JP2021137851A - プレス金型およびプレス成形品 - Google Patents

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啓人 大貫
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英仁 大貫
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正勝 和田
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Abstract

【課題】従来よりも簡単な構成および工程で、プレス成形品の時期割れや応力腐食割れの発生を防止可能なプレス金型と、従来よりも時期割れを低減したプレス成形品を提供する。【解決手段】本発明のプレス金型(100)は、被加工材(3)の上面を押圧しながら下降するパンチ(1)と、被加工材の下面に設けられ、被加工材とともにパンチに押圧されて下降するノックアウト(5)と、ノックアウトの周囲に設けられ、被加工材の下面を支持するダイ(4)と、ノックアウトの下面に設けられ、ノックアウトを、パンチが被加工材およびノックアウトを押圧する力と反対の方向に押し上げる加圧手段と、を備え、被加工材とノックアウトとの間に設けられたプレスオイルのオイル溜めを有し、パンチの下降によって、被加工材とノックアウトとの間にプレスオイルの油圧を生じさせ、被加工材とダイ間の油膜切れを防止することができるプレス金型。【選択図】図2

Description

本発明は、プレス金型およびプレス成形品に関する。
世界的に自動車の電動化が進む中にあって、今後次世代のEV(Electric Vehicle:電気自動車)やFCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)および産業用ロボットなどに使用される金属深絞りプレス加工部品の需要が急速に高まっている。特にステンレス鋼を用いた深絞りプレス加工部品は耐久性が高いために、各種ステンレス材料をプレス加工した部品の需要が増大している。具体的には、産業用ロボットの圧力制御機器(空気圧制御機器、電磁弁、油圧弁などの方向制御機器)、電気自動車用各種センサー(イメージセンサー、位置センサーなど)用ケース、半導体電子部品の電磁遮蔽用キャップ、圧力制御機器の外装部品、電池およびキャパシタ用ケース、小型中型モーター用筐体およびケーブルターミナル部品などである。
上述した部品は、精密切削加工で量産する場合時間がかかり非常に効率が悪く、また切削材料が無駄になるので高コストとなる。その理由は、部品の形状が丸型または角形の異形複雑な筐体構造であるためである。現在、これらの筐体形状は、対向液圧工法(非特許文献1)や温間プレス工法(特許文献1)による深絞りプレス加工法などでプレス加工されている。
特開平11−309518号公報
株式会社加藤製作所ホームページ(https://shiborikatoeigyo.com/about/01.html)
ところで、金属プレス加工において、深絞りなどのプレス加工後に、残留応力により自然割れが発生する現象(時期割れ)や応力腐食割れが起こる場合がある。この現象は、特にステンレス系金属材料に多く見られるが、自動車用部品や圧力機器部品などで大きな課題となっている。時期割れや応力腐食割れの発生原因は、被加工材と金型のダイ間の油膜切れ(ダイと被加工材間の圧力によりにプレスオイルの油膜が破壊されて潤滑機能無くなる現象)が原因である。油膜切れが発生した場合、被加工材とダイ間の摩擦抵抗が大きくなり、被加工材の残留応力が高まり時期割れや、応力腐食割れが発生することが知られている。この対策としては、プレスを多段階に分けて行うことが考えられるが、生産効率が悪く、コストアップになる問題がある。
上述した非特許文献1の対向液圧工法は、液圧槽内に水または油を満たしてブランク材(被加工材)をパンチで押し込む方法である。この方法の特徴は、液圧が被加工材に均一にかかるために被加工材への残留応力分布が均一化されるので、時期割れを起こしにくいとされている。通常、この方法は、高い加工精度を必要としない食器(例えば、鍋)などに応用されている。しかしながら、この方法は、水や油を大量に使用するために作業場に水や油が飛散して作業環境が良くないことと、複雑な形状のプレス加工に向かないという欠点がある。また、一回のプレスに1分程度かかるので、生産性が良くない。
また、特許文献1の温間プレス工法は、加熱媒体や冷却媒体それに断熱材が必要で、金型の構造が複雑化するという問題がある。当然、金型は高価となる。
上述した通り、従来の方法では、自動車用などの小型で複雑な深絞り加工品を、時期割れや応力腐食割れを発生せず、大量に低コストで生産することが不可能であった。
本発明は、上述した事情に鑑み、従来よりも簡単な構成および工程で時期割れや応力腐食割れの発生を防止可能なプレス金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、被加工材の上面を押圧しながら下降するパンチと、被加工材の下面に設けられ、被加工材とともにパンチに押圧されて下降するノックアウトと、ノックアウトの周囲に設けられ、被加工材の下面を支持するダイと、ノックアウトの下面に設けられ、ノックアウトを、パンチが被加工材およびノックアウトを押圧する力と反対の方向に押し上げる加圧手段とを有し、さらに被加工材とノックアウトとの間にプレスオイルを充填したオイル溜めを有する金型を提供するものである。この金型構成によって、パンチの下降により被加工材とノックアウト間のオイル溜めに油圧を生じさせ、発生する油圧によって、被加工材とダイ間の油膜切れを防止する機能を有するプレス金型を提供するとともに、時期割れや応力腐食割れを発生しやすいステンレス鋼やその他多くのプレス加工用金属のプレス加工に応用し、耐時期割れ性、耐応力腐食割れ性に優れた金属プレス成型品を提供するものである。
また、上記課題を解決するための本発明の他の態様は、X線回折測定によって定量した前記ステンレス鋼のマルテンサイト組織とオーステナイト組織の合計体積におけるオーステナイト組織の体積の割合が80体積%以上であることを特徴とするプレス成形品である。SUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼は、プレス加工応力によるマルテンサイト変態を起こすことで知られている。この現象は被加工材に負荷される加工応力が大きいほど変態しやすい特徴があるが、被加工材とダイ間のプレスオイルの油膜切れが発生した場合、摩擦力が被加工材の残量応力となって蓄積されるので、マルテンサイト変態を生じやすくなる。マルテンサイト変態を起こすと、内部残留応力の開放による時期割れや応力腐食割れが発生する。
本発明のより具体的な構成は、特許請求の範囲に記載される。
本発明によれば、従来よりも簡単な構成および工程で時期割れ及び応力腐食割れの発生を防止可能なプレス金型と、時期割れ及び応力腐食割れの無いプレス成形品を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一例であるプレス金型の基本構造概略を示す上面図および断面図 本発明のプレス金型のオイル溜め及びオイル抜き穴の構成を詳細に示す図 図1のプレス金型100の動作を説明する図 図1のダイおよびダイ周辺の構成の他の例を詳細に示す図 図4のプレス金型100のプレスオイル回収機構を説明する図 本発明のプレス成形品の一実施形態を示す模式図 トランスファープレス装置の模式図 図7のトランスファープレス装置が備えるトランスファー金型の模式図 トランスファー送り装置の一例を示す模式図 実施例1で作製したプレス成形品の上面図および断面図 実施例1で作製したプレス成形品の外観写真 比較例2のプレス成形品(加工から1日後)の外観を示す写真 比較例2のプレス成形品(加工から1日後)の外観を示す写真
[プレス金型]
本発明はプレスオイルの油膜切れを起こさない新規なプレス金型を提供するものである。本発明のプレス金型を用いて深絞りプレス加工を行うことによって、時期割れや応力腐食割れの生じないプレス加工製品の製造が可能となる。本発明は、特に時期割れや応力腐食割れが発生しやすいステンレス鋼や他の金属例えば黄銅材料や一般鋼材においても、1回のプレス工程で深絞り加工を可能とするものである。以下、本発明のプレス金型について詳述する。
図1は本発明の一例であるプレス金型の基本構造の概略を示す断面図であり、図2は本発明のプレス金型のオイル溜め及びオイル抜き穴の構成を詳細に示す図である。図1に示すように、プレス金型100は、ブランク材(被加工材)3の下面を支持するダイ4と、ブランク材3の上面に設けられ、ブランク材3を所定の位置に固定するしわ押え17と、ブランク材3を押圧するパンチ1と、ブランク材3とともにパンチ1に押圧されて下降するノックアウト5を有する。
パンチ1は、パンチプレート13およびパンチホルダー14を介して上部ダイホルダー15aに保持されている。上部ダイホルダー15aには、パンチ1の中心軸をプレスの中心線に合わせるシャンク16が設けられている。パンチ1の側面には、ブランク材3を押さえつけて固定するしわ押え17が、しわ押えばね18およびストリッパボルト19を介して上部ダイホルダー15aに設けられている。
ノックアウト5は、ノックアウトばね30を介して、ダイ4とともに下部ダイホルダー15bに設けられている。
上述した構成のプレス金型100は、上部ダイホルダー15aおよび下部ダイホルダー15bによって、プレス装置に取り付けられる。
本発明は図2の金型断面図に示すように、ノックアウト5の下面にはピストン60が固定されており、ノックアウト5とともに下降するように構成されている。ピストン60はシリンダー61に収容されている。ピストン60とシリンダー61との間には、ガス7が充填されており、ガスクッションが形成されている。また、ブランク材3とノックアウト5との間には、プレスオイルが充填され、オイル溜め8が形成されている。ピストン60、シリンダー61およびガス7は、パンチ1がブランク材3およびノックアウト5を押圧する力と反対の方向に押し上げる加圧手段を構成している。
ダイ4にはプレスオイル供給口12とプレスオイル排出口(オイル抜き穴)9が設けられている。本実施形態のプレス金型100においては、プレスオイル排出口9は、パンチ1が図中の矢印方向に下降し、最下点に達した際のノックアウトの底部に設けられている。プレスオイルは最下点において、プレスオイル排出口9から押し出されて排出される。
図3は図2のプレス金型100の動作を説明する図である。図3の(a)に示すように、ブランク材3は、パンチ1の下降によって押し込まれ、深絞り加工される。この時、パンチ1の下降によってピストン60がシリンダー61内のガス7に圧力を付加し、その反力としてブランク材3とノックアウト5との間のオイル溜め内にプレスオイルの油圧が生じる。同時に、プレスオイルは、パンチ1の下降圧力によって、ダイ4とノックアウト5の隙間からリークする(図3(a)の下向きの2本の黒矢印)。パンチ1が図中の白矢印方向に下降し、最下点に達した際に、オイル溜め8に接するオイル排出口9から、プレスオイルがリークしプレスオイル回収槽11に回収される。
プレスオイル回収槽11に回収されたプレスオイル20は、図示しないプレスオイル供給ポンプによって、配管21を介してプレスオイル供給口12に戻される。そして、図2に示すように、ノックアウト5と被加工材3との間に再びプレスオイルがオイル溜め8に戻される。
図3の(b)に示すように、パンチが降下し被加工材のプレス加工を行った後、降下したパンチ1がガス(ガスクッション)7の圧力によって図中白印方向に上昇し、深絞り加工された製品(プレス成形品)22も浮上する。
図2に示す実施形態のプレス金型100は、上述した油圧機能によって、プレス加工中のダイとブランク材間の油膜切れを確実に防止することができる。従来のプレス金型では、ブランク材またはダイ側にプレスオイルを薄く点滴やスプレィまたは刷毛により塗布しているが、この方法では油圧がかからないため、ダイと被加工材の界面で油膜切れが起こる。この油膜切れが生じた場合は、ブランク材とダイ間に大きな摩擦応力が発生し、この応力がプレス加工製品の内部応力として蓄積される。この応力蓄積が大きくなると、オーステナイト系ステンレス鋼はマルテンサイト変態を起こす。マルテンサイト変態により蓄積された内部応力はプレス加工後には引張応力となるので、時期割れを起こす原因となる。特に角絞りプレス加工の場合には、コーナー部の残留応力が高くなり、コーナー部から時期割れや応力腐食割れが発生する。
本発明のオイル溜めを有する油圧機能内蔵金型では、深絞りプレス加工品の時期割れや応力腐食割れを防ぐことができる。図2および図3に示す実施形態では、パンチ1の降下時にブランク材3はガス7の対向圧力を受けると同時にノックアウト5とダイ4間からプレスオイルがリークするために、ガスの対向圧力の一部は低下するが、パンチ1の降下中油圧はゼロとならず一定圧力に保持されるので、油膜切れは発生しない。
ノックアウト5とダイ4間のクリアランス(隙間)は、研磨仕上げなどの精密機械加工により、10μm程度に精度よく仕上げる。このクリアランス間のプレスオイルの流動速度は、パンチ1の降下速度に依存する。また一定の圧力のガス7においては、プレスオイルに負荷される対向圧力の大きさは、プレスオイルの粘度、パンチ1の降下速度およびノックアウト5とダイ4間のクリアランスに依存する。パンチ1の降下中はプレスオイルには常時圧力が付加されるので、ダイ4とブランク材3間の油膜切れが発生することなく、プレス加工することができる。このため、ダイ4とブランク材3との間の摩擦抵抗は常に小さい値に保持され、ブランク材3への残留応力の蓄積が少なくなる。このことから、ステンレス鋼における加工誘起マルテンサイト変態を防止できる。
図4は図1のプレス金型のオイル排出口の構成の他の例を詳細に示す図である。図4の実施形態では、プレスオイル排出口9の位置が図2と異なる。すなわち、図4では、プレスオイル排出口9は、パンチ1が最下点に達成する手前まで下降した際にオイル溜め8と接する位置に設けられている。図5は図4のプレス金型100のプレスオイル回収機構を説明する図である。図5に示す構成では、ダイ4とノックアウト5間からのプレスオイル10の流動を抑えることができる2μm程度のクリアランスに金型を精度よく仕上げる。このタイプの特徴は、プレスオイル10の対向圧力を、図3のタイプより高くできる点にあり、より高い油膜切れ防止効果が期待できる。オイル溜め8のオイルが排出口9の出口に到達するまでプレスオイルのリークは無いので、ガスクッションの圧力を100%得ることができる。クリアランス2μmは現在の金型の研磨精度の限界である。
このタイプにおいても、ブランク材3とダイ4との間の油膜切れを起こすことなくプレス加工でき、ブランク材3の加工残留応力の蓄積を低減し、また、ステンレス材料における加工誘起マルテンサイト変態も防止できる。
上述したように、本発明のプレス金型100は、プレスオイルの油圧機能によって、ブランク材3とノックアウト5との間の油膜切れを確実に防ぐことができる。また、プレスオイル排出口9、プレスオイル回収槽11およびプレス供給口12を備えることによって、プレスオイルを再利用することができる。
なお、加圧手段は、上述したピストン60、シリンダー61およびガス7で構成されるものに限定されることはなく、オイル溜め8に圧力を付与できるものであれば良い。例えば、加圧手段の他の構成として、スプリングを使用することができる。
従来の方式では、ブランク材3またはダイ4にプレスオイルを塗布しているため、油圧機能は無く、本発明の実施形態とは異なる。塗布されたプレスオイルは製品に付着し、最終的に炭化水素などで洗浄除去される。本発明の方式でも製品にプレスオイルが付着する点は同じであるが、ブランク材3とノックアウト5間のプレスオイルは回収して使用することができる。なおプレスオイルには、ブランク材3に付着した金属の粉末が混入するので、ろ過機付きのオイルポンプを使用することが好ましい。製品に付着したプレスオイルは回収できないので、付着によるロス分は定期的に補給を行う。
ステンレス鋼では完成品の直径の約1/5以上の深さに絞る場合、ダイ4とブランク材3間の油膜が破壊される油膜切れが発生して摩擦が大きくなり、深絞り加工中に金型内で加工中のブランク材3にクラックが発生する問題がある。このため、複数回に分けて絞り加工を行う必要がある。特にステンレス鋼のプレス加工においては、油膜切れによる摩擦抵抗の増大は加工誘起マルテンサイト変態を生じさせ、硬さが上昇しさらにクラックを発生しやすくなる。このためステンレス鋼のプレス加工では、油膜切れの起こさないことが特に重要である。
深絞りプレス加工などによる時期割れや応力腐食割れを防止するには、被加工材に蓄積される内部残留応力を低減することが最も重要である。このためには、プレス金型により被加工材へ付加される摩擦応力を極小化する必要がある。従来この摩擦応力を低減するには、金型のパンチ及びダイ、または被加工材の表面にプレスオイルを点滴やスプレィ、刷毛により連続塗布する方法が行われている。しかしこの方法は、曲げ加工や切断加工などのプレス加工では効果があるが、扱き(しごき)加工、絞り加工、押出加工などの鍛造プレス加工においては、被加工材とダイの間の油膜切れが発生し、プレス加工品の内部残留応力が高まり問題となる。鍛造プレス加工と通常のプレス加工の違いは、鍛造プレス加工では、金属原子の塑性流動を伴う点にある。通常潰し加工及び扱き(しごき)加工では被加工材は圧縮変形し金属原子の塑性流動が起こる。一方絞り加工では、絞り方向に大きく変形し、同様に金属原子の塑性流動を伴う。
このような鍛造加工における内部残留応力の増加は、特に鉄系合金やステンレス系のプレス加工品で顕著である。例えばSUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼では、プレス加工によって加工誘起マルテンサイト変態を生じ、残留応力が極大化しプレス加工直後、または数時間の経過で割れが発生する。この変態現象はステンレス鋼の成分の変化を伴うことなく、結晶構造が変態する現象である。オーステナイトは面心立方構造であり、またマルテンサイトは体心立方構造である。この変態によって、格子間隔が小さくなることで、圧縮変形し残留応力が蓄積される。圧縮変形はプレス後引張応力に変わるので、この応力がプレス加工品の局所に集中すると破壊に至る。
本発明は、プレス加工時、被加工材とダイ間に常時油圧によりプレスオイルが供給されるので、油膜切れが発生せず、摩擦抵抗が極小化される。このため本発明によれば、ステンレス鋼などの鉄系合金の深絞り加工や扱き加工などの強加工においても、加工誘起マルテンサイト変態を生ずることなくプレス加工を行うことができる。従来技術では、金型を複数台製作し数回に分けて多段階プレス加工するか、または中間熱処理で残留応力を解除して再度プレス加工して製造する必要があるが、本発明では1回のプレスで完成品とすることができる。
[プレス成形品]
図6は本発明のプレス成形品の一実施形態を示す模式図である。図6に示すように、通常、プレス成形品22は、ブランク材3を複数回のプレスで成形し(23a〜23dを製造する工程)、プレス成形後に複数回の後工程を実施し(23e〜23hを製造する工程)、製造される。
本発明のプレス成形品22は、上述したプレス金型100の油圧機能によって、プレス中の油膜が途切れることなく成形できるため、時期割れを起こすことが無い。このため、プレス成形を複数回に分ける必要が無く、上述したプレス成形品23dをブランク材3から一度のプレス成形によって製造することができる。
本発明のプレス成形品は、X線回折測定によって定量したステンレス鋼のマルテンサイト組織とオーステナイト組織の合計体積におけるオーステナイト組織の体積の割合が90体積%以上(オーステナイト組織残留率)の高い割合を達成することができる。
また、本発明の油圧機能を有するプレス金型では、深絞りプレス加工品表面の表面粗さRa0.3〜0.5μm(レーザ顕微鏡による平均粗さRaの測定値)の高い表面平滑性が得られる。これに対して従来の深絞り金型では、Ra5〜6μm(レーザ顕微鏡による平均粗さRaの測定値)であり、表面の平滑性の点でも本発明は優れている。
[プレス装置]
本発明のプレス金型100を用いると、上述した図6の23a〜23hの成形品を、トランスファープレス工法(自動搬送法)により、プレス成形後の穴抜き、トリミング、最終成形加工などの後加工を1台のプレスで連続して行うトランスファープレス装置を提供することが可能である。
上述した図6において、最初の工程では円板状の形のブランク材を抜き加工し、後続の4工程で深絞り加工を行う(図6の上段、23a〜23d)。そしてその後、図6の穴抜き、トリミングおよび成形加工(下段の4工程で、23e〜23h)の後工程を順次行う。この金型の工程間は、自動搬送可能なトランスファーマシンによって加工部品の搬送を行うことで、一台のプレス装置で実施することができる。
図7はトランスファープレス装置の模式図であり、図8は図7のトランスファープレス装置が備えるトランスファー装置を有する金型の模式図である。
トランスファープレスによる加工手順を説明する。図3(a)に示すように、ブランク材(被加工材)3をダイ4の上部に設置し、ブランクホルダー2で抑え込む。その状態で、パンチ1を降下させると、ブランク材3はガス7の圧力で抑えられながら、下方向に押し込まれる。図には示していないが、パンチ1の断面形状は円形または矩形であり、例えば後述する図6のような丸形深絞り加工の場合には断面が円形であり、角形深絞り加工の場合は断面が矩形である。パンチ1が上昇すると所定の形状に加工された被加工材3は、ガス7によって上部に押し上げられる。これが1工程の加工品23aとなり、トランスファーによって次工程(23b)の金型に搬送される。
図9はトランスファー送り装置の一例を示す模式図である。図9に示すように、トランスファーは、中間製品を掴むフィンガー30と搬送機構(トランスファーバー31およびトランスファーバー駆動装置32)からなり、このフィンガーと搬送機構が連結されて工程間に配置されている。搬送機構については、例えば特開平10−328766号公報に記載されており、本発明のプレス金型は、このような搬送機構に適用することができる。
本発明の主な効果を以下に説明する。
1.時期割れや応力腐食割れの発生しないプレス成形品を製造できるプレス金型の提供
プレス加工後に数時間以内または数日後に割れが発生する現象を時期割れと言い、特にステンレス鋼の絞り加工品に特徴的な現象である。原因はプレス加工によって発生したプレス加工品内部への加工残留応力の蓄積である。通常絞り加工では、圧縮変形部がプレス加工後に引っ張り応力に変わり、クラックを生じる。特にステンレス鋼の角形絞り加工の場合(升状の角形製品)では、コーナー部の圧縮変形がより強くなるので、プレス加工後数時間でコーナー部からクラックが入り破壊に至る。この問題は特に最近の電気自動車用の高耐食性ステンレス加工部品で大きな問題になっている。
本発明のプレス金型の使用により、時期割れの発生しないステンレス鋼製の高信頼性プレス加工製品の製造が可能になる。また、ステンレス鋼製の自動車用プレス加工部品では、応力腐食割れの発生も問題視されている。これは、プレス加工部品への使用環境からの塩素イオンの付着などで、残留応力に化学腐食作用が加わってクラックが発生する現象である。
応力腐食割れを防止するには、さらに低い残留応力に抑える必要があり、従来の冷間プレス加工では限界があった。このため、従来は温間プレス工法や、中間熱処理による残留応力の除去が行われている。しかしこれらの工法は、プレス金型の複雑化、高コスト化に繋がり、また中間熱処理ではトランスファー送りによる連続プレス加工の中断を余儀なくされ、高コスト化を招いている。本発明のプレス金型は時期割れ及び応力腐食割れの双方を解決できる新規な金型構造を提案するものである。
2.深絞り加工工程の短縮
従来まで複数工程に分けてプレス加工していた、絞り加工などの鍛造プレス工程を一回のプレス加工で可能となる。また工程短縮によって小型のプレスマシンによるプレス加工が可能となる。
3.油膜切れ防止による製品外観の向上(肌荒れ、微細クラックの防止)。
油膜切れは、被加工材表面に微細なクラックなどの欠陥を発生させる。また肌荒れによる製品外観の低下を伴い、商品価値を低下させる。通常この微細なクラックや肌荒れを除去するには、バレル研磨加工が施されるが、油圧機能内蔵金型の場合、このバレル研磨仕上げが不要になる。
4.深絞り加工製品の低コスト化
深絞り加工は、熱処理や温間プレス工法が必要なので高コストになっている。しかし本発明によれば、工程の短縮、金型コストの低減、小型プレスマシンの採用、バレル研磨工程の省略が可能となり、プレス加工部品の大幅な低コスト化が達成できる。
以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。
本発明のプレス金型を用い、厚さ0.5mmのSUS304Lオーステナイト系ステンレス(硬さHv150)板をプレス成形して角形深絞り加工品を試作した。図10は実施例1で作製したプレス成形品の上面図および断面図である。目標とした角形深絞り加工品の形状は、図10に示すように、内形30×30mm、外形31×31mmで、絞り加工深さは20mmである。また4角のコーナーRは2mmである。
深さ20mmは、製品外形寸法の2/3の深さとなる。前述のように、ステンレスの深絞りの加工深さの限界は外形寸法の1/5であることから、従来の冷間鍛造プレス工法によって1回のプレス工程でこの形状を製造しようとすると、プレス加工中被加工材にクラックが発生し、不可能であった。また、プレス加工ができたとしても、プレス後数時間以内に時期割れが発生する。このため、従来の工法では、金型を3台作り、3回に分けてプレス加工する必要があった。
実施例1では、図3(a)に示すように、プレスオイル排出口9をダイ4の下部に設けた。プレスオイルには、硫黄系の極圧添加剤を含む粘度128mm/S(40℃)の深絞り専用のプレスオイルを使用した。パンチ1とダイ4には超硬材料を用いた。そして、ダイ4とノックアウト5のクリアランスが10μmになるように、ダイ4およびノックアウト5の精密研磨加工を行った。ノックアウトの下部に最大圧力3KNのガスクッションを取り付けた。
プレス装置には、150トンの電動デジタルサーボプレス(アマダ製電動デジタルサーボプレスSDE1120SF)を用い、60SPM(60ショット/分)の速度で加工した。また、プレス加工のモーションはクランクモーションとした。この条件におけるパンチ1の最大下降速度は400mm/sである。
図11は実施例1で作製したプレス成形品の外観写真である。図11に示すように、実施例1のプレス成形品は、時期割れ(クラック)の発生無く、1回のプレス加工で完成できた。
プレス成形品の4角のコーナー部(底部から12mmの位置)をX線回折装置(株式会社リガク製、AutoMATEII−LC)により、オーステナイト組織残留率(ステンレス鋼のマルテンサイト組織とオーステナイト組織の合計体積におけるオーステナイト組織の割合)を測定した結果、96.2%の高い値を示した。さらに試作品にネオジム磁石を近づけて、磁石に付くかどうかのテストを行ったところ、全く磁石に付くことがなかった。このことからも、実施例1のプレス成形品のオーステナイト組織残留率が高いことが示された。
[比較例1]
比較例として、従来の油圧機能を持たないプレス金型によって、上述した実施例1と同様にプレス成形品(角形深絞り加工品)を作製したところ、比較例のプレス成形品は磁石に強く付き、オーステナイト組織残留率も39.4%の低い値を示した。
実施例1および比較例1の結果から、本発明のプレス金型による深絞りプレス加工では、加工誘起マルテンサイト変態を生じないことが示された。また、実施例1のプレス成形品は、プレス加工後150日間経過後においても時期割れが発生せず、さらに3%食塩水に浸漬後、100%RHの環境下で42時間の保存後においても応力腐食割れが発生しなかった。実施例1により、本発明のプレス金型を用いることにより、時期割れが発生せず、また、応力腐食も発生しない角形深絞り加工品を1回のプレス工程で製造できることを実証した。
実施例2では、プレスオイル排出口9をダイ4の底部ではなく、ダイ4の側面に開口した図4に示すタイプのプレス金型を使用した。このタイプでは、ノックアウト5とダイ4間のクリアランスをプレスオイルがリークしない、可能な限りの小クリアランスにする必要がある。このためには、クリアランスゼロが理想ではあるが、現在の精密機械加工の限界である2μm程度に仕上げる。30日間の高速コンピュータを用いた粒子法による計算では、10μmのクリアランスの場合、プレスオイルは44KPaの圧力で流動しリークする結果を得た。このため、プレスオイルのリークを抑えるにはこれ以下のクリアランスに加工する必要がある。クリアランスを2μmに仕上げるには、精密研磨作業が必要であるが、現在の研磨加工技術によってこのクリアランスに加工することは可能である。粒子法によってクリアランス2μmの流動解析を行うことは、現在の高速コンピュータでは30日以上の時間がかかり途中停止するので計算が不可能であった。
このプレス金型を用いて実施例1と同様の角形深絞り加工を行ったところ、実施例1と同様、時期割れや応力腐食割れの発生しない角形深絞り加工部品を製造することができた。本発明のプレス金型の効果は、油圧によりブランク材3とダイ4間の油膜切れを防止し、ブランク材3への内部残留応力の蓄積を低減し、時期割れや応力腐食割れを防止できることにある。図4に示すタイプにおいては、図2に示すタイプより高い油圧が得られるので、実施例1以上の効果が期待できる。
なお、実施例1および2では、主にステンレス鋼の深絞り加工について記述したが、本発明のプレス金型はステンレスに限定されるものではなく、時期割れの発生する黄銅の他、すべての金属材料に適用できる。
実施例1においてプレスモーションをリンクモーションで加工した。リンクモーションはクランクモーションの下死点付近で0.2秒程度モーションを緩やかにするプレス加工方式である。このモーションで60SPMの速度でプレス成形を行ったところ、オーステナイト組織残留率が92.4%のプレス成形品が得られ、リンクモーションと同じ角形深絞り加工品が得られた。また、実施例1同様に、150日間時期割れが発生せず、3%食塩水の応力腐食試験においても42時間経過後も応力腐食割れが発生しなかった。
[比較例2]
実施例1において、プレスオイル充填なしの条件でSUS304Lの角形深絞り加工を行った。図12および図13は比較例2のプレス成形品(加工から1日後)の外観を示す写真である。図12および図13に示すように、プレス加工後1日後にコーナー部にクラックが発生した。比較例2のプレス金型では、実施例1のような油圧による油膜切れの防止効果が無いため、時期割れが発生したと考えられる。
以上、説明したように、本発明によれば、従来よりも簡単な金型構成およびプレス工程で、プレス成形品の時期割れや応力腐食割れの発生を防止できるプレス金型と、従来よりも時期割れを低減したプレス成形品を提供できることが示された。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ガスクッションの替わりに金型専用のスプリングを使用することもできる。また実施例ではステンレス鋼を中心に説明したが、時期割れや応力腐食割れを起こしやすい金属全般に適用できる他、プレス加工中に金型内で瞬時に応力破壊する金属全般に適用できる。上記した実施例は本発明を分かりやすく説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
100…プレス金型、200…トランスファー金型、300…トランスファープレス装置、1…パンチ、2…ブランクホルダー、3…ブランク材(被加工材)、4…ダイ、5…ノックアウト、60…ピストン、61…シリンダー、7…ガス、8…プレスオイルのオイル溜め、9…プレスオイル排出口(プレスオイル抜き穴)、10…プレスオイル、20…回収されたプレスオイル、11…プレスオイル回収槽、12…プレスオイル供給口、13…パンチプレート、14…パンチホルダー、15a…上部ダイホルダー、15b…下部ダイホルダー、16…シャンク、17…しわ押え、18…ブランクホルダーばね、19…ストリッパボルト、20…プレスオイル、21…配管、22…プレス成形品、23…プレス成形が実施されたブランク材、24…プレス成形後の後加工が実施されたブランク材、30…ノックアウトばね。

Claims (9)

  1. 被加工材の上面を押圧しながら下降するパンチと、
    前記被加工材の下面に設けられ、前記被加工材とともに前記パンチに押圧されて下降するノックアウトと、
    前記ノックアウトの周囲に設けられ、前記被加工材の下面を支持するダイと、
    前記ノックアウトの下面に設けられ、前記ノックアウトを、前記パンチが前記被加工材および前記ノックアウトを押圧する力と反対の方向に押し上げる加圧手段と、を備え、
    前記被加工材と前記ノックアウトとの間に設けられたプレスオイルのオイル溜めを有し、前記パンチの下降によって、前記被加工材と前記ノックアウトとの間の前記プレスオイルに油圧を生じさせ、前記被加工材と前記ダイとの間の油膜切れを防止可能なプレス金型。
  2. 前記加圧手段が、前記ノックアウトの下面に固定されたピストンと、前記ピストンを収容するシリンダー、前記ピストンと前記シリンダーとの間に充填されたガスと、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプレス金型。
  3. 前記加圧手段が、前記ノックアウトの下面に固定されたスプリングで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプレス金型。
  4. 前記ダイが、前記プレスオイルをリークさせるプレスオイル排出口を有することを特徴とする請求項1に記載のプレス金型。
  5. 前記プレスオイル排出口は、前記パンチが下降して最下点に達した際に、前記プレスオイルを排出可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のプレス金型。
  6. 前記プレスオイル排出口は、前記パンチが下降して最下点に達する前の前記プレスオイルを排出可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のプレス金型。
  7. 前記ダイは、前記被加工材と前記ノックアウトとの間にプレスオイルを供給するプレスオイル供給口と、
    前記プレスオイル排出口から前記プレスオイル供給口に前記プレスオイルを送液する配管と、を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のプレス金型。
  8. ステンレス鋼を主成分とするプレス成形品において、
    X線回折測定によって定量した前記ステンレス鋼のマルテンサイト組織とオーステナイト組織の合計体積におけるオーステナイトの体積の割合が90体積%以上であることを特徴とするプレス成形品。
  9. 表面粗さRaが0.1〜0.5μmであることを特徴とする請求項7に記載のプレス成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0976027A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Mita Ind Co Ltd 絞り加工装置

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