JP2021133977A - 保温容器 - Google Patents

保温容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2021133977A
JP2021133977A JP2020033244A JP2020033244A JP2021133977A JP 2021133977 A JP2021133977 A JP 2021133977A JP 2020033244 A JP2020033244 A JP 2020033244A JP 2020033244 A JP2020033244 A JP 2020033244A JP 2021133977 A JP2021133977 A JP 2021133977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cushioning material
heat insulating
temperature cushioning
pack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020033244A
Other languages
English (en)
Inventor
幹彦 田中
Mikihiko Tanaka
幹彦 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
Priority to JP2020033244A priority Critical patent/JP2021133977A/ja
Publication of JP2021133977A publication Critical patent/JP2021133977A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)

Abstract

【課題】容器内での温度変化に対して緩衝作用を発揮する保温容器を提供すること。【解決手段】被収容物が収容される収容空間を有する容器本体を備えた保温容器であって、前記収容空間には、該収容空間の温度変化を抑制するための温度緩衝材が備えられ、該温度緩衝材の温度伝導率が、1×10−8m2/s以上である保温容器を提供する。【選択図】 図3

Description

本発明は保温容器に関する。
従来、発泡スチロールなどと称される断熱性に優れた保温容器に保冷を必要とする被収容物を収容して運搬や保管を行うのに際し、被収容物に対して冷熱を供給するための保冷材を併せて収容することが行われている。
また、下記特許文献1では、容器内に温熱を供給するための加温材として使い捨てカイロを保温容器内に収容することが開示されている。
特開2016−141424号公報
前記保冷材や前記加温材は、通常、被収容物が収容されている収容空間に対して温熱や冷熱を放出して前記被収容物に対して間接的に熱エネルギーを供給すべく被収容物とは離れた形で配置されるか、又は、被収容物に直接的に熱エネルギーを供給すべく被収容物と接する状態で容器内に配される。
保冷材や加温材を備えた従来の保温容器では、保冷材や加温材によって能動的な熱エネルギーの供給が行われるため、容器から失われる熱と保冷材や加温材によって供給される熱エネルギーとのバランスが保たれている間は特に問題が生じないものの、バランスが崩れると容器の内部が冷え過ぎたり温まり過ぎたりすることにもなりかねない。
このような観点から容器の内部の温度変化に対して受動的に作用し、温度変化に応じて熱の吸収や放出を行う緩衝材のようなものを容器の内部に設けることが好ましいと言える。
しかしながら、これまでは受動的に作用して容器内の収容空間の温度変化に対して緩衝作用を発揮する温度緩衝材を利用することについては殆ど検討がなされておらず、そのような技術については確立がされていない。
そこで、本発明は、容器内での温度変化に対して緩衝作用を発揮する保温容器を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本発明は、
被収容物が収容される収容空間を有する容器本体を備えた保温容器であって、
前記収容空間には、該収容空間の温度変化を抑制するための温度緩衝材が備えられ、
該温度緩衝材の温度伝導率が、1×10−8/s以上である保温容器、を提供する。
本発明の保温容器においては、被収容物を収容する収容空間に高い温度伝導率を有する温度緩衝材が収容されているため、容器内で温度変化が生じた際に前記温度緩衝材から素早く熱エネルギーが供給されて該温度変化が抑制される。
即ち、本発明によれば容器内での温度変化に対して緩衝作用を発揮する保温容器が提供され得る。
一実施形態に係る保温容器の一例を示した概略斜視図。 保温容器の容器本体の構造を示した概略断面図(図1のII−II線矢視断面図)。 保温容器での被収容物と温度緩衝材パックとの配置の一態様を示した概略図。 複数の温度緩衝材パックを配置する際の一態様を示した概略図。 被収容物との接触を避けた温度緩衝材パックの配置の一態様を示した概略図。 被収容物との接触を避けて温度緩衝材パックを配置した際の被収容物の温度変化を観察した結果を示すグラフ。 被収容物を覆うようにして温度緩衝材パックを配置した際の被収容物の温度変化を観察した結果を示すグラフ。 温度緩衝材パックを用いなかった場合の被収容物の温度変化を観察した結果を示すグラフ。
以下に本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。
本実施形態の保温容器は、被収容物が収容される収容空間を有する容器本体を備えた保温容器であって、前記収容空間には、該収容空間の温度変化を抑制するための温度緩衝材が備えられ、該温度緩衝材の温度伝導率が、1×10−8/s以上であることを特徴としている。
本実施形態では保温容器が蓋付容器である場合を例に本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように本実施形態の保温容器1は、上部に開口を有する容器本体10と、該容器本体10の前記開口を塞ぐ蓋体20とを備えた蓋付容器である。
図1に示すよう本実施形態における保温容器1は、蓋体20を容器本体10に装着した際に直方体状となるように形成されている。
前記容器本体10は、被収容物を出し入れし得るように前記のように上部に開口を有している。
図1、図2に示すように、該容器本体10は、底壁部11と、前記底壁部11の外周より立ち上る側壁部12とを有し、前記被収容物を収容する収容空間1aが前記底壁部11の内壁面と前記側壁部12の内壁面とによって画定されており、前記側壁部12の頂部によって上面視矩形の前記開口が画定されている。
図3に示すように、被収容物100は、前記側壁部12によって包囲された状態となるように底壁部11の上方に配される。
本実施形態の保温容器1は、前記被収容物100を上方から覆うように前記温度緩衝材パック30が配されている。
本実施形態の該温度緩衝材パック30は、流動性を有する温度緩衝材30aが袋30bに収容されたものであり、柔軟性に富んだ樹脂フィルム製の袋30bに前記温度緩衝材30aが封入されたものである。
本実施形態における温度緩衝材30aは、温度緩衝材パック30の状態で用いられることで容器本体10に対して着脱自在な取り扱いが容易となっている。
本実施形態においては、前記温度緩衝材30aが流動性を有し、前記温度緩衝材30aと、該温度緩衝材30aを収容する袋30bとを備えた温度緩衝材パック30が前記収容空間1aに備えられているため、温度緩衝材パック30が易変形性を備え、被収容物100の表面形状に対する追従性に優れている。
即ち、本実施形態においては、温度緩衝材パック30と被収容物100との間に大きな接触面積を確保することができ、高い温度緩衝性が発揮され得る。
前記温度緩衝材パック30の収容量は、温度緩衝材30aの種類や求められる温度緩衝性などによって異なるが、収容空間1aに前記温度緩衝材30aの占める容積割合が5%以上となるように設定されることが好ましく、10%以上となるように設定されることがより好ましく、20%以上となるように設定されることがさらに好ましい。
本実施形態においては、前記容器本体10が、上部に開口を有し、上方に前記被収容物100が配される底壁部11と、該被収容物100を包囲するように前記底壁部11の外周より立ち上る側壁部12とを備え、前記底壁部11の上方に配された前記被収容物100を上方から覆うように前記温度緩衝材パック30が配されているため、蓋体20の開閉などによって収容空間1aにおける温度とは異なる外気が前記開口を通じて内部に入り込んだとしても前記被収容物100の温度変化を抑制することができる。
前記温度緩衝材パック30は、上面視(前記開口より前記被収容物100を見た状態)において収容する温度緩衝材30aが前記被収容物100の50%以上(面積割合)を覆うように配されることが好ましい。
上面視において前記温度緩衝材30aが前記被収容物100を覆う面積の割合は、75%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
前記温度緩衝材パック30は、温度緩衝材30aが被収容物100の上面全てを覆うように配されることが好ましく、図3に示すように、温度緩衝材30aが被収容物100を側面側からも覆うように配されることが好ましい。
本実施形態における保温容器1は、単一の前記温度緩衝材パック30のみが備えられている必要はなく、図4に示すように、第1温度緩衝材パック31と第2温度緩衝材パック32とを含む複数の温度緩衝材パック30が収容空間1aに備えられていてもよい。
本実施形態では、複数の前記温度緩衝材パック30を有し、該複数の前記温度緩衝材パック30は、前記底壁部11を覆うように配されている第1温度緩衝材パック31と、該第1温度緩衝材パック31と上下方向に対向し、且つ、前記第1温度緩衝材パック31との間に前記被収容物100を挟み込むように配されている第2温度緩衝材パック32とを含むため前記被収容物100の温度変化をより一層抑制することができる。
第1温度緩衝材パック31と第2温度緩衝材パック32とを含む複数の温度緩衝材パック30が用いられる場合、第1温度緩衝材パック31での温度緩衝材30a(第1温度緩衝材31a)と第2温度緩衝材パック32での温度緩衝材30a(第2温度緩衝材32a)とは、流動性などの特性や材質などが共通していても異なっていてもよい。
同様に、第1温度緩衝材パック31に用いられている袋30b(第1袋31b)と、第2温度緩衝材パック32に用いられている袋30b(第2袋32b)とは、柔軟性などの特性や厚さ、材質などが異なっていてもよい。
本実施形態の保温容器1では、図3、図4に示すように温度緩衝材パック30を被収容物100に接するように配置してもよく、図5に示すように温度緩衝材パック30を載置する載置台40を設けて被収容物100とは離れた位置に温度緩衝材パック30を配置するようにしてもよい。
図5においては、載置台40で温度緩衝材パック30を下方から支持して被収容物100の上方に温度緩衝材パック30を配置しているが、温度緩衝材パック30と被収容物100とが離間する方向は横方向であってもよく、その場合は、仕切り材などが温度緩衝材パック30と被収容物100との間に介在するようにすればよい。
前記温度緩衝材パック30を被収容物100から離して配置する場合でも、被収容物100からの距離が50mm以内となるように配置することが好ましく、40mm以内となるように配置することがより好ましく、30mm以内に配置することがさらに好ましい。
前記温度緩衝材30aは、前記の通り温度伝導率が、1×10−8/s以上である。
温度緩衝材30aの温度伝導率は、1×10−5/s以下であることが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、熱伝導率が0.2W/m・K以上7.0W/m・K以下、密度が1000kg/m以上3000kg/m以下、且つ、比熱が650J/kg・K以上4200J/kg・K以下であることが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、温度伝達率が1.4×10−7/s以上1.5×10−7/s以下、熱伝達率が0.5W/m・K以上0.7W/m・K以下、密度が900kg/m以上1100kg/m以下、且つ、比熱が4000J/kg・K以上4200J/kg・K以下であることが、特に好ましい。
温度緩衝材30aの温度伝導率(α)は、温度緩衝材30aの熱伝導率(κ)、比熱(c)、及び、密度(ρ)から下記の関係式により導き出すことができる。
α=κ/(c・ρ)
尚、本実施形態におけるこれらの特性値については、特段のことわりが無い限りにおいて温度緩衝材30aの温度が20℃の場合の値を意味する。
前記密度(ρ)は、温度緩衝材30aの単位体積当たりの質量を測定することで計算によって求めることができる。
温度緩衝材30aの熱伝導率(κ)は、熱伝導率測定装置(Rigaku社製、商品名「熱伝導率測定装置TCi」)を測定装置として用い、測定温度25℃で測定することにより求めることができる。
なお、温度緩衝材30aが液体状である場合には、2mLを測定試料とし、温度緩衝材30aが固体状である場合には、固体状の温度緩衝材30aを平面寸法17mmφ、厚さ0.5mmのシート状に成形したものを測定試料とする。
温度緩衝材30aの比熱(c)は、DSC法により測定することができる。比熱測定は、エスアイアイナノテクノロジー社製のDSC6220を用い、昇温速度10℃/min、温度範囲20〜300℃の条件下で行い、得られたデータを基に、JISハンドブック(比熱容量測定方法K−7123)に記載された方法で比熱を算出することができる。
なお、温度緩衝材30aが液体状である場合には、サンプルパンとして密閉パンを用いる。
流動性を有する本実施形態での前記温度緩衝材30aは、例えば、液体や柔らかなゲルのような液状物であってもよく、粉末状やビーズ状の粒状物であってもよい。
前記温度緩衝材30aは、液状物であることが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、固体への相転移温度が0℃以下の液状物であることが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、例えば、塩化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、及び、エチレングリコール水溶液からなる群より選ばれる1以上の水溶液を含むことが好ましく、塩化カリウム水溶液及び塩化ナトリウム水溶液の濃度は、0.5質量%以上3.0質量%以下であることが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、増粘剤をさらに含んでもよい。
増粘剤としては、例えば、ビスコース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系増粘剤;ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体等のポリアクリル酸系増粘剤;グアーガム、キサンタンガム等の多糖類系増粘剤;モンモリロナイト等の粘土系増粘剤;フュームドシリカ等があげられる。
増粘剤を含有することで前記袋30bにピンホールなどの欠陥が生じたとしても温度緩衝材30aが袋30bから漏洩し難くなり、被収容物100に温度緩衝材30aが付着してしまうことを抑制することができる。
但し、温度緩衝材30aの粘度が高すぎる場合、被収容物100の表面形状に対する十分良好な追従性が発揮され難くなる。
前記温度緩衝材30aは、JIS K 2220「グリース」で規定の方法によって25℃の温度で測定した際に200以上の“ちょう度”を示す程度に流動性を発揮することが好ましい。
前記温度緩衝材30aは、250以上の“ちょう度”を示すことがより好ましく、300以上の“ちょう度”を示すことがさらに好ましい。
前記温度緩衝材30aの良好な流動性が温度緩衝材パック30の易変形性として十分に活用されるために前記袋30bは、薄く且つ柔軟であることが好ましい。
前記袋30bは、厚さが0.1mm以下の樹脂フィルムで構成されていることが好ましい。
該樹脂フィルムの厚さは、0.09mm以下であることがより好ましく、0.08mm以下であることがさらに好ましい。
該樹脂フィルムは、過度に薄いと温度緩衝材パック30が破損し易くなってしまうおそれがある。
温度緩衝材パック30に十分な強度を持たせる上で樹脂フィルムの厚さは、0.02mm以上であることが好ましく、0.03mm以上であることがより好ましく、0.04mm以上であることがさらに好ましい。
前記袋30bを構成する樹脂フィルムは、例えば、ポリプロピレン樹脂フィルムやポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムなどの一般的な樹脂フィルムであってもよい。
前記袋30bを構成する樹脂フィルムは、単層構造である必要はなく積層構造を有していてもよい。
例えば、前記樹脂フィルムは、最表層にヒートシール層を有していてもよい。
前記樹脂フィルムは、熱伝導性に優れる点から、金属層を有していてもよい。
前記金属層は、アルミニウム層であることが好ましい。
該アルミニウム層は、アルミニウム箔によって構成されても、アルミニウム蒸着被膜によって構成されてもよい。
樹脂フィルムの薄肉化が容易である点においてアルミニウム層は、アルミニウム蒸着被膜によって構成されていることが好ましい。
温度緩衝材パック30を収容する容器本体10や蓋体20は、プラスチック製であっても、紙製であってもよく、木製や金属製であってもよい。
前記容器本体10や前記蓋体20は、プラスチック製であることが好ましく、プラスチック発泡体製であることがより好ましい。
容器本体10や蓋体20は、例えば、ビーズ発泡成形体であることが好ましい。
本実施形態の保温容器1では、容器本体10に被収容物100や温度緩衝材パック30を収容するのは、例えば、これらが何れも一般的な気温(5℃以上35℃以下)と同程度の温度になっている状態で実施することができる。
そして、保温容器1の収容空間1aに収容された後は、周囲の温度が大きく変化したとしても収容空間1aの気温や被収容物100の温度に変化が生じることが温度緩衝材パック30によって抑制される。
尚、上記のような機能を発揮する上において、温度緩衝材30aは、必ずしも、温度緩衝材パック30のような態様で収容空間1aに収容される必要はなく、単体で収容空間1aに収容されてもよい。
また、上記例示は、あくまで限定的なものであり、本発明は上記例示に何等限定されるものではない。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(容器本体)
厚さ5mmのプラスチック発泡ボードを用いて、上部に開口を有する横長な直方体状の容器本体を作製した。
容器本体の作製では、5枚のプラスチック発泡ボードを用い、該プラスチック発泡ボードの内の1つで底壁部を構成し、残り4つで側壁部を構成した。
そして、容器本体は、縦100mm×横200mm×深さ100mmの直方体状の収容空間を有する形状となるように作製した。
(被収容物)
小型プラスチックボトルに10mLの水を入れてこれを被収容物とし、前記容器本体の底壁部の中央部に載置した。
<検証1:非接触>
(検証1−1:試料No.「N−100」)
約100gのゲル状の温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用意し、これを被収容物(小型プラスチックボトル)の横に、被収容物には直接触れないようにセットした。
(検証1−2:試料No.「N−200」)
約200gのゲル状の温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証1−1と同様に温度緩衝材パックをセットした。
(検証1−3:試料No.「N−400」)
約200gのゲル状の温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを2つ用い、被収容物の両横にそれぞれ温度緩衝材パックを1つずつ配置したこと以外は検証1−1、1−2と同様に温度緩衝材パックをセットした。
この状態で、まずは、環境温度を約7.5℃とし、温度緩衝材パックや被収容物が十分に環境温度に馴染んだ状態で試験を開始した。
試験は、試験開始から環境温度を約32℃に切り替え、試験開始から5時間まではその温度を維持し、次の5時間(5〜10時間)は、再び環境温度を約7.5℃とし、さらに次の5時間(10〜15時間)は、再度環境温度を約32℃とし、最後の5時間(15〜20時間)を再び環境温度を約7.5℃として被収容物の温度がどのように変化するかを観察した。
結果を、図6に示す。
尚、図6は、縦軸が環境又は被収容物の温度(℃)であり、横軸が経過時間(h)である。
後述の図7、図8も同じである。
<検証2:接触(被覆)>
(検証2−1:試料No.「C−30」)
約30g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを被収容物(小型プラスチックボトル)の上に被せて検証1−1と同様に環境温度を変化させて被収容物の温度変化を観察した。
(検証2−2:試料No.「C−60」)
約60g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証2−1と同様に被収容物の温度変化を観察した。
(検証2−3:試料No.「C−100」)
約100g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証2−1と同様に被収容物の温度変化を観察した。
(検証2−4:試料No.「C−200」)
約200g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証2−1と同様に被収容物の温度変化を観察した。
(検証2−4:試料No.「C−400」)
約400g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証2−1と同様に被収容物の温度変化を観察した。
(検証2−5:試料No.「C−600」)
約600g温度緩衝材が樹脂フィルム製の袋に収容されている温度緩衝材パックを用いたこと以外は検証2−1と同様に被収容物の温度変化を観察した。
結果を、図7に示す。
図6、図7に示された結果では、温度緩衝材パックを被収容物から離して配置しても、被収容物を上から覆うように配置しても温度緩衝効果が発揮されることがわかる。
また、これらの図からは、自明ながら、温度緩衝材が多い方が高い温度緩衝効果が発揮されることがわかる。
<検証3:比較実験>
(検証3−1:試料No.「X−1」)
温度緩衝材パックを配置することなく検証1、検証2と同様に環境温度を変化させて被収容物(小型プラスチックボトル)の温度変化を観察した。
(検証3−2:試料No.「X−2」)
小型プラスチックボトルの水の量を倍の20mLとしたこと以外は検証3−1と同様に温度緩衝材パックなしで被収容物(小型プラスチックボトル)の温度変化を観察した。
(検証3−3:試料No.「X−3」)
容器本体を構成するプラスチック発泡ボードの厚さを倍の10mmとしたこと以外は検証3−1と同様に温度緩衝材パックなしで被収容物(小型プラスチックボトル)の温度変化を観察した。
結果を図8に示す。
図にも示されているように、温度緩衝材パックなしでは、被収容物が環境温度に影響されて容易に温度変化してしまうことがわかる。
以上のことからも、本発明によれば容器内での温度変化に対して緩衝作用を発揮する保温容器が提供されることがわかる。
1:保温容器、
10:容器本体、11:底壁部、12:側壁部、
20:蓋体、
30:温度緩衝材パック、31:第1温度緩衝材パック、32:第2温度緩衝材パック、
30a:温度緩衝材、31a:第1温度緩衝材、32a:第2温度緩衝材、
30b:袋、31b:第1袋、32b:第2袋、
40:載置台、
100:被収容物。

Claims (8)

  1. 被収容物が収容される収容空間を有する容器本体を備えた保温容器であって、
    前記収容空間には、該収容空間の温度変化を抑制するための温度緩衝材が備えられ、
    該温度緩衝材の温度伝導率が、1×10−8/s以上である保温容器。
  2. 前記温度緩衝材が流動性を有し、
    前記温度緩衝材と、該温度緩衝材を収容する袋とを備えた温度緩衝材パックが前記収容空間に備えられている請求項1記載の保温容器。
  3. 前記流動性を有する前記温度緩衝材が液状物又は粒状物である請求項2記載の保温容器。
  4. 前記容器本体が、上部に開口を有し、上方に前記被収容物が配される底壁部と、該被収容物を包囲するように前記底壁部の外周より立ち上る側壁部とを備え、
    前記底壁部の上方に配された前記被収容物を上方から覆うように前記温度緩衝材パックが配されている請求項2記載の保温容器。
  5. 複数の前記温度緩衝材パックを有し、
    該複数の前記温度緩衝材パックは、前記底壁部を覆うように配されている第1温度緩衝材パックと、該第1温度緩衝材パックと上下方向に対向し、且つ、前記第1温度緩衝材パックとの間に前記被収容物を挟み込むように配されている第2温度緩衝材パックとを含む請求項4記載の保温容器。
  6. 前記温度緩衝材パックの前記袋は、アルミニウム層を備えた厚さが0.02mm以上0.1mm以下の樹脂フィルムで構成されている請求項2乃至5の何れか1項に記載の保温容器。
  7. 前記温度緩衝材が、塩化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、及び、エチレングリコール水溶液からなる群より選ばれる1以上の水溶液と、増粘剤とを含む液状物である請求項2乃至6のいずれか1項に記載の保温容器。
  8. 前記温度緩衝材は、
    熱伝導率が0.2W/m・K以上7.0W/m・K以下、
    密度が1000kg/m以上3000kg/m以下、且つ、
    比熱が650J/kg・K以上4200J/kg・K以下である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の保温容器。
JP2020033244A 2020-02-28 2020-02-28 保温容器 Pending JP2021133977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020033244A JP2021133977A (ja) 2020-02-28 2020-02-28 保温容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020033244A JP2021133977A (ja) 2020-02-28 2020-02-28 保温容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021133977A true JP2021133977A (ja) 2021-09-13

Family

ID=77660058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020033244A Pending JP2021133977A (ja) 2020-02-28 2020-02-28 保温容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021133977A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000043946A (ja) * 1998-08-03 2000-02-15 Toru Sueyoshi 低温貯蔵及び輸送容器
JP2010260617A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Masazumi Tanaka 試料輸送用ユニット、試料輸送容器、並びに、試料輸送方法
JP2017077925A (ja) * 2015-05-28 2017-04-27 シャープ株式会社 蓄熱パック、熱交換ユニットおよび蓄熱パックの製造方法
WO2018003768A2 (ja) * 2016-06-28 2018-01-04 シャープ株式会社 保冷容器、保冷皿および赤ワイン用サーバー
WO2018154785A1 (ja) * 2017-02-27 2018-08-30 剛士 田邊 温度管理ケース

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000043946A (ja) * 1998-08-03 2000-02-15 Toru Sueyoshi 低温貯蔵及び輸送容器
JP2010260617A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Masazumi Tanaka 試料輸送用ユニット、試料輸送容器、並びに、試料輸送方法
JP2017077925A (ja) * 2015-05-28 2017-04-27 シャープ株式会社 蓄熱パック、熱交換ユニットおよび蓄熱パックの製造方法
WO2018003768A2 (ja) * 2016-06-28 2018-01-04 シャープ株式会社 保冷容器、保冷皿および赤ワイン用サーバー
WO2018154785A1 (ja) * 2017-02-27 2018-08-30 剛士 田邊 温度管理ケース

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11518602B2 (en) Thermally insulated container
US20220281671A1 (en) Shipping system for storing and/or transporting temperature-sensitive materials
US10625922B2 (en) Device and methods for transporting temperature-sensitive material
JP5402416B2 (ja) 定温保管容器及び輸送方法
US6135273A (en) Thermal bag
US20220002070A1 (en) Shipping system for storing and/or transporting temperature-sensitive materials
WO2008133374A1 (en) Cool-keeping system
CN207312137U (zh) 一种试剂瓶转移收纳盒
JP5049169B2 (ja) 農産物の予冷方法及び包装体
JP6572590B2 (ja) 定温輸送容器
CA2918261A1 (en) Plate for serving hot meals thereon
JP2021133977A (ja) 保温容器
WO2010044107A2 (en) Thermal control container for perishable and non-perishable products
JP6501579B2 (ja) 定温保管容器
US10969166B2 (en) Insert for hard cooler
JP2012131539A (ja) 保冷容器
JP2003160173A (ja) 保冷包装容器、保冷容器、冷媒収納容器、冷熱制御仕切り及び移送方法
CN213922008U (zh) 一种添加保护膜食品包装盒
JP3132387U (ja) 包装体
CN209142594U (zh) 一种屋型包装盒
JP2020100438A (ja) 恒温構造体
CN219383163U (zh) 一种保温纸箱
ES1079214U (es) Carcasa de Poliestireno expandido aislante de botellas
JP3191286U (ja) 配送用保冷容器・保冷コンテナセット
RU26637U1 (ru) Контейнер для хранения пищевых продуктов

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230926

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231020