JP2021133789A - 車両のバッテリ温度調整装置、車両、及び車両のバッテリ温度調整方法 - Google Patents

車両のバッテリ温度調整装置、車両、及び車両のバッテリ温度調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、エンジンの十分な始動性能を確保できる、車両のバッテリ温度調整装置を提供する。【解決手段】エンジンルーム100内にバッテリ501を搭載した車両のバッテリ温度調整装置900であって、間隙504を有した状態で、内側にバッテリ501を収容する箱体503と、第1エアダクト301と、上流側が間隙504に連通する第2エアダクト302と、箱体503に設けられ、エンジン201に向かって開口する箱体吸気口507Aと、第1エアダクト301からの第1吸気量と、第2エアダクト302からの第2吸気量と、を調整する吸気量調整バルブ305と、吸気量調整バルブ305の作動を制御するコントローラ800と、を備え、コントローラ800は、雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、雰囲気温度が第1閾値温度以上と判定した場合と比べて、第2吸気量の割合を増加させる。【選択図】図1

Description

本開示は、車両のバッテリ温度調整装置、当該バッテリ温度調整装置を備えた車両、及び車両のバッテリ温度調整方法に関する。
従来、車両に搭載されたバッテリの温度管理を行うことが知られている。
例えば特許文献1では、エンジン始動後に、空調用温風の一部を電池パックに当てるとともに、エンジンの冷却水を熱源とした温水ヒータで直接電池パックを加熱する技術が開示されている。
特開2009−73430号公報
ところで、エンジン始動時のスターターモーターへの給電や、エンジン停止状態において車内照明やオーディオ機器が使用される際の給電を主な目的としてエンジンルーム内に小型のバッテリが搭載され得る。このような小型のバッテリは、車両のエンジン始動時等に、瞬間的な大電流放電が必要となる。
しかしながら、特に冬場や寒冷地等の外気温が低い環境下では、エンジン停止時にはこのような小型のバッテリ及びその周辺の温度が極度に低下し、バッテリの内部抵抗が増加し得る。そうすると、バッテリの放電電圧が低下し、エンジンの十分な始動性能を確保できないという問題があった。
また、特許文献1の技術は、エンジン始動後に車載の電池パックを昇温させる技術であるから、上述の小型のバッテリの昇温には適用が困難である。
そこで、本開示では、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、エンジンの十分な始動性能を確保できる、車両のバッテリ温度調整装置、当該バッテリ温度調整装置を備えた車両、及び車両のバッテリ温度調整方法を提供する。
上記の課題を解決するために、本開示では、エンジン駆動中において、エンジンからの排熱により暖められた空気を、バッテリを収容する箱体内に予め導入しておき、エンジン停止後もバッテリ及びその周辺の温度を適切な温度範囲に維持するようにした。
すなわち、ここに開示する装置は、エンジンルーム内にバッテリを搭載した車両のバッテリ温度調整装置であって、前記バッテリの表面との間に間隙を有した状態で内側に前記バッテリを収容する箱体と、エンジンの燃焼室に吸気を導く吸気通路に設けられた第1エアダクトと、前記吸気通路に設けられ、上流側が前記間隙に連通する第2エアダクトと、前記箱体に設けられ、前記エンジンに向かって開口する吸気口と、前記第1エアダクトから導入される第1吸気量と、前記第2エアダクトから導入される第2吸気量と、を調整する吸気量調整部と、前記箱体内の雰囲気温度を取得し、該雰囲気温度に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第1吸気量及び前記第2吸気量の和に占める前記第2吸気量の割合を増加させるように構成されていることを特徴とする。
第2エアダクトは箱体の間隙に連通しているから、第2吸気量の割合を増大させると、エンジンからの排熱により暖められた空気が、吸気口を通じて箱体の間隙に取り込まれる。本構成によれば、エンジン駆動中において、バッテリを収容する箱体内の温度が第1閾値温度よりも低いときに、エンジン周辺の暖かい空気を箱体内の間隙に導入することにより、バッテリ周辺の雰囲気温度を高めることができる。そうして、エンジン停止後も、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。なお、本明細書において、「吸気口がエンジンに向かって開口する」とは、吸気口が、エンジンルーム内においてエンジンが配置されている方向に向かって、すなわちエンジン及び/又はエンジンの周辺に向かって開口することを意味する。また、本明細書において、「エンジンの周辺」とは、エンジンからの排熱が到達し得る範囲を意味する。なお、吸気口は、暖かい空気をより確実に取り込む観点から、エンジンの周辺に配置されていることが好ましい。
なお、第1閾値温度は、バッテリ及びその周辺の温度の低下を抑制する観点から、20℃以上50℃以下であることが望ましい。
一実施形態では、前記吸気口は、前記エンジンの排気マニホールドの上方に向かって開口する。
本構成では、箱体の吸気口がエンジンの排気マニホールドの上方に向かって開口しているから、第2吸気量を増加させると、エンジンの排気マニホールド周辺の暖かい空気を箱体内に導入することができる。これにより、バッテリ周辺の雰囲気温度を効果的に高め、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
一実施形態では、前記コントローラは、前記第2吸気量の割合を増加させた後に、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度よりも高い第2閾値温度に到達したと判定した場合には、前記雰囲気温度が前記第2閾値温度に到達する直前までと比べて、前記第2吸気量の割合を低下させるように構成されている。
箱体内の雰囲気温度が第1閾値温度よりも低く、第2吸気量の割合を増加させると、やがて箱体内の雰囲気温度は上昇していく。しかしながら、箱体内の雰囲気温度が過上昇となると、かえってバッテリの内部抵抗が増大し、充放電特性が低下するおそれがある。本構成では、箱体内の雰囲気温度が第1閾値温度よりも高い第2閾値温度に到達したときに、第2吸気量の割合を低下させる。これにより、箱体内の雰囲気温度の過上昇を抑制し、当該雰囲気温度をバッテリの充放電特性に好適な温度に保持できる。
なお、前記第2閾値温度と前記第1閾値温度との差は、箱体内の雰囲気温度の過上昇を効果的に抑制する観点から、5℃以上10℃以下であることが望ましい。
一実施形態では、前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上であり且つ、該第1閾値温度よりも高い第2閾値温度未満と判定した場合には、前記第2吸気量の割合を所定値に設定するように構成されており、前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第2閾値温度以上と判定した場合には、前記第2吸気量の割合を前記所定値以下とするように構成されている。
箱体内の雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満の場合に、第2吸気量の割合を所定値とすることにより、バッテリ周辺の雰囲気温度をバッテリの充放電特性に好適な温度に保持できる。また、例えば第2吸気量の割合を増加させた結果、箱体内の雰囲気温度が第2閾値温度以上となった場合であっても、第2吸気量の割合を所定値以下とすることにより、箱体内の雰囲気温度の過上昇を抑制できる。そうして、箱体内の雰囲気温度をバッテリの充放電特性に好適な温度に保持できる。
なお、所定値は、雰囲気温度を効果的に維持する観点から、例えば0%以上10%以下とすることができる。
一実施形態では、前記コントローラと接続され、前記雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段をさらに備え、前記コントローラは、前記雰囲気温度検出手段により検出された前記雰囲気温度に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御する。
本構成によれば、箱体内の雰囲気温度の検出値に基づいて、吸気量調整部の作動の制御を行うから、バッテリ周辺の温度を精度よく管理できる。
一実施形態では、前記コントローラと接続され、前記車両の車速を検出する車速検出手段と、前記コントローラと接続され、前記車両の外気温を検出する外気温検出手段と、をさらに備え、前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合であって、前記車速が所定速度未満且つ前記車両の外気温が第3閾値温度未満と判定した場合には、前記車速が所定速度以上又は前記車両の外気温が第3閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第2吸気量の割合を増加させる。
箱体内の雰囲気温度が第1閾値温度以上であっても、車速が所定速度未満であれば、駐車等によりエンジンが停止する可能性が高くなる。車速がゼロになってからでは、エンジンの吸気量自体が少ないことに加え、すぐにエンジンが停止される、すなわちキーオフされる可能性もある。そして、外気温が低い場合には、エンジンが停止すると箱体内の温度が急激に低下してしまうおそれがある。従って、このような場合には、車速がゼロよりも大きい状態で箱体内の雰囲気温度を予め上昇させておくことが望ましい。本構成では、箱体内の雰囲気温度が第1閾値温度以上であっても、車速が所定速度未満且つ外気温が第3閾値温度未満である場合に、駐車等のエンジン停止に備えて第2吸気量の割合を増加させ、予め吸気口から箱体内に暖かい空気を取り込んでおく。これにより、エンジン停止中に箱体内の雰囲気温度が急激に低下することを抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
なお、前記所定速度は、通常の走行に影響を与えることなく、駐車等のエンジンの停止が十分に予測され得る速度であり、且つ十分な第2吸気量を確保できる速度であることが望ましく、例えば10km/h以上15km/h以下である。
前記第3閾値温度は、限定する意図ではないが、箱体内の雰囲気温度の極度の低下を抑制する観点から、好ましくは20℃以下である。
一実施形態では、前記コントローラは、前記第2吸気量の割合を増加させるときに、前記雰囲気温度が低いほど、前記第2吸気量の割合の増加率を増大させるように構成されている。
箱体内の雰囲気温度が低いほど、バッテリの充放電特性が低下し、エンジンの始動性能が低下する可能性が高まる。本構成では、箱体内の雰囲気温度が低いほど、第2吸気量の割合の増加率を増大させるから、箱体内の雰囲気温度をより高めることができる。そうして、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
一実施形態では、前記箱体は、断熱性を有する。
本構成によれば、箱体内の雰囲気温度の低下を効果的に抑制できる。
好ましくは、前記箱体は、樹脂製の箱体、又は、真空二重壁を備えた箱体である。
本構成によれば、箱体の高い保温性を確保できるから、箱体内の雰囲気温度の低下を効果的に抑制できる。
一実施形態では、前記箱体は、前記吸気口又は前記吸気口の近傍に設けられ、前記箱体の内部から前記吸気口を通じて外部に排出される空気の流れを抑制する逆止弁を備えている。
本構成によれば、箱体内に取り込んだ空気が、駐車中等エンジンの停止中に箱体内から漏れ出すことを抑制できる。そうして、箱体の保温性を高めることができる。
一実施形態では、前記第1エアダクトの最小流路断面積は、前記第2エアダクトの最小流路断面積よりも大きく、前記吸気量調整部は、前記第1エアダクト側に設けられた吸気量調整バルブである。
本構成では、第1エアダクトの最小流路断面積が第2エアダクトの最小流路断面積よりも大きいから、第1エアダクトは第2エアダクトよりも吸気抵抗が小さい。そうすると、第1エアダクト側に設けられた吸気量調整バルブを全開として、第1吸気量を増加させた場合には、第1吸気量及び第2吸気量の和に占める第2吸気量の割合を間接的に抑制できる。一方、吸気量調整バルブの開度を調整して第1吸気量を低下させると、上記和に占める第2吸気量の割合を間接的に増加させることができる。そうして、第1エアダクト側に設けられた吸気量調整バルブにより第1吸気量を調整するだけで上記和に占める第2吸気量の割合を調整できるから、装置の構成を簡略化できる。
一実施形態では、前記吸気量調整部は、前記第1エアダクト側に設けられ、前記第1吸気量を調整する第1バルブと、前記第2エアダクト側に設けられ、前記第2吸気量を調整する第2バルブと、を備えている。
本構成によれば、第1バルブ及び第2バルブにより第1吸気量及び第2吸気量の各々をそれぞれ独立して調整できるから、より精度よく吸気量の割合の調整ができる。
一実施形態では、装置は、エンジンルーム内にバッテリを搭載した車両のバッテリ温度調整装置であって、前記バッテリの表面との間に間隙を有した状態で内側に前記バッテリを収容する箱体と、エンジンの燃焼室に吸気を導く吸気通路に設けられた第1エアダクトと、前記吸気通路に設けられ、上流側が前記間隙に連通する第2エアダクトと、前記箱体に設けられ、前記エンジンに向かって開口する吸気口と、前記第1エアダクトから導入される第1吸気量と、前記第2エアダクトから導入される第2吸気量と、を調整する吸気量調整部と、前記箱体内の雰囲気温度を取得し、該雰囲気温度に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記雰囲気温度を取得する雰囲気温度取得部と、前記雰囲気温度が第1閾値温度未満か否かを判定する判定部と、前記雰囲気温度が第1閾値温度未満の場合に、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上の場合と比べて前記第1吸気量及び前記第2吸気量の和に占める前記第2吸気量の割合が増加するように構成された、前記雰囲気温度と前記第2吸気量の割合との相関関係を記憶する記憶部と、前記雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、前記雰囲気温度と、前記相関関係と、に基づいて、前記第2吸気量の割合の増加率を算出する算出部と、前記算出された前記第2吸気量の割合の増加率に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御する制御部と、を備えている。
本構成では、エンジン駆動中において、バッテリを収容する箱体内の温度が第1閾値温度よりも低いときに、第2吸気量の割合を増大させることにより、吸気口を通じてエンジン周辺の暖かい空気を箱体内の間隙に導入させる。これにより、バッテリ周辺の雰囲気温度を高めることができるから、エンジン停止後も、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制できる。そうして、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
一実施形態では、前記箱体は、該箱体に連通し且つ前記エンジンに向かって延びる第3エアダクトを備え、前記吸気口は、前記第3エアダクトの上流端である。本構成によれば、バッテリの搭載位置がエンジンから離れている場合であっても、エンジンに向かって延びる第3エアダクトの存在により、エンジン周辺の暖かい空気を箱体内の間隙に取り込むことができる。
ここに開示する車両は、上述のいずれかのバッテリ温度調整装置を備えている。
本構成によれば、バッテリ温度調整装置を備えることにより、エンジン停止中のバッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制できる。そうして、バッテリの充放電特性の低下が抑制され、エンジンの十分な始動性能が確保された車両をもたらすことができる。
ここに開示する方法は、エンジンルーム内にバッテリを搭載した車両のバッテリ温度調整方法であって、前記車両は、前記バッテリの表面との間に間隙を有した状態で内側に前記バッテリを収容する箱体と、エンジンの燃焼室に吸気を導く吸気通路に設けられた第1エアダクトと、前記吸気通路に設けられ、上流側が前記間隙に連通する第2エアダクトと、前記箱体に設けられ、前記エンジンに向かって開口する吸気口と、前記第1エアダクトから導入される第1吸気量と、前記第2エアダクトから導入される第2吸気量と、を調整する吸気量調整部と、を備え、推定又は検出により前記箱体内の雰囲気温度を取得するステップと、前記雰囲気温度が、第1閾値温度未満か否かを判定するステップと、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度未満と判定した場合には、前記吸気量調整部の作動を制御することにより、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第1吸気量及び前記第2吸気量の和に占める前記第2吸気量の割合を増加させるステップと、を備えている。
本構成では、エンジン駆動中において、バッテリを収容する箱体内の温度が第1閾値温度よりも低いときに、第2吸気量の割合を増大させることにより、吸気口を通じてエンジン周辺の暖かい空気を箱体内の間隙に導入させる。これにより、バッテリ周辺の雰囲気温度を高めることができるから、エンジン停止後も、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制できる。そうして、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
以上述べたように、本開示によると、エンジン駆動中において、バッテリを収容する箱体内の温度が第1閾値温度よりも低いときに、エンジン周辺の暖かい空気を箱体内の間隙に導入することにより、バッテリ周辺の雰囲気温度を高めることができる。そうして、エンジン停止後も、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、バッテリの充放電特性の低下を抑制し、エンジンの十分な始動性能を確保できる。
実施形態1に係る車両のエンジンルーム内を示す左側面図である。 図1の車両のエンジンルーム内の平面図である。 図2のエンジンルーム内の右前方斜視図である。 図2のA−A線における断面図である。 図2のB−B線における断面図である。 実施形態1に係るバッテリ温度調整装置の構成を示す図である。 実施形態1に係るバッテリ温度調整方法を示すフローチャートである。 バッテリ温度調整方法の一例を示すグラフである。 実施形態2に係るバッテリ温度調整装置の図6相当図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
<車両>
図1〜図3は、本実施形態に係る車両1のエンジンルーム100の内部を示していている。図1に示すように、エンジンルーム100は、車両前部において上側に開口する凹部として備えられており、エンジン201及びその周辺機器を収容している。エンジンルーム100の上側の開口は、ボンネット3によって、塞がれている。ボンネット3は、開閉自在のため、必要に応じて、該ボンネット3を開くことで、車両の外側からエンジンルーム100の内部を確認できる。
なお、本明細書において、「エンジンルーム100の内部」とは、「エンジンルーム100内」ともいい、エンジンルーム100の上側の開口を、ボンネット3を閉じて塞いだときに区画される空間のことをいう。本明細書では、車両1の前進後退方向を「前後方向」とし、前進側を「前側」、後退側を「後側」とする。また、車幅方向を「左右方向」とする。なお、「右側」及び「左側」は車両を後方から見たときのものである。さらに、車両1の上下方向を「上下方向」とする。また、吸気通路及び排気通路について言及するときは、吸気及び排気の流れ方向上流側及び下流側をそれぞれ「上流側」及び「下流側」と称することがある。
エンジン201は、シリンダブロック202と、その上に載置されるシリンダヘッド203と、シリンダブロック202の下面に固定されたオイルパン204と、を備えている。
シリンダブロック202の内部には、図示しないが、複数のシリンダが形成されている。すなわち、エンジン201は、多気筒エンジンである。各シリンダ内には、ピストンが摺動自在に内挿されている。ピストンは、コネクティングロッドを介して、クランクシャフトに連結されている。ピストンは、シリンダ及びシリンダヘッド203と共に、エンジン201の燃焼室を区画する。なお、図示はしないが、シリンダブロック202及びオイルパン204に隣接してトランスミッションが配置されている。
なお、本明細書において、「エンジン201の上部」とは、シリンダヘッド203を意味する。また、「エンジン201の下部」とは、シリンダブロック202及びオイルパン204を意味する。
図1及び図2に示すように、エンジン201の上部は、断熱カバー21で覆われている。すなわち、断熱カバー21は、シリンダヘッド203をその上方から覆うとともに、シリンダヘッド203の上部の回りを囲んでいる。
具体的に、断熱カバー21は、エンジン201を上方から覆う上面カバー部22と、上面カバー部22に連なりエンジン201の上部を後方から覆う後面カバー部23と、を備える。また、断熱カバー21は、上面カバー部22に連なりエンジン201の上部を左側方から覆う左側面カバー部24と、上面カバー部22に連なりエンジン201の上部を右側方から覆う右側面カバー部と、を備えている。後面カバー部23は、後方へ突出したブラケット23Aを備えている。断熱カバー21は、当該ブラケット23Aにより車両1のカウルパネルに固定されている。
図1中矢印C1で示すように、エンジンルーム100内には、車両1前端のフロントグリル9を介して走行風が入ってくる。シリンダヘッド203が極度に冷たい走行風にさらされたり、リーン燃焼時等において、極度に冷たい大量の空気が燃焼室に導かれたりすると、燃焼室の温度が大きく低下し、エンジン201の燃焼安定性が損なわれる。断熱カバー21は、特にシリンダヘッド203から放散される熱を、空気を媒体としてその内側に蓄えるためのものである。そうして、シリンダヘッド203から上方及び周囲への放熱を遮る。これにより、シリンダヘッド203、すなわち燃焼室の極度の温度低下を抑制して、エンジン201の十分な燃焼安定性を確保できる。
なお、断熱カバーは、シリンダヘッド203の保温を目的としているから、シリンダブロック202、オイルパン204、後述する吸気装置300及び排気装置400等の大部分は断熱カバー21で覆われていない。
<吸気装置及び排気装置>
図2等に示すように、エンジン201に接続された吸気装置300はエンジン201の前方に配置され、排気装置400はエンジン201の後方に配置されている。すなわち、エンジン201は、前方吸気且つ後方排気のエンジンである。
エンジン201の吸気装置300は、図1〜図3及び図6に示すように、第1エアダクト301、第2エアダクト302、エアクリーナ303、吸気パイプ304、過給機、水冷インタークーラ、サージタンクを含む吸気マニホールド308等の吸気系部品により構成されている。吸気マニホールド308は各シリンダに対応する複数の独立通路(図示せず)を備え、これらの独立通路が、シリンダヘッド203内において燃焼室まで延びる複数の吸気ポートに接続される。すなわち、これらの吸気系部品及び吸気ポートにより燃焼室に吸気を導く吸気通路が構成される。なお、詳細は後述するが、バッテリ部500の箱体503及び第3エアダクト507も吸気通路を構成しており、吸気装置300の一部といえる。
エンジン201の排気装置400は、図1、図2及び図6に示すように、排気マニホールド408及び該排気マニホールド408に続く排気管、排気ガス浄化装置及びマフラー等の排気系部品により構成されている。排気マニホールド408は各シリンダに対応する複数の独立通路(図示せず)を備える。これら複数の独立通路が、シリンダヘッド203内において燃焼室から延びる複数の排気ポートに接続される。すなわち、これらの排気系部品及び排気ポートにより燃焼室からの排気を排出する排気通路が構成される。
エンジンルーム100内の空気は、第1エアダクト301及び第2エアダクト302を介してエアクリーナ303に導入される。エアクリーナ303は、燃焼室に導入される吸気に含まれる塵や埃などの異物を取り除く機器である。吸気は、エアクリーナ303から、スロットルバルブ306(図6参照)を備えた吸気パイプ304を経て過給機に導入される。過給機は、燃焼室に導入する吸気の圧力を高める。過給機は、例えばエンジン201のクランク軸によってベルト駆動される機械式過給機である。なお、電動式の過給機、或いは排気エネルギによって駆動されるターボ過給機を採用してもよい。過給機を経た吸気は水冷インタークーラによって冷却され、サージタンクを介して各シリンダの燃焼室に導入される。
燃焼室からの高温の排気は、各シリンダの排気ポート、排気マニホールド408、排気管、排気ガス浄化装置及びマフラー等を通じて最終的には外部へ放出される。排気マニホールド408中を流れる排気は高温であるから、排気装置400からの排熱により、排気装置400の周辺の空気は昇温される。
なお、吸気パイプ304には、過給機をバイパスしてサージタンクに接続されたバイパス管も設けられている。バイパス管には、その管路の開口面積を調節するバイパス弁が設けられている。バイパス管のバイパス弁よりも上流側の部位には、排気管から分岐され、排気ガスの一部をEGRガスとして燃焼室に還流させるEGR管17(図1参照)が接続されている。EGR管17には、EGRガスを冷却するEGRクーラ18(図1参照)が設けられている。
<第1エアダクト及び第2エアダクト>
図1、図2に示すように、第1エアダクト301は、その上流端に設けられた第1吸気口301Aを備えている。なお、本実施形態において、第1吸気口301Aの形状は、横長矩形状であるが、特に限定されるものではなく、円形状、楕円形状、多角形状等であってもよい。第1吸気口301Aは、図1に示すように、エンジンルーム100内で前方に向かって開口する。また、第1エアダクト301の下流側は、エアクリーナ303に連通している。第1エアダクト301は、第1吸気口301Aから後方に略水平に延びる上部301B、該上部301Bに続いて下方に延びる中間部301C、並びに、該中間部301Cに続いて後方に延びエアクリーナ303に接続される下部301Dを備えた形になっている。なお、第1エアダクト301の形状は、上記に限定されるものではない。
図1、図2に示すように、第2エアダクト302は、エアクリーナ303と、後述する箱体503とを接続するエアダクトである。すなわち、第2エアダクト302の下流側は、エアクリーナ303に連通している。また、第2エアダクト302の上流側は、箱体503に接続され、後述する間隙504に連通している。第2エアダクト302は、管状であればよく、形状は特に限定されない。
なお、本実施形態において、第1エアダクト301の最小流路断面積は、第2エアダクト302の最小流路断面積よりも大きくなるように構成されている。すなわち、第1エアダクト301の吸気抵抗は、第2エアダクトの吸気抵抗よりも小さくなるように構成されている。この場合、仮に第1エアダクト301及び第2エアダクト302がともに全開の状態であれば、空気は、吸気抵抗のより小さい第1エアダクト301を通じてエアクリーナ303内に取り込まれる。
<バッテリ及びバッテリ温度調整装置>
本実施形態に係る車両1は、バッテリ501を含むバッテリ部500と、当該バッテリ501及びその周辺の雰囲気温度を調整するバッテリ温度調整装置900と、を備える。
[バッテリ部]
バッテリ部500は、図1〜図6に示すように、箱体503と、箱体503内に収容されたバッテリ501と、を備える。
−バッテリ−
バッテリ501は、エンジン始動時のスターターモーターへの給電や、エンジン停止状態において車内照明やオーディオ機器が使用される際の給電を主な目的として、エンジンルーム100内に搭載されている。
バッテリ501は、エンジンルーム100内においてエンジン201の近傍に配置されている。具体的に、バッテリ501は、シリンダヘッド203の上部の左側方に、断熱カバー21の左側面カバー部24を介して配置されている。
バッテリは、二次電池であればよく、具体的には例えばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ナトリウム硫黄電池、レドックスフロー電池等が挙げられるが、環境上の理由から、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等が望ましい。リチウムイオン電池は、具体的には例えば、コバルト系、マンガン系、オリビン系、三元系、及びチタン酸系等のリチウムイオン電池、並びにリチウムポリマー電池等である。
バッテリ501の温度が極度に低下すると、バッテリ501の充放電特性が低下し、エンジン201の十分な始動性能が得られない。また、バッテリ501の温度が過度に上昇しすぎても、バッテリ501の早期劣化に繋がる。例えばリチウムイオン電池は、25℃〜40℃程度の温度範囲において、最も優れた充放電特性を示す。そして、バッテリ501の温度が上記温度範囲を外れると、十分な充放電特性を得られず、始動性能の低下、早期劣化の原因となり得る。
−箱体−
図4及び図5に示すように、箱体503は、上部に開口を有する箱型の容器である。バッテリ501は、箱体503の内側に収容されている。バッテリ501の上面には、端子509等が配置されており、端子509等はバッテリ部500の上方から視認できるようになっている。なお、端子509等は、図1〜図3では、図示を省略している。箱体503とバッテリ501の側面(表面)との間には間隙504が形成されている。この間隙504の上部にはシール材502が配置されている。すなわち、バッテリ501は、箱体503の内側面との間に間隙504を有した状態で箱体503内に収容され、シール材502により固定されている。
箱体503は、断熱性を有する材料により形成されており、具体的には例えば、樹脂製の箱体、真空二重壁を備えた箱体等である。これにより、箱体503の高い保温性を確保できるから、箱体503内の雰囲気温度の低下を効果的に抑制できる。
箱体503の右側面の上側後方には、箱体503の間隙504に連通する第3エアダクト507が設けられている。第3エアダクト507は、略水平方向右側、すなわちエンジン201の上側周辺、特に排気マニホールド408の上方に向かって延びている。第3エアダクト507の上流端には、箱体吸気口507A(吸気口)が設けられている。箱体吸気口507Aは、エンジン201の周辺、特に排気マニホールド408の上方に向かって開口している。
また、図1〜図3に示すように、上述の第2エアダクト302の上流側は、箱体503の前面の左側上方において、箱体503に接続され、箱体503の間隙504に連通している。
第2吸気量の割合を増大させると、第2エアダクト302が間隙504に連通しているから、箱体吸気口507Aを通じて箱体503内の間隙504にエンジン201周辺、特にエンジン201の排気マニホールド408の上方の暖かい空気が取り込まれる。
さらに、図6に示すように、箱体吸気口507Aの近傍、すなわち第3エアダクト507の下流側には、箱体503の内部から箱体吸気口507Aを通じて箱体503の外部に排出される空気の流れを抑制する逆止弁505が設けられている。逆止弁505としては、一般的に公知の逆止弁を採用することができ、具体的には例えばスイングチャッキ弁等を使用できる。この場合、第2吸気量が0%超となると、箱体503の外部からの空気圧により逆止弁505は開状態(505B)となり、外部から内部へ空気が流入する。一方第2吸気量が0%となると、外部からの空気圧が低下するとともに内部からの背圧により、逆止弁505は閉状態(505A)となる。なお、逆止弁505は、上記構成に限られるものではなく、電子制御の逆止弁505を採用し、コントローラ800により逆止弁505の開閉を制御するようにしてもよい。
本構成によれば、箱体503内に取り込んだ空気が、駐車中等エンジンの停止中に箱体503内から漏れ出すことを抑制できる。そうして、箱体503の保温性を高めることができる。
[バッテリ温度調整装置]
本実施形態に係るバッテリ温度調整装置900の構成を図6に示す。
バッテリ温度調整装置900は、上述の第1エアダクト301、第2エアダクト302、箱体503及び第3エアダクト507に加え、吸気量調整バルブ305(吸気量調整部)と、雰囲気温度センサ807(雰囲気温度検出手段)と、車速センサ801(車速検出手段)と、外気温センサ803(外気温検出手段)と、コントローラ800と、を備える。
−吸気量調整バルブ−
吸気量調整バルブ305は、第1エアダクト301側、すなわち第1エアダクト301の下流側であってエアクリーナ303との接続部に設けられている。吸気量調整バルブ305は、第1エアダクト301からエアクリーナ303に取り込まれる吸気の量、すなわち第1吸気量を調整するバルブである。吸気量調整バルブ305としては、限定する意図ではないが、一般的な流量調整バルブを使用でき、具体的には例えばバタフライ型バルブ、フラップ型バルブ等の回転型バルブを好適に使用できる。
ここに、上述のごとく、第1エアダクト301は第2エアダクト302よりも吸気抵抗が小さくなるように構成されている。従って、吸気量調整バルブ305を全開として第1エアダクト301から導入される第1吸気量を最大とした場合には、第2エアダクト302から導入される第2吸気量を抑制できる。一方、吸気量調整バルブ305の開度を調整して第1吸気量を低下させると、第2吸気量を増加させることができる。そうして、第1エアダクト301側に設けられた吸気量調整バルブ305の開度調整により第1吸気量を調整するだけで、エアクリーナ303に導入される吸気の全体量、すなわち総吸気量に占める第1吸気量の割合と第2吸気量の割合とを調整できる。これにより、装置の構成を簡略化できる。
なお、吸気量調整バルブ305は、第2エアダクト302側、具体的には例えば、第2エアダクト302の下流側であってエアクリーナ303との接続部等に設けられていてもよい。この場合、吸気量調整バルブ305で第2吸気量を調整することにより、エアクリーナ303に導入される総吸気量に占める第1吸気量の割合と第2吸気量の割合とを調整できる。
−雰囲気温度センサ−
図6に示すように、バッテリ温度調整装置900は、箱体503に取り付けられ、箱体503内の雰囲気温度を検出する雰囲気温度センサ807を備えている。なお、雰囲気温度センサ807は、箱体503内の雰囲気温度が検出できればよく、箱体503のいずれの場所に取り付けられていてもよい。
−車速センサ−
車両1には、車両1の車速を検出する車速センサ801が設けられている。車速センサ801は、限定する意図ではないが、例えばトランスミッションのアウトプットシャフト等に接続されている。
−外気温センサ−
車両1には、車両1の外気温を検出する外気温センサ803が設けられている。外気温センサ803の取付位置は、外気温を検出できれば特に限定されない。
−コントローラ−
コントローラ800は、周知のマイクロコンピュータをベースとする制御装置である。コントローラ800は、図6に示すように、雰囲気温度センサ807、車速センサ801、外気温センサ803、アクセル開度センサ(図示せず)等の各種センサと接続されており、これら各種センサからの検出信号を入力する信号入力部800A(雰囲気温度取得部)を備える。また、コントローラ800は、制御に係る演算処理を行う演算部800B(判定部、算出部)を備える。さらに、コントローラ800は、吸気量調整バルブ305、スロットルバルブ306等の制御対象とも接続されており、これらの制御対象に制御信号を出力する信号出力部800C(制御部)を備える。また、コントローラ800は、制御に必要なプログラムやデータを記憶する記憶部800Dを備えている。なお、コントローラ800と各種センサ及び各制御対象とは、電気的に接続されていてもよいし、ワイヤレス接続されていてもよい。
詳細には、コントローラ800は、雰囲気温度センサ807により検出された雰囲気温度の検出値に基づいて、吸気量調整バルブ305の駆動モータに対して制御信号を出力し、吸気量調整バルブ305の作動、すなわち開度を制御する。そうして、吸気量調整バルブ305における吸気の通過流量を制御し、エアクリーナ303に導入される総吸気量に占める第1吸気量の割合及び第2吸気量の割合を制御する。
また、コントローラ800は、アクセル開度センサからの検出信号に基づいて、スロットルバルブ306の駆動モータに対して制御信号を出力し、スロットルバルブ306の作動、すなわち開度を制御する。そうして、吸気パイプ304における吸気の通過流量、すなわち第1吸気量及び第2吸気量の和である総吸気量を制御する。
<バッテリ温度調整方法>
本実施形態に係るバッテリ温度調整装置900を用いたバッテリ温度調整方法の一例を、以下図6〜図8を参照して説明する。
バッテリ温度調整方法は、雰囲気温度取得ステップS1と、第1温度判定ステップS2と、第2温度判定ステップS3と、車速判定ステップS4と、外気温判定ステップS5と、第2吸気量割合算出ステップS6と、吸気量制御ステップS7と、を備える。
[雰囲気温度取得ステップ]
雰囲気温度センサ807により箱体503内の雰囲気温度を検出する。そして、コントローラ800は、信号入力部800Aにおいて、検出された雰囲気温度を検出信号として取得する。本実施形態では、雰囲気温度センサ807により直接検出した雰囲気温度を用いるから、精度よく総吸気量に占める第1吸気量及び第2吸気量の各々の割合を調整できる。
[第1温度判定ステップ]
第1温度判定ステップS2において、コントローラ800は、雰囲気温度取得ステップS1で取得された雰囲気温度が、第1閾値温度未満か否かを判定する。
雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、箱体503内の雰囲気温度を上昇させるため、第2吸気量の割合を増加させるべく、第2吸気量割合算出ステップS6のステップS61へ進む。雰囲気温度が第1閾値温度以上と判定した場合には、第2温度判定ステップS3へ進む。
なお、第1閾値温度は、バッテリ501の充放電特性の低下を抑制する観点から、20℃以上50℃以下であることが望ましい。
[第2温度判定ステップ]
箱体503内の雰囲気温度が第1閾値温度以上である場合には、第2温度判定ステップS3において、当該雰囲気温度が第1閾値温度よりも高い第2閾値温度未満か否かを判定する。
後述する吸気量制御ステップS7において第2吸気量の割合を増加させた場合や、最初から箱体503内の雰囲気温度が高い場合には、バッテリ501及びその周辺の温度が過上昇となるおそれがある。バッテリ501及びその周辺の温度が過上昇となると、かえってバッテリ501の内部抵抗が増大し、充放電特性が低下するおそれがある。従って、バッテリ501及びその周辺の温度の過上昇を抑制することが望ましい。
雰囲気温度が第2閾値温度以上と判定した場合には、雰囲気温度の過上昇を抑制すべく、第2吸気量割合算出ステップS6のステップS63へ進む。
一方、雰囲気温度が第2閾値温度未満と判定した場合には、駐車等のエンジンの停止に備えて第2吸気量の割合を増加させる必要があるかどうかを判断するため、車速判定ステップS4へ進む。
なお、第2閾値温度と第1閾値温度との差は、箱体503内の雰囲気温度の過上昇を効果的に抑制する観点から、5℃以上10℃以下であることが望ましい。
[車速判定ステップ]
雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満と判定された場合、コントローラ800は、車速判定ステップS4において、車速センサ801により検出した車速が、所定速度未満か否かを判定する。
箱体503内の雰囲気温度が第1閾値温度以上であっても、車速が遅ければ、駐車等によりエンジンが停止する可能性が高くなる。車速がゼロになってからでは、エンジン201の吸気量自体が少ないことに加え、すぐにエンジン201が停止される、すなわちキーオフされる可能性もある。また、特に外気温が低い場合には、エンジン201が停止すると箱体503内の温度が急激に低下してしまうおそれがある。従って、このような場合には、車速がゼロよりも大きい状態で箱体503内の雰囲気温度を予め上昇させておくことが望ましい。
従って、車速が所定速度未満と判定された場合には、外気温の低さを判断するため、外気温判定ステップS5へ進む。
一方、車速が所定速度以上と判定された場合には、エンジン201が停止する可能性は低く、現状では第2吸気量の割合を増加させる必要はないから、第2吸気量割合算出ステップS6のステップS62へ進む。
所定速度は、通常の走行に影響を与えることなく、駐車等のエンジン201の停止が十分に予測され得る速度であり、且つ十分な第2吸気量を確保できる速度であることが望ましく、例えば10km/h以上15km/h以下とすることができる。
[外気温判定ステップ]
車速が所定速度未満と判定された場合には、コントローラ800は、外気温判定ステップS5において、外気温が第3閾値未満か否かを判定する。
外気温が第3閾値温度未満と判定された場合には、エンジン201停止時の箱体503内の雰囲気温度の急激な低下を抑制するため、第2吸気量の割合を増加させる必要がある。従って、この場合には、第2吸気量の割合を増加させるべく、第2吸気量割合算出ステップS6のステップS61へ進む。
一方、外気温が第3閾値温度以上と判定された場合には、エンジン201が停止しても箱体503内の雰囲気温度が急激に低下する可能性は低い。従って、現状では第2吸気量の割合を増加させる必要はないから、車速判定ステップS4において車速が所定速度以上と判定された場合と同様に、第2吸気量割合算出ステップS6のステップS62へ進む。
なお、第3閾値温度は、限定する意図ではないが、箱体503内の雰囲気温度の極度の低下を抑制する観点から、例えば20℃以下である。
[第2吸気量割合算出ステップ]
コントローラ800の記憶部800Dには、予め試験的に求めておいた、雰囲気温度と、第1吸気量及び第2吸気量の和である総吸気量に占める第1吸気量及び第2吸気量の各々の割合と、の相関関係が例えばマップとして格納されている。
このマップは、雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満であり、車速が所定速度以上又は外気温が第3閾値温度以上である場合に、第2吸気量の割合を所定値に設定するように構成されている(S62)。
また、マップは、雰囲気温度が第2閾値温度以上である場合に、第2吸気量の割合を所定値以下とするように構成されている(S63)。
さらに、マップは、雰囲気温度が第1閾値温度未満の場合に、雰囲気温度が第1閾値温度以上の場合と比べて第2吸気量の割合が増加するように構成されている(S61)。すなわち、マップは、この場合には、第2吸気量の割合を所定値よりも増加させるように構成されている。そして、マップは、この場合には、雰囲気温度が低いほど、第2吸気量の割合の増加率が増大するように構成されている。箱体503内の雰囲気温度が低いほど、バッテリ501の充放電特性が低下し、エンジン201の始動性能が低下する可能性が高まる。本構成により、箱体503内の雰囲気温度が低いほど、箱体503内の雰囲気温度をより高めることができるから、バッテリ501の充放電特性の低下を抑制し、エンジン201の十分な始動性能を確保できる。
さらに、マップは、雰囲気温度が第1閾値温度以上、車速が所定速度未満且つ外気温が第3閾値温度未満の場合にも、第2吸気量の割合を所定値よりも増加させるように構成されていることが望ましい。この場合、マップは、例えば車速が遅いほど、及び/又は、外気温が低いほど、第2吸気量の割合の増加率が増大するように構成されていてもよい。これにより、雰囲気温度の極度の低下を効果的に抑制できる。
具体的に、コントローラ800は、雰囲気温度、車速、及び外気温の各検出値と、上記マップと、に基づいて、演算部800Bにおいて、第2吸気量の割合を決定する。
詳細には、雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満であり、車速が所定速度以上又は外気温が第3閾値温度以上と判定された場合には、コントローラ800は、上記マップに基づいて、第2吸気量の割合を所定値に設定する(S62)。これにより、バッテリ501周辺の雰囲気温度をバッテリ501の充放電特性に好適な温度に保持できる。所定値は、雰囲気温度を効果的に維持する観点から、例えば0%以上10%以下とすることができる。所定値は、一定値であってもよいし、一定値でなくてもよい。具体的には例えば、0%〜10%の間で周期的に変化するような変動値等であってもよい。
また、雰囲気温度が第2閾値温度以上と判定された場合には、コントローラ800は、上記マップに基づいて、第2吸気量の割合を所定値以下に設定する(S63)。これにより、例えば第2吸気量の割合を増加させた結果、箱体503内の雰囲気温度が第2閾値温度以上となった場合であっても、第2吸気量の割合を所定値以下とすることにより、箱体503内の雰囲気温度の過上昇を抑制できる。そうして、箱体503内の雰囲気温度をバッテリ501の充放電特性に好適な温度に保持できる。
一方、雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、コントローラ800は、雰囲気温度と、上記マップと、に基づいて、第2吸気量の割合の増加率を算出する(S61)。具体的には例えば、上記所定値が10%と設定されていた場合には、第2吸気量の割合を10%よりも多い値、例えば20%と算出し、増加率を10%と算出する。
また、上述のごとく、マップは、雰囲気温度が低いほど、第2吸気量の割合の増加率を増大させるように構成されていることが望ましい。この場合には、具体的には例えば、第1閾値温度が50℃、上記所定値が10%に設定されていたと仮定する。このとき、例えば雰囲気温度が40℃であれば、第2吸気量の割合は20%、増加率は10%と算出され得る。また、雰囲気温度が30℃であれば、第2吸気量の割合は30%、増加率は20%と算出されるように構成され得る。
さらに、雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満であり、車速が所定速度未満且つ外気温が第3閾値温度未満と判定した場合には、コントローラ800は、雰囲気温度、車速及び外気温と、上記マップと、に基づいて、第2吸気量の割合の増加率を算出する。
具体的には例えば、第1閾値温度50℃、第2閾値温度60℃、車速の所定速度15km/h、外気温の第3閾値温度20℃、所定値10%と設定されているとする。雰囲気温度が55℃、車速が10km/h、外気温が15℃の場合に、第2吸気量の割合を10%よりも多い値、例えば20%と算出し、増加率を10%と算出する。また、雰囲気温度が55℃、車速が10km/h、外気温が10℃であれば、第2吸気量の割合を例えば30%と算出し、増加率を20%と算出する。
[吸気量制御ステップ]
第2吸気量割合算出ステップS3で算出された第2吸気量の割合となるように、コントローラ800は、信号出力部800Cから吸気量調整バルブ305に対して制御信号を出力する。そうして、吸気量調整バルブ305の開度が調整され、第1吸気量及び第2吸気量の割合が調整される。
[具体例]
図8は、バッテリ温度調整方法の具体例の1つを示している。
時刻t0においてエンジン201が始動した時点で、箱体503内の雰囲気温度は第1閾値温度A1よりも低いから、第2吸気量の割合を0%から30%に増加させ、第1吸気量の割合を70%とする(図7のステップS61)。
やがて、時刻t1で、箱体503内の雰囲気温度は第1閾値温度A1に到達するが、車速は所定速度B1未満、外気温は第3閾値温度A3未満であるから、第1吸気量の割合70%、第2吸気量の割合30%を維持する(図7のステップS61)。
そして、時刻t2において箱体内の雰囲気温度が第2閾値温度A2に到達する。ここで、第2吸気量の割合を所定値(0%)以下の値である0%に設定するとともに、第1吸気量の割合100%に設定する(図7のステップS63)。
第2吸気量の割合を0%としたため、箱体503内の雰囲気温度は徐々に低下していく。そして、雰囲気温度が第1閾値温度A1以上第2閾値温度A2未満で、車速が所定速度以上の状態が続くから、第2吸気量の割合を所定値(0%)である0%に設定するとともに、第1吸気量の割合100%に設定する(図7のステップS62)。
そして、時刻t3において、雰囲気温度は依然として第1閾値温度以上であるが、車速が所定速度B1未満且つ外気温が第3閾値温度A3未満の状態となる。そこで、第2吸気量の割合を0%から30%に増加させ、第1吸気量の割合を70%とする。そうして、箱体503内の雰囲気温度を上昇させる(図7のステップS61)。
そして、時刻t4において、エンジン201は停止され、車速及び総吸気量もゼロとなるが、箱体503内の雰囲気温度は、第1閾値温度以上に維持された状態となっている。
<作用効果>
本実施形態では、エンジン201駆動中において、バッテリ501を収容する箱体503内の雰囲気温度が第1閾値温度よりも低いときに、第2吸気量の割合を増加させて、エンジン201周辺の暖かい空気を箱体503内の間隙504に導入しておく。これにより、バッテリ501及びその周辺の雰囲気温度を高めることができる。そうして、エンジン201停止後も、バッテリ501及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、バッテリ501の充放電特性の低下を抑制し、エンジン201の十分な始動性能を確保できる。
なお、箱体503内の雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満の場合は、例えば第2吸気量を所定値として、雰囲気温度の維持を図ることができる。
また、箱体503内の雰囲気温度が第1閾値温度以上第2閾値温度未満であっても、車速が所定速度未満且つ外気温が第3閾値温度未満である場合には、駐車等のエンジン201停止に備えて第2吸気量の割合を増加させ、予め吸気口から箱体503内に暖かい空気を取り込んでおくことが望ましい。これにより、エンジン201停止中に箱体503内の雰囲気温度が急激に低下することを抑制し、エンジン201の十分な始動性能を確保できる。
さらに、箱体503内の雰囲気温度が第2閾値温度以上の場合は、例えば第2吸気量の割合を所定値以下として、バッテリ501及びその周辺の温度の過上昇を抑制できる。
(実施形態2)
以下、本開示に係る他の実施形態について詳述する。なお、これらの実施形態の説明において、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図9は、実施形態2に係るバッテリ温度調整装置900を示す図6相当図である。
図9に示す例では、吸気量調整部の構成のみが、実施形態1の構成と異なる。本例では、吸気量調整部は、第1エアダクト301側に設けられた第1バルブ305と、第2エアダクト302側に設けられた第2バルブ307と、を備える。
第1バルブ305は、実施形態1の吸気量調整バルブ305と同一の構成であり、開度制御により第1吸気量を調整できる。また、第2バルブ307は、開度制御により第2吸気量を調整できる。第2バルブ307としては、限定する意図ではないが、一般的な流量調整バルブを使用でき、具体的には例えば実施形態1の吸気量調整バルブ305と同様のバルブを使用できる。第1バルブ305及び第2バルブ307は、同一の種類のバルブであってもよいし、異なる種類のバルブであってもよい。
本例では、第1バルブ305に加え、第2バルブ307も、コントローラ800と接続されている。信号出力部800Cは、第2バルブ307の駆動モータに対しても制御信号を出力し、第2バルブ307の作動、すなわち開度を制御する。そうして、第1バルブ305及び第2バルブ307により、第1吸気量及び第2吸気量をそれぞれ独立して調整でき、総吸気量に占める第1吸気量及び第2吸気量の各々の割合をより精度よく制御できる。
なお、本例では、第1エアダクト301及び第2エアダクト302の最小流路断面積に制限はない。具体的に、第1エアダクト301及び第2エアダクト302は同一の最小流路断面積を有していてもよいし、第1エアダクト301の最小流路断面積が第2エアダクト302のそれよりも小さくてもよい。本例では、第1バルブ305及び第2バルブ307により、第1吸気量及び第2吸気量をそれぞれ調整できるから、第1エアダクト301及び第2エアダクト302の吸気抵抗を予め調整しておく必要がない。
(実施形態3)
上記実施形態では、箱体503内の雰囲気温度として、雰囲気温度センサ807による検出値を使用する構成であったが、雰囲気温度として車両1の運転状態から推定した推定値を使用する構成としてもよい。
具体的には例えば、車速センサ801及び外気温センサ803の検出値に加えて、エンジン201の冷却水の温度を検出する水温センサやエンジンオイルの温度を検出する油温センサ等の検出値に基づいて、バッテリ501周辺の雰囲気温度を推定する。水温センサは、例えばシリンダヘッド203の冷却水通路の出口近傍に設けられている。油温センサは、例えばシリンダブロック202のメインギャラリ入口近傍等に設けられている。
この場合、例えば、コントローラ800の記憶部800Dには、予め、車両1の車速、外気温、水温及び/又は油温、及びこれらとのバッテリ501の周辺の雰囲気温度との相関関係がマップとして格納されている。
雰囲気温度取得ステップS1では、コントローラ800は、車速センサ801により検出された車両1の現時点の車速と、外気温センサ803により検出された現時点の外気温と、水温センサ及び/又は油温センサにより検出された現時点の水温及び/又は油温とを取得する。そして、演算部800B(雰囲気温度取得部)において、これらの検出値と、上述のマップと、に基づいて、バッテリ部500の周辺の雰囲気温度を推定する。こうして、コントローラ800は、推定値として雰囲気温度を取得する。
(実施形態4)
上記実施形態では、雰囲気温度が第1閾値温度以上、車速が所定速度以上又は外気温が第3閾値温度以上である場合には、第2吸気量の割合を所定値以下に設定する構成であったが、当該構成に限られない。
例えば、雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定され、第2吸気量の割合を増加させた後に、雰囲気温度が第2閾値温度に到達した場合には、雰囲気温度が第2閾値温度に到達する直前までに設定された第2吸気量の割合よりも、前記第2吸気量の割合を低下させるように構成されていてもよい。
具体的には例えば、第1閾値温度が50℃、第2閾値温度が60℃とする。雰囲気温度が50℃未満と判定されたため、第2吸気量の割合を0%から20%に増加させたとする。しばらくして、雰囲気温度が60℃に到達した。この場合、第2吸気量の割合を、第2閾値温度60℃に到達する直前まで設定されていた値である20%よりも小さい値、例えば10%にするようにしてもよい。これにより、第2吸気量の割合は低下するから、雰囲気温度の上昇が緩やかになり、過上昇を抑えることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、バッテリ温度調整方法は、第2温度判定ステップS3、車速判定ステップS4、及び外気温判定ステップS5を備える構成であったが、当該構成に限られるものではなく、これらを備えない構成であってもよいし、いずれかを備える構成であってもよい。
上記実施形態では、箱体503は、第3エアダクト507を有する構成であったが、当該構成に限られるものではなく、例えば第3エアダクト507を有しない構成とすることもできる。すなわち、箱体吸気口507Aがエンジン201に向かって開口していればよく、箱体吸気口507Aを箱体503の側壁に直接形成してもよい。なお、バッテリ501の搭載位置がエンジン201から離れている場合には、エンジン201周辺の暖かい空気を効率よく箱体503内に取り込む観点から、エンジン201に向かって延びる第3エアダクト507を設けることが望ましい。
本開示は、バッテリ及びその周辺の温度の極度の低下を抑制して、エンジンの十分な始動性能を確保できる、車両のバッテリ温度調整装置、当該バッテリ温度調整装置を備えた車両、及び車両のバッテリ温度調整方法を提供することができるので、極めて有用である。
1 車両
100 エンジンルーム
201 エンジン
300 吸気装置(吸気通路)
301 第1エアダクト(吸気通路)
302 第2エアダクト(吸気通路)
303 エアクリーナ(吸気通路)
304 吸気パイプ(吸気通路)
305 吸気量調整バルブ、第1バルブ(吸気量調整部)
306 スロットルバルブ(吸気通路)
307 第2バルブ(吸気量調整部)
308 吸気マニホールド(吸気通路)
400 排気装置
408 排気マニホールド
501 バッテリ
503 箱体
504 間隙
507A 箱体吸気口(吸気口)
800 コントローラ
800A 信号入力部(雰囲気温度取得部)
800B 演算部(雰囲気温度取得部、判定部、算出部)
800C 信号出力部(制御部)
800D 記憶部
801 車速センサ(車速検出手段)
803 外気温センサ(外気温検出手段)
807 雰囲気温度センサ(雰囲気温度検出手段)
900 バッテリ温度調整装置
S1 雰囲気温度取得ステップ
S2 第1温度判定ステップ
S3 第2温度判定ステップ
S4 車速判定ステップ
S5 外気温判定ステップ
S6 第2吸気量割合算出ステップ
S7 吸気量制御ステップ

Claims (14)

  1. エンジンルーム内にバッテリを搭載した車両のバッテリ温度調整装置であって、
    前記バッテリの表面との間に間隙を有した状態で内側に前記バッテリを収容する箱体と、
    エンジンの燃焼室に吸気を導く吸気通路に設けられた第1エアダクトと、
    前記吸気通路に設けられ、上流側が前記間隙に連通する第2エアダクトと、
    前記箱体に設けられ、前記エンジンに向かって開口する吸気口と、
    前記第1エアダクトから導入される第1吸気量と、前記第2エアダクトから導入される第2吸気量と、を調整する吸気量調整部と、
    前記箱体内の雰囲気温度を取得し、該雰囲気温度に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記雰囲気温度が第1閾値温度未満と判定した場合には、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第1吸気量及び前記第2吸気量の和に占める前記第2吸気量の割合を増加させるように構成されている
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  2. 請求項1において、
    前記吸気口は、前記エンジンの排気マニホールドの上方に向かって開口する
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記コントローラは、前記第2吸気量の割合を増加させた後に、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度よりも高い第2閾値温度に到達したと判定した場合には、前記雰囲気温度が前記第2閾値温度に到達する直前までと比べて、前記第2吸気量の割合を低下させるように構成されている
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  4. 請求項1又は請求項2において、
    前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上であり且つ、該第1閾値温度よりも高い第2閾値温度未満と判定した場合には、前記第2吸気量の割合を所定値に設定するように構成されており、
    前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第2閾値温度以上と判定した場合には、前記第2吸気量の割合を前記所定値以下とするように構成されている
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    前記コントローラと接続され、前記雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段をさらに備え、
    前記コントローラは、前記雰囲気温度検出手段により検出された前記雰囲気温度に基づいて、前記吸気量調整部の作動を制御する
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、
    前記コントローラと接続され、前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記コントローラと接続され、前記車両の外気温を検出する外気温検出手段と、をさらに備え、
    前記コントローラは、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合であって、前記車速が所定速度未満且つ前記車両の外気温が第3閾値温度未満と判定した場合には、前記車速が所定速度以上又は前記車両の外気温が第3閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第2吸気量の割合を増加させる
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つにおいて、
    前記コントローラは、前記第2吸気量の割合を増加させるときに、前記雰囲気温度が低いほど、前記第2吸気量の割合の増加率を増大させるように構成されている
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つにおいて、
    前記箱体は、断熱性を有する
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  9. 請求項8において、
    前記箱体は、樹脂製の箱体、又は、真空二重壁を備えた箱体である
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つにおいて、
    前記箱体は、前記吸気口又は前記吸気口の近傍に設けられ、前記箱体の内部から前記吸気口を通じて外部に排出される空気の流れを抑制する逆止弁を備えた
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つにおいて、
    前記第1エアダクトの最小流路断面積は、前記第2エアダクトの最小流路断面積よりも大きく、
    前記吸気量調整部は、前記第1エアダクト側に設けられた吸気量調整バルブである
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  12. 請求項1〜10のいずれか1つにおいて、
    前記吸気量調整部は、
    前記第1エアダクト側に設けられ、前記第1吸気量を調整する第1バルブと、
    前記第2エアダクト側に設けられ、前記第2吸気量を調整する第2バルブと、を備えた
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載されたバッテリ温度調整装置を備えた車両。
  14. エンジンルーム内にバッテリを搭載した車両のバッテリ温度調整方法であって、
    前記車両は、
    前記バッテリの表面との間に間隙を有した状態で内側に前記バッテリを収容する箱体と、
    エンジンの燃焼室に吸気を導く吸気通路に設けられた第1エアダクトと、
    前記吸気通路に設けられ、上流側が前記間隙に連通する第2エアダクトと、
    前記箱体に設けられ、前記エンジンに向かって開口する吸気口と、
    前記第1エアダクトから導入される第1吸気量と、前記第2エアダクトから導入される第2吸気量と、を調整する吸気量調整部と、
    を備え、
    推定又は検出により前記箱体内の雰囲気温度を取得するステップと、
    前記雰囲気温度が、第1閾値温度未満か否かを判定するステップと、
    前記雰囲気温度が前記第1閾値温度未満と判定した場合には、前記吸気量調整部の作動を制御することにより、前記雰囲気温度が前記第1閾値温度以上と判定した場合と比べて、前記第1吸気量及び前記第2吸気量の和に占める前記第2吸気量の割合を増加させるステップと、を備えた
    ことを特徴とする車両のバッテリ温度調整方法。
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