JP2021138821A - 粘着剤組成物及び粘着フィルム - Google Patents

粘着剤組成物及び粘着フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光学透明性を維持したまま、感熱により高接着力を発現させることを課題とする。【解決手段】本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、架橋剤(B)及びアクリル重合体(C)を含み、前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリレートモノマー(a1)に由来する単位と;窒素含有モノマー(a2)に由来する単位と;酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)からなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単位とを含み、前記アクリル重合体(A)の重量平均分子量が、100,000以上であり、前記アクリル重合体(C)が、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位と;アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)に由来する単位とを含み、前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位の含有率が、前記アクリル重合体(C)中、35質量%以上95質量%未満であり、前記アクリル重合体(C)のガラス転移温度が、50℃以上であり、前記アクリル重合体(C)の重量平均分子量が、100,000未満であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物及び粘着フィルムに関する。
アクリル粘着剤は、従来から様々な分野で使用されてきたが、特に近年では、スマートフォンなどのIT関連製品において、需要が高い。これらのIT関連製品は、その製品特性から、より高性能、高機能が要求されている。
IT関連製品に用いられアクリル粘着剤の一例として、常温では微粘着性であるものの、加熱により強粘着性が発現し、加熱解除後も粘着性が持続する感熱性粘着剤が求められている。その具体例としては、例えば、重量平均分子量1,000〜50,000のアクリル系低分子量ポリマーを含む粘着剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ガラス転移温度が0℃未満のポリマーと;ポリオルガノシロキサン骨格を有するモノマー及びガラス転移温度が40℃以上のモノマーをモノマー単位として含み、重量平均分子量が10,000以上100,000未満である重合体とを含む粘着剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−222814号公報 特開2019−123884号公報
IT関連製品では、光学透明性が高いこと(被膜が透明であること)が必須に求められているが、従来から知られている粘着剤では、光学透明性を維持したまま、常温での微粘着性及び加熱後の強粘着性(以下、常温での微粘着性及び加熱後の強粘着性をまとめて、「感熱による高接着力」などと表現する場合がある。)を発現することが困難である場合があった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、光学透明性を維持したまま、感熱により高接着力を発現させることを課題とする。
本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、架橋剤(B)及びアクリル重合体(C)を含み、前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリレートモノマー(a1)に由来する単位と;窒素含有モノマー(a2)に由来する単位と;酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)からなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単位とを含むものであり、前記アクリル重合体(A)の重量平均分子量が、100,000以上であり、前記アクリル重合体(C)が、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位と;アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)に由来する単位とを含むものであり、前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位の含有率が、前記アクリル重合体(C)中、35質量%以上95質量%未満であり、前記アクリル重合体(C)のガラス転移温度が、50℃以上であり、前記アクリル重合体(C)の重量平均分子量が、100,000未満である。
本発明の粘着剤組成物を用いることで、光学透明性を維持したまま、感熱により高接着力を発現することが可能である。
本発明の粘着剤組成物は、アクリル重合体(A)、架橋剤(B)及びアクリル重合体(C)を含む。
前記アクリル重合体(A)は、(メタ)アクリレートモノマー(a1)に由来する単位と;窒素含有モノマー(a2)に由来する単位と;酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)からなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単位を含む。
(メタ)アクリレートモノマー(a1)としては、アルキル基がエステル結合したアルキル(メタ)アクリレートモノマー、環状エーテル含有(メタ)アクリレートモノマー、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー、芳香環含有(メタ)アクリレートモノマー、アルキレンオキサイド構造含有(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
前記アルキル(メタ)アクリレートモノマーにおけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル、n−デシル基、ラウリル基、ステアリル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、イソデシル基、イソステアリル基等の分岐鎖状アルキル基などが挙げられる。前記アルキル基の炭素原子数は、好ましくは1以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。
前記アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、前記(メタ)アクリレートモノマー(a1)としては、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル含有(メタ)アクリレートモノマー;シクロへキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有(メタ)アクリレートモノマー;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート)などのアルキレンオキサイド構造含有(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(a1)は、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が、−15℃未満である低Tgモノマー(a1−1)と、ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が−15℃以上である高Tgモノマー(a1−2)とを含む。
前記低Tgモノマー(a1−1)のガラス転移温度(Tg)は、−15℃未満であり、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−25℃以下であり、下限は、例えば−100℃以上であってもよい。
前記低Tgモノマー(a1−1)の含有率は、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは44質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。
前記高Tgモノマー(a1−2)のガラス転移温度は、−15℃以上であり、好ましくは−10℃以上、より好ましくは−5℃以上であり、上限は、例えば150℃以下、100℃以下であってもよい。
前記高Tgモノマー(a1−2)の含有量は、前記低Tgモノマー(a1−1)100質量部に対して、好ましくは15質量部以上、より好ましくは20質量部以上、さらに好ましくは25質量部以上であり、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、さらに好ましくは40質量部以下である。
前記高Tgモノマー(a1−2)に由来する単位は、前記アクリル重合体(A)中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
前記(メタ)アクリレートモノマー(a1)は、1種、または2種以上を用いることができ、柔軟性と凝集力をバランス良く付与できることから、アクリル酸アルキルエステル、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
前記アクリル重合体(A)中、前記(メタ)アクリレートモノマー(a1)に由来する単位の含有率は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、好ましくは97質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
前記窒素含有モノマー(a2)は、分子中に、窒素原子と重合性二重結合とを有する単量体であり、分子中に、アミド結合と重合性二重結合とを有する単量体であることが好ましく、例えば、ビニル基を有するラクタム化合物;(メタ)アクリルアミド単量体;窒素原子を含む官能基(例えば、アミノ基、1置換アミノ基、2置換アミノ基、ニトリル基等)を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記ビニル基を有するラクタム化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミド単量体は、(メタ)アクリルアミドの窒素原子に、水素原子又は炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基。ただし、該炭化水素に含まれる−CH2−は、−CO−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、水酸基に置換されていてもよい。)が結合した化合物などが挙げられる。また、(メタ)アクリルアミドの窒素原子に、2以上の基(前記炭化水素基)が置換する場合、それらの基は互いに結合して窒素原子を含む環を形成していてもよい。
前記アミド結合に含まれる窒素原子に置換する炭化水素基(好ましくは脂肪族炭化水素基)の炭素原子数は、好ましくは1以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは6以下である。
前記(メタ)アクリルアミド単量体(a2)としては、1種又は2種以上を用いることができる。前記(メタ)アクリルアミド単量体は、(メタ)アクリルアミド、N−1置換(メタ)アクリルアミド化合物、N,N−2置換(メタ)アクリルアミド化合物のいずれであってもよい。
前記(メタ)アクリルアミド化合物としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、(メタ)アクリルアミド;N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等のN−1置換(メタ)アクリルアミド化合物;N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリドン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイル−4−ピペリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN−2置換(メタ)アクリルアミド化合物などが挙げられる。
中でも、前記(メタ)アクリルアミド単量体は、式(1)で表される単量体を含むものであることが好ましい。
Figure 2021138821
[式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を表す。R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−CO−又は−O−に置き換わっていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシル基に置き換わっていてもよく、R2及びR3は、互いに結合して、窒素原子を含む環を形成していてもよい。]
前記R2及びR3で表される炭化水素基としては、1種又は2種以上であってよく、例えば、直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基;直鎖状又は分岐鎖状の不飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。中でも、直鎖状又は分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基がより好ましい。R2及びR3の少なくとも一方は、水素原子であることが好ましい。
前記(メタ)アクリルアミドモノマーは、R2及びR3の両方が前記炭化水素基である(メタ)アクリルアミドモノマーを含むことも好ましい。前記R2及びR3の両方が前記炭化水素基である(メタ)アクリルアミドモノマーを含む場合、該単量体に由来する単位の含有率は、前記アクリル重合体(A)中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
前記窒素含有モノマー(a2)中、前記アクリルアミドモノマーに由来する単位の含有率は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記窒素原子を含む官能基(例えば、アミノ基、1置換アミノ基、2置換アミノ基、ニトリル基等)を有する(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリロニトリル、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アクリル重合体(A)中、前記窒素含有モノマー(a2)に由来する単位の含有率は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。
前記酸基を有するモノマー(a3)としては、酸基と重合性二重結合とを有するモノマーが挙げられ、好ましくはカルボキシル基を有するモノマー、スルホ基を有するモノマーが挙げられ、カルボキシル基を有するモノマーが好ましい。
前記カルボキシル基を有するモノマーとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、(メタ)アクリル酸;カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシアルキル(メタ)アクリレート;イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸などが挙げられる。
前記酸基を有するモノマー(a3)中、カルボキシル基を有するモノマーの含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記アクリル重合体(A)中、前記酸基を有するモノマー(a3)に由来する単位の含有率は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上であり、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下である。
前記水酸基を有するモノマー(a4)は、水酸基と重合性二重結合とを有するモノマーが挙げられる。前記水酸基を有する(メタ)アクリル単量体としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記水酸基を有するモノマー(a4)としては、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のアルキル基(アルキレン基)の炭素原子数が2〜10のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、4−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等のアルキル基(アルキレン基)の炭素原子数が2〜8のヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記水酸基を有するモノマー(a4)に由来する単位の含有率は、前記アクリル単量体(A)中、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
前記酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)に由来する単位の合計は、前記アクリル重合体(A)中、0.5質量%以上であり、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは22質量%以下、さらに好ましくは17質量%以下である。
前記アクリル重合体(A)中、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(a1)、前記窒素含有モノマー(a2)、酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)に由来する単位の合計は、前記アクリル重合体(A)中、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記アクリル重合体(A)は、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(a1)、窒素含有モノマー(a2)、酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)以外のその他の単量体(ax)に由来する単位を有していてもよい。
前記その他の単量体(ax)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチラート、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル単量体;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、パラヒドロキシスチレン等の芳香族ビニル単量体;イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、エチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
前記アクリル重合体(A)中、その他の単量体(ax)に由来する単位の含有率は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下であり、下限は0質量%である。
前記アクリル重合体(A)の重量平均分子量は、100,000以上であり、好ましくは200,000以上、より好ましくは300,000以上であり、好ましくは2,000,000以下、より好ましくは1,800,000以下、さらに好ましくは1,500,000以下である。
本明細書において、前記アクリル重合体(A)の数平均分子量、重量平均分子量は、ポリスチレンを標準試料としゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ法(GPC)を用いて測定された換算値を表すものとする。
本発明の粘着剤組成物において、前記アクリル重合体(A)の含有率は、不揮発分中、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上であり、好ましくは99質量%以下である。
本明細書において、粘着剤組成物の不揮発分とは、粘着剤組成物必要に応じて含まれる溶剤成分を除いた部分を表すものとする。
前記アクリル重合体(A)は、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(a1)、窒素含有モノマー(a2)、酸基を有するモノマー(a3)、水酸基を有するモノマー(a4)及び必要に応じて用いるその他の単量体(ax)を、重合開始剤の存在下、共重合させることにより製造することができる。
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤の1種又は2種以上を用いることができ、過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物開始剤;アゾビスメチルブチロニトリル、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ開始剤などが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤(B)を含む。架橋剤としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、アジリジン架橋剤、多価金属塩架橋剤、金属キレート架橋剤、ケト・ヒドラジド架橋剤、オキサゾリン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、シラン架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン架橋剤等が挙げられる。
中でも、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、オキサゾリン架橋剤、カルボジイミド架橋剤が好ましく、イソシアネート架橋剤、エポキシ架橋剤、カルボジイミド架橋剤がより好ましく、エポキシ架橋剤が特に好ましい。
前記エポキシ架橋剤の含有率は、前記架橋剤(B)中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりいっそう好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
前記架橋剤(B)の含有量は、前記アクリル重合体(A)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下である。
前記アクリル重合体(C)は、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位と、アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)に由来する単位とを含む。
前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)(以下、単に「(メタ)アクリレート(c1)」という場合がある。)は、分子中に脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマーを表す。前記脂環式炭化水素基は、単環であっても橋掛け環であってもよく、前記(メタ)アクリレート(c1)に含まれる脂環式炭化水素基の数は、1個であっても2個以上であってもよい。
前記(メタ)アクリレート(c1)に含まれる脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の単環の脂環式炭化水素基;ノルボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基等の橋掛け環の脂環式炭化水素基などが挙げられる。
前記(メタ)アクリレート(c1)に含まれる脂環式炭化水素基の炭素原子数は、3以上であり、好ましくは5以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下である。
前記(メタ)アクリレート(c1)に含まれる脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)としては、具体的には、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート等の単環の脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー;ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の橋掛け環の脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリレート(c1)に由来する単位の含有率は、前記アクリル重合体(C)中、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上であり、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは92質量%以下である。
前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)(以下、単に「(メタ)アクリレート(c2)」という場合がある。)は、アルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーを表す。
前記(メタ)アクリレート(c2)に含まれるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル、n−デシル基、ラウリル基、ステアリル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、イソデシル基、イソステアリル基等の分岐鎖状アルキル基などが挙げられる。
前記(メタ)アクリレート(c2)に含まれるアルキル基の炭素原子数は、好ましくは1以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。
前記(メタ)アクリレート(c2)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記(メタ)アクリレート(c2)に由来する単位の含有率は、前記アクリル重合体(C)中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは7質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
前記(メタ)アクリレート(c1)に由来に由来する単位と、前記(メタ)アクリレート(c2)に由来する単位の含有量比((c1)/(c2))は、質量基準で、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.7以上であり、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。
前記アクリル重合体(C)は、前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)以外に、その他のモノマー(c3)に由来する単位を含んでいてもよい。
前記その他のモノマー(c3)としては、前記環状エーテル含有(メタ)アクリレートモノマー、前記芳香環含有(メタ)アクリレートモノマー、前記アルキレンオキサイド構造含有(メタ)アクリレートモノマー等のその他の(メタ)アクリレートモノマー;前記窒素含有モノマーなどが挙げられる。
前記その他のモノマー(c3)の含有率は、前記アクリル重合体(C)中、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下であり、下限は0質量%である。
前記アクリル重合体(C)のガラス転移温度は、50℃以上であり、好ましくは55℃以上、より好ましくは60℃以上であり、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。
前記アクリル重合体(C)のガラス転移温度Tga(K)は、以下のFOX式に基づいて算出することができる。
1/Tga=Σ(Wi/Tgi)
前記FOX式中、Wiは、各単量体に由来する単位の前記アクリル重合体(C)における含有率を表し、Tgi(K)は、各単量体のみから形成されるホモポリマーのガラス転移温度(単位は絶対温度)を表す。前記FOX式の詳細は、ブレティン・オブ・ジ・アメリカン・フィジカル・ソサエティ・シリーズ2(Bulletin of the American Physical Society, Series 2)、第1巻、第3号、第123頁(1956年)に記載されている。また、各単量体のホモポリマーのガラス転移温度(Tgi)は、例えば、塗装と塗料(塗料出版社、10(No.358)、1982)に記載されている数値等を採用することができる。
前記アクリル重合体(C)の重量平均分子量は、100,000未満であり、好ましくは80,000以下、より好ましくは60,000以下であり、好ましくは1,000以上、より好ましくは1,500以上、さらに好ましくは2,500以上である。
本明細書において、前記アクリル重合体(C)の数平均分子量、重量平均分子量は、ポリスチレンを標準試料としゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ法(GPC)を用いて測定された換算値を表すものとする。
本発明の粘着剤組成物において、前記アクリル重合体(C)の含有率は、不揮発分中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは7質量%以上であり、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。
本発明の粘着剤組成物において、前記アクリル重合体(C)の含有量は、前記アクリル重合体(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは7質量部以上であり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下である。
前記アクリル重合体(C)は、前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)、アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)及び必要に応じて用いるその他のモノマー(c3)を重合開始剤の存在下、共重合させることにより製造することができる。
前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤の1種又は2種以上を用いることができ、過酸化ベンゾイルや過酸化ラウロイル等の過酸化物開始剤;アゾビスメチルブチロニトリル、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ開始剤などが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物は、溶剤(D)を含むことが好ましい。前記溶剤(D)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン溶剤;ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶剤等が挙げられる。中でも、エステル溶剤を含むことが好ましい。
前記エステル溶剤の含有率は、前記溶剤(D)中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
前記溶剤(D)の含有率は、前記粘着剤組成物中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下である。
本発明の粘着剤組成物では、低黄変性を維持するために、粘着付与樹脂の含有量が低減されていることが好ましく、前記アクリル重合体100質量部に対して、好ましくは10質量部未満、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下、いっそう好ましくは1質量部以下であり、0質量部であることが好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、添加剤として、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸;発泡剤;可塑剤;軟化剤;酸化防止剤;ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤;顔料・染料等の着色剤;pH調整剤;皮膜形成補助剤;レベリング剤;増粘剤;撥水剤;消泡剤;酸触媒;酸発生剤等を含んでいてもよい。
前記粘着剤組成物を支持体上に塗布し、乾燥させることによって、粘着層を形成することができる。前記支持体は、剥離シート及び粘着シート等の基材のいずれであってもよい。
前記塗工方法としては、ナイフコーター、リバースコーター、ダイコーター、リップダイコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の方法を用いることができる。
前記粘着層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上であり、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは75μm以下である。
本発明の粘着シート又は粘着テープは、前記粘着層と前記基材とを有する。前記基材は、フィルム状、シート状、テープ状、板状、立体形状等のいずれであってもよく、前記基材の材質としては、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂等のプラスチック;ゴム;不織布;金属箔;紙などが挙げられ、プラスチックが好ましく、ポリエステル樹脂がより好ましい。また、前記基材は、表面が平滑なものであってもよく、繊維質基材、フォーム基材等の表面に凹凸を有するものであってもよい。
前記基材の厚みは、好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは1,000μm以下である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
[合成例1:アクリル樹脂(A1)の合成]
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、ブチルアクリレート(以下、「BA」と略記する。)200質量部、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、「2EHA」と略記する。)277質量部、シクロヘキシルアクリレート(以下、「CHA」と略記する。)400質量部、ダイアセトンアクリルアミド(以下、「DAAM」と略記する。)50質量部、アクリル酸(以下、「AA」と略記する。)70質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(以下、「4HBA」と略記する。)3質量部、酢酸エチル1000質量部を仕込み、攪拌下、窒素を吹き込みながら70℃まで昇温した。1時間後に、予め酢酸エチルにて溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液10質量部(固形分5質量%)を添加した。その後、攪拌下70℃にて8時間ホールドした後、内容物を冷却し200メッシュ金網にて濾過し、不揮発分50質量%、粘度100、000mPa・s、重量平均分子量90万のアクリル樹脂(A1)を得た。
[合成例2〜3]
(メタ)アクリレートモノマー(a1)、窒素含有モノマー(b)、酸基を有するモノマー(c)、水酸基を有するモノマー(d)を表1に示す通りに変更したこと以外は、合成例1と同様にして、アクリル樹脂(A2)〜(A3)を得た。
[合成例4:アクリル樹脂(C−1)の合成]
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する。)395質量部を仕込んで、80℃まで昇温した。次いで、同温度でシクロヘキシルメタクリレート(以下、「CHMA」と略記する。)220質量部、メチルメタクリレート(以下、「MMA」と略記する。)138質量部、ブチルメタクリレート(以下、「BMA」と略記する。)127質量部、BA38質量部、メタクリル酸(以下、「MAA」と略記する。)28質量部、MEK33質量部及びtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(以下、「TBPEH」と略記する。)55質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ4時間で滴下し、滴下終了後、更に同温度で20時間反応させて不揮発分55質量%、重量平均分子量2,500のアクリル樹脂(C−1)の有機溶剤溶液を得た。
[合成例5〜10、比較合成例1〜4]
(メタ)アクリレートモノマーを表2、3に示す通りに変更したこと以外は、合成例4と同様にして、アクリル樹脂(C−2)〜(C−7)、比較アクリル樹脂(r−1)〜(r−4)を得た。
Figure 2021138821
Figure 2021138821
Figure 2021138821
[実施例1]
合成例1で得られたアクリル樹脂(A1)100質量部に対して、合成例4で得られたアクリル樹脂(C−1)18質量部、エポキシ系架橋剤(ファインタック硬化剤EX−50;DIC(株)製)0.3質量部を均一になるように攪拌混合することによってアクリル粘着組成物を得た。
[実施例2〜13、比較例1〜5]
合成例1で得られたアクリル樹脂(A1)の代わりに合成例2〜3で得られたアクリル樹脂(A2)〜(A3)、合成例4で得られたアクリル樹脂(C−1)の代わりに合成例5〜10で得られたアクリル樹脂(C−2)〜(C−7)、比較合成例1〜4で得られた比較アクリル樹脂(r−1)〜(r−4)を表4に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、アクリル粘着組成物を得た。
[粘着フィルムの加工方法]
表面に離型処理された厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PET50)の表面に、溶剤乾燥後における膜厚が25μmとなるように実施例で得られたアクリル系粘着剤組成物を塗布し、80℃乾燥機中で3分間溶剤を揮発した後、PET50μmフィルムを貼り合せた。
[接着力の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムを25mm幅に切ったものを試験片とした。被着体をガラス板とし、2kgロール×2往復で被着体に貼り付けた。貼り付け1時間後に23℃、50%RHの雰囲気下で180度剥離強度を測定し、接着力とした。
[熱処理後接着力の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムを25mm幅に切ったものを試験片とした。被着体をガラス板とし、2kgロール×2往復で被着体に貼り付けた。貼り付け後に、120℃乾燥機で5分間加熱し、乾燥機から取り出し1時間後に23℃、50%RHの雰囲気下で180度剥離強度を測定し、熱処理後接着力とした。
[熱処理後保持力の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムを25mm幅に切ったものを試験片とした。鏡面仕上げしたステンレス板に対し、接着面積が25mm×25mmとなるように2kgロール×2往復にて貼り付けた。貼り付け後に、120℃乾燥機で5分間加熱し、乾燥機から取り出し1時間後に、ステンレス板に貼り付けた試験片に対し、70℃雰囲気下にて1kgの荷重を、ステンレス板に対して0°の方向(剪断方向)にかけ、粘着フィルムが被着体からずれ落ちるまでの時間を測定し、その保持時間を熱処理後保持力とした。また、24時間後にも保持されていた場合には、保持時間を24時間以上とした。
[初期色数(b*)の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムをガラス板に貼り付けたものを試験片とした。その試験片を、光源C、視野2°、「分光測色計」CM−5000d(コニカミノルタセンシング(株)製)にて、JIS K 7105に準じて初期色数(b*)を測定した。
[初期ヘイズ、初期光線透過率の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムをガラス板に貼り付けたものを試験片とした。その試験片を、濁度計「NDH5000」(日本電色工業(株)製)にて、JIS K 7361−1に準じてヘイズ、光線透過率を測定した。
[熱処理後の色数(b*)、ヘイズ、光線透過率の測定方法]
前述の方法で作成した粘着フィルムをガラス板に貼り付け、120℃乾燥機で5分間加熱したものを試験片とし、その試験片を前述の方法と同様に、JIS K 7105に準じて熱処理後の色数(b*)を測定した。また、前述の方法で作成した粘着フィルムをガラス板に貼り付け、120℃乾燥機で5分間加熱したものを試験片とし、その試験片を前述の方法と同様に、濁度計「NDH5000」にて、JIS K 7361−1に準じてヘイズ、光線透過率を測定した。
表1〜5中、各略号は、それぞれ以下の化合物を表す。
BA :n−ブチルアクリレート
2EHA :2−エチルヘキシルアクリレート
CHA :シクロヘキシルアクリレート
MA :メチルアクリレート
IBXA :イソボロニルアクリレート
DMAA :ジメチルアクリルアミド
DAAM :ダイアセトンアクリルアミド
AA :アクリル酸
HEA :2−ヒドロキシエチルアクリレート
4HBA :4−ヒドロキシブチルアクリレート
CHMA :シクロヘキシルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
TBPEH:tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
D−40:ファインタック硬化剤 D−40(イソシアネート系架橋剤:DIC(株)製)
EX−50:ファインタック硬化剤 EX−50(エポキシ系架橋剤:DIC(株)製)
Figure 2021138821
Figure 2021138821
Figure 2021138821
実施例1〜13は、本発明の実施例であり、初期接着力は微粘着性を発現し、熱処理後に、光学的な透明性を維持したまま接着力を向上することができ、高透明性と高接着力を両立することが可能であった。
比較例1は、脂環式アルキル基を含有するモノマーの合計が35質量%未満の例であり、初期接着力が高かった。比較例2は、脂環式アルキル基を含有するモノマーの合計が95質量%以上の例であり、熱処理後のヘイズが高く透明性が不十分であることが確認された。比較例3、4は、粘着変性用アクリル樹脂のTgが50℃未満の例であり、初期接着力が高かった。比較例5は、粘着変性用アクリル樹脂を含有しない例であり、初期接着力が高かった。

Claims (3)

  1. アクリル重合体(A)、架橋剤(B)及びアクリル重合体(C)を含み、
    前記アクリル重合体(A)が、(メタ)アクリレートモノマー(a1)に由来する単位と;窒素含有モノマー(a2)に由来する単位と;酸基を有するモノマー(a3)及び水酸基を有するモノマー(a4)からなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する単位とを含むものであり、
    前記アクリル重合体(A)の重量平均分子量が、100,000以上であり、
    前記アクリル重合体(C)が、脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位と;アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)に由来する単位とを含むものであり、
    前記脂環構造含有(メタ)アクリレートモノマー(c1)に由来する単位の含有率が、前記アクリル重合体(C)中、35質量%以上95質量%未満であり、
    前記アクリル重合体(C)のガラス転移温度が、50℃以上であり、
    前記アクリル重合体(C)の重量平均分子量が、100,000未満である粘着剤組成物。
  2. 請求項1記載の粘着剤組成物から形成される粘着層。
  3. 請求項1又は2記載の粘着層を有する粘着フィルム。
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