JP2021123270A - シートスライド装置 - Google Patents

シートスライド装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021123270A
JP2021123270A JP2020019287A JP2020019287A JP2021123270A JP 2021123270 A JP2021123270 A JP 2021123270A JP 2020019287 A JP2020019287 A JP 2020019287A JP 2020019287 A JP2020019287 A JP 2020019287A JP 2021123270 A JP2021123270 A JP 2021123270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding contact
wall
wall portion
ball
extending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020019287A
Other languages
English (en)
Inventor
友亮 今村
Tomosuke Imamura
友亮 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Original Assignee
Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Imasen Electric Industrial Co Ltd filed Critical Imasen Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2020019287A priority Critical patent/JP2021123270A/ja
Publication of JP2021123270A publication Critical patent/JP2021123270A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】外力等に対する強度を維持しつつ軽量化を図り得る構成を提供する。【解決手段】ロアレール20とアッパーレール30との間に介在する複数のボールは、第1ボール41が底壁21及び一側外壁部22aの連結部24aと一側第1摺接部33aとに対して転動するように配置され、第2ボール42が底壁21及び他側外壁部22bの連結部24bと他側第1摺接部33bとに対して転動するように配置され、第3ボール43が一側外壁部22a及び一側延出部23aの連結部25aと一側第2摺接部34aとに対して転動するように配置され、第4ボール44が他側外壁部22b及び他側延出部23bの連結部25bと他側第2摺接部34bとに対して転動するように配置される。そして、一側延出部23aは、一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、他側延出部23bは、他側外壁部22bの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成される。【選択図】図4

Description

本発明は、車両用のシートを前後に調整するためのシートスライド装置に関するものである。
従来、車両用のシートを前後に調整するためのシートスライド装置として、例えば、下記特許文献1に示す車両用シートスライド装置が知られている。この車両用シートスライド装置は、ロアレールとアッパーレールとの間にボール状の大小の転動体を複数備えた前後一対のリテーナがそれぞれ介在することで、ロアレールに対するアッパーレールの円滑な相対移動が確保されるように構成されている。
特開2015−083425号公報
ところで、シートスライド装置の軽量化を図る場合に、単にロアレールやアッパーレールを薄板化すると、車両シートを介してアッパーレールに作用する外力等に対する強度が不足してしまうという問題がある。また、例えば、軽量化を図るためにロアレールやアッパーレールの断面形状が相似形となるように小型化しようとしても、ロック部材や操作部材等の内部構成部品があるために更なる小型化を図れない場合がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外力等に対する強度を維持しつつ軽量化を図り得る構成を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、
車体(B)に固定されるロアレール(20)と、
シート(S)に固定されるとともに前記ロアレールに対し摺動自在に設けられるアッパーレール(30)と、
前記ロアレールと前記アッパーレールとの間に介在する複数のボール(41〜44)と、
を備えるシートスライド装置(10)であって、
前記ロアレールは、スライド方向に伸びる底壁(21)と、前記底壁を介して対向する一側外壁部(22a)及び他側外壁部(22b)と、前記一側外壁部の上端から内方に延出する一側延出部(23a)と、前記他側外壁部の上端から内方に延出する他側延出部(23b)と、を備え、
前記複数のボールのうち、第1ボール(41)は、前記底壁と前記一側外壁部との連結部に対して転動するように配置され、第2ボール(42)は、前記底壁と前記他側外壁部との連結部に対して転動するように配置され、第3ボール(43)は、前記一側外壁部と前記一側延出部との連結部に対して転動するように配置され、第4ボール(44)は、前記他側外壁部と前記他側延出部との連結部に対して転動するように配置され、
前記アッパーレールは、スライド方向に伸びる上壁(31)と、前記上壁を介して対向し前記一側外壁部と他側外壁部との間に位置する一側内壁部(32a)及び他側内壁部(32b)と、前記一側内壁部の下端から外方に延出して前記第1ボールに摺接する一側第1摺接部(33a)と、前記他側内壁部の下端から外方に延出して前記第2ボールに摺接する他側第1摺接部(33b)と、前記一側第1摺接部の外端から上方に延出して前記第3ボールに摺接する一側第2摺接部(34a)と、前記他側第1摺接部の外端から上方に延出して前記第4ボールに摺接する他側第2摺接部(34b)と、を備え、
前記一側延出部は、前記一側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、
前記他側延出部は、前記他側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成されることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、ロアレールとアッパーレールとの間に介在する複数のボールは、第1ボールが底壁及び一側外壁部の連結部と一側第1摺接部とに対して転動するように配置され、第2ボールが底壁及び他側外壁部の連結部と他側第1摺接部とに対して転動するように配置され、第3ボールが一側外壁部及び一側延出部の連結部と一側第2摺接部とに対して転動するように配置され、第4ボールが他側外壁部及び他側延出部の連結部と他側第2摺接部とに対して転動するように配置される。そして、一側延出部は、一側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、他側延出部は、他側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成される。
衝突等によってシートを介してアッパーレールにロアレールと剥離させる剥離方向の外力が作用したために、他側第1摺接部と第2ボールとの摺接部位を回転中心としてアッパーレールが押し上げられることで、アッパーレールの一側第2摺接部の上端がロアレールの一側延出部に接触する場合を想定する。請求項1の発明では、一側延出部は、一側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成されるため、一側第2摺接部の上端が接触する一側延出部での位置を一側押上げ位置とするとき、この一側押上げ位置と上記摺接部位との距離を、一側延出部が一側外壁部の上端から底壁に対して平行となるように延出する場合と比較して、長くすることができる。このように、一側押上げ位置と摺接部位との距離を長くできるため、同じ剥離方向の外力が作用する場合でも、一側第2摺接部の上端が一側延出部を押し上げる力を小さくすることができる。同様に、アッパーレールに作用する剥離方向の外力によってアッパーレールの他側第2摺接部の上端が他側押上げ位置にてロアレールの他側延出部を押し上げる場合でも、その押し上げる力を小さくすることができる。すなわち、同じ板厚のアッパーレール及びロアレールであれば従来形状よりも強度を向上させることができるので、軽量化を図るために板厚を薄くしても必要な強度を維持することができる。したがって、外力等に対する強度を維持しつつ軽量化を図り得るシートスライド装置を実現することができる。
請求項2の発明では、一側内壁部は、一側第1摺接部と第1ボールとの摺接部位がより外方に位置するように、下端を一側延出部に向けて広げて形成され、他側内壁部は、他側第1摺接部と第2ボールとの摺接部位がより外方に位置するように、下端を他側延出部に向けて広げて形成される。
これにより、一側内壁部の下端と上記一側押上げ位置との距離が短くなるので、一側第2摺接部の上端が一側延出部を押し上げる際に、一側内壁部と一側第1摺接部との連結部に生じる力を小さくすることができる。同様に、他側内壁部の下端と上記他側押上げ位置との距離が短くなるので、他側第2摺接部の上端が他側延出部を押し上げる際に、他側内壁部と他側第1摺接部との連結部に生じる力を小さくすることができる。したがって、外力等に対する強度を向上させることができる。
請求項3の発明では、アッパーレールに剥離方向の外力が作用したために一側第2摺接部の上端が一側延出部に接触する場合に、当該上端が接触する一側延出部での位置を一側押上げ位置とするとき、底壁には、一側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも一側外壁部側が底上げされるように一側段部が形成される。
これにより、一側押上げ位置での押し上げ力は、当該一側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に設けられる一側段部に対して、底上げされた一側外壁部側を持ち上げるように作用する。このため、上記外力によってロアレールの一側外壁部及び一側延出部が内方に向けて変位しやすくなり、上記外力によってロアレールの一側外壁部及び一側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
請求項4の発明では、アッパーレールに剥離方向の外力が作用したために他側第2摺接部の上端が他側延出部に接触する場合に、当該上端が接触する他側延出部での位置を他側押上げ位置とするとき、底壁には、他側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも他側外壁部側が底上げされるように他側段部が形成される。このようにしても、請求項3の発明と同様に、上記外力によってロアレールの他側外壁部及び他側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
第1実施形態に係るシートスライド装置の概略構成を示す側面図である。 図1のシートスライド装置の分解斜視図である。 図1のシートスライド装置の断面図である。 図3のシートスライド装置に対して剥離方向の外力が作用した際の作用力及び作用点等を説明する説明図である。 従来構造のシートスライド装置に対して剥離方向の外力が作用した際の作用力及び作用点等を説明する説明図である。 図4及び図5から特定される本実施形態に係るシートスライド装置と従来構造のシートスライド装置との剥離時に作用する力等の違いを説明する図表である。 図4及び図5から特定される本実施形態に係るシートスライド装置と従来構造のシートスライド装置とについて、外力と変位との関係を示すグラフである。 変形例に係るシートスライド装置の要部を示す断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るシートスライド装置について図を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、シートスライド装置10は、車両用シートSを車体Bに対して前後摺動可能に支持するもので、主に、車体Bに固定されるロアレール20と、車両用シートSに固定されるとともにロアレール20に対し摺動自在に設けられるアッパーレール30と、ロック部材50及び傾動部材60と、をそれぞれ一対備えるとともに(図1および図2には一方のみを記載する)、上記一対の傾動部材60を傾動させるための操作レバー70とを備えている。
図2及び図3に示すように、ロアレール20は、スライド方向に伸びるように車体Bに固定される底壁21と、底壁21を介して対向する一側外壁部22a及び他側外壁部22bと、一側外壁部22aの上端から内方に延出する一側延出部23aと、他側外壁部22bの上端から内方に延出する他側延出部23bと、を備え、一側と他側とが対称となるように構成されている。底壁21には、一側外壁部22a側が底上げされるような一側段部21aと他側外壁部22b側が底上げされるような他側段部21bとが設けられる。一側段部21aは、後述する一側押上げ位置P2よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも一側外壁部22a側が底壁21の中央部と略平行に底上げされるように形成される。また、他側段部21bは、後述する他側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも他側外壁部22b側が底壁21の中央部と略平行に底上げされるように形成される。
一側延出部23aは、その基部側が一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて延出し、その先端側が一側外壁部22aに沿って垂れ下がるように湾曲して形成されている。また、他側延出部23bは、その基部側が他側外壁部22bの上端から内方であって上方に向けて延出し、その先端側が一側外壁部22aに沿って垂れ下がるように湾曲して形成されている。他側延出部23bには、ロック部材50のロック爪53(後述する)に係脱可能な切欠き23cが等間隔に複数設けられている(図2参照)。
ロアレール20とアッパーレール30との間には、前後に配置される一側リテーナ40a及び他側リテーナ40bによって保持された複数種類のスチールボールが介在するように配置されており(図2参照)、これら各スチールボールが転動することで、ロアレール20及びアッパーレール30が車両前後方向に相対的に摺動できるようになっている。
複数のスチールボールのうち、第1のスチールボール(以下、単に、第1ボール41ともいう)は、一側リテーナ40aの下部によって、底壁21と一側外壁部22aとの連結部24aに対して転動するように配置されている。また、第2のスチールボール(以下、単に、第2ボール42ともいう)は、他側リテーナ40bの上部によって、底壁21と他側外壁部22bとの連結部24bに対して転動するように配置されている。また、第3のスチールボール(以下、単に、第3ボール43ともいう)は、一側リテーナ40aの下部によって、一側外壁部22aと一側延出部23aとの連結部25aに対して転動するように一対配置されている。また、第4のスチールボール(以下、単に、第4ボール44ともいう)は、他側リテーナ40bの上部によって、他側外壁部22bと他側延出部23bとの連結部25bに対して転動するように一対配置されている。なお、図3等では、便宜上、一側リテーナ40a及び一側リテーナ40aの図示を省略している。
図2及び図3に示すように、アッパーレール30は、スライド方向に伸びる上壁31と、一側内壁部32a及び他側内壁部32bと、一側第1摺接部33a及び他側第1摺接部33bと、一側第2摺接部34a及び他側第2摺接部34bと、を備え、一側と他側とが対称となるように構成されている。一側内壁部32a及び他側内壁部32bは、上壁31を介して対向するように上壁31の端部からそれぞれ垂下し、ロアレール20との組み付け時に一側外壁部22aと他側外壁部22bとの間に位置するように形成されている。一側第1摺接部33aは、一側内壁部32aの下端から上方であって外方に向けて延出して第1ボール41に摺接するように形成されている。他側第1摺接部33bは、他側内壁部32bの下端から上方であって外方に向けて延出して第2ボール42に摺接するように形成されている。一側第2摺接部34aは、その基部側にて一側第1摺接部33aの外端から一側内壁部32aに沿うように上方に延出し、その先端側の湾曲部にて第3ボール43に摺接するように形成されている。他側第2摺接部34bは、その基部側にて他側第1摺接部33bの外端から他側内壁部32bに沿うように上方に延出し、その先端側の湾曲部にて第4ボール44に摺接するように形成されている。
特に、本実施形態では、一側内壁部32a及び他側内壁部32bは、下端が外方(互いに離れる方向)に向けて広がるように形成されている。より具体的には、一側内壁部32aは、一側第1摺接部33aと第1ボール41との摺接部位がより外方に位置するように、下端を一側延出部23aに向けて広げて形成されている。また、他側内壁部32bは、他側第1摺接部33bと第2ボール42との摺接部位がより外方に位置するように、下端を他側延出部23bに向けて広げて形成されている。他側内壁部32b及び他側第1摺接部33bには、ロック状態におけるロック部材50のロック爪53に接触しないように複数の切欠部が設けられている。
このように構成されるロアレール20及びアッパーレール30は、前後の一側リテーナ40a及び他側リテーナ40bによって保持された各ボール41〜44が転動可能に介在した状態で、上壁31と底壁21とが対向し、一側第1摺接部33a及び一側第2摺接部34aが一側外壁部22a及び一側延出部23aによって形成される空間に入り込み、他側第1摺接部33b及び他側第2摺接部34bが他側外壁部22b及び他側延出部23bによって形成される空間に入り込むようにして組み付けられる。この組み付け状態では、各リテーナ40a,40bによって保持された各ボール41〜44により、ロアレール20とアッパーレール30とは車両前後方向に円滑に摺動できるようになる。
ロック部材50は、アッパーレール30とロアレール20とを相対移動不能に固定(ロック)するためのロック機構である。このロック部材50は、図3からわかるように、アッパーレール30の上壁31にリベット51等により固定されるブラケット52に対してピンを中心に回動(変位)可能に構成されており、この回動に応じてロアレール20の各切欠き23cの一部に対して係脱する複数のロック爪53が形成されている。また、ロック部材50は、ピンに設けられたロックスプリングにより、ロック爪53がアッパーレール30の上記切欠部に挿入する方向(以下、ロック回動方向ともいう)に常時付勢されている。
傾動部材60は、操作レバー70の操作に応じてロック部材50を回動(変位)させる機能を有するもので、アッパーレール30の上壁31に固定されるプレートのピンを中心に傾動可能に支持されている。
操作レバー70は、上記一対の傾動部材60をそれぞれ傾動させることで、ロック部材50のロック爪53とロアレール20の各切欠き23cとを係脱させて、ロック部材50によるアッパーレール30及びロアレール20のロック状態とそのロック状態を解除するロック解除状態とを切り替え可能に構成されている。
次に、本実施形態の特徴的構成について図面を参照して説明する。
本実施形態では、シートスライド装置10の軽量化を目的としてロアレール20やアッパーレール30の板厚を薄くしても必要な強度を維持するため、一側延出部23aは、その基部側が一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、他側延出部23bは、その基部側が他側外壁部22bの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成されている。そして、一側内壁部32a及び他側内壁部32bは、上述したように下端が外方に向けて広がるように形成されている。このように形成される理由について、図面を参照して詳述する。
以下の説明では、図4に示すように、衝突等によってシートのブラケットSbを介してアッパーレール30にロアレール20と剥離させる剥離方向の外力が作用したために、他側第1摺接部33bと第2ボール42との摺接部位を回転中心P1としてアッパーレール30が押し上げられることで、アッパーレール30の一側第2摺接部34aの上端がロアレール20の一側延出部23aに接触する場合を想定している。このとき、一側第2摺接部34aの上端が接触する一側延出部23aでの位置を一側押上げ位置P2とする。
また、比較例として、図5に示すように、従来構造のシートスライド装置110に、ブラケットSbを介して上記外力が作用した場合を想定する。このシートスライド装置110は、アッパーレール130の一側内壁部132aの下端と他側内壁部132bの下端とが外方に広がっておらず、ロアレール120の一側延出部123a及び他側延出部123bは、底壁121に沿うように内方に向けて延出するように形成されている。図5では、上記外力に応じてアッパーレール130が押し上げられた際に回転中心となる他側第1摺接部133bと第2ボール42との摺接部位をP1o、一側第2摺接部134aの上端が接触する一側延出部123aでの位置を一側押上げ位置P2oとして図示している。なお、本実施形態に係るシートスライド装置10は、ロアレール20及びアッパーレール30の板厚(例えば、1.2mm)が、従来構造のシートスライド装置110の板厚(例えば、1.4mm)よりも薄くなるように形成されている。
従来構造のシートスライド装置110では、図5に示すように、ブラケットSbに作用する外力Fは、回転中心P1oまわりに距離L1で作用する外力F1として変換でき、このモーメントが回転中心P1oから一側押上げ位置P2oまでの距離L2で一側延出部123aを押し上げる押し上げ力F2として作用する。そして、一側第2摺接部134aの上端が一側延出部123aを押し上げる際に、一側内壁部132aと一側第1摺接部133aとの連結位置となる反力作用位置P3oに、上記押し上げ力F2に応じた反力が作用する。
一方、本実施形態に係るシートスライド装置10では、図4に示すように、ブラケットSbに作用する外力Fは、他側第1摺接部33bと第2ボール42との摺接部位である回転中心P1まわりに距離L1で作用する外力F1として変換でき、このモーメントが回転中心P1から一側押上げ位置P2までの距離L2で一側延出部23aを押し上げる押し上げ力F2として作用する。そして、一側第2摺接部34aの上端が一側延出部23aを押し上げる際に、一側内壁部32aと一側第1摺接部33aとの連結位置となる反力作用位置P3に、上記押し上げ力F2に応じた反力が作用する。
ここで、図6を参照して、本実施形態に係るシートスライド装置10に作用する力と従来構造のシートスライド装置110に作用する力との違いについて説明する。なお、図6では、従来構造のシートスライド装置110での値を基準値「1」として記載し、本実施形態に係るシートスライド装置10での値を、上記基準値との比率で記載している。
本実施形態に係るシートスライド装置10と従来構造のシートスライド装置110とを比較すると、他側内壁部32bの下端が外方に向けて広がるように形成されているために、図6に示すように、シートスライド装置10に関する距離L1及び外力F1は、シートスライド装置110に関する距離L1及び外力F1よりも僅かに大きくなる。その一方で、シートスライド装置10に関する距離L2は、他側内壁部32bの下端が外方に向けて広がるとともに一側延出部23aの基部側が一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成されているため、シートスライド装置110に関する距離L2よりも大きくなる。そうすると、関係式F1×L1=F2×L2が成立することから、一側延出部23aを押し上げる押し上げ力F2を、一側延出部123aを押し上げる押し上げ力F2よりも小さくすることができる(図6のF2「0.921」参照)。
さらに、一側内壁部32aの下端が一側延出部23aに向けて広がるように形成されることから、シートスライド装置10に関する一側押上げ位置P2から反力作用位置P3までの距離L3が、シートスライド装置110に関する一側押上げ位置P2oから反力作用位置P3oまでの距離L3よりも短くなる(図6参照)。このため、上記押し上げ力F2に応じて一側内壁部32aと一側第1摺接部33aとの連結部に作用する反力を、シートスライド装置110よりも小さくすることができる。
同様に、アッパーレール30に作用する剥離方向の外力によって、一側第1摺接部33aと第1ボール41との摺接部位を回転中心としてアッパーレール30が押し上げられて他側第2摺接部34bの上端がロアレール20の他側延出部23bを押し上げる場合でも、その押し上げる力を小さくでき、他側内壁部32bと他側第1摺接部33bとの連結部に生じる反力を小さくすることができる。
特に、本実施形態では、一側段部21aは、図4に示すように、一側押上げ位置P2よりも内方となる位置を起点に(図4の符号L4参照)、当該起点よりも一側外壁部22a側が底上げされるように底壁21に形成されている。これにより、一側押上げ位置P2での押し上げ力F2は、当該一側押上げ位置P2よりも内方となる位置を起点に設けられる一側段部21aに対して、底上げされた一側外壁部22a側を持ち上げるように作用する。このため、上記外力によってロアレール20の一側外壁部22a及び一側延出部23aが内方に向けて変位しやすくなる。逆に、一側押上げ位置P2よりも外方となる位置を起点に段部が設けられているか段部自体が無いとすると、上記押し上げ力F2は、ロアレール20の一側外壁部22a及び一側延出部23aが外方に向かうように剥離させるための力として作用してしまう。このように、一側段部21aが底壁21に形成されることで、上記外力によってロアレール20の一側外壁部22a及び一側延出部23aが内方に向けて変位しやすくなり、上記外力によってロアレール20の一側外壁部及び一側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
同様に、他側段部21bは、図4からわかるように、他側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも他側外壁部22b側が底上げされるように底壁21に形成されている。これにより、一側段部21aと同様に、上記外力によってロアレール20の他側外壁部22b及び他側延出部23bが内方に向けて変位しやすくなり、上記外力によってロアレール20の他側外壁部及び他側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
次に、上述のように構成される板厚1.2mmのシートスライド装置10と従来構造の板厚1.4mmのシートスライド装置110との強度比較について、図7を参照して説明する。なお、図7では、外力Fを徐々に増加させた際の、上記シートスライド装置10の所定の部位の変位をX1、上記シートスライド装置110の同じ所定の部位の変位をX2として図示している。
上述したブラケットSbに作用する外力F(N)を徐々に増加させた際のシートスライド装置の変位X(mm)について、シートスライド装置10とシートスライド装置110とで計測した計測結果を図7に示す。この図7からわかるように、シートスライド装置10及びシートスライド装置110は、ほぼ同じ外力Fで剥離していることがわかる(図7の符号Fm参照)。すなわち、板厚を1.4mmから1.2mmに薄くしたとしても、本実施形態のシートスライド装置10の構造を採用することで、板厚変更前に対して同等の強度を維持することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るシートスライド装置10では、ロアレール20とアッパーレール30との間に介在する複数のボールは、第1ボール41が底壁21及び一側外壁部22aの連結部24aと一側第1摺接部33aとに対して転動するように配置され、第2ボール42が底壁21及び他側外壁部22bの連結部24bと他側第1摺接部33bとに対して転動するように配置され、第3ボール43が一側外壁部22a及び一側延出部23aの連結部25aと一側第2摺接部34aとに対して転動するように配置され、第4ボール44が他側外壁部22b及び他側延出部23bの連結部25bと他側第2摺接部34bとに対して転動するように配置される。そして、一側延出部23aは、一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、他側延出部23bは、他側外壁部22bの上端から内方であって上方に向けて延出するように形成される。
これにより、一側押上げ位置P2と回転中心P1となる摺接部位との距離L2を、一側延出部が一側外壁部の上端から底壁に対して平行となるように延出する場合と比較して、長くすることができる。このように、一側押上げ位置P2と摺接部位との距離L2を長くできるため、同じ剥離方向の外力が作用する場合でも、一側第2摺接部34aの上端が一側延出部23aを押し上げる力F2を小さくすることができる。同様に、アッパーレール30に作用する剥離方向の外力によってアッパーレール30の他側第2摺接部34bの上端が他側押上げ位置にてロアレール20の他側延出部23bを押し上げる場合でも、その押し上げる力を小さくすることができる。すなわち、同じ板厚のアッパーレール及びロアレールであれば従来形状よりも強度を向上させることができるので、軽量化を図るために板厚を薄くしても必要な強度を維持することができる。したがって、外力等に対する強度を維持しつつ軽量化を図り得るシートスライド装置を実現することができる。
特に、一側内壁部32aは、一側第1摺接部33aと第1ボール41との摺接部位がより外方に位置するように、下端を一側延出部23aに向けて広げて形成され、他側内壁部32bは、他側第1摺接部33bと第2ボール42との摺接部位がより外方に位置するように、下端を他側延出部23bに向けて広げて形成される。
これにより、一側内壁部32aの下端と上記一側押上げ位置P2との距離L3が短くなるので、一側第2摺接部34aの上端が一側延出部23aを押し上げる際に、一側内壁部32aと一側第1摺接部33aとの連結部に生じる力を小さくすることができる。同様に、他側内壁部32bの下端と上記他側押上げ位置との距離が短くなるので、他側第2摺接部34bの上端が他側延出部23bを押し上げる際に、他側内壁部32bと他側第1摺接部33bとの連結部に生じる力を小さくすることができる。したがって、外力等に対する強度を向上させることができる。
さらに、底壁21には、一側押上げ位置P2よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも一側外壁部22a側が底上げされるように一側段部21aが形成されるため、上記外力によってロアレールの一側外壁部及び一側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
同様に、底壁21には、他側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも他側外壁部22b側が底上げされるように他側段部21bが形成されるため、上記外力によってロアレール20の他側外壁部及び他側延出部が外方に向かうような剥離が抑制されるので、外力等に対する強度を向上させることができる。
本実施形態の変形例として、一側内壁部及び他側内壁部は、一側第1摺接部33aや他側第1摺接部33bに連結する下端まで上壁31から垂下するように形成されてもよい。具体的には、例えば、図8に示すシートスライド装置10aにおける一側内壁部32c及び他側内壁部32dのように、一側第1摺接部33aや他側第1摺接部33bに連結する下端まで上壁31から垂下するように形成されても、一側延出部23aや他側延出部23bによって、上述したように外力等に対する強度の向上を図ることができる。
また、底壁21に設けられる一側外壁部22a側の段部は、一側段部21aのように上記起点よりも一側外壁部22a側が底壁21の中央部と略平行となるように底上げされて形成されることに限らず、例えば、図8に例示する一側段部21cのように、一側外壁部22a側が傾斜状に底上げされて形成されてもよい。同様に、底壁21に設けられる他側外壁部22b側の段部は、図8に例示する他側段部21dのように、他側外壁部22b側が傾斜状に底上げされて形成されてもよい。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態及び変形例等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)一側延出部23aは、上述したように湾曲して形成されることに限らず、一側押上げ位置P2と回転中心P1となる摺接部位との距離L2を長くできるように、例えば、その基部側が一側外壁部22aの上端から内方であって上方に向けて直線状に傾斜して延出するように形成されてもよい。
(2)他側延出部23bは、上述したように湾曲して形成されることに限らず、他側押上げ位置と回転中心となる摺接部位との距離を長くできるように、例えば、その基部側が他側外壁部22bの上端から内方であって上方に向けて直線状に傾斜して延出するように形成されてもよい。
(3)リテーナに保持されるボールとして、上述したスチールボール(41〜44)に代えて、ローラー等の他の転動体を採用してもよい。
10,10a…シートスライド装置
20…ロアレール
21…底壁
21a,21c…一側段部
21b,21d…他側段部
22a…一側外壁部
22b…他側外壁部
23a…一側延出部
23b…他側延出部
30…アッパーレール
31…上壁
32a…一側内壁部
32b…他側内壁部
33a…一側第1摺接部
33b…他側第1摺接部
34a…一側第2摺接部
34b…他側第2摺接部
40a…一側リテーナ
40b…他側リテーナ
41…第1ボール
42…第2ボール
43…第3ボール
44…第4ボール

Claims (4)

  1. 車体に固定されるロアレールと、
    シートに固定されるとともに前記ロアレールに対し摺動自在に設けられるアッパーレールと、
    前記ロアレールと前記アッパーレールとの間に介在する複数のボールと、
    を備えるシートスライド装置であって、
    前記ロアレールは、スライド方向に伸びる底壁と、前記底壁を介して対向する一側外壁部及び他側外壁部と、前記一側外壁部の上端から内方に延出する一側延出部と、前記他側外壁部の上端から内方に延出する他側延出部と、を備え、
    前記複数のボールのうち、第1ボールは、前記底壁と前記一側外壁部との連結部に対して転動するように配置され、第2ボールは、前記底壁と前記他側外壁部との連結部に対して転動するように配置され、第3ボールは、前記一側外壁部と前記一側延出部との連結部に対して転動するように配置され、第4ボールは、前記他側外壁部と前記他側延出部との連結部に対して転動するように配置され、
    前記アッパーレールは、スライド方向に伸びる上壁と、前記上壁を介して対向し前記一側外壁部と他側外壁部との間に位置する一側内壁部及び他側内壁部と、前記一側内壁部の下端から外方に延出して前記第1ボールに摺接する一側第1摺接部と、前記他側内壁部の下端から外方に延出して前記第2ボールに摺接する他側第1摺接部と、前記一側第1摺接部の外端から上方に延出して前記第3ボールに摺接する一側第2摺接部と、前記他側第1摺接部の外端から上方に延出して前記第4ボールに摺接する他側第2摺接部と、を備え、
    前記一側延出部は、前記一側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成され、
    前記他側延出部は、前記他側外壁部の上端から内方であって上方に向けて延出するように形成されることを特徴とするシートスライド装置。
  2. 前記一側内壁部は、前記一側第1摺接部と前記第1ボールとの摺接部位がより外方に位置するように、下端を前記一側延出部に向けて広げて形成され、
    前記他側内壁部は、前記他側第1摺接部と前記第2ボールとの摺接部位がより外方に位置するように、下端を前記他側延出部に向けて広げて形成されることを特徴とする請求項1に記載のシートスライド装置。
  3. 前記アッパーレールに剥離方向の外力が作用したために前記一側第2摺接部の上端が前記一側延出部に接触する場合に、当該上端が接触する前記一側延出部での位置を一側押上げ位置とするとき、
    前記底壁には、前記一側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも前記一側外壁部側が底上げされるように一側段部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートスライド装置。
  4. 前記アッパーレールに剥離方向の外力が作用したために前記他側第2摺接部の上端が前記他側延出部に接触する場合に、当該上端が接触する前記他側延出部での位置を他側押上げ位置とするとき、
    前記底壁には、前記他側押上げ位置よりも内方となる位置を起点に、当該起点よりも前記他側外壁部側が底上げされるように他側段部が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のシートスライド装置。
JP2020019287A 2020-02-07 2020-02-07 シートスライド装置 Pending JP2021123270A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019287A JP2021123270A (ja) 2020-02-07 2020-02-07 シートスライド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019287A JP2021123270A (ja) 2020-02-07 2020-02-07 シートスライド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021123270A true JP2021123270A (ja) 2021-08-30

Family

ID=77458080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020019287A Pending JP2021123270A (ja) 2020-02-07 2020-02-07 シートスライド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021123270A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023008091A1 (ja) 2021-07-28 2023-02-02 キヤノン株式会社 送電装置、受電装置、制御方法、およびプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023008091A1 (ja) 2021-07-28 2023-02-02 キヤノン株式会社 送電装置、受電装置、制御方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5873630A (en) Rotary-cam type reclining device
JP4923513B2 (ja) 車両用シートスライド装置
US7665703B2 (en) Seat device for vehicle
US20040222347A1 (en) Seat track for vehicles
US10434902B2 (en) Seat track
JP2021123270A (ja) シートスライド装置
US20170253151A1 (en) Seat reclining apparatus
JP2011245956A (ja) シートスライド装置
US20220118887A1 (en) Memory module and seat mounting structure with easy entry module
EP2292462B1 (en) Slide Structure of Vehicle Seat
JP2003252086A (ja) シートスライド装置
JP2002154355A (ja) シートスライド装置
JP5505317B2 (ja) 車両用シート装置
JP2005225262A (ja) シートスライド装置
JP4234470B2 (ja) シートスライド装置
CN110636780B (zh) 椅子
JP3886701B2 (ja) シートトラック
JP7400630B2 (ja) フロアロック解除機構
JPH04201636A (ja) 車両用シートスライド装置
JP4253554B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP4763425B2 (ja) 車両用スライドアジャスタ
JP4351076B2 (ja) シートスライド装置
JP7064140B2 (ja) ロアレールの製造方法
KR20180040383A (ko) 콘솔 암레스트의 슬라이딩 구조
JP7450562B2 (ja) シートスライド装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240123