JP2021139294A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排出ガスに含まれるNOxを効果的に低減する。【解決手段】一態様の排気浄化装置は、排出ガスが流れる排気通路に設けられた第1の選択還元触媒と、排気通路における第1の選択還元触媒の下流側に設けられた第2の選択還元触媒と、第1の選択還元触媒の上流側で排気通路内に水素を供給する水素供給部と、第1の選択還元触媒の下流側、且つ、第2の選択還元触媒の上流側で排気通路内にアンモニアを供給するアンモニア供給部と、第2の選択還元触媒の温度を取得する触媒温度取得部と、第2の選択還元触媒の温度が、予め定められた第1の温度閾値よりも高く、第1の温度閾値よりも高温の第2の温度閾値よりも低い場合に、排気通路内に水素及びアンモニアが供給されるように水素供給部及びアンモニア供給部を制御する制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、排気浄化装置に関する。
内燃機関で発生した排出ガスを浄化する排気浄化装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、水素触媒と、水素触媒の下流側に配置されたアンモニア触媒と、尿素を電気分解して水素、アンモニア及び窒素を生成する電解セルとを備え、排出ガスの温度が150℃未満であるときに水素触媒の上流側に水素を注入し、排出ガスの温度が150℃を超えたときに水素の注入を停止して水素触媒とアンモニア触媒との間にアンモニアを注入し、排出ガスの温度が180℃を超えたときに水素触媒とアンモニア触媒との間に尿素を注入することによって、排出ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)を浄化する排気浄化装置が記載されている。
上述の排気浄化装置では、排出ガスの温度が150℃を超えたときに水素の注入を停止してアンモニアを注入している。しかしながら、一般的に150℃前後の温度域ではアンモニア触媒の活性が低いため、上述の排気浄化装置では、排出ガスの温度によってはNOxの還元効率が不十分となることがある。
したがって、排出ガスに含まれるNOxを効果的に低減することができる排気浄化装置が求められている。
一態様では、エンジンによって排出された排出ガスを浄化する排気浄化装置が提供される。この排気浄化装置は、排出ガスが流れる排気通路に設けられた第1の選択還元触媒と、排気通路における第1の選択還元触媒の下流側に設けられた第2の選択還元触媒と、第1の選択還元触媒の上流側で排気通路内に水素を供給する水素供給部と、第1の選択還元触媒の下流側、且つ、第2の選択還元触媒の上流側で排気通路内にアンモニアを供給するアンモニア供給部と、第2の選択還元触媒の温度を取得する触媒温度取得部と、第2の選択還元触媒の温度が、予め定められた第1の温度閾値よりも高く、第1の温度閾値よりも高温の第2の温度閾値よりも低い場合に、排気通路内に水素及びアンモニアが供給されるように水素供給部及びアンモニア供給部を制御する制御部と、を備える。
上記態様に係る排気浄化装置では、第2の選択還元触媒の温度が、第1の温度閾値よりも高く第2の温度閾値よりも低い場合には、水素及びアンモニアの両方が排気通路に供給される。これにより、第1の選択還元触媒及び第2の選択還元触媒の両方を用いてNOxを還元することができるので、第2の選択還元触媒の活性が不十分な温度域であっても排出ガスに含まれるNOxを効果的に低減することができる。
一実施形態では、制御部は、第2の選択還元触媒の温度が、第1の温度閾値以下である場合には水素のみが排気通路内に供給され、第2の選択還元触媒の温度が、第2の温度閾値以上である場合にはアンモニアのみが排気通路内に供給されるように、水素供給部及びアンモニア供給部を制御する。この実施形態では、第2の選択還元触媒の活性が低い低温時には、水素を還元剤として第1の選択還元触媒においてNOxを還元し、第2の選択還元触媒の活性が高い高温時には、アンモニアを還元剤として第2の選択還元触媒においてNOxを還元している。したがって、排出ガスに含まれるNOxを高い還元効率で還元することができる。
一実施形態では、第2の選択還元触媒の温度が、第1の温度閾値よりも高く、第2の温度閾値よりも低い場合には、制御部は、第2の選択還元触媒の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて、水素の供給量が減少し、且つ、アンモニアの供給量が増加するように水素供給部及びアンモニア供給部を制御する。第2の選択還元触媒の活性は温度が高くなるにつれて高まるので、第2の選択還元触媒の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて水素の供給量を減少させ、アンモニアの供給量を増加させることによって、NOxの還元効率を高めることができる。
一実施形態では、水素供給部は、水を電気分解することによって水素を生成する水素生成器を含んでいてもよい。別の一実施形態では、アンモニア供給部は、排出ガス又は空気に含まれる窒素と水素生成器によって生成された水素とを用いてアンモニアを生成するアンモニア生成器を含んでいてもよい。これらの実施形態では、要求された量の水素及びアンモニアを個別に生成することができる。
一実施形態では、第1の選択還元触媒が、排出ガスに含まれるNOxを酸化させる触媒成分を含んでいてもよい。第1の選択還元触媒に含まれる触媒成分によってNOxを酸化して、NOxに占めるNO2(二酸化窒素)の割合を高めることにより、第2の選択還元触媒の還元効率を高めることができる。
一実施形態では、触媒温度取得部は、第1の選択還元触媒の温度を更に取得し、第2の選択還元触媒の温度が、第1の温度閾値よりも高く、第2の温度閾値よりも低い場合には、制御部は、エンジンから排出されるNOx量と、第1の選択還元触媒の温度とに基づいて、第2の選択還元触媒に入力されるNOx量を取得し、第2の選択還元触媒に入力されるNOx量と、第2の選択還元触媒の温度とに基づいて、第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量を決定し、第2の選択還元触媒の温度と、第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量と、に基づいてアンモニア供給部から供給されるアンモニア量を決定し、エンジンから排出されるNOx量と、第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量とに基づいて、第1の選択還元触媒で還元すべきNOxの量を決定し、第1の選択還元触媒の温度と、第1の選択還元触媒で還元すべきNOx量とに基づいて水素供給部から供給される水素量を決定してもよい。この実施形態では、効率的にNOxを還元できるように供給される水素とアンモニアの比率を決定することができる。
本発明の一態様及び種々の実施形態によれば、排出ガスに含まれるNOxを効果的に低減することができる。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととし、同一又は相当の部分に対する重複した説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る排気浄化装置20を含むエンジンシステム100を概略的に示す図である。図1に示すエンジンシステム100は、トラック等の車両に搭載され、軽油等の燃料を燃焼することによって車両を走行させるための駆動力を発生する。なお、本明細書では、エンジンシステム100によって生成される一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)をまとめて窒素酸化物(NOx)と称する。
図1に示すように、エンジンシステム100は、エンジン本体1を備えている。エンジン本体1は、例えばディーゼル機関であり、複数のシリンダ1aを備えている。複数のシリンダ1aには、複数のインジェクタ1bがそれぞれ設けられ、各シリンダ1aには対応するインジェクタ1bから燃料が噴射される。インジェクタ1bから噴射された燃料が、各シリンダ1a内で燃焼されると、ピストンが各シリンダ1a内で往復移動して車両のクランクシャフトが回転する。複数のシリンダ1aには、複数のシリンダ1a内に空気を供給する吸気マニホールド2、及び、複数のシリンダ1aから排出ガスを排出する排気マニホールド3が接続されている。
吸気マニホールド2には、吸気通路4が接続されている。吸気通路4には、吸気の上流側からコンプレッサ5及びインタークーラー6が順に設けられている。コンプレッサ5には、吸気が流入する導入管7が接続されている。導入管7にはエアクリーナ8が設けられている。
排気マニホールド3には、タービン9を介して排気通路10が接続されている。タービン9は、連結軸を介してコンプレッサ5に連結されている。タービン9は、エンジン本体1の排気マニホールド3から排出された排出ガスの流れによって回転する。コンプレッサ5は、タービン9の回転に伴って回転し、導入管7から空気を取り込み、圧縮された空気を吸気通路4へ送り出す。すなわち、コンプレッサ5及びタービン9は、ターボチャージャーを構成する。吸気通路4内に導入された空気は、吸気マニホールド2を通って複数のシリンダ1aへ導入される。複数のシリンダ1a内に導入された空気には燃料が混合され、空気と燃料を含む混合気がシリンダ1a内で燃焼される。混合気の燃焼によって排気マニホールド3から排出された排出ガスは、排気通路10を通って後述する排気浄化装置20に流入する。
エンジンシステム100は、排気通路10と導入管7とを接続するEGR通路11を更に備えている。図1では、EGR通路11は、後述する第1の選択還元触媒21と第2の選択還元触媒22との間で排気通路10に接続されている。EGR通路11には、排出ガスの一部をEGRガスとして吸気通路4へ環流させるEGRユニット12が設けられている。
図1に示すように、排気通路10には、排気浄化装置20が設けられている。排気浄化装置20は、第1の選択還元触媒21、第2の選択還元触媒22、水素供給部30、アンモニア供給部40及び制御部50を備えている。第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22は、排気通路10の一部を構成するケース内に収容されている。
図1に示すように、第1の選択還元触媒21は、タービン9の下流側において排気通路10に設けられている。第1の選択還元触媒21は、水素(H2)を還元剤として用いて排出ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)を窒素(N2)及び水(H2O)に還元する。第1の選択還元触媒21は、NOxを還元すると共に、排出ガスに含まれるNOxを酸化させる触媒成分を含んでいてもよい。第1の選択還元触媒21に含まれる触媒成分としては、白金、金、銀、ロジウム、イリジウム又はルテニウム等の貴金属触媒が例示される。これらの貴金属触媒は、例えばアルミナ(Al2O3)又はジルコニア(ZrO2)等の酸化物担体上に担持される。この第1の選択還元触媒21は、例えば150℃以下の温度のときに、水素を還元剤として排出ガスに含まれるNOxを還元すると共に、150℃以上のときに排出ガスに含まれるNOxを酸化してNOxに占めるNO2の割合を高める機能を有する。
第2の選択還元触媒22は、排気通路10における第1の選択還元触媒21の下流側に設けられている。第2の選択還元触媒22は、アンモニア(NH3)を還元剤として用いて排出ガスに含まれるNOxを窒素及び水に還元する。第2の選択還元触媒22は、例えば触媒成分として銅又は鉄を含んでいる。この触媒成分は、例えばアルミナ又はジルコニア等の酸化物担体上に担持される。第2の選択還元触媒22は、例えば200℃以上のときに活性化され、排出ガスに含まれるNOxを還元する機能を有する。
なお、第2の選択還元触媒22の下流には、アンモニア低減触媒が設けられていてもよい。アンモニア低減触媒は、例えばゼオライト触媒を含み、第2の選択還元触媒22を通過した過剰なアンモニアを酸化処理する。
水素供給部30は、第1の選択還元触媒21の上流側で排気通路10内に水素を供給する。図1に示すように、水素供給部30は、水素生成器31及びインジェクタ32を含んでいる。水素生成器31は、発電機35によって発電された電力を蓄電するバッテリ34に接続されており、バッテリ34から供給された電力を用いて水タンク33に貯えられた水を電気分解して水素を生成する。なお、水タンク33内に貯えられた水は、排出ガスから回収された水であってもよいし、雨水であってもよい。
インジェクタ32は、第1の選択還元触媒21の上流側において排気通路10に接続され、水素生成器31によって生成された水素を排気通路10内に噴射する。インジェクタ32から噴射された水素は、排気通路10を流れる排出ガスに添加されて第1の選択還元触媒21に供給される。第1の選択還元触媒21は、インジェクタ32から供給された水素を還元剤として用いて排出ガスに含まれるNOxを還元する。具体的には、インジェクタ32から噴射された水素は、第1の選択還元触媒21上で以下の反応を生じさせ、NOxを選択的に浄化する。
2NO+2H2 → N2+H2O
2NO2+4H2 → N2+2H2O
2NO+2H2 → N2+H2O
2NO2+4H2 → N2+2H2O
インジェクタ32は、開度を調節可能な弁体を有し、弁体の開度に応じた噴射量で排気通路10に水素を供給する。後述するように、インジェクタ32から排気通路10への水素の供給量は、制御部50によって制御される。
アンモニア供給部40は、第1の選択還元触媒21の下流側、且つ、第2の選択還元触媒22の上流側で排気通路10内にアンモニアを供給する。アンモニア供給部40は、アンモニア生成器41及びインジェクタ42を含んでいる。アンモニア生成器41は、弁36を介して水素生成器31に接続され、排出ガス又は空気中の窒素(N2)と水素生成器31によって生成された水素とを合成してアンモニアを生成する。例えば、アンモニア生成器41は、アンモニア合成を促進する触媒上で窒素と水素を反応させてアンモニアを生成してもよい。
インジェクタ42は、第1の選択還元触媒21の下流側、且つ、第2の選択還元触媒22の上流側において排気通路10に接続され、アンモニア生成器41によって生成されたアンモニアを排気通路10内に噴射する。インジェクタ42から噴射されたアンモニアは、排気通路10を流れる排出ガスに添加されて第2の選択還元触媒22に供給される。第2の選択還元触媒22は、インジェクタ42から供給されたアンモニアを還元剤として用いて排出ガスに含まれるNOxを還元する。具体的には、インジェクタ42から噴射されたアンモニアは、高温時に第2の選択還元触媒22上で以下の反応を生じさせ、NOxを選択的に浄化する。
5NO+4NH3+O2 → 4N2+6H2O
2NO2+4NH3+O2 → 3N2+6H2O
NO+NO2+2NH3 → 2N2+3H2O
5NO+4NH3+O2 → 4N2+6H2O
2NO2+4NH3+O2 → 3N2+6H2O
NO+NO2+2NH3 → 2N2+3H2O
インジェクタ42は、開度を調節可能な弁体を有し、弁体の開度に応じた噴射量で排気通路10にアンモニアを供給する。後述するように、インジェクタ42から排気通路10へのアンモニアの供給量は、制御部50によって制御される。なお、アンモニア生成器41とインジェクタ42との間には、アンモニア生成器41によって生成されたアンモニアを一時的に貯留するタンク43が設けられていてもよい。
一実施形態では、排気浄化装置20は、温度センサ45及びNOxセンサ46を更に備えている。温度センサ45は、第1の選択還元触媒21の上流側において排気通路10に設けられ、エンジン本体1から排出された排出ガスの温度を計測する。温度センサ45によって計測された排出ガスの温度を示す情報は、制御部50に出力される。後述するように、制御部50は、温度センサ45によって計測された排出ガスの温度情報に基づいて、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の温度をそれぞれ取得する。すなわち、温度センサ45は、制御部50と共に第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の温度を取得する触媒温度取得部を構成する。
NOxセンサ46は、第2の選択還元触媒22の下流側において排気通路10に設けられ、第2の選択還元触媒22を通過した排出ガス中のNOx濃度を計測する。NOxセンサ46によって計測されたNOx濃度を示す情報は、制御部50に出力される。
制御部50は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットであり、排気浄化装置20全体の動作を制御する。制御部50は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより後述する各種機能を実現する。
制御部50は、水素供給部30、アンモニア供給部40、温度センサ45及びNOxセンサ46と通信可能に接続されている。制御部50は、温度センサ45によって取得された排出ガスの温度に基づいて、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の温度を取得する。また、制御部50は、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の温度に基づいて、水素供給部30から排気通路10に供給される水素量、及び、アンモニア供給部40から排気通路10に供給されるアンモニア量を調整する。
より詳細には、第2の選択還元触媒22の温度が第1の温度閾値以下であるときには、制御部50は、インジェクタ42からのアンモニアの供給が停止され、インジェクタ32から水素が供給されるように、水素供給部30及びアンモニア供給部40を制御する。第1の温度閾値とは、第2の選択還元触媒22の活性が低い温度閾値であり、例えば150℃である。したがって、第2の選択還元触媒22の温度が第1の温度閾値以下であるときには、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22のうち第1の選択還元触媒21のみを用いて排出ガスに含まれるNOxが還元される。
第2の選択還元触媒22の温度が第1の温度閾値より高く、第2の温度閾値よりも低い場合には、制御部50は、インジェクタ32から水素が供給され、インジェクタ42からアンモニアが供給されるように水素供給部30及びアンモニア供給部40を制御する。第2の温度閾値とは、第1の温度閾値よりも高温の温度閾値であり、例えば200℃である。したがって、第2の選択還元触媒22の温度が第1の温度閾値より高く、第2の温度閾値よりも低い場合には、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の両方を用いて排出ガスに含まれるNOxが還元される。
なお、第2の選択還元触媒22の温度が第1の温度閾値より高く、第2の温度閾値よりも低い場合には、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて、水素の供給量が減少し、アンモニアの供給量が増加するように水素供給部30及びアンモニア供給部40を制御してもよい。第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて第2の選択還元触媒22の活性が高まるので、アンモニアの供給量を増加させることで、NOxの還元効率を高めることができる。
第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値以上である場合には、制御部50は、インジェクタ32からの水素の供給が停止され、インジェクタ42からアンモニアが供給されるように水素供給部30及びアンモニア供給部40を制御する。したがって、第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値以上である場合には、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22のうち第2の選択還元触媒22のみを用いて排出ガスに含まれるNOxが還元される。第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値以上である場合には、第2の選択還元触媒22の活性が十分に高くなっているので、アンモニアのみを用いて排出ガスに含まれるNOxを高い効率で還元することができる。このとき、第1の選択還元触媒21は、排出ガスのNOxを酸化する酸化触媒として機能する。第1の選択還元触媒21によって排出ガスのNOxを酸化することにより、第2の選択還元触媒22のNOx還元効率を更に向上させることが可能である。
以下、図2を参照して、制御部50によって実行される処理について詳細に説明する。図2は、排気浄化装置20の制御処理の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、制御部50は、温度センサ45によって取得された排出ガスの温度に基づいて、第1の選択還元触媒21の温度T_H2及び第2の選択還元触媒22の温度T_NH3を取得する(ステップST1)。
次に、制御部50は、エンジン本体1から排出されるNOx量(以下、「NOx排出量」と称する。)を取得する(ステップST2)。NOx排出量は、例えばエンジン本体1の負荷、回転数及び排気温度等に基づいて計算される。なお、排気通路10に設けられたNOxセンサを用いてNOx排出量を取得してもよい。
次に、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が、第1の温度閾値T1以下であるか否かを判定する(ステップST3)。第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が、第1の温度閾値T1以下である場合には、第1の選択還元触媒21の温度T_H2、及び、NOx排出量に基づいて水素の供給量を決定する(ステップST4)。例えば、制御部50は、第1の選択還元触媒21の温度T_H2と、NOx排出量と、NOxの目標低減率を達成するために必要となる目標水素量とを関連付けて記憶するテーブルを参照し、ステップST1で取得された温度T_H2、及び、ステップST2で取得されたNOx排出量に応じた目標水素量を取得する。そして、取得した目標水素量を水素供給部30から排気通路10への水素の供給量として決定する。次いで、制御部50は、アンモニア供給部40から排気通路10へのアンモニアの供給量を0に設定する(ステップST5)。
第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が、第1の温度閾値T1以下でない場合には、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第2の温度閾値以上であるか否かを判定する(ステップST6)。第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第2の温度閾値以上である場合には、第2の選択還元触媒22の活性が十分に高いと考えられるので水素供給部30から排気通路10への水素の供給量を0に設定すると共に(ステップST7)、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3、及び、NOx排出量に基づいてアンモニアの供給量を決定する(ステップST8)。例えば、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3と、NOx排出量と、NOxの目標低減率を達成するために必要となる目標アンモニア量とを関連付けて記憶するテーブルを参照し、ステップST1で取得された温度T_NH3、及び、ステップST2で取得されたNOx排出量に応じた目標アンモニア量を取得する。そして、取得した目標アンモニア量をアンモニア供給部40から排気通路10へのアンモニアの供給量として決定する。
第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第2の温度閾値T2よりも低い場合、すなわち、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第1の温度閾値T1より高く、第2の温度閾値T2より低い場合には、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて、水素の供給量が減少し、アンモニアの供給量が増加するように水素及びアンモニアの供給量を決定する。具体的には、まず制御部50は、第2の選択還元触媒22に入力されるNOx量を取得する(ステップST9)。例えば、制御部50は、第1の選択還元触媒21の温度T_H2と、NOx排出量と、第2の選択還元触媒22に入力されるNOx量とを対応付けて記憶するテーブルを参照し、ステップST1で取得された温度T_H2、及び、ステップST2で取得されたNOx排出量に応じた第2の選択還元触媒22に入力されるNOx量を取得する。なお、制御部50は、第2の選択還元触媒22に入力されるNOxに占めるNO2の割合(すなわち、NOとNO2との比率)を更に取得してもよい。
次に、制御部50は、ステップST9において取得された第2の選択還元触媒22に入力されるNOx量と、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3とに基づいて、第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量を決定する(ステップST10)。このとき、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第2の温度閾値T2に近いほど、決定される第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量を大きくしてもよい。なお、第2の選択還元触媒22によるNOxの還元率は、NOxに占めるNO2の割合にも依存するので、制御部50は、NOxに占めるNO2の割合を更に参照して第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量を決定敷いてもよい。
次に、制御部50は、アンモニアの供給量を決定する(ステップST11)。例えば、制御部50は、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3と、第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量と、NOxの目標低減率を達成するために必要となる目標アンモニア供給量とを関連付けて記憶するテーブルを参照し、ステップST1で取得された第2の選択還元触媒22の温度T_NH3、及び、ステップST10で決定された第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量に応じた目標アンモニア供給量を取得する。そして、目標アンモニア供給量をアンモニア供給部40から排気通路10へのアンモニアの供給量として決定する。
次に、制御部50は、第1の選択還元触媒21で還元すべきNOx量を決定する(ステップST12)。例えば、制御部50は、NOx排出量と第2の選択還元触媒22で還元可能なNOx量との差分に基づいて、第1の選択還元触媒21で還元すべきNOx量を決定する。
次に、制御部50は、水素の供給量を決定する(ステップST13)。例えば、制御部50は、第1の選択還元触媒21の温度T_H2と、第1の選択還元触媒21で還元すべきNOx量と、NOxの目標低減率を達成するために必要となる目標水素供給量とを関連付けて記憶するテーブルを参照し、ステップST1で取得された第1の選択還元触媒21の温度T_H2、及び、ステップST12で決定された第1の選択還元触媒21で還元すべきNOx量に応じた目標水素供給量を取得する。そして、目標水素供給量を水素供給部30から排気通路10への水素の供給量として決定する。
そして、制御部50は、決定された供給量で水素供給部30及びアンモニア供給部40から水素及びアンモニアを排気通路10に供給し、一連の処理を終了する。
以上説明したように、上述の排気浄化装置20では、第2の選択還元触媒22の温度が、第1の温度閾値T1よりも高く第2の温度閾値T2よりも低い場合には、水素及びアンモニアの両方を排気通路10に供給する。これにより、第1の選択還元触媒21及び第2の選択還元触媒22の両方を用いてNOxを還元することができるので、第2の選択還元触媒22の活性が不十分な温度域であっても排出ガスに含まれるNOxを効果的に低減することができる。
第2の選択還元触媒のNOxの活性は温度が高くなるにつれて向上する。上述の排気浄化装置20では、第2の選択還元触媒22の温度T_NH3が第1の温度閾値T1より高く、第2の温度閾値T2より低い場合には、第2の選択還元触媒22の温度が第2の温度閾値に近づくにつれて、水素の供給量を減少させ、アンモニアの供給量を増加させているので、NOxの還元効率を高めることができる。
以上、種々の実施形態に係る排気浄化装置について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。
例えば、上記実施形態では、水素生成器31によって水を電気分解することで水素を生成しているが、尿素水の水蒸気改質、又は、炭化水素(HC)の改質によって水素を生成してもよい。また、水素を生成せずに、水素タンクに貯えられた水素をインジェクタ32から排気通路10内に供給してもよい。
また、上記実施形態では、アンモニア生成器41が、水素生成器31によって生成された水素と窒素とを反応させてアンモニアを生成しているが、水素生成器31によって生成された水素と排出ガスに含まれるNOxとを反応させてアンモニアを生成してもよい。さらに、尿素水を水蒸気改質することでアンモニアを生成してもよい。
また、排気浄化装置20は、排出ガスに含まれる粒子状物質を捕集するDPF(Diesel ParticulateFilter)を更に備えていてもよい。
10…排気通路、20…排気浄化装置、21…第1の選択還元触媒、22…第2の選択還元触媒、30…水素供給部、31…水素生成器、40…アンモニア供給部、41…アンモニア生成器、45…温度センサ(触媒温度取得部)、50…制御部。
Claims (7)
- エンジンによって排出された排出ガスに含まれるNOxを浄化する排気浄化装置であって、
前記排出ガスが流れる排気通路に設けられた第1の選択還元触媒と、
前記排気通路における前記第1の選択還元触媒の下流側に設けられた第2の選択還元触媒と、
前記第1の選択還元触媒の上流側で前記排気通路内に水素を供給する水素供給部と、
前記第1の選択還元触媒の下流側、且つ、前記第2の選択還元触媒の上流側で前記排気通路内にアンモニアを供給するアンモニア供給部と、
前記第2の選択還元触媒の温度を取得する触媒温度取得部と、
前記第2の選択還元触媒の温度が、予め定められた第1の温度閾値よりも高く、前記第1の温度閾値よりも高温の第2の温度閾値よりも低い場合に、前記排気通路内に水素及びアンモニアが供給されるように前記水素供給部及び前記アンモニア供給部を制御する制御部と、
を備える、排気浄化装置。 - 前記制御部は、前記第2の選択還元触媒の温度が、前記第1の温度閾値以下である場合には水素のみが前記排気通路内に供給され、前記第2の選択還元触媒の温度が、前記第2の温度閾値以上である場合にはアンモニアのみが前記排気通路内に供給されるように、前記水素供給部及び前記アンモニア供給部を制御する、請求項1に記載の排気浄化装置。
- 前記第2の選択還元触媒の温度が、前記第1の温度閾値よりも高く、前記第2の温度閾値よりも低い場合には、前記制御部は、前記第2の選択還元触媒の温度が前記第2の温度閾値に近づくにつれて、水素の供給量が減少し、且つ、アンモニアの供給量が増加するように前記水素供給部及び前記アンモニア供給部を制御する、請求項1又は2に記載の排気浄化装置。
- 前記水素供給部は、水を電気分解することによって水素を生成する水素生成器を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の排気浄化装置。
- 前記アンモニア供給部は、前記排出ガス又は空気に含まれる窒素と前記水素生成器によって生成された水素とを用いてアンモニアを生成するアンモニア生成器を含む、請求項4に記載の排気浄化装置。
- 前記第1の選択還元触媒が、前記排出ガスに含まれるNOxを酸化させる触媒成分を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載の排気浄化装置。
- 前記触媒温度取得部は、前記第1の選択還元触媒の温度を更に取得し、
前記第2の選択還元触媒の温度が、前記第1の温度閾値よりも高く、前記第2の温度閾値よりも低い場合には、前記制御部は、
前記エンジンから排出されるNOx量と、前記第1の選択還元触媒の温度とに基づいて、前記第2の選択還元触媒に入力されるNOx量を取得し、
前記第2の選択還元触媒に入力されるNOx量と、前記第2の選択還元触媒の温度とに基づいて、前記第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量を決定し、
前記第2の選択還元触媒の温度と、前記第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量とに基づいて前記アンモニア供給部から供給されるアンモニア量を決定し、
前記エンジンから排出されるNOx量と、前記第2の選択還元触媒で還元可能なNOx量とに基づいて、前記第1の選択還元触媒で還元すべきNOxの量を決定し、
前記第1の選択還元触媒の温度と、前記第1の選択還元触媒で還元すべきNOx量とに基づいて前記水素供給部から供給される水素量を決定する、
請求項1〜6の何れか一項に記載の排気浄化装置。
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JP2020034945A JP2021139294A (ja) | 2020-03-02 | 2020-03-02 | 排気浄化装置 |
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JP2021139294A true JP2021139294A (ja) | 2021-09-16 |
Family
ID=77668104
Family Applications (1)
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JP2020034945A Pending JP2021139294A (ja) | 2020-03-02 | 2020-03-02 | 排気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021139294A (ja) |
-
2020
- 2020-03-02 JP JP2020034945A patent/JP2021139294A/ja active Pending
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