JP2021118481A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】波がガラスを透過する際の伝搬損失を低減できるアンテナ装置を提供する。【解決手段】ガラスに向けて電波を放射するアンテナエレメント114と、ガラスのアンテナエレメント側の面に積層される誘電体層120と、を備えたアンテナ装置であって、アンテナエレメント114から放射された電波が反射された反射波であって、ガラスの境界面のうちアンテナエレメント114側に露出している面よりも遠方にある遠方側境界面で反射された遠方側境界面反射波と、誘電体層120をガラス方向に進行する進行波とが、ガラスと誘電体層120との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層120の誘電率および厚さが調整されている。【選択図】図3
Description
アンテナ装置に関し、特に、伝搬損失を低減する技術に関する。
電波がガラスを透過する際の損失を低減する技術として、特許文献1,2の技術が知られている。特許文献1に開示された技術は、ガラスにグランドを貼り付けている。特許文献2に開示された技術は、ガラスとアンテナエレメントの間に、ガラスの誘電率と空気の誘電率との間の誘電率を有する誘電体を配置している。
特許文献1に開示された技術は、ガラスからアンテナエレメントを離して配置する場合、グランドが大型化する。ガラスからアンテナエレメントを離して配置する場合、アンテナエレメントから放射された電波がガラスに入射する範囲が広くなるため、反射波を再反射する必要がある面積も大きくなるからである。
特許文献2に開示された技術は、ガラスの境界面で反射した反射波の低減が不十分である。つまり、伝搬損失がまだ大きい。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電波がガラスを透過する際の伝搬損失を低減できるアンテナ装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
ガラスに向けて電波を放射するアンテナエレメント(114)と、
ガラスのアンテナエレメント側の面に積層される誘電体層(120)と、を備えたアンテナ装置であって、
アンテナエレメントから放射された電波が反射された反射波であって、ガラスの境界面のうちアンテナエレメント側に露出している面よりも遠方にある遠方側境界面で反射された遠方側境界面反射波と、誘電体層をガラスの方向に進行する進行波とが、ガラスと誘電体層との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層の誘電率および厚さが調整されている。
ガラスに向けて電波を放射するアンテナエレメント(114)と、
ガラスのアンテナエレメント側の面に積層される誘電体層(120)と、を備えたアンテナ装置であって、
アンテナエレメントから放射された電波が反射された反射波であって、ガラスの境界面のうちアンテナエレメント側に露出している面よりも遠方にある遠方側境界面で反射された遠方側境界面反射波と、誘電体層をガラスの方向に進行する進行波とが、ガラスと誘電体層との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層の誘電率および厚さが調整されている。
アンテナエレメントから放射された電波の一部は、ガラスの境界面のうちアンテナエレメント側に露出している面よりも遠方にある遠方側境界面で反射する。遠方側境界面で反射して生じた反射波が遠方側境界面反射波である。
このアンテナ装置は、ガラスのアンテナエレメント側の面に積層される誘電体層を備える。遠方側境界面反射波と、誘電体層をガラス側に進行する進行波とが、ガラスと誘電体層との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層の誘電率および厚さは調整されている。
ガラスと誘電体層との境界面で遠方側境界面反射波と進行波が相互に逆位相になることで、遠方側境界面反射波は誘電体層の方向へ進行しにくくなり、その結果、遠方側境界面反射波は進行方向が変更されて、ガラスを透過する透過波として放射される。よって、電波がガラスを透過する際の伝搬損失が低減される。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態のアンテナ装置100が車両10に搭載されている状態を説明する図である。アンテナ装置100は、車両10の車室11に配置されている。車室11は、屋根板12およびフロントウィンドシールド13などにより、車外と区切られている。フロントウィンドシールド13は、ガラス製であって、無色透明である。
アンテナ装置100は、装置本体部110と、誘電体層120とを備えている。装置本体部110は、車室11に配置され、車両前後方向の位置は屋根板12の前端部と同じ位置である。装置本体部110は、連結棒14により屋根板12に連結されることにより、その位置が固定されている。このような装置本体部110の固定手段は一例であり、図1とは別の手段により装置本体部110が車両10に固定されていてもよい。たとえば、車両10がオーバーヘッドコンソールを備える場合、装置本体部110は、オーバーヘッドコンソール内に収容されていてもよい。
装置本体部110は、フロントウィンドシールド13を介して、車両10の外部との間で電波の送受信をする。誘電体層120は、フロントウィンドシールド13において装置本体部110が送受信する電波が透過する部分に配置されている。
図2は、アンテナ装置100を車室11から見た状態を示す図である。装置本体部110は、車両幅方向の中央に配置されている。誘電体層120は、フロントウィンドシールド13の車室11側の面に配置されている。誘電体層120が配置されている高さおよび車両幅方向位置は、装置本体部110から見て、誘電体層120が車両10の正面方向になる位置である。
誘電体層120は、上端がフロントウィンドシールド13の上端と同じであり、下端の高さ方向位置は、ルームミラー15の下端の高さ方向位置よりもやや下となる位置である。誘電体層120の上端および下端の位置は、アンテナ装置100が通信する仰俯角方向の角度範囲をカバーするように決定される。
誘電体層120の車幅方向長さは、アンテナ装置100が通信する水平方向の角度範囲により定まる。たとえば、アンテナ装置100が通信する水平方向の角度範囲が車両10の正面方向を0°として±30°である場合を考える。この場合、装置本体部110から±30°の範囲で放射された電波がフロントウィンドシールド13を通過する範囲を含むように、誘電体層120の車幅方向長さと、誘電体層120の中心位置が決定される。
本実施形態の誘電体層120は、減光性を有する。したがって、誘電体層120は、通常の車両にも備えられている防眩用の着色膜と同様の効果を奏する。減光性を有する誘電体層120は、たとえば、黒色の半透明膜である。
図3は、装置本体部110の内部構成を説明する図である。装置本体部110は、筐体111を備え、筐体111の中に、基板112、無線回路部113、アンテナエレメント114が収容されている。筐体111は樹脂製であり電波を透過する。基板112は、ガラスエポキシ樹脂などを用いることができ、平板形状である。無線回路部113は、アンテナエレメント114を介して電波を送受信する部分であり、変調回路、復調回路、増幅回路などを備えている。
アンテナエレメント114は、必要な特性の電波を送受信することができるように、形状、長さが設定されている。アンテナエレメント114は、たとえば、水平偏波および垂直偏波の一方を送受信する。また、水平偏波および垂直偏波の両方を送受信してもよい。水平偏波および垂直偏波を送受信するために、相互に異なる形状のアンテナエレメント114を2つあるいはそれ以上備えていてもよい。
アンテナエレメント114の電気長は、送受信する電波の波長に基づいて設定されている。アンテナエレメント114が送受信する電波の周波数はGHz以上である。たとえば、アンテナエレメント114は、28GHz、2.1GHz、3.9GHzのいずれかの周波数の電波を送受信する。28GHzの周波数の電波を送受信する場合、1波長が約10mmであるので、アンテナエレメント114の電気長を約5mmとすることができる。
アンテナエレメント114の形状は、ポール型、パッチ型など種々の形状を採用することができる。アンテナエレメント114と誘電体層120の間には間隔がある。アンテナエレメント114と誘電体層120との間の距離は任意である。たとえば、アンテナエレメント114と誘電体層120との間の距離は10ミリから100ミリ程度の距離とすることができる。
誘電体層120は、アンテナエレメント114が放射する電波が、フロントウィンドシールド13を透過する際の伝搬損失を低減するために設けられている。誘電体層120の材質には、たとえば、PET樹脂を用いることができる。誘電体層120の厚さは、1ミリあるいは数ミリとすることができる。
電波は、その電波が伝搬する媒質の誘電率が変化する位置にて反射が生じる。したがって、アンテナエレメント114が放射する電波は、フロントウィンドシールド13の車外境界面において反射する。フロントウィンドシールド13の車外境界面は、フロントウィンドシールド13の車室11に露出する面に比べて装置本体部110から遠い位置にある遠方側境界面である。この遠方側境界面で電波が反射して生じた反射波を、遠方側境界面反射波とする。
フロントウィンドシールド13の車室11に露出する面を通過する遠方側境界面反射波が多いほど、電波がフロントウィンドシールド13を透過する際の伝搬損失が大きいことになる。誘電体層120は、アンテナエレメント114から逐次放射される進行波の一部を、遠方側境界面反射波とは逆位相にすることで、遠方側境界面反射波がフロントウィンドシールド13を透過してしまうことを抑制するために設けられている。
電波は、その電波が伝搬する媒体の誘電率により波長が変化する。したがって、誘電体層120が同じ厚さでも、誘電体層120の誘電率を調整することにより、進行波が誘電体層120とフロントウィンドシールド13の境界面に到達するときの位相が変化する。また、当然、誘電体層120の厚さが変化すれば、進行波が誘電体層120とフロントウィンドシールド13の境界面に到達するときの位相が変化する。したがって、誘電体層120の厚さおよび誘電率の一方または両方を調整することで、アンテナエレメント114から放射される進行波の一部の位相を、誘電体層120とフロントウィンドシールド13の境界面において遠方側境界面反射波と逆位相にできる。
図4に示している式1は、進行波の位相が、誘電体層120とフロントウィンドシールド13の境界面において、遠方側境界面反射波と逆位相となるための関係式である。式1において用いている一部の文字の意味を図5に示している。
式1の左辺のかっこ内の第1項を説明する。dGは、図5にも示すように、仰角θでアンテナエレメント114から放射された進行波が、フロントウィンドシールド13を伝播する長さである。遠方側境界面反射波がフロントウィンドシールド13内を伝播する長さもdGである。εGはフロントウィンドシールド13の比誘電率である。λは、アンテナエレメント114が放射する電波の空気中での波長である。よって、式1の左辺のかっこ内の第1項のmod関数の係数は、仰角θでフロントウィンドシールド13に入射した電波がフロントウィンドシールド13内で往復してフロントウィンドシールド13と誘電体層120の境界面に達したときの位相を意味する。
mod関数は、modの前の値を除数で割った余りを算出する関数である。よって、式1の左辺のかっこ内の第1項は、遠方側境界面反射波のフロントウィンドシールド13と誘電体層120との境界面における位相を表している。
なお、dGは、幾何学的に、図5に等式にて示すように、フロントウィンドシールド13の厚さdG0と、仰角θと、誘電体層120の傾斜角Φとにより表すことができる。傾斜角Φは、誘電体層120の装置本体部110側の面と水平面との間の角度である。
次に式1の左辺のかっこ内の第2項を説明する。なお、以下、式1の左辺のかっこ内の第2項を、式1の左辺第2項と記載する。ddは、図5にも示すように、仰角θでアンテナエレメント114から放射された進行波が、誘電体層120を伝播する長さである。εdは誘電体層120の比誘電率である。よって、式1の左辺第2項のmod関数の係数は、仰角θで誘電体層120に入射した電波が誘電体層120を通過してフロントウィンドシールド13と誘電体層120との境界面に達したときの位相を意味する。
以上のことから、式1のかっこ内は、フロントウィンドシールド13と誘電体層120の境界面における遠方側境界面反射波と進行波の位相差を表している。式1は、この位相差の絶対値がnπに等しいという条件を示している。nは奇数であることから、式1を満たす場合、遠方側境界面反射波と進行波は、フロントウィンドシールド13と誘電体層120の境界面において逆位相になっていると言える。
アンテナエレメント114から放射される電波の進行方向DRは、当然のことながら1方向のみではない。図3には、アンテナエレメント114から放射される電波の進行方向DRとして、進行方向DR1、進行方向DR2、進行方向DR3、進行方向DR4を示している。進行方向DR1の仰角θは0°であり、進行方向DR2の仰角θはθ2であり、進行方向DR3の仰角θはθ3であり、進行方向DR4の仰角θはθ4である。仰角θが異なると、式1におけるdGおよびddが異なる。また、アンテナエレメント114から放射される電波の方位角によっても、式1におけるdGおよびddは異なる。
つまり、アンテナエレメント114から放射される電波の進行方向DRが変化すると、式1の左辺のかっこ内の第1項の値が変化する。したがって、アンテナエレメント114から放射される電波の進行方向DRが変化すると、式1を成立させるためには、式1の左辺第2項の値も変化させなければならない。
誘電体層120の厚さdd0および誘電体層120の誘電率の一方または両方を変化させることで、式1の左辺第2項の値は変化する。そこで、本実施形態では、図3に示すように、誘電体層120を、複数の誘電体層小片121a、121b、121c、121dに分けている。これらの誘電体層小片121a、121b、121c、121dを区別しない場合には、誘電体層小片121と記載する。図3では、4つの誘電体層小片121a、121b、121c、121dを図示しているが、誘電体層小片121の数は任意である。また、図3では、誘電体層120が、高さ方向に複数の誘電体層小片121に分けられているが、誘電体層120が車両幅方向にも複数の誘電体層小片121に分けられていてもよい。
フロントウィンドシールド13および誘電体層120に電波が入射する入射角が大きいほど、dGおよびddが大きくなる。ただし、式1において、dGには2が乗じられているのに対して、ddには2は乗じられていない。したがって、誘電率および誘電体層120の厚さが同じ場合には、入射角が大きいほど、式1の左辺第1項と左辺第2項の差が大きくなってしまう。
そこで、本実施形態では、フロントウィンドシールド13および誘電体層120に電波が入射する入射角が大きい誘電体層小片121ほど、誘電率を大きくしている。具体的には、式1の左辺のかっこ内の計算値が0に近くなるように誘電率を大きくしている。
好ましくは、それぞれの誘電体層小片121の1箇所において、式1を満たすように、それぞれの誘電体層小片121の誘電率は調整されている。上記1箇所は、それぞれの誘電体層小片121の中心であることが特に好ましい。
誘電率を大きくすることで、式1の左辺第2項の分母が小さくなる。これにより、誘電体層120に入射する電波の入射角が大きくなっても、式1の左辺の計算値がnπから離れてしまうことを抑制できる。
〔実施形態のまとめ〕
本実施形態のアンテナ装置100は、フロントウィンドシールド13のアンテナエレメント114側の面に積層される誘電体層120を備える。誘電体層120の誘電率および厚さは、遠方側境界面反射波と進行波とが、フロントウィンドシールド13と誘電体層120との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層120の誘電率および厚さは調整されている。
本実施形態のアンテナ装置100は、フロントウィンドシールド13のアンテナエレメント114側の面に積層される誘電体層120を備える。誘電体層120の誘電率および厚さは、遠方側境界面反射波と進行波とが、フロントウィンドシールド13と誘電体層120との境界面で相互に逆位相になるように、誘電体層120の誘電率および厚さは調整されている。
フロントウィンドシールド13と誘電体層120との境界面で遠方側境界面反射波と進行波が相互に逆位相になることで、遠方側境界面反射波は誘電体層120の方向へ進行しにくくなる。その結果、遠方側境界面反射波は進行方向DRが変更されて、フロントウィンドシールド13を透過する透過波として放射される。よって、電波がフロントウィンドシールド13を透過する際の伝搬損失が低減される。
また、本実施形態では、誘電体層120は、複数の誘電体層小片121に分けられている。複数の誘電体層小片121は、フロントウィンドシールド13および誘電体層120に電波が入射する入射角が大きいほど、誘電率が大きくなっている。このようにすることで、アンテナエレメント114から放射された電波がフロントウィンドシールド13を種々の方向に透過する際の伝搬損失がより低減される。
本実施形態の誘電体層120は、減光性を有する。したがって、誘電体層120は、通常の車両にも備えられている防眩用の着色膜と同様の効果を奏するため、防眩用の着色膜を省くことができる。また、誘電体層120がフロントウィンドシールド13の車室11側の面に配置されていても、車両10の乗員に違和感を与えにくい。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。なお、以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
<変形例1>
図6は変形例1のアンテナ装置200を示す図である。アンテナ装置200は、アンテナ装置100と同じ装置本体部110を備える。また、ケース220を備える。ケース220は、装置本体部110を収容している。装置本体部110が備えているアンテナエレメント114も、ケース220に収容されていることになる。ケース220は、フロントウィンドシールド13側の壁部が誘電体層120となっている。つまり、変形例1では、誘電体層120はケース220と一体化している。
図6は変形例1のアンテナ装置200を示す図である。アンテナ装置200は、アンテナ装置100と同じ装置本体部110を備える。また、ケース220を備える。ケース220は、装置本体部110を収容している。装置本体部110が備えているアンテナエレメント114も、ケース220に収容されていることになる。ケース220は、フロントウィンドシールド13側の壁部が誘電体層120となっている。つまり、変形例1では、誘電体層120はケース220と一体化している。
<変形例2>
図7は、変形例2のアンテナ装置300を示している。アンテナ装置300は、装置本体部110および誘電体層120を備える。さらに、アンテナ装置300は、装置本体部310を備える。装置本体部310は、正面に誘電体層120が存在しない位置に配置される。
図7は、変形例2のアンテナ装置300を示している。アンテナ装置300は、装置本体部110および誘電体層120を備える。さらに、アンテナ装置300は、装置本体部310を備える。装置本体部310は、正面に誘電体層120が存在しない位置に配置される。
装置本体部310は、垂直偏波用のアンテナエレメント314を備える。また、この変形例2では、装置本体部110に備えられているアンテナエレメント114は水平偏波用のアンテナエレメントであるとする。
したがって、この変形例2では、水平偏波用のアンテナエレメント114が放射した電波がフロントウィンドシールド13を通過する部分には誘電体層120が配置される。しかし、垂直偏波用のアンテナエレメント314が放射した電波がフロントウィンドシールド13を通過する部分には、誘電体層120は配置されていない。
実験の結果、水平偏波はフロントウィンドシールド13を通過する際の損失が、垂直偏波よりも相対的に大きかった。そこで、アンテナ装置300は、水平偏波用のアンテナエレメント114が放射した電波がフロントウィンドシールド13を通過する部分にのみ誘電体層120を配置する。このようにすることで、アンテナ装置300の車両搭載性が向上する。なお、アンテナ装置300は、MIMO通信などに用いることができる。
水平偏波がフロントウィンドシールド13を通過する際の損失が、垂直偏波よりも相対的に大きい理由は、次のように推定できる。装置本体部310が放射する垂直偏波がフロントウィンドシールド13を通過する位置に配置されている場合、垂直偏波がフロントウィンドシールド13に入射する角度が、ブリュースター角あるいはそれに近い角度になる。換言すれば、装置本体部310は、放射する垂直偏波のフロントウィンドシールド13に対する入射角がブリュースター角あるいはそれに近い角度になるように配置されているということもできる。フロントウィンドシールド13に対する入射角がブリュースター角あるいはそれに近い角度では、垂直偏波の透過率は100%あるいはそれに近い値になる。一方、水平偏波にはブリュースター角はない。したがって、垂直偏波がフロントウィンドシールド13を通過する際の損失は、水平偏波がフロントウィンドシールド13を通過する際の損失よりも少なくなる。換言すれば、水平偏波がフロントウィンドシールド13を通過する際の損失が、垂直偏波よりも相対的に大きくなる。
<変形例3>
実施形態では、フロントウィンドシールド13および誘電体層120に電波が入射する入射角が大きい誘電体層小片121ほど、誘電率を大きくしていた。しかし、これに代えて、あるいは、これに加えて、入射角が大きいほど誘電体層小片121ほど厚さを大きくしてもよい。また、誘電体層小片121に分けることなく、一体とした誘電体層120を、電波の入射角が大きいほど、誘電率および厚さの一方または両方を大きくしてもよい。
実施形態では、フロントウィンドシールド13および誘電体層120に電波が入射する入射角が大きい誘電体層小片121ほど、誘電率を大きくしていた。しかし、これに代えて、あるいは、これに加えて、入射角が大きいほど誘電体層小片121ほど厚さを大きくしてもよい。また、誘電体層小片121に分けることなく、一体とした誘電体層120を、電波の入射角が大きいほど、誘電率および厚さの一方または両方を大きくしてもよい。
<変形例4>
実施形態では、誘電体層120はフロントウィンドシールド13に貼り付けられていたが、誘電体層120は、焼成により、フロントウィンドシールド13のアンテナエレメント114側の面に積層されてもよい。実施形態では、フロントウィンドシールド13の遠方側境界面として車外境界面を説明した。しかし、フロントウィンドシールド13が複層ガラスである場合、ガラス間の境界面も遠方側境界面である。
実施形態では、誘電体層120はフロントウィンドシールド13に貼り付けられていたが、誘電体層120は、焼成により、フロントウィンドシールド13のアンテナエレメント114側の面に積層されてもよい。実施形態では、フロントウィンドシールド13の遠方側境界面として車外境界面を説明した。しかし、フロントウィンドシールド13が複層ガラスである場合、ガラス間の境界面も遠方側境界面である。
10:車両 11:車室 12:屋根板 13:フロントウィンドシールド 14:連結棒 15:ルームミラー 100:アンテナ装置 110:装置本体部 111:筐体 112:基板 113:無線回路部 114:アンテナエレメント 120:誘電体層 121:誘電体層小片 200:アンテナ装置 220:ケース 300:アンテナ装置 310:装置本体部 314:アンテナエレメント
Claims (6)
- ガラスに向けて電波を放射するアンテナエレメント(114)と、
前記ガラスの前記アンテナエレメント側の面に積層される誘電体層(120)と、を備えたアンテナ装置であって、
前記アンテナエレメントから放射された電波が反射された反射波であって、前記ガラスの境界面のうち前記アンテナエレメント側に露出している面よりも遠方にある遠方側境界面で反射された遠方側境界面反射波と、前記誘電体層を前記ガラスの方向に進行する進行波とが、前記ガラスと前記誘電体層との境界面で相互に逆位相になるように、前記誘電体層の誘電率および厚さが調整されている、アンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
前記誘電体層は、前記アンテナエレメントから放射される電波の入射角が大きくなることに応じて、誘電率および厚さの少なくとも一方が大きくなっている、アンテナ装置。 - 車両に搭載される請求項1または2に記載のアンテナ装置であって、
前記ガラスが、車両のフロントウィンドシールド(13)であるアンテナ装置。 - 請求項3に記載のアンテナ装置であって、
前記誘電体層は、前記フロントウィンドシールドにおいて、高さ方向位置がルームミラーよりも上である部分があり、減光性を有する、アンテナ装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
前記アンテナエレメントを収容するケース(220)を備え、
前記誘電体層は前記ケースと一体化している、アンテナ装置。 - 請求項3または4に記載のアンテナ装置であって、
前記アンテナエレメントは水平偏波用であって、
垂直偏波用のアンテナエレメント(314)をさらに備え、
前記誘電体層は、前記水平偏波用のアンテナエレメントが放射した電波が前記ガラスを通過する部分に配置されている、アンテナ装置。
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