JP2021130143A - ロボットハンド及び農業用ロボット - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された保持具は、ワーク(搬送対象物)を保持するものであって、円柱状の本体と、本体に取り付けられるノズルとを備えている。本体は、下面の中心側に形成された収容凹部と、下面の外周側部分で構成される保持面とを有している。ノズルは、収容凹部に収容された板状部を有している。ワークは、半導体ウエハやガラス基板等の板状体であって、保持具の下方に配置される。この保持具にあっては、本体に圧縮流体が供給され、この本体に供給された圧縮流体は、ノズルに形成された吐出溝から吐出され、保持面とワークとの間を本体の外方に向かって流れる。このとき、吐出溝から吐出される圧縮流体によって負圧が発生し、ワークに吸引力が作用する。これにより、保持具にワークが吸引されて保持される。
また、前記外壁部は、下方に向かって広がるスカート状に形成されている。
また、前記円状壁部は、軟質材料によって前記内壁部と一体形成されている。
また、前記保持具は、前記外壁部の下端部に、前記外壁部より下方に突出し且つ前記外壁部の周方向に間隔をあけて設けられた複数の突起を有している。
図1、図2は、作物2の収穫用の農業用ロボット1を例示している。農業用ロボット1は、例えば、スイカ、メロン、カボチャ、キャベツ等の比較的重量のある作物2である重量野菜、果実等の収穫に採用される。農業用ロボット1は、自律型の収穫ロボットである。即ち、農業用ロボット1は、自律走行し且つ収穫すべき作物2を自律判断により判別して収穫する。
以下の説明において、図1、図2に矢印A1で示す方向を前方、矢印A2で示す方向を後方、矢印A3で示す方向を前後方向として説明する。したがって、図2に矢印B1で示
す方向(図1の手前側)が左方であり、図2に矢印B2で示す方向(図1の奥側)が右方である。また、前後方向A3に直交する水平方向を機体幅方向(図2の矢印B3方向)として説明する。
走行体3は、機体6と、機体6を走行可能に支持する走行装置7とを有している。
図3、図4に示すように、機体6は、メインフレーム6Aと、原動機フレーム6Bとを有している。メインフレーム6Aは、機体幅方向B3で間隔をあけて配置された一対の第1フレーム6Aaと、各第1フレーム6Aaの下方に間隔をあけて配置された一対の第2フレーム6Abとを有している。第1フレーム6Aaと第2フレーム6Abとは、複数の縦フレーム6Acによって連結されている。縦フレーム6Acは、左の第1フレーム6Aaと左の第2フレーム6Abとの前部間、右の第1フレーム6Aaと右の第2フレーム6Abとの前部間、左の第1フレーム6Aaと左の第2フレーム6Abとの後部間、右の第1フレーム6Aaと右の第2フレーム6Abとの後部間に設けられている。
第2フレーム6Abの前部同士は、第6横フレーム6Ajによって連結され、第2フレーム6Abの後部同士は、第7横フレーム6Akによって連結されている。
図2に示すように、メインフレーム6A(機体6)には、走行装置7を制御する複数のコントロールバルブ(第1コントロールバルブCV1〜第4コントロールバルブCV4)が搭載されている。
走行フレーム10は、主支持体10Aと、揺動フレーム10Bと、車輪フレーム10Cとを有している。主支持体10Aは、機体6に縦軸(上下方向に延伸する軸心)回りに可能に支持されている。詳しくは、主支持体10Aは機体6に固定された支持ブラケット1
1に上下方向に延伸する軸心を有する第1支軸12Aを介して回動可能に支持されている。
第1車輪支持体9La及び第2車輪支持体9Raの揺動フレーム10Bは前上部が主支持体10Aに枢支され、第3車輪支持体9Lb及び第4車輪支持体9Rbの揺動フレーム10Bは後上部が主支持体10Aに枢支されている。
第1車輪支持体9La及び第2車輪支持体9Raの車輪フレーム10Cは後部が揺動フレーム10Bの後部に枢支され、第3車輪支持体9Lb及び第4車輪支持体9Rbの車輪フレーム10Cは前部が揺動フレーム10Bの前部に枢支されている。
操向シリンダC1は、機体6と主支持体10Aとの間に設けられている。詳しくは、操向シリンダC1の一端は、第1フレーム6Aaの前後方向A3中央部に固定されたシリンダブラケット14Aに枢支され、操向シリンダC1の他端は、主支持体10Aに固定されたシリンダブラケット14Bに枢支されている。操向シリンダC1を伸縮することにより走行フレーム10が第1支軸12A回りに揺動し、車輪8(第1車輪8La〜第4車輪8Rb)の向きを変更する(操向する)ことができる。本実施形態の走行装置7にあっては、各車輪8を独立して操向可能である。
走行モータM1は、油圧モータによって形成されている。走行モータM1は、各車輪8に対応して設けられている。即ち、走行装置7は、第1車輪8Laを駆動する走行モータM1と、第2車輪8Raを駆動する走行モータM1と、第3車輪8Lbを駆動する走行モータM1と、第4車輪8Rbを駆動する走行モータM1とを有している。走行モータM1は、車輪8の機体幅方向B3の内方に配置され、車輪フレーム10Cに取り付けられている。走行モータM1は、油圧ポンプP1から吐出される作動油によって駆動され、正逆転
可能である。走行モータM1を正逆転させることにより、車輪8の回転を正転方向と逆転方向とに切り換えることができる。
上記走行装置7にあっては、第1車輪8La〜第4車輪8Rbを操向操作することで走行体3を操向することができる。第1車輪8La〜第4車輪8Rbを正転させることで走行体3を前進させることができ、逆転させることにより走行体3を後進させることができる。第1車輪8La〜第4車輪8Rbを昇降することにより走行体3を昇降することができる。第1車輪8La及び第2車輪8Raを第3車輪8Lb及び第4車輪8Rbに対して昇降することにより、或いは、第3車輪8Lb及び第4車輪8Rbを第1車輪8La及び第2車輪8Raに対して昇降することにより、機体6を前傾または後傾させることができる。第1車輪8La及び第3車輪8Lbを第2車輪8Ra及び第4車輪8Rbに対して昇降することにより、或いは、第2車輪8Ra及び第4車輪8Rbを第1車輪8La及び第3車輪8Lbに対して昇降することにより、機体6を、機体幅方向B3の一側が他側よりも高い傾斜状にすることができる。
図1に示すように、装着体16は、本実施形態では、走行体3の後部に設けられている。なお、装着体16は、走行体3の前部に設けられていてもよい。つまり、走行体3における前後方向A3の中央部から一方側に偏倚して設けられていればよい。また、本実施形態では、農業用ロボット1は、走行体3を前方に進行させて収穫作業を行うので、装着体16は、進行方向とは反対側の方向である進行逆方向側に偏倚して設けられている。
図7、図9に示すように、装着部19は、本体部19Aが下方に開口する筺体で形成されている。本体部19Aの下部には、前部に第1プレート部材19Bが固定され、後部に第2プレート部材19Cが固定されている。第1プレート部材19Bは、装着部19の前面下部に固定された第1壁19aと、第1壁19aの下端から後方に延びる第2壁19bと、第2壁19bの後端から下方に延びる第3壁19cと、第3壁19cの下端から後方に延びる第4壁19dとを有している。第2プレート部材19Cは、装着部19の後面下部に固定された第1壁19eと、第1壁19eの下端から前方に延びる第2壁19fと、第2壁19fの前端から下方に延びる第3壁19gと、第3壁19gの下端から前方に延びる第4壁19hとを有している。第4壁19dと第4壁19hは、複数の連結部材19Dによって連結されている。
以上のように、装着体16は、走行体3(機体6)に対して着脱可能である。
図7に示すように、装着部19には、回動シャフト20を支持するシャフト支持体24が立設されている。シャフト支持体24は、装着部19の上面に固定された中空状のベース部24Aと、ベース部24Aから上方に突出する支持筒24Bとを有している。
回動モータM2は、例えば、正逆転可能な電動モータによって構成されている。回動モータM2は、走行体3に搭載されたバッテリ(図示省略)から給電される電力によって作動する。なお、回動モータM2は、走行体3に搭載された油圧ポンプP1によって作動する油圧モータによって構成されていてもよい。
むと共に軸受け28A及び軸受け28Bを介して支持筒24Bに回動軸心J1回りに回動可能に支持されている。また、回動部25Aは、回動シャフト20の上部にスプライン結合等によって連結される結合部25Aaを有していて回動シャフト20と一体回動する。つまり、回動フレーム21は、回動モータM2によって回動軸心J1回りに回動可能である。回動フレーム21を回動させることにより、ロボットハンド18を回動軸心J1を中心とする円周方向に移動(位置変更)させることができる。
メインアーム29は、回動フレーム21に上下揺動可能に枢支され、屈伸可能である。詳しくは、メインアーム29は、回動フレーム21に上下揺動可能に枢支された第1アーム部31と、第1アーム部31に揺動可能に枢支された第2アーム部32とを有し、第1アーム部31に対して第2アーム部32が揺動することで屈伸可能とされている。
図4に示すように、第1アーム部31は、基部側31aであって且つ第1アーム枢軸33Aよりも先端側31c寄りに、シリンダ取付部31bを有している。このシリンダ取付部31bとシリンダブラケット27のシリンダ取付部27aとにわたって第1アームシリンダ(第1油圧シリンダ)C4が設けられている。第1アームシリンダC4は、走行体3に設けた油圧ポンプP1から吐出される作動油によって駆動されて伸縮する。第1アームシリンダC4を伸縮させることで第1アーム部31が上下揺動する。第1アーム部31(アーム17)を上下揺動させることにより、ロボットハンド18を昇降させることができる。第1アームシリンダC4には、第1アームシリンダC4のストロークを検出する第1ストロークセンサS1が設けられている。
フレーム32Rを有している。第3アームフレーム32L及び第4アームフレーム32Rは、機体幅方向B3で並べて配置され且つ複数の連結プレート35によって相互に連結されている。第3アームフレーム32L及び第4アームフレーム32Rは中空部材で形成されている。第3アームフレーム32Lと第4アームフレーム32Rとの基部側32a間に枢支部材31Bの先端側31Bbが挿入されている。第3アームフレーム32L及び第4アームフレーム32R(第2アーム部32)は、機体幅方向B3に延伸する軸心を有するアーム枢軸(第2アーム枢軸という)33Bによって枢支部材31Bに枢支されている。
図4、図8に示すように、複数の連結プレート35は、本実施形態では、第2アーム部32の長手方向に直交し且つ第3アームフレーム32Lと第4アームフレーム32Rとが対向する方向に直交する方向で対向配置された2枚で1組の連結プレート35を第2アーム部32の長手方向に間隔をあけて4組設けている。
図4に示すように、サブアーム30の先端側には、接合フランジ30Aが固定されている。接合フランジ30Aには、取付フランジ36がボルト等によって取り付けられ、取付フランジ36には、吊りプレート37が固定されている。吊りプレート37にロボットハンド18が枢支され、吊り下げられる(図1参照)。つまり、ロボットハンド18は、サブアーム30の先端側に揺動可能に取り付けられる。第2アーム部32の先端側には、サブアーム30の第2アーム部32からの突出量を測定(検出)する第3ストロークセンサS3が設けられている。
農業用ロボット1は、アーム17が作業姿勢W1にある状態で、作物2の収穫作業等の作業を行う。アーム17が作業姿勢W1にある状態で、回動フレーム21を左方または右方に回動させると共にアーム17を昇降及び屈伸させることにより、ロボットハンド18を任意の位置に移動させることができる。つまり、ロボットハンド18を作物2の上方に移動させると共に下降させて該ロボットハンド18によって作物2を把持することができる。
本実施形態にあっては、アーム17を回動可能に支持する回動フレーム21が走行体3の後部に設けられ、アーム17が後方側を向く作業姿勢W1にある状態で作物2の収穫作業を行うので、作業範囲を広くとることができる。
21を迅速且つ正確にアーム17の収納姿勢W2の位置に回動させることができる。
以上のように、本実施形態では、回動フレーム21が回動規制部材38に当接した状態から時計回りに回動して位置決め部材39に当接するまでの回動範囲は、略270°に設定されている。なお、回動フレーム21の回動範囲は、270°に限定されることはない。
なお、作物2の品質をセンシングすることのできるカメラ(例えば、マルチスペクトルカメラ、遠赤外線カメラ、近赤外線分光カメラ等)をロボットハンド18や走行体3等に設けてもよい。これにより、作物2の品質をセンシングしながら収穫すべき作物2を選択して収穫することができる。
制御装置41には、撮像装置5が接続されている。制御装置41は、撮像装置5が取得(検知)した情報(検知情報)を取得可能である。撮像装置5の検知情報によって、収穫
すべき作物2、作物2との距離、作物2が栽培される栽培地と栽培地との間の通路と栽培地との境界、農業用ロボット1の周囲の様子等を制御装置41に把握(認識)させることができる。
制御装置41には、第1ストロークセンサS1が接続されている。制御装置41は、第1ストロークセンサS1の検出情報を取得可能であり、第1ストロークセンサS1の検出情報によって制御装置41に第1アーム部31の揺動量を把握させることができる。また、制御装置41には、第2ストロークセンサS2が接続されている。制御装置41は、第2ストロークセンサS2の検出情報を取得可能であり、第2ストロークセンサS2の検出情報によって制御装置41に第1アーム部31に対する第2アーム部32の揺動量を把握させることができる。
図14に示すように、制御装置41には、回動モータM2、第1シリンダ制御弁42、第2シリンダ制御弁43が接続されている。制御装置41は、回動モータM2を制御することで回動フレーム21の回動を制御するフレーム制御部41Bを有している。フレーム制御部41Bは、回動規制部材38で規制された回動フレーム21の位置を基準(旋回原点)として回動フレーム21の回動を制御する。つまり、フレーム制御部41Bは、旋回原点を基準として回動フレーム21の回動位置を算出し、回動フレーム21の回動を制御する。したがって、収穫作業を開始する前(初期)に、回動フレーム21を一度回動規制部材38まで回動させておき、回動フレーム21の初期位置を制御装置41に把握させておく。
回動フレーム21の回動を制御可能であり、アーム制御部41Cによって第1アームシリンダC4の伸縮による第1アーム部31の揺動及び第2アームシリンダC5による第2アーム部32の揺動を制御可能である。これによって、制御装置41は、ロボットハンド18を任意(所望)の位置に移動させることができる。詳しくは、回動フレーム21の回動による回動軸心J1を中心とする円周方向のロボットハンド18の移動、第1アーム部31の上下揺動によるロボットハンド18の昇降、第2アーム部32の揺動によるロボットハンド18の走行体3に対する遠近方向の移動によって、ロボットハンド18を目的の位置に移動させることができる。また、制御装置41は、撮像装置5の検知情報に基づいてロボットハンド18を収穫すべき作物2へロボットハンド18を移動させるようにマニピュレータ4を作動させる。
ところで、回動フレーム21の回動位置、第1アーム部31及び第2アーム部32の揺動量が同じであっても、サブアーム30を突出させていない場合と、突出させている場合とでは、ロボットハンド18の位置は異なる。そこで、制御装置41は、サブアーム30の突出量を加味(考慮)してロボットハンド18の位置を制御する。
なお、圧力センサ45は、第1接続油路44aと第2接続油路44bとの両方に設ける必要はなく、いずれか一方に設けられていていればよい。また、圧力センサ45は、第3接続油路44cと第4接続油路44dとの両方に設ける必要はなく、いずれか一方だけに設けてもよい。
図15に示すように、圃場には、作物2が栽培された栽培地46Aと該栽培地46Aに隣接する栽培地46Bとの間に通路47があり、作物2は、栽培過程で通路47側に寄せて育成される。走行体3は、通路47を走行する。走行体3の後方には、例えば、走行体3に追従して走行する追従型の自走式運搬車48が配置される。作物2が通路47側に寄せて育成されている場合は、アーム17は、サブアーム30を突出させない状態で使用する。
なお、作物2を収穫した後に、ロボットハンド18の代わりにアーム17の先端側にレーキ(熊手)を取り付けて、収穫後にツタや葉を引き寄せる(かき寄せる)作業をすることもできる。この場合、アーム17は、サブアーム30を突出させて延ばした状態で使用することにより、通路47から遠い場所にあるツタや葉を引き寄せることができる。
本実施形態の農業用ロボット1は、種々の設計変更が可能である。例えば、アーム17に、サブアーム30を設けない場合もある。即ち、アーム17を第1アーム部31と第2アーム部32とで構成することもできる。また、収穫した作物2が収容される運搬車48は、追従型の自走式運搬車でなくてもよく、走行体3に牽引される牽引式の運搬車であってもよい。つまり、走行体3の後方を走行体3の走行に伴って移動する運搬車48であればよい。また、収穫した作物2を収容する収容容器を機体6に装備してもよい。
以下の説明において、外方とは、ロボットハンド18の中心を通る上下方向に延伸する中心線L1から該中心線L1に直交する方向に離れる方向(図16の矢印L2方向)をいう。また、内方とは、外方とは反対の方向をいう。つまり、内方とは、中心線L1に近づく方向(図16の矢印L3方向)である。
ロボットハンド18は、アーム17に取り付けられる取付部116と、作物2を把持する把持部117とを有している。
図23に示すように、下板63Bは、連結板63Cの下端側に固定されたステー片110にボルト111を介して取り付けられている。
である。つまり、保持具70は、気流によって作物2との間に発生する(保持具70下部に形成される)負圧により作物2を吸引保持する。
図18に示すように、保持具70の中心を通る上下方向に延伸する中心線CL1(図27参照)は、ロボットハンド18の中心線L1に一致している。保持具70は、ハンドフレーム63に取り付けられるベース部73と、ベース部73の下方部に設けられた保持具本体74とを有している。
図14に示すように、圧縮気体源76は、制御装置41に接続されている。制御装置41は、圧縮気体源76を制御する気体源制御部41Dを有している。
流れる。
図27に示すように、保持具本体74は、外壁部122の内面122cに沿って流れる気流AF(図28参照)を吐出する吐出部123を有している。吐出部123は、円状壁部118の外周側に設けられており、保持具本体74内に供給された圧縮気体ARを外壁部122の内面122cに向けて吐出する吐出流路124を有している。吐出部123は、円状壁部118の外周部上面118b1と環状壁部121の内周部下面121b1とで構成される。外周部上面118b1と内周部下面121b1との間には極小な隙間があけられ、この隙間が吐出流路124とされている。つまり、吐出流路124は、外周部上面118b1と内周部下面121b1との間に形成される環状の隙間によって構成される。
図20、図21、図22に示すように、ブラケット部材80は、板材によって形成され
、取付壁80aと、延出壁80bと、複数の支持壁80cと、バネ掛け壁80dとを有している。取付壁80aは、下板63Bの外周側に取り付けられる。取付壁80aの外方側の端部は、下板63B及び保持具70から外方側にはみ出ている。延出壁80bは、取付壁80aの外方側端部から下方に延出されている。延出壁80bは、保持具70の上部(ベース部73)の外方側に対向状に位置している。複数の支持壁80cは、延出壁80bの周方向Y1の一端側から外方側に延出された第1支持壁80c1と、延出壁80bの周方向Y1の他端側から外方側に延出された第2支持壁80c2とを含む。バネ掛け壁80dは、取付壁80aの周方向Y1の一端側から上方に延出されて形成されている。
図20、図22に示すように、基部81は、第1支持壁80c1の内側に配置される第1支持片81aと、第2支持壁80c2の内側に配置される第2支持片81bと、第1支持片81aと第2支持片81bの外方側端部同士を連結する連結壁81cとを有している。基部81は、回動支軸85によってブラケット部材80に枢支されている。回動支軸85は、第1支持壁80c1、第2支持壁80c2、第1支持片81a及び第2支持片81bを、板厚方向で貫通している。したがって、ガイドアーム78は、ハンドフレーム63にブラケット部材80を介して回動支軸85回りに揺動可能に支持されている。
図16、図19に示すように、アーム部82は、基部81の連結壁81cから下方に延出されている。詳しくは、アーム部82は、連結壁81cの下端から下方に向かうにつれて外方に移行する傾斜方向に延びた後、下方に向けて緩やかに屈曲している。
図17に示すように、本実施形態では、8つ(複数)の払い除けアーム89が設けられ
ている。払い除けアーム89は、周方向Y1で隣接するガイドアーム78の間に設けられている。即ち、ガイドアーム78と払い除けアーム89とは、周方向Y1に交互に配置されている。
図18に示すように、バネ掛け片109とバネ掛け壁80dとにわたって第2バネ部材90が設けられている。第2バネ部材90は、引っ張りコイルバネによって形成されている。第2バネ部材90の付勢力は第1リンク92Aを引き下げる方向に付勢しており、第2リンク92Bが下板63Bに当接することでリンク機構92(払い除けアーム89)の下方揺動が規制されている。
次に、スイカ等の地上(地面G1の上)に置かれた状態で栽培された作物2(図24参照)を収穫する場合のロボットハンド18の動作について説明する。なお、以下の動作は、作物2からのびるツタ(つる)の付け根を切断した状態で作物2を収穫する場合について述べる。
先ず、作物2がロボットハンド18の真下に位置(図24に実線で示す位置)する状態の該作物2を収穫する場合について述べる。
72を近接させる部分である吸着予定部分87に当接する。
払い除けツメ91の下端が作物2に当接した後、さらにロボットハンド18が下降すると、図25に示すように、作物2からの反力によって第2バネ部材90の付勢力に抗して払い除けツメ91が作物2の表面に沿って外方に移動することによって開く。これにより、吸着予定部分87にあるツタや葉を払い除けることができ、作物2と保持具70との間にツタや葉が咬み込まれることなく、吸盤部72を作物2に好適に近接させることができる。また、作物2からの反力によって払い除けツメ91が開く際において、第2バネ部材90は、払い除けツメ91を作物2に押圧すると共に払い除ける反力によって払い除けツメ91が戻るのを抑制する。
保持具70によって吸引保持された作物2は、ロボットハンド18を上昇させることで持ち上げられる。作物2は、ロボットハンド18を所望の移動場所(追従型の自走式運搬車48等)へ移動させた後、作物2に対する吸引を解除することで解放される。作物2を解放した後は、ロボットハンド18を、次の収穫目標の作物2へ移動させ、上記した動作を繰り返すことにより、順次、作物2を収穫することができる。
第2形態に係る保持具70は、内壁部125と、複数の接続部126と、複数の突起127とを有している。その他の構成は第1形態と同様に構成されているので説明を省略する。
図29に示すように、内壁部125は、軟質材料によって下方に開口する筒状に形成されており、外壁部122の内側に所定間隔をあけて配置されている。また、内壁部125は、外壁部122と同様に下方に向かって広がるスカート状に形成されている。言い換えると、内壁部125は、下方に向かうにつれて漸次拡径する截頭円錐形の筒状に形成されている。内壁部125は、外壁部122と一定間隔をあけて配置されている。また、内壁部125は、円状壁部118の外周部118bから一体的に延出されている。したがって、円状壁部118は、軟質材料によって内壁部125と一体形成されている。円状壁部118と内壁部125とを軟質材料によって一体形成することにより、内壁部125の変形をし易くすることができる。なお、ここでは円状壁部118は、軟質材料によって内壁部
125と一体形成されているが、円状壁部118と内壁部125とを別部材で形成して連結してもよい。
上記ロボットハンド18(保持具70)によって吸引保持する吸引対象物(ワーク)は、作物2以外のものであってもよい。また、保持具70が吸引保持するワークによっては、ガイド機構77、及び/又は、払い除け機構88は省略することができる。
また、外壁部122は、下方に向かって広がるスカート状に形成されている。
この構成によれば、湾曲形状のワークを好適に吸引保持することができる。
73における円状壁部118の中心側部位118aの上方の位置に形成された供給穴75を有し、複数の連結部119は、中心側部位118aの周りに周方向に間隔をあけて配置され、吐出部123は、円状壁部118の外周側に設けられている。
また、保持具70は、円状壁部118の外周側の上方に配置されていてベース部73の下面に固定された環状壁部121を有し、複数の連結部119は、環状壁部121の内方側に配置され、吐出部123は、気流AFが吐出される吐出流路124であって円状壁部118の外周部上面118b1と環状壁部121の内周部下面121b1との間に形成される隙間によって構成される吐出流路124を有し、外壁部122は、環状壁部121の外周部121aから下方側に延出している。
また、保持具70は、外壁部122の内側に所定間隔をあけて配置されると共に軟質材料によって下方に開口する筒状に形成された内壁部125と、内壁部125と外壁部122との間に気流AFが流通するように内壁部125と外壁部122とを接続する接続部126とを有している。
また、円状壁部118は、軟質材料によって内壁部125と一体形成されている。
この構成によれば、内壁部125の変形を容易にすることができる。
また、保持具70は、外壁部122の下端部に、外壁部122より下方に突出し且つ外壁部122の周方向に間隔をあけて設けられた複数の突起127を有している。
また、農業用ロボット1は、上記ロボットハンド18と、ロボットハンド18が取り付けられる昇降可能なアーム17とを備えている。
17 アーム
18 ロボットハンド
70 保持具
73 ベース部
75 供給穴
118 円状壁部
118a 中心側部位
118b1 外周部上面
119 連結部
121 環状壁部
121a 外周部
121b1 内周部下面
122 外壁部
122c 内面
123 吐出部
124 吐出流路
125 内壁部
126 接続部
127 突起
AF 気流
AR 圧縮気体
Claims (8)
- ワークを保持する保持具を備えたロボットハンドであって、
前記保持具は、軟質材料によって下方に開口する筒状に形成された外壁部と、前記外壁部の内面に沿って流れる気流を吐出する吐出部とを有し、前記気流によって外壁部の内部に発生する負圧により前記ワークを吸引して保持するロボットハンド。 - 前記外壁部は、下方に向かって広がるスカート状に形成されている請求項1に記載のロボットハンド。
- 前記保持具は、ベース部と、前記ベース部の下方に間隔をあけて配置された円状壁部と、前記円状壁部と前記ベース部とを連結する複数の連結部とを有し、
前記ベース部は、圧縮気体を供給するための供給穴であって当該ベース部における前記円状壁部の中心側部位の上方の位置に形成された供給穴を有し、
前記複数の連結部は、前記中心側部位の周りに周方向に間隔をあけて配置され、
前記吐出部は、前記円状壁部の外周側に設けられている請求項1または2に記載のロボットハンド。 - 前記保持具は、前記円状壁部の外周側の上方に配置されていて前記ベース部の下面に固定された環状壁部を有し、
前記複数の連結部は、前記環状壁部の内方側に配置され、
前記吐出部は、前記気流が吐出される吐出流路であって前記円状壁部の外周部上面と前記環状壁部の内周部下面との間に形成される隙間によって構成される吐出流路を有し、
前記外壁部は、前記環状壁部の外周部から下方側に延出している請求項3に記載のロボットハンド。 - 前記保持具は、前記外壁部の内側に所定間隔をあけて配置されると共に軟質材料によって下方に開口する筒状に形成された内壁部と、前記内壁部と前記外壁部との間に前記気流が流通するように前記内壁部と前記外壁部とを接続する接続部とを有している請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボットハンド。
- 前記円状壁部は、軟質材料によって前記内壁部と一体形成されている請求項3または4を引用する請求項5に記載のロボットハンド。
- 前記保持具は、前記外壁部の下端部に、前記外壁部より下方に突出し且つ前記外壁部の周方向に間隔をあけて設けられた複数の突起を有している請求項1〜6のいずれか1項に記載のロボットハンド。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のロボットハンドと、
前記ロボットハンドが取り付けられる昇降可能なアームとを備えた農業用ロボット。
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- 2020-02-18 JP JP2020025247A patent/JP7387484B2/ja active Active
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