JP2021138662A - 液晶乳化物 - Google Patents
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Abstract
Description
(A):油剤
(B):1種以上のHLB値が13以上である親水性界面活性剤(b1)
(C):リン脂質
(D):多価アルコール
発明者は、試作例の液晶乳化物を用いたクレンジング用化粧料を調製するため、下記の材料を用いた。
・パルミチン酸エチルヘキシル(A1):日清オイリオグループ株式会社製、「サラコスP−8」(登録商標)
・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2):花王株式会社製、「ココナードMT」(登録商標)
・シクロペンタシロキサン(A3):信越化学工業株式会社製、「CY−5」
・ミネラルオイル(A4):株式会社MORESCO製「モレスコホワイトP−70」(登録商標)
・セテアリルアルコール(A5):花王株式会社製、「カルコール6850」(登録商標)
・オクチルドデセス−20(B1):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX OD−20」(登録商標)、HLB値13、アルキル基の炭素数20、多鎖型
・トリイソステアリン酸ポリグリセリル−10(B2):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX TISG−10」、HLB値8、アルキル基の炭素数18、多鎖型
・ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデセス−5(B3):日本エマルジョン株式会社製、「AMITER LGOD−5(H)」(登録商標)、HLB値6、アルキル基の炭素数20、多鎖型
・イソステアリン酸PEG−20水添ヒマシ油(B4):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX RWIS−120」、HLB値8、アルキル基の炭素数18、多鎖型
・ジステアリン酸PEG−4グリセリル(B5):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX GWS−204」、HLB値4、アルキル基の炭素数18、多鎖型
・PEG−60水添ヒマシ油(B6):花王株式会社、「エマノーンCH−60(K)」(登録商標)、HLB値14、アルキル基の炭素数18(混合品)、多鎖型
・PEG−30水添ヒマシ油(B7):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX HC−30」、HLB値11、アルキル基の炭素数18(混合品)、多鎖型
・ジイソステアリン酸PEG−8(B8):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX 400di−IS」、HLB値6、アルキル基の炭素数18、多鎖型
・ジヤシ油脂肪酸ポリグリセリル−10(B9):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX DCCG−10」、HLB値12、アルキル基の炭素数8〜18、多鎖型
・ポリソルベート80(B10):花王株式会社製、「レオドールTW−0120V」(登録商標)、HLB値15、アルキル基の炭素数18、単鎖型
・セスキオレイン酸ソルビタン(B11):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX SPO−150」、HLB値6、アルキル基の炭素数18、単鎖・多鎖混合型
・トリイソステアリン酸PEG−4グリセリル(B12):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX GWS−304」、HLB値2、アルキル基の炭素数18、多鎖型
・ステアレス−11(B13):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX 611」、HLB値11、アルキル基の炭素数18、単鎖型
・オクチルドデセス−5(B14):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX OD−5」、HLB値7、アルキル基の炭素数20、多鎖型
・オクチルドデセス−10(B15):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX OD−10」、HLB値10、アルキル基の炭素数20、多鎖型
・オクチルドデセス−25(B16):日本エマルジョン株式会社製、「EMALEX OD−25」、HLB値14、アルキル基の炭素数20、多鎖型
・水添レシチン(C1):日光ケミカルズ株式会社製、「NIKKOL レシノールS−10」(登録商標)
・グリセリン(D1):阪本薬品工業株式会社製、「化粧品用濃グリセリン」
発明者らは、試作例の液晶乳化物を用いたクレンジング用化粧料の調製にあたり、下記の添加剤を適宜添加した。
・防腐剤(フェノキシエタノール):四日市合成株式会社製、「フェノキシエタノールS」
・保湿剤(グルコシルトレハロース):株式会社林原製「トルナーレ」(登録商標)
発明者は、上記材料を用い、以下の試作例のクレンジング用化粧料を得た。なお、各試作例の平均HLB値は上記式(i)より算出した。
(A)成分としてパルミチン酸エチルヘキシル(A1)12重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)19重量部、シクロペンタシロキサン(A3)1重量部、ミネラルオイル(A4)5.5重量部、セテアリルアルコール5重量部の計42.5重量部と、(B)成分としてオクチルドデセス−20(B1)13重量部と、(C)成分として水添レシチン(C1)1重量部とを80℃で加熱して攪拌したものに、(D)成分としてグリセリン(D1)20重量部と、溶媒としての水22重量部と、添加剤として保湿剤グルコシルトレハロースを1重量部と防腐剤フェノキシエタノールを0.5重量部とを80℃で加熱して攪拌したものを混合して冷却し、試作例1のクレンジング用化粧料を得た。試作例1の平均HLB値は13.0である。
(B)成分をトリイソステアリン酸ポリグリセリル−10(B2)13重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例2のクレンジング用化粧料を得た。試作例2の平均HLB値は8.0である。
(B)成分をラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデセス−5(B2)13重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例3のクレンジング用化粧料を得た。試作例3の平均HLB値は6.0である。
(B)成分をイソステアリン酸PEG−20水添ヒマシ油(B4)13重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例4のクレンジング用化粧料を得た。試作例4の平均HLB値は8.0である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)8重量部、ジステアリン酸PEG−4グリセリル(B5)5重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例5のクレンジング用化粧料を得た。試作例5の平均HLB値は9.5である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)8重量部、PEG−60水添ヒマシ油(B6)5重量部とし、(C)成分を添加せず、溶媒を23重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例6のクレンジング用化粧料を得た。試作例6の平均HLB値は13.4である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)8重量部、PEG−60水添ヒマシ油(B6)5重量部とし、(C)成分の水添レシチン(C1)を2重量部とし、溶媒を21重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例7のクレンジング用化粧料を得た。試作例7の平均HLB値は13.4である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をPEG−30水添ヒマシ油(B7)に変更した以外は試作例7と同様とし、試作例8のクレンジング用化粧料を得た。試作例8の平均HLB値は12.2である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をジイソステアリン酸PEG−8(B8)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例9のクレンジング用化粧料を得た。試作例9の平均HLB値は10.3である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をジヤシ油脂肪酸ポリグリセリル(B9)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例10のクレンジング用化粧料を得た。試作例10の平均HLB値は12.6である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をポリソルベート80(B10)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例11のクレンジング用化粧料を得た。試作例11の平均HLB値は13.8である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をセスキオレイン酸ソルビタン(B11)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例12のクレンジング用化粧料を得た。試作例12の平均HLB値は10.3である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をトリイソステアリン酸PEG−4グリセリル(B12)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例13のクレンジング用化粧料を得た。試作例13の平均HLB値は8.8である。
(B)成分のうち、PEG−60水添ヒマシ油(B6)をステアレス−11(B13)に変更し、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例14のクレンジング用化粧料を得た。試作例14の平均HLB値は12.2である。
(B)成分をジステアリン酸PEG−4グリセリル(B5)5重量部、PEG−60水添ヒマシ油(B6)8重量部とし、溶媒22重量部、保湿剤を0重量部(添加せず)とした以外は試作例7と同様とし、試作例15のクレンジング用化粧料を得た。試作例15の平均HLB値は10.2である。
(A)成分としてパルミチン酸エチルヘキシル(A1)23重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)15重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部の計46重量部と、(B)成分としてオクチルドデセス−20(B1)15重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)6重量部と、(C)成分として水添レシチン(C1)2重量部と、(D)成分としてグリセリン(D1)19.5重量部と、溶媒としての水11重量部と、添加剤として防腐剤フェノキシエタノールを0.5重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例16のクレンジング用化粧料を得た。試作例16の平均HLB値は11.0である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)6重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)15重量部とした以外は試作例16と同様とし、試作例17のクレンジング用化粧料を得た。試作例17の平均HLB値は8.0である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)15重量部、トリステアリン酸PEG−4グリセリル(B12)6重量部とした以外は試作例16と同様とし、試作例18のクレンジング用化粧料を得た。試作例18の平均HLB値は9.9である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)6重量部、トリステアリン酸PEG−4グリセリル(B12)15重量部とした以外は試作例16と同様とし、試作例19のクレンジング用化粧料を得た。試作例19の平均HLB値は5.1である。
(B)成分をオクチルドデセス−20(B1)11重量部、ステアレス−11(B13)10重量部とした以外は試作例16と同様とし、試作例20のクレンジング用化粧料を得た。試作例20の平均HLB値は12.0である。
(A)成分としてパルミチン酸エチルヘキシル(A1)23重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)15重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部の計46重量部と、(B)成分としてオクチルドデセス−5(B14)10重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)11重量部と、(C)成分として水添レシチン(C1)2重量部と、(D)成分としてグリセリン(D1)19.5重量部と、溶媒としての水11重量部と、添加剤として保湿剤を0重量部(添加せず)、防腐剤フェノキシエタノールを0.5重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例21のクレンジング用化粧料を得た。試作例21の平均HLB値は6.5である。
(B)成分のオクチルドデセス−5(B14)をオクチルドデセス−10(B15)に変更した以外は試作例21と同様とし、試作例22のクレンジング用化粧料を得た。試作例22の平均HLB値は7.9である。
(B)成分のオクチルドデセス−5(B14)をオクチルドデセス−25(B16)に変更した以外は試作例21と同様とし、試作例23のクレンジング用化粧料を得た。試作例23の平均HLB値は9.8である。
(B)成分をオクチルドデセス−10(B15)3重量部、オクチルドデセス−25(B16)3重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)15重量部とした以外は試作例21と同様とし、試作例24のクレンジング用化粧料を得た。試作例24の平均HLB値は7.7である。
(A)成分としてパルミチン酸エチルヘキシル(A1)28重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)20重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部の計56重量部と、(B)成分としてオクチルドデセス−5(B14)6重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)15重量部と、(C)成分として水添レシチン(C1)2重量部と、(D)成分としてグリセリン(D1)20.9重量部と、添加剤として防腐剤フェノキシエタノールを0.1重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例25のクレンジング用化粧料を得た。試作例25の平均HLB値は8.0である。
(A)成分をパルミチン酸エチルヘキシル(A1)23重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)15重量部、シクロペンタシロキサン(A3)10重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部とした以外は試作例25と同様とし、試作例26のクレンジング用化粧料を得た。試作例26の平均HLB値は8.0である。
(A)成分としてパルミチン酸エチルヘキシル(A1)23重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)10重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部、セテアリルアルコール(A5)5重量部の計46重量部と、(B)成分としてオクチルドデセス−5(B14)6重量部、ジイソステアリン酸PEG−8(B5)15重量部と、(C)成分として水添レシチン(C1)2重量部と、(D)成分としてグリセリン(D1)19.5重量部と、溶媒としての水11重量部と、添加剤として防腐剤フェノキシエタノールを0.5重量部とした以外は試作例1と同様とし、試作例27のクレンジング用化粧料を得た。試作例27の平均HLB値は8.0である。
(A)成分をパルミチン酸エチルヘキシル(A1)18重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)10重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部、セテアリルアルコール(A5)10重量部とした以外は試作例27と同様とし、試作例28のクレンジング用化粧料を得た。試作例28の平均HLB値は8.0である。
(A)成分をパルミチン酸エチルヘキシル(A1)23重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)10重量部、シクロペンタシロキサン(A3)5重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部、とした以外は試作例27と同様とし、試作例29のクレンジング用化粧料を得た。試作例29の平均HLB値は8.0である。
(A)成分をパルミチン酸エチルヘキシル(A1)18重量部、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル(A2)10重量部、シクロペンタシロキサン(A3)10重量部、ミネラルオイル(A4)8重量部とした以外は試作例27と同様とし、試作例30のクレンジング用化粧料を得た。試作例30の平均HLB値は8.0である。
各試作例のクレンジング用化粧料の性状を目視で評価するとともに、液晶成分の有無を評価した。各試作例の性状は「ジェル」、「クリーム」「液」の3つに分類し、各成分が混ざらず分離したものは、性状の欄を「×」とした。液晶成分が均一に多く生成されているものを「◎」、液晶成分が生成されているものの不均一であるものを「〇」、液晶成分の生成がわずかでも確認できるものを「△」、液晶成分の生成が確認できないものを「×」とした。また、図1〜20に各試作例のクレンジング用化粧料の250倍拡大写真を示した。図2に示される拡大写真は、液晶成分が生成されなかった試作例4のものであって、他の液晶成分が生成されなかった試作例についての写真は省略した。
さらに、液晶成分が生成された各試作例のクレンジング用化粧料を用いてメイク落とし実験を行い、メイク落とし性能の評価を行った。前腕内側の2cm四方の枠内にファンデーション0.01gを塗り広げ、評価対象のクレンジング用化粧料0.03gを塗り広げたファンデーション上に載置して指先の腹部分により馴染ませる。この時、ファンデーションとクレンジング用化粧料が馴染んで、指先の抵抗が軽くなるまでの時間を計測し、マッサージ時間とした。その後、マッサージしながら水約3mlでゆっくり洗い流し、この洗い出たエマルション(水)を採取し、粒子径の観察を行った。マッサージ時間として表中に示した。
表1、表7及び図1、図20、図38に示されるように、HLB値が13の界面活性剤を使用した試作例1については、液晶成分を含むジェル状であって、メイク落とし性能の高いクレンジング用化粧料を得ることができた。HLB値が13未満の界面活性剤が単独で配合された試作例2〜4は液晶成分は生成されず、また、分離してしまうことがわかった。また、試作例14についてみると、試作例1において液晶が生成された界面活性剤(B1)と単鎖型の界面活性剤(B13)の組み合わせでは平均HLB値が8.0以上でも液晶が生成されないことがわかった。
Claims (5)
- (A)成分30〜60重量部と(B)成分10〜30重量部と(C)成分0.2〜5重量部と(D)成分15〜30重量部と溶媒0〜25重量部とを含有することを特徴とする液晶乳化物。
(A):油剤
(B):1種以上のHLB値が13以上である親水性界面活性剤(b1)
(C):リン脂質
(D):多価アルコール - 前記(C)成分のリン脂質が水添レシチン又はリゾレシチンである請求項1に記載の液晶乳化物。
- 前記(A)成分のうち、高級アルコールの添加量が10重量部未満である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶乳化物。
- 前記液晶乳化物が、クレンジング化粧料である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液晶乳化物。
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