JP2021124899A - 不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者データ生成方法、及び不正乗車被疑者データ生成装置 - Google Patents
不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者データ生成方法、及び不正乗車被疑者データ生成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】不正乗車を効果的に抑制することができる手法を提供する。【解決手段】不正乗車被疑者データ生成システム100は、購入者撮影部12と、乗車券データ生成部と、乗車券データ記憶部31と、入場者撮影部21と、入場者データ生成部と、入場者データ記憶部32と、出場者撮影部22と、出場者データ生成部と、出場者データ記憶部33と、不正乗車被疑者データ生成部と、不正乗車被疑者データ記憶部51と、を備える。不正乗車被疑者データ生成部は、乗車券データ14、入場者データ24、及び出場者データ26に基づいて、不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データ41aを特定し、当該顔データ41aを含む不正乗車被疑者データ41を生成する。【選択図】図1
Description
本発明は、不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者データ生成方法、及び不正乗車被疑者データ生成装置に関する。
特許文献1には、ゲートにて用いられる顔認証システムが記載されている。この顔認証システムは、ゲート外側の無線エリアに入った利用者の無線タグから識別子を読み取り、読み取った識別子に対応して登録されている顔特徴量を取得し、利用者を撮像して顔特徴量を抽出し、取得した顔特徴量と抽出した顔特徴量とが一致するか照合する。
鉄道等の公共交通機関の改札口では、駅員又は自動改札機により乗車券がチェックされる。駅員に乗車券を提示、あるいは自動改札機に乗車券を挿入又は触れさせる必要があるため、改札口を通過する際の利用者の歩行速度は低下する。また改札口は、改札のために利用者が一人ずつ一列でゲートを通り抜ける構造となっているため、改札のない自由通路に比べて通過の効率は(ゲートを複数設けたとしても)低くなる。加えて、適切な乗車券を持たない利用者(例えば、定期券の期限切れ、チャージ金額の不足等)は駅員に入場/出場を制止され、あるいは自動改札機のゲートが閉じるので、改札口の通過の効率は更に低くなる。これらの問題により、改札口の手前には利用者が滞留して長い行列ができる場合があり、公共交通機関への不満が生じる場合がある。
この問題への対策として、改札口で乗車券のチェックを行わない方式(信用乗車方式)がある。この方式では、改札口の通過効率を向上できる反面、不正乗車を抑制することが難しい。不正乗車に対して高額な反則金を課し、車内検札を行うことにより不正乗車を抑制することが考えられるが、通勤ラッシュ時に車内検札を行うことは極めて困難である。
特許文献1に記載されたシステムによれば、無線タグと撮像により照合を行うので、乗車券の提示・挿入・接触が不要となり、利用者の歩行速度の低下は抑制できる可能性がある。しかし、ゲートを利用者が一人ずつ通過し、利用者の夫々に対して照合・認証を行い、認証できない場合にゲートを閉じるのであるから、ゲートの通過の効率は改善されず、ゲート閉鎖による利用者滞留も抑制できない。
本発明の目的は、不正乗車を効果的に抑制することができる手法を提供することにある。
本発明に係る不正乗車被疑者データ生成システムの特徴は、乗車券の購入者を撮影して購入者画像を生成する購入者撮影部と、前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成する乗車券データ生成部と、前記乗車券データを記憶する乗車券データ記憶部と、複数の駅に設置されると共に当該駅への入場者を撮影して入場者画像を生成する入場者撮影部と、前記入場者画像に基づいて、前記入場者の顔データと前記入場者画像の撮影が行われた入場駅を示す入場駅データとを含む入場者データを生成する入場者データ生成部と、前記入場者データを記憶する入場者データ記憶部と、複数の駅に設置されると共に当該駅からの出場者を撮影して出場者画像を生成する出場者撮影部と、前記出場者画像に基づいて、前記出場者の顔データと前記出場者画像の撮影が行われた出場駅を示す出場駅データとを含む出場者データを生成する出場者データ生成部と、前記出場者データを記憶する出場者データ記憶部と、前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成する不正乗車被疑者データ生成部と、前記不正乗車被疑者データを記憶する不正乗車被疑者データ記憶部と、を備える点にある。
本発明に係る不正乗車被疑者データ生成方法の特徴は、乗車券の購入者を撮影して購入者画像を生成する購入者撮影ステップと、前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成して乗車券データ記憶部に記憶させる乗車券データ生成ステップと、駅への入場者を撮影して入場者画像を生成する入場者撮影ステップと、前記入場者画像に基づいて、前記入場者の顔データと前記入場者画像の撮影が行われた入場駅を示す入場駅データとを含む入場者データを生成して入場者データ記憶部に記憶させる入場者データ生成ステップと、駅からの出場者を撮影して出場者画像を生成する出場者撮影ステップと、前記出場者画像に基づいて、前記出場者の顔データと前記出場者画像の撮影が行われた出場駅を示す出場駅データとを含む出場者データを生成して出場者データ記憶部に記憶させる出場者データ生成ステップと、前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成して不正乗車被疑者データ記憶部に記憶させる不正乗車被疑者データ生成ステップと、を含む点にある。
本発明に係る不正乗車被疑者データ生成装置の特徴は、乗車券の購入者を撮影して得られた顔データと当該乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを記憶する乗車券データ記憶部と、駅への入場者を撮影して得られた顔データと撮影が行われた駅を示す入場駅データとを含む入場者データを記憶する入場者データ記憶部と、駅からの出場者を撮影して得られた顔データと撮影が行われた駅を示す出場駅データとを含む出場者データを記憶する出場者データ記憶部と、前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成する不正乗車被疑者データ生成部と、前記不正乗車被疑者データを記憶する不正乗車被疑者データ記憶部と、を備える点にある。
本発明によれば、不正乗車被疑者の顔データを含む不正乗車被疑者データが生成されるので、生成された不正乗車被疑者データを用いて不正乗車を効果的に抑制することができる。例えば、不正乗車被疑者が駅を利用した際に係員へ発報して声がけや注意を行ったり、不正乗車被疑者へ連絡することにより、不正乗車を効果的に抑制することができる。また不正乗車被疑者データの生成は、乗車券の購入者の撮影、駅への入場者の撮影、駅からの出場者の撮影、及び撮影により得られた画像に基づく処理により行われるので、駅の改札口の通過は妨げられない。従って、改札口の通過効率を高める方策を採用することも可能となる。例えば、改札口での乗車券のチェックを行わない信用乗車方式を改札口(全体、あるいは一部、例えば定期券利用者のみ)で採用して通過効率を大幅に改善しつつ、本発明により不正乗車を抑制することができる。
本発明においては、前記入場者データ生成部は、前記入場者の駅への入場時刻又は入場日を示す入場時データを含む前記入場者データを生成し、前記出場者データ生成部は、前記出場者の駅からの出場時刻又は出場日を示す出場時データを含む前記出場者データを生成すると好適である。
本発明によれば、不正乗車被疑者データの顔データの特定が入場時データ及び出場時データを用いて行われるので、より適切に不正乗車被疑者を特定し、不正乗車被疑者データを生成することができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ記憶部が、駅に設けられた駅データサーバに備えられていると好適である。
本発明によれば、不正乗車被疑者データを駅で活用することが容易になる。例えば、駅の利用者を撮影して顔認証により不正乗車被疑者を見つける場合に、顔認証の処理を高速で実行することができ好ましい。
本発明においては、前記乗車券データ記憶部と前記入場者データ記憶部と前記出場者データ記憶部とが、前記駅データサーバと通信可能な管理データサーバに備えられていると好適である。
不正乗車被疑者データを生成する際には、乗車券データ記憶部と入場者データ記憶部と出場者データ記憶部とにアクセスして照合の処理を行う必要がある。本発明によれば、これらの記憶部が一つのサーバに設けられているので、不正乗車被疑者データの生成を高速且つ容易に行うことができる。
本発明においては、前記入場者データ生成部は、前記入場者画像に含まれる前記入場者の顔画像から特徴量を算出する入場者特徴量算出部を備え、前記入場者の顔データが当該特徴量である前記入場者データを生成し、前記出場者データ生成部は、前記出場者画像に含まれる前記出場者の顔画像から特徴量を算出する出場者特徴量算出部を備え、前記出場者の顔データが当該特徴量である前記出場者データを生成すると好適である。
本発明によれば、入場者データ及び出場者データに係る顔データが特徴量であるため、不正乗車被疑者データ生成部による当該顔データの照合及び不正乗車被疑者データの生成の処理を高速化することができ好ましい。また、顔データを実際の画像ではなく特徴量とすることにより、データ容量を削減し、記憶及び通信の負荷を低減することができる。
本発明においては、前記購入者撮影部は、乗車券としての定期券の購入者を撮影して前記購入者画像を生成し、前記乗車券データ生成部は、前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記定期券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成して乗車券データ記憶部に記憶させ、前記入場者撮影部は、駅に設けられた定期券使用者用入場口を通る前記入場者を撮影して前記入場者画像を生成し、前記出場者撮影部は、駅に設けられた定期券使用者用出場口を通る前記出場者を撮影して前記出場者画像を生成すると好適である。
本発明によれば、対象を定期券の利用者に限定することで、本発明の導入が容易になる。例えば、撮影の対象が定期券の購入者に限定されることで、撮影に対する心理的ハードルを下げる効果が期待できる。また、通常の乗車券の使用者は従来の改札を利用し、定期券の使用者は専用の入場口・出場口を使用させることで、定期券の使用者の利便性・満足度の向上を図ることができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ生成部は、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに前記入場者データに係る顔データが示す入場者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定し、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに前記出場者データに係る顔データが示す出場者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定する、と好適である。
入場者又は出場者について、購入者のうちに一致する人物が存在しない場合には、その入場者又は出場者は乗車券を購入していない可能性が高い。本発明によれば、そのような入場者又は出場者を不正乗車被疑者と特定して、適切な不正乗車被疑者データを生成することができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ生成部は、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者とが同一人物であると判定し、且つ、前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者のうちに当該購入者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データに係る顔データ又は当該購入者に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定し、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者のうちに当該購入者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データに係る顔データ又は当該購入者に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定すると好適である。
ある入場者に係る顔データと類似度が高い顔データが存在すれば、その入場者は購入者と同一人物であり、乗車券を購入した人物であると推定される。そうすると、その人物の入場駅が入場者データから特定できる。しかし、その購入者に係る顔データと類似度が高い顔データが、出場者データのうちに存在しない場合、その人物の出場駅が特定できない。従って、乗車した区間が適切であるか否か(乗車券の乗車区間内であるか否か)が判定できない。本発明によれば、そのような入場者又は出場者が不正乗車被疑者として特定して、適切な不正乗車被疑者データを生成することができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ生成部は、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに一致する人物が存在しないと判定した前記入場者データを、非購入入場者データとし、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者と一致する人物が前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者のうちに存在しないと判定した前記入場者に係る前記入場者データを、非出場入場者データとし、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに一致する人物が存在しないと判定した前記出場者データを、非購入出場者データとし、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者と一致する人物が前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者のうちに存在しないと判定した前記出場者に係る前記出場者データを、非入場出場者データとし、前記非購入入場者データ及び前記非出場入場者データを前記非購入出場者データ及び前記非入場出場者データと照合して、前記非購入入場者データ又は前記非出場入場者データに係る顔データが示す前記入場者と、前記非購入出場者データ又は前記非入場出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該入場者又は当該出場者と同一の人物が、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに存在すると判定し、且つ、当該入場者に係る前記入場者データが示す前記入場駅及び当該出場者に係る前記出場者データが示す前記出場駅が当該購入者に係る前記乗車券データの示す前記乗車区間の区間内であると判定したことに応じて、当該入場者データに係る顔データ及び当該出場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定しないと好適である。
顔データによる人物の一致の判定においては、撮影時の顔の角度や照明の状態により、誤判定が生じる場合がある。上述の手法にて不正乗車被疑者として特定されるケースには、誤判定に起因するものが含まれる可能性がある。本発明によれば、そのような誤判定による不正乗車被疑者データの生成を抑制し、不正乗車被疑者データを更に適切なものとすることができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ生成部は、前記非購入入場者データ又は前記非出場入場者データに係る顔データが示す前記入場者と、前記非購入出場者データ又は前記非入場出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると疑われると判定したことに応じて、当該入場者を示す画像と当該出場者を示す画像とを表示装置に表示させ、前記表示装置に表示された前記画像が示す人物が同一人物である旨を示す操作入力を入力装置から受け付けたことに応じて、当該入場者と当該出場者とが同一人物であると判定すると好適である。
同一人物であるか否かの判定は、例えば、顔データの類似度が所定の閾値を超えているか否かにより行われる。類似度が閾値に近い値である等、同一人物であるか否かが疑わしい場合には、顔データに係る顔画像を係員が目視により確認して判定を行う方が、判定の確実性を高めることができ好ましい。本発明によれば、画像を表示装置に表示させ、入力装置への操作入力に応じて不正乗車被疑者データの生成・非生成が決定されるので、不正乗車被疑者データを更に適切なものとすることができる。
本発明においては、前記不正乗車被疑者データ生成部は、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す入場者と前記出場者データに係る顔データが示す出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該人物に係る前記入場者データが示す前記入場駅及び当該人物に係る前記出場者データが示す前記出場駅の少なくとも一方が当該人物に係る前記乗車券データの示す前記乗車区間の区間外であると判定したことに応じて、当該人物に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定すると好適である。
本発明によれば、同一人物に対応する乗車券データ、入場者データ、及び出場者データが存在する場合であっても、乗車した区間が乗車券の乗車区間に照らして適正でない場合は、不正乗車と判定され不正乗車被疑者データが生成される。従って、不正乗車被疑者データを更に適切なものとすることができる。
本発明においては、駅に設置される発報部と、駅に設置されると共に駅利用者を撮影して駅利用者画像を生成する駅利用者撮影部と、前記駅利用者画像に基づいて、前記駅利用者の顔データを含む駅利用者データを生成する駅利用者データ生成部と、前記駅利用者データを記憶する駅利用者データ記憶部と、前記駅利用者データに含まれる顔データと前記不正乗車被疑者データに含まれる顔データとを照合して、前記駅利用者が前記不正乗車被疑者であると判定されたことに応じて前記発報部を作動させる不正乗車被疑者発報部と、を備えると好適である。
本発明によれば、不正乗車被疑者データに基づいて、撮影された駅利用者が不正乗車被疑者であると判定されると、発報部が作動する。従って、駅係員がその利用者への声がけや注意等を行うことができ、不正乗車を効果的に抑制することができる。
本発明においては、前記発報部は、前記不正乗車被疑者であると判定された前記駅利用者を示す画像を表示する表示装置を備えると好適である。
本発明によれば、駅係員が表示装置を見て、不正乗車被疑者と判定された駅利用者の画像を確認できるので、駅利用者の探索及び声がけが容易になる。従って、不正乗車を更に効果的に抑制することができる。
以下、本発明に係る不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者データ生成方法及び不正乗車被疑者データ生成装置の実施の形態である発報システム100について、図面に基づいて説明する。なお本発明は、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
〔発報システムの動作の概要〕
図1を参照しながら、発報システム100の動作の概要を説明する。発報システム100は、鉄道やバス等の交通機関で用いられるシステムであって、不正乗車を行ったと疑われる人物を特定して、その人物が駅を利用した際に発報し、駅係員に対処を促すシステムである。発報システム100は、購入者管理装置10、購入者撮影部12、入出場者管理装置20、入場者撮影部21、出場者撮影部22、管理データサーバ30、被疑者特定装置40、駅データサーバ50、発報制御装置60、駅利用者撮影部61、及び発報部62を備えている。購入者管理装置10、入出場者管理装置20、駅データサーバ50、及び発報制御装置60は、交通機関の複数の駅ごとに設置される。管理データサーバ30及び被疑者特定装置40は、交通機関の管理本部(例えば、交通機関の本社や主要駅等)に設置される。購入者管理装置10、入出場者管理装置20、管理データサーバ30、被疑者特定装置40、駅データサーバ50、及び発報制御装置60は、駅構内の通信網5、管理本部内の通信網6、及び駅〜管理本部間の通信網7を介して相互に通信可能である(図2参照)。
図1を参照しながら、発報システム100の動作の概要を説明する。発報システム100は、鉄道やバス等の交通機関で用いられるシステムであって、不正乗車を行ったと疑われる人物を特定して、その人物が駅を利用した際に発報し、駅係員に対処を促すシステムである。発報システム100は、購入者管理装置10、購入者撮影部12、入出場者管理装置20、入場者撮影部21、出場者撮影部22、管理データサーバ30、被疑者特定装置40、駅データサーバ50、発報制御装置60、駅利用者撮影部61、及び発報部62を備えている。購入者管理装置10、入出場者管理装置20、駅データサーバ50、及び発報制御装置60は、交通機関の複数の駅ごとに設置される。管理データサーバ30及び被疑者特定装置40は、交通機関の管理本部(例えば、交通機関の本社や主要駅等)に設置される。購入者管理装置10、入出場者管理装置20、管理データサーバ30、被疑者特定装置40、駅データサーバ50、及び発報制御装置60は、駅構内の通信網5、管理本部内の通信網6、及び駅〜管理本部間の通信網7を介して相互に通信可能である(図2参照)。
駅に設置された券売機11で乗車券が購入される都度、購入者撮影部12により、購入者1が撮影されて、購入者画像13が生成される。購入者画像13は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。後述する入場者画像23、出場者画像25、及び駅利用者画像63についても同様である。購入者画像13に基づいて、購入者管理装置10により、乗車券データ14が生成される。乗車券データ14は、購入者1の顔データ14aと、購入者1が購入した乗車券の乗車区間を示す区間データ14bと、が関連付けられた状態で、購入者1ごとに生成される。ここで顔データ14a(後述する顔データ24a、顔データ26a、顔データ41a、顔データ64aも同様)は、人物(購入者1等)の顔の特徴を示すデータであって、例えば、顔の特徴(輪郭、目の間隔等)を数値化した特徴量である。顔データが、人物の顔画像(撮影画像から顔の部分を抽出した画像)であってもよいし、特徴量と顔画像の両方を含んでもよい。
購入者管理装置10は、生成した乗車券データ14を管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の乗車券データ記憶部31へ記憶させる。
駅の改札口では、入場者撮影部21により駅の構内への入場者2が撮影されて入場者画像23が生成される。入場者画像23に基づいて、入出場者管理装置20により、入場者データ24が生成される。入場者データ24は、入場者2の顔データ24aと、入場駅を示す入場駅データ24bと、が関連付けられた状態で、入場者2ごとに生成される。また、出場者撮影部22により駅の構内からの出場者3が撮影されて出場者画像25が生成される。出場者画像25に基づいて、入出場者管理装置20により、出場者データ26が生成される。出場者データ26は、出場者3の顔データ26aと、出場駅を示す出場駅データ26bと、が関連付けられた状態で、出場者3ごとに生成される。
入場者撮影部21による入場者2の撮影及び入場者画像23の生成、出場者撮影部22による出場者3の撮影及び出場者画像25の生成、及び、入出場者管理装置20による入場者データ24及び出場者データ26の生成は、交通機関の全ての駅において、終日連続して行われる。
ここで、交通機関を利用する人物は、まず入場した駅で入場者撮影部21に撮影されて入場者画像23に写る。このとき、その人物について入場者データ24が生成される。そして同じ人物が、出場した駅(交通機関での移動先の駅)で出場者撮影部22に撮影されて入場者データ24に写る。そして、その人物について出場者データ26が生成される。すなわち、同一の人物について入場者データ24及び出場者データ26が生成されることになる。
入出場者管理装置20は、生成した入場者データ24を管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の入場者データ記憶部32へ記憶させる。また、入出場者管理装置20は、生成した出場者データ26を管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の出場者データ記憶部33へ記憶させる。
交通機関の管理本部では、被疑者特定装置40により、不正乗車被疑者の特徴を示す不正乗車被疑者データ41が生成される。不正乗車被疑者とは、不正乗車を行った疑いのある人物である。不正乗車とは、例えば、所謂キセル乗車や、乗車券の乗車区間外での乗車、無賃乗車等である。不正乗車被疑者の特定は、管理データサーバ30に記憶された乗車券データ14、入場者データ24、及び出場者データ26を照合することにより行われる。具体的には、不正乗車被疑者の特定は、入場者データ24の顔データ24a(又は出場者データ26の顔データ26a)と乗車券データ14の顔データ14aとが一致しないこと(乗車券を購入していない者による無賃乗車)、入場者2(出場者3)の乗車区間が乗車券データ14の区間データ14bが示す乗車区間を超えていること(乗車券の乗車区間外での乗車)等により行われる。不正乗車被疑者データ41は、不正乗車被疑者ごとに生成され、少なくとも、不正乗車被疑者の顔データ41aを含む。被疑者特定装置40は、生成した不正乗車被疑者データ41を駅データサーバ50へ送信し、駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51へ記憶させる。
そして駅において、発報制御装置60により、不正乗車被疑者データ41を利用した不正乗車被疑者の検出と発報が以下の通り行われる。
駅の改札口や構内あるいは駅周辺で、駅利用者撮影部61により駅利用者4が撮影されて駅利用者画像63が生成される。駅利用者画像63に基づいて、発報制御装置60により、駅利用者データ64が生成される。駅利用者データ64は、駅利用者4ごとに生成され、少なくとも、駅利用者4の顔データ64aを含む。発報制御装置60は、生成した駅利用者データ64を駅データサーバ50へ送信し、駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52へ記憶させる。
駅における不正乗車被疑者の検出は、駅データサーバ50に記憶されている駅利用者データ64と不正乗車被疑者データ41とを照合することにより行われる。具体的には、駅利用者データ64の顔データ64aと不正乗車被疑者データ41の顔データ41aとが一致した場合に、発報制御装置60は駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定する。駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定されると、発報制御装置60が発報部62を作動させる。
発報部62は、例えば、駅係員が所持する携帯情報端末であって、不正乗車被疑者であると判定された駅利用者4を示す画像を表示画面に表示させ、アラーム音やバイブレーションにより駅係員に対して報知を行う。駅係員は、発報部62に表示された画像を見ながら該当する駅利用者4を探し、駅利用者4への声がけや乗車券の提示要求、不正乗車の確認、注意等を行うことができる。
このように、発報システム100によれば、不正乗車が疑われる人物を示す不正乗車被疑者データ41を生成し、駅利用者4のうちから不正乗車被疑者を探して発報することができるので、不正乗車を抑制することが可能となる。そして発報システム100の稼働と駅の改札口での乗車券のチェック(係員や自動改札機による)の廃止とを共に実施することで、交通機関の適正な乗車を促進しつつ、改札口での混雑を解消することができる。
駅への入場者2の顔画像と乗車券データ14の顔データ14aとを照合して入場者2が適切な乗車券を持つ購入者1であるか否かを認証することも考えられる。しかし、購入者1は非常に数が多く、認証処理に膨大なリソースが必要となる。本実施形態の発報システム100によれば、不正乗車の被疑者について不正乗車被疑者データ41が生成されるので、乗車券データ14を用いて認証する場合に比べて照合の対象人数を少なくすることができ、必要なリソースが低減される。なお不正乗車被疑者データ41の生成は、入場者データ24及び出場者データ26の生成後に行われるので、不正乗車被疑者が駅へ入場し出場した後に行われることになる。
〔発報システムの構成・動作〕
図2を参照しながら、発報システム100の構成及び制御態様について詳しく説明する。
図2を参照しながら、発報システム100の構成及び制御態様について詳しく説明する。
購入者管理装置10は、コンピュータであり、駅に設置された券売機11及び購入者撮影部12と接続されている。購入者撮影部12は、静止画又は動画を生成するカメラであって、券売機11で乗車券(切符、定期券等)を購入する購入者1を撮影して、購入者画像13を生成する。
購入者管理装置10は、制御部15及び記憶部16を備えている。制御部15は、購入者管理装置10の動作を制御する制御部であり、乗車券データ生成部15aを有して構成される。乗車券データ生成部15aは、購入者特徴量算出部15bを有して構成される。実際には、機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、それらプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、機能部に対応するプロセスが実行される。入出場者管理装置20の制御部27、被疑者特定装置40の制御部42、及び発報制御装置60の制御部65においても、同様である。
記憶部16は、データを記憶するデバイスであり、HDDや不揮発性RAMといった記憶デバイスで構成される。記憶部16は、制御部15で実行されるプログラムの記憶や、制御部15の動作に際してデータの一時記憶等に用いられる。入出場者管理装置20の記憶部28、被疑者特定装置40の記憶部43、及び発報制御装置60の記憶部66においても、同様である。
乗車券データ生成部15aは、購入者画像13に基づいて、購入者1の顔データ14aと乗車券の乗車区間を示す区間データ14bとを含む乗車券データ14を生成する(図1参照)。具体的には、乗車券データ生成部15aが、券売機11で乗車券が購入される都度、購入された乗車券に関する情報(乗車区間)を示すデータを券売機11から受信し、購入者1を撮影した購入者画像13を購入者撮影部12から受信する。購入者特徴量算出部15bが、購入者画像13から購入者1の顔が映った部分(顔画像)を抽出し、当該顔画像から購入者1の顔の特徴を示す特徴量を算出する。乗車券データ生成部15aが、購入者特徴量算出部15bが算出した特徴量を顔データ14aとし、顔データ14aと区間データ14bとを互いに関連付けた状態で乗車券データ14として生成し、記憶部16へ一時記憶させる。制御部15は、記憶部16へ一時記憶された乗車券データ14を、管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の乗車券データ記憶部31へ記憶させる。
入出場者管理装置20は、コンピュータであり、駅に設置される入場者撮影部21及び出場者撮影部22と接続されている。入場者撮影部21は、静止画又は動画を生成するカメラであって、駅への入場者2を撮影して入場者画像23を生成する。出場者撮影部22は、静止画又は動画を生成するカメラであって、駅からの出場者3を撮影して出場者画像25を生成する。入場者撮影部21及び出場者撮影部22は、駅ごとに改札口に設置される。
本実施形態では、駅の改札口には、乗車券をチェックする駅員や、乗車券が挿入される(あるいはICカードと通信する)自動改札装置が配置されない。つまり改札口は、駅への入場者2及び出場者3が通過する、単なる通路である。
入場者撮影部21と出場者撮影部22とが、一つのカメラで兼ねられてもよい。
入出場者管理装置20は、制御部27及び記憶部28を備えている。制御部27は、入場者データ生成部27a及び出場者データ生成部27cを有して構成される。入場者データ生成部27aは、入場者特徴量算出部27bを有して構成される。出場者データ生成部27cは、出場者特徴量算出部27dを有して構成される。
入場者データ生成部27aは、入場者画像23に基づいて、入場者2の顔データ24aと入場者画像23の撮影が行われた入場駅を示す入場駅データ24bとを含む入場者データ24を生成する(図1参照)。具体的には、入場者データ生成部27aが、入場者2を撮影した入場者画像23を入場者撮影部21から受信する。入場者特徴量算出部27bが、入場者画像23から入場者2の顔が写った部分(顔画像)を抽出し、当該顔画像から入場者2の顔の特徴を示す特徴量を算出する。入場者データ生成部27aが、入場者特徴量算出部27bが算出した特徴量を顔データ24aとし、顔データ24aと入場駅データ24bとを互いに関連付けた状態で入場者データ24として生成し、記憶部28へ一時記憶させる。制御部27は、記憶部28へ一時記憶された入場者データ24を、管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の入場者データ記憶部32へ記憶させる。
入場者データ24が、入場者2の駅への入場時刻又は入場日を示す入場時データ24cを含んでもよい。この場合、入場者データ生成部27aが、顔データ24aと入場駅データ24bと入場時データ24cとを互いに関連付けた状態で入場者データ24として生成し、記憶部28へ一時記憶させる。なお入場者2の駅への入場時刻(又は入場日)は、入場者画像23の撮影時刻(又は撮影日)とほぼ同じである。そこで、入場者データ生成部27aが、入場者画像23の撮影時刻又は撮影日を示すデータを入場時データ24cとしてもよい。
出場者データ生成部27cは、出場者画像25に基づいて、出場者3の顔データ26aと出場者画像25の撮影が行われた出場駅を示す出場駅データ26bとを含む出場者データ26を生成する(図1参照)。具体的には、出場者データ生成部27cが、出場者3を撮影した出場者画像25を出場者撮影部22から受信する。出場者特徴量算出部27dが、出場者画像25から出場者3の顔が写った部分(顔画像)を抽出し、当該顔画像から出場者3の顔の特徴を示す特徴量を算出する。出場者データ生成部27cが、出場者特徴量算出部27dが算出した特徴量を顔データ26aとし、顔データ26aと出場駅データ26bとを互いに関連付けた状態で出場者データ26として生成し、記憶部28へ一時記憶させる。制御部27は、記憶部28へ一時記憶された出場者データ26を、管理データサーバ30へ送信し、管理データサーバ30の出場者データ記憶部33へ記憶させる。
出場者データ26が、出場者3の駅からの出場時刻又は出場日を示す出場時データ26cを含んでもよい。この場合、出場者データ生成部27cが、顔データ26aと出場駅データ26bと出場時データ26cとを互いに関連付けた状態で出場者データ26として生成し、記憶部28へ一時記憶させる。なお出場者3の駅からの出場時刻(又は出場日)は、出場者画像25の撮影時刻(又は撮影日)とほぼ同じである。そこで、出場者データ生成部27cが、出場者画像25の撮影時刻又は撮影日を示すデータを出場時データ26cとしてもよい。
入場者データ24及び出場者データ26の生成は、入場者画像23及び出場者画像25の生成(受信)の都度行われてもよいし、所定の時間間隔で定期的に行われてもよいし、交通機関の営業時間の終了後にまとめて行われてもよい。
管理データサーバ30は、交通機関の管理本部に設置されたデータサーバであり、HDDや不揮発性RAMといった記憶デバイスを備えている。管理データサーバ30は、乗車券データ14を記憶する乗車券データ記憶部31、入場者データ24を記憶する入場者データ記憶部32、及び出場者データ26を記憶する出場者データ記憶部33を備えている。乗車券データ記憶部31、入場者データ記憶部32、及び出場者データ記憶部33は、異なる記憶デバイスに設けられてもよいし、一つの記憶デバイスに設けられた複数の記憶領域であってもよい。
被疑者特定装置40は、コンピュータであり、表示装置44及び入力装置45と接続されている。表示装置44は、画像等の情報を表示して係員に提示可能に構成された、液晶ディスプレイ等のデバイスである。入力装置45は、係員からの操作入力を受付可能に構成された、キーボードやマウス等のデバイスである。
被疑者特定装置40は、制御部42及び記憶部43を備えている。制御部42は、不正乗車被疑者データ生成部42aを有して構成される。不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14と入場者データ24と出場者データ26とを照合して、入場者データ24又は出場者データ26に含まれる顔データ24a、26aのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データ41aを特定し、当該顔データ41aを含む不正乗車被疑者データ41を生成する。不正乗車被疑者データ生成部42aが、不正乗車被疑者の駅への入場時刻、入場日、駅からの出場時刻、又は出場日を示す時データを含むように、不正乗車被疑者データ41を生成してもよい。不正乗車被疑者データ生成部42aによる不正乗車被疑者の顔データ41aの特定の手法については、後述する。
不正乗車被疑者データ41の生成は、入場者データ24及び出場者データ26が管理データサーバ30に記憶される都度行われてもよいし、所定の時間間隔で定期的に行われてもよいし、交通機関の営業時間の終了後にまとめて行われてもよい。
駅データサーバ50は、駅毎に設置されたデータサーバであり、HDDや不揮発性RAMといった記憶デバイスを備えている。駅データサーバ50は、不正乗車被疑者データ41を記憶する不正乗車被疑者データ記憶部51、及び駅利用者データ64を記憶する駅利用者データ記憶部52を備えている。不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52は、異なる記憶デバイスに設けられてもよいし、一つの記憶デバイスに設けられた複数の記憶領域であってもよい。
発報制御装置60は、コンピュータであり、駅利用者撮影部61及び発報部62と接続されている。駅利用者撮影部61は、静止画又は動画を生成するカメラであって、駅利用者4を撮影して駅利用者画像63を生成する。駅利用者撮影部61は、駅利用者4を撮影可能なように、駅ごとに設置される。駅利用者4とは、駅を利用する者であって、交通機関を利用する者に限られず、駅の付随設備である店舗等を利用する者が含まれてもよい。すなわち、駅利用者4には、駅で乗車券を購入する購入者1、駅へ入場する入場者2、駅から出場する出場者3が含まれる。駅利用者撮影部61は、駅の構内に設置されてもよいし、駅の周辺に配置されてもよいし、購入者撮影部12、入場者撮影部21、出場者撮影部22と兼ねられてもよい。
発報制御装置60は、制御部65及び記憶部66を備えている。制御部65は、駅利用者データ生成部65a及び不正乗車被疑者発報部65cを有して構成される。駅利用者データ生成部65aは、駅利用者特徴量算出部65bを有して構成される。
駅利用者データ生成部65aは、駅利用者画像63に基づいて、駅利用者4の顔データ64aを含む駅利用者データ64を生成する。具体的には、駅利用者データ生成部65aが、駅利用者4を撮影した駅利用者画像63を駅利用者撮影部61から受信する。駅利用者特徴量算出部65bが、駅利用者画像63から駅利用者4の顔が写った部分(顔画像)を抽出し、当該顔画像から駅利用者4の顔の特徴を示す特徴量を算出する。駅利用者データ生成部65aが、駅利用者特徴量算出部65bが算出した特徴量を顔データ64aとし、顔データ64aを含む駅利用者データ64を生成し、記憶部66へ一時記憶させる。駅利用者データ64が、駅利用者画像63が撮影された撮影駅を示すデータや、駅利用者画像63の撮影時刻を示すデータを含んでもよい。制御部65は、記憶部66へ一時記憶された駅利用者データ64を、駅データサーバ50へ送信し、駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52へ記憶させる。
不正乗車被疑者発報部65cは、駅データサーバ50に記憶された駅利用者データ64及び不正乗車被疑者データ41を照合して、駅利用者画像63に写っている駅利用者4が、不正乗車被疑者データ41が示す不正乗車被疑者であるか否かを判定する。
本実施形態において、顔データの照合による人物の一致の判定は、例えば、次の手法により行われる。2つの顔データの特徴量から類似度を算出し、類似度が所定の閾値以上である場合に人物が一致する(同一人物である)と判定し、類似度が所定の閾値より小さい場合に人物が一致しない(同一人物でない)と判定する。
詳しくは、不正乗車被疑者発報部65cは、駅利用者データ64に含まれる顔データ64aと不正乗車被疑者データ41に含まれる顔データ41aとを照合し、顔データ64aと顔データ41aとの類似度を算出する。不正乗車被疑者発報部65cは、類似度が所定の閾値以上である場合に、顔データ64aに係る駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定する。そして不正乗車被疑者発報部65cは、駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定されたことに応じて、発報部62を作動させる。
発報部62は、例えば駅係員が所持する情報端末や、駅員室に配置された情報端末である。発報部62の作動による報知は、情報端末の表示画面への画像(不正乗車被疑者と判定された駅利用者4の画像)の表示や、アラーム音の発生、バイブレーション動作である。発報部62は、音声発生装置や表示灯などであってもよい。また、発報はメール送信や電話発信であってもよく、発報部62がメール送信装置や電話発信装置であってもよい。
〔不正乗車被疑者の特定の手法〕
不正乗車被疑者データ生成部42aによる不正乗車被疑者の顔データ41aの特定の手法について、図3〜図8を参照しながら説明する。
不正乗車被疑者データ生成部42aによる不正乗車被疑者の顔データ41aの特定の手法について、図3〜図8を参照しながら説明する。
図3には、乗車券データ14の具体例が示されている。本例の乗車券データ14は、購入者1毎に設けられたデータであって、データ番号、顔データ(顔データ14a)、乗車券の乗車区間(区間データ14b)、及び購入者1の属性情報である氏名、連絡先(住所、電話番号、メールアドレス等)が互いに関連付けられたデータである。
図4には、入場者データ24の具体例が示されている。本例の入場者データ24は、入場者2毎に設けられたデータであって、データ番号、顔データ(顔データ24a)、入場駅(入場駅データ24b)、及び入場時刻(入場時データ24c)が互いに関連付けられたデータである。
図5には、出場者データ26の具体例が示されている。本例の出場者データ26は、出場者3毎に設けられたデータであって、データ番号、顔データ(顔データ26a)、出場駅(出場駅データ26b)、及び出場時刻(出場時データ26c)が互いに関連付けられたデータである。
図6には、不正乗車被疑者データ41の具体例が示されている。本例の不正乗車被疑者データ41は、不正乗車被疑者毎に設けられたデータであって、データ番号、顔データ(顔データ41a)、入場駅、入場時刻、出場駅、及び出場時刻が互いに関連付けられたデータである。
図7には、駅利用者データ64の具体例が示されている。本例の駅利用者データ64は、駅利用者4毎に設けられたデータであって、データ番号、顔データ(顔データ64a)、撮影駅、及び撮影時刻が、互いに関連付けられたデータである。なお駅利用者データ64は、駅ごとに設けられた発報制御装置60で生成され、駅ごとに設けられた駅データサーバ50に記憶されるが、図7の例では説明の簡略化のために複数の駅で生成された駅利用者データ64を一つの表に示している。
〔第1特定手法〕
入場者2又は出場者3について、購入者1のうちに一致する人物が存在しない場合には、その入場者2又は出場者3は乗車券を購入していない可能性が高い。第1特定手法では、そのような入場者2又は出場者3が不正乗車被疑者として特定され、その人物に係る顔データ24a又は顔データ26aが不正乗車被疑者の顔データ41aとして特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。
入場者2又は出場者3について、購入者1のうちに一致する人物が存在しない場合には、その入場者2又は出場者3は乗車券を購入していない可能性が高い。第1特定手法では、そのような入場者2又は出場者3が不正乗車被疑者として特定され、その人物に係る顔データ24a又は顔データ26aが不正乗車被疑者の顔データ41aとして特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aと入場者データ24に係る顔データ24aとを照合して、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1のうちに入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データ24に係る顔データ24aを不正乗車被疑者の顔データであると特定する。また不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aと出場者データ26に係る顔データ26aとを照合して、出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データ26に係る顔データ26aを不正乗車被疑者の顔データであると特定する。
具体例で説明する。乗車券を持たない人物が6:23にA駅で入場し、6:51にC駅で出場したとする。その人物について、データ番号IN1の入場者データ24がA駅にて生成されて(図4)、管理データサーバ30の乗車券データ記憶部31に記憶される。データ番号OU1の出場者データ26がC駅にて生成されて(図5)、管理データサーバ30の入場者データ記憶部32に記憶される。
不正乗車被疑者データ生成部42aがデータ番号IN1に係る顔データ24aと乗車券データ14に係る顔データ14a(図3)を照合すると、その顔データ24aに類似する顔データ14aは存在しない。不正乗車被疑者データ生成部42aは、データ番号IN1に係る入場者2を不正乗車被疑者として特定し、データ番号IN1に係る顔データ24aを含む不正乗車被疑者データ41を生成し、データ番号SU1に係る不正乗車被疑者データ41(図6)として駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶する。
不正乗車被疑者データ生成部42aがデータ番号OU1に係る顔データ26aと乗車券データ14に係る顔データ14a(図3)を照合すると、その顔データ26aに類似する顔データ14aは存在しない。不正乗車被疑者データ生成部42aは、データ番号OU1に係る出場者3を不正乗車被疑者として特定し、データ番号OU1に係る顔データ26aを含む不正乗車被疑者データ41を生成し、データ番号SU2に係る不正乗車被疑者データ41(図6)として駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶する。
つまり、乗車券を持たないこの人物について、入場及び出場の両方に対して不正乗車被疑者データ41が生成される。そしてこの人物がE駅を利用した際、データ番号PP1の駅利用者データ64(図7)が生成されて駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52に記憶される。発報制御装置60の不正乗車被疑者発報部65cが、駅利用者データ64と不正乗車被疑者データ41とを照合し、データ番号PP1の顔データ64aがデータ番号SU1(又はデータ番号SU2)の顔データ41aと類似することにより、データ番号PP1に係る駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定する。そして制御部65が、発報部62を作動させる。
〔第2特定手法〕
ある入場者2に係る顔データ24aと類似度が高い顔データ14aが存在すれば、その入場者2は購入者1と同一人物であり、乗車券を購入した人物であると推定される。そうすると、その人物の入場駅が入場者データ24から特定できる。しかし、その購入者1に係る顔データ14aと類似度が高い顔データ26aが、出場者データ26のうちに存在しない場合、その人物の出場駅が特定できない。従って、乗車した区間が適切であるか否か(乗車券の乗車区間内であるか否か)が判定できない。第2特定手法では、そのような入場者2又は出場者3が不正乗車被疑者として特定され、その人物に係る顔データ24a又は顔データ26aが不正乗車被疑者の顔データ41aとして特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。
ある入場者2に係る顔データ24aと類似度が高い顔データ14aが存在すれば、その入場者2は購入者1と同一人物であり、乗車券を購入した人物であると推定される。そうすると、その人物の入場駅が入場者データ24から特定できる。しかし、その購入者1に係る顔データ14aと類似度が高い顔データ26aが、出場者データ26のうちに存在しない場合、その人物の出場駅が特定できない。従って、乗車した区間が適切であるか否か(乗車券の乗車区間内であるか否か)が判定できない。第2特定手法では、そのような入場者2又は出場者3が不正乗車被疑者として特定され、その人物に係る顔データ24a又は顔データ26aが不正乗車被疑者の顔データ41aとして特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14a、入場者データ24に係る顔データ24a、及び出場者データ26に係る顔データ26aを照合する。そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1と入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2とが同一人物であると判定し、且つ、出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3のうちに当該購入者1と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データ24に係る顔データ24a又は当該購入者1に係る顔データ14aを不正乗車被疑者の顔データであると特定する。
また不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1と出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3とが同一人物であると判定し、且つ、入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2のうちに当該購入者1と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データ26に係る顔データ26a又は当該購入者1に係る顔データ14aを不正乗車被疑者の顔データであると特定する。
具体例で説明する。データ番号IN2に係る入場者データ24の顔データ24a(図4)は、データ番号TK1に係る乗車券データ14の顔データ14a(図3)と類似するので、データ番号IN2に係る入場者2は乗車券を購入した購入者1(乗車券データ14に係る購入者1、データ番号TK1の新門氏)であると判定される。しかし、出場者データ26に係る顔データ26a(図5)のうちに、データ番号TK1に係る顔データ14aと類似するものが存在しないため、出場者3のうちにデータ番号TK1に係る購入者1と一致する人物が存在しないと判定される。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、データ番号IN2に係る入場者2を不正乗車被疑者として特定し、データ番号IN2に係る顔データ24aを含む不正乗車被疑者データ41を生成し、データ番号SU3に係る不正乗車被疑者データ41(図6)として駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶する。
データ番号OU2に係る出場者データ26の顔データ26a(図5)は、データ番号TK2に係る乗車券データ14の顔データ14a(図3)と類似するので、データ番号OU2に係る出場者3は乗車券を購入した購入者1(乗車券データ14に係る購入者1、TK2の新達氏)と判定される。しかし、入場者データ24に係る顔データ24a(図4)のうちに、データ番号TK2に係る顔データ14aと類似するものが存在しないため、入場者2のうちにデータ番号TK2に係る購入者1と一致する人物が存在しないと判定される。不正乗車被疑者データ生成部42aは、データ番号OU2に係る出場者3を不正乗車被疑者として特定し、データ番号OU3に係る顔データ26aを含む不正乗車被疑者データ41を生成し、データ番号SU4に係る不正乗車被疑者データ41(図6)として駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶する。
データ番号TK1の新門氏がD駅を利用した際、データ番号PP2の駅利用者データ64(図7)が生成されて駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52に記憶される。発報制御装置60の不正乗車被疑者発報部65cが、駅利用者データ64と不正乗車被疑者データ41とを照合し、データ番号PP2の顔データ64aがデータ番号SU3の顔データ41aとが類似することにより、データ番号PP2に係る駅利用者4(新門氏)が不正乗車被疑者であると判定する。そして制御部65が、発報部62を作動させる。
データ番号TK2の新達氏がJ駅を利用した際、データ番号PP3の駅利用者データ64(図7)が生成されて駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52に記憶される。発報制御装置60の不正乗車被疑者発報部65cが、駅利用者データ64と不正乗車被疑者データ41とを照合し、データ番号PP3の顔データ64aがデータ番号SU4の顔データ41aとが類似することにより、データ番号PP3に係る駅利用者4(新達氏)が不正乗車被疑者であると判定する。そして制御部65が、発報部62を作動させる。
〔第3特定手法〕
顔データによる人物の一致の判定においては、撮影時の顔の角度や照明の状態により、誤判定が生じる場合がある。上掲の第1特定手法及び第2特定手法にて不正乗車被疑者とされるケースには、誤判定に起因するものが含まれる可能性がある。そのような誤判定による不正乗車被疑者データ41の生成を抑制するため、以下説明する第3特定手法及び第4特定手法が用いられてもよい。
本手法では、図8に示されるように、入場者データ24が、非購入入場者データ24d、非出場入場者データ24e、及び適正データ24fに分類される。非購入入場者データ24dは、購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定された入場者2に係る入場者データ24(認証NGデータ)である。非出場入場者データ24eは、購入者1のうちに一致する人物が存在すると判定され、且つ、出場者3のうちに一致する人物が存在しないと判定された入場者2に係る入場者データ24(片側データ)である。適正データ24fは、購入者1のうちに一致する人物が存在すると判定され、且つ、出場者3のうちに一致する人物が存在すると判定された入場者2に係る入場者データ24である。
また、出場者データ26が、非購入出場者データ26d、非入場出場者データ26e、及び適正データ26fに分けられる。非購入出場者データ26dは、購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定された出場者3に係る出場者データ26(認証NGデータ)である。非入場出場者データ26eは、購入者1のうちに一致する人物が存在すると判定され、且つ、入場者2のうちに一致する人物が存在しないと判定された出場者3に係る出場者データ26(片側データ)である。適正データ26fは、購入者1のうちに一致する人物が存在すると判定され、且つ、入場者2のうちに一致する人物が存在すると判定された出場者3に係る出場者データ26である。
ここで、第1特定手法によれば、非購入入場者データ24dに係る入場者2、及び非購入出場者データ26dに係る出場者3は不正乗車被疑者として特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。第2特定手法によれば、非出場入場者データ24eに係る入場者2、及び非購入出場者データ26dに係る出場者3は不正乗車被疑者として特定され、不正乗車被疑者データ41が生成される。
第3特定手法では、非購入入場者データ24dが非購入出場者データ26d及び非入場出場者データ26eと照合され、非出場入場者データ24eが非購入出場者データ26d及び非入場出場者データ26eと照合され、対応する人物(入場者2と出場者3)が同一人物である場合に、乗車した区間が適正であることを条件に、その人物は不正乗車被疑者として特定されない。つまり、第1特定手法にて認証NGデータと判断され、あるいは第2特定手法にて片側データと判断されても、対応する乗車券データ14、入場者データ24、出場者データ26が存在し乗車が適正な場合は、不正乗車被疑者とせず不正乗車被疑者データ41を生成しない。これにより、誤判定による不正乗車被疑者データ41の生成が抑制される。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14a、入場者データ24に係る顔データ24a、及び出場者データ26に係る顔データ26aを照合する。そして、不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定した入場者2に係る入場者データ24を、非購入入場者データ24dとする。不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1と入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者1と一致する人物が出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3のうちに存在しないと判定した入場者データ24を、非出場入場者データ24eとする。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定した出場者3に係る出場者データ26を、非購入出場者データ26dとする。不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1と出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者1と一致する人物が入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2のうちに存在しないと判定した出場者データ26を、非入場出場者データ26eとする。
そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、非購入入場者データ24d及び非出場入場者データ24eを非購入出場者データ26d及び非入場出場者データ26eと照合する。不正乗車被疑者データ生成部42aは、非購入入場者データ24d又は非出場入場者データ24eに係る顔データ24aが示す入場者2と、非購入出場者データ26d又は非入場出場者データ26eに係る顔データ26aが示す出場者3とが同一人物であると判定し、且つ、当該入場者2又は当該出場者3と同一の人物が、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1のうちに存在すると判定し、且つ、当該入場者2に係る入場者データ24(入場駅データ24b)が示す入場駅及び当該出場者3に係る出場者データ26(出場駅データ26b)が示す出場駅が当該購入者1に係る乗車券データ14(区間データ14b)の示す乗車区間の区間内であると判定したことに応じて、当該入場者データ24に係る顔データ24a及び当該出場者データ26に係る顔データ26aを不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定しない。すなわち、不正乗車被疑者データ生成部42aは不正乗車被疑者データ41を生成しない。
具体例で説明する。同一の人物について、データ番号TK3に係る乗車券データ14(図3)と、データ番号IN3に係る入場者データ24(図4)と、データ番号OU3の出場者データ26(図5)と、が生成されているとする。本来であれば、これらデータに係る顔データ14a、顔データ24a、及び顔データ26aは類似し、購入者1、入場者2、出場者3は同一人物と判定される筈である。ここで、出場時の撮影条件が悪く、顔データ14aと顔データ26aとが非類似、すなわち購入者1と出場者3とが同一人物でないと判定されたとする。そうすると、データ番号IN3に係る入場者データ24は非出場入場者データ24eとされ、データ番号OU3に係る出場者データ26は非購入出場者データ26dとされる。しかし、不正乗車被疑者データ生成部42aが非出場入場者データ24eと非購入出場者データ26dとを照合し、顔データ24aと顔データ26aとが類似すると判定すると、乗車した区間(B駅で入場しF駅で出場)が適正(乗車券の乗車区間内(B駅〜F駅))であるので、不正乗車被疑者データ生成部42aはデータ番号IN3に係る顔データ24a及びデータ番号OU3に係る顔データ26aを不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定しない。
〔第4特定手法〕
本実施形態では、同一人物であるか否かの判定は顔データの類似度が所定の閾値を超えているか否かにより行われる。類似度が閾値に近い値である場合には、顔データに係る顔画像を係員が目視により確認して判定を行う方が、判定の確実性を高めることができ好ましい。そこで、上述の第3特定手法と併用して、以下述べる第4特定手法が用いられる。第4特定手法では、係員からの操作入力に応じて不正乗車被疑者データ41の生成/非生成が決定される。
本実施形態では、同一人物であるか否かの判定は顔データの類似度が所定の閾値を超えているか否かにより行われる。類似度が閾値に近い値である場合には、顔データに係る顔画像を係員が目視により確認して判定を行う方が、判定の確実性を高めることができ好ましい。そこで、上述の第3特定手法と併用して、以下述べる第4特定手法が用いられる。第4特定手法では、係員からの操作入力に応じて不正乗車被疑者データ41の生成/非生成が決定される。
本手法では、不正乗車被疑者データ生成部42aは、非購入入場者データ24d又は非出場入場者データ24eに係る顔データ24aが示す入場者2と、非購入出場者データ26d又は非入場出場者データ26eに係る顔データ26aが示す出場者3とが同一人物であると疑われると判定したことに応じて、当該入場者2を示す画像と当該出場者3を示す画像とを表示装置44に表示させる。そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、表示装置44に表示された画像が示す人物が同一人物である旨を示す操作入力を入力装置45から受け付けたことに応じて、当該入場者2と当該出場者3とが同一人物であると判定する。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、非購入入場者データ24d及び非出場入場者データ24eを非購入出場者データ26d及び非入場出場者データ26eと照合する。そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、照合した入場者2の顔データ24aと出場者3の顔データ26aとの類似度を算出し、算出した類似度が所定の閾値(同一人物と判定する基準の閾値)を中心とする所定の範囲内にある場合に、顔データ24aに係る顔画像と顔データ26aに係る顔画像とを表示装置44に並べて表示させる。表示させる顔画像は、顔データ24a及び顔データ26aに含まれる顔画像であってもよいし、顔データに顔画像が含まれない場合には、対応する顔画像を入出場者管理装置20から取得してもよい。
交通機関の係員が、表示装置44に表示された顔画像を確認し、顔画像が示す人物が同一人物であるか否かを判断し、判断結果を入力装置45に入力する。不正乗車被疑者データ生成部42aは、同一人物であると判断した旨を示す操作入力を入力装置45が受け付けたことに応じて、当該入場者2と当該出場者3とが同一人物であると判定し、不正乗車被疑者データ41を生成しない。なお不正乗車被疑者データ生成部42aは、同一人物でないと判断した旨を示す操作入力を入力装置45が受け付けたことに応じて、当該入場者2と当該出場者3とが同一人物でないと判定し、不正乗車被疑者データ41を生成する。
〔第5特定手法〕
本手法では、入場者データ24について、対応する乗車券データ14及び出場者データ26が存在する(入場者2及び購入者1、入場者2及び駅利用者4が同一人物)場合であっても、乗車した区間が乗車券の乗車区間に照らして適正でない場合は、不正乗車と判定して不正乗車被疑者データ41が生成される。
本手法では、入場者データ24について、対応する乗車券データ14及び出場者データ26が存在する(入場者2及び購入者1、入場者2及び駅利用者4が同一人物)場合であっても、乗車した区間が乗車券の乗車区間に照らして適正でない場合は、不正乗車と判定して不正乗車被疑者データ41が生成される。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る顔データ14aが示す購入者1と入場者データ24に係る顔データ24aが示す入場者2と出場者データ26に係る顔データ26aが示す出場者3とが同一人物であると判定し、且つ、当該人物に係る入場者データ24(入場駅データ24b)が示す入場駅及び当該人物に係る出場者データ26(出場駅データ26b)が示す出場駅の少なくとも一方が当該人物に係る乗車券データ14(区間データ14b)の示す乗車区間の区間外であると判定したことに応じて、当該人物に係る顔データ14a(又は顔データ24a、顔データ26a)を不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定する。そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、特定した顔データ41aを含む不正乗車被疑者データ41を生成する。
具体例で説明する。データ番号TK4に係る人物、日下部氏は、乗車区間がH駅〜N駅である乗車券を購入しており、データ番号TK4の乗車券データ14が生成され記憶されている(図3)。日下部氏が10:15にN駅へ入場し、11:20にG駅から出場したとする。データ番号IN4の入場者データ24がN駅にて生成されて、管理データサーバ30の入場者データ記憶部32に記憶される。データ番号OU4の出場者データ26がG駅にて生成されて、管理データサーバ30の出場者データ記憶部33に記憶される。
不正乗車被疑者データ生成部42aが乗車券データ14、入場者データ24、及び出場者データ26を照合すると、不正乗車被疑者データ生成部42aはデータ番号TK4に係る顔データ14a、データ番号IN4に係る顔データ24a、及びデータ番号OU4に係る顔データ26aが類似すると判定し、データ番号TK4に係る購入者1、データ番号IN4に係る入場者2、及びデータ番号OU4に係る出場者3が同一人物であると判定する。
次いで不正乗車被疑者データ生成部42aは、データ番号IN4に係る入場駅(入場駅データ24b)、データ番号OU4に係る出場駅(出場駅データ26b)、及びデータ番号TK4に係る乗車区間(区間データ14b)を照合する。出場駅のG駅が乗車区間(H駅〜N駅)の区間外であるので、不正乗車被疑者データ生成部42aは、日下部氏に係る顔データ14a(又は顔データ24a、顔データ26a)を不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定する。そして不正乗車被疑者データ生成部42aは、顔データ14a(又は顔データ24a、顔データ26a)を含む不正乗車被疑者データ41を生成し、データ番号SU5に係る不正乗車被疑者データ41(図6)として駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶する。
そして日下部氏が駅(例えばN駅)を利用した際、データ番号PP4の駅利用者データ64(図7)が生成されて駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52に記憶される。発報制御装置60の不正乗車被疑者発報部65cが、駅利用者データ64と不正乗車被疑者データ41とを照合し、データ番号PP4の顔データ64aがデータ番号SU5の顔データ41aとが類似することにより、データ番号PP4に係る駅利用者4が不正乗車被疑者であると判定する。そして不正乗車被疑者発報部65cが、発報部62を作動させる。
〔発報システムの動作フロー〕
以下、図9のフローチャートを参照しながら、発報システム100の動作を説明し、発報システム100で実行される発報方法について説明する。
以下、図9のフローチャートを参照しながら、発報システム100の動作を説明し、発報システム100で実行される発報方法について説明する。
まず、交通機関の駅の夫々で実行される処理について説明する。
券売機11で乗車券が購入されるたびに、購入者撮影部12が乗車券の購入者1が撮影し、購入者画像13を生成する(#101、購入者撮影ステップ)。#101で生成された購入者画像13に基づいて、購入者管理装置10の乗車券データ生成部15aが乗車券データ14を生成する。乗車券データ生成部15aが、生成された乗車券データ14を管理データサーバ30へ送信して、管理データサーバ30の乗車券データ記憶部31へ記憶させる(#102、乗車券データ生成ステップ)。
入場者撮影部21が駅への入場者2を撮影して、入場者画像23を生成する(#103、入場者撮影ステップ)。#103で生成された入場者画像23に基づいて、入出場者管理装置20の入場者データ生成部27aが入場者データ24を生成する。入場者データ生成部27aが、生成された入場者データ24を管理データサーバ30へ送信して、管理データサーバ30の入場者データ記憶部32へ記憶させる(#104、入場者データ生成ステップ)。
出場者撮影部22が駅からの出場者3を撮影して、出場者画像25を生成する(#105、出場者撮影ステップ)。#105で生成された出場者画像25に基づいて、入出場者管理装置20の出場者データ生成部27cが出場者データ26を生成する。出場者データ生成部27cが、生成された出場者データ26を管理データサーバ30へ送信して、管理データサーバ30の出場者データ記憶部33へ記憶させる(#106、出場者データ生成ステップ)。
駅データサーバ50が、#204(後述)で生成された不正乗車被疑者データ41を被疑者特定装置40から受信して、不正乗車被疑者データ記憶部51へ記憶させる(#107)。
駅利用者撮影部61が駅利用者4を撮影して、駅利用者画像63を生成する(#108、駅利用者撮影ステップ)。#108で生成された駅利用者画像63に基づいて、発報制御装置60の駅利用者データ生成部65aが駅利用者データ64を生成する。駅利用者データ生成部65aが、生成された駅利用者データ64を駅データサーバ50へ送信して、駅データサーバ50の駅利用者データ記憶部52へ記憶させる(#109、利用者データ生成ステップ)。
発報制御装置60の不正乗車被疑者発報部65cが、#109で駅利用者データ記憶部52に記憶された駅利用者データ64と、#107で不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶された不正乗車被疑者データ41とを照合する(#110)。照合により駅利用者データ64に係る駅利用者4が不正乗車被疑者データ41に係る不正乗車被疑者であると判定されたことに応じて(#110:Yes)、不正乗車被疑者発報部65cが発報部62を作動させる(#111)
駅利用者4が不正乗車被疑者でないと判定されたことに応じて(#110:No)、又は発報部62が作動したことに応じて(#110)、処理を終了する。
次に、交通機関の管理本部で実行される処理について説明する。
管理データサーバ30が、#102で生成された乗車券データ14を購入者管理装置10から受信して、乗車券データ記憶部31へ記憶させる(#201、乗車券データ取得ステップ)。
管理データサーバ30が、#104で生成された入場者データ24を入出場者管理装置20から受信して、入場者データ記憶部32へ記憶させる(#202、入場者データ取得ステップ)。
管理データサーバ30が、#106で生成された出場者データ26を入出場者管理装置20から受信して、出場者データ記憶部33へ記憶させる(#203、出場者データ取得ステップ)。
被疑者特定装置40の不正乗車被疑者データ生成部42aが、#201で乗車券データ記憶部31へ記憶された乗車券データ14と、#202で入場者データ記憶部32へ記憶された入場者データ24と、#203で出場者データ記憶部33へ記憶された出場者データ26と、を照合して、入場者データ24又は出場者データ26に含まれる顔データ24a、26aのうちから不正乗車被疑者の顔データ41aを特定する。不正乗車被疑者データ生成部42aが、顔データ41aを含む不正乗車被疑者データ41を生成して、駅データサーバ50へ送信し、駅データサーバ50の不正乗車被疑者データ記憶部51に記憶させる(#204、不正乗車被疑者データ生成ステップ)。そして処理を終了する。
〔不正乗車被疑者の特定処理〕
以下、図10のフローチャートを参照しながら、不正乗車被疑者データ生成部42aにより行われる不正乗車被疑者の特定処理の例について説明する。この処理は、管理データサーバ30に記憶された入場者データ24及び出場者データ26について、対応する人物(入場者2又は出場者3)が不正乗車被疑者であるか否かを判定する処理である。なお本例では、上述した不正乗車被疑者の特定手法のうち、第1特定手法、第2特定手法、第3特定手法、及び第5特定手法が用いられる。#306(後述)にて第4特定手法が併せて用いられてもよい。
以下、図10のフローチャートを参照しながら、不正乗車被疑者データ生成部42aにより行われる不正乗車被疑者の特定処理の例について説明する。この処理は、管理データサーバ30に記憶された入場者データ24及び出場者データ26について、対応する人物(入場者2又は出場者3)が不正乗車被疑者であるか否かを判定する処理である。なお本例では、上述した不正乗車被疑者の特定手法のうち、第1特定手法、第2特定手法、第3特定手法、及び第5特定手法が用いられる。#306(後述)にて第4特定手法が併せて用いられてもよい。
不正乗車被疑者データ生成部42aが、入場者データ24及び出場者データ26を乗車券データ14と照合し、購入者1のうちに入場者2と一致する人物が存在するか否か、及び、購入者1のうちに出場者3と一致する人物が存在するか否かを判定する(#301)。具体的には、不正乗車被疑者データ生成部42aは、顔データ24aが顔データ14aと類似するか否か、及び、顔データ26aが顔データ14aと類似するか否かを判定する。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、入場者データ24の入場者2について購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定したことに応じて(#301:No)、その入場者データ24を非購入入場者データ24dとして分類し、分類結果を記憶部43へ一時記憶させる(#302)。また不正乗車被疑者データ生成部42aは、出場者データ26の出場者3について購入者1のうちに一致する人物が存在しないと判定したことに応じて(#301:No)、その出場者データ26を非購入出場者データ26dとして分類し、分類結果を記憶部43へ一時記憶させる(#302)。
#303の処理が、入場者2又は出場者3が購入者1と一致する(#301:Yes)と判定された入場者データ24及び出場者データ26を対象に行われる。#303の処理は、一つの乗車券データ14について対応する入場者データ24及び出場者データ26の両方が存在するか否かを判定する処理である。換言すれば、#303の処理は、一つの乗車券データ14に対応する入場者データ24と出場者データ26のペアが成立するか否かを判定する処理であり、購入者1と入場者2と出場者3とが同一人物である乗車券データ14、入場者データ24、及び出場者データ26の組が成立するか否かを判定する処理である。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、入場者2が購入者1と一致すると判定された入場者データ24について、出場者3のうちに入場者2と一致する人物が存在するか否かを判定する(#303)。不正乗車被疑者データ生成部42aは、出場者3が購入者1と一致すると判定された出場者データ26について、入場者2のうちに出場者3と一致する人物が存在するか否かを判定する(#303)。
判定は、顔データ24aと顔データ26aとの照合により行われてもよいし、#301の結果に基づいて乗車券データ14と入場者データ24の組み合わせ、及び乗車券データ14と出場者データ26の組み合わせを示すデータを生成しておき、当該データの解析(一つの乗車券データ14に入場者データ24と出場者データ26の両方が組み合わされているか否か)により行われてもよい。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、一つの乗車券データ14について対応する入場者データ24及び出場者データ26の一方しか存在しないと判定したことに応じて(#303:No)、その入場者データ24を非出場入場者データ24eとして分類し、その出場者データ26を非入場出場者データ26eとして分類し、分類結果を記憶部43へ一時記憶させる(#304)。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、一つの乗車券データ14について対応する入場者データ24及び出場者データ26の両方が存在すると判定したことに応じて(#303:Yes)、その入場者データ24を適正データ24fとして分類し、その出場者データ26を適正データ26fとして分類し、分類結果を記憶部43へ一時記憶させる(#305)。
#306の処理が、非購入入場者データ24d、非購入出場者データ26d(以上#302)、非出場入場者データ24e、及び非入場出場者データ26e(以上#304)を対象に行われる。#306の処理は、非購入入場者データ24dと非購入出場者データ26dとの間、非購入入場者データ24dと非入場出場者データ26eとの間、非出場入場者データ24eと非購入出場者データ26dとの間、及び、非出場入場者データ24eと非入場出場者データ26eとの間で、同一人物に対応するデータが存在するか否かを判定する処理である。換言すれば、これらデータの間でマッチングが成立するか否かを判定する処理である。
詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、非購入入場者データ24d及び非出場入場者データ24eを、非購入出場者データ26d及び非入場出場者データ26eと照合して、入場者2と出場者3とが同一人物であるか否かを判定し、判定結果を記憶部43へ一時記憶させる(#306)。
#307の処理が、#306にてマッチングが成立する(入場者2と出場者3とが同一人物である、#306:Yes)と判定された入場者データ24及び出場者データ26を対象に行われる。不正乗車被疑者データ生成部42aは、入場者データ24及び出場者データ26に対応する乗車券データ14が存在するか否かを判定し、判定結果を記憶部43へ一時記憶させる(#307)。
#308の処理が、#305にて適正データ24fと分類された入場者データ24、適正データ26fと分類された出場者データ26、#307にて対応する乗車券データ14が存在する(#307:Yes)と判定された入場者データ24及び出場者データ26を対象に行われる。
不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車券データ14に係る購入者1が乗車した区間が、乗車券の乗車区間に照らして適正か否かを判定する(#308)。詳しくは、不正乗車被疑者データ生成部42aは、入場者データ24及び出場者データ26に対応する(同一人物に係る)乗車券データ14の区間データ14bと、入場者データ24の入場駅データ24bと、出場者データ26の出場駅データ26bと、を照合して、入場駅データ24bが示す入場駅と出場駅データ26bが示す出場駅が区間データ14bが示す乗車券の乗車区間の区間内であるか否かを判定する。
#309の処理が、#308にて乗車区間が適正であると判定された入場者データ24及び出場者データ26を対象に行われる。不正乗車被疑者データ生成部42aは、乗車区間が適正であると判定したことに応じて(#308:Yes)、その入場者データ24に係る入場者2(出場者データ26に係る出場者3)が不正乗車被疑者ではないと判定し、その入場者データ24に係る顔データ24a(出場者データ26に係る顔データ26a)を不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定しない(#309)。そして不正乗車被疑者の特定処理を終了する。
#310の処理が、#306にてマッチング不成立(入場者2と出場者3とが同一人物でない、#306:No)と判定された入場者データ24及び出場者データ26、#307にて対応する乗車券データ14がない(#307:No)と判定された入場者データ24及び出場者データ26、#308にて乗車区間が適正でない(#308:No)と判定された入場者データ24及び出場者データ26、を対象に行われる。不正乗車被疑者データ生成部42aは、その入場者データ24に係る入場者2(出場者データ26に係る出場者3)が不正乗車被疑者であると判定し、その入場者データ24に係る顔データ24a(出場者データ26に係る顔データ26a)を不正乗車被疑者の顔データ41aであると特定し、不正乗車被疑者データ41を生成する(#310)。そして不正乗車被疑者の特定処理を終了する。
〔不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者特定方法、不正乗車被疑者データ生成装置〕
以上説明した発報システム100により、不正乗車被疑者データ41を生成し、生成された不正乗車被疑者データ41を用いて駅利用者4のうちから不正乗車被疑者を検出し、発報することができる。そして、下掲の不正乗車被疑者データ生成システムによれば、不正乗車被疑者データ41を生成することができる。不正乗車被疑者データ生成システムは、購入者撮影部12と、乗車券データ生成部15aと、乗車券データ記憶部31と、入場者撮影部21と、入場者データ生成部27aと、入場者データ記憶部32と、出場者撮影部22と、出場者データ生成部27cと、出場者データ記憶部33と、不正乗車被疑者データ生成部42aと、不正乗車被疑者データ記憶部51と、を備える。
以上説明した発報システム100により、不正乗車被疑者データ41を生成し、生成された不正乗車被疑者データ41を用いて駅利用者4のうちから不正乗車被疑者を検出し、発報することができる。そして、下掲の不正乗車被疑者データ生成システムによれば、不正乗車被疑者データ41を生成することができる。不正乗車被疑者データ生成システムは、購入者撮影部12と、乗車券データ生成部15aと、乗車券データ記憶部31と、入場者撮影部21と、入場者データ生成部27aと、入場者データ記憶部32と、出場者撮影部22と、出場者データ生成部27cと、出場者データ記憶部33と、不正乗車被疑者データ生成部42aと、不正乗車被疑者データ記憶部51と、を備える。
また、下掲の不正乗車データ生成装置によれば、不正乗車被疑者データ41を生成することができる。不正乗車被疑者データ生成装置は、乗車券の購入者1を撮影して得られた顔データ14aと当該乗車券の乗車区間を示す区間データ14bとを含む乗車券データ14を記憶する乗車券データ記憶部31と、駅への入場者2を撮影して得られた顔データ24aと撮影が行われた駅を示す入場駅データ24bとを含む入場者データ24を記憶する入場者データ記憶部32と、駅からの出場者3を撮影して得られた顔データ26aと撮影が行われた駅を示す出場駅データ26bとを含む出場者データ26を記憶する出場者データ記憶部33と、乗車券データ14と入場者データ24と出場者データ26とを照合して、入場者データ24又は出場者データ26に含まれる顔データ24a、26aのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データ41aを特定し、当該顔データ41aを含む不正乗車被疑者データ41を生成する不正乗車被疑者データ生成部42aと、不正乗車被疑者データ41を記憶する不正乗車被疑者データ記憶部51と、を備える。換言すれば、不正乗車被疑者データ生成装置は、管理データサーバ30と被疑者特定装置40とにより構成される。
以上説明した発報方法により、不正乗車被疑者データ41を生成し、生成された不正乗車被疑者データ41を用いて駅利用者4のうちから不正乗車被疑者を検出し、発報することができる。そして、下掲の不正乗車被疑者データ生成方法によれば、不正乗車被疑者データ41を生成することができる。不正乗車被疑者データ生成方法は、購入者撮影ステップ(#101)と、乗車券データ生成ステップ(#102)と、入場者撮影ステップ(#103)と、入場者データ生成ステップ(#104)と、出場者撮影ステップと(#105)と、出場者データ生成ステップ(#106)と、不正乗車被疑者データ生成ステップ(107)と、を含む。
以上述べた発報方法及び不正乗車被疑者データ生成方法は、コンピュータ(購入者管理装置10、入出場者管理装置20、被疑者特定装置40、発報制御装置60等)を備えた発報システム100で実行される。詳しくは、各ステップの処理を実現するプログラムをコンピュータで実行することにより、発報方法、又は不正乗車被疑者データ生成方法が実行される。
〔他の実施形態〕
〔1〕上記の実施形態では、発報システム100が、乗車券として定期券と通常の乗車券(当日券)を用いる全ての入場者2及び出場者3を対象とする場合が説明された。発報システム100が、乗車券として定期券を用いる入場者2及び出場者3を対象とするよう、構成されてもよい。この場合、駅には、定期券の使用者専用の定期券使用者入場口及び定期券使用者出場口を設ける。入場者撮影部21は、定期券使用者用入場口を通る入場者2を撮影して入場者画像23を生成する。出場者撮影部22は、定期券使用者用出場口を通る出場者3を撮影して出場者画像25を生成する。購入者撮影部12は、乗車券としての定期券の購入者1を撮影して購入者画像13を生成する。乗車券データ生成部15aは、購入者画像13に基づいて、購入者1の顔データ14aと定期券の乗車区間を示す区間データ14bとを含む乗車券データ14を生成して乗車券データ記憶部31に記憶させる。
〔1〕上記の実施形態では、発報システム100が、乗車券として定期券と通常の乗車券(当日券)を用いる全ての入場者2及び出場者3を対象とする場合が説明された。発報システム100が、乗車券として定期券を用いる入場者2及び出場者3を対象とするよう、構成されてもよい。この場合、駅には、定期券の使用者専用の定期券使用者入場口及び定期券使用者出場口を設ける。入場者撮影部21は、定期券使用者用入場口を通る入場者2を撮影して入場者画像23を生成する。出場者撮影部22は、定期券使用者用出場口を通る出場者3を撮影して出場者画像25を生成する。購入者撮影部12は、乗車券としての定期券の購入者1を撮影して購入者画像13を生成する。乗車券データ生成部15aは、購入者画像13に基づいて、購入者1の顔データ14aと定期券の乗車区間を示す区間データ14bとを含む乗車券データ14を生成して乗車券データ記憶部31に記憶させる。
システム構成及び運用を更に簡略化するために、定期券使用者が、定期券の乗車区間の両端の駅で入場又は出場する場合のみ、定期券使用者入場口及び定期券使用者出場口の使用が許容され、他の駅では通常の改札を利用するよう、利用ルールが設定されてもよい。この場合、不正乗車被疑者であるか否かの判定において定期券の乗車区間の両端以外の駅での入場履歴又は出場履歴が判定に用いられるよう、不正乗車被疑者データ生成部42aが構成されてもよい。
〔2〕上記の実施形態では、乗車券データ記憶部31、入場者データ記憶部32、及び出場者データ記憶部33が管理データサーバ30に設けられ、不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52が駅データサーバ50に設けられる。これら記憶部を上記の実施形態と異なる場所に設けてもよい。例えば、全ての記憶部を駅データサーバ50に設けてもよいし、クラウド上のクラウドサーバに設けてもよい。乗車券データ記憶部31、入場者データ記憶部32、及び出場者データ記憶部33を駅データサーバ50に設けてもよい。また、乗車券データ記憶部31、入場者データ記憶部32、及び出場者データ記憶部33を被疑者特定装置40の記憶部43に設けてもよい。不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52を発報制御装置60の記憶部66に設けてもよい。ここで、不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52を駅の外部(駅の外部の記憶装置等)に配置すると、駅利用者と不正乗車被疑者との照合の処理に時間を要することとなる。従って、不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52は、駅の内部に配置するのが好ましい。詳しくは、不正乗車被疑者データ記憶部51及び駅利用者データ記憶部52は、駅の内部に配置された記憶装置に設けると好ましい。
〔3〕入場者撮影部21による入場者2の撮影、入場者画像23及び入場者データ24の生成、及び生成された入場者データ24に係る不正乗車被疑者データ41の生成は、駅に入場する全ての入場者2を対象として行われてもよいし、一部の入場者2(例えば、10人に一人)に対して行われてもよい。出場者3及び駅利用者4についても同様である。
〔4〕生成される入場者データ24に、対応する入場者画像23を示すデータ、当該入場者画像23を生成した入場者撮影部21の識別番号や設置位置を示すデータ等が含まれてもよい。出場者データ26及び駅利用者データ64についても同様である。
〔5〕購入者撮影部12、入場者撮影部21、出場者撮影部22、及び駅利用者撮影部61は、可視光を検知して画像を生成する通常のカメラであってもよいし、赤外線を検知して温度分布を示すサーモ画像を生成するサーモカメラであってもよいし、超音波等で対象の外形状をスキャンして三次元外形状画像を生成する3Dカメラであってもよい。
〔6〕購入者1、入場者2、及び出場者3の顔を示す顔画像は、顔データに含められて管理データサーバ30に記憶されてもよい。しかし、通信データ量の削減のためには、管理データサーバ30へ送信される顔データは算出された特徴量のみであると好ましい。一方、不正乗車被疑者データ41の生成における同一人物の判断や、発報部62の作動の際には、画面に人物の顔画像を表示させて係員に提示できると好ましい。そこで、購入者1、入場者2、及び出場者3の顔画像を購入者管理装置10の記憶部16や入出場者管理装置20の記憶部28に一時的に(例えば、数日間)保存しておき、不正乗車被疑者データ生成部42aや不正乗車被疑者発報部65cからの要求に応じて顔画像を送信すると好ましい。
〔7〕顔データ41aの特定が、入場者データ24の入場時データ24cの示す入場時刻又は入場日と、出場者データ26の出場時データ26cの示す出場時刻又は出場時と、に基づいて行われるように不正乗車被疑者データ生成部42aが構成されてもよい。例えば、入場時と出場時とが所定の閾値を超えて離れている場合や、入場日と出場日とが所定の閾値を超えて離れている場合に、顔データ41aを特定し不正乗車被疑者データ41を生成するよう、不正乗車被疑者データ生成部42aが構成されてもよい。
本発明は、不正乗車の被疑者を示す不正乗車被疑者データを生成する、不正乗車被疑者データ生成システム、不正乗車被疑者データ生成方法、及び不正乗車被疑者データ生成装置に利用することができる。
1 :購入者
2 :入場者
3 :出場者
4 :駅利用者
12 :購入者撮影部
13 :購入者画像
14 :乗車券データ
14a :顔データ
14b :区間データ
15a :乗車券データ生成部
21 :入場者撮影部
22 :出場者撮影部
23 :入場者画像
24 :入場者データ
24a :顔データ
24b :入場駅データ
24c :入場時データ
24d :非購入入場者データ
24e :非出場入場者データ
25 :出場者画像
26 :出場者データ
26a :顔データ
26b :出場駅データ
26c :出場時データ
26d :非購入出場者データ
26e :非入場出場者データ
27a :入場者データ生成部
27b :入場者特徴量算出部
27c :出場者データ生成部
27d :出場者特徴量算出部
30 :管理データサーバ
31 :乗車券データ記憶部
32 :入場者データ記憶部
33 :出場者データ記憶部
41 :不正乗車被疑者データ
41a :顔データ
42a :不正乗車被疑者データ生成部
44 :表示装置
45 :入力装置
50 :駅データサーバ
51 :不正乗車被疑者データ記憶部
52 :駅利用者データ記憶部
61 :駅利用者撮影部
62 :発報部
63 :駅利用者画像
64 :駅利用者データ
64a :顔データ
65a :駅利用者データ生成部
65c :不正乗車被疑者発報部
100 :発報システム(不正乗車被疑者データ生成システム)
2 :入場者
3 :出場者
4 :駅利用者
12 :購入者撮影部
13 :購入者画像
14 :乗車券データ
14a :顔データ
14b :区間データ
15a :乗車券データ生成部
21 :入場者撮影部
22 :出場者撮影部
23 :入場者画像
24 :入場者データ
24a :顔データ
24b :入場駅データ
24c :入場時データ
24d :非購入入場者データ
24e :非出場入場者データ
25 :出場者画像
26 :出場者データ
26a :顔データ
26b :出場駅データ
26c :出場時データ
26d :非購入出場者データ
26e :非入場出場者データ
27a :入場者データ生成部
27b :入場者特徴量算出部
27c :出場者データ生成部
27d :出場者特徴量算出部
30 :管理データサーバ
31 :乗車券データ記憶部
32 :入場者データ記憶部
33 :出場者データ記憶部
41 :不正乗車被疑者データ
41a :顔データ
42a :不正乗車被疑者データ生成部
44 :表示装置
45 :入力装置
50 :駅データサーバ
51 :不正乗車被疑者データ記憶部
52 :駅利用者データ記憶部
61 :駅利用者撮影部
62 :発報部
63 :駅利用者画像
64 :駅利用者データ
64a :顔データ
65a :駅利用者データ生成部
65c :不正乗車被疑者発報部
100 :発報システム(不正乗車被疑者データ生成システム)
Claims (15)
- 乗車券の購入者を撮影して購入者画像を生成する購入者撮影部と、
前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成する乗車券データ生成部と、
前記乗車券データを記憶する乗車券データ記憶部と、
複数の駅に設置されると共に当該駅への入場者を撮影して入場者画像を生成する入場者撮影部と、
前記入場者画像に基づいて、前記入場者の顔データと前記入場者画像の撮影が行われた入場駅を示す入場駅データとを含む入場者データを生成する入場者データ生成部と、
前記入場者データを記憶する入場者データ記憶部と、
複数の駅に設置されると共に当該駅からの出場者を撮影して出場者画像を生成する出場者撮影部と、
前記出場者画像に基づいて、前記出場者の顔データと前記出場者画像の撮影が行われた出場駅を示す出場駅データとを含む出場者データを生成する出場者データ生成部と、
前記出場者データを記憶する出場者データ記憶部と、
前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成する不正乗車被疑者データ生成部と、
前記不正乗車被疑者データを記憶する不正乗車被疑者データ記憶部と、を備える不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記入場者データ生成部は、前記入場者の駅への入場時刻又は入場日を示す入場時データを含む前記入場者データを生成し、
前記出場者データ生成部は、前記出場者の駅からの出場時刻又は出場日を示す出場時データを含む前記出場者データを生成する請求項1に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ記憶部が、駅に設けられた駅データサーバに備えられている請求項1又は2に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。
- 前記乗車券データ記憶部と前記入場者データ記憶部と前記出場者データ記憶部とが、前記駅データサーバと通信可能な管理データサーバに備えられている請求項3に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。
- 前記入場者データ生成部は、前記入場者画像に含まれる前記入場者の顔画像から特徴量を算出する入場者特徴量算出部を備え、前記入場者の顔データが当該特徴量である前記入場者データを生成し、
前記出場者データ生成部は、前記出場者画像に含まれる前記出場者の顔画像から特徴量を算出する出場者特徴量算出部を備え、前記出場者の顔データが当該特徴量である前記出場者データを生成する請求項1から4のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記購入者撮影部は、乗車券としての定期券の購入者を撮影して前記購入者画像を生成し、
前記乗車券データ生成部は、前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記定期券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成して乗車券データ記憶部に記憶させ、
前記入場者撮影部は、駅に設けられた定期券使用者用入場口を通る前記入場者を撮影して前記入場者画像を生成し、
前記出場者撮影部は、駅に設けられた定期券使用者用出場口を通る前記出場者を撮影して前記出場者画像を生成する請求項1から5のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ生成部は、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに前記入場者データに係る顔データが示す入場者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定し、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに前記出場者データに係る顔データが示す出場者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定する、請求項1から6のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ生成部は、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者とが同一人物であると判定し、且つ、前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者のうちに当該購入者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該入場者データに係る顔データ又は当該購入者に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定し、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者のうちに当該購入者と一致する人物が存在しないと判定したことに応じて、当該出場者データに係る顔データ又は当該購入者に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定する請求項1から7のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ生成部は、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに一致する人物が存在しないと判定した前記入場者データを、非購入入場者データとし、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者と一致する人物が前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者のうちに存在しないと判定した前記入場者に係る前記入場者データを、非出場入場者データとし、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに一致する人物が存在しないと判定した前記出場者データを、非購入出場者データとし、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該購入者と一致する人物が前記入場者データに係る顔データが示す前記入場者のうちに存在しないと判定した前記出場者に係る前記出場者データを、非入場出場者データとし、
前記非購入入場者データ及び前記非出場入場者データを前記非購入出場者データ及び前記非入場出場者データと照合して、前記非購入入場者データ又は前記非出場入場者データに係る顔データが示す前記入場者と、前記非購入出場者データ又は前記非入場出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該入場者又は当該出場者と同一の人物が、前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者のうちに存在すると判定し、且つ、当該入場者に係る前記入場者データが示す前記入場駅及び当該出場者に係る前記出場者データが示す前記出場駅が当該購入者に係る前記乗車券データの示す前記乗車区間の区間内であると判定したことに応じて、
当該入場者データに係る顔データ及び当該出場者データに係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定しない請求項7又は8に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ生成部は、
前記非購入入場者データ又は前記非出場入場者データに係る顔データが示す前記入場者と、前記非購入出場者データ又は前記非入場出場者データに係る顔データが示す前記出場者とが同一人物であると疑われると判定したことに応じて、当該入場者を示す画像と当該出場者を示す画像とを表示装置に表示させ、
前記表示装置に表示された前記画像が示す人物が同一人物である旨を示す操作入力を入力装置から受け付けたことに応じて、当該入場者と当該出場者とが同一人物であると判定する請求項9に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記不正乗車被疑者データ生成部は、
前記乗車券データに係る顔データが示す前記購入者と前記入場者データに係る顔データが示す入場者と前記出場者データに係る顔データが示す出場者とが同一人物であると判定し、且つ、当該人物に係る前記入場者データが示す前記入場駅及び当該人物に係る前記出場者データが示す前記出場駅の少なくとも一方が当該人物に係る前記乗車券データの示す前記乗車区間の区間外であると判定したことに応じて、当該人物に係る顔データを前記不正乗車被疑者の顔データであると特定する請求項1から10のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 駅に設置される発報部と、
駅に設置されると共に駅利用者を撮影して駅利用者画像を生成する駅利用者撮影部と、
前記駅利用者画像に基づいて、前記駅利用者の顔データを含む駅利用者データを生成する駅利用者データ生成部と、
前記駅利用者データを記憶する駅利用者データ記憶部と、
前記駅利用者データに含まれる顔データと前記不正乗車被疑者データに含まれる顔データとを照合して、前記駅利用者が前記不正乗車被疑者であると判定されたことに応じて前記発報部を作動させる不正乗車被疑者発報部と、を備える請求項1から11のいずれか1項に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。 - 前記発報部は、前記不正乗車被疑者であると判定された前記駅利用者を示す画像を表示する表示装置を備える請求項12に記載の不正乗車被疑者データ生成システム。
- 乗車券の購入者を撮影して購入者画像を生成する購入者撮影ステップと、
前記購入者画像に基づいて、前記購入者の顔データと前記乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを生成して乗車券データ記憶部に記憶させる乗車券データ生成ステップと、
駅への入場者を撮影して入場者画像を生成する入場者撮影ステップと、
前記入場者画像に基づいて、前記入場者の顔データと前記入場者画像の撮影が行われた入場駅を示す入場駅データとを含む入場者データを生成して入場者データ記憶部に記憶させる入場者データ生成ステップと、
駅からの出場者を撮影して出場者画像を生成する出場者撮影ステップと、
前記出場者画像に基づいて、前記出場者の顔データと前記出場者画像の撮影が行われた出場駅を示す出場駅データとを含む出場者データを生成して出場者データ記憶部に記憶させる出場者データ生成ステップと、
前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成して不正乗車被疑者データ記憶部に記憶させる不正乗車被疑者データ生成ステップと、を含む不正乗車被疑者データ生成方法。 - 乗車券の購入者を撮影して得られた顔データと当該乗車券の乗車区間を示す区間データとを含む乗車券データを記憶する乗車券データ記憶部と、
駅への入場者を撮影して得られた顔データと撮影が行われた駅を示す入場駅データとを含む入場者データを記憶する入場者データ記憶部と、
駅からの出場者を撮影して得られた顔データと撮影が行われた駅を示す出場駅データとを含む出場者データを記憶する出場者データ記憶部と、
前記乗車券データと前記入場者データと前記出場者データとを照合して、前記入場者データ又は前記出場者データに含まれる顔データのうちから不正乗車を行った疑いのある人物である不正乗車被疑者の顔データを特定し、当該顔データを含む不正乗車被疑者データを生成する不正乗車被疑者データ生成部と、
前記不正乗車被疑者データを記憶する不正乗車被疑者データ記憶部と、を備える不正乗車被疑者データ生成装置。
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---|---|---|---|
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