JP2021131231A - センサ素子、ガスセンサ及びセンサ素子の製造方法 - Google Patents

センサ素子、ガスセンサ及びセンサ素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スルーホールが詰まっても基準電極から外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制し、歩留まりを向上させたセンサ素子、ガスセンサ及びセンサ素子の製造方法を提供する。【解決手段】第1セラミック層105と、第1セラミック層に配置された測定電極110aと基準電極108aと、を備えるセンサ素子であって、さらに、第1セラミック層に形成されるスルーホール105aと、スルーホール導体121cと、基準電極に連結すると共にスルーホール導体に連結する基準リード108bと、第1セラミック層と対向して配置される第2セラミック層103と、を備え、第1セラミック層と第2セラミック層との間には、スルーホールに臨むと共に、基準リードに連通する通気部130が設けられ、さらに、センサ素子の外面のうち第2領域100sに開口して、通気部と外部とを連通させるガス流通経路170が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば燃焼器や内燃機関等の燃焼ガスや排気ガス中に含まれる特定ガスのガス濃度を検出するのに好適に用いられるセンサ素子、ガスセンサ及びセンサ素子の製造方法に関する。
従来から、内燃機関の排気ガス中の特定成分(酸素等)の濃度を検出するためのガスセンサが用いられている。このガスセンサは自身の内部にセンサ素子を有し、センサ素子は、板状の固体電解質体と該固体電解質体に配置された少なくとも一対の電極とを有している。
図12に示すように、このようなガスセンサ1000として、一対の電極1001、1002の一方をセンサ素子1000の内部に配置し、固体電解質体1010を介して酸素が汲み込まれることで酸素基準として機能する基準電極部1002とし、基準電極部1002に基準リード部1004を接続した技術が知られている(特許文献1参照)。このガスセンサにおいては、一対の電極間1001、1002に微小電流を流して基準電極部1002に酸素を溜めさせ、基準酸素としている。
このため、この技術では、センサ素子1000の後端側に設けたスルーホール1020に、基準リード部1004の後端を臨ませ、基準リード部1004を介して基準電極部1002から透過した酸素をスルーホール1020から排出可能になっている。
特開2019-148545号公報
しかしながら、スルーホール1020の内壁にスルーホール導体を形成する際、その導体用の導電性ペーストや異物によってスルーホールが詰まってしまうことがある。そして、この場合には、基準リード部1004からスルーホール1020内に流れた酸素が外部に排出できず、基準電極部1002における酸素濃度を一定に保つことが困難になり、測定精度が低下する恐れがある。
又、製品の検査時にスルーホール1020の詰まりを検出することは可能であるが、スルーホール1020が詰まった製品は不良品として廃棄され、製造歩留まりの低下を招く。
そこで、本発明は、スルーホールが詰まっても基準電極から外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制し、歩留まりを向上させたセンサ素子、ガスセンサ及びセンサ素子の製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のセンサ素子は、第1セラミック層と、該第1セラミック層の表面に配置された一対の電極と、を備え、軸線方向に延びる板状積層型のセンサ素子であって、前記一対の電極は前記センサ素子の前記軸線方向における一端側に配置され、被測定ガスに接触して特定ガスを検出する測定電極と、基準ガスに接触する多孔質の基準電極と、からなり、さらに、少なくとも前記第1セラミック層の前記センサ素子における他端側に形成され、前記センサ素子の積層方向に延びるスルーホールと、前記スルーホールを形成する内壁に設けられるスルーホール導体と、前記基準電極に連結すると共に、前記センサ素子の他端側に向かって延びて前記スルーホール導体に連結する多孔質の基準リードと、前記基準電極及び前記基準リードを挟むように前記第1セラミック層と対向して配置され、前記スルーホールの全体と前記積層方向に重なる領域まで延びるガス非透過性の第2セラミック層と、を備え、前記第1セラミック層と前記第2セラミック層との間には、前記スルーホールに臨むと共に、前記基準リードに連通する通気部が設けられ、さらに、前記スルーホール又は前記通気部に接続すると共に、前記センサ素子の外面のうち、前記スルーホールが開口する領域とは異なる第2領域に開口して、前記通気部と外部とを連通させるガス流通経路が設けられていることを特徴とする。
このセンサ素子によれば、ガス流通経路170を設けることで、スルーホール(第2スルーホール105a及び第3スルーホール111a)だけでなく、ガス流通経路170からも基準リード108bからの酸素を排出できる。その結果、スルーホールが詰まっても基準電極108aから外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制できる。
又、スルーホールが詰まったセンサ素子100の製品であっても、ガス流通経路170から酸素を排出できるので、不良品として廃棄する必要がなく、製造歩留まりを向上させることができる。
さらに、ガス流通経路170は、スルーホールに直接接続し、又は空隙130を介してスルーホールに接続している。これにより、仮にスルーホールが詰まってガス流通経路から酸素を流通させた場合であっても、スルーホールから酸素を排出したときの拡散抵抗をもとに定められたセンサ特性から逸脱せず、この点でも、測定精度の低下を抑制できる。
本発明のセンサ素子において、前記ガス流通経路は、前記通気部に接続していてもよい。
このセンサ素子によれば、基準リードを挟む層の内最小限の層にガス流通経路を設ければ済み、例えば第2セラミック層等の強度が高いセンサ素子100の支持部材にガス流通経路170を開口しない等の選択ができるので、素子の開口部分が少なくなって強度の低下を抑制できる。
本発明のセンサ素子において、前記センサ素子は前記第1セラミック及び前記第2セラミック層を含む複数のセラミック層の積層体であり、前記ガス流通経路は、前記複数のセラミック層のうち単一のセラミック層に設けられ、センサ素子の前記積層方向及び前記軸線方向に沿う両側面のいずれか、又は前記他端側の端面のうち一方に開口してもよい。
このセンサ素子によれば、複数のセラミック層を横断してガス流通経路を設ける場合に比べ、開口する層が1層と少なくなるので、センサ素子100の強度の低下を抑制できる。
なお、センサ素子100の側面のうち、ガス流通経路の全長が短くなる方に向かってガス流通経路が開口すると、流路抵抗を低減することができる。
本発明のガスセンサは、被測定ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するセンサ素子と、前記センサ素子を保持する主体金具とを備えるガスセンサにおいて、前記センサ素子は請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンサ素子を用いることを特徴とする。
本発明のセンサ素子の製造方法は、前記センサ素子の製造方法であって、少なくとも未焼成の第1セラミック層の前記センサ素子における前記他端側に、前記センサ素子の前記積層方向に延びる前記スルーホールを形成するスルーホール形成工程と、前記内壁に未焼成のスルーホール導体を形成するスルーホール導体形成工程と、前記スルーホール導体形成工程の前または後に、前記未焼成の第1セラミック層の前記基準電極側の表面に、前記基準リードとなる未焼成リードであって、前記基準電極に連結すると共に、前記センサ素子の他端側に向かって延びて前記未焼成のスルーホール導体に連結する未焼成リードを形成する未焼成リード形成工程と、前記基準電極および前記基準リードを挟むように前記未焼成の第1セラミック層に対向して、前記スルーホールの全体と前記積層方向に重なる領域まで伸びる未焼成の第2セラミック層を積層する積層工程と、前記未焼成リードと前記未焼成の第2セラミック層とを焼成する焼成工程と、を有し、前記焼成工程より前に、前記焼成工程で焼失することで前記ガス流通経路となる消失部材をあらかじめ形成することを特徴とする。
この発明によれば、スルーホールが詰まっても基準電極から外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制し、歩留まりを向上させたセンサ素子が得られる。
本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)の長手方向に沿う断面図である。 図1のセンサ素子の模式分解斜視図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図3の部分拡大断面図である。 図3の固体電解質体のスルーホール近傍の部分拡大斜視図である。 図3の固体電解質体のスルーホール近傍の部分拡大平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るセンサ素子の製造方法を示す工程図である。 図7における焼失部材を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るセンサ素子を示す断面図である。 図9の固体電解質体のスルーホール近傍の部分拡大斜視図である。 図9の固体電解質体のスルーホール近傍の部分拡大平面図である。 従来のセンサ素子の断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)1の長手方向(軸線L方向)に沿う断面図、図2はセンサ素子100の模式分解斜視図、図3は図2のA−A線に沿う断面図、図4は図3の部分拡大断面図、図5は図3の固体電解質体105のスルーホール近傍の部分拡大斜視図、図6は図3の固体電解質体105のスルーホール近傍の部分拡大平面図である。
図1に示すように、ガスセンサ1は、酸素濃度検出セル140、及び酸素濃度検出セル140に積層されるヒータ部200から構成される1セルのセンサ素子100、センサ素子100等を内部に保持する主体金具30、主体金具30の先端部に装着されるプロテクタ24等を有している。センサ素子100は軸線L方向に延びるように配置され、センサ素子100の先端側部位の全周を覆って多孔質保護層20が設けられている。
なお、以下、単に「先端側」、「後端側」という記載については、それぞれ軸線L方向における先端側、後端側を示している。
センサ素子100のうち、ヒータ部200は、図2に示すように、アルミナを主体とする基体101及び第2基体103と、基体101と第2基体103とに挟まれ、白金を主体とする発熱体102を有している。発熱体102は、先端側に位置する発熱部102aと、発熱部102aから基体101の長手方向に沿って延びる一対のヒータリード部102bとを有している。そして、ヒータリード部102bの端末は、基体101に設けられるヒータ側スルーホール101aに形成された導体を介してヒータ側パッド120と電気的に接続している。
酸素濃度検出セル140は、固体電解質体105と、その固体電解質105の一端(先端)側の両面に形成された測定電極110a及び基準電極108aとから形成されている。測定電極110aには、固体電解質体105の長手方向に沿って延びる測定リード110bが電気的に接続されている。基準電極108aには、固体電解質体105の長手方向に沿って延びる基準リード108bが電気的に接続されている。
さらに、測定電極110a及び測定リード110bを覆うようにして保護層111が設けられている。
そして、測定リード110bの端末は、保護層111に設けられる第1スルーホール111cに形成される導体を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。一方、基準リード108bの端末は、固体電解質体105に設けられる第2スルーホール105a、保護層111に設けられる第3スルーホール111aのそれぞれに形成されるスルーホール導体121c(図3参照)を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。
各スルーホールはセンサ素子の他端(後端)側に配置されている。
固体電解質体105は、ジルコニア(ZrO)に安定化剤としてイットリア(Y)又はカルシア(CaO)を添加してなる部分安定化ジルコニア焼結体から構成されている。
そして、酸素濃度検出セル140の各電極108a、110a間に微小電流を流して基準電極108に酸素を溜めさせ、基準酸素としている。
第2スルーホール105a、及び第3スルーホール111aが特許請求の範囲の「スルーホール」に相当する。
固体電解質体105、第2基体103がそれぞれ特許請求の範囲の「第1セラミック層」、「第2セラミック層」に相当する。
なお、第1セラミック層は、図3のように層全体が固体電解質体であるものに限らず、測定電極110a及び基準電極108aが配置される部位が固体電解質体で、その周囲が枠状の絶縁セラミックスからなる埋め込みタイプの複合セラミック層であってもよい。
測定電極110a、基準電極108aは、貴金属を主成分とすると共にセラミックを含有した組成からなる。貴金属としては白金族元素を用いることができる。これらを形成する好適な白金族元素としては、Pt、Rh、Pd等を挙げることができ、これらはその一種を単独で使用することもできるし、又二種以上を併用することもできる。セラミック成分は、固着という観点から、積層される側の主体となる材料(例えば、固体電解質体105)と同様の成分であることが好ましい。
又、測定リード110b、基準リード108bも貴金属を主成分とすることができ、測定電極110a及び基準電極108aよりも緻密とするとよい。測定リード110bは必ずしも多孔質でなくてもよいが、基準リード108bは多孔質であって酸素透過性を有する必要がある。従って、基準リード108bは貴金属と共にセラミックを含有し、基準電極108aよりもセラミックの割合が少ない組成とすることができる。
発熱体102、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、白金族元素で形成することができる。
もっとも、発熱体102、測定電極110a、基準電極108a、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、耐熱性及び耐酸化性を考慮するとPtを主体にして形成することがより一層好ましい。さらに、発熱体102、測定電極110a、基準電極108a、、測定リード110b、基準リード108b、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、主体となる白金族元素の他にセラミック成分を含有することが好ましい。
また、固体電解質体105の表面には、測定電極110a及び測定リード110bを挟み込むようにして、保護層111が形成されている。この保護層111は、測定電極110aを挟み込むようにして、測定電極110aを被毒から防御するための多孔質の電極保護部113aと、測定リード110bを挟み込むようにして、固体電解質体105を保護するための補強部112とからなる。
図1に戻り、主体金具30は、SUS430製のものであり、ガスセンサを排気管に取り付けるための雄ねじ部31と、取り付け時に取り付け工具をあてがう六角部32とを有している。また、主体金具30には、径方向内側に向かって突出する金具側段部33が設けられており、この金具側段部33はセンサ素子100を保持するための金属ホルダ34を支持している。
そしてこの金属ホルダ34の内側にはセラミックホルダ35、滑石36が先端側から順に配置されている。この滑石36は金属ホルダ34内に配置される滑石37と金属ホルダ34の後端に渡って配置される第2滑石38とからなる。
金属ホルダ34内で滑石37が圧縮充填されることによって、センサ素子100は金属ホルダ34に対して固定される。また、主体金具30内で第2滑石38が圧縮充填されることによって、センサ素子100の外面と主体金具30の内面との間のシール性が確保される。そして第2滑石38の後端側には、アルミナ製のスリーブ39が配置されている。このスリーブ39は多段の円筒状に形成されており、軸線に沿うように軸孔39aが設けられ、内部にセンサ素子100を挿通している。そして、主体金具30の後端側の加締め部30aが内側に折り曲げられており、ステンレス製のリング部材40を介してスリーブ39が主体金具30の先端側に押圧されている。
また、主体金具30の先端側外周には、主体金具30の先端から突出するセンサ素子100の先端部を覆うと共に、複数のガス取り入れ孔24aを有する金属製のプロテクタ24が溶接によって取り付けられている。このプロテクタ24は、二重構造をなしており、外側には一様な外径を有する有底円筒状の外側プロテクタ41、内側には後端部42aの外径が先端部42bの外径よりも大きく形成された有底円筒状の内側プロテクタ42が配置されている。
一方、主体金具30の後端側には、SUS430製の外筒25の先端側が挿入されている。この外筒25は先端側の拡径した先端部25aを主体金具30にレーザ溶接等により固定している。外筒25の後端側内部には、セパレータ50が配置され、セパレータ50と外筒25の隙間に保持部材51が介在している。この保持部材51は、後述するセパレータ50の突出部50aに係合し、外筒25を加締めることにより外筒25とセパレータ50とにより固定されている。
また、セパレータ50には、酸素濃度検出セル140やヒータ部200用のリード線11〜14を挿入するための通孔50bが先端側から後端側にかけて貫設されている(なお、リード線14については図示せず)。通孔50b内には、リード線11〜14と、酸素濃度検出セル140の検出素子側パッド121及びヒータ部200のヒータ側パッド120とを接続する接続端子16が収容されている。各リード線11〜14は、外部において、図示しないコネクタに接続されるようになっている。このコネクタを介してECU等の外部機器と各リード線11〜14とは電気信号の入出力が行われることになる。また、各リード線11〜14は詳細に図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて披覆した構造を有している。
さらに、セパレータ50の後端側には、外筒25の後端側の開口部25bを閉塞するための略円柱状のゴムキャップ52が配置されている。このゴムキャップ52は、外筒25の後端内に装着された状態で、外筒25の外周を径方向内側に向かって加締めることにより、外筒25に固着されている。ゴムキャップ52にも、リード線11〜14をそれぞれ挿入するための通孔52aが先端側から後端側にかけて貫設されている。
次に、図3、図4を参照し、本発明の特徴部分である基準リード108bとスルーホール(第2スルーホール105a及び第3スルーホール111a)近傍の構成について説明する。なお、図3は図2のA−A線に沿い、軸線L方向及び積層方向に平行な面で切断した断面図である。
基準リード108bは、基準電極108aの後端側に重なるように接続されると共に、固体電解質体105の一方の面(ヒータ部200側の面)に接してセンサ素子100の軸線L方向に沿って延設されている。又、基準リード108bの後端は、第2スルーホール105a及び第3スルーホール111aのそれぞれの内壁に設けられたスルーホール導体121cに連結されている。
そして、固体電解質体105と第2基体103との間には、第2スルーホール105a及び第3スルーホール111aに臨むと共に、基準リード108bに連通する空隙(通気部)130が形成されている。つまり、空隙130は、軸線L方向に沿って第2スルーホール105a及び第3スルーホール111aの内壁を跨ぎ、さらにスルーホール導体121cを抜けて延び、各スルーホールに臨んでいる。なお、第2基体103は、第2スルーホール105aの全体と積層方向に重なる領域まで(つまり、第2スルーホール105aの底面全体に臨むように)延びている。
より詳細には、空隙130は、第2スルーホール105aの底面(第2基体103)から、各スルーホールとほぼ同軸で各スルーホールよりも径大の略円錐状に固体電解質体105に向かって広がっている。そして、基準リード108bの末端の下面(第2基体103側の面)が第2基体103と積層方向に離間して露出し、空隙130の一部を構成している。
なお、空隙130が「基準リード108bに連通する」とは、空隙130が基準リード108bに連通する(面している)が、基準電極108aには連通しないことを意味する。空隙130が基準電極108aに連通すると、基準電極108aの酸素濃度が大気と同じになってしまい、大気と違う酸素濃度に設定できなくなるからである。
又、空隙130が基準リード108bと連通する軸線L方向の長さは限定されないが、連通長さが長すぎるとセンサ素子100の強度が低下する。従って、空隙130が基準リード108bの一部のみに連通することが好ましく、基準リード108bの末端側の部位のみに連通することがより好ましい。
さらに、固体電解質体105と第2基体103との間には、空隙130に接続するガス流通経路170が設けられている。
具体的には、図5、図6に示すように、ガス流通経路170は、空隙130に接続すると共に、センサ素子100の一方の側面100sに開口して、空隙130と外部とを連通させる。
側面100sが特許請求の範囲の「第2領域」に相当する。この側面100sは、センサ素子100の外面のうち、第3スルーホール111aが開口する領域である上面100fとは異なる面である。
なお、図4、図5に示すように、スルーホール(第2スルーホール105a)と空隙130との境界BDは、第2スルーホール105aの内壁を積層方向に延ばした延長線上に位置する領域までを第2スルーホール105aとみなして定める。
また、本例では、ガス流通経路170は、空隙130を起点に、幅方向に沿う方向よりも後端側に傾いて延びている。
このように、ガス流通経路170を設けることで、スルーホール(第2スルーホール105a及び第3スルーホール111a)だけでなく、ガス流通経路170からも基準リード108bからの酸素を排出できる。その結果、スルーホールが詰まっても基準電極108aから外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制できる。
又、スルーホールが詰まったセンサ素子100の製品であっても、ガス流通経路170から酸素を排出できるので、不良品として廃棄する必要がなく、製造歩留まりを向上させることができる。
なお、ガス流通経路170は、スルーホールが詰まったときの予備の排出経路であるので、1個設ければ十分である。
ここで、スルーホールが詰まったときに酸素を外部に排出する別の経路を確保するだけであれば、例えばガス流通経路170がスルーホールや空隙130よりも先端側で基準リード108bに臨む構成としてもよいことになる。
しかしながら、センサ素子100は、スルーホールから酸素を排出したときの拡散抵抗をもとに所定のセンサ特性を定めている。そのため、ガス流通経路170がスルーホールや空隙130よりも先端側で基準リード108bに臨むようにすると、基準リード108bから外部に酸素を排出する拡散抵抗が設定値から変化してしまい、測定精度が低下する。
そこで、ガス流通経路170は、空隙130を介してスルーホール(第2スルーホール105a又は第3スルーホール111a)に接続するか、又は後述する図9〜図11に示すようにスルーホールに直接接続している必要がある。
これにより、仮にスルーホールが詰まってガス流通経路170から酸素を流通させた場合であっても、スルーホールから酸素を排出したときの拡散抵抗をもとに定められたセンサ特性から逸脱せず、測定精度の低下を抑制できる。
なお、空隙130を設ける理由は以下による。
つまり、後述するように、センサ素子100を製造する際、基準リード108bとなる導電ペースト層に、グリーンシート等の比較的硬質の未焼成の第2基体103を積層する。このとき、第2基体103でスルーホール導体121cや、スルーホール導体121c近傍の導電ペースト層が押し潰れてしまう。
そこで、通気部(空隙)130となる箇所に、焼失材を、スルーホール導体121c近傍の導電ペースト層の表面に設けることで、第2基体103がスルーホール導体121cや導電ペースト層に直接接触することが抑制される。
これにより、スルーホール導体121cや、スルーホール導体121c近傍の(スルーホール導体121cと連結された部位の)導電ペースト層が押し潰れて薄くなることが抑制され、得られた基準リード108bの酸素透過性が変化してガス検出出力が不安定になることが抑制できる。又、基準リード108bが通気部130に連通する(露出する)ことによっても、基準リード108bから通気部130を介してスルーホールに酸素を確実に排出できる。
なお、通気部130の厚みは0でなければよいが、通気部130の厚みが1μm以上であると酸素透過性の観点から好ましい。
次に、図7を参照し、センサ素子100の製造方法の一例について説明する。
まず、図7(a)に示すように、未焼成の固体電解質体105xの表面(図7の上面)に、それぞれ測定電極110a及び測定リード110bとなる導電ペースト110ax、110bxを印刷する。そして、導電ペースト110ax、110bxを覆うように、グリーンシートからなる未焼成の保護層111x(未焼成の電極保護部113axを含む)を固体電解質体105xに積層する。
そして、固体電解質体105x及び保護層111xの後端側に、積層方向に延びるスルーホール(第2スルーホール105a及び第3スルーホール111a)、第1スルーホール111cを形成する(スルーホール形成工程)。
なお、固体電解質体105xが特許請求の範囲の「未焼成の第1セラミック層」に相当する。
次に、図7(b)に示すように、検出素子側パッド121及びスルーホール導体121cの材料となる導体ペースト121xを、保護層111x側の第3スルーホール111aから供給(充填)する。このとき、各スルーホール111a、111cの一部を埋めるよう、導体ペースト121xを供給する。
そして、図7(c)に示すように、保護層111xと各スルーホールを挟んで反対の固体電解質体105x側を負圧NPとし、導体ペースト121xを、各スルーホールを通して固体電解質体105xの表面まで流動(吸引)する。導体ペースト121xは、固体電解質体105x表面の各スルーホールの周りに負圧NPによって突出する。そして、スルーホール導体121cxは各スルーホールの内壁を覆う。このようにして、それぞれ未焼成の検出素子側パッド121x及びスルーホール導体121cxを形成する(スルーホール導体形成工程)。
なお、第1スルーホール111c側のスルーホール導体は、積層する前の各層においてスルーホール導体を形成した後、各層を積層して形成している。同様に、スルーホール導体121cxについても、まず、図7(a)の積層する前の各層105x、111xにそれぞれスルーホール導体を形成した後、各層を積層して形成してもよい。この場合、各層にスルーホール導体を形成してから各層を積層した際、ペースト状の各層のスルーホール導体の端部同士が結合する。
また、スルーホール導体121cxが特許請求の範囲の「未焼成のスルーホール導体」に相当する。
次に、図7(d)に示すように、図7(c)のスルーホール導体形成工程の前又は後(本例ではスルーホール導体形成工程の後)に、固体電解質体105xの下面(基準電極108a側の表面)に、それぞれ基準電極108a及び基準リード108bとなる導電ペースト108ax、108bxを印刷する。このとき、導電ペースト(未焼成リード)108bxの後端が、固体電解質体105xの下面に広がったスルーホール導体121cxの上に重なる(スルーホール導体121cxと電気的に連結する)ようにする(未焼成リード形成工程)。
なお、導電ペースト108bxが特許請求の範囲の「未焼成リード」に相当する。
次に、図7(e)に示すように、予め、グリーンシートからなる未焼成の基体101x及び第2基体103xを、発熱部102aとなる導電ペースト102axを挟んで積層しておく。そして、この積層体の第2基体103x側の表面のうち、スルーホール(第2スルーホール105a及び第3スルーホール111a)の軸線Axを中心としてスルーホールより径大となる位置(スルーホールに臨むと共に、未焼成リード108bxと接する位置)に、予め焼失部材130xをドーム状に盛り上がるように印刷する。
そして、図7(f)に示すように、固体電解質体105xの下面に対向して、少なくとも未焼成リード108bxを覆うように、積層体の第2基体103x側を積層する(積層工程)。このとき、金属を含む導電ペースト108bx、121xは焼失部材130xよりも柔らかいので、導電ペースト108bx、121xが焼失部材130xに押されて上方(保護層111x側)へ凹む。
なお、第2基体103xが特許請求の範囲の「未焼成の第2セラミック層」に相当する。
そして、未焼成リード108bxと第2基体103xを含む全体を焼成する(焼成工程)。焼成により、焼失部材130xが焼失して空隙130及びガス流通経路170となり、図3、図4に示すセンサ素子100が完成する。
図8は、図7(e)における焼失部材130xを示す斜視図である。
焼失部材130xは、ドーム状の本体部130x1と、本体部130x1から一方の側面100sxまで尾根状に隆起して延びる枝部130x2とを一体に備えた形状をなしている。
本体部130x1は焼失後に空隙130となり、枝部130x2は焼失後にガス流通経路170となる。
なお、積層工程にて、固体電解質体105xは焼失部材130xに追随し、固体電解質体105xが焼失部材130xの枝部130x2に押されて上方(保護層111x側)へ凹み、ガス流通経路170として開口する。
焼失部材130xとしては、例えばカーボン等の1000℃以下で焼失する材料を用いることができる。
なお、図7(d)の未焼成リード形成工程を、図7(c)のスルーホール導体形成工程の前に行ってもよい。この場合は、未焼成リード108bxを、固体電解質体105xの下面のうち第2スルーホール105aの周縁に近い位置まで延ばして形成する。これにより、図7(c)にて負圧NPにより固体電解質体105xの下面にスルーホール導体121cxが広がった際、未焼成リード108bxの上に重なって両者が連結される。
又、図7(e)、(f)の積層工程にて、予め焼失部材130xを形成する態様としては、焼失部材130xを第2基体103x側に形成する代わりに、固体電解質体105x側に焼失部材130xを形成してもよい。
次に、図9〜図11を参照し、本発明の第2の実施形態に係るガスセンサについて説明する。但し、第2の実施形態に係るガスセンサは、センサ素子100Bの構成が異なること以外は、第1の実施形態に係るガスセンサと同一であるので、センサ素子100Bの構成についてのみ説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係るセンサ素子100Bの軸線L方向に沿う断面図であり、図3に対応する。
図9に示すように、センサ素子100Bは、酸素濃度検出セル140、酸素濃度検出セル140に積層されるヒータ部200に加え、酸素濃度検出セル140の反対面に積層される酸素ポンプセル150を備えた2セルのセンサ素子である。
酸素濃度検出セル140及びヒータ部200は、第1の実施形態に係るセンサ素子100と同一であるので説明を省略する。
酸素ポンプセル150は、固体電解質体165と、その固体電解質165の両面に形成された第1ポンプ電極162a及び第2ポンプ電極163aとから形成されている。第1ポンプ電極162a及び第2ポンプ電極163aには、固体電解質体165の長手方向に沿ってそれぞれ延びるリード(図示せず)が電気的に接続されている。
第1ポンプ電極162aは固体電解質体165の下面(酸素濃度検出セル140側)に配置され、保護層111の先端側を略矩形にくり抜いた測定空間161の内部に臨んでいる。同様に、測定空間161の内部には測定電極110aが臨み、第1ポンプ電極162aと測定電極110aとが測定空間161の内部で対向している。
なお、測定空間161は、第1の実施形態に係るセンサ素子100における電極保護部113aを取り去った形態である。
一方、第2ポンプ電極163aは固体電解質体165の上面(酸素濃度検出セル140と反対側)に配置されている。そして、第2ポンプ電極163a及びリード(図示せず)を覆うようにして保護層167が設けられている。
この保護層167は、第1の実施形態に係るセンサ素子100における保護層111と同様に、第2ポンプ電極163aを挟み込むようにして第2ポンプ電極163aを被毒から防御するための多孔質の電極保護部113aと、リード(図示せず)を挟み込むようにして固体電解質体165を保護するための補強部166とからなる。
第2の実施形態においては、基準リード108bの端末は、固体電解質体105に設けられる第2スルーホール105a(図2参照)、保護層111に設けられる第3スルーホール111a(図2参照)、固体電解質体165に設けられる第4スルーホール165a、保護層167に設けられる第5スルーホール166aのそれぞれに形成されるスルーホール導体169cを介して検出素子側パッド169と電気的に接続する。
第2スルーホール105a、第3スルーホール111a、第4スルーホール165a、第5スルーホール166aが特許請求の範囲の「スルーホール」に相当する。
なお、第1ポンプ電極162a及び第2ポンプ電極163aからそれぞれ延びるリードの端末は、固体電解質体165及び保護層167を貫通するスルーホールに形成される導体(図示せず)を介して検出素子側パッド169と電気的に接続する。
センサ素子100Bは、酸素濃度検出セル140の電極間に生じる電圧(起電力)が所定の値(例えば、450mV)となるように、酸素ポンプセル150の電極間に流れる電流の方向及び大きさが調整され、酸素ポンプセル150に流れる電流に応じた被測定ガス中の酸素濃度をリニアに検出する酸素センサ素子に相当する。
図9に示すように、センサ素子100Bにおいても、固体電解質体105と第2基体103との間には、第2スルーホール105a及び第3スルーホール111aに臨むと共に、基準リード108bに連通する通気部(空隙)132が形成されている。空隙132は、第2基体103から固体電解質体105に向かって凸のドーム状に形成されている。
さらに、図10、図11に示すように、固体電解質体165を貫通し、空隙132に接続するガス流通経路172が設けられている。
具体的には、ガス流通経路172は、空隙132に接続すると共に、センサ素子100の後端向き面100Beに開口して、空隙132と外部とを連通させる。そして、図11に示すように、ガス流通経路172は、未焼成の固体電解質体165のシートから第4スルーホール165aを打ち抜く際、第4スルーホール165aに連通して後端向き面100Beに開口するように同時にシートを打ち抜いて形成することができる。
後端向き面100Beが特許請求の範囲の「第2領域」に相当する。この後端向き面100eは、センサ素子100の外面のうち、スルーホール(第5スルーホール166a)が開口する領域である上面100Bfとは異なる面である。
第2の実施形態においても、ガス流通経路172を設けることで、スルーホールだけでなく、ガス流通経路172からも基準リード108bからの酸素を排出できる。その結果、スルーホールが詰まっても基準電極108aから外部へ酸素を安定して排出することができ、測定精度の低下を抑制できる。又、製造歩留まりを向上させることができる。
なお、第1の実施形態においては、ガス流通経路170は空隙130に接続している。この空隙130及びガス流通経路170を、上述の焼失部材130xを第2基体103x側に形成することで形成すれば、第2基体103x等のセンサ素子100の支持部材にガス流通経路170を開口する必要がなく、素子の開口部分が少なくなって強度の低下を抑制できる。
つまり、基準リード108bを挟む層105,103の内、最小限の層105にガス流通経路170を設ければ済み、例えば第2基体103等の強度が高くセンサ素子100の支持部材にガス流通経路170を開口しない等の選択ができる。
一方、第2の実施形態においては、ガス流通経路172はスルーホールに接続している。これにより、空隙130とは別の位置に外部への酸素の排出経路を設けることができる。
又、ガス流通経路を、センサ素子100を構成する複数のセラミック層のうち、単一のセラミック層(第1の実施形態と第2の実施形態でそれぞれ固体電解質体105、165)に設けると、複数のセラミック層を横断してガス流通経路を設ける場合に比べ、開口する層が1層と少なくなるので、センサ素子100の強度の低下を抑制できる。
なお、センサ素子100の側面のうち、ガス流通経路の全長が短くなる方に向かってガス流通経路が開口すると、流路抵抗を低減することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、固体電解質体と、測定電極と基準電極とを有する酸素検出セルを有するあらゆるガスセンサ(センサ素子)に適用可能であり、本実施の形態の酸素センサ(酸素センサ素子)に限らず、例えばNOxセンサ(NOxセンサ素子)に適用することができる。セルの数も上述の1セルや2セルに限定されず、例えば3セルのNOxセンサに適用することができる。
通気部やガス流通経路の形状も上記実施形態に限定されない。
1 ガスセンサ
30 主体金具
100 センサ素子
100s、100Be 第2領域
103 第2セラミック層(第2基体)
103x 未焼成の第2セラミック層
105 第1セラミック層(固体電解質体)
105a、111a、165a、166a スルーホール
105x 未焼成の第1セラミック層
108a 基準電極
108b 基準リード
108bx 未焼成リード
110a 測定電極
121c、169c スルーホール導体
121cx 未焼成のスルーホール導体
130、132 通気部
130x 消失部材
170、172 ガス流通経路
L 軸線

Claims (5)

  1. 第1セラミック層と、
    該第1セラミック層の表面に配置された一対の電極と、を備え、軸線方向に延びる板状積層型のセンサ素子であって、
    前記一対の電極は前記センサ素子の前記軸線方向における一端側に配置され、被測定ガスに接触して特定ガスを検出する測定電極と、基準ガスに接触する多孔質の基準電極と、からなり、
    さらに、少なくとも前記第1セラミック層の前記センサ素子における他端側に形成され、前記センサ素子の積層方向に延びるスルーホールと、
    前記スルーホールを形成する内壁に設けられるスルーホール導体と、
    前記基準電極に連結すると共に、前記センサ素子の他端側に向かって延びて前記スルーホール導体に連結する多孔質の基準リードと、
    前記基準電極及び前記基準リードを挟むように前記第1セラミック層と対向して配置され、前記スルーホールの全体と前記積層方向に重なる領域まで延びるガス非透過性の第2セラミック層と、を備え、
    前記第1セラミック層と前記第2セラミック層との間には、前記スルーホールに臨むと共に、前記基準リードに連通する通気部が設けられ、
    さらに、前記スルーホール又は前記通気部に接続すると共に、前記センサ素子の外面のうち、前記スルーホールが開口する領域とは異なる第2領域に開口して、前記通気部と外部とを連通させるガス流通経路が設けられていることを特徴とするセンサ素子。
  2. 前記ガス流通経路は、前記通気部に接続していることを特徴とする請求項1記載のセンサ素子。
  3. 前記センサ素子は前記第1セラミック及び前記第2セラミック層を含む複数のセラミック層の積層体であり、
    前記ガス流通経路は、前記複数のセラミック層のうち単一のセラミック層に設けられ、センサ素子の前記積層方向及び前記軸線方向に沿う両側面のいずれか、又は前記他端側の端面のうち一方に開口することを特徴とする請求項2記載のセンサ素子。
  4. 被測定ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するセンサ素子と、前記センサ素子を保持する主体金具とを備えるガスセンサにおいて、
    前記センサ素子は請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンサ素子を用いることを特徴とするガスセンサ。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンサ素子の製造方法であって、
    少なくとも未焼成の第1セラミック層の前記センサ素子における前記他端側に、前記センサ素子の前記積層方向に延びる前記スルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
    前記内壁に未焼成のスルーホール導体を形成するスルーホール導体形成工程と、
    前記スルーホール導体形成工程の前または後に、前記未焼成の第1セラミック層の前記基準電極側の表面に、前記基準リードとなる未焼成リードであって、前記基準電極に連結すると共に、前記センサ素子の他端側に向かって延びて前記未焼成のスルーホール導体に連結する未焼成リードを形成する未焼成リード形成工程と、
    前記基準電極および前記基準リードを挟むように前記未焼成の第1セラミック層に対向して配置され、前記スルーホールの全体と前記積層方向に重なる領域まで伸びる未焼成の第2セラミック層を積層する積層工程と、
    前記未焼成リードと前記未焼成の第2セラミック層とを焼成する焼成工程と、を有し、
    前記焼成工程より前に、前記焼成工程で焼失することで前記ガス流通経路となる消失部材をあらかじめ形成することを特徴とするセンサ素子の製造方法。
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