JP2021134181A - 抗b型肝炎ウイルス剤 - Google Patents

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剛生 須田
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直哉 坂本
恵 木村
Megumi Kimura
恵 木村
美樹 百瀬
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美樹 百瀬
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Keishi Fujimoto
圭志 藤本
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勝実 前仲
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Abstract

【課題】B型肝炎ウイルスの感染に起因する疾患の予防及び/又は治療のための医薬組成物の提供。【解決手段】式(I)に示される抗B型肝炎ウイルス剤、及び/又は式(I)の抗B型肝炎ウイルス剤と、インターフェロン又はペグインターフェロンとの組み合わせ。(式中、R1及びR2は、互いに独立して、H又はCOR3又はSR3であり、R3は、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル又はアリール基を示す。)【選択図】図1

Description

本発明は、ベンズイミダゾール化合物を含有する抗B型肝炎ウイルス剤、及びこれとインターフェロンとの組み合わせに関する。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、ヘパドナウイルス(Hepadnaviridae)科に属する不完全2本鎖DNAを有するエンベロープウイルスであり、急性及び慢性の肝炎(B型肝炎)を誘発する他、肝がんの原因ともなる。全世界では、2〜4億人の感染者が存在し、年間100万人がHBVと関連した肝疾患により死亡しているとされている。
HBVが肝細胞内に侵入すると、エンベロープからヌクレオチドキャプシドが放出され、細胞核に移行する。感染肝細胞の核内に移行したHBVゲノムはcccDNA(covalently closed circular DNA)に変換され、その形で長期にわたって存在し続ける。cccDNAは一過性の不顕性感染や既往感染者のウイルス複製源となり、再活性化の原因となる。また、HBVの複製は、宿主細胞のRNA polymeraseを利用して合成されるpregenome RNAを鋳型としたウイルスのDNA polymeraseの逆転写により行われるため、通常のDNAウイルスと比較して変異が生じ易く、治療耐性株の発生頻度が高い。
現在知られているB型肝炎の治療薬は、エンテカビルやテノホビル等の核酸アナログ製剤と、インターフェロン(IFN)とにほぼ限定されている。核酸アナログ製剤は、HBVのDNA polymeraseを特異的に阻害することにより、pregenome RNAからDNAへの逆転写を抑制する。しかしながら、cccDNA抑制効果が限定的である、長期の投与が必要である、適切な中止基準がない、耐性ウイルスが出現し易い、腎障害が発生するといった問題を有する。
またIFNは、cccDNAの抑制効果及び長期でのHBs抗原の低下作用を示すこと、処置期間が一定であることといった利点があるが、IFNが著効を示す患者が少ないこと、すなわちIFN不応答が問題とされている。IFN不応性の原因について、HBVのProtein X(HBx)がprotein phosphatase 2A suppressor(PP2Ac)及びsuppressor of cytokine signaling 3(SOCS3)の発現上昇を介してIFN不応性に関与することが報告されている(非特許文献1)。また、HBVポリメラーゼやHBVコアタンパク質がIFNのシグナル伝達を阻害することが報告されている(非特許文献2、3)。
従来の核酸アナログ製剤及びIFNには上記のような問題があることから、これらとは異なる作用機序に基づく抗B型肝炎ウイルス剤(抗HBV剤)が求められている。
Tsunematsu S., et al., 2017, J. Medical. Virol., 89, 267-275 Chen J.et al., 2013, Hepatology, 57, 470-482 Rosmorduc O, et al., 1999, J. Gen. Virol., 80, 1253-1262
本発明は、従来の抗HBV剤にはない新たな特徴を有する抗HBV剤の提供を目的とする。
本発明者らは、動物用駆虫薬として従来使用されてきたベンズイミダゾール骨格を有する幾つかの化合物が、IFN応答性を改善し得る抗HBV剤として利用可能であることを見いだし、以下の発明を完成させた。
(1) 一般式(I)
Figure 2021134181
の化合物であって、式中、
R1及びR2は、互いに独立して、水素又は-CO-R3又は-S-R3であり、
R3は、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル又はアリールであり、
ここで低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル及びアリールは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4ハロアルケニル、C3-4アルキニル、C3-4ハロアルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル又はC1-4アルキルスルホニルで置換されていてもよい、
前記化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含有する、抗B型肝炎ウイルス剤。
(2) 一般式(I)中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が-CO-R3又は-S-R3である、(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(3) 一般式(I)中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル又はフェニルである、(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(4) 一般式(I)中、R1が-CO-R3又は-S-R3であり、R2が水素であり、R3がハロゲンで置換されていてもよいフェニルである、(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(5) 一般式(I)中、R1が水素であり、R2が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキルである、(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(6) 一般式(I)の化合物が、フェンベンダゾール、メベンダゾール又はアルベンダゾールである、(1)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(7) B型肝炎ウイルスの感染に起因する疾患の予防及び/又は治療のための医薬組成物である、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(8) インターフェロン又はペグインターフェロンと組み合わせるための、(7)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(9) B型肝炎ウイルスの感染に起因する疾患が、肝炎、肝硬変又は肝臓がんである、(7)又は(8)に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
(10) 請求項7〜9のいずれか一項に記載の抗B型肝炎ウイルス剤と、インターフェロン又はペグインターフェロンとの組み合わせ。
本発明によれば、IFN応答性を改善し得る新たな抗HBV剤を提供することができる。また、HBVの感染に起因する疾患に対する予防及び/又は治療の新たなアプローチとして、IFN応答性を改善し得る抗HBV剤とインターフェロンとの組み合わせを提供することができる。
IFN応答配列の下流にルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ、HBVを恒常的に高発現するHepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を、IFNα及び最終濃度2.5μM、5μM、10μM又は20μMのメベンダゾール、フェンベンダゾール又はアルベンダゾールを含む培地で培養したときのルシフェラーゼ活性を示すグラフである。 HBVを恒常的に高発現するHepG2.2.15.7細胞を最終濃度2.5μM又は5μMのアルベンダゾール、フェンベンダゾール又はメベンダゾールを加えた培地で培養したときの培養上清中のB型肝炎ウイルス抗原(HBs抗原)の量を、各化合物を添加しないコントロールのHBs抗原量(図中の0μM)に対する相対値で表したグラフである。 HepG2.2.15.7細胞を最終濃度0〜10μMのメベンダゾールを加えた培地で培養したときの、細胞内のB型肝炎ウイルス抗原(HBc、HBs、HBx)のウェスタンブロッティングを示す。 HepG2.2.15.7細胞を最終濃度10μMのエンテカビル(ETV)、又は1.25μM、2.5μM、5μM若しくは10μMのフェンベンダゾールを加えた培地で培養したときの細胞内HBV-RNA量を、各化合物を添加しないコントロールの細胞内HBV-RNA量に対する相対値で表したグラフである。 初代肝細胞(PXB細胞)を最終濃度5.0μM若しくは10.0μMのエンテカビル(ETV)、又は最終濃度2.5μM、5μM若しくは10μMのフェンベンダゾールを加えた培地で培養したときの培養上清中のHBs抗原量を示すグラフである。 PXB細胞を最終濃度5.0μM若しくは10.0μMのエンテカビル(ETV)、又は最終濃度2.5μM、5μM若しくは10μMのフェンベンダゾールを加えた培地で培養したときの培養上清中のHBV-DNA量を示すグラフである。
本発明の第1の態様は、一般式(I)
Figure 2021134181
の化合物であって、式中、
R1及びR2は、互いに独立して、水素又は-CO-R3又は-S-R3であり、
R3は、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル又はアリールであり、
ここで低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル及びアリールは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4ハロアルケニル、C3-4アルキニル、C3-4ハロアルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル又はC1-4アルキルスルホニルで置換されていてもよい、
前記化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含有する、抗HBV剤に関する。
本明細書において、低級アルキルとは、炭素数が1〜6個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜4個、特に好ましくは1〜3個である、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基をいう。また、低級アルケニル及び低級アルキニルは、炭素数が2〜6個、好ましくは2〜5個、より好ましくは2〜4個、特に好ましくは2〜3個である、それぞれ少なくとも1つの炭素-炭素二重結合及び炭素-炭素三重結合を含有する、直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基をいう。
本明細書において、低級シクロアルキルとは、炭素数が3〜6個、好ましくは3〜5個、より好ましくは3〜4個である、単環又は多環式の脂肪族炭化水素基をいう。また、低級シクロアルケニル及び低級シクロアルキニルは、炭素数が3〜6個である、それぞれ少なくとも1つの炭素-炭素二重結合及び炭素-炭素三重結合を含有する、単環又は多環式の脂肪族炭化水素基をいう。
本明細書において、アリールとは、炭素数が6〜20個、好ましくは6〜15個、より好ましくは6〜10個である、一価の単環又は多環の芳香族炭化水素基をいう。アリール基の例としては、限定されるものではないが、フェニル、トリル、キシリル、クメニル、ベンジル、フェネシル、シナミル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フェニルシクロプロピル及びインダニル等を挙げることができる。
本発明において、一般式(I)の化合物中のR3は、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル又はアリールである。またR3は、ハロゲン;ニトロ;ヒドロキシ;シアノ;炭素数1〜4個の直鎖若しくは分岐鎖のアルキルであるC1-4アルキル;1若しくは複数のハロゲンで置換された炭素数1〜4個の直鎖又は分岐鎖のアルキルであるC1-4ハロアルキル;炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖のアルケニルであるC2-4アルケニル;1若しくは複数のハロゲンで置換された炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖のアルケニルであるC2-4ハロアルケニル;炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖のアルキニルであるC2-4アルキニル;1若しくは複数のハロゲンで置換された炭素数2〜4個の直鎖又は分岐鎖のアルキニルであるC2-4ハロアルキニル;-O-C1-4アルキルで表されるC1-4アルコキシ;-O-C1-4ハロアルキルで表されるC1-4ハロアルコキシ;-S-C1-4アルキルで表されるC1-4アルキルチオ;-SO-C1-4アルキルで表されるC1-4アルキルスルフィニル;又は-SO2-C1-4アルキルで表されるC1-4アルキルスルホニルで置換されていてもよい。これらR3の、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル及びアリールは、さらに置換基を有していてもよい。
好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物は、式中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が上で定義される-CO-R3又は-S-R3である化合物である。より好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物は、式中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル又はアリールである化合物である。
さらに好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物は、式中、R1が-CO-R3又は-S-R3であり、R2が水素であり、R3がハロゲンで置換されていてもよいフェニルである化合物である。別のさらに好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物は、式中、R1が水素であり、R2が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキルである化合物である。
さらに好ましい実施形態において、一般式(I)の化合物は、フェンベンダゾール(fenbendazole、methyl N-(6-phenylsulfanyl-1H-benzoimidazol-2-yl)carbamate、メベンダゾール(mebendazole、methyl (5-benzoyl-1H-benzimidazol-2-yl)carbamate)又はアルベンダゾール(albendazole、methyl [5-(propylthio)-1H-benzoimidazol-2-yl]carbamate)である。
フェンベンダゾール、メベンダゾール及びアルベンダゾールは、広範囲な駆虫スペクトルを有するベンズイミダゾール系駆虫薬である。日本では、メベンダゾール及びアルベンダゾールは駆虫薬として薬事承認を受けており、フェンベンダゾールは動物用駆虫薬として用いられている。また、フェンベンダゾール及びメベンダゾールは微小管重合阻害を介した抗腫瘍作用を有することも報告されている。
一般式(I)の化合物は、公知のベンズイミダゾール誘導体の合成方法によって、例えば置換基R1及びR2を対応する位置に有するo-フェニレンジアミンをS-メチルイソチオ尿素硫酸塩及びクロロギ酸メチルと反応させることによって製造することができる。またフェンベンダゾール、メベンダゾール及びアルベンダゾールは、駆虫薬として市販されているものであってもよい。
一般式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、酸付加塩又は塩基付加塩であることができる。酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩等が挙げられる。さらに、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。一般式(I)で表される化合物の薬学的に許容される好ましい塩としては、例えば塩酸塩等が挙げられる。
一般式(I)の化合物又はその塩は、水和物又は溶媒和物として存在してもよい。遊離形態若しくは塩の形態の一般式(I)の化合物、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物はいずれも本発明に包含される。
一般式(I)の化合物又はその塩は、抗HBV作用を有する。抗HBV作用は、HBV恒常的発現細胞若しくはHBV感染細胞、又はHBV感染動物を用いて、細胞内又は肝臓内でのHBV-RNA及びHBVタンパク質(HBc、HBs、HBx、HBe等)の産生抑制、細胞外又は血中への感染性粒子及びHBs抗原の分泌抑制、細胞内又は肝臓内のcccDNAの減少、感染動物におけるHBV感染に起因する疾患の発症等を指標として確認することができる。
本発明の好ましい実施形態において、抗HBV剤は、HBVの感染に起因する疾患の予防又は治療のための、一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と薬学的に許容される成分とを含む医薬組成物の形態であり得る。
医薬組成物は、一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される成分とを含有する。薬学的に許容される成分としては、上述の一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩以外の薬物、緩衝剤、抗酸化剤、保存剤、タンパク質、親水性ポリマー、アミノ酸、キレート化剤、非イオン性界面活性剤、賦形剤、安定化剤、担体等を挙げることができる。薬学的に許容される成分は当業者において周知であり、当業者が通常の実施能力の範囲内で、例えば第十七改正日本薬局方その他の規格書に記載された成分から製剤の形態に応じて適宜選択して使用することができる。
医薬組成物の形態は任意であるが、経口剤(錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤等)及び非経口製剤(注射剤、点滴剤、外用剤等)の形態を好ましい例として挙げることができる。
医薬組成物は、HBVに感染した対象、特にHBVの感染に起因する疾患を発症するおそれのある/又は発症した対象に投与される。HBVの感染に起因する疾患としては、B型急性肝炎、急性肝不全、B型慢性肝炎、B型肝硬変、B型肝炎から移行する肝臓がん等を挙げることができる。対象は好ましくはヒトである。
一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩は、IFN応答性を改善し得ることから、IFNの薬効を期待することが難しいHBV感染者に対しても、抗HBV剤として利用することができる。
医薬組成物は、HBVの感染に起因する疾患の治療を必要とする又はその発症のおそれのある対象に投与されることで、当該疾患の症状を緩和する、寛解する又はその発症を予防することが可能である。したがって、本態様の抗HBV剤は、HBVの感染に起因する疾患の予防又は治療に用いることができる。
本明細書において用いられる用語「予防」は、疾患の罹患又は発症の防止又は抑制を目的とする医学的に許容される全てのタイプの予防的介入を包含する。また用語「治療」は、疾患の治癒又は一時的寛解を目的とする医学的に許容される全てのタイプの治療的介入を包含する。すなわち、HBVの感染に起因する疾患の予防及び/又は治療とは、HBVの感染に起因する疾患の進行の遅延又は停止、病変の退縮又は消失、発症の予防又は再発の防止等を含む、種々の目的の医学的に許容される介入を包含する。
医薬組成物の投与方法は、特に制限されないが、非経口製剤である場合は、例えば血管内投与(好ましくは静脈内投与)、腹腔内投与、腸管内投与、皮下投与等を挙げることができる。好ましい実施形態の一つにおいて、医薬組成物は、経口投与又は静脈内投与により生体に投与される。
医薬組成物は、用法、対象の年齢、疾患の状態その他の条件に応じて適宜決定される疾患の予防又は治療に有効な量が投与される。通常成人に対して体重1 kgあたりの投与量は、化合物換算で概ね0.01 mg〜500 mg、好ましくは0.1 mg〜100 mg、より好ましくは1 mg〜25 mgであり、これを1日に1回若しくは複数回に分けて、又は間歇的に投与することができる。
また、一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩は、IFN応答性を改善し得ることから、従来のIFN療法において使用されるIFN又はペグインターフェロン(PEG-IFN)と組み合わせて使用することにより、IFN又はPEG-IFNの抗HBV作用を増強することができると期待される。すなわち、本発明は、IFN又はPEG-IFNとの組み合わせるための上述の抗HBV剤、及び上述の抗HBV剤とIFN又はPEG-IFNとの組み合わせを、それぞれ別の態様として提供する。加えて、本発明は、一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を含有する、IFN応答性を改善するための剤をさらなる別の態様として提供する。
IFN療法において使用されるIFNとしては、従来からHBe抗原陽性のB型慢性活動性肝炎に対して適用されてきたIFNα及びIFNβや、Peg-IFNα-2aやPeg-IFNα-2b等のPEG(Polyethylene glycol)で修飾されたPEG-IFNを挙げることができる。以下、IFN及びPEG-IFNを纏めて表すときは、IFNsと表記する。
「組み合わせ」とは、その必要がある、すなわちHBVに感染している又は感染のおそれがある対象に、一緒に又は別々に、同時に又は逐次的に投与することを意図した組み合わせを意味する。意図される投与の態様としては、抗HBV剤とIFNsが一つの製剤中に含まれた製剤の投与や、別々に製剤化された抗HBV剤とIFNsの投与を挙げることができる。また、別々に製剤化され投与される場合、それらの投与順序及び投与時期は特に制限されず、同時に投与されてもよく、時間を置いて異なる時間に又は異なる日に投与されても良い。
IFNsの臨床上の使用に関する方針は、例えば日本肝臓学会が発行するB型肝炎治療ガイドライン第3.1版(2019年3月発行)に詳細に説明されている。本発明の抗HBV剤との組み合わせにおいても、IFNsの使用については前述のガイドラインその他の方針に従って行えばよい。
本態様の組み合わせにおいて、抗HBV剤とIFNsの量は、組み合わせによってHBVの感染に起因する疾患を予防又は治療することができる量であればよく、一般に、単独で用いられる場合の量と同等であるか、又はこれより少ない。単独で用いられる場合の量と同等の量の抗HBV剤とIFNsを用いることで、より強力な抗HBV作用が発揮され、より短期間に、又は単独で用いても効果が確認できなかった対象において、HBVの感染に起因する疾患を予防又は治療することができる。
本発明の抗HBV剤、及びこれとIFNsとの組み合わせは、HBVの感染に起因する疾患を有する対象に投与することで、HBVの感染に起因する疾患を予防又は治療することができる。したがって本発明は、HBVの感染に起因する疾患の予防又は治療を必要とする対象に前述の有効量の抗HBV剤、又は組み合わせ有効量の抗HBV剤と組み合わせ有効量のIFNsとの組み合わせを投与することを含む、HBVの感染に起因する疾患の予防方法及び/又は治療方法として表すこともできる。ここで組み合わせ有効量とは、組み合わされたときにHBVの感染に起因する疾患を予防又は治療することができる、抗HBV剤、IFNsそれぞれの量を意味する。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実験材料及び方法
1)HepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞の作製及び培養
HBVを恒常的に高発現するHepG2.2.15.7細胞(国立感染症研究所から入手)に、IFN応答配列(IFN-stimulated response element、ISRE、(Platanias LC et al, Nat Rev Immunol. 2005;5(5):375-86.))の下流にルシフェラーゼをコードする遺伝子を組み換えたレンチウイルスベクター(ISRE Cignal Lenti Reporter, Qiagen))を導入して、IFNαによってレポータータンパク質としてルシフェラーゼを発現する組換え細胞HepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を作製した。この細胞にHBxタンパク質の発現をノックダウンすることができるsiRNA(siRNA against HBx; Hokkaido bio system sense strand, 5’-GGUCUUACAUAAGAGGACUdTdT-3’(配列番号1); anti-sense strand, 5’-AGTCCTCTTATGTAAGACCdTdT-3’(配列番号2))を導入すると、ルシフェラーゼ活性が増加することを確認した。HepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞においてルシフェラーゼ活性を増加させる物質は、HBV感染細胞内のHBVタンパク質産生を減少させることにより、又はHBVタンパク質により惹起されるIFN不応性関連因子(SOCS3、PP2A等)の発現若しくは活性を減少させることによりIFN応答性を改善する作用を有するものと考えられる。また、同細胞においてルシフェラーゼ活性を減少させる物質は、IFN応答性を増悪する作用や、細胞毒性作用を有するものと考えられる。
2)HepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を用いた化合物スクリーニング
10%FBS(Sigma)、ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(Wako)、360μg/ml G418硫酸塩(Wako)及び2.6μg/mlピューロマイシン(Puromycin Dihydrochloride, Thermo)を含むDMEM(High Glucose)(ナカライ)培地に、HepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を2.5×10細胞/mLとなるように懸濁した。96 wellコラーゲンコートディッシュプレート(イワキ)に1ウェルあたり80μLの細胞懸濁液を分注し、37℃で24時間、CO2インキュベーター内で培養した後、500 IU/mLのIFNα(イントロンA、MSD)及び2.5〜50μMの試験化合物を含む培養液(10%FBS及びペニシリン−ストレプトマイシンを添加したDMEM)を1ウェルあたり20μL添加した。また、試験化合物を添加した培養液と同じ濃度(1%)のDMSOを添加したウェルを用意し、コントロールとして用いた。8時間培養した後、ウェルから培養液を全て除去し、100μLのPBS(gibco)を用いて3回洗浄した後、プレートごと-30℃で凍結保存した。
凍結保存した96ウェルプレートに、1ウェルあたり20μLの5倍希釈細胞溶解液(Luciferase Cell Culture Lysis 5x Reagent, Promega)を分注し、室温で10分静置した。得られた細胞溶解液を測定用プレート(Assay Plate, 96 well White, Flat Bottom, CORNING)に分注し、ルシフェラーゼアッセイキット(Luciferase 1000 Assay System Promega)を用いてルシフェラーゼアッセイを行った。サンプルの調製はアッセイキットのプロトコールに従って行い、GloMax(登録商標)-Multi+Detection System with Instinct Software(Promega)を用いて測定した。
3)HepG2.2.15.7細胞を用いた抗HBV薬効評価試験
試験化合物を10 mMの濃度になるようにDMSO(Wako)に溶解し、ストック溶液とした。培養液(10%FBS及びペニシリン−ストレプトマイシンを含むDMEM培地)に懸濁したHepG2.2.15.7細胞を、1ウェルあたり2×105細胞となるようにコラーゲンコート12ウェルプレート(イワキ)に播種し、培養した。翌日、培養液を、最終濃度2.5、5.0又は10.0μMの試験化合物を含む培養液に交換し、72時間培養した。試験化合物を添加した培養液と同じ濃度(1%)のDMSOを添加したウェルを用意し、コントロールとして用いた。
試験化合物添加から72時間後に培養上清を回収して-30℃で凍結保存した後、培養上清中のHBs抗原を測定した。また、培養上清を回収した後の細胞をPBSを用いて3回洗浄した後、-30℃で凍結して凍結保存細胞とした。凍結保存細胞は細胞溶液調製後、ウェスタンブロッティングに供し、細胞内HBs抗原、HBc抗原及びHBx抗原を検出した。
4)ヒト初代肝細胞(PXB細胞)を用いた抗HBV薬効評価試験
PXB細胞は、あらかじめ24ウェルプレートに2.1×105細胞/cm2の密度で播種されたものを、株式会社フェニックスバイオから購入した。また、PXB細胞の培養液及びHBV感染源(Genotype C)も、同様に株式会社フェニックスバイオから購入した。
購入したPXB細胞は、到着後すみやかに培養液を交換して3〜4日培養した後、供給会社のプロトコールに従ってHBVの接種を行った。接種翌日に培養液を交換し、その更に翌日に、最終濃度2.5、5.0又は10.0μMの試験化合物を含む培養液に交換した。試験化合物添加から5日後にそれぞれ培養上清を回収し、10倍に希釈して-30℃で保存した後、培養上清中のHBs抗原及びHBV DNAを測定した。
5)培養上清中HBs抗原の測定
培養上清中HBs抗原は、Architect HBsAg-QT assay(Abbott Laboratories、検出感度下限0.05IU/mL)を用いた化学発光イムノアッセイで測定した。測定は、SRL社に外注した。
6)培養上清中HBV DNAの測定
培養上清中HBV DNAは、Cobas AmpliPrep/Cobas TaqMan HBV test, v2.0(Roche Diagnostics、検出感度範囲20-170,000,000 IU/mL、2.1-9.0 log10 copies/mL)を用いたリアルタイムPCR法で測定した。測定は、SRL社に外注した。
7)ウェスタンブロッティングによる細胞内HBs抗原、HBc抗原及びHBx抗原の検出
凍結保存細胞にRIPAバッファー(Wako)を添加し、氷上に20分静置した。その後、細胞溶液をチューブに回収し、予め4℃に冷却した遠心機で15000pm、20分間遠心し、その上清をタンパク質サンプルとして用いた。
タンパク質サンプルは、Pierce(商標) BCA Protein Assay Kit(Thermo)でタンパク質濃度を測定後、4×Bolt(商標) LDS sample buffer(Thermo)、メルカプトエタノール(最終濃度5%)(Wako)を添加し、70℃で10分間、熱処理を行った。SDS-PAGEゲルはBolt(商標) 4-12% Bis-Tris Plus gel(Thermo)を用い、泳動バッファーにはMES SDS Running Buffer(Thermo)を用いた。SDS-PAGE終了後、ゲルに展開されたタンパク質をPVDF膜(Trans-Blot(登録商標) Turbo TM Transfer Pack, Bio Rad)に転写した。タンパク質転写後のPVDF膜をブロッキング ワン(ナカライ)に浸漬し、室温で1時間振盪した後、一次抗体を含む洗浄溶液(10% ブロッキング ワン、1.5% Tween20(関東化学))中で4℃で1晩振盪した。一次抗体としては、1:100に希釈した抗HBs抗体(33A4)及び抗HBc抗体(7B2)(いずれも関東化学)、及び1:1000に希釈し抗HBx抗体(Abcam ab39716)を、内部標準として1:2000に希釈した抗β-アクチン抗体(Santa Cruz sc-47778)を、それぞれ使用した。
一次抗体で処理した翌日に、PVDF膜を室温で15分、2回洗浄し、予め二次抗体を添加した洗浄液中で、室温で1時間の振盪を行った。二次抗体としては、Peroxidase-conjugated AffiniPure Goat Anti-Mouse IgG(H+L)及びPeroxidase-conjugated AffiniPure Goat Anti-Rabbit IgG((H+L)(共にJackson Immuno Research)を用いた。
二次抗体で処理した後、PVDF膜を洗浄液を用いて室温で15分、2回洗浄し、Clarity (商標) Western ECL Substrate(BioRad)を用いて抗体で標識されたタンパク質を発色させた。発色の検出は、ケミルミイメージングシステム FUSION(VILBRE LOURMAT)を用いた。
8)細胞内HBV-RNAの測定
HepG2.2.15.7細胞を2×105 細胞/ウェルの濃度でコラーゲンコート12穴プレート(イワキ)に播種した。翌日、最終濃度2.5、5.0、10.0μMの薬剤を含む培養液に交換し、CO2インキュベーターにおいて72時間培養した。同様に、薬剤を添加した培養液と同じ濃度のDMSOを添加したウェルを用意してコントロールとした。薬物添加から72時間後、細胞を回収しRNeasy(登録商標)Mini Kit (QIAGEN)を用いて、RNAを抽出した。手順はキットに添付の取扱説明書に従った。抽出したRNAはPrime Script RT Master Mix (TaKaRa)を用いて逆転写しcDNAを合成した。リアルタイムPCRは、Platinum SYBER Green qPCR SuperMix-UDG with ROX(Thermo)を用い、Sommer, A. et al. Scientific reports 6, 26616 (2016)に記載されているpregenome RNA(3.5kb)、preS1 RNA(2.4kb)、preS2 RNA(2.1kb)及びHBx RNA(0.7kb)それぞれの増幅用プライマーを用いて行った。
実施例1 化合物のスクリーニング
北海道大学が保有する化合物・薬物ライブラリーに含まれる既存薬1600化合物に対してHepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を用いたスクリーニングを行い、同細胞のルシフェラーゼ活性を増加させた化合物を選抜した。選抜された化合物に対して、HepG2.2.15.7細胞を用いた抗HBV薬効評価試験を行い、ベンズイミダゾール骨格を共通構造とするメベンダゾール(Mebendazole)、フェンベンダゾール(Fenbendazole)及びアルベンダゾール(Albendazole)を選抜した。各化合物で処理したHepG2.2.15.7-ISRE-Luc細胞を用いたルシフェラーゼアッセイの結果を図1に示す。いずれの化合物もおおむね用量依存的にルシフェラーゼ活性を増加させた。
Figure 2021134181
実施例2 HepG2.2.15.7細胞を用いた抗HBV薬効評価試験
実施例1の3種の化合物について、HepG2.2.15.7細胞を用いた抗HBV薬効評価試験を行った。培養上清中HBs抗原の測定結果を図2に、メベンダゾール処理した細胞中のHBc抗原、HBs抗原及びHBx抗原の検出結果を図3に、フェンベンダゾール又は核酸アナログ製剤のエンテカビルで処理した細胞中のHBV-RNAの検出結果を図4に、それぞれ示す。メベンダゾール、フェンベンダゾール及びアルベンダゾールはいずれの濃度においてもHepG2.2.15.7細胞のHBs抗原分泌を抑制すること、及びメベンダゾールはHepG2.2.15.7細胞内の各HBVタンパク質の量を用量依存的に減少させること、フェンベンダゾールはエンテカビルよりも優位かつ用量依存的に細胞内HBV mRNA量を抑制することが確認された。
実施例3 PXB細胞を用いた抗HBV薬効評価試験
フェンベンダゾール及びエンテカビルについて、ヒト初代肝細胞(PXB細胞)を用いたHBV増殖抑制試験を行った。試験化合物添加から5日後の培養上清中HBs抗原の測定結果を図5に、培養上清中HBV-DNAの測定結果を図6に、それぞれ示す。フェンベンダゾールは、PXB細胞のHBs抗原量及びHBV-DNA量を減少させることが確認された。
配列番号1 HBx遺伝子を標的とするsiRNA(センス鎖)の塩基配列
配列番号2 HBx遺伝子を標的とするsiRNA(アンチセンス鎖)の塩基配列

Claims (10)

  1. 一般式(I)
    Figure 2021134181
    の化合物であって、式中、
    R1及びR2は、互いに独立して、水素又は-CO-R3又は-S-R3であり、
    R3は、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル又はアリールであり、
    ここで低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アルケニル、低級シクロアルケニル、低級アルキニル、低級シクロアルキニル及びアリールは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、シアノ、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4ハロアルケニル、C3-4アルキニル、C3-4ハロアルキニル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4アルキルチオ、C1-4アルキルスルフィニル又はC1-4アルキルスルホニルで置換されていてもよい、
    前記化合物、又は薬学的に許容されるその塩を含有する、抗B型肝炎ウイルス剤。
  2. 一般式(I)中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が-CO-R3又は-S-R3である、請求項1に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  3. 一般式(I)中、R1及びR2の一方が水素であり、他方が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル又はフェニルである、請求項1に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  4. 一般式(I)中、R1が-CO-R3又は-S-R3であり、R2が水素であり、R3がハロゲンで置換されていてもよいフェニルである、請求項1に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  5. 一般式(I)中、R1が水素であり、R2が-CO-R3又は-S-R3であり、R3がハロゲンで置換されていてもよい低級アルキルである、請求項1に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  6. 一般式(I)の化合物が、フェンベンダゾール、メベンダゾール又はアルベンダゾールである、請求項1に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  7. B型肝炎ウイルスの感染に起因する疾患の予防及び/又は治療のための医薬組成物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  8. インターフェロン又はペグインターフェロンと組み合わせるための、請求項7に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  9. B型肝炎ウイルスの感染に起因する疾患が、肝炎、肝硬変又は肝臓がんである、請求項7又は8に記載の抗B型肝炎ウイルス剤。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の抗B型肝炎ウイルス剤と、インターフェロン又はペグインターフェロンとの組み合わせ。
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