JP2021136085A - 透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2021136085A
JP2021136085A JP2020029371A JP2020029371A JP2021136085A JP 2021136085 A JP2021136085 A JP 2021136085A JP 2020029371 A JP2020029371 A JP 2020029371A JP 2020029371 A JP2020029371 A JP 2020029371A JP 2021136085 A JP2021136085 A JP 2021136085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent conductive
conductive layer
conductive film
metal
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020029371A
Other languages
English (en)
Inventor
純一 長瀬
Junichi Nagase
純一 長瀬
佑輔 茂手木
Yusuke Motegi
佑輔 茂手木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2020029371A priority Critical patent/JP2021136085A/ja
Priority to PCT/JP2021/005624 priority patent/WO2021172086A2/ja
Priority to CN202180016742.1A priority patent/CN115175812A/zh
Priority to KR1020227028751A priority patent/KR20220146457A/ko
Priority to TW110106315A priority patent/TW202141533A/zh
Publication of JP2021136085A publication Critical patent/JP2021136085A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B5/00Non-insulated conductors or conductive bodies characterised by their form
    • H01B5/14Non-insulated conductors or conductive bodies characterised by their form comprising conductive layers or films on insulating-supports
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/18Layered products comprising a layer of synthetic resin characterised by the use of special additives
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/20Conductive material dispersed in non-conductive organic material
    • H01B1/22Conductive material dispersed in non-conductive organic material the conductive material comprising metals or alloys

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】金属フィラーを含む透明導電層を備える透明導電性フィルムであって、低抵抗な透明導電性フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の透明導電性フィルムは、基材と、該基材の少なくとも片側に配置された透明導電層を備え、該透明導電層が、金属フィラーを含み、透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅が、5nm〜75nmである。1つの実施形態においては、上記金属フィラーが、金属ナノワイヤである。【選択図】図1

Description

本発明は、透明導電性フィルムに関する。
従来、タッチセンサーを有する画像表示装置において、タッチセンサーの電極として、透明樹脂フィルム上にITO(インジウム・スズ複合酸化物)などの金属酸化物層を形成して得られる透明導電性フィルムが多用されている。しかし、この金属酸化物層を備える透明導電性フィルムは、屈曲により導電性が失われやすく、フレキシブルディスプレイな
どの屈曲性が必要とされる用途には使用しがたいという問題がある。
一方、屈曲性の高い透明導電性フィルムとして、金属ナノワイヤ等の金属フィラーを含む透明導電性フィルムが知られている。このような透明導電性フィルムは、所定の透明性および導電性を有し、かつ、屈曲性に優れるという利点を有する一方で、さらなる導電性向上(抵抗率抑制)が求められている。
特表2009−505358号公報 特許第6199034号
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、金属フィラーを含む透明導電層を備える透明導電性フィルムであって、低抵抗な透明導電性フィルムを提供することにある。
本発明の透明導電性フィルムは、基材と、該基材の少なくとも片側に配置された透明導電層を備え、該透明導電層が、金属フィラーを含み、透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅が、5nm〜75nmである。
1つの実施形態においては、上記金属フィラーが、金属ナノワイヤである。
1つの実施形態においては、本発明の透明導電性フィルムは、表面抵抗値が、10Ω/□以上300Ω/□未満である。
1つの実施形態においては、本発明の透明導電性フィルムは、ヘイズ値が、20%以下である。
本発明によれば、金属フィラーを含む透明導電層を備える透明導電性フィルムであって、低抵抗な透明導電性フィルムを提供することができる。本発明の透明導電性フィルムは、従来の透明導電性フィルムと比較して、透明性低下を抑制しつつ、低抵抗化されている点で有用である。
本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。 (a)は実施例1で得られた透明導電性フィルムの断面TEM写真である。(b)は、比較例1で得られた透明導電性フィルムの断面TEM写真である。
A.透明導電性フィルム
図1は、本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。本発明の透明導電性フィルム100は、基材10と、基材10の少なくとも片側に配置された透明導電層20とを備える。
透明導電性フィルム100において、透明導電層20は、金属フィラーを含む(図示せず)。
本発明においては、透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅が、5nm〜75nmである。「透明導電層の厚み方向における金属フィラーの存在分布の半値幅」とは、透明導電層の断面をTEM撮影して得られた画像を二値化して明らかとした金属フィラーの存在分布について、横軸を厚さ(基材からの距離、単位:nm)とし、縦軸を頻度(金属フィラーの存在量(画像における面積基準))としてプロットし、頻度が最も高いピークにおける半値幅(ピーク位置における分布の高さの半分の高さにおける分布幅)を意味する。本発明において上記半値幅は、不作為に抽出した10箇所(撮影幅:1μm)での半値幅の平均である。
本発明においては、透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅が上記範囲であることにより、金属フィラー同士の接触が多くなり、抵抗が低い透明導電層を形成することができる。このような透明導電層を備える本発明の透明導電性フィルムは、金属フィラーの含有量を増やすことなく低抵抗化が可能となり、透明性に優れ、かつ、優れた導電性を発現し得る。従来、金属フィラーを含む透明導電性フィルムにおいては、導電性向上のためには金属フィラー添加量を増やす必要があり、そのため、透明性と導電性はトレードオフの関係にあるが、本発明においては、上記のとおり、透明性と導電性を両立することが可能となった。これは、本発明の大きな成果のひとつである。透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅は、好ましくは10nm〜70nmであり、より好ましくは10nm〜60nmであり、さらに好ましくは20nm〜55nmであり、特に好ましくは35nm〜55nmである。このような範囲であれば、上記の効果はより顕著となる。なお、金属フィラーの存在分布は、透明導電層形成の際の塗布層乾燥(送風乾燥)時の条件(例えば、風向き)、透明導電層形成用組成物の組成・特性(例えば、粘度)等により制御することができる。また、透明導電層をプレスすることにより、金属フィラーを偏在させることもできる。
1つの実施形態においては、上記金属フィラーは、透明導電層の基材側に偏在してる。この実施形態において、透明導電層の厚み方向に基材側50%範囲内に存在する金属フィラーの存在割合は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。透明導電層の厚み方向に基材側50%範囲内に存在する金属フィラーの存在割合の上限は、例えば、95%(好ましくは98%、より好ましくは100%)である。「透明導電層の厚み方向に基材側50%範囲内に存在する金属フィラーの存在割合」は、透明導電層の断面をTEM撮影して得られた画像を二値化して測定され、当該画像における面積基準の割合として規定される。
上記実施形態に限らず、上記金属フィラーは、透明導電層の厚み方向中央に偏在していてもよく、透明導電層の基材とは反対側の表面近傍に偏在していてもよい。
透明導電性フィルムの表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□〜300Ω/□であり、さらに好ましくは10Ω/□以上300Ω/□未満であり、特に好ましくは10Ω/□〜150Ω/□であり、最も好ましくは10Ω/□以上100Ω/□未満である。表面抵抗値は、三菱ケミカルアナリテック社の「抵抗率自動測定システム MCP−S620型・MCP−S521型」により測定することができる。
上記透明導電性フィルムのヘイズ値は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは10%以下であり、さらに好ましくは0.1%〜5%であり、特に好ましくは0.1%〜1%である。
上記透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、特に好ましくは40%以上である。
B.透明導電層
上記のとおり、上記透明導電層は、金属フィラーを含む。好ましくは、上記透明導電層は、金属フィラーとして、金属ナノワイヤを含む。金属ナノワイヤを含む透明導電層を形成すれば、屈曲性に優れ、かつ、光透過率に優れる導電性フィルムを得ることができる。
1つの実施形態においては、透明導電層は、バインダー樹脂をさらに含む。この実施形態においては、バインダー樹脂中に、金属フィラー(例えば、金属ナノワイヤ)が存在する。バインダー樹脂から構成される透明導電層においては、バインダー樹脂により金属フィラー(例えば、金属ナノワイヤ)が保護される。その結果、金属フィラー(例えば、金属ナノワイヤ)の腐食が防止され、耐久性により優れる導電性フィルムを得ることができる。
上記透明導電層の厚みは、好ましくは10nm〜1000nmであり、より好ましくは20nm〜500nmであり、特に好ましくは20nm〜100nmである。このような範囲であれば、耐久性に優れ、かつ、表面の接触導通性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
1つの実施形態においては、上記透明導電層はパターン化されている。パターン化の方法としては、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法が採用され得る。透明導電層のパターンの形状は、用途に応じて任意の適切な形状であり得る。例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。透明導電層は基材上に形成された後、透明導電層の形態に応じて、任意の適切な方法を用いてパターン化することができる。
上記透明導電層の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
上記金属ナノワイヤとは、材質が金属であり、形状が針状または糸状であり、径がナノメートルサイズの導電性物質をいう。金属ナノワイヤは直線状であってもよく、曲線状であってもよい。金属ナノワイヤで構成された透明導電層を用いれば、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、少量の金属ナノワイヤであっても良好な電気伝導経路を形成することができ、電気抵抗の小さい導電性フィルムを得ることができる。さらに、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、網の目の隙間に開口部を形成して、光透過率の高い導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤの太さdと長さLとの比(アスペクト比:L/d)は、好ましくは10〜100,000であり、より好ましくは50〜100,000であり、特に好ましくは100〜10,000である。このようにアスペクト比の大きい金属ナノワイヤを用いれば、金属ナノワイヤが良好に交差して、少量の金属ナノワイヤにより高い導電性を発現させることができる。その結果、光透過率の高い導電性フィルムを得ることができる。なお、本明細書において、「金属ナノワイヤの太さ」とは、金属ナノワイヤの断面が円状である場合はその直径を意味し、楕円状である場合はその短径を意味し、多角形である場合は最も長い対角線を意味する。金属ナノワイヤの太さおよび長さは、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡によって確認することができる。
上記金属ナノワイヤの太さは、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、特に好ましくは10nm〜100nmであり、最も好ましくは10nm〜60nmである。このような範囲であれば、光透過率の高い透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤの長さは、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは1μm〜500μmであり、特に好ましくは1μm〜100μmである。このような範囲であれば、導電性の高い導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、導電性の高い金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。金属ナノワイヤは、金、白金、銀および銅からなる群より選ばれた1種以上の金属により構成されることが好ましい。
上記金属ナノワイヤの製造方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば溶液中で硝酸銀を還元する方法、前駆体表面にプローブの先端部から印可電圧又は電流を作用させ、プローブ先端部で金属ナノワイヤを引き出し、該金属ナノワイヤを連続的に形成する方法等が挙げられる。溶液中で硝酸銀を還元する方法においては、エチレングリコール等のポリオール、およびポリビニルピロリドンの存在下で、硝酸銀等の銀塩の液相還元することにより、銀ナノワイヤが合成され得る。均一サイズの銀ナノワイヤは、例えば、Xia,Y.etal.,Chem.Mater.(2002)、14、4736−4745 、Xia, Y.etal., Nano letters(2003)3(7)、955−960 に記載される方法に準じて、大量生産が可能である。
上記透明導電層における金属ナノワイヤの含有割合は、透明導電層の全重量に対して、好ましくは30重量%〜100重量%であり、より好ましくは30重量%〜90重量%であり、さらに好ましくは45重量%〜80重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる導電性フィルムを得ることができる。
上記バインダー樹脂としては、任意の適切な樹脂が用いられ得る。該樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の芳香族系樹脂;ポリウレタン系樹脂;エポキシ系樹脂;ポリオレフィン系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS);セルロース;シリコン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリアセテート;ポリノルボルネン;合成ゴム;フッ素系樹脂等が挙げられる。好ましくは、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)等の多官能アクリレートから構成される硬化型樹脂(好ましくは紫外線硬化型樹脂)が用いられる。
透明導電層の目付けは、好ましくは0.001g/m〜0.09g/mであり、より好ましくは0.005g/m〜0.05g/mである。
上記透明導電層における金属ナノワイヤの含有割合は、透明導電層を構成するバインダー樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜50重量部であり、より好ましくは0.1重量部〜30重量部である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
C.基材
上記基材を構成する材料は、任意の適切な材料が用いられ得る。具体的には、例えば、フィルムやプラスチックス基材などの高分子基材が好ましく用いられる。基材の平滑性および透明導電層形成用組成物に対する濡れ性に優れ、また、ロールによる連続生産により生産性を大幅に向上させ得るからである。
上記基材を構成する材料は、代表的には熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムである。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂;ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;セルロース系樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくは、ポリエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂またはアクリル系樹脂である。これらの樹脂は、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる。上記熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、偏光板に用いられるような光学フィルム、例えば、低位相差基材、高位相差基材、位相差板、輝度向上フィルム等を基材として用いることも可能である。
上記基材の厚みは、好ましくは20μm〜200μmであり、より好ましくは30μm〜150μmである。
上記基材の全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。
D.導電性フィルムの製造方法
本発明の導電性フィルムは、例えば、基材上に、金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物を塗布し、その後、塗布層を乾燥させて、透明導電層を形成することにより得られ得る。
透明導電層形成用組成物は、金属ナノワイヤを含む。1つの実施形態においては、金属ナノワイヤを任意の適切な溶媒に分散させて透明導電層形成用組成物が調製される。当該溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が挙げられる。また、透明導電層形成用組成物は、樹脂(バインダー樹脂)、金属ナノワイヤ以外の導電性材料(例えば、導電性粒子)、レベリング剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。また、透明導電層形成用組成物は、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、増粘剤、無機粒子、界面活性剤、および分散剤等の添加剤を含み得る。
透明導電層形成用組成物の粘度は、好ましくは5mP・s/25℃〜300mP・s/25℃であり、より好ましくは10mP・s/25℃〜100mP・s/25℃である。このような範囲であれば、金属フィラーが良好に偏在した透明導電層を得ることができる。透明導電層形成用組成物の粘度は、レオメータ(例えば、アントンパール社のMCR302)により測定することができる。
透明導電層形成用組成物中の金属ナノワイヤの分散濃度は、好ましくは0.01重量%〜5重量%である。このような範囲であれば、金属フィラーが良好に偏在した透明導電層を得ることができる。
上記透明導電層形成用組成物の塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。塗布方法としては、例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法等が挙げられる。1つの実施形態においては、上記基材として長尺状の基材を用い、当該基材を搬送しながら、上記透明導電層形成用組成物を塗布する。基材の搬送方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、搬送ロールによる搬送、搬送ベルトによる搬送、これらの組み合わせ等が挙げられる。搬送速度は、例えば、5m/min〜50m/minである。
上記塗布層の目付けは、好ましくは0.3g/m〜30g/mであり、より好ましくは1.6g/m〜16g/mである。このような範囲であれば、金属フィラーが良好に偏在した透明導電層を得ることができる。
塗布層の乾燥方法として、代表的には、送風による乾燥が挙げられる。塗布層への送風は、任意の適切な方法により行うことができる。1つの実施形態においては、塗布層の上方(基材とは反対側)に配置された送風機を用いて、塗布層への送風が行われ得る。送風方向は、例えば、送風機にルーバーを設け、当該ルーバーの方向により調整することができる。塗布層への風は、らせん状に吹かせた風であってもよい。
上記風の風速は、好ましくは0.5m/s〜10m/sであり、より好ましくは1m/s〜5m/sである。このような範囲であれば、金属フィラーが良好に偏在した透明導電層を得ることができる。風速は、透明導電層形成用組成物に含まれる溶媒等に応じて、適切に設定され得る。水により調製された透明導電層形成用組成物を用いる場合、上記風速は、好ましくは0.5m/s〜10m/sであり、より好ましくは1m/s〜5m/sである。なお、本明細書において風速とは、塗布層に到達する時点での風速を意味する。
上記風の温度は、好ましくは10℃〜50℃であり、より好ましくは15℃〜30℃である。風速は、透明導電層形成用組成物に含まれる溶媒等に応じて、適切に設定され得る。水により調製された透明導電層形成用組成物を用いる場合、上記風の温度は、好ましくは10℃〜50℃であり、より好ましくは15℃〜30℃である。なお、本明細書において風の温度とは、塗布層に到達する時点での風の温度を意味する。
送風時間は、好ましくは1分〜10分であり、より好ましくは2分〜5分である。
送風工程においては、送風を多段階に分けて行ってもよい。例えば、風向、風速、温度等が異なるようにゾーン分けして、送風を段階的に行ってもよい。また、送風工程の前にオーブン加熱、自然乾燥等の方法により、塗布層の厚みを減じてもよい。送風工程を開始する際の塗布層の目付けは、好ましくは0.001g/m〜0.09g/mであり、より好ましくは0.005g/m〜0.05g/mである。
送風工程の後、任意の適切な処理を行ってもよい。例えば、バインダー樹脂を含む透明導電層形成用組成物を用いた場合、紫外線照射等による硬化処理を行ってもよい。また、送付工程の後に、乾燥工程を行ってもよい。乾燥方法としては、例えば、オーブン加熱、自然乾燥等が挙げられる。また、乾燥後の塗布層をプレスして、透明導電層を形成してもよい。このようにすれば、金属フィラーが良好に偏在した透明導電層を得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例における評価方法は以下のとおりである。なお、厚みは、エポキシ樹脂にて包埋処理後ウルトラマイクロトームで切削することで断面を形成し、日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡「S−4800」を使用して測定した。
(1)表面抵抗値
透明導電性フィルムの表面抵抗値(MDおよびTDの表面抵抗値)を、ナプソン株式会社製の非接触表面抵抗計 商品名「EC−80」を用いて、渦電流法により測定した。測定温度は23℃とした。
(2)ヘイズ値
透明導電性フィルムのヘイズ値を、JIS 7136で定める方法により、ヘイズメーター(村上色彩科学研究所社製、商品名「HN−150」)を用いて測定した。
(3)透明導電層の厚み方向における金属ナノワイヤの存在分布の半値幅
透明導電層の断面をTEM撮影して得られた画像を二値化して明らかとした金属ナノワイヤの存在分布について、横軸を厚さ(基材からの距離、単位:nm)とし、縦軸を頻度(金属フィラーの存在量(画像における面積基準))としてプロットし、頻度が最も高いピークにおける半値幅(ピーク位置における分布の高さの半分の高さにおける分布幅)を求めた。
不作為に抽出した10箇所について、上記のように半値幅を求め、その平均値により、金属ナノワイヤの偏在度合いを評価した。
(4)透明導電層の厚み方向に基材側50%範囲内に存在する金属ナノワイヤの存在割合
上記(3)と同様にして金属ナノワイヤの存在分布をプロットし、透明導電層の厚み方向に基材側50%範囲内に存在する金属ナノワイヤの存在割合を求めた。
不作為に抽出した10箇所について、上記のように存在割合を求め、その平均値により、金属ナノワイヤの偏在度合いを評価した。
[製造例1]透明導電層形成用組成物の調製
Chem.Mater.2002,14,4736−4745に記載の方法に基づいて、銀ナノワイヤを合成した。
純水に、上記で得られた銀ナノワイヤを0.2重量%、および、ドデシル−ペンタエチレングリコールを0.1重量%の濃度となるように分散し、透明導電層形成用組成物を得た。
[実施例1]
基材としてPETフィルム(三菱樹脂製、商品名「S100」)を用いた。この基材を搬送ロールを用いて搬送しながら、当該基材上に、バーコーター(第一理科株式会社製、製品名「バーコーター No.16」)を用いて製造例1で調製した透明導電層形成用組成物を塗布してWet膜厚(光干渉膜厚計による)12μmの塗布層を形成した。その後、塗布層が形成された基材を搬送しながら、塗布層に整流風を送風して塗布層を乾燥させて、透明導電層を形成し、基材および透明導電層を備える透明導電性フィルムを得た。
得られた透明導電性フィルムの透明導電層においては、図2(a)の断面TEM写真図に示すように、金属ナノワイヤが偏在していた。また、ICP測定により、Ag量(金属ナノワイヤ量)を測定したところ、15.3mg/mであった。
得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。
[実施例2]
塗布層のWet厚みを15μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。ICP測定によるAg量(金属ナノワイヤ量)は、17.4mg/mであった。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。
[実施例3]
塗布層のWet厚みを17μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。ICP測定によるAg量(金属ナノワイヤ量)は、18.7mg/mであった。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、塗布層を形成した。その後、塗布層が形成された基材を炉内温度100℃のオーブンに2分間投入して、透明導電性フィルムを得た。ICP測定によるAg量(金属ナノワイヤ量)は、15.4mg/mであった。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。また、図2(b)に、透明導電層の断面TEM写真を示す。
[比較例2]
塗布層のWet厚みを15μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。ICP測定によるAg量(金属ナノワイヤ量)は、17.5mg/mであった。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。
[比較例3]
塗布層のWet厚みを17μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。ICP測定によるAg量(金属ナノワイヤ量)は、18.5mg/mであった。得られた透明導電性フィルムを上記評価(1)〜(4)に供した。結果を表1に示す。
Figure 2021136085
実施例1と比較例1との比較、実施例2と比較例2との比較、および実施例3と比較例3との比較から明らかなように、実施例の透明導電性フィルムにおいては、比較例の透明導電性フィルムと同等のヘイズ値でありつつも、表面抵抗値が小さい。すなわち、本発明によれば、透明性に優れ、かつ、優れた導電性を有する透明導電性フィルムを得ることができる。
10 基材
20 透明導電層
100 透明導電性フィルム

Claims (4)

  1. 基材と、該基材の少なくとも片側に配置された透明導電層を備え、
    該透明導電層が、金属フィラーを含み、
    透明導電層の厚み方向における上記金属フィラーの存在分布の半値幅が、5nm〜75nmである、
    透明導電性フィルム。
  2. 前記金属フィラーが、金属ナノワイヤである、請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 表面抵抗値が、10Ω/□以上300Ω/□未満である、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. ヘイズ値が、20%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の透明導電性フィルム。
JP2020029371A 2020-02-25 2020-02-25 透明導電性フィルム Pending JP2021136085A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020029371A JP2021136085A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 透明導電性フィルム
PCT/JP2021/005624 WO2021172086A2 (ja) 2020-02-25 2021-02-16 透明導電性フィルム
CN202180016742.1A CN115175812A (zh) 2020-02-25 2021-02-16 透明导电性膜
KR1020227028751A KR20220146457A (ko) 2020-02-25 2021-02-16 투명 도전성 필름
TW110106315A TW202141533A (zh) 2020-02-25 2021-02-23 透明導電性膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020029371A JP2021136085A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 透明導電性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021136085A true JP2021136085A (ja) 2021-09-13

Family

ID=77492158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020029371A Pending JP2021136085A (ja) 2020-02-25 2020-02-25 透明導電性フィルム

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP2021136085A (ja)
KR (1) KR20220146457A (ja)
CN (1) CN115175812A (ja)
TW (1) TW202141533A (ja)
WO (1) WO2021172086A2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2618794A1 (en) 2005-08-12 2007-02-22 Cambrios Technologies Corporation Nanowires-based transparent conductors
JP2011119142A (ja) * 2009-12-04 2011-06-16 Konica Minolta Holdings Inc 透明導電基材の製造方法
KR101940591B1 (ko) * 2012-02-16 2019-01-21 오꾸라 고교 가부시키가이샤 투명 도전 기재의 제조 방법 및 투명 도전 기재
KR102510824B1 (ko) * 2016-09-30 2023-03-17 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 도전성 필름, 터치 패널 및 화상 표시 장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN115175812A (zh) 2022-10-11
KR20220146457A (ko) 2022-11-01
WO2021172086A2 (ja) 2021-09-02
TW202141533A (zh) 2021-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102025580B1 (ko) 투명 도전 필름 및 투명 도전 패턴의 제조 방법
JP2005255985A (ja) カーボンナノチューブ含有コーティングフィルム
KR102119432B1 (ko) 금속 나노와이어 잉크, 투명 도전 기판 및 투명 대전 방지용 기판
KR102393615B1 (ko) 도전 필름의 제조 방법, 도전 필름, 및 금속 나노 와이어 잉크
WO2021172086A2 (ja) 透明導電性フィルム
JP6712910B2 (ja) 透明導電性フィルム
WO2021065829A1 (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
WO2022050243A1 (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
WO2021065827A1 (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
WO2022153958A1 (ja) 透明導電性フィルム
WO2022153959A1 (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
WO2021065828A1 (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
JPH11353947A (ja) 制電性樹脂成形品及びその二次成形品
JP2024040293A (ja) 透明導電性フィルム
CN117954147A (zh) 透明导电性膜
JP7485629B2 (ja) 透明導電性フィルム
JP6712860B2 (ja) 透明導電性フィルム
JP2023127683A (ja) 透明導電性フィルムの製造方法
JP2008103354A (ja) 制電性樹脂成形品及びその二次成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231219

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240514