JP2021139364A - 最適化された加熱により排気ガスを浄化するための装置 - Google Patents

Abstract

【課題】省スペースで効率のよい加熱装置を組み込んだ排ガス浄化ユニットを提供すること。【解決手段】浄化装置は、長手方向軸に沿って延在する略円筒形の壁を備えるハウジングを具備し、ハウジング内に配置され、排気ガスの流れの中に配置されることを意図されている少なくとも１つの浄化部材（１２）を具備する。これは浄化部材（１２）と接触するように配置されている少なくとも１つの加熱要素（１６）を備え、加熱要素（１６）は長手方向軸に垂直な平面内で延在する。【選択図】図２

Description

本発明は、燃焼機関、特に車両用燃焼機関の排気システムを提供することを意図されている排気ガス浄化装置に関する。

汚染粒子（特に窒素酸化物ＮＯｘ、未燃炭化水素ＨＣ、および一酸化炭素ＣＯ）を無害な粒子（特に窒素Ｎ_２、酸素Ｏ_２、二酸化炭素ＣＯ_２、および水Ｈ_２Ｏ）に還元することを意図されている触媒浄化装置を備える、燃焼機関の排気システムは、当技術分野においてすでに知られている。この目的のために、排気ガスは触媒浄化ユニットを通る。

触媒浄化ユニットの効率は、反応が高温で行われるときに最適であることに留意すべきである。したがって、コールドスタート時には、反応の効率は低く、より多くの汚染粒子が放出される。

この欠点を克服するために、１つの解決策は、エンジンが十分に高温のガスを放出するまで、排気ガスが浄化ユニットを通過する前に排気ガスを加熱する、排気ガス加熱装置を排気システムに装備することである。この加熱装置は、浄化ユニットの上流に配置されている。

しかしながら、このヒーターを浄化ユニットに組み込むことは、特にスペースの都合上、困難な場合がある。それに加えて、排気ガスの温度は必ずしも均一ではない。

本発明の目的は、省スペースで効率のよい加熱装置を組み込んだ排ガス浄化ユニットを提供することによってこれらの欠点を解消することにある。

このために、本発明は、特に、排気ガス浄化装置が、長手方向軸に沿って延在する略円筒形の壁を備えるハウジング具備し、ハウジング内に配置され、排気ガスの流れの中に配置されることを意図されている少なくとも１つの浄化ユニットを具備することを目的とし、浄化ユニットと接触するように配置されている少なくとも１つの加熱要素を備え、加熱要素は長手方向軸に垂直な平面内で延在することを特徴とする。

加熱要素と浄化ユニットとの間の直接的接触により、加熱要素によって放出される熱は、この加熱要素と浄化ユニットとの間に有意な熱損失を生じることなく、直接的に浄化ユニットに伝えられる。その結果、浄化ユニットは、より効率的に加熱される。

それに加えて、この直接的接触は、アセンブリのサイズを小さくする。

本発明による浄化装置は、単独で、または技術的に企図可能な任意の組合せで、次の特徴のうちの１つまたは複数をさらに備え得る。
− 浄化ユニットは、第１の表面と第２の表面との間に延在する略円筒形の形状を有し、浄化ユニットはその第１の表面または第２の表面に設けられた少なくとも１つの溝を備え、加熱要素はこの溝の中に貫入する。
− 溝は、第１の表面および／または第２の表面上に犂耕体前後パターン（ｂｏｕｓｔｒｏｐｈｅｄｏｎ ｂａｃｋ ａｎｄ ｆｏｒｔｈ ｐａｔｔｅｒｎ）で延在する。
− 浄化ユニットは、第１の表面と第２の表面との間に延在する略円筒形の形状を呈しており、浄化装置は２つの加熱要素を備え、各々は第１の表面および第２の表面のそれぞれの一方と接触する。
− 浄化装置は、互いに接触するように配置されている、２つの浄化ユニットを備え、加熱要素は２つの浄化ユニットの間に挟まれる。
− 加熱要素は、浄化ユニットの内部に収容される。
− 加熱要素は、好ましくは可撓性の、導電性ケーブルによって、または好ましくは可撓性の、導電性メッシュによって形成される。

本発明は、前に定義されているように浄化装置を構成することを特徴とする、内燃機関の排気システムにも関係する。

最後に、本発明は、前に定義されているような排気システムを備えることを特徴とする、車両に関係する。

次の説明では、本発明の異なる態様および利点が強調されるが、これは、例だけで与えられ、添付図を参照しつつ行われるものであり、図の説明を次に示す。

本発明の実施形態の第１の例による浄化装置の概略側面輪郭図である。 図１の装置の浄化ユニットの斜視図である。 図２の浄化ユニットの断面Ａ−Ａによる断面図である。 本発明の実施形態の第２の例による浄化装置の浄化ユニットの縦断面図である。 実施形態の一変更形態による浄化ユニットの図２に類似する図である。

内燃機関の排気システム内に挿入されることを意図されている排気ガス浄化装置１０が図１に示されている。内燃機関は、たとえば、車両、特に自動車のものであるが、代替的に他の内燃機関であってもよい。

浄化装置１０は、それ自体知られている仕方で、触媒浄化ユニット１２を備え、汚染粒子（特に窒素酸化物ＮＯｘ、未燃炭化水素ＨＣおよび一酸化炭素ＣＯ）を無害な粒子（特に窒素Ｎ_２、酸素Ｏ_２、二酸化炭素ＣＯ_２、および水Ｈ_２Ｏ）に還元することを可能にする。

酸化還元反応は高温でより効率的であるので、浄化ユニットは、特に内燃機関のコールドスタート時に、浄化ユニットを通過する排気ガスを加熱するように設計されている加熱手段１４を備える。

加熱手段１４は、後により詳しく説明されることになる、少なくとも１つの加熱要素１６、さらには加熱要素１６がジュール効果によって発熱するように、加熱要素１６に電力を供給することを意図されている少なくとも１つの電極１８から構成されている。

したがって、加熱要素１６は、たとえば、導電性のケーブルまたは導電性のメッシュによって形成される。好ましくは、ケーブルまたはメッシュは可撓性を有する。代替的に、加熱要素１６は、導電性化合物の堆積によって形成される。

浄化装置１０は、長手方向軸Ｘに沿って延在する略円筒形の壁２２を有するハウジング２０を備える。「円筒形の」という言い回しは、もちろん、最も広い意味で任意の企図可能な形状の基部を呈することができるものとしてみなされる。たとえば、壁２２は、円形の基部を有する略円筒形の形状を有している。しかしながら、それは、代替的に、丸みを帯びた角を有する卵形もしくは長方形の基部、または他の任意の可能な基部を呈することもあり得る。

浄化ユニット１２は、壁２２によって囲まれている、ハウジング２０内に収納される。したがって、ハウジング２０内を貫流する排気ガスは、浄化ユニット１２を通過する。

加熱要素１６も、壁２２によって囲まれている、ハウジング２０内に収納される。したがって、ハウジング２０内を貫流する排気ガスは、加熱要素１６によって加熱される。好ましくは、電極１８は、壁２２を通過して外部電源に接続される。

ハウジング２０は、好ましくは、それぞれ排気システムの上流および下流のパイプに接続するために、好ましくは少なくとも部分的に切り詰められた円錐形状の入口部２４および出口部２６も備える。壁２２は、入口部２４と出口部２６との間で長手方向軸Ｘの方向に延在する。

浄化ユニット１２および加熱要素１６は、図２により詳しく示されている。

第１の実施形態により、浄化ユニット１２は、第１の表面１２ａと第２の表面１２ｂとの間で長手方向軸Ｘの方向に延在する略円筒形の形状を呈している。

「円筒形の」という言い回しは、もちろん、最も広い意味で任意の企図可能な形状の基部を呈することができるものとしてみなされる。たとえば、浄化ユニット１２は、円形の基部を有する略円筒形の形状を有している。しかしながら、それは、代替的に、丸みを帯びた角を有する卵形もしくは長方形の基部、または他の任意の可能な基部を呈することもあり得る。

たとえば、浄化ユニット１２は、長手方向軸Ｘの方向で考えた場合に、２５ｍｍ以上、より好ましくは５０ｍｍ以上、さらに好ましくは７５ｍｍ以上の高さを呈する。

第１の表面１２ａは、たとえば、入口部２４に面する、上流の表面であり、第２の表面１２ｂは、出口部２６に面する、下流の表面である。

本発明により、加熱要素１６は、浄化ユニット１２と接触するように配置される。「接触するように配置される」という言い回しは、加熱要素１６と浄化ユニット１２との間に設けられたクリアランスがないことを意味する。

装置の設計に関係する予想のつかない変動により、加熱要素１６がケーブルまたはメッシュによって形成されているときに、接触が部分的であり得ることに留意されたい。特に、浄化ユニット１２と接触している加熱要素１６の部分の広さは、ケーブルまたはメッシュに印加される張力に依存する。好ましくは、加熱要素１６の表面の少なくとも５０％が浄化ユニットと接触する。

さらに、加熱要素１６が浄化ユニット１２上に堆積された導電性材料であるときに、加熱要素１６は浄化ユニット１２と完全に接触していることに留意されたい。

加熱要素１６は、長手方向軸Ｘに実質的に垂直な平面内に延在している。したがって、加熱要素は、排気ガスの流れに実質的に垂直である。

加熱要素１６は、少なくとも部分的に浄化ユニット１２内に収納される。

説明されている例では、浄化ユニット１２は、その第１の表面１２ａ上に、加熱要素１６が収納される少なくとも１つの溝２８を備える。溝２８は、加熱要素１６と相補的な形状に従って延在し、それにより、加熱要素１６はこの溝２８内に収納できる。

説明されている例では、加熱要素１６は、導電性ケーブルによって形成されている。次いで、第１の表面１２ａは、加熱要素１６が延在する単一の溝２８を有する。

説明されている例では、第１の端部２８ａと第２の端部２８ｂとの間で、溝２８は、第１の表面１２ａの全体にわたって犂耕体前後パターンで延在し、これらの端部は両方とも浄化ユニット１２の周縁部で開いている。

ここで、「犂耕体前後パターン」という言い回しは、浄化ユニットの一方の端部から他方の端部まで交互に延在し、各縁で方向を変える、連続する直線を指すことが思い起こされる。したがって、溝２８は、端部の各々でそれぞれの隣接する直線に接続される実質的に平行な直線を形成する。

たとえば、第１の端部２８ａおよび第２の端部２８ｂは、互いから１８０°で反対方向に開いている。代替的に、第１の端部２８ａおよび第２の端部２８ｂは、それらの間にゼロではない角度、たとえば０°から４５°の間の角度を形成する方向に開くことも可能である。

図５に示されている別の変更形態により、溝２８は、浄化ユニット１２の両方の表面１２ａ、１２ｂ上に連続的に延在する。次いで、第１の端部２８ａおよび第２の端部２８ｂは、互いに角度ゼロを成す平行方向に開口する。図５では、表面１２ａのうちの一方のみが見えており、他方の表面１２ｂは、たとえば、実質的に同一である。

加熱要素１６は、溝２８内に延在し（したがって、第１の表面１２ａの大部分を覆うように、犂耕体前後パターンで延在し）、第１の端部２８ａおよび第２の端部２８ｂの各々において、電極１８のそれぞれの１つに接続される。

代替的に、溝２８は、第１の表面１２ａまたは第２の表面１２ｂ上の任意の他の可能な形状、たとえば螺旋状に延在することも可能であることに留意されたい。螺旋状である場合、溝の一端のみが浄化ユニット１２の周縁部のところで開き、他端は表面１２ａ、１２ｂのほぼ中心に配置される。

加熱要素１６が導電性メッシュによって形成されている場合、第１の表面１２ａは、前記メッシュを収容するための多数の交差する溝を呈することもあり得る。

別の変更形態により、溝２８は、第２の表面１２ｂ上に設けられる。

別の変更形態により、溝２８は、両方の表面１２ａ、１２ｂ上に設けられ、各々それぞれの加熱要素１６を受け入れる。

本発明の実施形態の第２の例による浄化装置が図４に示されている。この図において、前の図の要素に類似する要素は、同一の参照記号により指定されている。

この第２の実施形態により、浄化装置１０は、２つの浄化ユニット、すなわち、前に説明されているものに類似する第１の浄化ユニット１２と、第２の浄化要素３０とを備える。

第２の浄化要素３０は、好ましくは、第１の浄化ユニット１２と接触するように配置され、より好ましくは、この第１の浄化ユニット１２の第１の表面１２ａと接触するように配置される。

したがって、説明されている例により、加熱要素１６は、第１の浄化ユニット１２と第２の浄化要素３０との間に挟まれている。

説明されている例では、第１の浄化ユニット１２のみが、加熱要素１６を収納する溝２８を備える。代替的に、第２の浄化要素３０は、加熱要素１６が一方の側の第１の浄化ユニット１２の溝２８および他方の側の第２の浄化要素３０の溝の両方に収納されるように、溝を呈することもあり得る。

他の変更形態も可能である。たとえば、浄化ユニット１２、３０の少なくとも１つは、他の浄化ユニットと接触している面とは反対側の表面に別の加熱要素を装備する。

説明されている実施形態において、第２の浄化要素３０は入口部２４の入口側にあり、第１の浄化ユニット１２は出口部２６の出口側にあることに留意されたい。しかしながら、一代替的形態として、その逆も考えることができる。

好ましくは、第２の浄化要素３０は、第１の浄化ユニット１２と似た寸法を有する。たとえば、第１の浄化ユニット１２および第２の浄化ユニット３０の各々は、長手方向軸Ｘの方向で考えた場合に、約５０ｍｍの高さを呈している。

代替的に、第２の浄化要素３０は、第１の浄化ユニット１２の高さよりも大きい高さを呈することも可能である。この場合、高さは約５０ｍｍ以上、好ましくは約７５ｍｍ以上、さらに好ましくは約１００ｍｍ以上である。

本発明は、前に説明されている実施形態に限定されないが、異なる変更形態を提示し得ることに留意されたい。

たとえば、加熱要素１６は、この浄化ユニットの表面上に引かれている溝の中ではなく、浄化ユニット１２の中に一体収納されることもあり得る。この目的のために、ダクトが浄化ユニット１２内に設けられ、加熱要素１６はこのダクト内に収納され、このダクトを半径方向に区切る壁と少なくとも部分的に接触する。

１０ 排気ガス浄化装置
１２ 浄化ユニット
１２ａ 第１の表面
１２ｂ 第２の表面
１４ 加熱手段
１６ 加熱要素
１８ 電極
２０ ハウジング
２２ 壁
２４ 入口部
２６ 出口部
２８ 溝
２８ａ 第１の端部
２８ｂ 第２の端部
３０ 第２の浄化要素、第２の浄化ユニット

Claims (13)

1. 長手方向軸（Ｘ）に沿って延在する略円筒形の形状の壁（２２）を備えるハウジング（２０）を具備し、前記ハウジング（２０）内に配置され、排気ガスの流れの中に配置されることを意図されている少なくとも１つの浄化ユニット（１２）を具備する、排気ガスを浄化するための浄化装置（１０）であって、前記浄化ユニット（１２）と接触するように配置されている少なくとも１つの加熱要素（１６）を備え、前記加熱要素（１６）は前記長手方向軸（Ｘ）に垂直な平面内で延在することを特徴とする浄化装置（１０）。
2. 前記浄化ユニット（１２）は、第１の表面（１２ａ）と第２の表面（１２ｂ）との間に延在する略円筒形の形状を呈し、前記浄化ユニット（１２）はその第１の表面（１２ａ）に、またはその第２の表面（１２ｂ）に設けられている少なくとも１つの溝（２８）を備え、前記加熱要素（１６）はこの溝（２８）内に延在する請求項１に記載の浄化装置（１０）。
3. 前記溝（２８）は、前記第１の表面（１２ａ）および／または前記第２の表面（１２ｂ）上に犂耕体前後パターンで延在する請求項２に記載の浄化装置（１０）。
4. 前記浄化ユニット（１２）は、第１の表面（１２ａ）と第２の表面（１２ｂ）との間に延在する略円筒形の形状を呈し、前記浄化装置（１０）は２つの加熱要素（１６）を備え、各加熱要素（１６）が前記第１の表面（１２ａ）および前記第２の表面（１２ｂ）の一方とそれぞれ接触する請求項１から３のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）。
5. 前記浄化ユニット（１２）は、第１の表面（１２ａ）と第２の表面（１２ｂ）との間に延在する略円筒形の形状を呈し、前記加熱要素（１６）は前記第１の表面（１２ａ）および前記第２の表面（１２ｂ）の各々と接触して延在する請求項１から３のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）。
6. 互いに接触するように配置されている２つの浄化ユニット（１２、３０）を備え、前記加熱要素（１６）は前記２つの浄化ユニット（１２、３０）の間に挟まれる請求項１から５のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）。
7. 前記加熱要素（１６）は、前記浄化ユニット（１２）内に収納される請求項１に記載の浄化装置（１０）。
8. 前記加熱要素（１６）は、導電性ケーブルによって形成される請求項１から７のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）。
9. 前記導電性ケーブルは可撓性を有する請求項８に記載の浄化装置（１０）。
10. 前記加熱要素（１６）は、導電性メッシュによって形成される請求項１から７のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）。
11. 前記導電性メッシュは可撓性を有する請求項１０に記載の浄化装置（１０）。
12. 請求項１から１１のいずれか一項に記載の浄化装置（１０）を備えることを特徴とする内燃機関排気システム。
13. 請求項１２に記載の内燃機関排気システムを備えることを特徴とする車両。

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