JP2021135443A - 手術用立体観察装置 - Google Patents

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勝之 中村
Katsuyuki Nakamura
勝之 中村
正雄 土居
Masao Doi
正雄 土居
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Abstract

【課題】ドクターがカメラの頭越しにモニターを見やすい手術用立体観察装置を提供する。
【解決手段】保持アーム17が回転体14から水平方向に延びる構造で、その保持アーム17の先端にカメラ2を支持するため、カメラ2の上方には回転体14や先端アーム9が存在せずにスペースSが形成される。従ってドクターDはこのスペースSを利用してモニター5をカメラ2の頭越しに見ることができる。モニター5を見るために首を傾けたり、姿勢を変化させたりする必要がなく、楽な姿勢でモニター5を見ることができるため、ドクターDの身体的疲労が軽減される。
【選択図】 図1

Description

本発明は手術用立体観察装置に関する。
最近では手術用立体観察装置として、フロアに設置されたスタンド装置から横方向に延びる支持アームの先端側にカメラを支持し、そのカメラにより術部の立体映像を撮影し、それをモニターに表示している。ドクターはカメラの手前に立ち、モニターの表示を3D用の専用メガネを介して立体的に観察しながらカメラの下方に位置する術部に対して手術を行う。モニターはスタンド装置に一体的に設置されるタイプもあれば、フロアに別スタンドにより設置されるタイプや壁掛けタイプもある。
スタンド装置の支持アームの先端には支持アームをどのように動かしても常に鉛直状態が維持される先端アームが取付けられており、この先端アームの下端に水平回転自在な回転体が取付けられている。カメラはこの回転体に対して保持アームを介して吊下げられた状態で取付けられる。カメラは常に鉛直状態が維持される先端アームの下方に取付けられるため、スタンド装置の支持アームを動かすことによりカメラを希望する位置に移動させる操作が行いやすい(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−35436号公報
しかしながら、このような従来の技術にあっては、保持アームにより支持されたカメラの上部に保持アームだけでなく回転体と先端アームが存在しているため、カメラの手前に立っているドクターがカメラの頭越しにモニターを確認しようとしても、それらが邪魔になりできなかった。そのためモニターを見るために首を傾けたり姿勢を変えたりする必要があり、手術中にドクターの身体的負担が増す一因となっていた。
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、ドクターがカメラの頭越しにモニターを見やすい手術用立体観察装置を提供することを目的としている。
本発明の第1の技術的側面によれば、スタンド装置の横方向に延びる支持アームの先端に常に鉛直状態が維持される先端アームが取付けられ、該先端アームの下端に水平回転自在な回転体が取付けられ、該回転体に保持アームを介してカメラを支持し、該カメラの手前に立つドクターがカメラによりカメラの下方に位置する術部の立体映像を撮像すると共に、該カメラで撮像した立体映像をモニターに表示する手術用立体観察装置であって、前記保持アームは水平方向に延びる状態で基端が回転体に取付けられ、該保持アームの先端にカメラが支持されていることを特徴とする。
本発明の第2の技術的側面によれば、保持アームはカメラと間隔を確保しながら後側に回り込む形状で、該保持アームの先端に円筒部の後面が取付けられ、該円筒部の内部にカメラがカメラの軸心を中心に回転自在に支持され、該カメラの少なくとも回転体側にハンドルが取付けられていることを特徴とする。
本発明の第3の技術的側面によれば、円筒部が保持アームの先端に対してカメラごと回転自在な状態で取付けられていることを特徴とする。
本発明の第1の技術的側面によれば、保持アームが回転体から水平方向に延びる構造で、その保持アームの先端にカメラを支持するため、カメラの上方には回転体や先端アームが存在せずにスペースが形成される。従ってドクターはこのスペースを利用してモニターをカメラの頭越しに見ることができる。モニターを見るために首を傾けたり、姿勢を変化させたりする必要がなく、楽な姿勢でモニターを見ることができるため、ドクターの身体的疲労が軽減される。
本発明の第2の技術的側面によれば、カメラが円筒部の内部でカメラの軸心を中心に回転自在に支持されているため、ハンドルを持ってカメラを回転させることによりカメラによる撮像方向を変更することができる。保持アームがカメラと間隔を確保しながら後側に回り込む形状のため、回転体側のハンドルを持っても、ドクターの手がカメラの操作中に保持アームと干渉することはない。
本発明の第3の技術的側面によれば、円筒部が保持アームの先端にカメラごと回転自在な状態で取付けられているため、ハンドルを持ってカメラを回転させることによりカメラによる撮像角度を変更することができる。
手術用立体観察装置を示す斜視図。 保持アームによるカメラの支持状態を示す斜視図。 保持アームによるカメラの支持状態を示す平面図。 保持アームによるカメラの支持状態を示す側面図。
図1〜図4は本発明の好適な実施形態を示す図である。以上及び以下において前後左右の方向性は図1に示された通りである。
スタンド装置1は手術室内でカメラ2を支持するために用いられるものである。スタンド装置1はフロア上にベースを介して設置されている。スタンド本体3の上部には折りたたみ自在なモニターアーム4によりモニター5が前向き状態で設置されている。
スタンド本体3の上部側面には縦アーム6の途中部分が回転軸7を中心に回転自在に支持されている。縦アーム6の上端からは支持アーム8が横方向(図1の状態では前方)に延びている。支持アーム8の先端には先端アーム9の下部が軸支されている。この先端アーム9の上端とスタンド本体3とは複数のサブアーム10、11とL形のクランク12を介して連結されており、支持アーム8をどのように動かしてもこの先端アーム9は常に鉛直状態が維持されるようになっている。また縦アーム6の後方には縦アーム6と平行なサブアーム13や図示せぬ各種アームとカウンタウェイトが設けられている。このカウンタウェイトはカメラ2の重量を相殺してスタンド装置1全体の重量バランスをとるためのものである。
先端アーム9の下端にはa方向で水平回転自在なボックス状の回転体14が取付けられている。この回転体14の側面には円柱状の凸部15が形成され、その凸部15に下方へ延びる板状のレバー16が取付けられている。このレバー16は凸部15の中心を通る水平軸を中心に所定のフリクションが付与された状態でb方向へ回転することができる。
レバー16の下端に水平方向に延びる概略コ字状の保持アーム17が取付けられている。そして保持アーム17の先端18には所定のフリクションが付与された状態でc方向へ回転自在な円筒部19の後面が取付けられる。円柱状のカメラ2はこの円筒部19の内部に図示せぬリングベアリングを介してその軸心を中心にd方向へ回転自在に取付けられている。カメラ2の円筒部19よりも下側の部分には左右両側にハンドル20が取付けられている。
カメラ2はスタンド装置1の支持アーム8を動かすことによりその位置を大きく移動させることができると共に、ハンドル20を手で持って操作することにより回転体14ごとa方向へ回転させることができ、保持アーム17ごとb方向へ回転させることができ、円筒部19ごとc方向へ回転させることができ、円筒部19内でd方向へ回転させることができる。
カメラ2は下方に位置する術部Gの立体映像を撮像することができ、撮像した立体映像をモニター5に表示することができる。カメラ2の手前にはドクターDが立っており、ドクターDはモニター5の表示を3D用の専用メガネ21を掛けて見ることにより術部Gの状態を立体的に拡大観察することができる。
保持アーム17が回転体14から水平方向に延びる構造で、カメラ2の上方には回転体14や先端アーム9が存在せず、スペースSが形成されているため、ドクターDはこのスペースSを利用してモニター5をカメラ2の頭越しに見ることができる。そのためドクターDはモニター5を見るために首を傾けたり、姿勢を変化させたりする必要がなく、楽な姿勢でモニター5を見ることができ、手術中におけるドクターDの身体的疲労が軽減される。
カメラ2が円筒部19の内部でd方向に回転自在なため、ハンドル20を持ってカメラ2を回転させることによりカメラ2による撮像方向を変更することができる。
またカメラ2が円筒部19ごと保持アーム17の先端18に対してc方向へ回転自在であり、またレバー16の取付点を中心に保持アーム17ごとb方向へ回転自在であるため、ハンドル20を持ってカメラ2を回転させることによりカメラ2による撮像角度を変更することができる。
このようにハンドル20を持ってカメラ2を操作する際、保持アーム17がカメラ2と間隔を確保しながら後側に回り込む概略コ字形のため、回転体14側のハンドル20を持ってもドクターDの手が保持アーム17と干渉することはない。
以上の実施形態では概略コ字に屈曲した形状の保持アーム17を例にしたが、円弧状に湾曲した形状でも良い。またモニター5をスタンド装置1に一体的に設置する例を示したが、スタンド装置1とは別のスタンドにより所定高さに設置されるタイプでも或いは壁掛けタイプでも良い。
1 スタンド装置
2 カメラ
5 モニター
8 支持アーム
9 先端アーム
14 回転体
17 保持アーム
20 ハンドル
D ドクター
G 術部
S スペース

Claims (3)

  1. スタンド装置の横方向に延びる支持アームの先端に常に鉛直状態が維持される先端アームが取付けられ、該先端アームの下端に水平回転自在な回転体が取付けられ、該回転体に保持アームを介してカメラを支持し、該カメラの手前に立つドクターがカメラによりカメラの下方に位置する術部の立体映像を撮像すると共に、該カメラで撮像した立体映像をモニターに表示する手術用立体観察装置であって、
    前記保持アームは水平方向に延びる状態で基端が回転体に取付けられ、該保持アームの先端にカメラが支持されていることを特徴とする手術用立体観察装置。
  2. 保持アームはカメラと間隔を確保しながら後側に回り込む形状で、該保持アームの先端に円筒部の後面が取付けられ、該円筒部の内部にカメラがカメラの軸心を中心に回転自在に支持され、該カメラの少なくとも回転体側にハンドルが取付けられていることを特徴とする請求項1記載の手術用立体観察装置。
  3. 円筒部が保持アームの先端に対してカメラごと回転自在な状態で取付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の手術用立体観察装置。
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