JP2021136824A - モータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法 Download PDF

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健太 笹嶋
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Abstract

【課題】加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供すること。【解決手段】モータ制御装置は、第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、第一の指令値を用いて第一のモータを駆動する第一の制御部と、第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて第二のモータを駆動する第二の制御部と、第一の指令値と第二の指令値との差分の基となる補正値を駆動装置に発生する振動量に応じて設定する設定部とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法に関する。
産業用ロボットや工作機械には精密位置決めが求められており、ノンバックラッシやバックラッシの少ない減速機として、波動歯車減速機やサイクロ減速機等が用いられている。しかし、一般的にこれらの減速機は高価である。ここで、バックラッシとは、減速機を構成する歯車同士の噛み合い箇所における隙間のことであり、歯車を滑らかに回転させるために意図的に設けられている。一方、安価な減速機として、平歯車を組み合わせた平歯車減速機があるが、一般的な平歯車減速機はバックラッシが大きいため、位置決め精度の悪化や、駆動中の振動や騒音へと繋がる。平歯車を組み合わせた安価な平歯車減速機を使用しつつバックラッシを抑制する方法として、一つの被駆動体を駆動するために二つのモータを制御する方法が提案されている。この方法では、二つのモータに対する駆動指令値の間に所定の差を持たせることで、歯車同士の噛み合いにおける隙間を減少させ、バックラッシを抑制している。また、二つのモータに対する駆動指令値差の持たせ方により、減速機の剛性を見かけ上、変えることができる。二つのモータに対する駆動指令値の差が小さいときは、歯車間の噛み合いが弱い状態なので剛性が低い状態、二つのモータに対する駆動指令値の差が大きいときは、歯車間の噛み合いが強い状態なので剛性が高い状態になる。
一つの被駆動体を駆動するために二つのモータを制御するモータ制御装置では、加減速時に発生するトルクにより、一方のモータのバックラッシを抑制するためのトルクが相対的に小さくなり、減速機の見かけ上の剛性が低下することで振動が発生することがある。特許文献1には、動作プロファイルから加減速時に発生するトルクを推定し、バックラッシを抑制するためのトルクを補正することで、減速機の見かけ上の剛性を落とさないようにし、振動を抑制するモータ制御装置が提案されている。
特許第5698777号公報
特許文献1のモータ制御装置では、動作プロファイルから加減速時に発生するトルクを推定する必要があるが、正確に発生するトルクを求めるためには、モータ制御装置や、接続されている負荷の慣性モーメント等を正確にモデル化しておく必要がある。また、振動を効果的に抑制するためには、動的な負荷変動にも対応することが求められる。さらに、特許文献1のモータ制御装置では、フィードフォワード的に振動を抑制するため、発生した振動を抑制することができない。そのため、ロボットアームのようなモデル化が難しく、かつ負荷変動が比較的大きい用途では、バックラッシを抑制するためのトルクの補正が十分ではなくなり、減速機の見かけ上の剛性が低下することにより発生する振動を十分に抑制できなくなる。一方、減速機の見かけ上の剛性を常に高くしておくことは、電動モータが発生できるトルクは有限であるため、負荷の大きい被駆動体を駆動できない、または高い加速度で被駆動体を駆動できない等の弊害が生じる。そのため、電動モータが発生できるトルク、および駆動時の負荷トルクや加速トルクに鑑みて、減速機の剛性設定を決定する必要がある。
本発明は、加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのモータ制御装置は、第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、第一の指令値を用いて第一のモータを駆動する第一の制御部と、第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて第二のモータを駆動する第二の制御部と、第一の指令値と第二の指令値との差分の基となる補正値を駆動装置に発生する振動量に応じて設定する設定部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供することができる。
第1実施形態の駆動装置の概略を示す斜視図である。 第1実施形態のモータ制御システムの制御ブロック図である。 第1実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。 第1実施形態の駆動時における被駆動部の振動を示すグラフである。 第2実施形態の駆動装置の概略を示す斜視図である。 第2実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。 第3実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の駆動装置100の概略を示す斜視図である。駆動装置100は、第一のモータ10、第二のモータ20、および被駆動部30を有する。
第一のモータ10は、電動モータ11と、電動モータ11を駆動するモータドライバ12と、電動モータ11の位置を検出するモータ位置検出器13と、電動モータ11の出力を被駆動部30に伝達する歯車14とを有する。モータ位置検出器13により検出される電動モータ11の位置は、第一のモータ10の位置Pm1としてフィードバック制御に使用される。
第二のモータ20は、電動モータ21と、電動モータ21を駆動するモータドライバ22と、電動モータ21の位置を検出するモータ位置検出器23と、電動モータ21の出力を被駆動部30に伝達する歯車24とを有する。モータ位置検出器23により検出される電動モータ21の位置は、第二のモータ20の位置Pm2としてフィードバック制御に使用される。
被駆動部30は、歯車14および歯車24から伝達されるトルクにより駆動される歯車31と、歯車31に固定された出力シャフト32とを有する。
なお、駆動装置100には、第一のモータ10と第二のモータ20とを固定すると共に、被駆動部30を回転可能に固定する不図示の本体ベースが設けられている。
また、駆動装置100には、第一のモータ10および第二のモータ20の駆動制御を行うと共に、出力シャフト32に取り付けられた不図示の被駆動体(負荷)を所望の位置や速度で動作できるように制御する後述する制御コントローラ200が接続される。
また、本実施形態では、第一および第二のモータ10,20と被駆動部30に歯車を設けているが、高い減速比を得るために、第一および第二のモータ10,20と被駆動部30との間のトルク伝達経路に歯車を追加で設けてもよい。歯車の数が多くなると、歯車間の隙間による遊びが増え、バックラッシ量は増加する。本実施形態では、バックラッシ抑制制御を有効にすることで、バックラッシ量の大きさによらずバックラッシの影響を抑制することが可能となるため、バックラッシによる性能低下を考慮することなく、自由度の高い減速比の設計が可能となる。
以下、本実施形態の駆動装置100のバックラッシ抑制制御の方法について説明する。本実施形態では、第一のモータ10を正転方向へ駆動し、第二のモータ20を第一のモータ10と同じ駆動力で逆転方向へ駆動することで、被駆動部30を静止させた状態でバックラッシ抑制状態を実現することができる。また、第一のモータ10に設定する駆動力と第二のモータ20に設定する駆動力との間に差を持たせることで、バックラッシを抑制しながら被駆動部30を駆動することができる。
図2は、本実施形態のモータ制御システム1の制御ブロック図である。モータ制御システム1は、駆動装置100と、駆動装置100を制御する制御コントローラ(モータ駆動装置)200とを有する。位置教示データ300は、被駆動部30の駆動目標位置であり、不図示のティーチングペンダントやパーソナルコンピュータ(PC)等の入力装置を用いて操作者により設定される。
制御コントローラ200は、軌道生成部210、第一のモータ制御部(第一の制御部)221、第二のモータ制御部(第二の制御部)222、およびバックラッシ抑制指令演算部230を有する。制御コントローラ200は、位置教示データ300を基に被駆動部30を所望の位置や速度で動作できるように制御する。
軌道生成部210は、位置教示データ300を用いて被駆動部30における位置軌道Posref、および速度軌道Velrefを演算する。位置軌道Posref、および速度軌道Velrefを動作軌道という。位置軌道Posrefと第一のモータ10の位置Pm1との偏差Pdf1、および位置軌道Posrefと第二のモータ20の位置Pm2との偏差Pdf2はそれぞれ、第一のモータ制御部221、および第二のモータ制御部222に入力される。速度軌道Velrefは、バックラッシ抑制指令演算部230に入力される。
第一のモータ制御部221は、偏差Pdf1が抑制されるようにフィードバック制御され、第一のモータ10の制御指令値VFB1を出力する。第二のモータ制御部222は、偏差Pdf2が抑制されるようにフィードバック制御され、第二のモータ20の制御指令値VFB2を出力する。なお、本実施形態ではフィードバック制御は一般的なPID制御であり、偏差に対して比例・積分・微分を組み合わせた演算がされる。
バックラッシ抑制指令演算部230は、第一および第二のモータ10,20で速度軌道Velrefを実現するための速度制御指令値Vffおよびバックラッシ抑制の大きさにより減速機の見かけ上の剛性を決定するオフセット指令値(補正値)Vosを生成する。また、バックラッシ抑制指令演算部230は、速度制御指令値Vffとオフセット指令値Vosとを加算したものを第一のモータ10のバックラッシ抑制指令値VBL1として生成する。さらに、バックラッシ抑制指令演算部230は、速度制御指令値Vffからオフセット指令値Vosを減算したものを第二のモータ20のバックラッシ抑制指令値VBL2として生成する。これにより、第一のモータ10のバックラッシ抑制指令値VBL1と、第二のモータ20のバックラッシ抑制指令値VBL2との差分によりバックラッシ抑制が可能となる。また、オフセット指令値Vosを駆動時の振動量に応じて変化させることにより、振動量に応じて減速機の見かけ上の剛性を変えることができる。なお、オフセット指令値Vosは、バックラッシ抑制指令演算部230に実装されたオフセット演算部231で演算される。
第一のモータ制御部221は、制御指令値VFB1とバックラッシ抑制指令値VBL1との加算値であるドライバ指令値(第一の指令値)VPWM1をモータドライバ12に入力する。モータドライバ12は、PWM(Pulse Width Modulation)制御等によりモータを駆動する電圧を制御する方式等を用いて電動モータ11の駆動制御を行う。
第二のモータ制御部222は、制御指令値VFB2とバックラッシ抑制指令値VBL2との加算値であるドライバ指令値(第二の指令値)VPWM2をモータドライバ22に入力する。モータドライバ22は、電動モータ21の駆動制御を行う。
制御コントローラ200は、ドライバ指令値VPWM1,VPWM2を用いて第一のモータ10および第二のモータ20を制御することにより、被駆動部30を駆動する。
なお、本実施形態において、被駆動部30が正転駆動するとき、制御指令値VFB1は出力されるが、制御指令値VFB2の出力はゼロとする。一方、被駆動部30が反転駆動するとき、制御指令値VFB2は出力されるが、制御指令値VFB1の出力はゼロとする。これは、第一のモータ10と第二のモータ20を共に位置フィードバック制御をすることにより発生する制御的な不安定を避けるための方法の一つであり、本発明はこれに限定されない。
また、本実施形態では位置フィードバックのみを実装した場合を説明したが、速度フィードバックや電流フィードバックを実装したマイナーループ系を構成してもよい。
図3は、本実施形態のオフセット演算部(設定部)231の制御ブロック図である。オフセット演算部231は、第一のモータ10の位置Pm1と、第二のモータ20の位置Pm2とが入力され、減速機の見かけ上の剛性を決定するオフセット指令値Vosを出力する。
本実施形態では、オフセット演算部231はまず、第一のモータ10の位置Pm1と第二のモータ20の位置Pm2との偏差にハイパスフィルタ232を通過させることにより、振動量Pを算出する。次に、オフセット演算部231は、オフセット指令値Vosの最大値を決定するための演算を行う。オフセット指令値Vosを大きく設定することにより、減速機の見かけ上の剛性を上げることができる。一方、各電動モータが発生できるトルクは有限であることから、オフセット指令値Vosを大きく設定することにより、負荷の大きい被駆動体を駆動することができない、または高い加速度で被駆動体を駆動できない等の弊害が生じる。そのため、各電動モータが発生できるトルク、および駆動時の負荷トルクや加速トルクに鑑みて、オフセット指令値Vosの最大値を決める必要がある。本実施形態では、不図示のメモリに記憶された、各電動モータの最大トルク、駆動時の最大速度と加速度、および被駆動部30に接続されている負荷を用いて、オフセット指令値Vosの最大値VosMAXが決定される。
振動−オフセット指令マップ233は、振動量Pとオフセット指令値Vosとの相関関係を定義したマップを有している。振動−オフセット指令マップ233を用いることでオフセット演算部231の出力であるオフセット指令値Vosが出力される。振動−オフセット指令マップ233は、振動量Pが大きくなるとオフセット指令値Vosも大きくなる相関関係を設定したマップである。すなわち、振動量Pが大きくなるにつれてオフセット指令値Vosが大きくなり、減速機の剛性を上げることができる。これにより、駆動時に発生した振動を抑制することが可能となる。なお、オフセット指令値Vosの最大値は前述の通り最大値VosMAXに制限される。
次に、図4を参照して、本実施形態の効果を説明する。図4は、第一のモータ10に対するドライバ指令値VPWM1と第二のモータ20に対するドライバ指令値VPWM2との時系列駆動プロファイル、および駆動時における被駆動部30の振動を示している。図4(a)は、オフセット指令値Vosを一定にした従来制御のデータである。図4(b)は、本実施形態のオフセット指令値Vosを振動量に応じて変化させる場合のデータである。なお、被駆動部30の振動は、不図示の外部センサを用いて測定したものである。
図4(a)では、駆動時の第一のモータ10に対するドライバ指令値VPWM1と第二のモータ20に対するドライバ指令値VPWM2との差分は常に一定であるため、加減速時に大きな振動が発生している。図4(b)では、加減速時の振動量が大きくなる箇所で、第一のモータ10に対するドライバ指令値VPWM1と第二のモータ20に対するドライバ指令値VPWM2との差分が大きくなる。つまり、振動に応じてオフセット指令値Vosを設定している。これにより、減速機の見かけ上の剛性が向上するため、振動を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の構成によれば、駆動時の振動量に応じて第一のモータ10、および第二のモータ20の駆動力の差分の持たせ方を変化させることで、減速機の見かけ上の剛性を変化させることができる。これにより、減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現することが可能となる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、振動量Pbは、第一のモータ10の位置Pm1、および第二のモータ20の位置Pm2を用いて算出される。しかしながら、被駆動部30の振動は、減速機が非線形性を有しているため、第一のモータ10の位置Pm1、および第二のモータ20の位置Pm2を用いても正確に算出することはできない。そこで、本実施形態の駆動装置100は、振動量Pbを被駆動部30の振動を用いて算出するために、被駆動部30の位置を計測する機械位置検出センサ(検出部)33を有する。なお、本実施形態の説明をするにあたり、第1実施形態と実質的に同一の機能を有する構成部に関しては、同一の記号を付与し、説明を省略する。
図5は、本実施形態の駆動装置100の概略を示す斜視図である。本実施形態の駆動装置100には、第1実施形態の駆動装置100に対して、被駆動部30の位置を計測する機械位置検出センサ33が追加されている。機械位置検出センサ33は、光学式のエンコーダであり、スケール34、およびスケール34に対向して配置された検出器35を有する。スケール34は出力シャフト32に固定されており、検出器35は不図示のベースに固定されている。このような構成を有することで、機械位置検出センサ33は、被駆動部30の位置を直接検出することができ、被駆動部30の振動を検出することができる。なお、機械位置検出センサ33は、磁気式、または静電容量式のエンコーダであってもよい。
図6は、本実施形態のオフセット演算部231の制御ブロック図である。本実施形態では、オフセット演算部231には、位置軌道Posrefと、被駆動部30の位置Pとが入力される。これにより、オフセット演算部231は、位置軌道Posrefと被駆動部30の位置Pとの偏差にハイパスフィルタ232を通過させることにより、振動量Pを算出する。その後、第1実施形態と同様の処理を行うことにより、駆動時の振動に応じたオフセット指令値Vosを生成することが可能となる。これにより、振動に応じて減速機の剛性を変えることができるため、駆動時の振動を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態では、被駆動部30に機械位置検出センサ33を搭載していることから、被駆動部30の振動を正確に検出することが可能となる。そのため、被駆動部30の位置Pから求めた振動により、減速機の見かけの剛性を変化させることができ、より高精度に減速機に起因する振動を抑制することで、より安定的な動作を実現することができる。特に、減速機を構成する歯車を多段化し、減速比を上げた際に、減速機の非線形性が大きくなるため、本実施形態のように機械位置検出センサ33で被駆動部30の挙動を直接計測する方法は有用である。
[第3実施形態]
産業用の水平多関節ロボットや垂直多関節ロボット等のロボットアームでは、ロボットアームの姿勢や、ロボットアームのエンドエフェクタで把持しているワークの重量により、ロボットアームの各関節にかかる負荷は大きく変動する。これに伴い、減速機の剛性特性が変化するため、第1実施形態や第2実施形態のように、振動量Pとオフセット指令値Vosと相関関係を定義したマップを用いても、減速機に起因する振動を高精度に抑制することが困難となる場合がある。本実施形態は、負荷変動の大きい使用環境においても、減速機に起因する振動を高精度に抑制することを目的とする。なお、本実施形態の説明をするにあたり、第1実施形態と第2実施形態で実質的に同一の機能を有する構成部に関しては、同一の記号を付与し、説明を省略する。
本実施形態では、水平多関節ロボットや垂直多関節ロボット等のロボットアームの関節軸に、本実施形態のモータ制御装置1が搭載されているものとする。ロボットアームを製品組立等の産業用用途で使用する場合、ロボットアームの動作は一般的に繰り返し動作となる。そのため、動作時に発生した振動量Pと減速機の剛性を可変する係数であるオフセット指令値Vosとの関係を学習器により学習することで、ロボットアームの動作速度や負荷状態に応じた、振動量Pを最小化するオフセット指令値Vosを設定可能である。
図7は、本実施形態のオフセット演算部231の制御ブロック図である。本実施形態のオフセット演算部231は、第2実施形態のオフセット演算部231に対して、振動−オフセット指令マップ233の代わりに、学習器(学習部)234を有する。
学習器234は、ロボットアームの動作ごとの振動量Pとオフセット指令値Vosとの関係を記憶するメモリを有し、振動量Pとオフセット指令値Vosとの関係を用いて、振動量Pを最小にするオフセット指令値Vosを繰り返し学習し出力する。
ロボットアーム等の関節にかかる負荷の変動が大きいアプリケーションにおいて、本実施形態における学習を実行することで、動作や負荷に応じて減速機の見かけ上の剛性を変化させ、振動を抑制した駆動を実現することができる。その結果、第1実施形態および第2実施形態におけるモータ制御装置1をロボットアーム等のアプリケーションに適用した場合に比べ、高精度に減速機起因の振動を抑制することができ、より安定的な動作を実現することが可能となる。その結果、振動を抑えるために駆動加速度の抑制や、振動が収まるまで整定待ちを行う必要がなくなるため、産業用用途においては、組立のサイクルタイム短縮につながる。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
10 第一のモータ
20 第二のモータ
30 被駆動部
100 駆動装置
200 制御コントローラ(モータ制御装置)
221 第一のモータ制御部(第一の制御部)
222 第二のモータ制御部(第二の制御部)
231 オフセット演算部(設定部)

Claims (7)

  1. 第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、
    第一の指令値を用いて前記第一のモータを駆動する第一の制御部と、
    前記第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて前記第二のモータを駆動する第二の制御部と、
    前記第一の指令値と前記第二の指令値との差分の基となる補正値を前記駆動装置で発生する振動量に応じて設定する設定部とを有することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記補正値は、前記被駆動部の動作速度と加速度、および前記被駆動部に接続されている負荷を用いて最大値が決定される正の値であることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記設定部は、前記補正値を前記第一のモータの位置と前記第二のモータの位置とに基づく前記振動量に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記被駆動部の位置を検出する検出部を更に有し、
    前記設定部は、前記補正値を前記検出部により検出された前記被駆動部の位置に基づく前記振動量に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  5. 前記設定部は、前記振動量に応じた前記補正値を学習する学習部を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置と、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のモータ制御装置とを有することを特徴とするモータ制御システム。
  7. 第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御方法であって、
    前記駆動装置で発生する振動量に応じて補正値を設定するステップと、
    第一の指令値を用いて前記第一のモータを駆動するステップと、
    前記第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて前記第二のモータを駆動するステップとを有し、
    前記補正値は、前記第一の指令値と前記第二の指令値との差分の基であることを特徴とするモータ制御方法。
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