JP2021119189A - ジストニアを治療するためのプリドピジンの使用 - Google Patents

ジストニアを治療するためのプリドピジンの使用 Download PDF

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Abstract

【課題】ジストニアに罹患した対象を治療する方法を提供する。【解決手段】ジストニアに罹患した対象を治療する方法であって、前記対象を治療するのに効果的な量のプリドピジンを含む医薬組成物を定期的に前記対象に投与することを含む、方法である。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2016年9月15日出願の米国特許仮出願第62/395,319号、2016年8月24日出願の同第62/379,175号の利益を主張する。これら出願のそれぞれの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願の全体を通して、種々の刊行物がそれらの筆頭著者と出版年で参照される。これら刊行物の完全な引用は、特許請求の範囲の直前の参考文献セクションに示されている。参考文献セクションに引用された刊行物の開示は、本明細書に記載の発明の時点における当該技術分野の状態をより完全に記載するために、参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
ジストニア
ジストニアは、異常な頻発することが多い反復運動、異常姿勢、または両方を生ずる主動筋および拮抗筋の持続的または間欠的筋肉収縮を特徴とする。ジストニー運動は、通常パターン化し、捻転性であり、また、振戦性の場合がある。ジストニアは多くの場合、意志行為により開始または悪化し、また、過剰筋活動に関連する。ジストニアは次の2つの軸:発症年齢、体内分布、時間的パターンおよび関連特徴(追加の運動障害または神経学的特徴)を含む臨床的特徴、ならびに神経系病理学および遺伝を含む病因学に沿って分類される(Albanese 2013a)。
ジストニアは、多くの場合、とる姿勢および関与する体領域の随意活動に依存して重症度が変化する動的状態である。症状は、隣接する筋肉に進行し、ジストニアの種類と位置により変化する。ジストニアの患者は、筋肉攣縮、筋痙攣、疼痛、視覚障害(閉瞼)、咀嚼、発話、または嚥下、協調運動障害、および異常な姿勢/歩行を経験する。このジストニアの特徴は、許容され得る臨床評価特性を有する評価尺度の開発を困難にしている(Albanese 2013a)。
ジストニアの臨床的特徴には、発症年齢(乳児期から後期成人期まで)、体内分布(限局性、分節性、または全身性)、および時間的パターン(静的または進行性および意志行為または日内変動に関連する変動性)が含まれる。ジストニアは、パーキンソニズムまたは間代性筋痙攣などの別の運動障害と分離または複合化することができ、またはその他の神経学的または全身症状と複合化することができる。小児期の発症を伴う孤立性ジストニアは、全身化する傾向があるが、一方、成人期に生じたジストニアは通常、限局性または分節性のままである。
ジストニアに関連する遺伝子変異の特定にも関わらず、これらの遺伝子バリアントの原因としての働きに関しては、不確定なまま残されている。多くの家族性ジストニアの症例および大部分の孤発性ジストニアの症例は、既知のジストニア遺伝子中で確認された変異では説明できない。単一遺伝子型の孤立および複合ジストニアは、Verbeek and Gasserの表1に示されている(Verbeek 2017)。遺伝性ジストニアに関与する追加の遺伝子はAlbaneseに記載されている(Albanese 2013a)。
ジストニアの分類は、時間と共に進化してきた。ジストニアの分類システムの変更は、種々の臨床症状および病因の理解を高めたという側面もあるが、特定の障害を一緒に分類することに対する利点および基準に関する様々な意見も増えている(Albanese 2013a)。
最もよくある遺伝性原発性ジストニアは、遺伝子変異(DYT1)に起因するDYT1ジストニアで、これは、トルシン(Torsin)Aと呼ばれるATP結合タンパク質中の欠陥を生じる遺伝子変異に起因する。トルシンAは、黒質(SN)、視床、小脳、海馬、および新線条体を含む成人ヒト脳中の特定のニューロン集団のニューロン細胞質で高レベルに発現する。欠陥トルシンAタンパク質は、筋肉運動および筋肉制御を調節するニューロンの通信の破壊を引き起こす(Ozelius 1997;Albanese 2006)。
DYT1ジストニアの最もよくある症状は、足、脚部または腕の不自然な姿勢を引き起こすジストニア筋肉収縮である。ジストニアは通常、最初に、書字または歩行などの特定の動作で明らかになる。時間と共に、多くの場合(しかし、例外なく)、収縮は特定ではない動作で明らかになり、他の体の領域に広がっていく。腕の位置の振戦を除いて、他の神経系の異常性は存在しない。疾患重症度は、同じ家族内でもかなり変化する。書痙だけが唯一の徴候の場合がある(Ozelius 1999)。
大抵の場合、DYT1ジストニア症状は、典型的には6歳くらいの幼児期における片足の内反尖足としての局所性ジストニアで始まる。ジストニアの不自然な姿勢はその後、10代の前半までに、年齢と共にその他の四肢および体幹筋肉に徐々に進行する。ジストニアは腕で始まる場合もある。同側性胸鎖乳突筋に沿った優位側の四肢の関与に関してジストニアに対する非対称性が存在する。これらの患者では、肢間の協調および移動運動は影響を受けない。さらに、これらの患者では、知的、精神的、および心理的な機能は、完全に無傷である(Ozelius 1997;Ozelius 1999;Albanese 2006)。
臨床的特徴に基づいて、DYT1ジストニアは、2つのタイプ:体肢および体幹ジストニアを有する姿勢型、またはジストニア姿勢に加えて激しいジスキネジー運動に関連する動作型、に分類できることが提案されている(Segawa 2014)。
プリドピジン
プリドピジン(4−[3−(メチルスルホニル)フェニル]−1−プロピルピペリジン)(以前にはACR16として知られていた)は、ハンチントン病の治療用として開発中の薬物である。プリドピジンは、運動亢進を抑制するか、または機能低下を改善することにより運動活性を調節することが示されている。プリドピジンの神経保護特性は、そのσ1受容体(S1R、結合IC50=約100nM)に対する高親和性が原因であることが示唆され、一方、プリドピジンの運動活性は、主に、ドーパミンD2受容体(D2R)(結合IC50=約10μM)に対する低親和性、アンタゴニスト活性により媒介され得る(Ponten 2010)。プリドピジンは、別の受容体にマイクロモル範囲の低親和性結合を示す。
S1Rは、小胞体(ER)シャペロンタンパク質であり、これは、脳における細胞分化、神経可塑性、神経保護および認知機能に関連付けられている。近年、ラット線条体のトランスクリプトーム分析により、プリドピジン治療は、BDNF、ドーパミン受容体1(D1R)、グルココルチコイド受容体(GR)、およびセリンートレオニンキナーゼプロテインキナーゼB(Akt)/フォスフォイノシチド3キナーゼ(PI3K)経路(ニューロン可塑性および生存を促進し、HDで障害性になることがわかっている)を活性化することが示された。さらに、プリドピジン遺伝子発現プロファイルは、Q175ノックイン(Q175KI)HDマウスモデルで、HD疾患遺伝子発現プロファイルの逆パターンを示した(Geva 2016)。プリドピジンはまた、神経芽腫細胞株中で、神経保護の脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌も、S1Rに依存して高める(Geva 2016)。
本発明は、ジストニアに罹患した対象を治療する方法を提供し、該方法は、対象を治療するのに効果的な量のプリドピジンを含む医薬組成物を定期的に対象に投与することを含む。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象を治療するのに使用するための薬物の製造のための、プリドピジンを提供する。
本発明はまた、ジストニアを治療するための有効量のプリドピジンを含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象の治療に使用するための、プリドピジンを含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、パッケージも提供し、該パッケージは、
a)一定量のプリドピジンを含む医薬組成物;および
b)ジストニアに罹患した対象を治療するための、医薬組成物の使用説明書、を含む。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象に投与するための、または対象への投与に使用するための治療用パッケージを提供し、該パッケージは、
a)1つまたは複数の単位用量であって、一定量のプリドピジンを含み、前記単位用量中の前記プリドピジンの量が、前記対象への投与時に、対象を治療するのに効果的である1つまたは複数の単位用量、および
b)完成品の医薬容器であって、前記単位用量または複数の単位用量を含み、さらに、前記対象の治療に際し前記パッケージの使用を指示するラベルを含むまたは具備する容器、を含む。
添付の図面を参照することにより、本発明をさらに説明する。以下の図面の簡単な説明および対応する図では、ハンチントン病統一評価尺度の総運動スコア(UHDRS TMS;TMS)、改訂版身体機能検査(mPPT)、個別TMSサブスケール、機能的およびその他の結果におけるベースラインからの変化の混合効果モデルによる反復測定データ解析法(MMRM)を用いて52週の期間を通して有効性を評価した。
患者の血液中のプリドピジン濃度(ng/ml;平均(+/−sd)測定値)。「Pre」は投与前を、「post」は投与後を意味する。V2は2回目来院、V3は3回目来院、などを意味する。Wk2は第2週を、Wk3は第3週、などを意味する。 患者の血液中のプリドピジン濃度(ng/ml)。定常状態での投与後(「Cmax」)(+/−sd)。 図1と図2に関しては、測定値の約40%の%変動係数(CV)は、この設定[投与後1〜2時間、患者集団、スパースサンプリング]に対し適切であると考えられる。真のサンプリング時間が考慮されれば、変動は少なくなると予測される。 プリドピジン投与によるベースライン(BL)からの総運動スコア(TMS)変化。90mg bid投与(丸)は、最大の治療効果を示した。TMSの減少は、改善を示す。下表1は、図3に対応するP値を示す。
Figure 2021119189
総運動スコア(TMS)−ベースラインからの変化(HARTおよびMermaiHD臨床試験における既存プラセボに対する90mgプリドピジンのbid)。26週で約6.5TMSポイントの差異が存在する。 図5aおよび5bは、TMSのベースラインからの変化を示す。図5a:HARTおよびMermaiHD臨床試験での既存プラセボを用いた場合、TMS(ベースラインからの変化)結果は、45mgプリドピジンのbidおよび90mgプリドピジンのbidの両方で顕著である。より小さい数字は、改善を示す。図5b:UHDRS−TMSの完全分析セットのベースラインからの変化の経時的にプロット。ベースライン値からの変化は、HARTおよびMermaiHDの変化と類似しているので、PRIDE−HDは、ベースラインからのTMS変化の前のデータを複製している。このグラフでは、ベースラインからのTMS変化の減少は、改善を示す。暗色のダイヤモンドマークのラインはプラセボであり、中空丸の暗色ラインは45mg bidであり、三角形マークの灰色ラインは67.5mg bidであり、ダイヤモンドマークの灰色ラインは90mg bidであり、正方形マークのラインは112.5mg bidである。90mg bid投与は、最大の治療効果を示した。 図6a〜6bを示す。異なる投与量のプリドピジンを投与した患者群の、12週(6a);20週(6b);26週(6c)での総ジストニア。Y軸はベースラインからのジストニアの変化である。全てのデータは、完全分析セットにおけるジストニアの変化の調整平均+SEを意味する。より小さい数字は、改善を示す。 図6cを示す。異なる投与量のプリドピジンを投与した患者群の、12週(6a);20週(6b);26週(6c)での総ジストニア。Y軸はベースラインからのジストニアの変化である。全てのデータは、完全分析セットにおけるジストニアの変化の調整平均+SEを意味する。より小さい数字は、改善を示す。 図7a〜7bを示す。図7a:12週目の四肢(UHDRSジストニア四肢);図7b:20週目の指タップおよび手回内・回外(P/S); 図7cを示す。図7c:26週目の指タップおよび手P/Sのジストニアの変化。指タップおよび手回内・回外は、指タッピング(両手の指をタップする能力で、5秒で15回の繰り返しが正常と見なされる)と手回内・回外(身体の両側で、手のひらが下を向くように前腕部と手を回転する(回内)および手のひらが上を向くように前腕部と手を回転する(回外)能力)との組み合わせである。 下記の表では、図に対応するデータおよびP値が提供される。Nは患者数を意味する。Wk26は、26週目の該当するスコアを意味する。Wk52は、52週目の該当するスコアを意味する。「Δ対プラセボ」は、プラセボに比べたスコアの差異、特に、当該群のベースラインからの平均変化と比べた、プラセボ群のベースラインからの平均変化の差異を意味する。「全体」は、疾患段階に関係なく、プリドピジン治療患者を意味する。Y−軸は、上記表で記載の特性のベースラインからの変化である。x−軸は投与量であり、Pは「プラセボ」、45は「45mg bid」、67.5は「67.5mg bid」、90は「90mg bid」および112.5は「112.5mg bid」を意味する。図では、改善は、グラフ下部からグラフの上端へ向かう方向である。 例えば、図8bは、示した患者群(すなわち、ベースラインで11〜13のTFCスコアを有する患者)のベースライン(0週目のプリドピジン投与の前)のスコアとプリドピジン投与の26週後のスコア(26週目)との間の、UHDRS TMSスコアの平均差異を示す。この図では、90mg bid投与量は、最大の改善を示す。理由は、そのデータポイントは、図中のほとんどのデータポイントの最上位であり、ベースラインに比べて、約8ポイントの改善(すなわち、ベースラインに比べて、26週目で−8UHDRS TMSスコア)を示すためである。図8bの説明の下の表は、90mg bid群が、11人の患者(「N」行)で、ベースラインで39.1の平均UHDRS TMSスコア(「ベースライン」の行)を有することを示す。図8bの説明の下の表はまた、ベースラインからの90mg bid群の変化(約−8、図に示すが表には示さず)は、プラセボからのプラセボ群の変化(約−2、図に示すが表には示さず)よりも6.15ポイント良好である(−6.15)ことを示す(「Δ対プラセボ]行)。さらに、図8bの説明の下の表は、90mg bid群のp値が、0.0361を示す(「p値」の行)。HD1は、11〜13のベースラインハンチントン病統一評価尺度の全機能的能力(UHDRS−TFC;TFC)スコアを有する初期段階ハンチントン病(HD)患者を意味する。HD2は、7〜10のベースラインUHDRS−TFCスコアスコアを有する初期段階HD患者を意味する。 図8a〜8fを示す。 図8a:全体の26週目のUHDRS TMSのベースラインからの変化。下表および図8aは、プラセボに比べて、26週目の全プリドピジン治療患者のUHDRS TMSの有意な改善を示さない。改善は、UHDRS TMSスコアのさらに大きい負の値により明らかにされる。
Figure 2021119189
図8b:段階1のBL TFC11〜13の26週目のUHDRS TMSのベースラインからの変化。(11〜13のベースライン全機能的能力(BL TFC)スコアを有するプリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSスコア)。11〜13のベースラインTFCスコアを有するHD患者は、通常、第1の段階(段階1)HD患者であると見なされる。下表および図8bは、プラセボに比べて、HD1プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSの改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8c:全体の52週目のUHDRS TMSのベースラインからの変化。下表および図8cは、プラセボに比べて、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMSの有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8d:段階1のBL TFC11〜13の52週目のUHDRS TMSのベースラインからの変化。下表および図8dは、HD1プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMSの改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8e:52週目のUHDRS TMS歩行およびバランスのベースラインからの変化。下表および図8eは、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMS歩行およびバランスの有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8f:段階1のBL TFC11〜13の52週目のUHDRS TMS歩行およびバランスのベースラインからの変化。下表および図8fは、プリドピジン治療HD1患者の52週目のUHDRS TMS歩行およびバランスの改善傾向を示し、45mg bidのプリドピジンを受けている患者では有意性がある。
Figure 2021119189
図8g〜8jを示す。 図8g:全体の26週目のUHDRS TMS舞踏病のベースラインからの変化。下表および図8gは、全プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS舞踏病の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8h:段階1のBL TFC11〜13の26週目のUHDRS TMS舞踏病のベースラインからの変化。下表および図8hは、HD1プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS舞踏病の改善傾向を示し、90mg bidのプリドピジンを受けている患者では有意性がある。
Figure 2021119189
図8i:全体の26週目のUHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表および図8iは、全プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSジストニアの改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8j:段階1のBL TFC11〜13の26週目のUHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表および図8jは、HD1プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSジストニアの改善傾向を示し、90mg bidのプリドピジンを受けている患者では有意性がある。
Figure 2021119189
図8k〜8pを示す。 図8k:52週目のUHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表および図8kは、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMSジストニアの改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8l:段階1のBL TFC11〜13の52週目のUHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表および図8lは、HD1プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMSジストニアの改善傾向を示し、45mg bidのプリドピジンを受けている患者では有意性がある。
Figure 2021119189
図8m:全体の26週目のUHDRS TMS不随意運動のベースラインからの変化。下表および図8mは、全プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS不随意運動の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8n:段階1のBL TFC11〜13の26週目のUHDRS TMS不随意運動のベースラインからの変化。下表および図8nは、45mg bid、67.5mg bidおよび90mg bidのプリドピジンを受けているHD1プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS不随意運動の有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図8o:52週目のUHDRS TMS不随意運動のベースラインからの変化。下表および図8oは、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMS不随意運動の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8q〜8tを示す。 図8p:段階1のBL TFC11〜13の52週目のUHDRS TMS不随意運動のベースラインからの変化。下表および図8pは、HD1プリドピジン治療患者、特に、45mg bidおよび90mg bid治療患者の52週目のUHDRS TMS不随意運動の改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8q:52週目のUHDRS TMS舞踏病除外のベースラインからの変化。下表および図8qは、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMS舞踏病除外の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8r:段階1のBL TFC11〜13の52週目のUHDRS TMS舞踏病除外のベースラインからの変化。下表および図8rは、HD1プリドピジン治療患者、特に、45mg bidおよび90mg bid治療患者の52週目のUHDRS TMS舞踏病除外の改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図8s:全体の26週目のUHDRS TMSジストニア除外のベースラインからの変化。下表および図8sは、全プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSジストニア除外の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図8t:段階1のBL TFC11〜13の26週目のUHDRS TMSジストニア除外のベースラインからの変化。下表および図8tは、HD1プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMSジストニア除外の改善傾向を示す。
Figure 2021119189
図9a〜9eは、26および52週目の患者群のUHDRS TMS指タップスコアの変化の棒グラフを示す。 図9a:UHDRS TMS指タップのベースラインからの変化。26週目。下表では、図9aに対応するP値が提供される。下表および図9aは、全プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS指タップの有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図9b:ベースライン全機能的能力(BL TFC)≧9およびCAG反復>44の患者の26週目のUHDRS TMS指タップのベースラインからの変化。下表では、図9bに対応するP値が提供される。下表および図9bは、45mg bidおよび112.5mg bidのプリドピジンで治療した、9以上のBL TFCおよびhtt遺伝子中に44個を超えるCAG反復を有する患者の、26週目のUHDRS TMS指タップの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9c:BL TFC≧9、CAG反復<44を有し、最軽症度TMSの3クォーター(BL TMSの最初の3クォーター)に相当する患者の26週目のUHDRS TMS指タップのベースラインからの変化。下表では、図9cに対応するP値が提供される。下表および図9cは、45mg bidおよび112.5mg bidのプリドピジンで治療した、9以上のBL TFCおよびhtt遺伝子中に44個未満のCAG反復を有する患者の、26週目のUHDRS TMS指タップの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9d:52週の治療を完了した患者について、26週目のUHDRS TMS指タップスコアにより測定した、UHDRS TMS指タップのベースラインからの変化。下表では、図9dに対応するP値が提供される。下表および図9dは、45mg bidのプリドピジンで治療し、52週目を完了した患者の、26週目のUHDRS TMS指タップの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9e:52週の治療を完了した患者について、52週目のUHDRS TMS指タップスコアにより測定した、UHDRS TMS指タップのベースラインからの変化。下表では、図9eに対応するP値が提供される。下表および図9eは、全プリドピジン治療患者の52週目のUHDRS TMS指タップの有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図9f〜9kを示す。 図9f:52週の治療を完了した患者について、26週目のスコアにより測定したUHDRS TMS指タッピング+手回内・回外のベースラインからの変化。下表では、図9fに対応するP値が提供される。下表および図9fは、45mg bidのプリドピジンで治療し、52週目を完了した患者の、26週目のUHDRS TMS指タップおよび手回内・回外の統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9g:52週の治療を完了した患者について、52週目のスコアにより測定したUHDRS TMS指タッピング+手回内・回外のベースラインからの変化。下表では、図9gに対応するP値が提供される。下表および図9gは、プリドピジン治療患者の26週目のUHDRS TMS指タップおよび手回内・回外の有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図9h:BL TFC≧7の患者の26週目の歩行およびバランススコアにより測定した、UHDRS TMS歩行およびバランスのベースラインからの変化。下表では、図9hに対応するP値が提供される。下表および図9hは、90mg bidのプリドピジン治療HD1およびHD2患者の26週目のUHDRS TMS歩行およびバランスの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9i:BL TFC≧7の患者の52週目の歩行およびバランススコアにより測定した、UHDRS TMS歩行およびバランスのベースラインからの変化。下表では、図9iに対応するP値が提供される。下表および図9iは、プリドピジン治療HD1およびHD2患者の52週目のUHDRS TMS歩行およびバランスの有意な改善を示さない。
Figure 2021119189
図9j〜9mは、26および52週目の患者群のUHDRS TMSジストニアスコアの変化の棒グラフを提供する。図9j:全患者の26週目のUHDRS TMSジストニアスコアで測定した、全体UHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表では、図9jに対応するP値が提供される。有意な改善は観察されない。
Figure 2021119189
図9k:BL TFC≧9およびCAG反復<44個の患者の26週目のUHDRS TMSジストニアスコアにより測定した、UHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表では、図9kに対応するP値が提供される。9以上のベースラインTFCを有する患者は、26週にわたる、45mg bid〜90mg bidのプリドピジンで、UHDRS TMSジストニアスコアの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9l〜9mを示す。 図9l:CAG反復<44個およびBL TMSの最初の3クォーターの患者の26週目のUHDRS TMSジストニアスコアにより測定した、UHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表では、図9lに対応するP値が提供される。最軽症度TMSの3クォーターに相当するベースラインTMSを有し、htt遺伝子中に44個未満のCAG反復を有する患者は、26週にわたる、45mg bid〜90mg bidのプリドピジンで、UHDRS TMSジストニアスコアの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図9m:BL TFC≧9およびCAG反復<44個およびBL TMSの最初の3クォーターの患者の26週目のUHDRS TMSジストニアスコアにより測定した、UHDRS TMSジストニアのベースラインからの変化。下表では、図9mに対応するP値が提供される。9以上のベースラインTFC、最軽症度TMSの3クォーターに相当するベースラインTMSを有し、htt遺伝子中に44個未満のCAG反復を有する患者は、26週にわたる、45mg bid、67.5mg bidおよび90mg bidのプリドピジンで、UHDRS TMSジストニアスコアの統計的に有意な改善を示す。
Figure 2021119189
図10a〜10bを示す。指タッピング(Q運動タップ測定)に関する一般的情報。図10aは、タッパーと共に、対象の腕の図を示す。図10bは、正常および異常タッピング測定値を示す。 図11a〜11bを示す。Q運動タップ測定は十分に検証された客観的尺度である。(Bechtel 2010)。 Q運動 タップ−速度−回数。90mgのプリドピジンのbid投与は、ベースラインからの一貫性のある改善を示した。90mgのプリドピジン bidのデータは、このグラフの上段の線で示され、プラセボのデータは、このグラフの下段の線で示されている。90mgプリドピジンのbidと、プラセボとのp値の差異は、4週目で0.0259、12週目で0.0365、および26週目で0.0056であった。タップ速度の増大は、改善を示す。Y軸の測定値の単位は、回数(Hz)である。 図13a〜13bを示す。 図13aおよび13b:Q運動 タップ速度 打鍵間隔(IOI)。90mgのプリドピジンのbid投与は、90mgのbidについて、ベースラインからの一貫性のある、有意な改善を示した。90mgのプリドピジンのbidのデータは、このグラフの下段の線で示され、プラセボのデータは、このブラフの上段の線で示されている。90mgのプリドピジンのbidと、プラセボとのp値の差異は、4週目で0.0342、12週目で0.0368、および26週目で0.0162であった。タップ間隔の減少は、改善を示す。図13aのY軸の測定値の単位は、回数(Hz)である。図13bは、タップ速度−打鍵間隔−MN−手−L(秒)の完全分析セットのベースラインからの経時的(週)な変化を示す。 図13c〜13fを示す。 図13c:運動制御の客観的薬力学的尺度における改善:52週目のFASの、Q運動:タップ速度−打鍵間隔−MN−手(秒)のベースラインからの変化。下表では、図13cに対応するデータおよびP値が提供される。45mgのbid治療患者で、改善傾向が確認された。
Figure 2021119189
図13d:運動制御の客観的薬力学的尺度における改善:プリドピジン治療HD1およびHD2患者の52週目のQ運動:タップ速度−打鍵間隔−MN−手(秒)のベースラインからの変化。下表では、図13dに対応するデータおよびP値が提供される。全治療群で、改善傾向が確認された。
Figure 2021119189
図13e:運動制御の客観的薬力学的尺度における改善:52週目のFASの、Q運動:回内−回外−回数−MN−手(Hz)のベースラインからの変化。下表では、図13eに対応するデータおよびP値が提供される。45mgのbid治療患者で、改善傾向が確認された。
Figure 2021119189
図13f:運動制御の客観的薬力学的尺度における改善:プリドピジン治療HD1およびHD2患者の52週目のQ運動:回内−回外−回数−MN−手(Hz)のベースラインからの変化。下表では、図13fに対応するデータおよびP値が提供される。45mgのbid治療患者で、改善傾向が確認された。
Figure 2021119189
HD1患者の経時的にプロットしたUHDRS−TMSのベースラインからの変化。暗色のダイヤモンドマークのラインはプラセボであり、中空丸マークのラインは45mg bidであり、三角形マークのラインは67.5mg bidであり、ダイヤモンドマークの灰色ラインは90mg bidであり、正方形マークのラインは112.5mg bidである。45mgのbidは、52週後のTMSスコアの改善を示す。Y軸は、TMSのベースラインからの変化、x軸は、週単位の治療時間である。(調整平均±SEM) ベースライン(BL)ジストニアスコア≧4を有する患者における、プラセボ、45mgプリドピジンのb.i.d.、67.5mgプリドピジンのb.i.d.、90mgプリドピジンのb.i.d.、または112.5mgプリドピジンのb.i.d.の投与52週後での比較。完全分析セットの範囲内で、26週目または52週目の患者に関して、プラセボおよび全実薬治療群におけるジストニアスコアのベースラインからの臨床的に有意な変化は、認められなかった(図示せず)。52週目に評価された4以上のベースライン総ジストニアスコアを有する患者において、全治療群に関し、ジストニアの方向性のある臨床的改善が認められ、45、67.5および90mg bid治療群で、最大の減少が観察された。 図16a〜16bを示す。 図16a:プラセボまたは45mgのプリドピジンのb.i.d.を用いた52週の治療を完了したベースライン(BL)ジストニアスコア≧4の患者の内で、BLから52週までのUHDRS TMSジストニアの変化に基づいて、奏効者(改善されたまたは無変化、例えば、変化≧0)または非応答者(悪化、変化<0)として分類されたパーセンテージ。 図16b:プラセボまたは45mgのプリドピジンのb.i.d.を用いた52週の治療を完了したベースライン(BL)ジストニアスコア4以上の患者の内で、BLから52週までのUHDRS TMSジストニアの変化に基づいて、奏効者(改善された、例えば、変化≧1)または非応答者(悪化または無変化<1)として分類されたパーセンテージ。 ジストニア項目の奏効者分析の結果(図16aおよび16b)は、プラセボ群に比較して、45mgのbid治療群のジストニア項目内のより高いパーセンテージの患者(図16aで、それぞれ、14人の患者[77.8%]および18人の患者[60.0%]ならびに図16bで、それぞれ66.7%および33.3%)が奏効者として分類されたことを示すことにより、改善に向けたこの傾向をさらに裏付ける。プラセボ群に比較して、45mgのbid治療群の舞踏病+ジストニア項目で類似の傾向が認められた(それぞれ、14人の患者[77.8%]および20人の患者[66.7%])。 ベースライン(BL)ジストニア(≧4)を有する、プラセボまたは45mgのプリドピジンのb.i.d.を受けた対象に関する、MermaiHD、HARTおよびPRIDE−HD試験からプールしたUHDRSジストニアスコアの経時的変化のプロット。26週目に、45mgのプリドピジンのb.i.d.を服用した患者は、プラセボ服用患者に比べて、ジストニアスコアの統計的に有意な改善を示した。この改善傾向は、52週目にも維持された。 プラセボまたは45mgのプリドピジンのb.i.d.を用いた52週の治療を完了したベースライン(BL)ジストニアスコア≧4のPRIDE−HD患者の内で、BLから52週までのUHDRS四肢ジストニアの変化に基づいて、奏効者(改善された、例えば、変化≧1)または非応答者(悪化または無変化<1)として分類されたパーセンテージ。 統計的に有意なより高いパーセンテージの患者が、プラセボ群に比べて、プリドピジン45mgのbid治療群中のUHDRS四肢ジストニア項目に対し、奏効者として分類された(それぞれ、36.7%および77.2%)。
本発明は、ジストニアに罹患した対象を治療する方法を提供し、該方法は、対象を治療するのに効果的な量のプリドピジンを含む医薬組成物を定期的に対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態では、対象は、ハンチントン病に罹患していない。
いくつかの実施形態では、対象は、ハンチントン病の対象ではない。
一実施形態では、ジストニアは、原発性ジストニアまたは孤立性ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、原発性全身性ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、遺伝的型の原発性ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、早期発症全身性ジストニアである。
一実施形態では、ジストニアは、捻転ジストニア−1(DYT1)ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、DYT6ジストニアまたはDYT−KMT2B(DYT28)ジストニアである。一実施形態では、DYT1ジストニアは、姿勢型ジストニアまたは動作型ジストニアである。
いくつかの実施形態では、ジストニアは、早期発症型ジストニアまたは晩発性ジストニアである。いくつかの実施形態では、ジストニアは、いくつの年齢でも顕在化する。いくつかの実施形態では、ジストニアは、早期発症全身性ジストニア(DYT1および非DYT1)である。
いくつかの実施形態では、ジストニアは、孤立性または複合ジストニアである。
いくつかの実施形態では、ジストニアは、二次性ジストニアまたは複合ジストニアである。
一実施形態では、ジストニアは、ドパ反応性ジストニア、ミオクローヌスジストニア、X連鎖ジストニアパーキンソニズム、または急性発症ジストニアパーキンソニズムである。
いくつかの実施形態では、ジストニアは、局所性ジストニア、分節性ジストニア、多巣性ジストニア、半身ジストニアまたは全身性ジストニアである。
一実施形態では、ジストニアは、発作性ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、作用特異性ジストニア(action−specific dystonia)または動作特異性ジストニア(task−specific dystonia)である。一実施形態では、ジストニアは、音楽家のジストニアである。
一実施形態では、ジストニアは、病理学が原因ではない。いくつかの実施形態では、病理学は、脳卒中、外傷性脳損傷、外傷、脳腫瘍、神経学的組織損傷、または神経学的組織変性である。
いくつかの実施形態では、ジストニアは音楽家のジストニア、ドパ反応性ジストニア、ミオクローヌスジストニア、発作性ジストニアおよびジスキネジア、X連鎖ジストニアパーキンソニズム、急性発症ジストニアパーキンソニズム、原発性ジストニア、二次性ジストニア(ハンチントンのジストニアを含む)、または心因性ジストニアである。
一実施形態では、ジストニアは、姿勢ジストニアである。別の実施形態では、ジストニアは、動作性ジストニアである。
ある実施形態では、対象は、遺伝子検査により、DYT1またはその他の原発性遺伝性型のジストニアであることが確証された。ある実施形態では、対象は、6より大きいBurke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度(BFMDRS)スコアを有する。
一実施形態では、対象は、染色体9q34上に位置するTOR1A(トルシンA)遺伝子のコード領域内に3塩基対インフレーム欠失を有する。
一実施形態では、対象は、認知機能障害に罹患していない。別の実施形態では、対象は、認知機能障害に罹患している。
ある実施形態では、プリドピジンの量は、対象のジストニアの1つまたは複数の症状のレベルを下げるまたは維持するのに効果的である。ある実施形態では、症状は、Burke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度またはジストニア統一評価尺度により測定される。別の実施形態では、症状は臨床全般印象(CGI)スケール、患者総合評価スコア、疼痛の視覚的アナログスコア、全体的反応の患者評価、Burke−Fahn−Marsdenスケール(BFMDS)、または健康関連生活の質スコア(EQ−5D、SF−36)により評価される。
一実施形態では、1つまたは複数の症状はジストニアである。
ある実施形態では、1つまたは複数の症状は、不随意四肢運動または筋肉収縮;四肢または体幹の捻転姿勢;四肢または体幹の異常固定姿勢;内反尖足;脚の内旋;腕の内旋;手、頭部、体幹または腕の振戦;足の引きずり;斜頸;書痙;および体幹および/または四肢のジストニアからなる群より選択される。
一実施形態では、プリドピジンの量は、臨床的に有意なジストニア症状の改善をもたらすのに効果的である。ある実施形態では、ジストニア症状の臨床的に有意な改善は、診療または臨床研究で使用される評価尺度で測定して、プリドピジンで治療されていないヒト患者に比べて、プリドピジンを投与された対象のベースラインからの少なくとも20%の変化である。ある実施形態では、診療または臨床研究で使用される評価尺度は、UHDRSスケールのジストニア項目またはBurke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度である。いくつかの実施形態では、ジストニア症状の臨床的に有意な改善は、例えば、UHDRSスケールのジストニア項目またはBFMDRSなどの診療または臨床研究で使用される評価尺度を用いて測定した場合、プラセボ治療患者(プリドピジンを受けていない患者)に比べて、プリドピジンを投与された対象のベースラインからの少なくとも20%の変化であると考えられる。いくつかの実施形態では、臨床的に有意な改善は、ベースラインからの少なくとも25%、ベースラインからの30%の変化、ベースラインからの40%の変化またはベースラインからの50%を超える変化である。
ある実施形態では、対象はヒト患者である。別の実施形態では、対象は哺乳動物である。一実施形態では、定期的投与は経口投与である。
ある実施形態では、1日当たり22.5〜315mgのプリドピジンが患者に投与される。別の実施形態では、1日当たり22.5mg、45mg、67.5mg、90mg、100mg、112.5mg、125mg、135mg、150mg、180mg、200mg、250mg、または315mgのプリドピジンが患者に投与される。
ある実施形態では、プリドピジンの量は、22.5mg、45mg、67.5mg、90mg、100mg、112.5mg、125mg、135mg、150mg、180mg、200mg、250mg、または315mgのプリドピジンの単位用量により投与される。
ある実施形態では、単位用量は1日1回投与される。
ある実施形態では、単位用量は1日2回以上投与される。別の実施形態では、単位用量は1日2回投与される。
ある実施形態では、プリドピジンは塩酸プリドピジンの形態である。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象の治療に使用するためのプリドピジンを提供する。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象の治療に使用するための薬物の製造のためのプリドピジンを提供する。
本発明はまた、ジストニアを治療するための有効量のプリドピジンを含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、プリドピジンを含む医薬組成物またはジストニアに罹患した対象を治療するのに使用するための医薬組成物を提供する。
本発明はまた、パッケージも提供し、該パッケージは、
a)一定量のプリドピジンを含む医薬組成物;および
b)ジストニアに罹患した対象を治療するための、医薬組成物の使用説明書、を含む。
本発明はまた、ジストニアに罹患した対象に投与するための、または対象への投与に使用するための治療用パッケージを提供し、該パッケージは、
a)1つまたは複数の単位用量であって、一定量のプリドピジンを含み、前記単位用量中の前記プリドピジンの量が、前記対象への投与時に、対象を治療するのに効果的である1つまたは複数の単位用量、および
b)完成品の医薬容器であって、前記単位用量または複数の単位用量を含み、さらに、前記対象の治療に際し前記パッケージの使用を指示するラベルを含むまたは具備する容器、を含む。
上記で述べた実施形態の組合せもまた、本発明の範囲内に入る。
本明細書で開示のそれぞれの実施形態は、他の開示された各実施形態のそれぞれにも適用可能であることが意図されている。例えば、本明細書に記載の各種要素の全ての組み合わせは、本発明の範囲内にある。加えて、パッケージングの実施形態および医薬組成物の実施形態に記述される要素は、本明細書に記載の方法および使用の実施形態においても使用可能である。
医薬組成物
本発明による使用のための化合物は、原料化合物の形態で投与することができるが、必要に応じて、活性成分を生理学的に許容される塩の形態で、1種または複数のアジュバント、賦形剤、担体、緩衝剤、希釈剤、および/または他の慣用的な医薬助剤と共に医薬組成物中に導入することが好ましい。
ある実施形態では、本発明は、1種または複数の医薬的に許容可能な担体、および必要に応じ、当該技術において既知で、使用されている治療的および/または予防的成分と共に、活性化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を含有する医薬組成物を提供する。担体は、他の製剤成分と適合性であり、そのレシピエントに対して有害でないという意味で「許容可能」でなければならない。
本発明の医薬組成物は、目的の治療に適した任意の好都合な経路で投与され得る。好ましい投与経路には、経口投与、特に錠剤、カプセル、糖衣錠、粉末、または液体の形態で、および非経口投与、特に、皮膚、皮下、筋肉内、または静脈内の注射が含まれる。本発明の医薬組成物は、目的の製剤に適した標準の方法および従来の技術を使用することにより、当業者が製造することができる。所望であれば、活性成分の持続放出を与えるように適合された組成物を用いてよい。
製剤化および投与の技術に関するさらなる詳細は、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,PA)の最新版で見つけ得る。
用語
本明細書で使用される場合、別段の記載がない限り、以下の各用語は、下記の定義を有するものとする。
冠詞「a」、「an」および「the」は非限定的である。例えば、「the method」は、語句の最も広義の意味の定義を含み、1つを超える方法であり得る。
本明細書で使用される場合、目的を達成するのに有効な量としての「有効な」とは、この開示の方法で使用したときに、過度に有害な副作用(例えば毒性、刺激、またはアレルギー反応)を伴うことなく、合理的な利益/リスク比で、示された治療応答をもたらすのに十分な成分量を意味する。例えば、運動障害を治療するのに有効な量である。特定の有効量は、治療すべき特定の状態、患者の身体条件、治療される哺乳動物のタイプ、治療の持続時間、併用療法(もしあれば)の性質、および用いる特定の製剤、および化合物もしくはその誘導体の構造等の因子と共に変化する。
本明細書で使用するとき、「治療」または「治療する」とは、例えば症状を低減させること、障害および/または疾患の抑制、退行または停止を誘導することを包含するものである。本明細書で使用される場合、対象における疾患進行または疾患合併の「阻害」とは、対象における疾患の進行および/または疾患の合併症を予防または減少させることを意味する。
「対象へ投与すること」または「(ヒト)患者へ投与すること」とは、状態、例えば、例えば病的状態に関連する症状を緩和、治癒または低減させるために、対象/患者に医薬、薬物、または療法を与えること、投与すること、または適用することを意味する。投与は、定期的投与であり得る。
本明細書で使用される場合、「定期的投与」は、一定期間の間隔を開けた反復/周期的投与を意味する。投与間の一定期間は、都度一定であるのが好ましい。定期的投与には、例えば、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、週1回、週2回、週3回、週4回、などを含み得る。
本明細書において言及される場合、ジストニアは、異常な、頻発することが多い反復運動、異常姿勢、または両方を生ずる持続的または間欠的筋肉収縮を特徴とする。ジストニー運動は、通常パターン化し、捻転性であり、また、振戦性の場合がある。ジストニアは多くの場合、意志行為により開始または悪化し、また、過剰筋活動に関連する(Albanese 2013a)。
本明細書中で使用される場合、ミリグラムで測定されたプリドピジンの「量」または「投与量」は、製剤の形態にかかわらず、製剤中に存在するプリドピジンのミリグラムを意味する。例えば、「90mgのプリドピジンの投与量」は、製剤中のプリドピジンの形態に関係なく、製剤中のプリドピジン酸の量が90mgであることを意味する。したがって、塩の形態、例えばプリドピジン塩酸塩において、90mgのプリドピジンの投与量を提供するのに必要な塩形態の重量は、追加の塩イオンの存在に起因して90mgよりも大きいであろう。
本明細書で開示の任意の領域で、その範囲内にある百分の1、10分の1および整数の全ての単位量は、本発明の一部として具体的に開示される。したがって、例えば、0.01mg〜50mgは、0.02、0.03、・・・、0.09;0.1、0.2、・・・、0.9;および1、2、・・・、49mg単位量が本発明の実施形態として含まれる。
本明細書で使用される場合、「プリドピジン」は、プリドピジン塩基または薬学的に許容可能なその塩、ならびに、誘導体、例えば、重水素濃縮バージョンのプリドピジンおよび塩を意味する。重水素濃縮プリドピジンおよび塩ならびにその調製法の例は、米国特許出願公開第2013−0197031号、同第2016−0166559号および同第2016−0095847号で見つけられ得る。これらの出願公開のそれぞれの全内容は、参照により組み込まれる。特定の実施形態では、プリドピジンは、HCl塩または酒石酸塩などの薬学的に許容可能な塩である。本明細書に記載の本発明のいくつかの実施形態では、プリドピジンはその塩酸塩の形態であるのが好ましい。
「重水素濃縮」は、一定量の化合物中で、任意の当該部位での重水素の存在量が、その部位の天然の重水素の存在量より多いことを意味する。天然の重水素分布は、約0.0156%である。したがって、「重水素濃縮」化合物では、その当該部位の重水素の存在量は、0.0156%より多く、0.0156%超〜100%の範囲にある。重水素濃縮化合物は、水素を重水素と交換するか、または重水素濃縮出発材料を用いて化合物を合成することにより得られる。
薬学的に許容可能な塩
本発明に従って使用するための活性化合物は、目的の投与に適する任意の形態で提供してよい。好適な形態には、薬学的に(すなわち生理学的に)許容可能な塩、および本発明の化合物のプレドラッグまたはプロドラッグの形態が含まれる。
医薬的に許容可能な付加塩の例には、塩酸塩、臭化水素酸塩、L−酒石酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アコニット酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、パモ酸、エナント酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、フタル酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トルエン−p−スルホン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。このような塩は当技術分野で周知の、記載された手順によって形成し得る。
ジストニア評価尺度
Albanese et al,(2013b)は、既存のジストニア評価尺度を論評し、それらを臨床的および臨床評価状況に委ねるために召集された専門調査団の結果を記載している。
略語表
本願の全体を通して、以下の略語が使用される。
ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ;ADL:日常生活動作;AR:自己回帰;AUC:濃度−時間曲線下面積;bidまたはb.i.d.:1日2回;BL=ベースライン;CAB:認知評価のバッテリー;CGI−C:変化の臨床全般の印象;CGI−S:重症度の臨床全般の印象;CI:信頼区間;CIBIC−Plus:臨床医の面接に基づく変化の印象プラス介護者入力;CIBIS:臨床医の面接に基づく重症度の印象;CIOMS:医科学の国際組織のための協議会;Cmax:最大の観察された血漿薬物濃度;CNS:中枢神経系;CRF:症例報告書;CRO:開発業務受託機関;CS:化合物の対称性;C−SSRS:コロンビア−自殺深刻度評価尺度;CYP:チトクロムP450;DSM−IV TR:診断および統計マニュアル−第4版テキスト改訂;EM:高代謝群;EU:欧州連合;FA:機能評価;FAS:完全分析セット;Freq:タッピング回数;GCP:医薬品臨床試験の実施基準;GFV−C:静止位相における把持力の変動;GGT:γ−グルタミルトランスペプチダーゼ;HART:ハンチントン病ACR16ランダム化試験;HCG:ヒト絨毛性ゴナドトロピン;HD:ハンチントン病;HD−QoL=ハンチントン病の生活の質;HVLT−R:HAD−CABホプキンス言語学習テスト、改訂版;ICH:調和に関する国際会議;IEC:独立倫理委員会;IOI:打鍵間隔:IPI:ピーク間隔;IRB:施設内審査委員会;IRT:双方向自動応答技術;IS:自立性スコア;ITI:タップ間隔;ITT:治療意図;LSO:地域の安全担当者;MAD:複数漸増用量;MedDRA:規制活動のための医学辞典;MermaiHD:ハンチントン病における多国籍欧州多施設ACR16試験;ML:最大見込み;MMS:修正運動スコア;MoCA:モントリオール認知機能評価;MS:多発性硬化症;MTD:最大耐量;NMDA:N−メチル−D−アスパラギン酸;NOAEL:無毒性量;PBA−s:問題行動評価−短縮形;PD:薬力学;PDS:身体障害尺度;PK:薬物動態学;PM:低代謝群;PPT:身体能力試験;Qd:1日1回;Q運動:定量的運動;QoL:生活の質;QTcF:Fridericia法による補正QT間隔;RBC:赤血球;REML:制限付き最大見込み;SAE:重篤な有害事象;SD:標準偏差;SDMT:記号数字モダリティー試験;SOC:器官別大分類;SOP:標準操作手順;SUSAR:疑いのある予期しない重篤な有害反応;t1/2:半減期;TC=電話調査;TD:タップ持続時間;TF:タップ力;TFC:全機能的能力;TMS:総運動スコア;TMS不随意運動=家事動作およびジストニアスコアを組み合わせた場合のTMS。TUG:タイムドアップアンドゴー試験;UHDRS:ハンチントン病統一評価尺度;ULN:正常範囲の上限;US:米国;WBC:白血球;WHO:世界保健機関;WHO Drug:薬物世界保健機関(WHO)薬物辞書;ΔHR:心拍数のベースラインからの変化;ΔQTcF:QTcFのベースラインからの変化;ΔΔHR:プラセボ補正後の心拍数のベースラインからの変化;プラセボ対照試験−ハンチントン病;ΔΔQTcF:QTcFにおけるプラセボ補正後のベースラインからの変化;wk:週;EQ5D−5L:欧州生活の質−5次元(5レベル)。
臨床試験
健康な被験者の8つの試験(そのうちの1つの試験には統合失調症の患者も含まれていた)、パーキンソン病の患者の1つの試験、統合失調症の患者の2つの試験(上記で述べた試験を含む)、およびHDの患者の6つの試験(1つのオープンラベル継続試験を含む)を含む、プリドピジンを用いた16の臨床試験が完了している。加えて、HDの患者のプリドピジンのための人道的使用プログラムがヨーロッパで進行中であり、またオープンラベル、長期安全性試験が米国(US)およびカナダで進行中である。これらの試験の概要は、国際公開第2014/205229号で発表されている。この特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、以下の実験の詳細を参照することによってさらに良く理解されるであろうが、当業者は、詳細な具体的な実験は後述の特許請求の範囲においてより完全に記載される本発明の例示に過ぎないことを容易に理解するであろう。
実施例
実施例1:ハンチントン病患者の対症療法のためのプリドピジン45mg、67.5mg、90mg、および112.5mgの1日2回投与とプラセボ投与を比較して安全性および有効性を評価する、第II相の用量設定、ランダム化、並行群、二重盲検プラセボ対照試験(「PRIDE−HD」)
PRIDE−HD試験は、ハンチントン病統一評価尺度(UHDRS)総運動スコア(TMS)を用いて、少なくとも52週にわたる1日2回(bid)のプリドピジン45mg〜112.51mgのHD患者の運動障害に対する有効性を評価した。この試験はまた、改訂版身体機能検査(mPPT)に対する、プリドピジン45mg〜112.5mgのbidによる少なくとも52週の治療の効果を評価する。この試験はまた、UHDRS尺度の全機能的能力(TFC)および認知機能評価バッテリー(CAB)に対するプリドピジン45mg〜112.5mgのbidによる少なくとも52週の治療の効果を評価する。この試験はまた、全ての患者からのデータをHD亜集団で得られたデータと比較する。この試験はまた、(i)少なくとも52週の治療の間、HD患者への一連のプリドピジン投与量の安全性および耐容性を評価し、(ii)試験集団でのプリドピジンの薬物動態(PK)を調査し、(iii)プリドピジンへの暴露と結果の測定値との間の関連性(例えば臨床的有効性と毒性パラメータ)を調査した。
試験設計
一般的設計と試験スキーム
これは、HDの運動障害の治療において、プリドピジン45mg、67.5mg、90mgおよび112.5mgのbidを、プラセボと対比して、有効性および安全性を比較するランダム化、並行群、二重盲検、プラセボ対照試験であった。
患者に対するプリドピジンの投与は、表2にまとめている。試験の手順および評価は、表3にまとめている。選別手順およびその他の手順を含む詳細な臨床手順は、米国特許出願公開第2014/0378508号および国際公開特許第2014/205229号の実施例3に記載されている。これらの特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
主要なおよび副次的な変数およびエンドポイント
この試験のための主要な有効性変数およびエンドポイントは、26週または52週目でのUHDRS TMS(全てのUHDRS運動ドメイン評点の合計として定義される)のベースラインからの変化とした。運動障害の主要尺度は、UHDRS運動評価セクションであり、これは、訓練した検査者により管理された。運動評価の第1の部分は、下記に提供される5つのTMSサブスコアからなる。全31項目の総合計は、総運動スコア(TMS)と呼ばれる。副次的な有効性変数およびエンドポイントは、26週および52週目のmPPTのベースラインからの変化であった。TMSスケールは、ジストニアの測定を含む。
他の有効性変数およびエンドポイント
この試験のための他の有効性変数およびエンドポイントは次の通りである。
総合機能スケール:
・ベースラインに比較した場合のCIBIC−Plus全体的スコア
・PDSスコアにおけるベースラインからの変化
・UHDRS FAにおけるベースラインからの変化
・ベースラインに比較したCGIC
・UHDRS TFCにおけるベースラインからの変化
・UHDRS ISにおけるベースラインからの変化
総合/機能スケール:
・HD QoLにおけるベースラインからの変化
・ウォーク12スケールにおけるベースラインからの変化
TMSサブスコア:
・手の動きスコア(UHDRSドメイン指タップ、手回内・回外、およびluria[拳−手刀−掌試験]の合計として定義される)におけるベースラインからの変化
・歩行およびバランススコア(UHDRSドメイン歩行、継ぎ足歩行および後方引き倒しテスト)におけるベースラインからの変化
・UHDRS・mMSのベースラインからの変化(構音障害、舌突出、指タップ、手回内・回外、luria、剛性、動作緩慢、歩行、継ぎ足歩行、後方引き倒しテストの合計として定義される)
・UHDRS 舞踏病におけるベースラインからの変化
・UHDRS 舞踏病におけるベースラインからの変化
・応答者は、ベースラインからのUHDRS TMS変化≦0を有する患者として定義される。
他の運動評価:
・デジトモトグラフィー(高速化人差し指タッピング)、ジスジアドコモトグラフィー(手回内・回外、手タッピング)、マニュモトグラフィーおよびコレオモトグラフィー(把持力と舞踏病分析)と、ペドモトグラフィー(高速化フットタッピング)を含む、Q運動測定におけるベースラインからの変化
・TUG試験におけるベースラインからの変化
認知/精神医学的な評価:
・簡易HD−CABのベースラインからの変化:SDMT、感情認識、トレイルメイキングテスト、HVLT−R、3Hzでのペースタッピング、OTS
・PBA−sにおけるベースラインからの変化
安全変数およびエンドポイント
安全変数およびエンドポイントには、次のものが含まれる:
・試験の全体を通しての有害事象
・試験の全体を通しての、QTcFおよび他のECGパラメータにおけるベースラインからの変化
・試験の全体を通しての、臨床安全性検査(臨床化学、血液学、および尿検査)
・試験の全体を通してのベースラインC−SSRSからの変化
・試験全体を通してのバイタルサイン
耐容性変数およびエンドポイント
耐容性変数およびエンドポイントには次のものが含まれる:
・試験を完了できなかった患者の数(%);
・AEのために試験を完了できなかった患者の数(%)
薬物動態学的変数およびエンドポイント
主要なPK測定はプリドピジン血漿濃度の決定であった。濃度はプリドピジン母集団PKモデルにも組み込まれ、また試験患者に対する個々の曝露(CmaxおよびAUC)が計算された。
試験薬および投与量
プリドピジン(プリドピジン塩酸塩として)は、45mgプリドピジンを含有する白色ゼラチンカプセルサイズ2、および22.5mgのプリドピジンを含む白色硬質ゼラチンカプセルサイズ4として提供された。プラセボは、22.5mgまたは45mgプリドピジンカプセルに一致するが、活性成分は含有せず、賦形剤のみ(ケイ酸化微結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウム)を含有する白色の硬ゼラチンカプセルとして提供された。
Figure 2021119189
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表3の凡例
a.これらの来診(V0およびV4〜12)の手順および評価は、所定の来診時間枠内に完了する限り、数日間にわたり実施してよい。
b.選択規準/除外基準は、患者がランダム化される前に、0日目の選別および再調査時に適合しなければならない。
c.電解質のみ。
d.スクリーニング時の血清妊娠検査(確認のため、必要に応じて尿検査を含む);その後の時点での尿妊娠検査。血清妊娠検査の不確かな読みは2回チェックすべきであり(尿検査)、必要であれば患者を婦人科医に照会する。
e.スクリーニングでは、1回のECGが行われた。スクリーニング時に延長されたQTcF間隔(>450ミリ秒のQTcF間隔として定義される)の証拠が検出された場合には、ECGを2回繰り返し、3回のスクリーニング測定値の平均値を、患者が当該試験に含めるのに適しているかどうかを決定するために使用した。
f.ベースライン来診時において、投与前QTcFは、各々の3回繰り返したECG(互いに10〜20分以内)(合計9回の記録)の平均値によって決定された。投与後ECGは、最初の投与の1〜2時間後に3回繰り返して実施された。PKサンプルは、現場で最初の用量の投与前およびその投与の1〜2時間後に収集された。ECGと同時になるときには、PK試料はECG記録の後に収集される。
g.1回のECGは午後の投与の前、およびその投与の1〜2時間後に3回繰り返して行われる。
h.ECGは、地方条例により要求されない限り、8週目はオプションである。ECGは、追加のECGを正当化する臨床的環境がある場合、例えば、以前にQT延長を伴わない低カリウム血漿の発症を有する患者の場合に、試験責任医師の裁量によって行われるべきである。
i.52週目に、3回繰り返したECGおよびPK試料を、最後の試験(朝)の投与の前に採取された。
j.ECGは経過観察来診時のオプションであるが、以前に観察された心臓の懸念および/またはベースラインからのQTc変化がある全ての患者については行われるべきである。
k.CAG、チトクロムP450 2D6の状況、遺伝的長QT症候群(試験中止に導くような、研究薬物の投与に続いてQT延長を経験する患者においてのみ評価する)、またはプリドピジン応答またはハンチントン病に関連したいずれか他の遺伝的解析を含む。
l.優先的に評価される。
m.安全性電話調査には、簡略化PBA−s(抑うつ気分、自殺念慮、不安症、短気、意欲喪失および強迫的行動に対するPBA質問のサブセット)が含まれた。
n.デジトモトグラフィー(高速化人差し指タッピング)、ジスジアドコモトグラフィー(手回内・回外 タッピング)、マニュモトグラフィーおよびコレオモトグラフィー(把持力と舞踏病分析)、並びにプレドモトグラフィー(高速化フットタッピング)を含めた。
o.SDMT、感情認識、トレイルメイキング試験A+B、HVLT−R、ペースタッピング、OTSを含めた。
p.2週目、12週目および20週目の、午後の投与の1〜2時間後にPK試料が採取された。ECGと同時になるときには、PK試料はECG記録の後に収集される。
q.4、6、16週目に、午後の投与の前および投与の1〜2時間後にPK試料が採取された。ECGと同時になるときには、PK試料はECG記録の後に収集された。
r.最後の試験(52週目)には、試験薬投与は、投与前のPK試料の取得の後で、試験実施現場で行われる。
s.経過観察来診では、1PK試料を採取した。SAEの場合、追加のPKサンプリングはSAEに最も近い時点で収集することを目的とすべきである。ECGと同時になるときには、PK試料はECG記録の後に収集された。
t.この情報は、併用薬の調査の一部として収集された。
u.採取のみ。
v.試験遵守は、TC中に再調査される。
w.全ての患者は、全試験期間中、3カプセルを1日2回(bid)、すなわち、朝に3カプセルおよび午後(朝の投与後7〜10時間)に3カプセルの投与を受けた。試験薬は、早期終了の来診時には投与されなかった。訪問調査時には、午後の投与は施設の現地で実施される。
x.安全性または耐容性の理由のために、試験薬治療を停止しなければならない患者は、試験を継続し、試験薬を摂取しない場合に概説された来診スケジュールに従うことを要求された。
主要な有効性変数およびエンドポイント
UHDRSは、HDに関連した特徴の広範な評価を含んでいる(Huntington Study Group 1996)。UHDRSは、HDの臨床的特徴および経過の均一な評価を提供するために開発された研究ツールである。UHDRSのTMS成分は、UHDRSの15項目からの31の評価を含み、各評価は0(ノーマル)〜4(最大異常)の5点尺度で評価される。
副次的な有効性変数およびエンドポイント
副次的な有効性変数およびエンドポイントの、改訂版身体機能検査(mPPT)は身体的作業における患者の動作を定量化する(Brown 2000)。それは、機能的作業に対する患者の動作を測定する標準化された9項目の試験である。支援機器は、立位を必要とする作業(項目6〜9)のために許可される。患者が項目を完遂する速度と精度の両方がスコアリング時に考慮された。この試験の最大スコアは36であり、より高いスコアはより良い動作を示す。
他の有効性変数およびエンドポイント
臨床医の問診に基づく変化の印象+介護者入力
CIBIC−Plus(バージョンADCS−CGIC)は、アルツハイマー病における抗認知症薬の試験において開発、検証されたものであり、この種の試験によく使用される(Joffres 2000)。独立の評価者が、プリドピジンまたはプラセボの開始に先立って、患者の全体的な疾患の重症度を評価した。CIBISとして知られているこの評価は、極めて厳しいHDから、無症状HDまでの7点リッカート尺度で患者を評価する。
身体障害尺度
PDSは、試験中に身体障害の尺度として使用された。患者は、10(「全面介護を必要とする固定姿勢−胃切開、カテーテル挿入」)から100(「正常;明らかな疾患なし」)までのスケールで採点された(Myers 1991)。
UHDRS機能評価またはUHDRS総合機能評価
UHDRSのFAスケールは、日常生活の25の作業において機能を評価した(例えば、「彼/彼女は慣れた仕事での有給雇用に従事することができますか?」)。各質問には、「はい」または「いいえ」で答えた。
重篤度および変化の臨床的な全体的印象
CGI−Sは、ベースラインで評価され、CGI−Cは、ベースラインからの変化を評価するために、以降の全ての時点で使用された。CGI−Sスケールは、最初は精神障害患者の治療応答を評価するために設計された(Guy 1976)が、今では広範囲の疾患において広く使用されている。
UHDRS総機能的能力
UHDRSのTFCスケールは、身体障害に関連した次の5つの機能ドメイン(仕事、収入の管理、家事(例えば、洗濯、皿洗い)、日常生活動作、ケアレベル)を評価するために使用される標準化スケールである。全機能的能力スコアは、0〜13の範囲であり、疾患進行を照準とした試験のための十分に確立されたエンドポイントである。全機能的能力スコアは、Huntington Study Group(HSG、1996)により開発され、複数試験で20年にわたり実施され、監督官庁により認められている。
機能的能力:−
仕事:0=不可、1=重要でない作業のみ、2=通常のジョブで能力低下、3=正常。
収入管理:0=不可、1=大部分で手助けを受ける、2=軽微な手助けを受ける、3=正常。
家事:0=不可、1=障害、2=正常。
ADL:0=全面介護、1=大雑把な作業のみ、2=最小限の障害、3=正常。
ケアレベル:0=全時間熟練看護、1=自宅または長期ケア、2=自宅。
UHDRS自立性尺度
UHDRSの自立性尺度は、患者の自立性の程度が10%(チューブ栄養、全ベッド介護)〜100%(特別なケアは必要ない)までのパーセンテージで与えられる評価尺度である。
全体的/機能性尺度
ハンチントン病の生活の質
HD−QoLは、健康関連生活の質を測定するための標準化された測定器具である(Hocaoglu 2012)。これは、HD用に設計された検証済みの疾患特異的尺度であり、全体的な健康関連生活の質の要約尺度だけでなく、いくつかの個別の尺度に対するスコアを提供することができる。
総運動スコアサブスコア
UHDRS手の動きスコアまたはUHDRS TMS 手の動きスコア
手の動きスコアは、UHDRSドメイン指タップ、手回内・回外およびluria(拳−手刀−掌試験)の合計として定義される。
UHDRS歩行およびバランススコアまたはUHDRS TMS歩行およびバランススコア
歩行およびバランススコアは、UHDRSドメイン歩行、継ぎ足歩行および後方引き倒しテストの合計として定義される。
UHDRS修正運動スケールまたはUHDRS TMS修正運動スケール
UHDRS−mMSは、UHDRS−TMSからの次のドメインの合計として定義される:構音障害、舌突出、指タップ、手回内・回外、luria、剛性、動作緩慢、歩行、継ぎ足歩行、および後方引き倒しテスト。
UHDRS舞踏病またはUHDRS TMS舞踏病
UHDRSでは、最大舞踏病は、次の各項目に対する0(なし)〜4(顕著/長時間)で採点された:顔、口、体幹、右上肢、左上肢、右下肢、および左下肢。最大舞踏病は全スコアの合計である。
UHDRSジストニアまたはUHDRS TMSジストニア
UHDRSでは、最大ジストニアは、次の各項目に対する0(なし)〜4(顕著/長時間)で採点された:体幹、右上肢、左上肢、右下肢、および左下肢。最大ジストニアは全スコアの合計である。
応答者のTMS比率
応答者の割合は、26週でのベースラインからのUHDRS−TMS変化≦0を有する患者として定義される。
他の運動評価
多発性硬化症歩行スケール
多発性硬化症歩行スケール(MSWS−12)は、歩行および移動性の一般的な尺度になるように構成され、ウォーク12と改名された。
欧州生活の質−3次元(3レベル)
EQ5D3レベルバージョン(EQ5D−3L)が、1990年に導入された(EuroQol Group 1990)。これは基本的にEQ5D記述システムと、EQ視覚的アナログスケール(EQ VAS)からなる。EQ5D−3L記述システムは、次の5次元を含む:運動、セルフケア、通常の動作、疼痛/不快感、および不安/鬱。
定量的運動(Q運動)評価
運動障害は、異なるQ運動評価を用いて客観的に評価することができる。全てのQ運動評価は、多施設臨床試験において、予め検量され、温度制御された力変換器ならびにセッションおよび現場間にわたる非常に高感度で、試験・再試験による信頼性のある三次元位置センサの適用に基づいている。したがって、Q運動測定は、カテゴリ的な臨床評価尺度の限定された感度、評価者内および評価者間での変動、およびUHDRS−TMSなどの尺度において観察されるプラセボ効果を減少させることを目的としている。加えて、Q運動評価は、臨床試験における意図しない運動の副作用の客観的なモニターを可能にする。したがって、Q運動は、客観的で信頼性が高く、高感度の、評価者による偏りやプラセボ効果の影響が限定されている運動機能の尺度である。図10は、正常な患者、軽度の障害のある患者および重度の障害のある患者のQ運動タップ測定値を示す。Track−HD試験では、症状発現前および初期段階HDのQ運動タッピング傷害の最大の自然史研究は、臨床スコアならびに限局性脳萎縮と相関した(図11a、11b、12およびBechtel 2010)。
デジトモトグラフィー(高速化人差し指タッピング)
患者は、ハンドレストの上に手を置き、その人差し指を力変換器の上に配置する。記録は、試運転後に開始する。患者は2つの聴覚的合図の間にできるだけ速く指タップするように指示される。タップの開始は、最大ベースラインレベルよりも0.05Nの力の上昇として定義される。最大ベースラインレベルに再び達するまでに、力が0.05Nに低下したとき、タップは終了する。タップ持続時間(TD)およびタップ持続時間(TD)の変動、打鍵間隔(IOI)、ピーク間隔(IPI)、およびタップ間隔(ITI)が、高速タッピングのための探索的評価項目である。加えて、ピークタッピング力(TF)の変動が変動係数として計算され、またタッピング回数(Freq)、即ち、最初と最後のタップの間のタップの数を両者の間の時間で除したものが決定された。持続時間10秒の5回の試験が、両手に対し行われる。
ジスジアドコモトグラフィー(手回内・回外 タッピング)
この作業は、手の掌と背側面との間で交互に繰り返し回内/回外運動を行った場合に実施するハンドタップの規則性を評価した。ハンドタップの力と持続時間が、高速化タッピング作業と同様に記録される。評価の開始と終了を音声により合図する。持続時間10秒の5回の試験が、両手に対し行われる。
UHDRS手回内・回外評価
身体の両側で、手のひらが下を向くように前腕部と手を回転する(回内)および手のひらが上を向くように前腕部と手を回転する(回外)能力の評価。
マニュモトグラフィーおよびコレオモトグラフィー(把持力分析および舞踏病分析)
この作業では、精密グリップにおける等角把持力に関する親指と人差し指の間の協調を評価する。把持力は、把持の開始段階、物体を運ぶ段階、および静的保持段階の間で評価される。患者は、精密グリップ中に力変換器と3次元位置センサを搭載した装置を親指と人差し指との間に掴んで持ち上げ、10センチの高さのマーカーに隣接させて安定に保持するように指示される。把持力と、対象物の3次元位置および向きを記録する。静止段階における平均等角把持力および把持力変動(変動係数=標準偏差[SD]/平均値x100として表される)(GFV−C)が、最初の合図音の8秒後に開始して15秒間計算される。20秒の持続時間の5回の試験が両手に対し行われる。舞踏病は、「位置指数」および「配向指数」を算出して評価される。評価の開始および終了は合図音によって通知される。
ペドモトグラフィー(高速化足タッピング)
患者は、母指球が力変換器上に位置するように足装置上に足を置く。記録は、試運転後に開始する。患者は2回の聴覚的合図の間に、できるだけ速く足をタップするように指示される。タップの開始は、最大ベースラインレベルよりも0.05Nの力の上昇として定義される。それが最大ベースラインレベルに再び達するまでに0.05Nに低下したとき、タップは終了する。TD、IOI、IPI、およびITIの期間および変動は高速タッピングのための探索的評価項目である。加えて、ピークTFの変動が変動係数として、またタッピング頻度、即ち、最初タップと最後のタップの開始の間でのタップの数を、その間の時間で除したものが決定される。持続時間10秒の5回の試験がそれぞれの足に対し行われる。
タイムドアップアンドゴー試験
TUGは、人の移動を評価するために使用する簡単なテストで、静的および動的の両方のバランスを必要とする。それは、人が椅子から立ち上がって3メートルを歩き、向きを変えて、椅子へ歩いて戻り、座るのに要する時間を用いる。試験中、人は彼らの通常の履物を着用し、彼らは通常、必要となる任意の移動補助手段を使用することが予測される。TUGは管理が容易であり、一般的に殆どの高齢者が完結できるので、高齢者集団において頻繁に使用される。この試験は迅速で、特別な機器やトレーニングを必要とせず、定期的な健康診断の一部として容易に組み込める(Podsiadlo 1991)。UHDRSと併せてTUG試験を使用することが、HDの臨床試験に対し推奨されている(Rao 2009)。
認知機能評価バッテリー(CAB)
次の6セクションでは、簡易CABの一部である試験を説明する。
1.符号数字モダリティー検査
SDMTは、精神運動速度および作業記憶の筆記試験である。
2.感情認識
6つの基本的な感情または中性の表現を描いた写真のコンピュータ化された提示を使用して、感情の顔表現の感情認識が検査される。
3.トレイルメイキングテストAおよびB
視覚的注意および作業切り替えが、紙の標準シート上の25の円からなるトレイルメイキングテストを用いて評価される。トレイルAの場合、参加者は、数字を含む円を可能な限り迅速に数値の昇順で接続することを要求される。トレイルBでは、参加者は数字および文字を含む円を、数字と文字の間で交互に、昇順で、可能な限り迅速に接続することを要求される(例えば、1、A、2、B、3、C等)。
4.改訂版ホプキンス言語学習テスト
HVLT−Rは、言語学習と記憶(認識と想起)の簡易評価を提供する。
5.ペースタッピング試験
精神運動機能を、一定ぺースでのタッピング試験で評価する。参加者は、親指で交互に3.0Hzでマウスの左ボタンと右ボタンをタップする。彼らは最初に所望のタップ速度の提示音に耳を傾け、その後、その音に合わせてタッピングを始める。音と共に11タップした後に、音の繰り返しは中断され、参加者は試験終了まで(31タップ以降)同じ速度でタップの継続を試みる。
6.ケンブリッジのワンタッチストッキング(One Touch Stockings of Cambridge)(OTS)
OTSは、前頭葉機能の尺度を与える空間計画作業である。OTSは、ケンブリッジのストッキング作業の変形であり、参加者が解を視覚化しなければならないため、作業記憶に大きな需要をおく。
問題行動評価−短縮版(PBA−s)
HDでは精神病的症候が顕著なので、行動評価を必要とする全てのHD研究においては、最も一般的な精神症状の包括的スクリーニングとしてPBA−s形態を使用することが推奨される(Craufurd 2001、Kingma 2008)。
安全性の評価
この実施例では、安全性は次の事項を評価することにより、資格を持った試験スタッフにより評価された:報告された有害事象、臨床検査結果、バイタルサイン測定、ECG所見、(体重を含む)身体的および神経学的検査結果(体重を含む)、および併用薬の使用状況。
臨床検査
臨床検査(電解質、血液学および尿検査を含む血液生化学検査)を下記に記載のように実施した。
次の血液生化学検査が行われた:カルシウム;リン;ナトリウム;マグネシウム;カリウム;クロライド;重炭酸塩または炭酸;グルコース;血中尿素窒素;クレアチニン;コレステロール;尿酸;ALT;AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ);乳酸デヒドロゲナーゼ;ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT);アルカリホスファターゼ;クレアチンホスホキナーゼ(上昇したクレアチンホスホキナーゼの場合には、MB画分を測定すべきである);総蛋白;アルブミン;総ビリルビン;直接ビリルビン;間接ビリルビン;およびプロラクチン。次の血液学検査が行われた:ヘモグロビン;ヘマトクリット;赤血球(RBC)数;血小板数;白血球(WBC)数および差分数;絶対好中球数;リンパ球絶対数;絶対好酸球数;絶対単球数;絶対好塩基球数;絶対異型リンパ球数。尿検査には、次の検査が含まれる:タンパク質;グルコース;ケトン;血液(ヘモグロビン):pH:比重;白血球エステラーゼ;顕微鏡的細菌;赤血球;白血球;キャストおよび結晶。
バイタルサイン
脈拍、血圧、および体温を含むバイタルサインが測定された。
薬物動態および薬理ゲノミクスの評価
主要なPK測定はプリドピジン血漿濃度の決定である。濃度はプリドピジン母集団PKモデルにも組み込まれ、また試験患者に対する個々の曝露(CmaxおよびAUC)が計算された。
血液のサンプリングおよび取り扱い血液試料(それぞれ4mL)は、下記の来診時の試験薬投与前で午前中に、血漿濃度の決定のために静脈穿刺または留置カテーテルを介して採取される:
用量設定期間:0日目(ベースライン)−最初の投与の前およびその1〜2時間後および14日目の午後の投与後の1〜2時間後。総量治療期間:28日目−午後の投与前および午後の投与の1〜2時間後、42日目−午後の投与前および午後の投与の1〜2時間後、84日目−午後の投与の1〜2時間後、112日目−午後の投与前および午後の投与の1〜2時間後、140日目−午後の投与の1〜2時間後、182日目−朝の投与前および追跡調査来診時。
試料の分析
試料の、プリドピジンおよびその主な代謝物TV−45065(以前はACR30と呼ばれた)が、適切な実証された方法を用いて分析された。血漿中のプリドピジンおよびTV−45065の定量下限値は、それぞれ約1.6〜1.8ng/mLおよび1.5〜1.9ng/mLである。
薬理ゲノミクス変数
血液試料(10mL)を、遺伝子分析のための選別来診時に、2つのエチレンジアミン四酢酸二カリウム(K2EDTA)プラスチック試験管内に回収した。分析には、CAG反復、CYP2D6の状態、および遺伝性QT延長症候群、またはプリドピジン応答もしくはHDに関連する任意の他の遺伝子分析を含む。
主要な有効性解析
UHDRS−TMSのベースラインからの変化は、反復測定モデル(REPEATEDサブコマンドのSAS(登録商標)MIXEDプロシージャ)を用いて分析した。このモデルには次の固定効果が含まれる:治療相互作用による臨床試験での分類上の週、施設、神経遮断薬の使用または不使用、およびベースラインUHDRS−TMSスコア。患者内での繰り返し観測のための非構造化共分散行列が使用された。モデルが収束しない場合には、デフォルトの拘束ML(REML)の代わりに最尤(ML)推定法が使用される。しれでもモデルが収束しない場合は、次の順序に従って、より少ないパラメータを有するより単純な共分散構造が使用される:異種自己回帰(1)[ARH(1)]、異種複合対称(CSH)、自己回帰(1)[AR(1)]、および複合対称(CS)。26週目の来診でのUHDRS−TMSのベースラインからの変化の推定平均が、実薬治療群とプラセボ群の間で比較される。
感度分析
UHDRS−TMSで観察された効果が、舞踏病UHDRS−TMSのサブスコア、ジストニアUHDRS−TMSサブスコア、または不随意運動(舞踏病+ジストニア)UHDRS−TMSのサブスコアによって推進されるかどうかを評価するための感度解析は、次記のように実施された:
次の3つの変数が計算された:(1)26週目と52週目での、舞踏病項目を除くUHDRS−TMS項目の合計におけるベースラインからの変化、(2)26週目と52週目での、舞踏病およびジストニア項目を除くUHDRS−TMS項目の合計におけるベースラインからの変化、および(3)26週目と52週目での、舞踏病およびジストニア項目を除くUHDRS−TMS項目の合計におけるベースラインからの変化。これらの変数は、UHDRS−TMSベースラインの代わりに、ベースラインでの変数の評価がこのモデルに含められることを除き、主要有効性エンドポイントと同じ方法で解析される。
薬物動態解析プリドピジンおよび主代謝物であるTV−45065の血漿濃度データは、プリドピジンの投与量によって、またCYP2D6代謝群の状態によって、記述統計学により提示される。
濃度はまたプリドピジン集団のPKモデルに組み込まれ、試験患者についての個々の曝露(CmaxおよびAUC)が計算される。
Figure 2021119189
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ハンチントン病の段階
多くの臨床医および診断医が、HDの進行を追跡するために、TFCスコアに基づくShoulsonとFahnの評価尺度を採用している。この評価尺度は、全TFCスコアを5つの疾患段階に分類し、より低い段階がより損なわれない機能動作を示す。下表4は、診断由来の年平均TFCスコアおよび各疾患段階に対する典型的なケアレベルのための広範なガイドラインを提供する。(Johnson 2014)。
Figure 2021119189
結果
この実施例の結果を図1〜18に示す。
機能的、探索的評価項目および安全性の予備的分析の概要:
評価者偏りに依存しないエンドポイントは、Q運動評価などのプラセボ効果を受ける傾向が少なかった。検出されたシグナルは、プリドピジンの生物学的作用を示唆する。全機能的能力(TFC)は、26週の治療後、プリドピジンを支持する傾向を示した。高用量にもかかわらず、大きな安全性調査結果に関する報告はなかった。
TFCスコアに対する予備的結果−考慮すべき点
6ヶ月のプラセボ群で、予測した約0.5ポイントの低下が認められた。前に採取したデータは、ハンチントン病患者では、TFCの約1ポイント/年の低下を示している。TFCは、12〜20週目でプラセボからの乖離を示し始め、26週目では、この乖離の傾向が強くなる。TFCデータは、プリドピジンが機能低下の進行を遅らせるという知見を裏付ける。
この理論に束縛されることを望むものではないが、この図に示された治療効果は、早期患者(段階1および2を含む)、特に、7以上のベースラインTFCを有する初期段階の患者を治療する場合により顕著であり、また、段階1(BL TFC=11〜13)の患者の場合にはなおさらにそうであった。この理論に束縛されることを望むものではないが、このことは、特に、TFC収入管理およびADL、ジストニア、不随意運動(ジストニアおよび舞踏病)に対し当てはまる。11〜13のベースラインTFCスコアを有するHD患者は、段階1のHD患者であると見なされる。
この実施例における潜在的プラセボ効果寄与因子
次の項目は、この実施例におけるプラセボ効果の説明となり得る:評価者偏り、ハンチントン病における希望の欠如、ならびに、効果的治療に対する高い期待および患者からよくなるという願望、プリドピジン治療に伴う全体的に良好なデータが高い期待をもたらす、患者は積極療法を受ける80%の機会を有する、多数の丸薬は期待を持たせ得る、試験中のプロトコルの変更、および来診当たりの評価数。
ジストニア
図、特に図6〜7、8(i、j、k、l)、9(i、j、k、m)および15〜18は、プリドピジン治療を受けた患者は、プラセボを受けた患者に比べて、改善されたジストニアスコアを得た。例えば、図15〜18は、特に、ベースラインである程度のジストニアの患者(GE4)では、45および67.5mgプリドピジンのbidの投与量で数値的な改善を示し、抗ジストニア効果を示す。
患者の注意深い選択(例えば、ベースラインでの機能的能力の評価)およびベースラインで11〜13のTFCを有する患者の選択により、プリドピジンの投与、特に45および90mgのbidで、治療効果を示す(図8jおよび8l)。
図6〜7、8(i、j、k)、9(i、j、k、m)および15〜18における治療されたジストニアは、本出願で記載のジストニアの治療を代表するものである。非HDジストニアに対するプリドピジンの効果は、HDジストニアに対する利益と類似すると予測される。理由は、共通領域の直接的病理学的関与(例えば、線条体)および/またはこれらの脳領域(線条体、小脳、など)間の結合性の障害、さらに線条体および小脳を含む脳中の複数の標的に対するプリドピジンの既知の複合効果のためである。
本出願で例示した総ジストニア治療は、特に、次のタイプのジストニアの治療を代表するものである:早期発症全身性ジストニア(DYT1および非DYT1)、早期発症型および晩発性ジストニア、限局性、分節性、多巣性、半身または全身性ジストニア、音楽家ジストニア、ドパ反応性ジストニア、ミオクローヌスジストニア、発作性ジストニアおよびジスキネジア、X連鎖ジストニアパーキンソニズム、急性発症ジストニアパーキンソニズム、原発性ジストニア、二次性ジストニア(ハンチントンのジストニアを含む)、および心因性ジストニア。
考察
TMSおよび運動エンドポイント:
運動効果は、ハンチントン病段階1亜集団で統計的に有意であった。例えば、全TMS、不随意運動(ジストニア、舞踏病)、歩行運動(TMS 歩行およびバランス、タイムアップアンドゴー、ウォーク12)における統計的に有意な変化がHD段階1患者サブグループで認められた。
初期HDでは、より低いプラセボ効果により促進されて、26週目(図8b)および52週目(図8d)でTMSに対する統計的に有意な効果があった。TMSで測定して、26週目でHD1患者の不随意運動(舞踏病およびジストニア)が改善された(図8n)。効果は52週でも同様に持続した(図8p)。
実施例2:ジストニアのげっ歯類モデル
Liang,et al.(2014):原発性全身性ジストニアのためのマウスモデル。
完全なトルシン1A(Tor1a)遺伝子の条件付き欠失、またはヒトのDYT1と関連する3つのヌクレオチドTor1a欠失を有するマウスで顕性のジストニア症状が観察された。
これらのマウスで複数の細胞効果が観察された。これには、関連タンパク質の誤った局在化、タンパク質ターンオーバーの変化、および年齢限定、領域特異的神経変性が含まれる。
Liangのモデルは、CNS発生の特定の段階で、神経変性に関連して、どれほどわずかな選択的ジストニアが特定の細胞集団で起こり得るか、また、その後さらなる神経変性を発生しないことを強調するものである。
実施例3:ジストニアに罹患している患者のプリドピジンによる治療
論理的根拠
ほとんどの形態の病態生理学の原発性および二次性ジストニアにおける線条体関与および異常なシナプス結合性に関する証拠が存在する。DYT−1ジストニアの患者では、陽電子放出断層撮影(PET)および拡散テンソル画像(DTI)MRI調査により、大脳基底核、視床、皮質、および/または小脳領域(例えば、代謝)または回路の異常性が示唆されている。
プリドピジンは、大脳基底核および小脳中に認められた複数の標的に対し複合薬理効果を有する。理論に束縛されることを望むものではないが、プリドピジンの潜在的シナプス作用は、シナプス形成の促進を含む、ジストニアの治療作用と一致し得る。
HD患者で実施された臨床試験(HART、MermaiHD、およびPRIDE−HD)では、プリドピジンを受けた患者は、多くの場合、ジストニアの特定の尺度に対し、より良好な結果であった。PRIDE−HDでは、ジストニアのいくつかの尺度を報告した患者の奏効者分析は、ジストニアにおけるプリドピジンの利益を裏付けている。
実施例4:ジストニアに罹患した患者を治療するためのプリドピジンの有効性の評価
プリドピジンの定期的な経口投与(例えば、1日1回または2回)は、ジストニアに罹患したヒト患者の治療に効果的である。プリドピジンの定期的経口投与(例えば1日1回または1日2回)は、ジストニアを罹患している対象を治療するのに効果的である。プリドピジンの投与は、罹患患者のジストニアを低減するのに効果的である。
本明細書に記載のプリドピジン組成物は、ジストニアに罹患した対象に経口投与される。該組成物の投与はジストニアを罹患している対象を治療するのに効果的である。組成物の投与は、罹患患者のジストニアを低減するのに効果的である。
実施例5:DYT1およびその他の原発性遺伝性全身性型のジストニアを治療するためのプリドピジンの有効性の評価
目的
DYT1およびその他の原発性遺伝性型のジストニアを有する患者集団において、プリドピジン対プラセボを受けた患者のベースラインと比較して、26週の治療後の(Burke−Fahn−Marsden(BFMD)評価尺度またはジストニア統一評価尺度(UDRS)を用いて)ジストニアの重症度の変化を評価するランダム化二重盲検プラセボ対照試験を実施すること。
方法
この試験は、プリドピジン45mgのb.i.d.、90mgのb.i.d.、およびプラセボのb.i.d.を26週にわたり受けたコホートを比較する。この試験集団は、遺伝子検査により確証された、DYT1およびその他の原発性遺伝性型のジストニアの患者からなる。試験の他の選択規準は、6を超えるBFMDスコアの患者、男性および女性の患者、任意の人種または民族の患者、およびインフォームドコンセントを提出できる患者である。
Burke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度(BFMDRS)は、0(ジストニアなし)〜4(静止時にジストニアの存在を示す)の5点数尺度法に基づいて、それぞれの部位に対する重症度因子および誘発因子のランク付けにより、9つの体の部位(眼、口、発話、嚥下、頸部、体幹、右腕、右脚、左腕および左脚)を評価する。眼、口内および頸部のジストニアスコアに0.5の重み因子が割り付けられ、同時に、その他の6つの部位に1.0の重み因子が割り付けられる。それぞれの部位のスコアは、誘発因子、重症度因子および重み付け因子を乗算し、その後、それぞれの部位のスコアを合計することにより得られる。取り得る最大スコアは、120である。より高いスコアは、より重症度が高いジストニアを示す。
UDRS評価尺度は、それぞれの部位に対し、重症度因子および持続時間因子をランク付けすることにより、14の体の部位(眼および上顔面、低顔面、顎および舌、喉頭、頸部、体幹、右肩/近接腕、左肩/近接腕、右遠位腕/手、左遠位腕/手、右近位脚、左近位脚、右遠位脚/足、および左遠位脚/足)を評価する。それぞれの部位に対する品重症度因子は、0(ジストニアなし)〜4(重度ジストニア)の範囲の5点数尺度法を用いて評価される。持続時間因子は、0(静止時/動作時)〜4(準最大/最大)の範囲の5点数尺度法でランク付けされる。総合スコアは、それぞれのドメイン(部位)の合計であり、最大は112である。より高いスコアは、より重症度が高いジストニアを示す。
主要評価項目は、プリドピジン対プラセボを受けた患者のベースラインと比較して、26週の治療後の(Burke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度またはジストニア統一評価尺度を用いて)ジストニアの重症度の変化である。
副次評価項目は、臨床全般印象(CGI)、患者総合評価、疼痛の視覚的アナログスコア、全体的反応の患者評価、Burke−Fahn−Marsden身体障害スケール(BFMDS)、健康関連生活の質(EQ−5D、SF−36)、ベックうつ病質問票を含むプリドピジンの安全性および耐容性、認知機能障害(モントリオール認知機能評価、マチス認知症評価スケール、または簡易知能評価スケール)、および治療奏効者の数の差異(BFMDRSにおける少なくとも25%の改善)である。
試験は、分節性および局所性ジストニアの患者を登録しない。その他の除外基準には、明確な症候性の特徴を有する原発性遺伝性複合型のジストニアの患者、二次性ジストニアの患者、医師によりその状態が重篤すぎて試験に参加できないと判断される患者、活動性の発作性疾患を有する患者、パーキンソン病、統合失調症、中等度〜重度のうつ病、認知機能障害、認知症、腎不全、またはその他の重篤な合併症などの合併症を有する患者、妊婦である、授乳中の、妊婦の可能性のある患者、および妊娠したいとの願望のある患者、避妊に同意できない患者、許可の12週以内に他の試験に参加していた患者、現在別の臨床試験に参加している患者、試験プロトコルに従うことができない患者、ならびに医師によりこの試験に対する不十分な候補であると判断される患者。
標準治療法には、経口薬物、注射可能薬物、深部脳刺激または髄腔内バクロフェンが含まれ得る。
この実施例で記載のプリドピジンによる治療は、主要エンドポイントにより測定して、ジストニアの重症度を改善することが明らかになった。この実施例で記載のプリドピジンによる治療はまた、この実施例で考察した副次評価項目も改善することが明らかになった。
実施例6:前臨床抗ジストニア薬物選別
概要:
現在の臨床試験では、2種の化合物(試験化合物、プリドピジン、およびポジティブコントロール)が、ジストニア試験用として既知の3種の異なるマウスモデル:Bay K 8644−誘導ジストニア;Totteringマウス変異体(カフェインにより誘導)およびkainite誘導ジストニア、で試験された。
それぞれのモデルに対し、4種の投与量の試験化合物(プラス投与ビークル)および1種の投与量のポジティブコントロール(プラス投与ビークル)を投与する。8匹のマウスがそれぞれの投与量を受ける。Totteringマウス変異体モデルは、クロスオーバーデザインであり、Bay K 8644誘導およびkainite誘導されるジストニアモデルの試験は、独立にグループ化される。
薬物またはビークルはジストニアの誘導の前に投与される。ジストニアの誘導後、それぞれのマウスは、治療および投与量に対し盲検である評価者により60分間にわたり10分毎に30秒間観察される。評価者は、90%以上の確立された評価者間信頼性を有する確立された評価尺度を用いて、徹底的に訓練される。総合スコアは、全60分間の期間に対し計算され、スコアはまた、規則的な間隔で60分間の期間にわたり時間の関数として記録される。
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Claims (42)

  1. ジストニアに罹患した対象を治療する方法であって、
    前記対象を治療するのに効果的な量のプリドピジンを含む医薬組成物を定期的に前記対象に投与することを含む、方法。
  2. 前記ジストニアは、原発性ジストニアまたは孤立性ジストニアである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ジストニアは、原発性全身性ジストニアである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ジストニアは、遺伝型の原発性ジストニアである、請求項2に記載の方法。
  5. 前記ジストニアは、早期発症全身性ジストニアである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ジストニアは、捻転ジストニア−1(DYT1)ジストニア、DYT6ジストニア、またはDYT−KMT2B(DYT28)ジストニアである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. DYT1ジストニアは、姿勢型ジストニアまたは動作型ジストニアである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ジストニアは、二次性ジストニアまたは複合ジストニアである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記ジストニアは、ドパ反応性ジストニア、ミオクローヌスジストニア、X連鎖ジストニアパーキンソニズム、または急性発症ジストニアパーキンソニズムである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ジストニアは、局所性ジストニア、分節性ジストニア、多巣性ジストニア、半身ジストニアまたは全身性ジストニアである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ジストニアは、発作性ジストニアである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ジストニアは、作用特異性ジストニア(action−specific dystonia)または動作特異性ジストニア(task−specific dystonia)である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ジストニアは、音楽家のジストニアである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記ジストニアは、病理学に起因するものではない、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記病理学は、脳卒中、外傷性脳損傷、外傷、脳腫瘍、神経学的組織損傷、または神経学的組織変性である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記対象は、遺伝子検査により、DYT1またはその他の原発性遺伝性型のジストニアに罹患したことが確証されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記対象は、6より大きいBurke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度(BFMDRS)スコアを有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記対象は、染色体9q34上に位置するTOR1A(トルシンA)遺伝子のコード領域内に3塩基対インフレーム欠失を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記対象は、認知機能障害を罹患していない、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記対象は、認知機能障害を罹患している、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記対象は、ハンチントン病に罹患していない、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. プリドピジンの量は、ジストニア症状の臨床的に有意な改善をもたらすのに効果的である、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. ジストニア症状の前記臨床的に有意な改善は、診療または臨床研究で使用される評価尺度、好ましくは、前記UHDRSスケールのジストニア項目または前記Burke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度で測定して、プリドピジンで治療されていないヒト患者に比べて、プリドピジンを投与された前記対象のベースラインからの少なくとも20%の変化である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記プリドピジンの量は、前記対象のジストニアの1つまたは複数の症状のレベルを下げるまたは維持するのに効果的である、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記症状は、Burke−Fahn−Marsdenジストニア評価尺度またはジストニア統一評価尺度により測定される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記症状は、臨床全般印象(CGI)スケール、患者総合評価スコア、疼痛の視覚的アナログスコア、全体的反応の患者評価、Burke−Fahn−Marsdenスケール(BFMDS)、または健康関連生活の質スコア(EQ−5D、SF−36)により評価される、請求項24に記載の方法。
  27. 前記1つまたは複数の症状は、不随意四肢運動または筋肉収縮;四肢または体幹の捻転姿勢;四肢または体幹の異常固定姿勢;内反尖足;脚の内旋;腕の内旋;手、頭部、体幹または腕の振戦;足の引きずり;斜頸;書痙;および体幹および/または四肢のジストニアからなる群より選択される、請求項24〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 1日当たり22.5mg、45mg、67.5mg、90mg、100mg、112.5mg、125mg、135mg、150mg、180mg、200mg、250mg、または315mgのプリドピジンが前記患者に投与される、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記プリドピジンの量は、22.5mg、45mg、67.5mg、90mg、100mg、112.5mg、125mg、135mg、150mg、180mg、200mg、250mg、または315mgのプリドピジンの単位用量により投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記単位用量が1日1回投与される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記単位用量が、1日2回以上投与される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記単位用量が1日2回投与される、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記定期的投与が経口投与である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 前記対象がヒト対象である、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記プリドピジンが、プリドピジン塩酸塩の形態である、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. パッケージであって、
    a)一定量のプリドピジンを含む医薬組成物;および
    b)ジストニアに罹患した対象を治療するための、前記医薬組成物の使用説明書、を含むパッケージ。
  37. ジストニアに罹患した対象に投与するための、または対象への投与に使用するための治療用パッケージであって、
    a)1つまたは複数の単位用量であって、一定量のプリドピジンを含み、前記単位用量中の前記プリドピジンの量が、前記対象への投与時に、前記対象を治療するのに効果的である1つまたは複数の単位用量、および
    b)完成品の医薬容器であって、前記単位用量または複数の単位用量を含み、さらに、前記対象の治療に際し前記パッケージの使用を指示するラベルを含むまたは具備する容器、を含む、治療用パッケージ。
  38. ジストニアに罹患した対象の治療に使用するためのプリドピジン。
  39. ジストニアに罹患した対象の治療に使用する薬物の製造のためのプリドピジン。
  40. ジストニアに罹患した対象を治療するためのプリドピジンの使用。
  41. ジストニアを治療するための有効量のプリドピジンを含む医薬組成物。
  42. ジストニアに罹患した対象の治療に使用するためのプリドピジンを含む医薬組成物。
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