JP2021130791A - エポキシ樹脂を用いたシートモールディングコンパウンドおよびその成形品 - Google Patents

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直也 大内山
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賢 松本
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茂 川嶋
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Abstract

【課題】SMC成形性、耐熱性、長期保管安定性および生産性に優れるエポキシ樹脂を用いたシートモールディングコンパウンドおよびその成形品を提供する。【解決手段】以下の成分(A)〜成分(E)を有するエポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドであって、以下の(i)を満たすことを特徴とするシートモールディングコンパウンド。成分(A):エポキシ樹脂、成分(B):硬化剤、成分(C):ポリイソシアネート化合物、成分(D):シリコーンオイル化合物、成分(E):界面活性剤。(i)以下の1、2のいずれかまたは両方を満たす。1.エポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度が120℃以上である。2.成分(E)がpHメーター計で測定したpH値4.0以上8.0以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、成形性、耐熱性、長期保管安定性および生産性に優れるエポキシ樹脂を用いたシートモールディングコンパウンド(以下、SMCと略称することもある。)およびその成形品に関する。
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、強化繊維とマトリックス樹脂の利点を生かした材料設計が出来るため、航空宇宙分野、自動車分野を始め、スポーツ分野、一般産業分野等に用途が拡大しており、プリプレグ法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、プルトルージョン法、レジントランスファーモールディング(RTM)、シートモールディングコンパウンド(SMC)成形等の方法により製造される。その中でも汎用性が高いSMC成形方法は、強化短繊維とマトリックス樹脂から構成され、強化短繊維に樹脂組成物を含浸させてシート状にしたものをBステージ化(熱硬化性樹脂が半硬化した状態)することでSMCを作成し、そのSMCを成形型内で加熱圧縮し硬化させて成形品を得る方法である。この方法であれば、成形型を用意することで、煩雑なプリプレグ作製や積層工程を介さずに短時間で繊維強化複合材料を成形できるだけでなく、複雑な形状の繊維強化複合材料でも容易に成形が可能という利点がある。
強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維等が用いられる。マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも用いられるが、強化繊維への含浸が容易な熱硬化性樹脂が用いられることが多い。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂等が用いられる。この中で、樹脂と強化繊維との接着性や寸法安定性、および得られる複合材料の強度や剛性といった力学特性の観点からエポキシ樹脂が好適に用いられる。SMCに用いられるマトリックス樹脂は、SMCの両面に貼られたフィルムの剥離が容易であり、かつ良好な成形品を与えるような適度な流動特性を有する必要がある。
一方でSMC成形方法の大きな技術課題として、SMCを成形型内で加熱圧縮し硬化させて成形品を脱型する時に、型内の離型性が極めて悪いため脱型できない課題や成形品がエジェクタ突出変形するなど課題があり、各社で離型剤を内添もしくは外添することで金型離型性改善による生産性向上を検討しているが、十分な改良効果は得られていない。
例えば、熱硬化性樹脂に界面活性剤を配合し、保管安定性を向上させたSMCとして、特許文献1が知られている。特許文献1には、金属酸化物増粘剤およびW/O型界面活性剤(HLB値1以上7以下)を含有する熱硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを含むシートモールディングコンパウンドが開示されている。
また、エポキシ樹脂に溶解度パラメーターや融点を規定した内部離型剤(シリコーン化合物、界面活性剤など)を配合し金型離型性を向上させたSMCとして、特許文献2が知られている。特許文献2には、エポキシ樹脂に溶解度パラメーターであるSP値が11.2以下で、融点が115℃以下である内部離型剤と強化繊維とを含むSMCが開示されている。
さらに、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)成形品と金属部品との一体接合による複合構造体として、特許文献3が知られている。特許文献3には、マトリックス樹脂に粒子状又はオイル状のシリコーン化合物が分散、配合されてなる炭素繊維強化樹脂成形品が開示されている。
特開2019−156980号公報 国際公開WO2016/216524号公報 特許第5924292号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明では、界面活性剤を配合することで金属酸化物の過度な増粘を抑制し、熱硬化性樹脂の保管安定性は改善するものの、十分な増粘効果がないため良好なSMC成形品を得る流動性レベルに到達しておらず、金型内の離型性向上効果も小さいので実使用上満足できるレベルでなかった。また、本発明におけるエポキシ樹脂組成物を用いたSMCが得られることについては何ら触れられていない。
また、特許文献2に記載された発明では、エポキシ樹脂との相溶性に優れる内部離型剤を添加することでSMC成形時の金型離型性は改善するものの、SMC長期保管時における金型離型性の経時変化が起こるため実使用上満足できるレベルではなく、本発明におけるエポキシ樹脂組成物を用いたSMCが得られることについては何ら触れられていない。
さらに、特許文献3に記載された発明では、シリコーン化合物を配合することで金型内の離型性に優れた炭素繊維強化樹脂成形品が得られるものの、離型性経時変化が大きく実使用上満足できるレベルではなく、本発明におけるエポキシ樹脂組成物を用いたSMCが得られることについては何ら触れられていない。
そこで本発明の課題は、SMC成形性、耐熱性、金型内離型性および長期保管安定性に優れるエポキシ樹脂組成物を用いたSMC、およびその成形品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るエポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドは次のいずれかの構成を有する。すなわち、
以下の成分(A)〜成分(E)を有するエポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドであって、以下の(i)を満たすことを特徴とするシートモールディングコンパウンドである。
・成分(A):エポキシ樹脂
・成分(B):硬化剤
・成分(C):ポリイソシアネート化合物
・成分(D):シリコーンオイル化合物
・成分(E):界面活性剤
(i)前記エポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドであって、かつ、以下の1、2のいずれかまたは両方を満たす。
1.エポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度が120℃以上である。
2.成分(E)がpHメーター計で測定したpH値4.0以上8.0以下である。
上記本発明のシートモールディングコンパウンドにおいては、エポキシ樹脂組成物の成分(E)が非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤のいずれか一つから選ばれることが好ましい。
また、本発明のシートモールディングコンパウンドにおいては、エポキシ樹脂組成物の成分(E)が非イオン性界面活性剤であって、2〜40個のエチレンオキサイド単位を含むソルビタンのエトキシ化した脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化した脂肪酸エステルのいずれか一つより選ばれることが好ましい。
また、本発明のシートモールディングコンパウンドにおいては、エポキシ樹脂組成物の成分(D)がカルボン酸基、アミノ基、水酸基およびメルカプト基のいずれか一つから選ばれる官能基を含有することが好ましい。
また、本発明のシートモールディングコンパウンドにおいては、エポキシ樹脂組成物の成分(D)の動粘度(mm2/s)が1以上2,000以下であり、官能基当量(g/mоl)が100以上2,000以下であることが好ましい。
本発明は、上記のようなシートモールディングコンパウンドを硬化させてなる成形品も提供する。
本発明によれば、SMC成形性、耐熱性、金型内離型性および長期保管安定性を改善したエポキシ樹脂組成物のシートモールディングコンパウンドを提供することで、量産性、品質およびコスト競争力に優れたシートモールディングコンパウンド成形品を得ることができる。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度測定結果を示すグラフである。 離型性簡易評価に用いた測定治具の概略断面図である。
以下に、本発明について、実施形態とともに詳細に説明する。
本発明のSMCの(i)を満たす態様は、以下の1、2のいずれかまたは両方を満たすものである。
1.シートモールディングコンパウンドでエポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度が120℃以上である。
2.成分(E)がpHメーター計で測定したpH値4.0以上8.0以下である。
本発明におけるエポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度測定方法として、厚さ2mmの樹脂板から、幅12.7mm、長さ45mmの試験片を切り出し、粘弾性測定装置(ARES、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、ねじり振動周波数1.0Hz、昇温速度5.0℃/分の条件下で、30〜250℃の温度範囲でDMA(Dynamic Viscoelasticity Analysis)測定を行い、ガラス転移温度を読み取った。ガラス転移温度は、図1に示すように貯蔵弾性率G’曲線において、ガラス状態での接線と転移状態での接線との交点における温度とした。
本発明における成分(E)のpH値測定方法として、事前に標準液(pH4.0、pH7.0、pH10.0)をpHメーターのガラス電極で計測(室温25℃、湿度50%)し検量線(電圧値とpH値の関係グラフ)を作成しておき、次いで未知試料の電圧測定しpH値へ換算して求めた。
<(成分A)エポキシ樹脂>
本発明のSMCの(i)を満たす成分(A)エポキシ樹脂は、液状であれば特に使用制限はないが、樹脂と強化繊維の接着性の観点からフェノール類、アミン類、カルボン酸類、分子内不飽和炭素などの化合物を前駆体とするエポキシ樹脂であることが好ましい。
フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、トリスフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂やそれぞれの各種異性体やアルキル、ハロゲン置換体などが挙げられる。また、フェノール類からなるエポキシ樹脂をウレタンやイソシアネートで変性した化合物なども、このタイプに含まれる。
アミン類を前駆体とするグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、キシレンジアミンのグリシジル化合物、トリグリシジルアミノフェノールや、グリシジルアニリンのそれぞれの位置異性体やアルキル基やハロゲンでの置換体が挙げられる。
カルボン酸を前駆体とするエポキシ樹脂としては、フタル酸のグリシジル化合物や、ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸のグリシジル化合物の各種異性体が挙げられる。
分子内不飽和炭素を前駆体とするエポキシ樹脂としては、例えば脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。
<成分(B)硬化剤>
本発明のSMCの(i)を満たす成分(B)硬化剤としては、熱硬化性樹脂を硬化させるものであれば特に限定はない。アミン、無水酸等の付加反応する硬化剤であってもよいし、カチオン重合、アニオン重合等の付加重合を引き起こす硬化触媒であってもよく、2種類以上の硬化剤を併用してもよい。硬化剤としては、好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有する化合物が適している。例えば、ジシアンジアミド、脂環式アミン、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、イミダゾール誘導体、t−ブチルカテコールなどのフェノール系化合物をはじめ、三フッ化ホウ素錯体や三塩化ホウ素錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。
<成分(C)ポリイソシアネート化合物>
本発明のSMCの(i)を満たす成分(C)ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基を有するものであれば特に限定されず、公知の脂肪族イソシアネートや芳香族イソシアネートが使用できる。成分(C)のポリイソシアネート化合物として用い得る脂肪族イソシアネートとしては、例えばエチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、2,3−ジメチルテトラメチレンジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,3−ジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートヘキサン、シクロペンテン−1,3−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,2,3,4−テトライソシアネートブタン、ブタン−1,2,3−トリイソシアネート等が挙げられる。成分(C)のポリイソシアネート化合物として用い得る芳香族イソシアネートとしては、例えばp−フェニレンジイソシアネート、1−メチルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニル−4,4−ジイソシアネート、ベンゼン−1,2,4−トリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチレンキシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等の芳香族イソシアネート、これらの芳香族イソシアネートをメチレン基等で連結した構造を有するもの等が挙げられる。また、これらのポリイソシアネート化合物をポリオール化合物と予備重合させることによって得られるプレポリマーを用いてもよい。なお、これらのポリイソシアネート化合物等を単独あるいは2種以上混合して用いてもよい。
<成分(D)シリコーンオイル化合物>
本発明のSMCの(i)を満たす成分(D)シリコーンオイル化合物は、本発明のSMC成形時の金型内における離型性を大幅に改善するために含有することが重要である。シリコーン化合物の中でもシリコーンオイルを用いることで強化繊維への樹脂組成物の含浸性を良くすることができる。また離型剤が液体であることによって強化繊維への含浸時に離型剤がこしとられることによる偏りの発生を防ぐことができ、さらにはシートモールディングコンパウンドのようにBステージ化で取り扱う材料において、半硬化材料の硬度を柔らかく保つことができる。特に、シリコーンオイルとしては、以下の一般式(II)あるいは(III)に示すようなポリシロキサンの側鎖ないし末端に官能基Rを導入した反応性を有する変性シリコーンオイルがさらに好ましい(なお式(II)中のmならびにnは1以上の整数)。
Figure 2021130791
Figure 2021130791
このような官能基Rが存在することで、成形後のマトリックス樹脂内で官能基Rがマトリックス樹脂と反応し離型剤成分がマトリックス樹脂内で固定化され、成形後に離型剤成分が成形品表面にブリードアウトすることを抑制するとともに、成形品の接着工程において、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的な表面改質処理方法を用いた際に改質効果をより高めることができる。これは通常表層が改質されただけでは改質離型剤層と接着剤層の密着性は上がっても、離型剤層とマトリックス樹脂層との間で剥離が進行してしまうのに対し、マトリックス樹脂と官能基Rによって結合されていることで剥離抑制効果が生まれるからである。このような官能基Rの例としては、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、チオール基、カルビノール基、メタクリル基、フェノール基などが挙げられ、これらの中から適宜選択可能である。なかでもチオール基、カルボキシル基変性は特にエポキシ樹脂に対する反応性がアミノ基、カルビノール基変性と比較して低いことから少量の添加で離型性を発現できるだけのブリード量が確保できる。また、エーテル、エポキシ変性と比較すると相溶性が高く、マトリックス樹脂中に良く分散することが出来るために成形品表面上に均一にブリードでき、良い離型性が安定して得られる。また、変性部位としては式(II)のように側鎖変性が一般的であり、樹脂や成形条件に合わせて選択が可能である。式(I)のように両末端、もしくは末端変性であれば官能基当量のバラつきが小さく、マトリックス樹脂内での挙動を制御し易いため、離型性の発現度合についてもバラつきが小さくなる。
また,成分(D)シリコーンオイル化合物の動粘度としては調合時の測り取り易さから1mm/s以上、10,000mm/s以下であることが好ましく、さらには2,000mm/s以下であることで攪拌時に離型剤を微分散させ易く、表面にも均一に離型剤がブリードするため好ましい。また、その官能基当量(g/mоl)としては100以上、2,000以下であることが好ましい。これは官能基当量が100より小さいと分子内のシロキサン割合が低すぎるために離型性を発現できず、また2,000g/mоlより大きいとマトリックス樹脂との相溶性が低すぎるために樹脂中で凝集し、SMC耐熱性低下や表面に均一にブリードすることが出来なくなる他、成形品の外観不良、成形品の力学特性の低下を招く可能性がある。
<成分(E)界面活性剤>
本発明に用いる(E)界面活性剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれる成分(D)シリコーンオイル化合物の凝集を抑制し、金型内の離型性経時変化を改善するために重要である。本発明における界面活性剤は本発明のSMCの(i)を満たせば特に使用制限はないが、主にイオン性(アニオン性、双極性)、非イオン性タイプのものがある。その中でも、成分(A)エポキシ樹脂との相溶性、成分(D)シリコーンオイル化合物へ会合しやすさを高位でバランス化できる点で非イオン性界面活性剤が好ましく、イオン性界面活性剤ではエポキシ樹脂と過度に反応し、成分(D)シリコーンオイル化合物の凝集抑制効果が発現しないことがある。
また、本発明のSMCの(i)要件である成分(E)のpH値はpH4.0以上8.0以下であり、pH5.0以上7.0以下が好ましい。本発明における成分(E)のpH値が4.0を下回るとエポキシ樹脂組成物が高温環境下で酸化劣化しやすくなり力学特性低下を招くため好ましくない。一方で、pH値が8.0を上回るとエポキシ樹脂組成物が高温環境下で加水分解・ゲル化するため好ましくない。
(1)非イオン性界面活性剤
本発明に用いる非イオン性界面活性剤としては、脂肪アルコールを含む2〜30個のエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド単位を有するポリエトキシル化した脂肪族アミド、1〜5個のグリセロール基を含むポリグリセロール化した脂肪族アミド、2〜40個のエチレンオキサイド単位を含むソルビタンのエトキシル化した脂肪酸エステル、2〜150モルのエチレンオキサイドを含むポリオキシアルキレン化した脂肪酸エステルなどが挙げられる。その中でもソルビタンのエトキシ化した脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化した脂肪酸エステルは成分(A)エポキシ樹脂との相溶性、成分(D)シリコーン化合物の凝集抑制を高位でバランス化できる点で好ましく用いられる。
本発明で用いる非イオン性界面活性剤の具体的な例として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン2級アルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルアミノエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンポリスチリルフェニルエーテルホルマリン縮合物、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エーテルエステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油エーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシアルキレンソルビタンエーテルエステル、モノオール型ポリエーテル、ジオール型ポリエーテル、ポリオール型ポリエーテル、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアセチレン系エーテル及びプルロニック型ポリエーテルが例示できる。
(2)アニオン性界面活性剤
本発明におけるアニオン性界面活性剤は、イオン性又はイオン化可能な基として、アニオン性基のみを含む界面活性剤を意味する。本発明におけるアニオン性界面活性剤は、親水基としてカルボン酸(又はカルボン酸塩)やスルホン酸塩の界面活性剤が、成分(D)シリコーンオイル化合物の凝集抑制効果が高いため好ましく用いられる。また、これらのアニオン界面活性剤を2種類以上混合して使用してもよい。
親水基がカルボン酸のアニオン性界面活性剤は、少なくとも1個のカルボン酸又はカルボン酸塩の官能基 (−COOH又は−COO−)を含む。具体的な官能基種としてはアシルグリシネート、アシルラクチレート、アシルサルコシネート、アシルグルタメート;アルキル-D-ガラクトシドウロン酸、アルキルエーテルカルボン酸、アルキル(C6−30アリール)エーテルカルボン酸、アルキルアミドエーテルカルボン酸である。
上記のカルボン酸のアニオン界面活性剤の中では、特に2〜50個のアルキレンオキサイド基、特にエチレンオキサイド基を含み、最も特定されたものではポリオキシアルキレン化アルキル(アミド)エーテルカルボン酸及びその塩が挙げられる。
カルボン酸のアニオン性界面活性剤は、単独又は混合物としてアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又はアミノアルコール塩の形態であるステアロイルグルタメート、ステアロイルグルタメート2ナトリウム等のC6〜C24又は更にC12〜C20のアシルグルタメート、パルミトイルサルコシネート、パルミトイルサルコシネートナトリウム等のC6〜C24又は更にC12〜C20のアシルサルコシネート、ベヘノイルラクチレート、べヘノイルラクチレート・ナトリウム等のC12〜C28又は更にC14〜C24のアシルラクチレート、2〜50個のエチレンオキサイド基を含む、ポリオキシアルキレン化(C6〜C24)アルキル(アミド)エーテルカルボン酸塩などから選択して用いられる。
使用され得るスルホン酸塩のアニオン性界面活性剤は、少なくとも1個のスルホン酸の官能基(−SOH又は―SO−)を含む。具体的な官能基種としてはアルキルスルホン酸、アルキルアミドスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、α-オレフィンスルホン酸、パラフィンスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルエーテルスルホコハク酸、アルキルアミドスルホコハク酸、アルキルスルホ酢酸などである。上記のスルホン酸塩のアニオン界面活性剤の中では、6〜30個の炭素原子、好ましくは12〜28個の炭素原子、より好ましくは14〜24個の炭素原子、さらに好ましくは16〜22個の炭素原子を含むアルキル基、フェニル又はベンジル基を示すアリール基の化合物から選択され、場合によってはポリオキシアルキレン化もしくはポリオキシエチレン化された1〜50個のエチレンオキサイド単位を含む化合物も挙げられる。
スルホン酸塩のアニオン性界面活性剤は、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又はアミノアルコール塩の形態であるC6〜C24のアルキルスルホコハク酸塩、C6〜C24のアルキルエーテルスルホコハク酸塩、C6〜C24のアシルイセチオネートなどから選択して用いられる。
(3)双極性界面活性剤
本発明において用いられる双極性界面活性剤は、少なくとも1個のアニオン性官能基、例えばカルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基又はホスホネート基を含み、第四級化した脂肪族アミン誘導体であり、該脂肪族基又は少なくとも1個の脂肪族基は、8〜22個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の化学構造を有する化合物より選択される。具体的には、(C8〜C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C8〜C20アルキル)アミド(C2〜C8アルキル)ベタイン及び(C8〜C20アルキル)アミド(C2〜C8アルキル)スルホベタインが例示できる。
<強化繊維>
本発明のSMCに用いる強化繊維は。繊維強化材であれば特に制限はなく、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、金属繊維を使用できるが、特に炭素繊維、ガラス繊維といった無機繊維が好ましく用いられる。本発明で用いる炭素繊維としては、引張弾性率が200GPa以上、引張強度が4.5GPa以上のものが、高強度かつ高弾性率であるのみならず、耐衝撃性にも優れるので好ましく用いられる。また、炭素繊維の太さとしては、特に限定はしないが、550dtexから27,000dtexの範囲が好ましく、550dtexから23,000dtexの範囲がさらに好ましい。なお、炭素繊維糸条1本あたりのフィラメント数は550dtexの場合、1,000本程度であり、270,000dtexでは400,000本程度である。
また、本発明において用いる炭素繊維は、炭素繊維層の層間や炭素繊維糸条間を固着する固着材としての樹脂成分が付着したものであってもよい。この固着材として、加熱によって粘度が低下する加熱溶融性樹脂を用いることができる。固着材としては、例えば、(i)ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィンや、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等のポリアリーレンスルフィド、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルニトリル、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、液晶ポリマー等の結晶性熱可塑性樹脂や、(ii)スチレン樹脂の他、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート等の非晶性熱可塑性樹脂が挙げられ、その他として、さらに、(iii)ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系樹脂、およびアクリロニトリル系等の熱可塑エラストマー等や、(i)から(iii)に例示したもの共重合体、変性体などが挙げられ、さらには、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、およびこれらの樹脂を2種類以上ブレンドした樹脂等を用いることができる。また、所望の用途に応じて例示した樹脂成分に、充填材や導電性付与材、難燃剤、難燃助剤等の添加剤を混合したものを用いることもできる。
<本発明のSMC製造方法>
本発明における(i)を満たす態様のSMCの製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、本発明の(i)を満たす態様におけるエポキシ樹脂組成物の各成分の混合物(以降、エポキシ樹脂組成物の各成分の混合物を、樹脂組成物と略記することもある)を、炭素繊維の形態に合った周知の方法により炭素繊維に含浸させた後、室温〜80℃程度の温度に数時間〜数日間保持することにより、樹脂組成物の粘度上昇が飽和した半硬化状態のエポキシ樹脂組成物とすることで、本発明の(i)を満たす態様のSMCが得られる。ここで、樹脂組成物の粘度上昇が飽和した半硬化状態のエポキシ樹脂組成物とすることをBステージ化すると定義する。Bステージ化するための条件は、室温〜80℃程度の温度、数時間〜数日間という範囲内で任意に採りうる。
<本発明のSMC成形品>
本発明における(i)を満たす態様のSMC成形品は、本発明における(i)を満たす態様のSMCが硬化されてなるものである。通常、SMCが硬化されてなる成形品が、特に自動車分野で用いられる場合には、高い耐熱性や曲げ強度等の力学特性が要求される。本発明のSMC成形品は、マトリックス樹脂であるエポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度を120℃以上としたので、120℃で硬化した場合でも、耐熱性を120℃以上250℃以下とすることができるため、130℃での曲げ強度試験においても、エポキシ樹脂硬化物が有している高い機械特性が反映され、250MPa以上、より好ましい様態では300MPa以上という、高い曲げ強度を示すことができる。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。各実施例および比較例における物性評価は下記の方法に従って実施した。
〔エポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度測定方法〕
各実施例および比較例により得られたエポキシ樹脂組成物につき厚さ2mmの樹脂板を作成し、次いで幅12.7mm、長さ45mmの試験片を切り出した後に、粘弾性測定装置(ARES、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用い、ねじり振動周波数1.0Hz、昇温速度5.0℃/分の条件下で、30〜250℃の温度範囲でDMA測定を行い、ガラス転移温度を読み取った。ガラス転移温度は、図1に示すように貯蔵弾性率G’曲線において、ガラス状態での接線と転移状態での接線との交点における温度とした。尚、この温度が高いほど耐熱性に優れているといえる。
〔成分(E)界面活性剤のpH値測定方法〕
事前に標準液(pH4.0、pH7.0、pH10.0)をpHメーターのガラス電極で計測(室温25℃、湿度50%)し検量線(電圧値とpH値の関係グラフ)を作成しておき、次いで成分(E)界面活性剤の電圧を測定しpH値へ換算して求めた。
〔エポキシ樹脂組成物/分散性評価(凝集・沈降法)〕
各実施例および比較例の成分(A)エポキシ樹脂1g、成分(D)シリコーンオイル化合物4g、成分(E)界面活性剤4gを秤量してアンプル瓶に仕込み、脱泡機(あわとり錬太郎/シンキ―社製)で5分間攪拌し、均一な懸濁溶液状態にした。2時間自然放置した後、懸濁溶液内で相分離または反応物形成による沈降現象がみられた場合、沈降物の高さが5cm以下で分散性問題なし(〇)とし、5cm超える場合は分散性問題あり(×)とした。
[樹脂硬化物成形]
各実施例および比較例により得られたエポキシ樹脂組成物(未硬化状態)を40℃雰囲気下で24時間保持し増粘させ、2mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中に離型フィルム(“ルミラー(登録商標)“高平滑グレード、東レ(株)製)に挟む形でチャージし、プレス成形にて10MPa、140℃下40分の条件にて樹脂硬化板を得た。より具体的には、図2(a)に示す測定治具1を用いた。測定治具1は平面視円状で、上側冶具2と円柱状の凸部4を有する下側冶具3から構成される。この下側冶具3に対して、凸部4に係合するような円柱状の穴部5を有する円柱状の金属片6ならびに上側冶具2を載置し、上側冶具2と下側冶具3を締結した。調製したエポキシ樹脂組成物7(未硬化状態)を40℃雰囲気下で24時間保持した。上記のように組み立てられた測定冶具1を約140℃に予熱後、金属片6表面にエポキシ樹脂組成物7を配置するとともに、プレス機にて約10MPaの圧力によって約140℃×40分間の条件で加熱硬化し、金属片に樹脂硬化物8が接着した評価試験片9を作成した。
〔離型性簡易評価〕
離型性評価は図2(b)に示すように、前記で得られたエポキシ樹脂硬化物8を成形後、下側冶具3ならびにゴム紐10を取り外した状態で金属片6の穴部5に同径の円柱体11を挿入すると共に、樹脂硬化物8を金属片6から剥離させるよう円柱体11に荷重Pを付加し、そのときの最大荷重を樹脂硬化物8の面積で割り返した値を離型力とした。測定はInstron社製電気機械式万能材料試験機Instron5565を用いて行った。尚、この離型力の数値が小さいほど離型性に優れているといえる。
〔原料〕
実施例および比較例において、原料は以下に示すものを用いた。
<参考例1>成分(A)エポキシ樹脂
A−1:液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(製品名:JER828、三菱化学(株)製)
A−2:液状TGDDM型エポキシ樹脂(製品名:ELM−434VL、住友化学(株)製)
<参考例2>成分(B)硬化剤
B−1:液状ジエチルトルエンジアミン(製品名:JERキュアWA、三菱化学(株)製)
<参考例3>成分(C)ポリイソシアネート化合物
C−1:ポリメリックMDI(化学名:ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)
<参考例4>成分(D)シリコーンオイル化合物
D−1:カルボン酸変性シリコーンオイル(動粘度200mm/s、官能基当量1,000g/mоl)
D−2:チオール変性シリコーンオイル(動粘度200mm/s、官能基当量1,000g/mоl)
D−3:未変性シリコーンオイル(動粘度200mm/s、官能基当量0g/mоl)
D−1´:カルボン酸変性シリコーンオイル(動粘度2,000mm/s、官能基当量3000g/mоl)
<参考例5>成分(E)界面活性剤
E−1:ソルビタンモノラウレート(製品名:レオドールSP−L10、花王(株)製)
E−2:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(製品名:レオドールTW−L106、花王(株)製)
E−3:ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(製品名:エマルゲンA−060、花王(株)製)
(実施例1〜6、比較例1〜5)
実施例1〜6、比較例1〜5で用いた原料、エポキシ樹脂組成物、界面活性剤の特性、成型品の離型性の評価結果をまとめて表1、表2に示す。
Figure 2021130791
Figure 2021130791
上記のとおり、実施例と比較例の比較により、本発明の(i)の態様を満たすエポキシ樹脂組成物を用いることで、耐熱性、離型性および長期保管安定性(離型性経時変化改善)を高位でバランスよく同時に実現できていることがわかる。
本発明のSMCおよびその成形品は、成形性、耐熱性、金型内離型性および長期保管安定性に優れているので、航空機用途、自動車用途、スポーツ用途、その他一般産業用途など、あらゆる用途に適用可能である。
1 測定冶具
2 上側冶具
3 下側冶具
4 凸部
5 穴部
6 金属片
7 エポキシ樹脂組成物
8 樹脂硬化物
9 離型性評価試験片
10 シリコーン製ゴム紐
11 円柱体

Claims (6)

  1. 以下の成分(A)〜成分(E)を有するエポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドであって、以下の(i)を満たすことを特徴とするシートモールディングコンパウンド。
    ・成分(A):エポキシ樹脂
    ・成分(B):硬化剤
    ・成分(C):ポリイソシアネート化合物
    ・成分(D):シリコーンオイル化合物
    ・成分(E):界面活性剤
    (i)前記エポキシ樹脂組成物に強化繊維を配合してなるシートモールディングコンパウンドであって、かつ、以下の1、2のいずれかまたは両方を満たす。
    1.エポキシ樹脂組成物を硬化させたときのガラス転移温度が120℃以上である。
    2.成分(E)がpHメーター計で測定したpH値4.0以上8.0以下である。
  2. 成分(E)が非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤および双極性界面活性剤のいずれか一つから選ばれることを特徴とする、請求項1に記載のシートモールディングコンパウンド。
  3. 成分(E)が非イオン性界面活性剤であって、2〜40個のエチレンオキサイド単位を含むソルビタンのエトキシ化した脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン化した脂肪酸エステルのいずれか一つより選ばれることを特徴とする、請求項1または2に記載のシートモールディングコンパウンド。
  4. 成分(D)がカルボン酸基、アミノ基、水酸基およびメルカプト基のいずれか一つから選ばれる官能基を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシートモールディングコンパウンド。
  5. 成分(D)の動粘度(mm2/s)が1以上2,000以下であり、官能基当量(g/mоl)が100以上2,000以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のシートモールディングコンパウンド。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のシートモールディングコンパウンドを硬化させてなる成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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