JP2021119311A - パーキング機構 - Google Patents
パーキング機構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021119311A JP2021119311A JP2020013382A JP2020013382A JP2021119311A JP 2021119311 A JP2021119311 A JP 2021119311A JP 2020013382 A JP2020013382 A JP 2020013382A JP 2020013382 A JP2020013382 A JP 2020013382A JP 2021119311 A JP2021119311 A JP 2021119311A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parking
- cam
- rod
- range
- rotated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
Abstract
【課題】 トランスミッションケースの内部空間におけるレイアウト設計の自由度を高める。【解決手段】 駆動軸に連結されたパーキングギヤと、支持部を有しパーキングレンジ位置と非パーキングレンジ位置との間で回動されるマニュアルプレートと、支持部に支持される被支持部を有しマニュアルプレートの回動に連動して軸方向へ移動されるパーキングロッドと、パーキングロッドに支持されパーキングロッドに伴って移動可能な第1のカムと、第1のカムの移動により回動される第2のカムと、パーキングギヤに噛合可能な噛合部を有し第2のカムの回動によって回動されるパーキングポールとを備え、第1のカムと第2のカムの一方に挿入部が設けられ他方に挿入部が挿入される被挿入孔が形成され、第1のカムの移動により挿入部の被挿入孔に対する挿入量が変化され、挿入部の被挿入孔に対する挿入量の変化に応じて第2のカムの回動量が変化される。【選択図】図1
Description
本発明は車両の駆動軸に連結されたパーキングギヤをロックするためのパーキング機構の技術分野に関する。
自動変速機を有する車両においては、シフトレバーの操作によりパーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)等のレンジの選択が行われる。また、パーキングスイッチの操作によりパーキングレンジの選択が行われる車両もある。
パーキングレンジは、車両を停止状態に維持するレンジであり、シフトレバー等によりパーキングレンジへの選択操作が行われると、駆動軸の回転が規制されて駆動輪の回転が不能な状態にされる。
パーキングレンジへの遷移及びパーキングレンジの解除は、パーキング機構が動作されることにより行われる。パーキング機構は、駆動軸に連結されたパーキングギヤと、パーキングギヤに噛合される噛合部が設けられパーキングギヤの回転を規制するパーキングポールと、シフトレバー等の操作に応じて動作されるマニュアルプレートと、マニュアルプレートに連動して移動されパーキングポールを動作させるカム部が設けられたパーキングロッドとを有している。
パーキングレンジへの選択操作が行われると、マニュアルプレートが所定の方向へ回動され、マニュアルプレートの回動に連動してパーキングロッドが軸方向における所定の方向へ移動され、カム部がパーキングポールに作用することによりパーキングポールがパーキングギヤに近付く方向へ回動され、噛合部がパーキングギヤに噛合されてパーキングギヤの回転が規制される。パーキングギヤの回転が規制されると、駆動軸の回転が規制されて駆動輪の回転が不能な状態にされ、パーキングレンジへの遷移が行われる。
逆に、パーキングレンジ以外への選択操作が行われると、マニュアルプレートが上記とは逆方向へ回動され、マニュアルプレートの回動に連動してパーキングロッドが軸方向における上記とは逆方向へ移動され、カム部のパーキングポールに対する作用が解除され、パーキングポールがパーキングギヤから離隔する方向へ回動され、噛合部のパーキングギヤへの噛合が解除されてパーキングギヤに対する回転の規制が解除される。パーキングギヤに対する回転の規制が解除されると、駆動軸に対する回転の規制が解除されて駆動輪の回転が可能な状態にされ、パーキングレンジ以外の非パーキングレンジへの遷移が行われる。
このようなパーキング機構には、パーキングロッドのカム部に大径部と小径部が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。パーキングロッドの移動に伴ってカム部がパーキングポールに対して小径部から大径部まで摺動されると、大径部がリターンスプリングの付勢力に反してパーキングポールを押し上げることによりパーキングポールが回動され、噛合部がパーキングギヤに噛合されてパーキングレンジへの遷移が行われる。一方、パーキングロッドの移動に伴ってカム部がパーキングポールに対して大径部から小径部まで摺動されると、リターンスプリングの付勢力により大径部のパーキングポールに対する押し上げが解除されてパーキングポールが回動され、噛合部のパーキングギヤに対する噛合が解除されて非パーキングレンジへの遷移が行われる。
ところが、上記のようなパーキンキング機構においては、パーキングポールにカム部の大径部又は小径部の一方が作用している状態において、パーキングロッドの軸方向において大径部又は小径部の一方がパーキングポールからマニュアルプレート側と反対側に突出した状態で位置される。したがって、パーキングロッドの移動空間として大径部又は小径部がパーキングポールから突出する空間が必要とされ、その分、トランスミッションケースの内部空間がパーキング機構により占有され、トランスミッションケースの内部空間に配置される各部品の形状や大きさに制約が生じレイアウト設計の自由度が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、トランスミッションケースの内部空間におけるレイアウト設計の自由度を高めることを目的とする。
本発明に係るパーキング機構は、駆動軸に連結されたパーキングギヤと、支持部を有し車両がパーキングレンジに遷移するパーキングレンジ位置と車両が非パーキングレンジに遷移する非パーキングレンジ位置との間で回動されるマニュアルプレートと、前記支持部に支持される被支持部を有し前記マニュアルプレートの回動に連動して軸方向へ移動されるパーキングロッドと、前記パーキングロッドに支持され前記パーキングロッドに伴って移動可能な第1のカムと、前記第1のカムの移動により回動される第2のカムと、前記パーキングギヤに噛合可能な噛合部を有し前記第2のカムの回動によって前記噛合部が前記パーキングギヤに噛合されるパーキング位置と前記噛合部が前記パーキングギヤから離隔する非パーキング位置との間で回動されるパーキングポールとを備え、前記第1のカムと前記第2のカムの一方に挿入部が設けられ他方に前記挿入部が挿入される被挿入孔が形成され、前記第1のカムの移動により前記挿入部の前記被挿入孔に対する挿入量が変化され、前記挿入部の前記被挿入孔に対する挿入量の変化に応じて前記第2のカムの回動量が変化されるものである。
これにより、パーキングロッドの軸方向への移動に伴って第1のカムが移動され被挿入孔に挿入部が挿入されることにより第2のカムが回動されパーキングポールがパーキング位置と非パーキング位置との間で回動される。
第2に、上記した本発明に係るパーキング機構においては、前記パーキングロッドの軸方向における一端部が被ガイド部として設けられ、前記第2のカムに前記被ガイド部が挿入されるガイド孔が形成されることが望ましい。
これにより、パーキングロッドが移動されるときに被ガイド部がガイド孔に挿入され、挿入部が被挿入孔に案内される。
第3に、上記した本発明に係るパーキング機構においては、前記第1のカムが前記パーキングロッドに対して前記パーキングロッドの軸方向へ移動可能にされ、前記第1のカムを前記パーキングロッドの軸方向において前記第2のカムに近づく方向へ付勢するコイルバネが設けられることが望ましい。
これにより、パーキングロッドに第2のカムに近づく方向への力が付与された状態において、第1のカムの第2のカムに近づく方向への移動が規制された場合に、コイルバネが圧縮されてパーキングロッドが第1のカムに対して第2のカムに近づく方向へ移動される。
第4に、上記した本発明に係るパーキング機構においては、前記挿入部に螺合部が設けられ、前記被挿入孔を形成する内周面に螺溝部が形成され、前記螺合部と螺溝部が螺合されることにより前記挿入部が前記被挿入孔に挿入されることが望ましい。
これにより、第1のカムが移動されて螺合部が螺溝部に螺合されることにより、第2のカムが回動される。
第5に、上記した本発明に係るパーキング機構においては、前記挿入部が前記被挿入孔に転動可能な金属球を有するボールネジ機構により挿入されることが望ましい。
これにより、挿入部の被挿入孔に対する挿入量が変化するときに金属球が転動される。
第6に、上記した本発明に係るパーキング機構においては、前記パーキングロッドの軸方向とは異なる方向への移動を規制する規制部が設けられることが望ましい。
これにより、規制部によってパーキングロッドの軸方向とは異なる方向への移動が規制される。
本発明によれば、パーキングロッドの軸方向への移動に伴って第1のカムが移動され被挿入孔に挿入部が挿入されることにより第2のカムが回動されパーキングポールがパーキング位置と非パーキング位置との間で回動される。したがって、パーキングロッドの動作に伴う第1のカムの動作と第1のカムの動作に応じた第2のカムの動作とによりパーキングポールが回動されるため、パーキングロッドの長さを短くすることができると共にパーキングロッドと第1のカムとを第2のカムよりマニュアルプレート側と反対側に突出させない構成にすることが可能になる。これにより、トランスミッションケースの内部空間を効率的に利用することが可能となるため、レイアウト設計の自由度を高めることができる。
以下に、本発明のパーキング機構を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。
以下の説明にあっては、パーキングロッドの軸方向におけるマニュアルプレート側を前方としパーキングギヤ側を後方として前後上下左右の方向を示すものとする。ただし、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
<パーキング機構の構成>
パーキング機構1は、車両における自動変速機構を備えた動力伝達装置に設けられている。
パーキング機構1は、車両における自動変速機構を備えた動力伝達装置に設けられている。
車両においては、運転者等がシフトレバーの操作を行うことにより、パーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)等のレンジの選択が行われる。また、パーキングスイッチの操作によりパーキングレンジの選択が行われる車両もある。
パーキングレンジは、車両を停止させておくためのレンジであり、リバースレンジは車両を後進走行させるためのレンジであり、ニュートラルレンジはエンジン等の動力源からの駆動軸への動力伝達を遮断するレンジであり、ドライブレンジは車両を前進走行させるためのレンジである。パーキングレンジとニュートラルレンジは非走行レンジに相当し、リバースレンジとドライブレンジは走行レンジに相当する。
シフトレバーにはパーキングレンジとリバースレンジとニュートラルレンジとドライブレンジを選択するためのシフト位置がそれぞれ定められており、パーキングレンジの選択はシフトレバーがパーキングシフト位置に操作されることにより行われる。
パーキング機構1は、駆動軸100に連結されたパーキングギヤ2と、パーキングギヤ2に噛合可能なパーキングポール3と、マニュアルシャフト101に連結されたマニュアルプレート4と、マニュアルプレート4に支持されたパーキングロッド5と、パーキングロッド5に伴って移動可能な第1のカム6と、第1のカム6の移動により回動されパーキングポール3を回動させる第2のカム7とを有している(図1及び図2参照)。
パーキングギヤ2は平ギヤであり外周部がギヤ部2aとして設けられている。パーキングギヤ2は中心部が駆動軸100に連結されている。したがって、パーキングギヤ2は車両の走行時に駆動軸100の回転に伴って回転され、車両の非走行時には回転が停止される。駆動軸100は図示しないデファレンシャル機構等を介して図示しない駆動輪に連結されている。
パーキングポール3は長手方向が左右方向にされ、一端部が支点部3aとして設けられ、他端部が被作用部3bとして設けられている。パーキングポール3の長手方向における支点部3aと被作用部3bの中間部には噛合部3cが設けられている。
支点部3aには軸方向が前後方向にされた支軸102が連結され、支軸102は軸方向における両端部がトランスミッションケースに支持されている。したがって、パーキングポール3は支軸102を支点として被作用部3bが略上下方向へ変位する方向へ回動される。
噛合部3cは上方に突出された形状にされ、パーキングギヤ2の下側に位置されている。パーキングポール3は、パーキングギヤ2に近付く方向へ回動されることにより噛合部3cがパーキングギヤ2に噛合され、パーキングギヤ2から離隔する方向へ回動されることにより噛合部3cのパーキングギヤ2との噛合が解除される。
支軸102にはリターンスプリング8が支持されている。リターンスプリング8は、例えば、捩じりコイルバネであり、コイル部8aとコイル部8aに連続する一対の腕部8b、8bとを有している。コイル部8aには支軸102が挿通され、一方の腕部8bがパーキングポール3に係合され、他方の腕部8bがトランスミッションケースの図示しないバネ受部に支持されている。したがって、リターンスプリング8によってパーキングポール3には噛合部3cがパーキングギヤ2から離隔する回動方向への付勢力が付与されている。
マニュアルプレート4は略左右方向を向く板状に形成され、マニュアルシャフト101が結合された回動支点部4aと外縁部において凹凸状に形成されたレンジ保持部4bとを有している。
回動支点部4aはマニュアルシャフト101の一端部に結合されている。マニュアルシャフト101は他端部が図示しないケーブル等の接続部材を介して、例えば、図示しないシフトレバーと接続され、シフトレバーの操作に応じて軸回り方向へ回動される。したがって、マニュアルプレート4は、シフトレバーの操作に応じてマニュアルシャフト101と一体になって回動される。
レンジ保持部4bは複数の凹部を有し、例えば、パーキングレンジ、ニュートラルレンジ、ドライブレンジ、リバースレンジに対応した凹部が順に並んで形成され、各凹部に図示しないディテントスプリングの係合部が係合されることによりレンジが保持される。マニュアルプレート4において、レンジ保持部4bのうちパーキングレンジに対応した凹部にディテントスプリングの係合部が係合された状態がパーキングレンジ位置とされ、それ以外の凹部にディテントスプリングの係合部が係合された状態が非パーキングレンジ位置とされる。
マニュアルプレート4には支持部9が形成されている。支持部9は、マニュアルシャフト101の中心とレンジ保持部4bとを結ぶ方向へ延びる長穴状に形成されている。
パーキングロッド5は、軸方向が前後方向にされ、前端部に被支持部10が設けられ、被支持部10の一部が支持部9に挿入されることによりマニュアルプレート4に支持されている。パーキングロッド5の後端部は被ガイド部11として設けられ、被ガイド部11には第1のカム6が挿通されて支持されている。
パーキングロッド5の軸方向における中間部にはフランジ状のバネ結合部5aが設けられている。
パーキングロッド5の軸方向における中間部にはフランジ状のバネ結合部5aが設けられている。
被支持部10は、ブロック状に形成された結合部10aと結合部10aからパーキングロッド5の軸方向と直交する方向へ突出された挿入突部10bとを有している。被支持部10は挿入突部10bが支持部9に挿入され、マニュアルプレート4の回動時に挿入突部10bが支持部9に沿って相対的に変位されることにより、パーキングロッド5がマニュアルプレート4の回動に連動して軸方向へ移動される。
第1のカム6は、前後方向を向き中心がパーキングロッド5の中心軸と一致された円環状の底面部12と底面部12の外周部から後方へ突出された周面部13とを有している。底面部12の内側の空間は貫通孔14として形成され、貫通孔14にパーキングロッド5の被ガイド部11が挿通されることにより、第1のカム6がパーキングロッド5にパーキングロッド5の軸方向へ移動可能に支持されている。被ガイド部11は先端が第1のカム6の後端よりも後方に位置されている。
第1のカム6における内側の空間は被挿入孔15として形成され、被挿入孔15を形成する周面である周面部13の内周面には螺溝部16が形成されている。
パーキングロッド5にはバネ結合部5aと第1のカム6の間にコイルバネ17が支持されている。コイルバネ17は、前端部がバネ結合部5aに結合され後端部が第1のカム6の底面部12に結合されている。コイルバネ17としては、例えば、圧縮コイルバネが用いられ、第1のカム6はコイルバネ17によってパーキングロッド5の軸方向において後方へ付勢されている。
パーキングロッド5の軸方向における前端部とバネ結合部5aとの間には、図示しないベース部からそれぞれ側方に突出された規制部18、18が上下に離隔して設けられている。
規制部18、18は、軸方向が左右方向にされた円柱状にされ、周面部がパーキングロッド5に接触された状態でパーキングロッド5の上方と下方にそれぞれ位置されている。規制部18、18は、パーキングロッド5が軸方向へ移動されるときにパーキングロッド5の摺動により回転される。なお、規制部18は、パーキングロッド5の上下方向におけるどちらか一方に設けられていてもよく、三つ以上が設けられていてもよい。
規制部18、18が設けられることにより、パーキングロッド5の軸方向とは異なる方向への移動が規制される。したがって、パーキングロッド5の軸方向とは異なる方向への不必要な移動が防止されるため、パーキング機構1の安定した動作状態を確保することができる。また、規制部18、18が回転可能にされることにより、パーキングロッド5の軸方向への移動が円滑に行われるため、パーキング機構1の動作の円滑化を図ることができる。
第2のカム7は、パーキングポール3における被作用部3bの下方且つ第1のカム6の後方に位置され長手方向が略左右方向にされた横長のベース部19とベース部19の長手方向における一端部から前方に突出された円筒状の挿入部20とを有している。第2のカム7は図示しないカム支持部に挿入部20の中心軸を回動軸として回動可能な状態で支持されている。ベース部19の長手方向における他端部は作用部19aとして設けられている。
挿入部20は中心軸がパーキングロッド5の中心軸と一致され被挿入孔15に挿入可能にされている。挿入部20は外周面に螺合部21を有している。第1のカム6がパーキングロッド5の軸方向への移動に伴って移動され螺合部21が螺溝部16と螺合されることにより、挿入部20が被挿入孔15に挿入される。挿入部20の内部空間は前後に貫通されたガイド孔22として形成され、被ガイド部11がガイド孔22に挿入可能にされている。ガイド孔22の前端部は前方に向かうに従って径が大きくなる傾斜部22aとして形成されている。
<パーキング機構の動作>
次に、上記のように構成されたパーキング機構1の動作を、非パーキングレンジとしてリバースレンジが選択された場合を例として説明する(図2乃至図7参照)。
次に、上記のように構成されたパーキング機構1の動作を、非パーキングレンジとしてリバースレンジが選択された場合を例として説明する(図2乃至図7参照)。
以下の説明においては、ディテントスプリングの一部を係合部30として示す。係合部30はマニュアルプレート4のレンジ保持部4bに形成された各凹部に係合される部分である。
リバースレンジが選択された状態においては、係合部30がレンジ保持部4bのリバースレンジに対応する凹部に係合され、マニュアルプレート4が非パーキングレンジ位置に保持されている(図2参照)。パーキングロッド5は移動方向において最も前方に移動された状態で位置され、挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量は最も小さい状態にされている。このとき、パーキングポール3はリターンスプリング8の付勢力によって第2のカム7のベース部19に押し付けられた状態で最も下方に回動された状態にされている(図3参照)。したがって、パーキングポール3が非パーキング位置に保持され、噛合部3cがパーキングギヤ2から離隔されている。
シフトレバー等によりパーキングレンジへの選択操作が行われると、マニュアルシャフト101が回動され、マニュアルプレート4がパーキングレンジ位置まで回動され係合部30がレンジ保持部4bのパーキングレンジに対応する凹部に係合される(図4参照)。マニュアルプレート4がパーキングレンジ位置まで回動されることにより、挿入突部10bが支持部9に沿って相対的に変位されパーキングロッド5が後方へ移動される。パーキングロッド5の後方への移動に伴って第1のカム6がパーキングロッド5の軸方向において第2のカム7に近づく方向へ移動され、螺合部21と螺溝部16が螺合され挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量が大きくされる。螺合部21と螺溝部16が螺合され挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量が大きくされることにより、第2のカム7がパーキングギヤ2に近づく方向へ回動される(図5参照)。第2のカム7が回動されることにより作用部19aによってパーキングポール3の被作用部3bがリターンスプリング8の付勢力に反して押し上げられ、パーキングポール3がパーキング位置まで回動され、噛合部3cがパーキングギヤ2に噛合される。したがって、パーキングギヤ2の回転が規制され、車両がパーキングレンジに遷移される。
一方、シフトレバー等によりパーキングレンジからリバースレンジへの選択操作が行われると、マニュアルシャフト101が上記とは逆方向へ回動されマニュアルプレート4が非パーキングレンジ位置まで回動され、係合部30がレンジ保持部4bのリバースレンジに対応する凹部に係合される。マニュアルプレート4が非パーキングレンジ位置へ向けて回動されることにより、挿入突部10bが支持部9に沿って上記とは反対の方向へ相対的に変位されパーキングロッド5が前方へ移動される。パーキングロッド5の前方への移動に伴って第1のカム6がパーキングロッド5の軸方向において第2のカム7から離隔する方向へ移動され、挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量が小さくされる。挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量が小さくされることにより、第2のカム7が上記とは反対方向へ回動される。第2のカム7が回動されると、リターンスプリング8の付勢力によってパーキングポール3が非パーキング位置へ向けて回動される。パーキングポール3が非パーキング位置まで回動されると、噛合部3cのパーキングギヤ2に対する噛合が解除される。したがって、パーキングギヤ2に対する回転の規制が解除され、車両がリバースレンジに遷移される。
上記のように、パーキング機構1にあっては、パーキングロッド5の軸方向への移動に伴って第1のカム6が移動され被挿入孔15に挿入部20が挿入されることにより第2のカム7が回動されパーキングポール3がパーキング位置と非パーキング位置との間で回動される。したがって、パーキングロッド5の動作に伴う第1のカム6の動作と第1のカム6の動作に応じた第2のカム7の動作とによりパーキングポール3が回動されるため、パーキングロッド5の長さを短くすることができると共にパーキングロッド5と第1のカム6とを第2のカム7よりマニュアルプレート4側と反対側に突出させない構成にすることが可能になる。これにより、トランスミッションケースの内部空間を効率的に利用することが可能となるため、レイアウト設計の自由度を高めることができる。
また、パーキングロッド5の長さを短くすることができる分、パーキングロッド5が小型になり、パーキングロッド5がトランスミッションケースの内部空間における他の部材と干渉し難くなるため、他の部材との干渉を避けるためにパーキングロッド5を湾曲させる必要がなく、パーキングロッド5の強度を高めることができる。
さらに、パーキングロッド5が軸方向へ移動されることにより第2のカム7が回動されるため、走行中の慣性力によってパーキングロッド5に対して軸方向とは異なる方向への力が作用しても第2のカム7が回動されず、意図しないパーキングポール3の回動を防止することができる。また、パーキングロッド5に対して軸方向とは異なる方向への力が作用してもパーキングポール3が回動されないため、パーキングポール3をパーキング位置から非パーキング位置へ向かう方向へ付勢するリターンスプリング8の付勢力を小さくすることができ、パーキング機構1の製造コストの低減を図ることができる。
また、パーキング機構1においては、挿入部20に螺合部21が設けられ、被挿入孔15を形成する内周面に螺溝部16が形成され、螺合部21と螺溝部16が螺合されることにより挿入部20が被挿入孔15に挿入される。これにより、第1のカム6が移動され螺合部21と螺溝部16が螺合されることにより第2のカム7が回動される。したがって、簡素な構成により第2のカム7を回動させることができ、製造コストの高騰を来すことなくパーキング機構1の適切な動作状態を確保することができる。
さらに、パーキングロッド5の後端部が被ガイド部11として設けられ、第2のカム7の挿入部20に被ガイド部11が挿入されるガイド孔22が形成されている。これにより、パーキングロッド5が軸方向へ移動されるときに被ガイド部11がガイド孔22に挿入され、挿入部20が被挿入孔15に挿入される。したがって、挿入部20の被挿入孔15に対する安定した挿入状態を確保することが可能となり、第1のカム6と第2のカム7の動作の信頼性の向上を図ることができる。
また、被ガイド部11の先端が第1のカム6よりも後方に位置されている。これにより、
挿入部20の被挿入孔15に対する位置に拘らず被ガイド部11がガイド孔22に挿入された状態にすることが可能になる。したがって、パーキングロッド5の移動時に挿入部20が被挿入孔15に確実に案内され、挿入部20の被挿入孔15に対する安定した挿入状態を確保することができる。
挿入部20の被挿入孔15に対する位置に拘らず被ガイド部11がガイド孔22に挿入された状態にすることが可能になる。したがって、パーキングロッド5の移動時に挿入部20が被挿入孔15に確実に案内され、挿入部20の被挿入孔15に対する安定した挿入状態を確保することができる。
さらにまた、ガイド孔22は前端部が前方に向かうに従って径が大きくなる傾斜部22aとして形成されている。これにより、被ガイド部11が確実にガイド孔22に案内されるため、より効果的に挿入部20の被挿入孔15に対する安定した挿入状態を確保することができる。
なお、パーキング機構1において、パーキングギヤ2の回転位置とパーキングポール3の回動位置によっては、噛合部3cがギヤ部2aの歯先部に接触しパーキングポール3がパーキング位置まで回動されず、噛合部3cがパーキングギヤ2に噛合されないおそれがある(図6参照)。このとき、第2のカム7の回動がパーキングギヤ2によって規制されるため、第1のカム6のパーキングロッド5の軸方向における第2のカム7に近づく方向への移動が規制される。
しかし、上記のように構成されたパーキング機構1においては、第1のカム6がパーキングロッド5に対してパーキングロッド5の軸方向へ移動可能にされ、第1のカム6をパーキングロッド5の軸方向において第2のカム7に近づく方向へ付勢するコイルバネ17が設けられている。
これにより、パーキングロッド5に後方へ移動される力が付与された状態において、第1のカム6の第2のカム7に近づく方向への移動が規制された場合に、コイルバネが圧縮されてパーキングロッド5が第1のカム6に対して後方へ移動される(図7参照)。
したがって、第1のカム6の第2のカム7に近づく方向への移動が規制された場合においてもマニュアルプレート4がパーキングレンジ位置まで回動されるため、マニュアルプレート4及びシフトレバー等が運転者の意図する位置まで適正に動作され、パーキング機構1の安定した動作状態を確保することができる。
なお、上記したパーキング機構1においては、螺合部21と螺溝部16の間に転動可能にされた金属球23、23、・・・が設けられたボールネジ機構が用いられていてもよい(図8参照)。
ボールネジ機構が用いられることにより、挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量が変化するときに金属球23、23、・・・が転動される。したがって、挿入部20の被挿入孔15に対する挿入量の変化が円滑に行われ、第1のカム6と第2のカム7が円滑に動作されるため、パーキング機構1の動作の円滑化を図ることができる。
また、第1のカム6が第2のカム7に対して円滑に移動されることにより、パーキングロッド5を移動させるための力を小さくすることが可能となり、マニュアルプレート4を回動させる力を小さくすることができる。したがって、シフトレバーの操作に要する力を小さくすることができるため、シフトレバーの操作性の向上を図ることができる。
なお、上記のように構成されたパーキング機構1においては、第1のカム6に被挿入孔15が形成され第2のカム7に挿入部20が設けられた例を示したが、逆に第1のカムに挿入部が設けられ第2のカムに被挿入孔が形成されていてもよい。
100 駆動軸
101 マニュアルシャフト
1 パーキング機構
2 パーキングギヤ
3 パーキングポール
3c 噛合部
4 マニュアルプレート
5 パーキングロッド
6 第1のカム
7 第2のカム
9 支持部
10 被支持部
11 被ガイド部
12 底面部
13 周面部
15 被挿入孔
16 螺溝部
17 コイルバネ
18 規制部
20 挿入部
21 螺合部
22 ガイド孔
23 金属球
101 マニュアルシャフト
1 パーキング機構
2 パーキングギヤ
3 パーキングポール
3c 噛合部
4 マニュアルプレート
5 パーキングロッド
6 第1のカム
7 第2のカム
9 支持部
10 被支持部
11 被ガイド部
12 底面部
13 周面部
15 被挿入孔
16 螺溝部
17 コイルバネ
18 規制部
20 挿入部
21 螺合部
22 ガイド孔
23 金属球
Claims (6)
- 車両におけるパーキング機構であって、
駆動軸に連結されたパーキングギヤと、
支持部を有し車両がパーキングレンジに遷移するパーキングレンジ位置と車両が非パーキングレンジに遷移する非パーキングレンジ位置との間で回動されるマニュアルプレートと、
前記支持部に支持される被支持部を有し前記マニュアルプレートの回動に連動して軸方向へ移動されるパーキングロッドと、
前記パーキングロッドに支持され前記パーキングロッドに伴って移動可能な第1のカムと、
前記第1のカムの移動により回動される第2のカムと、
前記パーキングギヤに噛合可能な噛合部を有し前記第2のカムの回動によって前記噛合部が前記パーキングギヤに噛合されるパーキング位置と前記噛合部が前記パーキングギヤから離隔する非パーキング位置との間で回動されるパーキングポールとを備え、
前記第1のカムと前記第2のカムの一方に挿入部が設けられ他方に前記挿入部が挿入される被挿入孔が形成され、
前記第1のカムの移動により前記挿入部の前記被挿入孔に対する挿入量が変化され、
前記挿入部の前記被挿入孔に対する挿入量の変化に応じて前記第2のカムの回動量が変化される
パーキング機構。 - 前記パーキングロッドの軸方向における一端部が被ガイド部として設けられ、
前記第2のカムに前記被ガイド部が挿入されるガイド孔が形成された
請求項1に記載のパーキング機構。 - 前記第1のカムが前記パーキングロッドに対して前記パーキングロッドの軸方向へ移動可能にされ、
前記第1のカムを前記パーキングロッドの軸方向において前記第2のカムに近づく方向へ付勢するコイルバネが設けられた
請求項1又は請求項2に記載のパーキング機構。 - 前記挿入部に螺合部が設けられ、
前記被挿入孔を形成する内周面に螺溝部が形成され、
前記螺合部と前記螺溝部が螺合されることにより前記挿入部が前記被挿入孔に挿入される
請求項1、請求項2又は請求項3に記載のパーキング機構。 - 前記挿入部が前記被挿入孔に転動可能な金属球を有するボールネジ機構により挿入される
請求項4に記載のパーキング機構。 - 前記パーキングロッドの軸方向とは異なる方向への移動を規制する規制部が設けられた
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5に記載のパーキング機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020013382A JP2021119311A (ja) | 2020-01-30 | 2020-01-30 | パーキング機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020013382A JP2021119311A (ja) | 2020-01-30 | 2020-01-30 | パーキング機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021119311A true JP2021119311A (ja) | 2021-08-12 |
Family
ID=77195444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020013382A Pending JP2021119311A (ja) | 2020-01-30 | 2020-01-30 | パーキング機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021119311A (ja) |
-
2020
- 2020-01-30 JP JP2020013382A patent/JP2021119311A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10288165B2 (en) | Shift device | |
JP5328773B2 (ja) | ロック装置を備えた操作装置 | |
JP2005207570A (ja) | 車輌のレンジ切換え装置 | |
KR102484912B1 (ko) | 차량용 변속 장치 | |
JP4723918B2 (ja) | 車両用シフトレバー装置 | |
CN102878284A (zh) | 一种用于自动变速器的电动驻车机构 | |
US11441678B2 (en) | Vehicle parking lock mechanism | |
JP7157417B2 (ja) | パーキング機構 | |
CN108799492B (zh) | 驻车锁止机构及汽车 | |
JP6163827B2 (ja) | 車両用パーキング装置 | |
JP2021119311A (ja) | パーキング機構 | |
TW201006697A (en) | Key interlock system of vehicle equipped with automatic transmission | |
JP7168488B2 (ja) | パーキング機構 | |
JP3258139B2 (ja) | 自動変速機のパーキング機構 | |
JP7459785B2 (ja) | 車両用パーキングロック機構 | |
US20220018434A1 (en) | Vehicle parking lock mechanism | |
KR102522916B1 (ko) | 차량용 변속 장치 | |
JP2021024499A (ja) | パーキング機構 | |
CN111788414B (zh) | 用于控制机动车辆的传动装置的换挡器组件 | |
WO2019207914A1 (ja) | シフト装置 | |
JP7338580B2 (ja) | 車両用パーキングロック機構 | |
JP6449380B1 (ja) | パーキングロック機構 | |
US20240035561A1 (en) | Shift device | |
JP2020085223A (ja) | パーキングロック機構 | |
JP2021067356A (ja) | レンジ選択機構 |