JP2021134895A - 電磁弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁弁を小型化する。【解決手段】電磁リリーフ弁100は、スプリング74により付勢されるパイロットポペット9と、パイロットポペット9に作用するスプリング74の付勢力を変化させるソレノイド部70と、パイロットポペット9を収容するバルブハウジング2と、ソレノイド部70を収容しソレノイド部70のプランジャ72が挿入される開口部71bを有するソレノイドハウジング71と、バルブハウジング2とソレノイドハウジング71とを連結する連結部材90と、を備え、バルブハウジング2には、第1雌ねじ部2cが設けられ、ソレノイドハウジング71の開口部71bには第2雌ねじ部71cが設けられ、連結部材90は、第1雌ねじ部2cと螺合する第1雄ねじ部90aと、第2雌ねじ部71cと螺合する第2雄ねじ部90bと、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、電磁弁に関する。
特許文献1には、ソレノイドと弁本体とを組み合わせた電磁弁が開示されている。ソレノイドと弁本体とは、弁本体カバーを介して連結されている。
特許文献1に記載の電磁弁では、ソレノイドハウジングの開口部からプランジャが挿入されており、ソレノイドハウジングの開口部の外周面に弁本体カバーの内周面が連結されている。このため、弁本体カバーの外径は、ソレノイドハウジングの開口部における外径よりも当然に大きくなる。弁本体カバーの外径は、ソレノイドハウジングの開口部を小さくすれば小さくすることができるものの、ソレノイドハウジングの開口部を小さくしてしまうと、ソレノイドハウジング内に挿入されるプランジャの径も小さくする必要があることから、安易にソレノイドハウジングの開口部を小さくすることができない。このため、このような連結構造によってソレノイドと弁本体とが連結される電磁弁は、径方向に大型化するおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、電磁弁を小型化することを目的とする。
本発明は、電磁弁であって、付勢部材により付勢される弁体と、弁体に作用する付勢部材の付勢力を変化させるソレノイド部と、弁体を収容するバルブハウジングと、ソレノイド部を収容しソレノイド部のプランジャが挿入される開口部を有するソレノイドハウジングと、バルブハウジングとソレノイドハウジングとを連結する連結部材と、を備え、バルブハウジングには、第1雌ねじ部が設けられ、ソレノイドハウジングの開口部には第2雌ねじ部が設けられ、連結部材は、第1雌ねじ部と螺合する第1雄ねじ部と、第2雌ねじ部と螺合する第2雄ねじ部と、を有することを特徴とする。
この発明では、連結部材に第1雄ねじ部と第2雄ねじ部が形成され、バルブハウジングの第1雌ねじ部及びソレノイドハウジングの開口部の第2雌ねじ部と螺合する。このため、連結部材が径方向に小さくなり、電磁弁を小型化することができる。
また、本発明は、バルブハウジングに収容され弁体を摺動支持するスリーブをさらに備え、スリーブは、連結部材に結合されることを特徴とする。
この発明では、連結部材にスリーブが結合されることによって、連結部材、スリーブ、及び弁体が予め一体化される。これにより、電磁弁の組立性を向上させることができる。
また、本発明は、連結部材は、貫通孔をさらに有し、弁体は、スリーブに形成されるシート部に着座する弁部を一端に有し、貫通孔に臨む端部を他端に有し、貫通孔の少なくとも一部には、スリーブに摺動支持される弁体と軸心が同じである同軸面部が設けられることを特徴とする。
この発明では、貫通孔に治具を挿入し、弁体の弁部をスリーブのシート部に所定の荷重で押し付けることにより、シート部に対する弁体の座りを良くして気密性を向上させることができる。さらに、貫通孔に設けられた同軸面部により治具が弁体と軸心が一致するように支持されることによって、均等な荷重を弁体に与えることが可能となるため、気密性をより向上させることができる。
また、本発明は、貫通孔は、弁体の外径よりも孔径が小さいことを特徴とする。
この発明では、弁体が貫通孔から脱落することを防止することができる。
また、本発明は、連結部材は、第1雄ねじ部と第2雄ねじ部との間に設けられバルブハウジング及びソレノイドハウジングが当接するフランジ部をさらに有し、フランジ部の軸方向の長さは、第1雄ねじ部及び第2雄ねじ部の軸方向の長さよりも短いことを特徴とする。
この発明では、フランジ部の軸方向の長さが、第1雄ねじ部及び第2雄ねじ部の軸方向の長さよりも短く設定される。このため、連結部材が軸方向に短くなり、電磁弁を軸方向において小型化することができる。
本発明によれば、電磁弁を小型化することができる。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る電磁弁について説明する。以下では、電磁弁が、通路の圧力を逃がす電磁リリーフ弁100である場合について説明する。
電磁リリーフ弁100は、高圧通路H内の作動油の圧力が設定圧に達すると開弁し、高圧通路Hから低圧通路Lへ作動油を逃がすことにより、高圧通路H内の作動油の圧力が異常に高圧となることを防止する。また、電磁リリーフ弁100は、ソレノイド部70を備えており、ソレノイド部70によって、この設定圧を変更することが可能である。また、電磁リリーフ弁100は、アンチボイド機能を有しており、高圧通路Hが負圧になったときに開弁し、低圧通路Lから高圧通路Hへ作動油を供給することにより、キャビテーションの発生を防止する。本実施形態では、作動流体として作動油が用いられるが、作動水や圧縮空気などの他の流体を用いてもよい。
電磁リリーフ弁100は、機器本体1にねじ締結により取り付けられる。機器本体1は、油圧シリンダ、油圧ポンプ、油圧モータ、複数の弁を有するバルブブロック等の油圧機器の本体である。機器本体1には、電磁リリーフ弁100を境界として高圧通路Hと低圧通路Lとが設けられる。機器本体1には、高圧通路Hと低圧通路Lとの間に後述するサクションポペット3が着座するシート部1aが設けられる。なお、機器本体1は油圧機器の本体に限定されず、各油圧機器間に設置されるブロック体であってもよい。
図1に示すように、電磁リリーフ弁100は、付勢部材としてのスプリング74により付勢される弁体としてのパイロットポペット9と、パイロットポペット9に作用するスプリング74の付勢力を変化させるソレノイド部70と、パイロットポペット9を収容するバルブハウジング2と、ソレノイド部70を収容しソレノイド部70のプランジャ72が挿入される開口部71bを有するソレノイドハウジング71と、バルブハウジング2とソレノイドハウジング71とを連結する連結部材90と、を備える。電磁リリーフ弁100の構成は、大別すると、バルブハウジング2に収容される部分と、ソレノイド部70及びソレノイドハウジング71と、連結部材90と、の3つの部位に分けられる。
まず、図1を参照して、バルブハウジング2に収容される部分の構成について説明する。
バルブハウジング2にはサクションポペット3が収容されており、サクションポペット3には、メインポペット5と、パイロットポペット9が収容されるスリーブ7と、が収容されている。サクションポペット3、メインポペット5、及びパイロットポペット9は、高圧通路4Hと低圧通路4Lとを連通または遮断するために設けられている。
バルブハウジング2は、高圧通路H側において機器本体1に取り付けられる第1端部2aと、第1端部2aとは反対側において連結部材90に連結される第2端部2bと、を有する円筒状に形成された部材である。第2端部2bには、後述の連結部材90の第1雄ねじ部90aに螺合される第1雌ねじ部2cが設けられる。
サクションポペット3は、円筒部3aと底部3bとを有する有底円筒状である。サクションポペット3は、バルブハウジング2内に軸方向に移動可能に設けられ、一部がバルブハウジング2の第1端部2aの開口から突出する。サクションポペット3の底部3bには、高圧通路Hに連通する高圧ポート3Hが設けられ、円筒部3aの底部3b近傍には、低圧通路Lに連通する低圧ポート3Lが設けられる。
サクションポペット3の円筒部3aと底部3bとの間の角部3cは、テーパ状に形成されており、この角部3cが機器本体1のシート部1aに着座することにより、機器本体1とサクションポペット3との間を通じた高圧通路Hと低圧通路Lとの連通が遮断される。サクションポペット3の底部3b側には、メインポペット5が収容される第1収容孔3dが設けられ、底部3bとは反対側の端部には、スリーブ7が収容される第2収容孔3eが設けられる。
メインポペット5は、第1収容孔3d内を摺動可能な本体部50と、本体部50に軸方向に貫通して形成された摺動孔50a内を摺動可能なパイロットピストン51と、を有する。
本体部50は、サクションポペット3の角部3cの内側に形成されるシート部3fに着座する弁部50bを有し、弁部50bがシート部3fに着座することにより、サクションポペット3とメインポペット5との間を通じた高圧通路Hと低圧通路Lとの連通が遮断される。本体部50の外周面とサクションポペット3の内周面との間には、本体部50とサクションポペット3との間の隙間をシールするシール部材が設けられる。
パイロットピストン51は、サクションポペット3の内周面と、メインポペット5と、スリーブ7と、によって画成される空間である背圧室8に臨んで設けられるフランジ部51aと、フランジ部51aから軸方向に延在し摺動孔50a内に挿入される円柱状の軸部51bと、を有する。軸部51bの先端部は、高圧通路Hに臨む本体部50の先端面から突出する。また、パイロットピストン51には、高圧通路Hと背圧室8とを連通するパイロット通路10が設けられる。パイロット通路10には、パイロット通路10を流れる作動油に抵抗を付与する絞りが設けられる。
スリーブ7は、サクションポペット3に挿入される先端部7aと、連結部材90に結合される基端部7bと、先端部7aとは反対側の軸方向端部に開口する収容孔7cと、を有し、連結部材90を介してバルブハウジング2に結合される。このため、サクションポペット3は、スリーブ7の先端部7aにより摺動自在に支持されることになる。スリーブ7の先端部7aの外周面とサクションポペット3の内周面との間には、スリーブ7とサクションポペット3との間の隙間をシールするシール部材が設けられる。
また、パイロットピストン51のフランジ部51aとスリーブ7との間にはスプリング81が設けられ、サクションポペット3と連結部材90との間にはスプリング82が設けられる。スプリング81は、フランジ部51aが本体部50に当接するようにパイロットピストン51を付勢するとともに、本体部50がサクションポペット3のシート部3fに着座するようにフランジ部51aを介して本体部50を付勢する。一方、スプリング82は、サクションポペット3の角部3cが機器本体1のシート部1aに着座するようにサクションポペット3を付勢する。
スリーブ7内には、サクションポペット3の外周面とバルブハウジング2の内周面との間の隙間2dを通じて低圧通路Lに連通するドレン室12が形成される。ドレン室12は、スリーブ7内に形成される通路11を通じて背圧室8に連通する。収容孔7cには、通路11を開閉するパイロットポペット9が収容されており、パイロットポペット9は収容孔7cに摺動支持される。このように、パイロットポペット9はスリーブ7とサクションポペット3とを介してバルブハウジング2に収容されている。
パイロットポペット9は、略円柱状に形成された部材であり、円錐状に形成された弁部9aを一端に有し、径方向外側へと環状に突出して形成されたフランジ部9bを他端に有している。通路11には、パイロットポペット9の弁部9aが着座するシート部11aが設けられる。シート部11aと背圧室8との間には、通過する作動油の流れに抵抗を与える絞り11bが設けられる。
また、パイロットポペット9のフランジ部9bとスリーブ7との間には、後述するソレノイド部70のロッド73にパイロットポペット9の他端を当接させるようにパイロットポペット9を付勢するスプリング83が設けられる。
次に、図1を参照して、ソレノイド部70及びソレノイド部70を保持するソレノイドハウジング71の構成について説明する。
ソレノイド部70は、ソレノイドハウジング71内に摺動自在に収容されるプランジャ72と、プランジャ72に一端部側が連結され他端部がパイロットポペット9に当接するロッド73と、ソレノイドハウジング71内に係止されプランジャ72をパイロットポペット9側に付勢する付勢部材としてのスプリング74と、ソレノイドハウジング71に収容されプランジャ72にスプリング74の付勢力に抗する推力を付与するコイル75と、を有する。なお、コイル75を覆うハウジングもソレノイドハウジング71に含まれる。
ソレノイドハウジング71は、プランジャ72が収容される開口部71bが端部71aに形成された有底筒状部材であり、開口部71bには、後述の連結部材90の第2雄ねじ部90bに螺合される第2雌ねじ部71cが設けられる。開口部71bの内径は、プランジャ72の外径よりも大きく形成されている。このため、ソレノイドハウジング71の端部71a側から開口部71bへとプランジャ72を容易に挿入することができる。
ソレノイドハウジング71には、開口部71bと軸方向に連続してスプリング室77が形成される。スプリング室77内には、一端がプランジャ72に係止され他端がソレノイドハウジング71内に係止されるスプリング74が配置される。
スプリング74の付勢力は、プランジャ72及びプランジャ72の軸心に連結されるロッド73を介してパイロットポペット9に作用する。つまり、スプリング74は、パイロットポペット9の弁部9aがシート部11aに着座するようにパイロットポペット9を付勢している。
上記構成のソレノイド部70のコイル75に電流が供給されると、プランジャ72には、スプリング74の付勢力に抗する推力が作用する。このため、プランジャ72及びロッド73を介してパイロットポペット9に作用するスプリング74の付勢力が小さくなり、結果として、パイロットポペット9の弁部9aをシート部11aから離座させるために必要となる圧力、いわゆるクラッキング圧は小さくなる。このように、コイル75への通電を制御することによりパイロットポペット9に作用するスプリング74の付勢力を変化させることによって、パイロットポペット9が開弁する設定圧を変更することができる。
次に、図1及び図2を参照して、連結部材90の構成について説明する。図2は、連結部材90にスリーブ7及びパイロットポペット9が組み付けられた状態を示す断面図である。
連結部材90は、円筒状に形成された部材であり、バルブハウジング2の第1雌ねじ部2cと螺合する第1雄ねじ部90aと、ソレノイドハウジング71の開口部71bの第2雌ねじ部71cと螺合する第2雄ねじ部90bと、第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bとの間に設けられバルブハウジング2及びソレノイドハウジング71が当接するフランジ部90fと、を有する。
また、連結部材90は、第1雄ねじ部90aの内側に設けられパイロットポペット9が収容される収容孔90cと、収容孔90cに連通し第2雄ねじ部90bの内側を軸方向に貫通して形成される貫通孔90dと、をさらに有する。なお、連結部材90にソレノイドハウジング71が結合された状態において、貫通孔90dには、ロッド73が挿通する。
このような形状の連結部材90の第1雄ねじ部90aにバルブハウジング2の第1雌ねじ部2cが螺合され、第2雄ねじ部90bにソレノイドハウジング71の開口部71bの第2雌ねじ部71cが螺合されることにより、バルブハウジング2とソレノイドハウジング71とは連結部材90を介して連結される。
このように、電磁リリーフ弁100では、連結部材90に第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bが形成され、バルブハウジング2の第1雌ねじ部2c及びソレノイドハウジング71の開口部71bの第2雌ねじ部71cと螺合する。よって、第2雄ねじ部90bの外径をソレノイドハウジング71の開口部71bの外径よりも小さくすることができる。このため、連結部材90が径方向に小さくなり、電磁リリーフ弁100を小型化することができる。
また、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bの外径が小さくなることで、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bのねじピッチを小さくすることが可能となる。したがって、第1雄ねじ部90aとバルブハウジング2の第1雌ねじ部2c、及び第2雄ねじ部90bとソレノイドハウジング71の第2雌ねじ部71cとの螺合長をねじ山の数で規定する場合、ねじピッチが小さくなることで、螺合長を短くすることができる。つまり、連結部材90とバルブハウジング2及びソレノイドハウジング71との結合部の軸方向の長さを短くすることが可能となる。また、連結部材90に雄ねじ部が形成されるため、雌ねじ部を形成する際に必要なねじ代を連結部材90に確保する必要がなく、連結部材90の軸方向の長さをより短くすることが可能となる。そのため、結果として、電磁リリーフ弁100を軸方向において小型化することができる。
さらに、貫通孔90dの径を小さくすることで、第2雄ねじ部90bの外径を大きくすることなく、第2雄ねじ部90bにおける肉厚を厚くできるため、第2雄ねじ部90b周辺の剛性を向上させることができる。
また、図2に示すように、連結部材90の収容孔90cには、連結部材90にバルブハウジング2及びソレノイドハウジング71が結合される前に、パイロットポペット9を摺動支持するスリーブ7の基端部7bが予め連結される。
ここで、貫通孔90dの孔径は、パイロットポペット9の最大外径であるフランジ部9bの外径よりも小さく設定される。このため、貫通孔90dからパイロットポペット9が脱落することを防止することができる。
このように、本実施形態では、連結部材90、スリーブ7、及びパイロットポペット9を予め一体化しておくことにより、電磁リリーフ弁100の組立性を向上させることができるとともに、電磁リリーフ弁100を分解する際に、パイロットポペット9が脱落してしまうことを防止することができる。
また、連結部材90の貫通孔90dの少なくとも一部には、スリーブ7に摺動支持されるパイロットポペット9と軸心が同じである同軸面部90eが形成される。同軸面部90eの断面形状は、円形状に形成される。
連結部材90、スリーブ7、及びパイロットポペット9が一体化された状態において、連結部材90の貫通孔90dの同軸面部90e、スリーブ7の収容孔7c、及びパイロットポペット9は、同心状に配置される。このため、図2に示すように、貫通孔90dに治具95を挿入し、パイロットポペット9の弁部9aをシート部11aに所定の荷重で押し付けることにより、シート部11aに対するパイロットポペット9の座りを良くして気密性を向上させる、いわゆるコーキングを実施することができる。この際、貫通孔90dに設けられた同軸面部90eにより治具95がパイロットポペット9と軸心が一致するように支持されることによって、均等な荷重をパイロットポペット9に与えることが可能となるため、気密性をより向上させることができる。なお、同軸面部90eの断面形状は、円形状に限らず、コーキングの際に治具95を支持できる形状であればどのような形状であってもよく、例えば、四角形のように、軸方向において平行な平面を有する形状であってもよい。
また、貫通孔90dの孔径は、パイロットポペット9の最大外径であるフランジ部9bの外径よりも小さく設定される。このため、貫通孔90dの孔径が大きい場合と比較して、同軸面部90eが軸方向に短くても、治具95が傾かないように摺動支持することができる。つまり、貫通孔90dの孔径を小さくすることで、同軸面部90eの軸方向長さを短くすることが可能となり、結果として、連結部材90を軸方向に小型化することができる。
また、治具95が取り外された後も、パイロットポペット9は、スリーブ7と連結部材90とにより保持されるため、シート部11aと弁部9aとの対応関係も維持されることになる。つまり、一旦、コーキングが行われたシート部11aと弁部9aとは、ばらばらになることなく、組み合わせが維持されることから、パイロットポペット9がシート部11aに着座した際のパイロットポペット9とシート部11aとの気密性を確実に向上させることができる。
第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bとの間に設けられるフランジ部90fは、六角形状であり、専用の工具を用いて電磁リリーフ弁100を組み立て及び分解する際に使用される。フランジ部90fの軸方向の長さは、電磁リリーフ弁100を組み立て及び分解するために最低限必要な長さであればよく、例えば、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bの長さよりも短く設定される。これにより、連結部材90が軸方向に短くなり、電磁リリーフ弁100を軸方向において小型化することができる。なお、フランジ部90fの軸方向の長さはこれに限らず、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bの長さよりも長くてもよい。
次に、本実施形態に係る電磁リリーフ弁100の主な作動について説明する。
高圧通路H内の圧力が、ソレノイド部70によって設定されるパイロットポペット9の設定圧(クラッキング圧)に達すると、パイロットポペット9が開く。パイロットポペット9が開くことにより、背圧室8内の作動油は、通路11を通じてドレン室12に流れ、サクションポペット3の外周面とバルブハウジング2の内周面との間の隙間2dを通じて低圧通路Lに排出される。なお、背圧室8からドレン室12に流れる作動油は、通路11に形成される絞り11bにより抵抗が与えられる。このため、背圧室8の圧力は、低圧通路Lの圧力よりも高い所定の圧力範囲内で保持される。
高圧通路Hの作動油は、パイロット通路10を通じて背圧室8に導かれる。高圧通路Hの圧力がメインポペット5のクラッキング圧に達するまでは、高圧通路Hの作動油は、パイロット通路10の絞りを通じて背圧室8に流入し、背圧室8と高圧通路Hとの間で絞りに応じた差圧が生じる。高圧通路Hと背圧室8との圧力差が予め設定された圧力差を超えると、本体部50がサクションポペット3のシート部3fから離座し、メインポペット5が開弁する。これにより、高圧通路Hから低圧通路Lに作動油が導かれ、高圧通路Hの圧力が異常に高圧となることが防止される。
一方、高圧通路Hが負圧になる、つまり高圧通路Hの圧力が低圧通路Lの圧力よりも低くなると、サクションポペット3が機器本体1のシート部1aから離座し、サクションポペット3が開弁する。これにより、低圧通路Lから高圧通路Hに作動油が導かれる。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
連結部材90に第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bが形成され、バルブハウジング2の第1雌ねじ部2c及びソレノイドハウジング71の開口部71bの第2雌ねじ部71cと螺合する。よって、第2雄ねじ部90bの外径をソレノイドハウジング71の開口部71bの外径よりも小さくすることができる。このため、連結部材90が径方向に小さくなり、電磁リリーフ弁100を小型化することができる。
なお、次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
<変形例1>
上記実施形態では、メインポペット5は、本体部50とパイロットピストン51によって構成される。これに代えて、メインポペット5は、例えば、上記実施形態で説明した本体部50とパイロットピストン51とを一体形成した弁体により構成されてもよい。
上記実施形態では、メインポペット5は、本体部50とパイロットピストン51によって構成される。これに代えて、メインポペット5は、例えば、上記実施形態で説明した本体部50とパイロットピストン51とを一体形成した弁体により構成されてもよい。
<変形例2>
上記実施形態では、電磁弁が、通路の圧力を逃がす電磁リリーフ弁100である例について説明した。電磁弁は電磁リリーフ弁100に限定されず、例えば、ソレノイドにより弁体を駆動することにより流路を開閉するような電磁開閉弁や比例電磁弁であってもよい。
上記実施形態では、電磁弁が、通路の圧力を逃がす電磁リリーフ弁100である例について説明した。電磁弁は電磁リリーフ弁100に限定されず、例えば、ソレノイドにより弁体を駆動することにより流路を開閉するような電磁開閉弁や比例電磁弁であってもよい。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
電磁リリーフ弁100は、スプリング74により付勢されるパイロットポペット9と、パイロットポペット9に作用するスプリング74の付勢力を変化させるソレノイド部70と、パイロットポペット9を収容するバルブハウジング2と、ソレノイド部70を収容しソレノイド部70のプランジャ72が挿入される開口部71bを有するソレノイドハウジング71と、バルブハウジング2とソレノイドハウジング71とを連結する連結部材90と、を備え、バルブハウジング2には、第1雌ねじ部2cが設けられ、ソレノイドハウジング71の開口部71bには第2雌ねじ部71cが設けられ、連結部材90は、第1雌ねじ部2cと螺合する第1雄ねじ部90aと、第2雌ねじ部71cと螺合する第2雄ねじ部90bと、を有する。
この構成では、連結部材90に第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bが形成され、バルブハウジング2の第1雌ねじ部2c及びソレノイドハウジング71の開口部71bの第2雌ねじ部71cと螺合する。このため、連結部材90が径方向に小さくなり、電磁リリーフ弁100を小型化することができる。
また、電磁リリーフ弁100は、バルブハウジング2に収容されパイロットポペット9を摺動支持するスリーブ7をさらに備え、スリーブ7は、連結部材90に結合される。
この構成では、連結部材90にスリーブ7が結合されることによって、連結部材90、スリーブ7、及びパイロットポペット9が予め一体化される。これにより、電磁リリーフ弁100の組立性を向上させることができる。
また、連結部材90は、貫通孔90dをさらに有し、パイロットポペット9は、スリーブ7に形成されるシート部11aに着座する弁部9aを一端に有し、貫通孔90dに臨むフランジ部9bを他端に有し、貫通孔90dの少なくとも一部には、スリーブ7に摺動支持されるパイロットポペット9と軸心が同じである同軸面部90eが設けられる。
この構成では、貫通孔90dに治具95を挿入し、パイロットポペット9の弁部9aをシート部11aに所定の荷重で押し付けることにより、シート部11aに対するパイロットポペット9の座りを良くして気密性を向上させることができる。さらに、同軸面部90eにより治具95がパイロットポペット9と軸心が一致するように支持されることによって、均等な荷重をパイロットポペット9に与えることが可能となるため、気密性をより向上させることができる。
また、貫通孔90dは、パイロットポペット9の外径よりも孔径が小さい。
この構成では、パイロットポペット9が貫通孔90dから脱落することを防止することができる。
また、連結部材90は、第1雄ねじ部90aと第2雄ねじ部90bとの間に設けられバルブハウジング2及びソレノイドハウジング71が当接するフランジ部90fをさらに有し、フランジ部90fの軸方向の長さは、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bの軸方向の長さよりも短い。
この構成では、フランジ部90fの軸方向の長さが、第1雄ねじ部90a及び第2雄ねじ部90bの軸方向の長さよりも短く設定される。このため、連結部材90が軸方向に短くなり、電磁リリーフ弁100を軸方向において小型化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
2・・・バルブハウジング、2c・・・第1雌ねじ部、7・・・スリーブ、9・・・パイロットポペット(弁体)、9a・・・弁部、11a・・・シート部、70・・・ソレノイド部、71・・・ソレノイドハウジング、71b・・・開口部、71c・・・第2雌ねじ部、72・・・プランジャ、74・・・スプリング(付勢部材)、75・・・コイル、90・・・連結部材、90a・・・第1雄ねじ部、90b・・・第2雄ねじ部、90d・・・貫通孔、90e・・・同軸面部、90f・・・フランジ部、100・・・電磁リリーフ弁(電磁弁)
Claims (5)
- 付勢部材により付勢される弁体と、
前記弁体に作用する前記付勢部材の付勢力を変化させるソレノイド部と、
前記弁体を収容するバルブハウジングと、
前記ソレノイド部を収容し前記ソレノイド部のプランジャが挿入される開口部を有するソレノイドハウジングと、
前記バルブハウジングと前記ソレノイドハウジングとを連結する連結部材と、を備え、
前記バルブハウジングには、第1雌ねじ部が設けられ、
前記ソレノイドハウジングの前記開口部には第2雌ねじ部が設けられ、
前記連結部材は、
前記第1雌ねじ部と螺合する第1雄ねじ部と、
前記第2雌ねじ部と螺合する第2雄ねじ部と、を有することを特徴とする電磁弁。 - 請求項1に記載の電磁弁であって、
前記バルブハウジングに収容され前記弁体を摺動支持するスリーブをさらに備え、
前記スリーブは、前記連結部材に結合されることを特徴とする電磁弁。 - 請求項2に記載の電磁弁であって、
前記連結部材は、貫通孔をさらに有し、
前記弁体は、前記スリーブに形成されるシート部に着座する弁部を一端に有し、前記貫通孔に臨む端部を他端に有し、
前記貫通孔の少なくとも一部には、前記スリーブに摺動支持される前記弁体と軸心が同じである同軸面部が設けられることを特徴とする電磁弁。 - 請求項3に記載の電磁弁であって、
前記貫通孔は、前記弁体の外径よりも孔径が小さいことを特徴とする電磁弁。 - 請求項1から4のいずれか一つに記載の電磁弁であって、
前記連結部材は、前記第雄1ねじ部と前記第2雄ねじ部との間に設けられ前記バルブハウジング及び前記ソレノイドハウジングが当接するフランジ部をさらに有し、
前記フランジ部の軸方向の長さは、前記第1雄ねじ部及び前記第2雄ねじ部の軸方向の長さよりも短いことを特徴とする電磁弁。
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JP2020033550A JP2021134895A (ja) | 2020-02-28 | 2020-02-28 | 電磁弁 |
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JP2020033550A Pending JP2021134895A (ja) | 2020-02-28 | 2020-02-28 | 電磁弁 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021134895A (ja) |
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2020
- 2020-02-28 JP JP2020033550A patent/JP2021134895A/ja active Pending
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