JP2021130831A - 膜厚測定器、膜厚測定機構、及び成膜装置 - Google Patents

膜厚測定器、膜厚測定機構、及び成膜装置 Download PDF

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【課題】膜厚をより精度よく測定する。【解決手段】膜厚測定器は、膜厚センサと、測定ユニットと、コントローラと、デジタル配線とを具備する。上記膜厚センサは、振動子を有する。上記測定ユニットは、上記振動子を発振させる発振回路部、上記発振回路部から出力される上記振動子の応答波形を計測する計測回路部、及び上記計測回路部が計測した上記応答波形から上記振動子に堆積した膜の厚みまたは膜の堆積速度を演算する演算処理部を含む。上記コントローラは、上記演算処理部が演算した上記厚みまたは上記堆積速度に基づいて成膜源に制御信号を送信することができる。上記デジタル配線は、上記測定ユニットと上記コントローラとの間のデジタル通信を可能にする。【選択図】図1

Description

本発明は、膜厚測定器、膜厚測定機構、及び成膜装置に関する。
真空中で基板に形成される膜の成膜速度を測定する装置の1つに、いわゆる膜厚計と呼ばれる膜厚測定器がある。例えば、成膜源の近傍に水晶振動子型の膜厚センサが設置され、膜厚センサに膜が堆積する前後における水晶振動子の共振周波数の変化分を計測することにより、基板に形成される膜の成膜速度を求める方法である(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−111974号公報
しかしながら、成膜装置に膜厚測定器内を流れる信号を乱す外的要因(例えば、ノイズ)が生じた場合には、膜厚測定器が正確な値を算出しなくなる場合がある。特に加熱電力の供給とデータ通信との並走を求められる成膜装置においては、このような外的要因の影響を受けにくい膜厚測定器が望まれている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、膜厚をより精度よく測定でき、膜厚測定器、膜厚測定機構、及び成膜装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る膜厚測定器は、膜厚センサと、測定ユニットと、コントローラと、デジタル配線とを具備する。
上記膜厚センサは、振動子を有する。
上記測定ユニットは、上記振動子を発振させる発振回路部、上記発振回路部から出力される上記振動子の応答波形を計測する計測回路部、及び上記計測回路部が計測した上記応答波形から上記振動子に堆積した膜の厚みまたは膜の堆積速度を演算する演算処理部を含む。
上記コントローラは、上記演算処理部が演算した上記厚みまたは上記堆積速度に基づいて成膜源に制御信号を送信することができる。
上記デジタル配線は、上記測定ユニットと上記コントローラとの間のデジタル通信を可能にする。
このような膜厚測定器によれば、デジタル通信により膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
上記の膜厚測定器においては、上記デジタル配線の入出力ポートに絶縁回路が設けられてもよい。
このような膜厚測定器によれば、並走するデータ通信部等において発生する、静電結合や電磁結合によって惹起される電位を起因とする、絶縁回路内部側への電位や電流流入を阻止することができる。このため、膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
上記の膜厚測定器においては、上記発振回路部、上記計測回路部、及び上記演算処理部が互いに隣接するように配置されてもよい。
このような膜厚測定器によれば、発振回路部、計測回路部、及び演算処理部がノイズの影響を受けにくく、膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
上記の膜厚測定器においては、上記発振回路部、上記計測回路部、及び上記演算処理部が同じ回路基板に搭載されてもよい。
このような膜厚測定器によれば、発振回路部、計測回路部、及び演算処理部がノイズの影響を受けにくく、膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
上記の膜厚測定器においては、上記振動子は、冷却管によって冷却され、上記回路基板が上記冷却管を流れる媒体によって冷却されてもよい。
このような膜厚測定器によれば、回路基板が冷却管を流れる媒体によって冷却されるため、膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る膜厚測定機構は、上記膜厚測定器と、真空容器内に配置され、上記測定ユニットを収容し、大気に開放された収容容器と、上記収容容器に連結され、上記デジタル配線を収容し、上記真空容器内において上記収容容器とともに移動可能な収容管とを具備する。
このような膜厚測定機構によれば、デジタル通信により膜厚が膜厚測定機構によってより精度よく測定される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る成膜装置は、成膜源と、上記膜厚測定機構とを具備する。
このような成膜装置によれば、デジタル通信により膜厚が膜厚測定器によってより精度よく測定される。
以上述べたように、本発明によれば、膜厚をより精度よく測定できる、膜厚測定器、膜厚測定機構、及び成膜装置が提供される。
本実施形態の膜厚測定器を利用する成膜装置の一例を示す模式的断面図である。 図(a)は、図1に示された成膜源と、成膜源付近に配置された膜厚測定器の一部とを示す模式的上面図である。図(b)は、図1に示されたデジタル配線に膜厚センサと及び測定ユニットの組が複数接続されている様子を示すブロック図である。 測定ユニットモジュールを示す模式的斜視図である。 膜厚測定器を用いた場合の作用を説明する模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付す場合があり、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。
図1は、本実施形態の膜厚測定器を利用する成膜装置の一例を示す模式的断面図である。図2(a)は、図1に示された成膜源と、成膜源付近に配置された膜厚測定器の一部とを示す模式的上面図である。図2(b)は、図1に示されたデジタル配線に膜厚センサと及び測定ユニットの組が複数接続されている様子を示すブロック図である。
以下、図1、図2(a)、(b)を用いて膜厚測定器及び膜厚測定器を利用する成膜装置について説明する。
図1に示す成膜装置9は、膜厚測定器1と、真空容器2と、成膜源3と、加熱機構4と、電源5と、基板支持機構6と、移動機構7と、排気機構8と、収容容器50と、収容管60とを具備する。成膜源3の付近には、温度センサが付設されてもよい。基板6sは、真空容器2内において、基板支持機構6によって支持されている。また、膜厚測定器1、収容容器50、及び収容管60を含むユニットを膜厚測定機構とする。
膜厚測定器1は、膜厚センサ10と、測定ユニット20と、コントローラ30と、デジタル配線40とを具備する。
膜厚センサ10は、センサヘッド101と、冷却管102と、アナログ配線103とを有する。センサヘッド101は、共振周波数(f:基本周波数、例えば、5MHz)を持つ振動子を有する。振動子とは、例えば、水晶振動子である。センサヘッド101は、基板6sと成膜源3との間を回避するように、例えば、成膜源3よりも上方に設けられる。
1つのセンサヘッド101に含まれる水晶振動子は、1つとは限らず複数でもよい。この場合、センサヘッド101は、例えば、マルチセンサヘッドと呼称される。センサヘッド101がマルチセンサヘッドの場合、膜厚センサ10は、複数の水晶振動子からいずれかの水晶振動子を選択するシャッタ機構と、該シャッタ機構を駆動する真空モータとを別途具備してもよい。
冷却管102は、例えば、循環型の冷却管である。冷却管102は、例えば、冷媒体をセンサヘッド101にまで到達させる入口管と、センサヘッド101にまで届いた冷媒体をセンサヘッド101から循環して戻す出口管とを有する。入口管と、出口管とは、並設されてもよく、それぞれが離間してもよい。真空容器2の内部では、冷却管102は、例えば、収容容器50に固定される。換言すれば、センサヘッド101と収容容器50との間に配置された冷却管102は、減圧雰囲気に設置される。冷却管102は、水晶振動子を冷却する冷却管であるとともにセンサヘッド101及びアナログ配線103を支持するアーム部材でもある。
冷却管102は、収容容器50の内部に引き回され、測定ユニット20に引き回され、収容管60の内部にも引き回されている。冷却管102が収容管60を通じて真空容器2の外部にまで引き回されることにより、真空容器2の外部において冷却管102に冷媒体を流入し、センサヘッド101から循環した冷媒体を真空容器2の外部において放出することができる。
アナログ配線103の一方の端は、センサヘッド101に接続されている。アナログ配線103の他方の端は、測定ユニット20に接続されている。アナログ配線103は、真空容器2の内部において減圧雰囲気に設置される。
成膜装置9においては、膜厚センサ10が成膜源3の近傍に複数配置されている。例えば、図2(a)に示すように、成膜源3の長手方向に等間隔で3個の膜厚センサ10と、成膜源3の端部近傍に1個の膜厚センサ10とが配置される。
成膜源3から放出された成膜材料が水晶振動子に堆積すると、水晶振動子の共振周波数が基本周波数fから変化する。この変化分を計測することにより、水晶振動子に堆積した膜の厚みが算出される。また、単位時間あたりの厚みを算出することにより、水晶振動子に堆積する膜の堆積速度が得られる。基板6sに堆積する膜の厚みと、水晶振動子に堆積する膜の厚みとを対応付けすることで、基板6sに形成される膜の厚み、基板6sに形成される膜の蒸着速度が求められる。
測定ユニット20は、発振回路部21、計測回路部22、及び演算処理部23を含む(図1)。測定ユニット20は、収容容器50に収容されている。測定ユニット20とセンサヘッド101との信号のやり取りは、アナログ配線103を介してなされる。
発振回路部21は、水晶振動子または膜が堆積した後の膜付き水晶振動子を発振させる。計測回路部22は、発振回路部21から出力される水晶振動子または膜付き水晶振動子の応答波形、例えば、水晶振動子または膜付き水晶振動子の共振周波数を計測する。以下、応答波形としては、共振周波数を例示する。なお、別実施例としては応答波形について位相の推移(典型的には共振周波数近傍についての位相推移)を確認する手法がある。
演算処理部23は、計測回路部22が計測した膜付きの水晶振動子の共振周波数から水晶振動子に堆積した膜の厚み、単位時間当たりの膜厚、すなわち堆積速度を算出したり、算出した値をコントローラ30に出力したりする。
ここで、演算処理部23は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータに用いられるハードウェア要素及び必要なソフトウェアにより実現され得る。
コントローラ30は、演算処理部23が演算した膜の厚みまたは膜の堆積速度に基づいて、電源5に制御信号を送信することができる。電源5からは、加熱機構4に電力が供給される。コントローラ30は、帰還制御によって、加熱機構4に供給する電力を制御し、成膜源3から放出する成膜材料の放出量を制御する。コントローラ30は、水晶振動子に堆積した膜の膜厚、膜の堆積速度を表示するモニタ機能を有する。
測定ユニット20とコントローラ30との間との間のデータ通信は、例えば、デジタル配線40を通じて行われる。デジタル配線40は、測定ユニット20とコントローラ30との間のデジタル通信を可能にする。
デジタル通信は、例えば、米国電子機械工業会の規格であるEIA−232、 EIA−422、EIA−485に従って構成されればよい。特に、デジタル配線40にツイストペアケーブルを用いた差動伝送線路を用いたEIA−422、EIA−485が好ましい。加えて、デジタル配線40の接続部である測定ユニット20とコントローラ30の入出力ポート部に絶縁回路4020、4030を設けることがより好ましい。これにより、並走するデータ通信部等において発生する、静電結合や電磁結合によって惹起される電位を起因とする、絶縁回路内部側への電位や電流流入を阻止することができる。
絶縁回路4020、4030としては、フォトカプラあるいはトランスを用いた汎用の絶縁回路を利用すればよい。また、絶縁回路を利用したデジタル通信の例として、構内情報配線システムJIS X 5150:2016(ISO/IEC 11801)に準じたデジタル配線40としてもよい。さらに、前記規格に記載があるように、デジタル配線40をメタル配線(ツイストペアケーブル)から光ファイバ配線に代替することで、デジタル配線40に対し電磁誘導に基づく影響が物理的に排除され、確実な通信を行うこともできる。言い換えると、デジタル配線40を光ファイバ配線とした場合は、静電結合や電磁結合を伴わないこととなるため、入出力ポートに絶縁回路を設けた構成と同様の効果に加え、入出力ポートに静電結合や電磁結合起因の信号を伝送しない効果が加わることによって、メタル配線を利用する場合に比べ、より確実な通信を行うことができる。
収容容器50は、真空容器2内に配置される。収容容器50は、測定ユニット20、冷却管102等を収容する。収容容器50は、例えば、金属製の容器である。収容容器50は、真空容器2の内部において、真空容器2内の圧力よりも高い圧力を維持する。例えば、収容容器50は、大気に開放され、収容容器50の内部の圧力は、大気圧である。
収容容器50は、例えば、成膜源3が延在する方向に沿って延在する(図2(a))。収容容器50をZ軸方向から上面視した場合、その外形は、例えば、長方形である。収容容器50は、例えば、成膜源3の横に並ぶ。収容容器50が成膜源3に並ぶことによって、成膜装置9の大型化が抑えられ、コンパクトな構成になる。収容容器50は、成膜源3の下方に配置されてもよい。
収容管60は、収容容器50に連結される。収容管60は、例えば、金属製の中空管である。収容管60が収容容器50に連結されていることから、収容管60も大気に開放される。すなわち、収容管60の内部の圧力は、大気圧である。収容管60は、冷却管102、デジタル配線40、配線41等を収容する。
真空容器2は、減圧状態が維持できる容器である。真空容器2は、排気機構8によって、内部の気体が排気される。真空容器2を上面視したときの平面形状は、例えば、矩形状である。
真空容器2は、成膜源3、加熱機構4、基板支持機構6、膜厚センサ10、収容容器50、及び収容管60の一部等を収容する。真空容器2には、ガスを供給することが可能なガス供給機構が取り付けられてもよい。また、真空容器2には、その内部の圧力を計測する圧力計が取り付けられてもよい。
成膜源3には、成膜材料が充填されている。成膜源3は、成膜材料が基板6sに向かって蒸発する蒸着源である。成膜源3は、一軸方向を長手方向として延在する。成膜源3をZ軸方向から上面視した場合、その外形は、例えば、長方形である(図2(a))。成膜源3は、成膜材料を放出するノズル3nを有する。成膜材料は、例えば、有機材料、金属等である。
加熱機構4は、成膜源3を加熱する。加熱機構4は、成膜源3に対向する。加熱機構4は、例えば、誘導加熱方式または抵抗加熱方式の加熱機構である。加熱機構4には、電源5から配線(電線)41を介して電力が供給され、その電力は、コントローラ30によって帰還制御されている。配線41は、収容管60の内部に配設されている。コントローラ30からは加熱機構4にまでは、配線41が引き回されている。デジタル配線40はこの収容管60の区間において配線41と並走している。なお、誘導加熱よりも、比較的ノイズ発生が少ない抵抗加熱方式であってもソリッドステート・リレーによる位相制御方式で加熱機構へ電力を供給する等で、高周波ノイズが配線41より放出される量が多くなることでノイズ源となりえる。
成膜装置9では、成膜源3、収容容器50、及び収容管60が真空容器2内において移動可能になっている。例えば、成膜源3、収容容器50、及び収容管60は、収容管60の長手方向に移動する(矢印Aの方向)。
真空容器2と収容管60との間には、Oリング等を含むシール部材61が設けられている。収容管60は、シール部材61に接触しつつ、シール部材61に支持されながら、その長手方向にスライド移動する。なお、収容管60は、その長手方向に伸縮可能な配管でもよい。例えば、収容管60は、ベローズ管等のフレキシブル型の配管や、多節リンク状とした伸縮可能配管としてもよい。この場合、シール部材61は、不要になる。なお、収容管60の断面積は、この移動の障害にならないように必要最小限とすることが望まれる。このため、収容管60の断面積が収容管60に収容される各構成の断面積合計と一致するのが理想的であるが、メンテナンスを容易にする目的や伸縮可能配管である事情を考慮し、必要最小限の空間を断面積に加えることが典型的な設計となる。
成膜源3、収容容器50、及び収容管60の下には、成膜源3、収容容器50、及び収容管60を移動する移動機構7が設けられている。移動機構7は、例えば、ローラ機構、牽引機構等を備える。移動機構7は、真空容器2外に設けられてもよい。
基板6s及び基板支持機構6は、成膜源3、収容容器50、及び収容管60が移動する方向に延在する。これにより、成膜装置9においては、基板6sと成膜源3とが収容管60の長手方向に相対移動しながら、基板6sに成膜材料が蒸着される。これにより、大型である基板6sを用いても、基板6sへの大面積成膜が可能になる。基板6sと成膜源3との間には、適宜、シャッタ機構が設けられてもよい。
デジタル配線40には、1つの膜厚センサ10とは別の膜厚センサ10及び1つの測定ユニット20とは別の測定ユニット20の組が複数接続されている(図2(b))。複数の測定ユニット20のそれぞれでは、発振回路部21、計測回路部22、及び演算処理部23が互いに隣接するように配置されている(図1)。
図3は、測定ユニットモジュールを示す模式的斜視図である。
例えば、発振回路部21、計測回路部22、及び演算処理部23は、同じ回路基板24に搭載されている。回路基板24の下には、ヒートシンク25が設けられている。測定ユニット20、回路基板24、及びヒートシンク25で測定ユニットモジュールを構成する。測定ユニットモジュールは、収容容器50内に配置される。
冷却管102は、収容容器50の内部に引き回され、例えば、ヒートシンク25に接合材等を介して接続されている。これにより、回路基板24は、冷却管102を流れる媒体によって冷却されることになる。
収容容器50の内部は、大気に開放されているため、回路基板24の冷却を冷媒体により冷却によらず、例えば、ファン等を利用した空冷で行ってもよい。また、冷媒体による冷却と空冷とを併用してもよい。また、測定ユニット20は、回路基板24(発振回路部21、計測回路部22、及び演算処理部23のいずれか)が所定の温度以上になったとき、コントローラ30に警告したり、あるいは、電源5からの成膜源3への電力の供給を自動的に停止したりする安全装置を備えてもよい。
図4は、膜厚測定器を用いた場合の作用を説明する模式図である。
成膜装置9では、成膜源3、収容容器50、及び収容管60が収容管60の長手方向(矢印A)に移動しながら、基板6sへの成膜材料の蒸着が可能になっている。また、コントローラ30及び電源5のそれぞれ位置は、真空容器2の外部で固定されている。
ここで、収容管60内と、収容管60の外部とに引き回された配線は、数10mに及ぶ。従って、収容管60の矢印A方向に移動すると、収容管60内に引き回された配線は、収容管60の外部において揺動し、例えば、成膜装置9の側に引っ張られたり、あるいは、その一部が成膜装置9から遠ざかるように撓んだりする。
デジタル配線40がアナログ配線である場合に起き得る現象を考察する。この場合、収容管60の移動とともに、例えば、アナログ配線は、矢印Bの方向に揺動し、配線41は、矢印Cの方向に揺動するとする。特に、収容管60として、ベローズ管を用いた場合には、この揺動はいっそう顕著になる。結果としてアース面とアナログ配線との距離、すなわち寄生容量の原因の一つである静電結合状態が揺動される。
このような場合、発振回路部21とコントローラ30とを繋ぐアナログ配線は、それ自身における矢印Bの方向の揺動、または、アナログ配線に近接する配線41の揺動によって、アナログ配線の寄生容量が変わったり、あるいは、近接する配線41等からの電磁結合を起因とするノイズの影響を受けたりする場合がある。この結果、アナログ波形が変化し、後述する処理の誤差の原因となる。また収容管60の内部断面積は小さくする必要があり、配線間の距離が縮まって寄生容量の変動やノイズを防止することが難しい。
これにより、発振回路部21とコントローラ30との間で送受信される信号は、発振回路部21からコントローラ30へ、あるいは、コントローラ30から発振回路部21に正確に伝送されなくなる可能性がある。例えば、共振周波数の変化分に誤差が生じると、コントローラ30は、正確な膜厚を表示しなくなる。
これに対して、本実施形態の膜厚測定器1は、測定ユニット20とコントローラ30との間をデジタル配線40で接続し、発振回路部21とコントローラ30との間の信号をデジタル信号で制御している。このような構成によれば、デジタル配線40が矢印Bの方向で揺動したり、または、配線41が矢印Cの方向に揺動したりしても、デジタル配線40が自身の寄生容量の変化、配線41等からのノイズの影響を受けずに、測定ユニット20とコントローラ30との間でデジタル伝送がなされる。これにより、膜厚測定器1は、誤作動をすることなく、より正確な値(膜厚、堆積速度)を算出する。さらに、収容管60の内部断面積を小さくすることができ、移動の障害を最小限とできる。当然に、装置を小型とすることができる。
また、本願では膜厚センサ及び測定ユニットの組が複数存在していても、コントローラ30へ向かう配線を、組と同数必要としない単一のデジタル配線40としたことで、収容管60の内部断面積を小さくすることができる。一般的にはEIA−422、IA−485にて規定されるマルチドロップ・ネットワークを利用すれば良いが、コントローラ30に接続されている測定ユニット20が複数の組の送受信信号を取りまとめ、コントローラ30に対して順次送受信を行う機能を付与すれば、別の規格を使用することが可能である。つまり、コントローラ30に接続されている測定ユニット20のデジタル配線40のみ光ファイバ配線を用い、その他の測定ユニット20間はメタル配線とし、ノイズの影響を回避しつつ、設計の自由度を向上させる構成とすることができる。
なおデジタル配線40の入出力ポート部に絶縁回路4020、4030を設けた意図と同様に、測定ユニット20へ供給する電源についても、所謂絶縁電源を用いることが好ましい。また、この電源配線についても収容管60の内部断面積を小さくする意図から、コントローラ30側から個別に配線するのではなく、単一の電源配線とし、これを複数の組の測定ユニット20へ分配する構成とすることが望ましい。この際、電源電圧は導体断面積を小さくすることとノイズマージンを確保するためにDCあるいはAC24V以上とすることが望ましい。しかし、揺動等の面及び電線の仕様面から焼損や地絡等の安全確保を意図しAC100V以下とするのが望ましい。
これに加え、収容管60の内部断面積を小さくする意図から、デジタル配線40と電源配線を共用することがさらに好ましい。このようにすることで電源配線の片方あるいは両方を削減することができる。一例としては米国電機電子技術者協会の規格であるIEEE 802.3に記載されているパワーオーバイーサネット(PoE(登録商標))に準じた回路構成とすることでこれを実現できる。
また、本実施形態の測定ユニット20では、発振回路部21の近傍に、計測回路部22、演算処理部23が配置されている。これにより、発振回路部21と計測回路部22との間のデータ送受信がアナログ通信の場合は、発振回路部21、計測回路部22、及び演算処理部23のそれぞれを繋ぐラインが短く構成され、それぞれのラインが測定ユニット20外からのノイズの影響を受けににくくなっている。
また、収容容器50が金属製ならば、収容容器50の電磁波シールド機能によって、測定ユニット20が収容容器50外のノイズから保護される。これにより、膜厚測定器1は、より正確な値を算出する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
1…膜厚測定器
2…真空容器
3…成膜源
3n…ノズル
4…加熱機構
5…電源
6…基板支持機構
6s…基板
7…移動機構
8…排気機構
9…成膜装置
10…膜厚センサ
20…測定ユニット
21…発振回路部
22…計測回路部
23…演算処理部
24…回路基板
25…ヒートシンク
30…コントローラ
40…デジタル配線
41…配線
50…収容容器
60…収容管
61…シール部材
101…センサヘッド
102…冷却管
103…アナログ配線
4020、4030…絶縁回路

Claims (7)

  1. 振動子を有する膜厚センサと、
    前記振動子を発振させる発振回路部、前記発振回路部から出力される前記振動子の応答波形を計測する計測回路部、及び前記計測回路部が計測した前記応答波形から前記振動子に堆積した膜の厚みまたは膜の堆積速度を演算する演算処理部を含む測定ユニットと、
    前記演算処理部が演算した前記厚みまたは前記堆積速度に基づいて成膜源に制御信号を送信することが可能なコントローラと、
    前記測定ユニットと前記コントローラとの間のデジタル通信を可能にするデジタル配線と
    を具備する膜厚測定器。
  2. 請求項1に記載の膜厚測定器であって、
    前記デジタル配線の入出力ポートに絶縁回路が設けられた
    膜厚測定器。
  3. 請求項1または2に記載の膜厚測定器であって、
    前記発振回路部、前記計測回路部、及び前記演算処理部が互いに隣接するように配置された
    膜厚測定器。
  4. 請求項1〜3に記載の膜厚測定器であって、
    前記発振回路部、前記計測回路部、及び前記演算処理部が同じ回路基板に搭載されている
    膜厚測定器。
  5. 請求項4に記載の膜厚測定器であって、
    前記振動子は、冷却管によって冷却され、
    前記回路基板が前記冷却管を流れる媒体によって冷却される
    膜厚測定器。
  6. 振動子を有する膜厚センサと、
    前記振動子を発振させる発振回路部、前記発振回路部から出力される前記振動子の応答波形を計測する計測回路部、及び前記計測回路部が計測した前記応答波形から前記振動子に堆積した膜の厚みまたは膜の堆積速度を演算する演算処理部を含む測定ユニットと、
    前記演算処理部が演算した前記厚みまたは前記堆積速度に基づいて成膜源に制御信号を送信することが可能なコントローラと、
    前記測定ユニットと前記コントローラとの間のデジタル通信を可能にするデジタル配線と、
    真空容器内に配置され、前記測定ユニットを収容し、大気に開放された収容容器と、
    前記収容容器に連結され、前記デジタル配線を収容し、前記真空容器内において前記収容容器とともに移動可能な収容管と
    を具備する膜厚測定機構。
  7. 成膜源と、
    振動子を有する膜厚センサと、
    前記振動子を発振させる発振回路部、前記発振回路部から出力される前記振動子の応答波形を計測する計測回路部、及び前記計測回路部が計測した前記応答波形から前記振動子に堆積した膜の厚みまたは膜の堆積速度を演算する演算処理部を含む測定ユニットと、
    前記演算処理部が演算した前記厚みまたは前記堆積速度に基づいて成膜源に制御信号を送信することが可能なコントローラと、
    前記測定ユニットと前記膜厚モニタとの間のデジタル通信を可能にするデジタル配線と、
    前記成膜源及び前記膜厚センサを収容する真空容器と、
    前記真空容器内に配置され、前記測定ユニットを収容し、大気に開放された収容容器と、
    前記収容容器に連結され、前記デジタル配線を収容し、前記真空容器内において前記成膜源及び前記収容容器とともに移動可能な収容管と
    を具備する成膜装置。
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