す図である。 実施例3の電力系統の需給調整監視装置の出力配分時に参照される再生可能エネルギー出力変動の一例を示す図である。 実施例4に係る電力系統のバランシンググループ装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
なお、実施例を説明する図において、同一の機能を有する箇所には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下の説明では、情報の一例として「xxxデータ」といった表現を用いる場合があるが、情報のデータ構造はどのようなものでもよい。すなわち、情報がデータ構造に依存しないことを示すために、「xxxデータ」を「xxxテーブル」と言うことができる。さらに、「xxxデータ」を単に「xxx」と言うこともある。そして、以下の説明において、各情報の構成は一例であり、情報を分割して保持したり、結合して保持したりしても良い。
図1は、実施例1に係る電力系統に接続された負荷周波数制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、実施例1では、負荷周波数制御装置の構成要素の一部として、需給調整装置が存在する例を説明する。
図1において、負荷周波数制御装置10は、例えば、計算機システムで構成される。負荷周波数制御装置10は、電力系統20の負荷変動などに起因する周波数変動を抑制する負荷周波数制御を行う。このとき、負荷周波数制御装置10は、数分〜20分程度の負荷変動に対して負荷変動量を計算し、この負荷変動量に追従する調整力を各調整力電源に指令することで、系統周波数を許容範囲に抑制することができる。本明細書では、負荷周波数制御における出力配分の分配先を調整力電源と言う。調整力電源は、発電機、蓄電池およびデマンドレスポンスの少なくともいずれか1つから選択することができる。
負荷周波数制御装置10は、負荷変動量を定義したARについて、経済性に応じた出力配分を決定する。経済性に応じた出力配分は、例えば、メリットオーダーに応じた出力配分である。メリットオーダーに応じた出力配分では、負荷周波数制御装置10は、コストに基づく優先順位を基に調整力電源にARを配分する。このとき、負荷周波数制御装置10は、調整力の上げ方向についてはコストの安い順にARを配分し、調整力の下げ方向についてはコストの高い順にARを配分することができる。ここで言うコストは、調整力電源の燃料コストの他、調達コストを含んでもよい。
負荷周波数制御装置10は、通信ネットワーク300を介して、電力系統20の計測情報などにアクセスすることができる。電力系統20は、複数の発電機23A〜23Dおよび負荷25A、25B、25D〜25Fが、母線(ノード)21A〜21F、変圧器22A〜22Dおよび送電線路(ブランチ)24A〜24Eなどを介して相互に連系されたシステムである。ここで言う発電機23A〜23Dは、例えば、火力発電機、水力発電機または原子力発電機である。ノード21A〜21Fには、電力系統20の保護、制御および監視のための各種の計測器が設置されている。また、各ノード21A〜21Dには、蓄電池26A〜26Dおよび再生可能エネルギー発電機27A〜27Dが接続されている。再生可能エネルギー発電機27A〜27Dは、例えば、太陽光発電機、太陽熱発電機または風力発電機である。
負荷周波数制御装置10は、表示部21、入力部22、通信部23、プロセッサ24、メモリ25および記憶装置26を備える。表示部21、入力部22、通信部23、プロセッサ24、メモリ25および記憶装置26は、バス27を介して接続されている。
表示部21は、負荷周波数制御装置10で扱われるパラメータおよび負荷周波数制御装置10での処理結果などを表示する。表示部21は、ディスプレイ装置であってもよいし、ディスプレイ装置とともにプリンタ装置または音声出力装置などを用いてもよい。
入力部22は、負荷周波数制御装置10を動作させるための各種条件などを入力する。入力部22は、キーボードおよびマウスなどを使用できる他、タッチパネルまたは音声指示装置などの少なくともいずれか一つを備えるようにしてもよい。
通信部23は、通信ネットワーク300に接続するための回路および通信プロトコルを備える。通信ネットワーク300は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)であってもよいし、WiFiまたはイーサネット(登録商標)などのLAN(Local Area Network)であってもよいし、WANとLANが混在していてもよい。
プロセッサ24は、コンピュータプログラムを実行し、記憶装置26に記憶されている各種データベース内のデータの検索、処理結果の表示指示、電力系統20の負荷周波数制御に関する処理などを行う。プロセッサ24は、CPU(Central Processing Unit)であってもよいし、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ24は、シングルコアロセッサであってもよいし、マルチコアロセッサであってもよい。プロセッサ24は、処理の一部または全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field−Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))を備えていてもよい。プロセッサ24は、ニューラルネットワークを備えていてもよい。プロセッサ24は、1つまたは複数の半導体チップとして構成してもよいし、計算サーバのようなコンピュータ装置として構成してもよい。プログラムの実行は、複数のプロセッサやコンピュータに分担させてもよい。あるいは、プロセッサ24は、通信ネットワーク300を介してクラウドコンピュータなどに負荷周波数制御プログラムの全部または一部の実行を指示し、その実行結果を受け取るようにしてもよい。
メモリ25は、例えば、RAM(Random Access Memory)として構成され、コンピュータプログラムおよび計算結果データを記憶したり、各処理に必要なワークエリアをプロセッサ24に提供したりする。
記憶装置26は、大容量の記憶容量を有する記憶デバイスであり、例えば、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)である。記憶装置26は、各種プログラムの実行ファイルやプログラムの実行に用いられるデータを保持することができる。記憶装置26は、過去データデータベース(databese:DB)DB1、出力配分可能上限値データベースDB2、出力配分指令値データベースDB3を保持することができる。また、記憶装置26は、負荷周波数制御プログラムを保持することができる。負荷周波数制御プログラムは、負荷周波数制御装置10にインストール可能なソフトウェアであってもよいし、負荷周波数制御装置10にファームウェアとして組み込まれていてもよい。
過去データデータベースDB1は、調整力電源出力や再生可能エネルギー出力等の過去データを格納する。
出力配分可能上限値データベースDB2は、周波数変動と出力配分可能上限値の関係を示す関数を格納する。
出力配分指令値データベースDB3は、各調整力電源への出力配分指令値を格納する。
また、図1では、負荷周波数制御装置10が、過去データデータベースDB1、出力配分可能上限値データベースDB2、出力配分指令値データベースDB3を保持する例を示したが、過去データデータベースDB1、出力配分可能上限値データベースDB2、出力配分指令値データベースDB3の少なくともいずれか1つをクラウドサーバに保持させるようにしてもよい。
図2は、実施例1に係る負荷周波数制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。なお、以下の説明では、"○○部は"と動作主体を記した場合、図1のプロセッサ24がプログラムである○○部を読み出し、DRAM(Dynamic Random Access Memory)にロードした上で○○部の機能を実現するものとする。
図2において、負荷周波数制御装置10は、電力系統の需給調整装置11、出力配分指令値データベースDB3、AR計算部14、メリットオーダーに応じた出力配分部15を備える。
また、図2において、需給調整装置11は、過去データデータベースDB1、出力配分可能上限値データベースDB2、需給解析部12、出力配分可能上限値変更部13を備える。
AR計算部14は、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流変動ΔPtを入力として、ARを計算し、メリットオーダーに応じた出力配分部15に出力する。AR計算部14は、ARの計算に(1)式を用いることができる。なお、ARの計算では、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流偏差ΔPtのうち、両方を用いるようにしてもよいし、どちらか一方を用いるようにしてもよい。
ARの計算には、FFC方式を用いてもよいし、TBC方式を用いてもよい。TBC方式では、(1)式からARを計算することができる。FFC方式では、TBC方式の(1)式から連系線潮流偏差ΔPtを省略することでARを計算することができる。なお、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流偏差ΔPtのうち、系統周波数偏差Δfのみを用いてARを計算するようにしてもよい。
出力配分可能上限値変更部13は、AR計算部14で計算されたARについてのメリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を決定する。
ここで、出力配分可能上限値変更部13は、電力系統20の周波数変動に基づいて、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を変化させることができる。この周波数変動は、系統周波数偏差Δfで与えることができる。このとき、出力配分可能上限値変更部13は、出力配分可能上限値データベースDB2を参照し、周波数変動と出力配分可能上限値との関係を示す出力配分可能上限値変更モデルに従って、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を、周波数変動に応じて変化させることができる。
あるいは、出力配分可能上限値変更部13は、連系線潮流偏差ΔPtに基づいて、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を変化させるようにしてもよい。このとき、出力配分可能上限値データベースDB2には、連系線潮流偏差ΔPtと出力配分可能上限値との関係を示す出力配分可能上限値モデルを登録することができる。
メリットオーダーに応じた出力配分部15は、出力配分可能上限値変更部13で決定された出力配分可能上限値に基づいて、調整力電源への出力配分を決定する。
なお、上述した出力配分の指令方法(指令値またはパルス)について、配分対象および指令値の送信方法は多数あるが、特定のシステムに限定されない。
図3は、図2の負荷周波数制御装置の処理を示すフローチャートである。
図3において、ステップS1では、図2のAR計算部14は、系統周波数偏差Δfおよび連系線潮流変動ΔPtに基づいて、ARを計算する。
次に、ステップS2では、出力配分可能上限値変更部13は、AR計算部14で計算されたARと、外部から入力された系統周波数偏差Δfと、出力配分可能上限値データベースDB2に格納されている出力配分可能上限値モデルに基づいて、メリットオーダーに応じた出力配分を決定する。このとき、出力配分可能上限値変更部13は、AR計算部14で計算されたARについて、系統周波数が許容範囲に収まるようにしつつメリットオーダーに応じた出力配分を決定することができる。
まず、出力配分可能上限値モデルを手動で作成する方法の例を説明する。
図4は、図2の出力配分可能上限値変更部で参照される周波数変動に応じた出力配分可能上限値との関係の一例を示す図である。
図4において、図2の出力配分可能上限値データベースDB2は、出力配分可能上限値の関数を保持する。この出力配分可能上限値は、周波数変動の増大に従って、減少させる。
例えば、出力配分可能上限値モデルは、周波数変動が0.00Hzの場合、出力配分可能上限値を定格出力に設定する。出力配分可能上限は、周波数変動が0.00Hzより大きく、0.10Hzより小さい場合、0.0より大きく、1.0より小さい比率に設定する。出力配分可能上限は、周波数変動が0.10Hz以上の場合、出力配分可能上限値を指令周期当たりの出力変化可能幅に設定する。
なお、出力配分可能上限値変更部13は、図4の出力配分可能上限値に参照結果に基づいて、出力配分可能上限値を決定してもよいし、周波数が閾値を超えた場合に出力配分可能上限を切替えてもよい。また、周波数の閾値は、数段階で設定してもよい。
次に、出力配分可能上限値モデルを自動で作成する方法の例を説明する。
例えば、過去データデータベースに格納された過去の実績データ(発電機出力、再エネ出力、周波数変動等)と周波数変動などの管理目標値(例えば、Δfを±0.1Hz)を入力とし、出力配分可能上限値をパラメータとして変更しながら需給解析することで、元の周波数変動に対して管理目標値以内に抑制可能な出力配分可能上限値を算出し、回帰モデルを作成しておく。
次に、ステップS3では、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、出力配分可能上限値変更部13で決定されたメリットオーダーに応じた出力配分可能上限値に基づいて、個々の調整力電源へのメリットオーダーに応じた出力配分を決定する。
このとき、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、メリットオーダーに応じた出力配分が地域要求量を満たすように、メリットオーダーに応じて各調整力電源の出力配分を決定する。メリットオーダーに応じて各調整力電源の出力配分を決定する場合、調整力の上げ方向については、各調整力電源に割り当て可能な制約の範囲内において、コストの安い各調整力電源から順に調整力を割り当てることができる。調整力の下げ方向については、各調整力電源に割り当て可能な制約の範囲内において、コストの高い各調整力電源から順に調整力を割り当てることができる。
図5は、図3の出力配分可能上限値決定時の周波数変動の参照方法の一例を示すである。
図5において、図2の出力配分可能上限値変更部13は、周波数変動を監視する。出力配分可能上限値変更部13は、周波数変動の瞬時値に基づいて、出力配分可能上限値を決定する。このとき、出力配分可能上限値変更部13は、周波数変動が大きければ、出力配分可能上限値を減少させ、周波数変動が小さければ、出力配分可能上限値を増加させる。
例えば、出力配分可能上限値変更部13は、時刻t1における周波数変動を参照して、出力配分可能上限値を決定するものとすると、時刻t1における周波数変動は0.1であるので、周波数変動が0.1に対応する出力配分可能上限値を図4の出力配分可能上限値関数から取得する。図4の出力配分可能上限値関数では、周波数変動が0.1に対応する出力配分可能上限値は1.0であるので、出力配分可能上限値変更部13は、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を1.0とする。
このとき、出力配分可能上限値変更部13は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間よりも短い周期で出力配分可能上限値を更新することができる。例えば、出力配分可能上限値変更部13は、5秒周期で出力配分可能上限値を更新することができる。
なお、時間帯P11の幅は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間に基づいて設定することができる。
また、上記のように、時間帯の幅に対する最大値によって周波数変動を監視する方法だけでなく、時間帯の幅に対する標準偏差によって周波数変動を監視する方法等であっても良い。
図6(a)は、出力配分可能上限値(各調整力電源で20とする)に基づく調整力電源ごとの出力配分の一例を示す図、図6(b)は、出力配分可能上限値(各調整力電源で10とする)に基づく調整力電源ごとの出力配分の一例を示す図である。
図6(a)において、図2の出力配分可能上限値変更部13は、例えば、出力配分の配分目標値40に対して、各調整力電源で20に決定したものとする。
このとき、例えば、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが最も安い調整力電源Aに10を割り当てる。さらに、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが2番目に安い調整力電源Bに10を割り当てる。
例えば、ARの配分先が調整力電源A〜Eであるものとする。このとき、各調整力電源A〜Eの発電コストMA〜MEは、MA<MB<MC<MD<MEであるものとする。また、各調整力電源A〜Eの出力変化速度VA〜VEは、VA=VB=VC=VD=VEであるものとする。また、各調整力電源A〜Eに分配可能な制約値が、AR計算部14で計算されたARの大きさが40であるものとする。
このとき、例えば、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが最も安い調整力電源AにARを20割り当てる。さらに、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが2番目に安い調整力電源BにARを20割り当てる。
また、図6(b)において、図2の出力配分可能上限値変更部13は、例えば、出力配分の配分目標値40に対して、各調整力電源で10に決定したものとする。
このとき、例えば、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが最も安い調整力電源AにARを10割り当てる。さらに、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが2番目に安い調整力電源BにARを10割り当てる。さらに、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが3番目に安い調整力電源CにARを10割り当てる。さらに、メリットオーダーに応じた出力配分部15は、発電コストが4番目に安い調整力電源DにARを10割り当てる。
図7(a)は、メリットオーダーに応じた出力配分に基づく調整力電源ごとの出力配分の時系列の出力変化の一例を示す図、図7(b)は、出力配分可能上限値を小さくし、メリットオーダーに応じた出力配分に基づく調整力電源ごとの出力配分の時系列の出力変化の一例を示す図である。
図7(a)において、t0に出力配分後、2台の調整力電源A、Bに対して出力が配分される。t1に出力配分の配分目標値40に達する。
図7(b)において、t0に出力配分後、4台の調整力電源A、B、C、Dに対して出力が配分される。t2に出力配分の配分目標値40に達する。
出力配分の配分目標値に達するまでの時間は、出力配分可能上限値が小さいほど、短くなり、結果として、t2はt1より小さくなる。
以上説明したように、上述した実施例1によれば、系統周波数が許容範囲に収まるように出力変化速度に応じて調整力を調整力電源に割り当てつつ、メリットオーダーに応じて調整力を調整力電源に割り当てることが可能となり、負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減することができる。
これにより、周波数変動が大きい場合は、出力配分可能上限値を小さくすることで、系統周波数を管理目標値以内に保持することができる。一方、周波数変動が小さい場合は、出力配分可能上限値を大きくすることで、コスト低減の寄与が大きな配分先への出力配分の比率を大きくすることができ、コストを低減することができる。
図8は、実施例2に係る負荷周波数制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図8において、負荷周波数制御装置10は、図2の負荷周波数制御装置10の出力配分可能上限値変更部13への入力先を周波数変動Δf、連系線潮流変動ΔPからARに変更する。
また、図8の負荷周波数制御装置10の出力配分可能上限値データベースDB2は、周波数変動と出力配分可能上限値の関係を示す関数から、ARと出力配分可能上限値の関係を示す関数に変更する。
まず、出力配分可能上限値モデルを手動で作成する方法の例を説明する。
図9は、図8の出力配分可能上限値変更部で参照されるARに応じた出力配分可能上限値との関係の一例を示す図である。
図9において、図8の出力配分可能上限値データベースDB2は、出力配分可能上限値の関数を保持する。この出力配分可能上限値は、AR変動の増大に従って、減少させる。
例えば、出力配分可能上限値モデルは、AR変動が0MWの場合、出力配分可能上限値を定格出力に設定する。出力配分可能上限は、AR変動が0MWより大きく、200MWより小さい場合、0.0より大きく、1.0より小さい比率に設定する。出力配分可能上限は、AR変動が200MW以上の場合、出力配分可能上限値を指令周期当たりの出力変化可能幅に設定する。
なお、出力配分可能上限値変更部13は、図8の出力配分可能上限値に参照結果に基づいて、出力配分可能上限値を決定してもよいし、ARが閾値を超えた場合に出力配分可能上限を切替えてもよい。また、ARの閾値は、数段階で設定してもよい。
次に、出力配分可能上限値モデルを自動で作成する方法の例を説明する。
例えば、過去データデータベースに格納された過去の実績データ(発電機出力、再エネ出力、周波数変動等)と周波数変動などの管理目標値(例えば、Δfを±0.1Hz)を入力とし、出力配分可能上限値をパラメータとして変更しながら需給解析することで、元の周波数変動に対して管理目標値以内に抑制可能な出力配分可能上限値を算出し、回帰モデルを作成しておく。
図10は、図8の出力配分可能上限値決定時のAR変動の参照方法の一例を示すである。
図10において、図8の出力配分可能上限値変更部13は、AR変動を監視する。出力配分可能上限値変更部13は、AR変動の瞬時値に基づいて、出力配分可能上限値を決定する。このとき、出力配分可能上限値変更部13は、AR変動が大きければ、出力配分可能上限値を減少させ、AR変動が小さければ、出力配分可能上限値を増加させる。
例えば、出力配分可能上限値変更部13は、時刻t1におけるAR変動を参照して、出力配分可能上限値を決定するものとすると、時刻t1におけるAR変動は100であるので、AR変動が100に対応する出力配分可能上限値を図9の出力配分可能上限値関数から取得する。図9の出力配分可能上限値関数では、AR変動が100に対応する出力配分可能上限値は1.0であるので、出力配分可能上限値変更部13は、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を1.0とする。
このとき、出力配分可能上限値変更部13は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間よりも短い周期で出力配分可能上限値を更新することができる。例えば、出力配分可能上限値変更部13は、5秒周期で出力配分可能上限値を更新することができる。
なお、時間帯P11の幅は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間に基づいて設定することができる。
また、上記のように、時間帯の幅に対する最大値によってARを監視する方法だけでなく、時間帯の幅に対する標準偏差によってARを監視する方法等であっても良い。
以上説明したように、上述した実施例2によれば、ARを指標として用いた場合においても、系統周波数が許容範囲に収まるように出力変化速度に応じて調整力を調整力電源に割り当てつつ、メリットオーダーに応じて調整力を調整力電源に割り当てることが可能となり、負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減することができる。
これにより、AR変動が大きい場合は、出力配分可能上限値を小さくすることで、系統周波数を管理目標値以内に保持することができる。一方、AR変動が小さい場合は、出力配分可能上限値を大きくすることで、コスト低減の寄与が大きな配分先への出力配分の比率を大きくすることができ、コストを低減することができる。
図11は、実施例3に係る負荷周波数制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図11において、負荷周波数制御装置10は、図2の負荷周波数制御装置10の出力配分可能上限値変更部13への入力先を周波数変動Δf、連系線潮流変動ΔPから再生可能エネルギー出力変動に変更する。ここで、再生可能エネルギー出力変動とは、LFCで想定される数分〜20分程度の変動成分を抽出した値などを想定する。
また、図11の負荷周波数制御装置10の出力配分可能上限値データベースDB2は、周波数変動と出力配分可能上限値の関係を示す関数から、再生可能エネルギー出力変動と出力配分可能上限値の関係を示す関数に変更する。
まず、出力配分可能上限値モデルを手動で作成する方法の例を説明する。
図12は、図11の出力配分可能上限値変更部で参照される再生可能エネルギー出力に応じた出力配分可能上限値との関係の一例を示す図である。
図12において、図11の出力配分可能上限値データベースDB2は、出力配分可能上限値モデルを保持する。この出力配分可能上限値は、再生可能エネルギー出力変動の増大に従って、減少させる。
例えば、出力配分可能上限値モデルは、再生可能エネルギー出力変動が0MWの場合、出力配分可能上限値を定格出力に設定する。出力配分可能上限は、再生可能エネルギー出力変動が0MWより大きく、200MWより小さい場合、0.0より大きく、1.0より小さい比率に設定する。出力配分可能上限は、再生可能エネルギー出力変動が200MW以上の場合、出力配分可能上限値を指令周期当たりの出力変化可能幅に設定する。
なお、出力配分可能上限値変更部13は、図12の出力配分可能上限値に参照結果に基づいて、出力配分可能上限値を決定してもよいし、再生可能エネルギー出力が閾値を超えた場合に出力配分可能上限を切替えてもよい。また、再生可能エネルギー出力の閾値は、数段階で設定してもよい。
次に、出力配分可能上限値モデルを自動で作成する方法の例を説明する。
例えば、過去データデータベースに格納された過去の実績データ(発電機出力、再エネ出力、周波数変動等)と周波数変動などの管理目標値(例えば、Δfを±0.1Hz)を入力とし、出力配分可能上限値をパラメータとして変更しながら需給解析することで、元の周波数変動に対して管理目標値以内に抑制可能な出力配分可能上限値を算出し、回帰モデルを作成しておく。
図13は、図11の出力配分可能上限値決定時の再生可能エネルギー出力変動の参照方法の一例を示すである。
図13において、図11の出力配分可能上限値変更部13は、再生可能エネルギー出力変動を監視する。出力配分可能上限値変更部13は、再生可能エネルギー出力変動の瞬時値に基づいて、出力配分可能上限値を決定する。このとき、出力配分可能上限値変更部13は、再生可能エネルギー出力変動が大きければ、出力配分可能上限値を減少させ、再生可能エネルギー出力変動が小さければ、出力配分可能上限値を増加させる。
例えば、出力配分可能上限値変更部13は、時刻t1における再生可能エネルギー出力変動を参照して、出力配分可能上限値を決定するものとすると、時刻t1における再生可能エネルギー出力変動は100であるので、再生可能エネルギー出力変動が100に対応する出力配分可能上限値を図12の出力配分可能上限値関数から取得する。図12の出力配分可能上限値関数では、再生可能エネルギー出力変動が100に対応する出力配分可能上限値は1.0であるので、出力配分可能上限値変更部13は、メリットオーダーに応じた出力配分可能上限値を1.0とする。
このとき、出力配分可能上限値変更部13は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間よりも短い周期で出力配分可能上限値を更新することができる。例えば、出力配分可能上限値変更部13は、5秒周期で出力配分可能上限値を更新することができる。
なお、時間帯P11の幅は、LFCで想定される数分〜20分程度の負荷変動時間に基づいて設定することができる。
また、上記のように、時間帯の幅に対する最大値によって再生可能エネルギー出力変動を監視する方法だけでなく、時間帯の幅に対する標準偏差によって再生可能エネルギー出力変動を監視する方法等であっても良い。
以上説明したように、上述した実施例3によれば、再生可能エネルギー出力を指標として用いた場合においても、出力変化速度に応じた調整力とメリットオーダーに応じた調整力との間で出力配分可能上限値を決定することが可能となり、負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減することができる。
これにより、再生可能エネルギー出力変動が大きい場合は、出力配分可能上限値を小さくすることで、系統周波数を管理目標値以内に保持することができる。一方、再生可能エネルギー出力変動が小さい場合は、出力配分可能上限値を大きくすることで、コスト低減の寄与が大きな配分先への出力配分の比率を大きくすることができ、コストを低減することができる。
図14は、実施例4に係る電力系統のバランシンググループ装置の機能的な構成を示すブロック図である。なお、バランシンググループとは、グループを形成する複数の小売事業者または発電事業者に対して、全体で同時同量(発電実績と需要実績のインバランス、または計画と実績のインバランスを一致させること)を達成したり、市場取引の利益最大化をめざしたりする機能のことである。インバランスが発生する場合には、出力配分などの計画を更新することなどにより、インバランスを解消する。
バランシンググループは、需要バランシンググループと発電バランシンググループのどちらでも良いものとする。
図14において、電力系統のバランシンググループ装置16は、図2の負荷周波数制御装置10の出力配分可能上限値変更部13への入力先を周波数変動Δf、連系線潮流変動ΔPから需給インバランスに変更する。
また、図14において、電力系統のバランシンググループ装置16は、図2の負荷周波数制御装置10の需給解析部12に入力する管理目標値の周波数変動Δf 、ARから需給インバランスに変更する。
また、図14のバランシンググループ装置16の出力配分可能上限値データベースDB2は、需給インバランスと出力配分可能上限値の関係を示す関数から、需給インバランスと出力配分可能上限値の関係を示す関数に変更する。
以上説明したように、上述した実施例4によれば、需給インバランスを指標として用いた場合においても、系統周波数が許容範囲に収まるように出力変化速度に応じて調整力を調整力電源に割り当てつつ、メリットオーダーに応じて調整力を調整力電源に割り当てることが可能となり、負荷変動に応じた周波数変動を抑制しつつ、コストを低減することができる。
これにより、需給インバランスが大きい場合は、出力配分可能上限値を小さくすることで、系統周波数を管理目標値以内に保持することができる。一方、需給インバランスが小さい場合は、出力配分可能上限値を大きくすることで、コスト低減の寄与が大きな配分先への出力配分の比率を大きくすることができ、コストを低減することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除または置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラムまたはスクリプト言語で実装できる。
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段またはCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
DB1 過去データデータベース、DB2 出力配分可能上限値データベース、DB3 出力配分指令値データベース、20 電力系統、10 負荷周波数制御装置、11 電力系統の需給調整装置、12 需給解析部、13 出力配分可能上限値変更部、14 AR計算部、15 メリットオーダーに応じた出力配分部、16 バランシンググループ装置、21 表示部、22 入力部、23 通信部、24 プロセッサ、25 メモリ、26 記憶装置、27 バス、300 通信ネットワーク

Claims (8)

  1. 電力系統を構成する調整力電源に対する出力配分を決定するために用いられる電力系統の需給調整装置であって、
    需給インバランスの大きさと出力配分可能上限値の関係を示す関数を格納する出力配分可能上限値データベースと、
    前記出力配分1回あたりの前記対象調整力電源への前記出力配分可能上限値を変更する出力配分可能上限値変更部と
    を備える電力系統の需給調整装置。
  2. 請求項1に記載の電力系統の需給調整装置において、
    前記出力配分可能上限値変更部は、前記需給インバランスとして、前記電力系統の周波数変動に基づいて、経済性に応じた前記出力配分の前記出力配分可能上限値を決定する電力系統の需給調整装置。
  3. 請求項1に記載の電力系統の需給調整装置において、
    前記出力配分可能上限値変更部は、前記需給インバランスとして、地域要求量の大きさに基づいて、経済性に応じた前記出力配分の前記出力配分可能上限値を決定する電力系統の需給調整装置。
  4. 請求項1に記載の電力系統の需給調整装置において、
    前記出力配分可能上限値変更部は、前記需給インバランスとして、再生可能エネルギーの出力変動の大きさに基づいて、経済性に応じた前記出力配分の前記出力配分可能上限値を決定する電力系統の需給調整装置。
  5. 請求項1に記載の電力系統の需給調整装置において、
    前記調整力電源の出力、及び/または再生可能エネルギーの出力の過去データを格納する過去データデータベースと、
    前記過去データデータベースに格納された前記調整力電源の出力、及び/または前記再生可能エネルギーの出力の過去データを基に需給解析を行う需給解析部と
    を備え、
    前記電力系統の需給調整監視装置は、前記需給解析部による需給解析に基づいて前記関数を作成する電力系統の需給調整装置。
  6. 電力系統を構成する調整力電源に対する出力配分を決定する電力系統の負荷周波数制御装置において、
    請求項1に記載の電力系統の需給調整装置と、
    系統周波数偏差および連系線潮流変動を入力として地域要求量(AR:Area Requriment)を計算するAR計算部と、
    前記出力配分可能上限値に基づいて、メリットオーダーに応じて出力配分するメリットオーダーに応じた出力配分部と、
    各々の前記調整力電源への出力配分指令値を格納する出力配分指令値データベースと
    を備える電力系統の負荷周波数制御装置。
  7. 電力系統を構成する調整力電源に対する出力配分を決定する電力系統のバランシンググループ装置において、
    請求項1に記載の電力系統の需給調整装置と、
    前記出力配分可能上限値に基づいて、メリットオーダーに応じて出力配分するメリットオーダーに応じた出力配分部と、
    各々の前記調整力電源への出力配分指令値を格納する出力配分指令値データベースと
    を備える電力系統のバランシンググループ装置。
  8. 電力系統を構成する調整力電源に対する出力配分を決定するために用いられる電力系統の需給調整装置による需給調整方法であって、
    需給インバランスの大きさと出力配分可能上限値の関係を示す関数を作成し、
    前記出力配分1回あたりの前記対象調整力電源への前記出力配分可能上限値を変更する
    ことを特徴とする電力系統の需給調整方法。
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