JP2021125968A - 回転電機のロータ及び円弧磁石製造方法 - Google Patents

回転電機のロータ及び円弧磁石製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】円弧磁石に生じる減磁を抑制できる回転電機のロータ、及び回転電機のロータの各円弧磁石を製造する円弧磁石製造方法を提供する。
【解決手段】回転電機のロータ10は、外径側円弧磁石810と、第1内径側円弧磁石821と、第2内径側円弧磁石822とが、軸方向から見た形状が略同一である。第1内径側円弧磁石821は、q軸側端部821Qが、第1仮想直線VL1よりも前記周方向において外側であるように配置されており、第2内径側円弧磁石822は、q軸側端部822Qが、第2仮想直線VL2よりも前記周方向において外側であるように配置されている。第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822は、外径側円弧磁石810よりも固有保磁力が高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動車両などに搭載される回転電機のロータ、及び回転電機のロータの各円弧磁石を製造する円弧磁石製造方法に関する。
従来から、ハイブリッド車、バッテリ駆動車、燃料電池車等の電動車両には電動機、発電機等の回転電機が搭載されている。これら電動車両の普及に伴い、電動車両に搭載される回転電機には、出力性能の向上がより一層求められている。
そこで、例えば特許文献1には、永久磁石を径方向に複数層配置し、外径側円弧磁石及び一対の内径側円弧磁石を有する回転電機のロータが開示されている。これにより、ロータの各磁極部におけるマグネットトルクを増大させることができるので、回転電機の出力性能を向上できる。
特開2018−102039号公報
しかしながら、特許文献1のロータの一対の内径側円弧磁石には、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る領域が形成される。外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る内径側円弧磁石の各領域は、パーミアンスが低くなるため、減磁しやすい。ロータの磁石に減磁が生じると、回転電機の出力性能が低下するため、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る内径側円弧磁石の各領域に生じる減磁は、回転電機の出力性能向上の妨げとなっていた。
本発明は、円弧磁石に生じる減磁を抑制できる回転電機のロータ、及び回転電機のロータの各円弧磁石を製造する円弧磁石製造方法を提供する。
第1発明は、
略円環形状のロータコアと、
前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部と、を備え、
各磁極部は、
径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石から構成される外径側磁石部と、
前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石から構成される内径側磁石部と、を有し、
各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
一対の前記内径側円弧磁石は、
前記周方向において、前記d軸に対し一方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第1内径側円弧磁石と、
前記周方向において、前記d軸に対し他方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第2内径側円弧磁石と、を備える、回転電機のロータであって、
前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部と、を通る第1仮想直線よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部と、を通る第2仮想直線よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い。
第2発明は、
略円環形状のロータコアと、
前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部と、を備え、
各磁極部は、
径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石から構成される外径側磁石部と、
前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石から構成される内径側磁石部と、を有し、
各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
一対の前記内径側円弧磁石は、
前記周方向において、前記d軸に対し一方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第1内径側円弧磁石と、
前記周方向において、前記d軸に対し他方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第2内径側円弧磁石と、を備える、回転電機のロータであって、
前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部と、を通る第1仮想直線よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第1仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部と、を通る第2仮想直線よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第2仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
前記第1内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第1仮想直線よりも前記周方向において外側の領域に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されており、
前記第2内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第2仮想直線よりも前記周方向において外側の領域に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されている。
第1発明によれば、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石は、外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高いので、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に生じる減磁を抑制できる。
第2発明によれば、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に固有保磁力が高い保磁力増大部を設けることができるので、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に生じる減磁を抑制できる。
本発明の第1実施形態の回転電機のロータを軸方向から見た正面図である。 図1の回転電機のロータの磁極部周辺の拡大図である。 図1の回転電機のロータの各円弧磁石の製造方法を説明する図である。 第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石に、外径側円弧磁石よりも保磁力が高い円弧磁石を用いた場合と、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石に、外径側円弧磁石と同一の保磁力を有する円弧磁石を用いた場合と、において、円弧磁石の温度に応じた減磁指標を比較したグラフである。 本発明の第2実施形態の回転電機のロータの磁極部周辺の拡大図である。 本発明の第3実施形態の回転電機のロータの磁極部周辺の拡大図である。
以下、本発明の回転電機のロータの各実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態の回転電機のロータ10について図1〜図4を参照しながら説明する。
(ロータ)
図1に示すように、本発明の一実施形態の回転電機のロータ10は、ロータシャフト(不図示)の外周部に取り付けられ、円環中心CLを中心とする略円環形状のロータコア20と、ロータコア20の周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部30(本実施形態では12個)と、を備える。ロータ10は、ステータ(不図示)の内周側に配置される。
なお、本明細書等では、断りなく軸方向、径方向、周方向というときは、ロータ10の円環中心CLを基準にした方向をいう。
ロータコア20は、同一形状の略円環形状の電磁鋼板200が軸方向に複数積層されて形成されている。ロータコア20は、円環中心CLと同中心のロータシャフト孔21を有する。さらに、円環中心CLと各磁極部30の中心とを結ぶ、各磁極部30の中心軸をd軸(図中d−axis)、d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸(図中q−axis)とした場合、ロータコア20の各磁極部30は、d軸と交差するように形成され、d軸に対して対称な形状を有する外径側磁石挿入孔410を備える。ロータコア20の各磁極部30は、外径側磁石挿入孔410よりも径方向において内側に位置し、d軸を挟んで対称に形成された一対の内径側磁石挿入孔420を備える。外径側磁石挿入孔410及び一対の内径側磁石挿入孔420は、いずれも径方向の内側に凸となる円弧形状を有する。
ロータコア20の各磁極部30には、周方向において、一対の内径側磁石挿入孔420の間に、d軸と交差するように形成された空隙部60が設けられている。ロータコア20には、一対の内径側磁石挿入孔420と空隙部60との間を径方向に延びる一対のリブ50が設けられている。
ロータコア20は、各磁極部30の空隙部60よりも径方向の内側でd軸と交差する位置に形成された第1肉抜孔71と、隣接する磁極部30間でq軸と交差する位置に形成された第2肉抜孔72と、を有する。第1肉抜孔71は、d軸に対して対称な形状となっている。第2肉抜孔72は、q軸に対して対称な形状となっている。
各磁極部30は、外径側磁石部310と、外径側磁石部310よりも径方向において内側に位置する内径側磁石部320と、を有する。外径側磁石部310は、径方向の内側に凸となるように配置された外径側円弧磁石810から構成される。内径側磁石部320は、径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石820から構成される。外径側磁石部310及び内径側磁石部320は、d軸に対して対称に形成されている。
外径側磁石部310を構成する外径側円弧磁石810は、ロータコア20の外径側磁石挿入孔410に挿入されている。内径側磁石部320を構成する一対の内径側円弧磁石820は、ロータコア20の一対の内径側磁石挿入孔420に挿入されている。
外径側円弧磁石810及び一対の内径側円弧磁石820は、径方向に磁化されている。また、外径側円弧磁石810及び一対の内径側円弧磁石820は、隣り合う磁極部30と磁化方向が異なり、磁極部30が周方向で交互に磁化方向が異なるように配置されている。
(磁極部)
図2に示すように、一対の内径側磁石挿入孔420は、d軸に対し周方向において一方側(図2中左側)に形成された第1内径側磁石挿入孔421と、d軸に対し周方向において他方側(図2中右側)に形成された第2内径側磁石挿入孔422と、を有する。
第1内径側磁石挿入孔421と第2内径側磁石挿入孔422とは、径方向の外側に向かって、互いの周方向の距離が長くなるように広がる略ハの字状に設けられている。
一対の内径側円弧磁石820は、第1内径側磁石挿入孔421に挿入され、d軸に対し周方向において一方側(図2の向かって左側)に位置する第1内径側円弧磁石821と、第2内径側磁石挿入孔422に挿入され、d軸に対し周方向において他方側(図2の向かって右側)に位置する第2内径側円弧磁石822と、を有する。
ロータコア20の各磁極部30は、外径側磁石挿入孔410の径方向の外側に形成された周方向に延びる第1ロータヨーク部221と、外径側磁石挿入孔410と第1内径側磁石挿入孔421及び第2内径側磁石挿入孔422との間に形成され、径方向の内側に凸となるように湾曲して周方向に延びる第2ロータヨーク部222と、第1内径側磁石挿入孔421及び第2内径側磁石挿入孔422の径方向の内側に形成され、径方向の内側に凸となるように湾曲して周方向に延びる第3ロータヨーク部223と、を有する。
以降、本明細書等では説明を簡単かつ明確にするために、ロータ10を軸方向から見て、円環中心CLを下方、d軸方向外径側を上方としたときに、周方向における一方側(図2の向かって左側)を左側、周方向における他方側(図2の向かって右側)を右側、と便宜上定義する。また、本明細書等では、周方向において内側とは、各磁極部30の周方向における中央側、すなわちd軸側をいい、周方向において外側とは、各磁極部30の周方向における両端側、すなわちq軸側をいう。
外径側円弧磁石810は、同じ円弧中心C10を有する内周面810N及び外周面810Fと、周方向において一方側に位置する左側端部810Lと、周方向において他方側に位置する右側端部810Rと、を有する。外径側円弧磁石810の円弧中心C10は、d軸上に位置している。外径側円弧磁石810の内周面810Nは、円弧中心C10を中心とする内周半径r10Nの略円弧形状である。外径側円弧磁石810の外周面810Fは、円弧中心C10を中心とする外周半径r10Fの略円弧形状である。外径側円弧磁石810の肉厚t10は、(外周半径r10F)−(内周半径r10N)の値と略同一となっている。
第1内径側円弧磁石821は、同じ円弧中心C21を有する内周面821N及び外周面821Fと、q軸側端部821Qと、d軸側端部821Dと、を有する。第1内径側円弧磁石821の円弧中心C21は、d軸に対して第1内径側円弧磁石821と反対側の右側に位置している。第1内径側円弧磁石821の内周面821Nは、円弧中心C21を中心とする内周半径r21Nの略円弧形状である。第1内径側円弧磁石821の外周面821Fは、円弧中心C21を中心とする外周半径r21Fの略円弧形状である。第1内径側円弧磁石821の肉厚t21は、(外周半径r21F)−(内周半径r21N)の値と略同一となっている。
第2内径側円弧磁石822は、同じ円弧中心C22を有する内周面822N及び外周面822Fと、q軸側端部822Qと、d軸側端部822Dと、を有する。第2内径側円弧磁石822の円弧中心C22は、d軸に対して第2内径側円弧磁石822と反対側の左側に位置している。第2内径側円弧磁石822の内周面822Nは、円弧中心C22を中心とする内周半径r22Nの略円弧形状である。第2内径側円弧磁石822の外周面822Fは、円弧中心C22を中心とする外周半径r22Fの略円弧形状である。第2内径側円弧磁石822の肉厚t22は、(外周半径r22F)−(内周半径r22N)の値と略同一となっている。
第1内径側円弧磁石821の円弧中心C21は、d軸に対して第1内径側円弧磁石821と反対側の右側に位置しており、第2内径側円弧磁石822の円弧中心C22は、d軸に対して第2内径側円弧磁石822と反対側の左側に位置しているので、第1内径側円弧磁石821と外径側円弧磁石810との距離L11及び第2内径側円弧磁石822と外径側円弧磁石810との距離L12は、いずれも、q軸からd軸に近づくに従って長くなっている。
これにより、磁極部30の周方向長さが大きくなることを抑制できるので、ロータ10が大型化するのを抑制できる。また、ロータ10におけるq軸に沿った磁路(以下、q軸磁路とも呼ぶ)を広くとることができ、回転電機のリラクタンストルクを大きくできるので、回転電機の出力性能を向上できる。さらに、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822と、外径側円弧磁石810とによるマグネット磁束がd軸に集約されやすくなり、回転電機のマグネットトルクを効率的に利用でき、回転電機の出力性能を向上できる。
また、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822は、それぞれ径方向の内側に凸となるように配置された円弧磁石であるので、外径側磁石挿入孔410と第1内径側磁石挿入孔421との間に形成されるq軸磁路、及び外径側磁石挿入孔410と第2内径側磁石挿入孔422との間に形成されるq軸磁路を、磁気抵抗の少ない形状とすることができる。
さらに、第1内径側円弧磁石821は、q軸側端部821Qが、外径側円弧磁石810の円弧中心C10と、外径側円弧磁石810の左側端部810Lと、を通る第1仮想直線VL1よりも周方向において外側であり、d軸側端部821Dが、第1仮想直線VL1よりも周方向において内側であるように配置されている。第2内径側円弧磁石822は、q軸側端部822Qが、外径側円弧磁石810の円弧中心C10と、外径側円弧磁石810の右側端部810Rと、を通る第2仮想直線VL2よりも周方向において外側であり、d軸側端部822Dが、第2仮想直線VL2よりも周方向において内側であるように配置されている。
したがって、第1内径側円弧磁石821には、q軸側端部821Qを含み、第1仮想直線VL1よりも周方向において外側の領域に、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る領域Sが形成される。同様に、第2内径側円弧磁石822には、q軸側端部822Qを含み、第2仮想直線VL2よりも周方向において外側の領域に、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る領域Sが形成される。外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の領域Sは、パーミアンスが低くなるため、減磁しやすい。
外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821、及び第2内径側円弧磁石822は、例えば、熱間押出し成形等の熱間加工プロセスを用いた成形により形成されたリング磁石を径方向に切断した円弧磁石を用いることができる。
本実施形態では、外径側円弧磁石810の肉厚t10と、第1内径側円弧磁石821の肉厚t21と、第2内径側円弧磁石822の肉厚t22とは、同一の厚さとなっている。外径側円弧磁石810の内周面810Nの内周半径r10Nと、第1内径側円弧磁石821の内周面821Nの内周半径r21Nと、第2内径側円弧磁石822の内周面822Nの内周半径r22Nとは、同一の長さとなっている。外径側円弧磁石810の外周面810Fの外周半径r10Fと、第1内径側円弧磁石821の外周面821Fの外周半径r21Fと、第2内径側円弧磁石822の外周面822Fの外周半径r22Fとは、同一の長さとなっている。
したがって、外径側円弧磁石810と、第1内径側円弧磁石821と、第2内径側円弧磁石822とは、軸方向から見た形状が略同一となっている。これにより、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に同一の円弧磁石を用いることができるので、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造コストを低減できる。
さらに、本実施形態では、軸方向から見て、外径側円弧磁石810の円弧中心C10を中心とする、外径側円弧磁石810の左側端部810Lと右側端部810Rとの成す角θ10、第1内径側円弧磁石821の円弧中心C21を中心とする、q軸側端部821Qとd軸側端部821Dとの成す角θ21、及び、第2内径側円弧磁石822の円弧中心C22を中心とする、q軸側端部822Qとd軸側端部822Dとの成す角θ22、は、それぞれ整数倍すると360度となる角度であることが望ましい。これにより、リング磁石を周方向において成す角θ10の間隔で径方向に切断することによって、外径側円弧磁石810を製造でき、リング磁石を周方向において成す角θ21の間隔で径方向に切断することによって、第1内径側円弧磁石821を製造でき、リング磁石を周方向において成す角θ22の間隔で径方向に切断することによって、第2内径側円弧磁石822を製造することができる。したがって、リング磁石から、余りを生じさせずに、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822を製造することができるので、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造コストをより低減できる。
本実施形態では、成す角θ10、成す角θ21、及び成す角θ22は、略同一となっている。すなわち、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822は、軸方向から見た形状が略同一となっている。これにより、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に同一の円弧磁石を用いることができるので、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造コストをさらに低減できる。
外径側磁石挿入孔410は、外径側円弧磁石810の内周面810N及び外周面810Fにそれぞれ対向する内周壁面410N及び外周壁面410Fと、左側壁面410Lと、右側壁面410Rと、を有する。第1内径側磁石挿入孔421は、第1内径側円弧磁石821の内周面821N及び外周面821Fにそれぞれ対向する内周壁面421N及び外周壁面421Fと、q軸側壁面421Qと、d軸側壁面421Dと、を有する。第2内径側磁石挿入孔422は、第2内径側円弧磁石822の内周面822N及び外周面822Fにそれぞれ対向する内周壁面422N及び外周壁面422Fと、q軸側壁面422Qと、d軸側壁面422Dと、を有する。
(空隙部)
空隙部60は、周方向において、第1内径側円弧磁石821のd軸側壁面421Dと、第2内径側磁石挿入孔422のd軸側壁面422Dとの間に、d軸と交差するように形成されている。
これにより、内径側磁石部320において、d軸上が空隙となるため、d軸インダクタンスを低減することができる。よって、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの差を大きくすることができるので、リラクタンストルクを有効に利用することが可能となり、回転電機の出力性能を向上できる。
(リブ)
一対のリブ50は、一対の内径側円弧磁石820と空隙部60との間を径方向に延びるように設けられている。
一対のリブ50は、第1内径側円弧磁石821のd軸側端部821Dとd軸との間を径方向に延びる第1リブ51と、第2内径側円弧磁石822のd軸側端部822Dとd軸との間を径方向に延びる第2リブ52と、を有する。
第1リブ51は、第1内径側磁石挿入孔421のd軸側壁面421Dと、空隙部60の左側壁面61によって構成されている。第1リブ51は、径方向において内側に位置する径方向内側端部511と、径方向において外側に位置する径方向外側端部512と、を有する。
第2リブ52は、第2内径側磁石挿入孔422のd軸側壁面422Dと、空隙部60の右側壁面62によって構成されている。第2リブ52は、径方向において内側に位置する径方向内側端部521と、径方向において外側に位置する径方向外側端部522と、を有する。
したがって、第1内径側円弧磁石821による遠心荷重は第1リブ51が受け、第2内径側円弧磁石822による遠心荷重は、第2リブ52が受けることとなる。すなわち、第1リブ51と第2リブ52は、第1内径側円弧磁石821による遠心荷重と第2内径側円弧磁石822による遠心荷重とを、それぞれ別個に受けることとなる。これにより、第1内径側円弧磁石821と第2内径側円弧磁石822の重量バラツキに起因してロータコア20に発生する曲げ応力を低減することができる。
さらに、第1リブ51と第2リブ52は、径方向の内側に向かって互いの周方向の距離L5が長くなるように、略ハの字状に設けられている。これにより、第1リブ51の径方向内側端部511及び径方向外側端部512と、第2リブ52の径方向内側端部521及び径方向外側端部522と、のいずれも、角Rを大きくすることができるので、第1リブ51の径方向内側端部511及び径方向外側端部512、ならびに第2リブ52の径方向内側端部521及び径方向外側端部522、すなわち、第1リブ51及び第2リブ52の径方向両端部への応力集中を緩和することができる。
(孔部)
第1リブ51の径方向外側には、小径の第1孔部261が設けられている。第2リブ52の径方向外側には、小径の第2孔部262が設けられている。本実施形態では、第1孔部261及び第2孔部262は、軸方向から見て、同径の円形状となっている。
したがって、第1内径側円弧磁石821のd軸側端部821D近傍の回り込み磁束が通る磁路、及び第2内径側円弧磁石822のd軸側端部822D近傍の回り込み磁束が通る磁路は、第1孔部及261及び第2孔部262によって、磁気抵抗が大きくなる。これにより、第1内径側円弧磁石821のd軸側端部821D近傍の回り込み磁束、及び第2内径側円弧磁石822のd軸側端部822D近傍の回り込み磁束を低減することができる。
さらに、第1孔部及261及び第2孔部262は、軸方向から見て、同径の円形状となっているので、ロータ10の遠心荷重やロータシャフトの圧入荷重等に起因してロータコア20に生じる応力が、第1孔部261及び第2孔部262周辺に集中することを抑制できる。
(円弧磁石の製造)
次に、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造について、図3を用いて説明する。
外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822は、略円環形状のリング磁石前駆体900を成形するリング磁石成形工程と、リング磁石前駆体900を熱処理し、リング磁石910を形成する熱処理工程と、熱処理工程によって形成されたリング磁石910を径方向に切断する切断工程と、を含む。
図3の(a)に示すように、リング磁石前駆体900は、押出成形機EMでリング磁石材料を熱間押出成形することによって、熱間加工により形成される。リング磁石材料を熱間押出成形することによって、ランダムに配向していたリング磁石材料の結晶群に径方向の圧縮応力が作用し、リング磁石材料の結晶群は、圧縮応力方向と同方向に配向する。その結果、径方向に配向した異方性のリング磁石前駆体900が形成される。
本実施形態では、外径r90が略80mm、肉厚t90が約4.2mmのリング磁石前駆体900が形成される。
次に、図3の(b1)及び(b2)に示すように、熱処理工程によって、リング磁石前駆体900を熱処理し、リング磁石910を形成する。
熱処理工程は、図3の(b1)に示す第1熱処理工程と、第1熱処理工程とは異なる図3の(b2)に示す第2熱処理工程と、を含む。熱処理工程では、第1熱処理工程及び第2熱処理工程のいずれか一方によって、リング磁石前駆体900が熱処理され、リング磁石910が形成される。リング磁石910は、熱処理される温度や時間によって、残留磁束密度や固有保磁力が変化する。
第1熱処理工程では、リング磁石前駆体900を第1所定温度T1で、第1所定時間P1熱処理する。これにより、第1リング磁石911が形成される。
第2熱処理工程では、リング磁石前駆体900を第2所定温度T2で、第2所定時間P2熱処理する。これにより、第2リング磁石912が形成される。
本実施形態では、第1所定温度T1と第2所定温度T2とは異なる温度となっている。第1所定温度T1は、第2所定温度T2よりも高い温度となっている。
これにより、第1リング磁石911は、第2リング磁石912よりも残留磁束密度が高くなっている。一方で、第2リング磁石912は、第1リング磁石911よりも固有保磁力が高くなっている。
次に、図3の(c1)及び(c2)に示すように、切断工程によって、リング磁石910を径方向に切断し、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822を製造する。
図3の(c1)に示すように、第1リング磁石911は、第1リング磁石911のリング中心C91を中心として、周方向において所定角度φ1の間隔で径方向に切断される。
これにより、外周半径r10Fがリング磁石前駆体900の外径r90であり、肉厚t10がリング磁石前駆体900の肉厚t90であり、円弧中心C10を中心として、左側端部810Lと右側端部810Rとの成す角が所定角度φ1である外径側円弧磁石810が製造される。
このとき、所定角度φ1は、整数倍すると360度となる角度となっている。例えば、所定角度φ1は、12度、15度、18度、20度、24度、30度、36度、40度、60度等となっている。
これにより、第1リング磁石911から、余りを生じさせずに、外径側円弧磁石810を製造することができるので、外径側円弧磁石810の製造コストを低減できる。
本実施形態では、所定角度φ1は、24度となっている。これにより、一つの第1リング磁石911から、余りを生じさせずに、15個の外径側円弧磁石810が製造される。
図3の(c2)に示すように、第2リング磁石912は、第2リング磁石912のリング中心C92を中心として、周方向において所定角度φ2の間隔で径方向に切断される。
これにより、外周半径r21F、r22Fがリング磁石前駆体900の外径r90であり、肉厚t21、t22がリング磁石前駆体900の肉厚t90であり、円弧中心C21、C22を中心として、d軸側端部821D、822Dとq軸側端部821Q、822Qとの成す角が所定角度φ2である第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822が製造される。
このとき、所定角度φ2は、整数倍すると360度となる角度となっている。例えば、所定角度φ2は、12度、15度、18度、20度、24度、30度、36度、40度、60度等となっている。
これにより、第2リング磁石912から、余りを生じさせずに、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822を製造することができるので、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造コストを低減できる。
本実施形態では、所定角度φ2は、24度となっている。これにより、一つの第2リング磁石912から、余りを生じさせずに、15個の第1内径側円弧磁石821または第2内径側円弧磁石822が製造される。
本実施形態では、所定角度φ1及び所定角度φ2は、24度であり、互いに等しくなっている。これにより、切断工程において、同一の切断機で、外径側円弧磁石810と、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822と、を製造できるので、外径側円弧磁石810と、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822と、の製造コストを低減できる。
このように、同一の押出成形機EMで略円環状に成形された同一のリング磁石前駆体900から、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822を製造することができる。これにより、外径側円弧磁石810、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の製造コストを低減できる。
第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822は、第2リング磁石912を切断して製造されているので、第1リング磁石911を切断して製造された外径側円弧磁石810よりも、固有保磁力が高くなっている。これにより、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに生じる減磁を抑制できる。
図4に示すように、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に、外径側円弧磁石810と同一の円弧磁石を用いた場合のロータ10の減磁指標DM1よりも、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に、外径側円弧磁石810よりも固有保磁力が高い同形状の円弧磁石を用いた場合のロータ10の減磁指標DM2は、向上する。特に、ロータ10の駆動等によって、ロータ10の温度が高いほど、減磁指標DM2は、減磁指標DM1に対して顕著に向上する。
一方で、外径側円弧磁石810は、第1リング磁石911を切断して製造されているので、第2リング磁石912を切断して製造された第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822よりも、残留磁束密度が高くなっている。これにより、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに生じる減磁を抑制しつつ、回転電機のロータ10のマグネットトルクを大きくすることができる。
このように、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に、外径側円弧磁石810の熱処理とは異なる熱処理を行うことによって、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の固有保磁力を、容易に外径側円弧磁石810の固有保磁力よりも高くすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の回転電機のロータ10Aについて図5を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。以下、第1実施形態のロータ10と第2実施形態のロータ10Aとの相違点について詳細に説明する。
本実施形態の熱処理工程は、第1熱処理工程及び第2熱処理工程が同一となっている。すなわち、第1リング磁石911と第2リング磁石912とは、同一の残留磁束密度であり、同一の固有保磁力となっている。
そして、切断工程において、第2リング磁石912を切断して得られた第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822に対し、q軸側端部821Q、822Qを含み、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る領域Sに、保磁力増大部823を形成する。保磁力増大部823は、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の保磁力増大部823以外の部分、並びに外径側円弧磁石810よりも固有保磁力が高くなっている。
保磁力増大部823は、任意の手法によって形成されていてよい。例えば、q軸側端部821Q、822Qを含む領域Sに、粒界拡散処理を施すことによって、保磁力増大部823は形成される。
これにより、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに、固有保磁力が高い保磁力増大部823を設けることができ、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに生じる減磁を抑制できる。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態の回転電機のロータ10Bについて図6を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態のロータ10と同一の構成要素については同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。以下、第1実施形態のロータ10と第3実施形態のロータ10Bとの相違点について詳細に説明する。
本実施形態の第1内径側円弧磁石821は、d軸側に配置されたd軸側第1内径側円弧磁石8211と、d軸側第1内径側円弧磁石8211の周方向の外側に隣接して配置されたq軸側第1内径側円弧磁石8212と、に分割されている。同様に、第2内径側円弧磁石822は、d軸側に配置されたd軸側第2内径側円弧磁石8221と、d軸側第2内径側円弧磁石8221の周方向の外側に隣接して配置されたq軸側第2内径側円弧磁石8222と、に分割されている。
q軸側第1内径側円弧磁石8212及びq軸側第2内径側円弧磁石8222は、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る領域Sを含んでいる。q軸側第1内径側円弧磁石8212及びq軸側第2内径側円弧磁石8222は、d軸側第1内径側円弧磁石8211、d軸側第2内径側円弧磁石8221及び外径側円弧磁石810よりも、固有保磁力が高くなっている。
これにより、外径側円弧磁石810を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに、固有保磁力が高いq軸側第1内径側円弧磁石8212及びq軸側第2内径側円弧磁石8222が配置されているので、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の各領域Sに生じる減磁を抑制できる。
d軸側第1内径側円弧磁石8211及びd軸側第2内径側円弧磁石8221は、第1リング磁石911を、リング中心C91を中心として、周方向において例えば15度の間隔で径方向に切断することによって製造される。q軸側第1内径側円弧磁石8212及びq軸側第2内径側円弧磁石8222は、第2リング磁石912を、リング中心C92を中心として、周方向において例えば9度の間隔で径方向に切断することによって製造される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、第1実施形態では、熱処理工程において、第1熱処理工程と、第1熱処理工程とは異なる第2熱処理工程と、のいずれか一方によって、リング磁石前駆体900を熱処理することによって、固有保磁力の異なる第1リング磁石911と第2リング磁石912とを形成し、外径側円弧磁石810と、外径側円弧磁石810よりも固有保磁力が高い第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822と、を製造するものとしたが、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822を、外径側円弧磁石810とは異なる材質で製造することによって、外径側円弧磁石810と、外径側円弧磁石810よりも固有保磁力が高い第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822と、を製造するものとしてもよい。異なる材質とは、原料が異なっていてもよいし、原料は同一で組成比、成分比が異なっていてもよい。これにより、第1内径側円弧磁石821及び第2内径側円弧磁石822の固有保磁力を、容易に外径側円弧磁石810の固有保磁力よりも高くすることができる。
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 略円環形状のロータコア(ロータコア20)と、
前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部(磁極部30)と、を備え、
各磁極部は、
径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石(外径側円弧磁石810)から構成される外径側磁石部(外径側磁石部310)と、
前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石(内径側円弧磁石820)から構成される内径側磁石部(内径側磁石部320)と、を有し、
各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
一対の前記内径側円弧磁石は、
前記周方向において、前記d軸に対し一方側(左側)に位置し、前記d軸側のd軸側端部(d軸側端部821D)及び前記q軸側のq軸側端部(q軸側端部821Q)を有する第1内径側円弧磁石(第1内径側円弧磁石821)と、
前記周方向において、前記d軸に対し他方側(右側)に位置し、前記d軸側のd軸側端部(d軸側端部822D)及び前記q軸側のq軸側端部(q軸側端部822Q)を有する第2内径側円弧磁石(第2内径側円弧磁石822)と、を備える、回転電機のロータ(ロータ10)であって、
前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心(円弧中心C10)と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部(左側端部810L)と、を通る第1仮想直線(第1仮想直線VL1)よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部(右側端部810R)と、を通る第2仮想直線(第2仮想直線VL2)よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い、回転電機のロータ。
(1)によれば、第1内径側円弧磁石は、q軸側端部が第1仮想直線よりも周方向において外側であるように配置されており、第2内径側円弧磁石は、q軸側端部が第2仮想直線よりも周方向において外側であるように配置されている。第1内径側円弧磁石の第1仮想直線よりも周方向において外側、及び第2内径側円弧磁石の第2仮想直線よりも周方向において外側には、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る領域が形成される。外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域は、パーミアンスが低くなるため、減磁しやすい。
第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石は、外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高いので、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に生じる減磁を抑制できる。
さらに、外径側円弧磁石と、第1内径側円弧磁石と、第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であるので、同一の成形機で略円環状に成形されたリング磁石から、外径側円弧磁石、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石を製造することができる。これにより、外径側円弧磁石、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の製造コストを低減できる。
(2) (1)に記載の回転電機のロータであって、
前記外径側円弧磁石は、前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石よりも残留磁束密度が高い、回転電機のロータ。
(2)によれば、外径側円弧磁石は、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石よりも残留磁束密度が高いので、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石に生じる減磁を抑制しつつ、回転電機のロータのマグネットトルクを大きくすることができる。
(3) (1)または(2)に記載の回転電機のロータであって、
前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石とは材質が異なる永久磁石である、回転電機のロータ。
(3)によれば、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石に、外径側円弧磁石とは材質が異なる永久磁石を用いることによって、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の固有保磁力を、容易に外径側円弧磁石の固有保磁力よりも高くすることができる。
(4) (1)または(2)に記載の回転電機のロータであって、
前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石の熱処理とは異なる熱処理がされた永久磁石である、回転電機のロータ。
(4)によれば、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石に、外径側円弧磁石の熱処理とは異なる熱処理を行うことによって、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の固有保磁力を、容易に外径側円弧磁石の固有保磁力よりも高くすることができる。
(5) (1)または(2)に記載の回転電機のロータの各円弧磁石を製造する円弧磁石製造方法であって、
略円環形状のリング磁石前駆体(リング磁石前駆体900)を成形するリング磁石成形工程と、
前記リング磁石前駆体を熱処理し、リング磁石(リング磁石910)を形成する熱処理工程と、
前記熱処理工程によって形成された前記リング磁石を径方向に切断する切断工程と、を含み、
前記リング磁石成形工程では、熱間加工によって前記リング磁石前駆体が成形され、
前記熱処理工程は、第1熱処理工程と、該第1熱処理工程とは異なる第2熱処理工程と、を含み、
前記熱処理工程では、前記第1熱処理工程及び前記第2熱処理工程のいずれか一方によって前記リング磁石前駆体が熱処理され、前記第1熱処理工程によって熱処理された第1リング磁石(第1リング磁石911)と、前記第2熱処理工程によって熱処理された第2リング磁石(第2リング磁石912)と、が形成され、
前記切断工程では、
前記第1リング磁石を、前記第1リング磁石のリング中心(リング中心C91)を中心として、周方向において所定角度(所定角度φ1)の間隔で径方向に切断することによって、前記外径側円弧磁石を製造し、
前記第2リング磁石を、前記第2リング磁石のリング中心(リング中心C92)を中心として、周方向において所定角度(所定角度φ2)の間隔で径方向に切断することによって、前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石を製造する、円弧磁石製造方法。
(5)によれば、熱処理工程において、第1熱処理工程及び第2熱処理工程のいずれか一方によってリング磁石前駆体が熱処理され、第1熱処理工程によって熱処理された第1リング磁石と、第2熱処理工程によって熱処理された第2リング磁石と、が形成され、切断工程において、第1リング磁石を径方向に切断することによって、外径側円弧磁石を製造し、第2リング磁石を径方向に切断することによって、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石を製造することができるので、同一のリング磁石前駆体から、外径側円弧磁石と、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石とを製造することができる。これにより、外径側円弧磁石と、第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石との製造コストを低減できる。
(6) 略円環形状のロータコア(ロータコア20)と、
前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部(磁極部30)と、を備え、
各磁極部は、
径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石(外径側円弧磁石810)から構成される外径側磁石部(外径側磁石部310)と、
前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石(内径側円弧磁石820)から構成される内径側磁石部(内径側磁石部320)と、を有し、
各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
一対の前記内径側円弧磁石は、
前記周方向において、前記d軸に対し一方側(左側)に位置し、前記d軸側のd軸側端部(d軸側端部821D)及び前記q軸側のq軸側端部(q軸側端部821Q)を有する第1内径側円弧磁石(第1内径側円弧磁石821)と、
前記周方向において、前記d軸に対し他方側(右側)に位置し、前記d軸側のd軸側端部(d軸側端部822D)及び前記q軸側のq軸側端部(q軸側端部822Q)を有する第2内径側円弧磁石(第2内径側円弧磁石822)と、を備える、回転電機のロータ(ロータ10)であって、
前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心(円弧中心C10)と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部(左側端部810L)と、を通る第1仮想直線(第1仮想直線VL1)よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第1仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部(右側端部810R)と、を通る第2仮想直線(第2仮想直線VL2)よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第2仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
前記第1内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第1仮想直線よりも前記周方向において外側の領域(領域S)に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部(保磁力増大部823)が形成されており、
前記第2内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第2仮想直線よりも前記周方向において外側の領域(領域S)に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部(保磁力増大部823)が形成されている、回転電機のロータ。
(6)によれば、第1内径側円弧磁石は、q軸側端部が第1仮想直線よりも周方向において外側であり、d軸側端部が第1仮想直線よりも周方向において内側であるように配置されており、第2内径側円弧磁石は、q軸側端部が第2仮想直線よりも周方向において外側であり、d軸側端部が第2仮想直線よりも周方向において内側であるように配置されている。第1内径側円弧磁石の第1仮想直線よりも周方向において外側、及び第2内径側円弧磁石の第2仮想直線よりも周方向において外側には、d軸電流による鎖交磁束のうち、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る領域が形成される。外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域は、パーミアンスが低くなるため、減磁しやすい。
第1内径側円弧磁石には、q軸側端部を含み、第1仮想直線よりも周方向において外側の領域に、外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されており、第2内径側円弧磁石には、q軸側端部を含み、第2仮想直線よりも周方向において外側の領域に、外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されている。これにより、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に固有保磁力が高い保磁力増大部を設けることができるので、外径側円弧磁石を通らない鎖交磁束が通る第1内径側円弧磁石及び第2内径側円弧磁石の各領域に生じる減磁を抑制できる。
10 ロータ
20 ロータコア
30 磁極部
310 外径側磁石部
320 内径側磁石部
810 外径側円弧磁石
810L 左側端部(第1端部)
810R 右側端部(第2端部)
820 内径側円弧磁石
821 第1内径側円弧磁石
821D d軸側端部
821Q q軸側端部
822 第2内径側円弧磁石
822D d軸側端部
822Q q軸側端部
823 保磁力増大部
900 リング磁石前駆体
910 リング磁石
911 第1リング磁石
912 第2リング磁石
C10 円弧中心
C91 リング中心
C92 リング中心
S 領域
VL1 第1仮想直線
VL2 第2仮想直線
φ1、φ2 所定角度

Claims (6)

  1. 略円環形状のロータコアと、
    前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部と、を備え、
    各磁極部は、
    径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石から構成される外径側磁石部と、
    前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石から構成される内径側磁石部と、を有し、
    各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
    各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
    前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
    一対の前記内径側円弧磁石は、
    前記周方向において、前記d軸に対し一方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第1内径側円弧磁石と、
    前記周方向において、前記d軸に対し他方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第2内径側円弧磁石と、を備える、回転電機のロータであって、
    前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
    前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部と、を通る第1仮想直線よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
    前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部と、を通る第2仮想直線よりも前記周方向において外側であるように配置されており、
    前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い、回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータであって、
    前記外径側円弧磁石は、前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石よりも残留磁束密度が高い、回転電機のロータ。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機のロータであって、
    前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石とは材質が異なる永久磁石である、回転電機のロータ。
  4. 請求項1または2に記載の回転電機のロータであって、
    前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石は、前記外径側円弧磁石の熱処理とは異なる熱処理がされた永久磁石である、回転電機のロータ。
  5. 請求項1または2に記載の回転電機のロータの各円弧磁石を製造する円弧磁石製造方法であって、
    略円環形状のリング磁石前駆体を成形するリング磁石成形工程と、
    前記リング磁石前駆体を熱処理し、リング磁石を形成する熱処理工程と、
    前記熱処理工程によって形成された前記リング磁石を径方向に切断する切断工程と、を含み、
    前記リング磁石成形工程では、熱間加工によって前記リング磁石前駆体が成形され、
    前記熱処理工程は、第1熱処理工程と、該第1熱処理工程とは異なる第2熱処理工程と、を含み、
    前記熱処理工程では、前記第1熱処理工程及び前記第2熱処理工程のいずれか一方によって前記リング磁石前駆体が熱処理され、前記第1熱処理工程によって熱処理された第1リング磁石と、前記第2熱処理工程によって熱処理された第2リング磁石と、が形成され、
    前記切断工程では、
    前記第1リング磁石を、前記第1リング磁石のリング中心を中心として、周方向において所定角度の間隔で径方向に切断することによって、前記外径側円弧磁石を製造し、
    前記第2リング磁石を、前記第2リング磁石のリング中心を中心として、周方向において所定角度の間隔で径方向に切断することによって、前記第1内径側円弧磁石及び前記第2内径側円弧磁石を製造する、円弧磁石製造方法。
  6. 略円環形状のロータコアと、
    前記ロータコアの周方向に所定の間隔で形成された複数の磁極部と、を備え、
    各磁極部は、
    径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一つの外径側円弧磁石から構成される外径側磁石部と、
    前記外径側磁石部よりも前記径方向において内側に位置し、前記径方向の内側に凸となるように配置された少なくとも一対の内径側円弧磁石から構成される内径側磁石部と、を有し、
    各円弧磁石は、内周面と外周面とが同じ円弧中心を有する円弧磁石であり、
    各磁極部の中心軸をd軸、該d軸に対し電気角で90度隔てた軸をq軸とした場合、
    前記内径側磁石部は、前記d軸に対して対称に形成されており、
    一対の前記内径側円弧磁石は、
    前記周方向において、前記d軸に対し一方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第1内径側円弧磁石と、
    前記周方向において、前記d軸に対し他方側に位置し、前記d軸側のd軸側端部及び前記q軸側のq軸側端部を有する第2内径側円弧磁石と、を備える、回転電機のロータであって、
    前記外径側円弧磁石と、前記第1内径側円弧磁石と、前記第2内径側円弧磁石とは、軸方向から見た形状が略同一であり、
    前記第1内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記一方側に位置する第1端部と、を通る第1仮想直線よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第1仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
    前記第2内径側円弧磁石は、前記q軸側端部が、前記外径側円弧磁石の前記円弧中心と、前記外径側円弧磁石の前記周方向において前記他方側に位置する第2端部と、を通る第2仮想直線よりも前記周方向において外側であり、前記d軸側端部が、前記第2仮想直線よりも前記周方向において内側であるように配置されており、
    前記第1内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第1仮想直線よりも前記周方向において外側の領域に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されており、
    前記第2内径側円弧磁石には、前記q軸側端部を含み、前記第2仮想直線よりも前記周方向において外側の領域に、前記外径側円弧磁石よりも固有保磁力が高い保磁力増大部が形成されている、回転電機のロータ。
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