JP2021124192A - 配管支持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間にわたって防振機能を維持することができるとともに、配管挿通部に対する固定度合いのばらつきを抑えることで防振機能に対する信頼性を高める。【解決手段】本発明に係る配管支持具1を構成する荷重伝達部3は、金属本体2の配管挿通部4と配管6との間で荷重伝達が行われるよう、樹脂材料である熱可塑性エラストマーで形成してあり、配管挿通部4がインサート成形によって埋設された本体壁3aと、該本体壁から配管6の材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置された複数の突条3bとで構成してある。突条3bは、各先端面11が配管6の周面にそれぞれ当接されるように形成してあり、配管6からの振動荷重が作用したときにそれらが伸縮方向、すなわち配管6の材軸に向かって延びる方向及びそれに直交する方向(せん断方向)に沿って弾性変形するようになっている。【選択図】 図1

Description

本発明は、各種配管を吊りバンドあるいは立てバンドといった形で支持する際に用いられる配管支持具に関する。
空気調和設備工事や衛生設備工事においては、用途や目的に応じてさまざまな配管が用いられており、材質で分類すると概ね金属管と樹脂管に大別される。
例えば、給水管には、ポリエチレンや硬質ポリ塩化ビニルで内面を被覆したライニング鋼管や、硬質ポリ塩化ビニル管、ポリエチレン管などの樹脂管が用いられており、給湯管には、ステンレス鋼管や耐熱性硬質ポリ塩化ビニルライニング鋼管が用いられている。
これらの配管は、横走り管であれば、吊りバンドで天井や上階スラブから吊持し、立ち上がり管であれば、立てバンドで壁に固定することで建物内に設置されるが、これら吊りバンドあるいは立てバンドといった配管支持具は、帯状の鋼材を面外方向に環状に湾曲加工することでその内側に配管が挿通できるように構成された配管挿通部と、該配管挿通部の各端部から互いに対向するように放射方向にそれぞれ延設された一対の連結部とで構成してあり、該一対の連結部の間に天井面や上階床スラブ下面に固定された連結具の下端あるいは壁面に固定された連結具の先端を挟み込むとともに、上述した配管を配管挿通部に挿通した上、一対の連結部にボルトを挿通して締め付けることで、該配管を天井や上階床スラブから吊持し、あるいは壁に固定できるようになっている。
株式会社アカギ、[online]、[令和2年2月4日検索]、インターネット<URL :http://www.akagi-nt.co.jp/seihin_guide/seihin_htm/A10174.htm>
配管には、さまざまな機械振動が駆動源から伝わるほか、ポンプから圧送される液体の圧力脈動が作用し、その振動数が配管系の固有振動数に一致すると、共振によって配管が大きく振動し、その結果、配管やそれらを支持している配管支持具が破損する事態を招く。
このような事態を回避するには、圧力脈動の振動数と配管系の固有振動数が一致しないように配管経路等を設計するといった根本的な対策が有効であるが、設備設計上、配管経路等を変更することには制約があり、実際には、配管に振動が生じるのを余儀なくされることが少なくない。
そのため、振動が予想される箇所では、鋼材からなる配管挿通部の内周側に防振ゴムを配置してなる配管支持具を用いて配管を支持する対策が採用されている(非特許文献1)。
しかしながら、従来の配管支持具では、防振ゴムが配管挿通部に対し着脱式になっているなど、防振ゴムが配管挿通部に強固に固定されるものではないため、配管から振動荷重が伝わると、防振ゴムと配管挿通部との間に摩擦やせん断ズレを生じ、十分な防振機能が発揮されないという問題や、摩擦やせん断ズレに起因して防振ゴムに応力集中が生じ、やがては防振機能を果たし得なくなるおそれがあるという問題を生じていた。
また、配管系の固有振動数を事前に解析する際、配管挿通部に対する防振ゴムの固定度合いにばらつきがあるため、固定条件が定まりにくく、解析結果に十分な信頼性をおくことができないという問題も生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、長期間にわたって防振機能を維持することができるとともに、配管挿通部に対する固定度合いのばらつきを抑えることで防振機能に対する信頼性を高めることが可能な配管支持具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る配管支持具は請求項1に記載したように、面外方向にかつ環状に湾曲形成された配管挿通部及び該配管挿通部の対向端部から放射方向にそれぞれ延設された互いに対向する一対の連結部からなる金属本体と、前記配管挿通部とその内側空間に挿通された配管との間で荷重伝達が行われるようにそれらの間に配置された樹脂材料からなる荷重伝達部とを備え、前記一対の連結部を所定の連結具を介して天井面若しくは上階床スラブ下面又は壁面に連結することにより、前記配管を支持できるようになっている配管支持具において、
前記荷重伝達部を、前記配管の材軸を中心とした円筒状をなし前記配管の材軸に直交する横断面ではC字状をなすように前記一対の連結部の近傍に対向端面が前記材軸に沿って延設された本体壁と、該本体壁から前記材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置され各先端面が前記配管の周面にそれぞれ当接されるように形成された複数の突起とで構成するとともに、前記本体壁を前記配管挿通部がインサート成形によって該本体壁に埋設されるように構成したものである。
また、本発明に係る配管支持具は、前記荷重伝達部のうち、少なくとも前記突起を、振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーで形成したものである。
また、本発明に係る配管支持具は、前記本体壁を、前記対向端面が、前記配管挿通部が開いた状態では互いに離間し、閉じた状態では互いに当接するように構成したものである。
本発明に係る配管支持具においては、面外方向にかつ環状に湾曲形成された配管挿通部及び該配管挿通部の対向端部から放射方向にそれぞれ延設された互いに対向する一対の連結部からなる金属本体と、配管挿通部とその内側空間に挿通された配管との間で荷重伝達が行われるようにそれらの間に配置された樹脂材料からなる荷重伝達部とを備えるが、該荷重伝達部は、配管の材軸を中心とした円筒状をなす本体壁と、該本体壁から上述の材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置され各先端面が配管の周面にそれぞれ当接されるように形成された複数の突起とで構成してあるとともに、配管挿通部がインサート成形によって本体壁に埋設されるように構成してある。
このようにすると、本体壁が金属本体に強固に固定されて両者間に遊びやガタツキがなくなるので、配管からの振動荷重が作用したとき、本体壁と金属本体との間に摩擦やせん断ズレを生じるおそれがなくなるとともに、それらに起因して荷重伝達部に応力集中が生じるおそれもなくなる。
そのため、応力集中に起因した損傷が荷重伝達部に生じるおそれがなくなり、かくして、振動荷重に追従して突起が弾性変形することにより、配管支持具の振動を抑制するとともに、相互作用的に配管に過大な振動が発生するのを防止するという荷重伝達部の基本的な防振機能が長期間にわたって維持される。
なお、ここでいう荷重伝達部の防振機能は、配管支持具あるいは配管系の固有振動数と圧力脈動との固有振動数が一致してそれらが共振しないように突起の剛性を調整することによる防振機能であり、後述する振動吸収(減衰)による防振機能とは異なる。
また、防振ゴムをUバンドに着脱自在に取り付ける従来の配管支持具では、直状に成形された防振ゴムを湾曲させ、その状態でUバンドにセットするようになっているため、防振ゴムは、そのような取付け作業に見合った柔らかさで成形される必要があり、剛性を調整するにも制約が大きいが、本発明に係る配管支持具によれば、上記のような取付け時の作業性を考慮する必要がないため、荷重伝達部を形成する材料の種類、突起の断面積、突起の長さなどの仕様を、何らの制約を受けることなく自由に定めることが可能であって、荷重伝達部の剛性を所望の大きさに設定することができる。
また、金属本体の配管挿通部がインサート成形によって本体壁に埋設されるように荷重伝達部を設けてあるので、金属本体に対する本体壁の固定度合いにばらつきが生じにくくなる。
そのため、本発明に係る配管支持具の振動特性を振動実験等によって明確に定めることができるとともに、これを配管系の固有振動数解析に反映させれば、より正確な解析結果を得ることが可能となる。
金属本体は、Uバンドで構成される場合が典型例となるが、吊りボルト等の連結具を介して天井面や上階床スラブ下面から吊持できる限り、あるいは同様の連結具を介して壁に固定できる限り、その構成は任意である。
また、金属本体は、配管挿通部の開閉操作を容易にすべく、該金属本体のうち、一対の連結部の反対側となる部位に開口、切り欠き等の断面欠損部を設けるか、又はヒンジ部を設けることで、該部位での曲げ剛性を小さくした構成が典型例となる。
荷重伝達部は、配管挿通部と配管との間で荷重伝達が可能となる剛性及び強度を有する材料で形成するものとし、例えば熱可塑性エラストマーを射出材料とした射出成形で形成することができるが、荷重伝達部のうち、少なくとも突起を、振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーで形成したならば、荷重伝達部の振動吸収機能を高めることが可能となる。
ちなみに、標準的あるいは汎用的な熱可塑性エラストマーの場合、振動吸収機能が十分でない場合もあるが、弾性バネとしての機能は十分に発揮し得るものであって、なおかつその振動特性については、振動実験等で明確に、しかもばらつきが少ない形で把握することができるため、振動吸収機能が十分でないとしても、突起の剛性を適宜設定すれば、圧力脈動の振動数に一致しないように荷重伝達部を構成することが可能であって、その意味では、防振機能が発揮されることに何ら変わりはなく、振動吸収機能(減衰機能)を備えた熱可塑性エラストマーで形成した場合には、そのような剛性調整による防振機能に加えて、振動吸収機能の向上を図る、つまり突起の剛性を調整することで圧力脈動との共振を回避して配管支持具や配管の振動応答を低減した上、その低減された応答を振動吸収機能(減衰機能)を備えた熱可塑性エラストマーで速やかに収斂させることが可能となる。
荷重伝達部は既に延べたように、全体としては配管の材軸を中心とした円筒状をなし、配管の材軸に直交する横断面では、C字状をなすように一対の連結部の近傍に対向端面を材軸に沿って延設してなるものであって、配管挿通部が閉じられた状態で、上述の対向端面を互いに離間させるようにしてもかまわないが、配管挿通部が開いた状態では互いに離間し、閉じた状態では互いに当接するように構成したならば、配管挿通部の内側空間に配管を挿通する作業には何ら支障を生じさせることなく、上述の防振機能をより高めることが可能となる。
すなわち、荷重伝達部を構成する突起の端面に配管の外周面から径方向の荷重が作用したとき、本体壁には周方向の荷重として伝達されるが、配管挿通部が閉じられた状態で上述の対向端面が互いに当接するように構成したならば、かかる周方向の荷重は、対向端面で互いに支持される。
つまり、配管からの荷重は、本体壁の周方向に沿った圧縮剛性が生かされる形で、その全周にわたって支持されることとなり、かくして配管を安定支持することができるとともに、配管から特定方向の振動荷重が荷重伝達部の突起に作用したときも、該振動荷重は、同様に本体壁全体で安定支持される。
本実施形態に係る配管支持具1の図であり、(a)は全体斜視図、(b)は荷重伝達部を省略して該荷重伝達部に埋設されている金属本体のみを示した全体斜視図。 同じく本実施形態に係る配管支持具1の図であり、(a)は側面図、(b)はA−A線方向から見た正面図、(c)はB−B線に沿う断面図。 同じく本実施形態に係る配管支持具1の図であり、(a)はC−C線に沿う断面図、(b)はD−D線に沿う断面図。 配管支持具1を配管6に装着する様子を示した説明図。 配管支持具1の作用を示した説明図。 同じく配管支持具1の作用を示した説明図。
以下、本発明に係る配管支持具の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る配管支持具を示した全体斜視図、図2(a)〜(c)はそれぞれ、本実施形態に係る配管支持具の側面図、A−A線矢視図(正面図)及びB−B線断面図、図3(a)、(b)はそれぞれ、本実施形態に係る配管支持具のC−C線断面図及びD−D線断面図である。
これらの図でわかるように、本実施形態に係る配管支持具1は、いわゆる吊りバンドと称されるものであって、天井又は上階床スラブの下方に横走り管として配置されるべき配管6を吊持するようになっており、金属本体2と荷重伝達部3とを備える。
金属本体2は、帯板状の鋼材を用いて構成されたものであって、面外方向にかつ環状に湾曲形成された配管挿通部4及び該配管挿通部の対向端部から放射方向にそれぞれ延設された互いに対向する一対の連結部5,5からなり、該一対の連結部を、該連結部に形成されたボルト挿通孔7,7を利用しつつ、吊りボルト等の連結具(図示せず)を介して天井面又は上階床スラブ下面に連結することにより、配管挿通部4の内側空間に挿通された配管6を吊持できるようになっている。
金属本体2の配管挿通部4には、いわゆるスプリングバックを防止するための補剛リブ8が周方向に設けられており、その凹凸は、外周側では突条9として、内周側では溝10として顕れる。
また、配管挿通部4のうち、一対の連結部5,5の反対側に位置する部位、すなわち配管挿通部4の最下端部位には、開口からなる断面欠損部14を設けてあり、図2(b)に示す矢印方向に沿った配管挿通部4の開閉操作を容易に行うことができるようになっている。
荷重伝達部3は、配管6の材軸を中心とした円筒状をなす形でそれらの間に配置された本体壁3aと、該本体壁から配管6の材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置された複数の突起としての突条3bとで構成してあり、配管挿通部4と配管6との間で荷重伝達が行われるよう、樹脂材料で形成してある。
ここで、本体壁3aは、配管6の材軸に直交する横断面ではC字状をなすように一対の連結部5,5の近傍に対向端面15,15を上記材軸に沿って延設してあり、該対向端面が、配管挿通部4が開いた状態では互いに離間し、閉じた状態では互いに当接するように構成してある。
本体壁3aは、図3でよくわかるように配管挿通部4がインサート成形によって埋設される形で、その周囲を取り囲むように設けてある。なお、本体壁3aの外周側には、断面欠損部14が設けられた位置に相当する部位を除き、補剛リブ8の突条9を覆うべく、周方向に沿った凸部32を設けてある。
一方、突条3bは、各先端面11が配管6の周面にそれぞれ当接されるように形成してあり、配管6からの振動荷重が作用したときにそれらが伸縮方向、すなわち配管6の材軸に向かって延びる方向及びそれに直交する方向(せん断方向)に沿って弾性変形するようになっており、上述した荷重伝達機能に加えて、配管支持具1の振動、さらには相互作用的に配管6の振動を抑制する防振機能を荷重伝達部3に付与している。
荷重伝達部3は、配管挿通部4と配管6との間で荷重伝達を行うことが可能な剛性及び強度を有するように、熱可塑性エラストマーを射出材料とした射出成形で形成してあるが、特に突条3bについては、振動吸収機能(減衰機能)を備えた熱可塑性エラストマーで形成してある。
振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーは、例えば積水ポリマテック株式会社から「エグザゲル」(登録商標)の商品名で市販されているものや、株式会社クラレから「ハイブラー」(登録商標)の商品名で市販されているものを選択することができる。
本実施形態に係る配管支持具1においては、配管挿通部4が本体壁3aに埋設される形で荷重伝達部3を配置してあるが、該荷重伝達部には、配管6の材軸に向かって本体壁3aから延びる形で複数の突条3bを周方向に離散配置してあり、該各突条は、それらの先端面11が配管6の周面にそれぞれ当接されるように形成してある。
このようにすると、各突条3bは、配管6から伝わってきた振動荷重に追従するように、それぞれが伸縮方向あるいはせん断方向に弾性変形するが、振動の主たる原因が例えば配管6内を流れる流体の圧力脈動である場合、該圧力脈動と配管支持具1あるいは配管6とが共振しないように突条3bの形成材料である熱可塑性エラストマーの仕様や、突条3bの立体形状(配管6の周方向に沿った寸法、配管6の材軸方向に沿った寸法、高さなど)を適宜選定することで、該突条の圧縮剛性及びせん断剛性を調整し、配管6から配管支持具1に伝達される振動荷重の低減を図ることができる。
図4は、本実施形態に係る配管支持具1を配管6に装着する様子を示した図である。同図に示すように、配管支持具1を配管6に取り付けるには、配管挿通部4を同図矢印方向に沿って開くことで、荷重伝達部3の対向端面15,15を互いに離間させ、次いで、該対向端面の間に拡がるスペースを利用して配管6が荷重伝達部3の内側空間に挿通されるように配管支持具1を配置し、次いで、配管挿通部4を閉じることで、荷重伝達部3の対向端面15,15を互いに当接させる。
配管6への配管支持具1の装着が完了したならば、連結部5,5に形成されたボルト挿通孔7,7を利用しつつ、吊りボルト等の連結具(図示せず)を介して天井面又は上階床スラブ下面に連結することにより、配管挿通部4の内側空間に挿通された配管6を吊持すればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る配管支持具1によれば、金属本体2の配管挿通部4がインサート成形によって埋設される形で荷重伝達部3の本体壁3aを構成するとともに、該本体壁から配管6の材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置された複数の突条3bを荷重伝達部3に設けるようにしたので、従来の配管支持具においては、直状に形成された防振ゴムを湾曲させたながらUバンドの内周側に取り付けねばならないがゆえに、その作業に見合うように防振ゴムを柔らかく形成しておかねばならなかったのに対し、荷重伝達部3、特に突条3bを形成する材料の種類や、突条3bの断面積あるいはそれらの突出長さといった仕様を、何らの制約を受けることなく、自由に定めることができる。
そのため、配管6内を流れる流体の圧力脈動と配管支持具1あるいは配管6とが共振しないように、突条3bの剛性を適切に調整することが可能となり、かくして防振機能を高めることが可能となる。
また、本実施形態に係る配管支持具1によれば、金属本体2の配管挿通部4がインサート成形によって埋設される形で荷重伝達部3の本体壁3aを構成するようにしたので、本体壁3aが配管挿通部4に強固に固定されて両者間に遊びやガタツキがなくなり、配管6からの振動荷重が作用したとき、本体壁3aと配管挿通部4との間に摩擦やせん断ズレを生じるおそれがなくなるとともに、それらに起因して荷重伝達部3に応力集中が生じるおそれもなくなる。
そのため、応力集中に起因した損傷が荷重伝達部3に生じるおそれがなくなり、かくして、荷重伝達部の基本的な防振機能、すなわち振動荷重に追従して突条3bが弾性変形することにより、配管支持具1の振動を抑制するとともに、相互作用的に配管6に過大な振動が発生するのを防止するという機能が長期間にわたって維持される。
また、本実施形態に係る配管支持具1によれば、上述の構成によって配管挿通部4に対する本体壁3aの固定度合いにばらつきが生じにくくなり、かくして配管支持具1の振動特性を振動実験等によって明確に定めることができるとともに、これを配管系の固有振動数解析に反映させることで、より正確な解析結果を得ることが可能となる。
また、本実施形態に係る配管支持具1によれば、荷重伝達部3の突条3bを、振動吸収機能(減衰機能)を備えた熱可塑性エラストマーで形成するようにしたので、荷重伝達部3の振動吸収機能を高めることが可能となる。
また、本実施形態に係る配管支持具1によれば、荷重伝達部3の本体壁3aを、対向端面15,15が配管6の材軸に沿って延設されるように構成するとともに、該対向端面が、配管挿通部4が開いた状態では互いに離間し、閉じた状態では互いに当接するように構成したので、配管挿通部4の内側空間に配管6を挿通する作業には何ら支障を生じさせることなく、該配管に対する防振機能を高めることが可能となる。
すなわち、図5に示すように、荷重伝達部3を構成する突条3bの各端面11に配管6の外周面から径方向の荷重が作用したとき、本体壁3aには周方向の荷重として伝達されるが、配管挿通部4が閉じられた状態で上述の対向端面15,15が互いに当接するように構成したならば、かかる周方向の荷重は、該対向端面で互いに支持される。
つまり、配管6からの荷重は、本体壁3aの周方向に沿った圧縮剛性が生かされる形で、その全周にわたって支持されることとなり、かくして配管6を安定支持することができる。
また、図6(a)に示すように、配管6から特定方向、同図では右方向の振動荷重が荷重伝達部3の突条3bに作用したとき、該振動荷重は、周方向に沿った圧縮荷重として本体壁3aに伝達され、対向端面15,15で互いに支持されるので、配管6からの振動荷重は、荷重伝達部3全体で安定支持される。
ちなみに、同図(b)に示すように、配管挿通部4が閉じた状態でも互いに非当接となる対向端面15′,15′の場合、配管6からの荷重は、本体壁3aと配管挿通部4との接着によってのみ支持され、本体壁3aの圧縮剛性は十分に活用されない。
そのため、同図(a)の場合に比べれば、配管6からの振動荷重を支持する機能は若干劣る。
本実施形態では、荷重伝達部3を熱可塑性エラストマー、特にその突条3bについては、振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーで形成したが、これに加えて、本体壁3a、すなわち荷重伝達部3全体を、振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーで形成してももちろんかまわないし、逆に、荷重伝達部3全体を標準的あるいは汎用的な熱可塑性エラストマーで形成するようにかまわない。
上記後者の構成においては、荷重伝達部3の振動吸収機能(減衰機能)が低下するが、突条3bの形成材料である熱可塑性エラストマーの仕様や、突条3bの立体形状(配管6の周方向に沿った寸法、配管6の材軸方向に沿った寸法、高さなど)を適宜選定して該突条の圧縮剛性及びせん断剛性を調整することにより、圧力脈動との共振を回避して配管支持具1や配管6の振動低減を図ることが可能であり、その点での防振機能が発揮されることに何ら変わりはない。
また、本実施形態では、金属本体として、一対の連結部5,5の反対側となる部位(配管挿通部4の最下端部位)に断面欠損部14を設けてなる金属本体2としたが、これに代えて、同様の部位にヒンジ部を設けてなる金属本体で構成してもかまわない。
また、本実施形態では、補剛リブ8が設けられてなる配管挿通部4で本発明の配管挿通部を構成したが、金属本体のスプリングバックを例えば荷重伝達部の剛性で防止することができるのであれば、これに代えて、補剛リブのないフラットな配管挿通部で本発明の配管挿通部を構成してもかまわない。
また、本実施形態では、本発明に係る配管支持具を吊りバンドに適用したものとして説明したが、これに代えて、立てバンドにも適用できることは言うまでもない。
1 配管支持具
2 金属本体
3 荷重伝達部
3a 本体壁
3b 突条(突起)
4 配管挿通部
5,5 一対の連結部
6 配管
8 補剛リブ
10 溝
11 突条3bの先端面
14 断面欠損部
15,15 対向端面

Claims (3)

  1. 面外方向にかつ環状に湾曲形成された配管挿通部及び該配管挿通部の対向端部から放射方向にそれぞれ延設された互いに対向する一対の連結部からなる金属本体と、前記配管挿通部とその内側空間に挿通された配管との間で荷重伝達が行われるようにそれらの間に配置された樹脂材料からなる荷重伝達部とを備え、前記一対の連結部を所定の連結具を介して天井面若しくは上階床スラブ下面又は壁面に連結することにより、前記配管を支持できるようになっている配管支持具において、
    前記荷重伝達部を、前記配管の材軸を中心とした円筒状をなし前記配管の材軸に直交する横断面ではC字状をなすように前記一対の連結部の近傍に対向端面が前記材軸に沿って延設された本体壁と、該本体壁から前記材軸に向かって延びる形で周方向に離散配置され各先端面が前記配管の周面にそれぞれ当接されるように形成された複数の突起とで構成するとともに、前記本体壁を前記配管挿通部がインサート成形によって該本体壁に埋設されるように構成したことを特徴とする配管支持具。
  2. 前記荷重伝達部のうち、少なくとも前記突起を、振動吸収機能を備えた熱可塑性エラストマーで形成した請求項1記載の配管支持具。
  3. 前記本体壁を、前記対向端面が、前記配管挿通部が開いた状態では互いに離間し、閉じた状態では互いに当接するように構成した請求項1又は請求項2記載の配管支持具。
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GB1179187A (en) * 1966-09-16 1970-01-28 Kratzer F Mefa Duebel Gmbh A Securing Device.
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