JP2021115258A - 遊技機 - Google Patents

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良孝 土屋
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智久 川添
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覚 中山
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智宣 牧
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Abstract

【課題】示唆演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】単当否判定結果を示唆する複数種の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出が発生する可能性があることを予告する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備え、前記予告演出は、複数種の前記示唆演出をひとまとまりとして各示唆演出が発生する蓋然性を示唆する(例えば、第一予告画像51〜第三予告画像53により示唆する)ことを特徴とする遊技機1とする。【選択図】図24

Description

本発明は、遊技機に関する。
当否判定結果を報知する報知演出においては、当該当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高まったことを示す演出(チャンスアップ演出)等、当否判定結果を示唆する種々の示唆演出が発生する(例えば、下記特許文献1等参照)。
特開2019−080679号公報
本発明が解決しようとする課題は、示唆演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、当否判定結果を示唆する複数種の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出が発生する可能性があることを予告する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備え、前記予告演出は、複数種の前記示唆演出をひとまとまりとして各示唆演出が発生する蓋然性を示唆することを特徴とする。
本発明にかかる遊技機によれば、示唆演出を利用して遊技の趣向性を向上させることが可能である。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 表示領域に表示された識別図柄および保留図柄を示した図である。 保留図柄の態様の一覧図である。 特定保留演出を説明するための図である。 特定保留演出の第一具体例を説明するための図である。 特定保留演出の第三具体例を説明するための図である。 特定保留演出の第五具体例を説明するための図である。 付随保留変化演出を説明するための図である。 付随保留変化演出の第一具体例を説明するための図である。 付随保留変化演出の第二具体例を説明するための図である。 付随保留変化演出の第四具体例を説明するための図である。 付随保留変化演出の第五具体例を説明するための図である。 特別保留変化演出を説明するための図である。 特別保留変化演出の第一具体例を説明するための図である。 特別保留変化演出の第二具体例を説明するための図(その一)である。 特別保留変化演出の第二具体例を説明するための図(その二)である。 特別保留変化演出の第三具体例を説明するための図(その一)である。 特別保留変化演出の第三具体例を説明するための図(その二)である。 特別保留変化演出の第四具体例を説明するための図である。 基本態様の擬似連続演出を説明するための図(参考図)である(画像変化演出の第四具体例、第五具体例を説明するための図でもある)。 特別態様の擬似連続演出(画像変化演出)を説明するための図である(画像変化演出の第四具体例、第五具体例を説明するための図でもある)。 画像変化演出の第三具体例を説明するための図である。 画像変化演出の第六具体例を説明するための図である。 予告演出を説明するための図である(予告演出の第二具体例を説明するための図でもある)。 予告演出に関する第一具体例を説明するための図である。 予告演出に関する第三具体例を説明するための図である。 予告演出に関する第四具体例を説明するための図である。 予告演出に関する第五具体例を説明するための図である。 予告演出に関する第六具体例を説明するための図である。
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において画像というときは、静止画だけでなく、動画を含むものとする。
遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、表示装置91、始動領域904、大入賞口906、アウト口などが設けられている。表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能な部分である。また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1の枠体、遊技球を貯留する下皿や上皿など、本発明に関係のない遊技機1の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
大当たりの抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否判定手段が始動領域904への遊技球の入賞を契機として実行する。本実施形態では、始動領域904として、第一始動領域904a(いわゆる「特図1」の始動領域)と第二始動領域904b(いわゆる「特図2」の始動領域)が設けられている。始動領域904への遊技球の入賞を契機として乱数源から数値(当否判定情報)が取得され、当該数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、異なる場合にははずれとなる。本実施形態では、当該数値が取得された順に当否判定結果の報知が開始される(いわゆる変動が開始される)こととなるが、未だ当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在する場合には、新たに取得された当否判定情報は保留情報として図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。記憶手段に保留情報が記憶されていることは、保留図柄10として表示される。つまり、保留図柄10は、対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報の存在を示す。
本実施形態では、保留図柄10として、当否判定結果を報知する報知演出(識別図柄80(識別図柄群80g)の変動開始から、当否判定結果を示す組み合わせで完全に停止するまでの演出、いわゆる一変動中分の演出をいう)は開始されているものの、当否判定結果の報知は完了していない当否判定情報(以下、変動中保留情報と称することもある)に対応する変動中保留図柄11(いわゆる「当該変動保留」の存在を示す図柄)と、当否判定結果を報知する報知演出が開始されていない当否判定情報(以下、変動前保留情報と称することもある)に対応する変動前保留図柄12が表示される(図2参照)。本実施形態では、変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態は同じである。本実施形態では、常態において変動中保留図柄11に付随する付随画像20が表示される。変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の基本的な形態が全く異なるものとしてもよい。また、変動中保留図柄11が表示されない構成としてもよい。なお、変動前保留図柄12に対応する当否判定結果の報知が完了する順番(いわゆる保留「消化順」)は、右に位置するものほど早い。
変動前保留情報の最大の記憶数は上限が決められている。本実施形態では、第一始動領域904aに入賞することによって得られる第一変動前保留情報(特図1保留)の最大の記憶数は四つであり、第二始動領域904bに入賞することによって得られる第二変動前保留情報(特図2保留)の最大の記憶数は四つである。したがって、特図1および特図2の一方に相当する保留図柄10に関していえば、一つの変動中保留図柄11と、最大四つの変動前保留図柄12が表示されることがある(図2参照)。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、表示装置91の表示領域911に表示される識別図柄80(図2参照)の組み合わせによって当否判定結果を遊技者に報知する。具体的には、複数種の識別図柄80を含む識別図柄群80g(左識別図柄群80gL、中識別図柄群80gC、右識別図柄群80gR)が変動を開始し、最終的に各識別図柄群80gから一の識別図柄80が選択されて停止する。大当たりに当選している場合には各識別図柄群80gから選択されて停止した識別図柄80の組み合わせは所定の組み合わせ(例えば、同じ識別図柄80の三つ揃い)となる。はずれである場合にはそれ以外(大当たりとなる組み合わせ以外)の組み合わせとなる。識別図柄80は、数字とキャラクタ等が組み合わされたものとしてもよい。
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態と特別遊技状態が設定されている。特別遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利な遊技状態である。通常遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しにくい低ベース状態(低確率・時短無)である。特別遊技状態としては、第一特別遊技状態と第二特別遊技状態が設定されている。第一特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が高い高確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(高確率・時短有)である。第二特別遊技状態は、大当たりに当選する確率が低い低確率遊技状態であり、かつ、始動領域904に遊技球が入賞しやすい高ベース状態(低確率・時短有)である。通常遊技状態においては、遊技者は、第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「左打ち」を行う。特別遊技状態は、第二始動領域904bを狙って遊技球を発射させる。本実施形態では、いわゆる「右打ち」を行う。特別遊技状態は、普通始動領域905に遊技球が進入することを契機とした第二始動領域904bの開放抽選に当選しやすい状態であるため、比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が入賞する。なお、遊技状態の移行に関する設定はどのようなものであってもよいから説明を省略する。また、上記のような遊技状態が設定されていることはあくまで一例である。
2)以下、本実施形態にかかる遊技機1が実行可能な各種演出について説明する。なお、以下で説明する演出の一部のみ実行可能な構成としてもよい。また、所定の演出モード(遊技者自らが選択可能な演出モードであってもよいし、自動で(遊技者が選択せずに)設定される演出モードであってもよい)が設定されている場合に限り、以下で説明する演出が発生しうる構成としてもよい。また、表示領域911の外縁近傍に、目立たないように各種情報を示す画像(いわゆる「小図柄」等)が表示されるようにしてもよい(各図においては当該画像の図示を省略する)。遊技者は、この種の画像を意識せずに遊技を楽しむことが可能となっている。
2−1)特定保留演出
特定保留演出は、保留図柄10の態様により、当該保留図柄10に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性である信頼度を示唆するものであることを基本構成とし、保留図柄10の態様が決定されるに至るまでの過程が特徴的な演出である。保留図柄10がなり得る態様として複数種の態様が設定されている。本実施形態では、通常態様10n、および通常態様10nとは異なる特殊態様10sとして、第一特殊態様101s、第二特殊態様102s、第三特殊態様103s、第四特殊態様104sが設定されている(図3参照)。各態様の差は、遊技者が区別できるものであればよい。本実施形態では「色調」が異なる。通常態様10nは「白」、第一特殊態様101sは「青」、第二特殊態様102s「緑」、第三特殊態様103s「赤」、第四特殊態様104s「虹(レインボー)」である。当該順で、対応する当否判定結果(以下、対象当否判定結果と称することもある)が大当たりとなる蓋然性(以下、(大当たり)信頼度と称することもある)が高くなる。本実施形態では、第四特殊態様104sの保留図柄10が表示されたときには、それに対応する当否判定結果が大当たりとなることが確定する(信頼度100%である)。なお、各図においては、各態様の「色」を文字で表すものとする(通常態様10n(白)については「色」の表示を省略する)。
本実施形態における特定保留演出は、変動中保留図柄11が演出の対象の保留図柄10となる。ただし、変動前保留図柄12が演出の対象であってもよい。特定保留演出は、対象の保留図柄10が事前態様(図4(a)における態様)から事後態様(図4(c)における態様)に変化する保留変化演出の一種である。以下、変動中保留図柄11が通常態様10nから特殊態様10sのいずれかに変化する特定保留演出を説明する。通常態様10nの変動中保留図柄11が予め定められた所定位置(以下、表示位置と称することもある)に表示されている。表示位置は、上述した付随画像20に付随する箇所であるといえる(本実施形態における表示位置は、付随画像20の上方である)。特定保留演出では、当該表示位置に向かって事後態様の「候補」である複数の候補図柄が変位していく。例えば、第一特殊態様101s、第二特殊態様102s、第三特殊態様103sの三種が候補図柄として設定されたのであれば、当該三種の候補図柄が表示位置に向かって変位していく(図4(a)参照)。なお、候補図柄となる図柄(態様)の種類は毎回変化しうるものであってもよいし、候補図柄となる図柄(態様)の数は毎回変化しうるものであってもよい。また、候補図柄のうちの一つが選択されて事後態様として表示位置に表示される前の段階においてはあくまで「候補」であって、これらの候補図柄が直接的に信頼度を示唆するというものではない(「候補」として高信頼度の態様が示されるほど、事後態様が高信頼度となる蓋然性が高くなるという点においては間接的に信頼度を示唆しているとはいえる)。
上記各候補図柄の「変位」は、表示位置に向かって直線状(最短距離)に変位するものに限られない。各候補図柄がおおよそ表示位置に向かっていることが遊技者に把握されるような変位であればよい。また、表示位置に向かって変位する過程において、候補図柄同士の少なくとも一部が重なることがあってもよいが、当該変位する過程において各候補図柄がどのようなものであるかが遊技者に把握できるようにされる。
各候補図柄は、表示位置において少なくとも一部が互いに重なる(前後に重なる)ように表示される。すなわち、第一特殊態様101s、第二特殊態様102s、第三特殊態様103sの三つの候補図柄がひとまとまりとなるようにして少なくとも一部が互いに重なり、かつ、これらの候補図柄によって変化前の変動中保留図柄11(通常態様10n)が覆われる(見えなくなる)(図4(b)参照)。なお、なお、各候補図柄が「表示位置において少なくとも一部が互いに重なる」とは、全ての候補図柄が正確に表示位置に位置した状態となることを要するものではない。全ての候補図柄が表示位置に位置していると遊技者が感じる程度の表示位置からのずれは許容される(各候補図柄がおおよそ表示位置に位置していればよい)ものとする。
そして、最終的には複数の候補図柄のうちのいずれか一つが表示位置に残る(図4(c)参照)。なお、本実施形態では、その他の候補図柄(表示位置に残る図柄以外の図柄)は、そのまま下方に変位して表示領域911外に移動する(表示領域911の下側縁から表示領域911外に移動して見えなくなったかのような表示がなされる)。当該表示位置に残った候補図柄が変化後の図柄(事後態様)である。つまり、変動中保留図柄11が、「通常態様10n」から「第一特殊態様101s〜第三特殊態様103sのうち表示位置に残ったもの」に変化する演出が完了する。
このように、本実施形態における特定保留演出は、複数の候補図柄が表示位置に向かって変位し、最終的にいずれか一つが残る(残ったものが事後態様となる)という面白みのある演出である。
また、表示位置において複数の候補図柄の少なくとも一部が互いに重なるように表示された後、当該複数の候補図柄のうちのいずれかが当該表示位置に残るというものであるから、いずれの候補図柄が残るのか(事後態様がどのようになるのか)最後まで目が離せない演出とすることが可能である。
以下、上記特定保留演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇第一具体例
上記実施形態における特定保留演出は、表示位置に残った候補図柄がそのまま対象の保留図柄10(上記実施形態では変動中保留図柄11)となるものであることを説明したが、表示位置に残った候補図柄の態様が変化して対象の保留図柄10(事後態様)となる構成とする。つまり、候補図柄の段階と対象の保留図柄10となった段階とでは、図柄の態様が異なるものとする。
例えば、候補図柄の段階においては、背景画像(このような背景画像が表示されることは周知であるため図示せず)が透けて見えるような半透明な状態とされる(半透明な状態を点線にて図示する)。つまり、複数の候補図柄が表示位置に向かって変位している段階においては各候補図柄が半透明な状態であるとする(図5(a)参照)。なお、複数の候補図柄が表示位置に表示される状態(図5(b)参照)において、事前態様の保留図柄10が透けて見える設定としてもよいし、事前態様の保留図柄10は見えない設定としてもよい。その後、一つの候補図柄が表示位置に残り(図5(c)参照)、対象の保留図柄10(事後態様)に変化する(図5(d)参照)。対象の保留図柄10は背景画像が透けて見えない不透明な状態とされる。つまり、表示位置に残った図柄が半透明な状態から不透明な状態に変化する。このようにすることで、不透明な状態となった保留図柄10が事後態様であることが遊技者は把握できる。
また、候補図柄の段階(変化前の段階)において当該図柄は半透明な状態にあるから、当該図柄が大当たり信頼度を示唆するものとして確定的に表示されたと遊技者が勘違いしてしまうおそれが低減される。つまり、候補図柄である段階は、当該候補図柄は信頼度を示唆する画像ではないところ、当該候補図柄が半透明な状態であるため、遊技者は当該候補図柄が信頼度を示唆するものとして表示された画像であると勘違いしてしまうおそれは低い。
なお、候補図柄の段階と対象の保留図柄10となった段階とで図柄の態様に差を設定する手法としては、上記「半透明/不透明」とする手法以外にも考えられる。例えば、候補図柄の段階にあるときの方が対象の保留図柄10となった段階よりも小さい(大きさを異ならせる)、候補図柄の段階にあるときの方が対象の保留図柄10となった段階よりも暗い(明度を異ならせる)、といった構成とすることが考えられる。
〇第二具体例
上述した特定保留演出は、対象の保留図柄10が複数の候補図柄のうちのいずれかに変化する(保留変化が発生する)という結果に至るものであるが、保留変化が発生しないという結果に至ることがあってもよい。つまり、特定保留演出の発生は、対象の保留図柄10の態様が変化する(大当たり信頼度が高まる)という結果に至るとは限らない設定とする。対象の保留図柄10の態様が変化することは、大当たり信頼度が高まることになるから、遊技者にとって喜ばしい結果(成功結果)であるといえる一方、対象の保留図柄10の態様が変化しないことは、遊技者にとって残念な結果(失敗結果)であるといえる。失敗結果となる場合、表示位置に向かって変位してきた複数の候補図柄のいずれもが表示位置で留まらない(表示位置を通過する)ことになる。
本例のようにする場合、表示される候補図柄の数が多いほど、成功結果に至る蓋然性が高くなるように設定するとよい。つまり、本例の場合、「複数の候補図柄のうちのいずれかが表示位置に残る」ことが遊技者にとって有利な結果として設定されているのであるから、当該候補図柄の数が多いほど当該有利な結果に至る蓋然性が高い設定とする。このようにすることで、候補図柄の数と有利な結果となる確率がリンクした分かりやすい演出とすることができる。
〇第三具体例
複数の候補図柄のうちの二以上が同じ図柄となる場合がある構成とする。例えば、三つの候補図柄が表示される特定保留演出にて、第一特殊態様101sの候補図柄一つと、第三特殊態様103sの候補図柄二つが表示されるといったように、同じ態様の候補図柄が二以上表示されることがある構成とする(図6(a)参照)。
この場合、候補図柄の数が多いものほど、事後態様として選択される蓋然性が高くなるようにすることが好ましい。上述した例でいえば、第一特殊態様101sの候補図柄(一つ)よりも、第三特殊態様103sの候補図柄(二つ)の方が事後態様として選択される蓋然性が高い設定とする(ただし、第一特殊態様101sの候補図柄が選択される可能性もある)。仮に、同じ種類の候補図柄が三つ表示され、別の種類の候補図柄が二つ表示されるといったケースであれば、三つ表示された候補図柄の方が、二つ表示された候補図柄よりも選択される蓋然性が高い設定とする。
さらに好ましくは、保留図柄10の変化が発生する場合において事後態様として選択される確率が、各候補図柄の割合に沿ったものとするとよい。上述した例でいえば、第一特殊態様101sの候補図柄(一つ)が事後態様として選択される確率は1/3であり、第三特殊態様103sの候補図柄(二つ)の方が事後態様として選択される確率は2/3である設定とする(図6(b)参照)。
なお、特定保留演出は、複数の候補のうちのいずれが選択されるかを遊技者が予測しつつ楽しむという演出であるから、複数の候補図柄は全てが同じ種類ではない設定とされることが好ましい(上記例でいえば、三つの候補図柄には、第一特殊態様101sと第三特殊態様103sという二種類が含まれる)。ただし、複数の候補図柄の全てが同じ種類(同じ態様)であるケースが発生しうる設定とすることを否定するわけではない。この場合には、当該候補図柄が事後態様となることが確定するものとなる。
〇第四具体例
上記実施形態における特定保留演出は、対象の保留図柄10が事前態様から事後態様に変化する保留変化演出であることを説明したが、保留変化演出ではなくてもよい。つまり、ある保留図柄10の態様がどのようなものとなるかについて、特定保留演出が発生する構成(事前態様が示されない構成)としてもよい。
〇第五具体例
上記実施形態にて説明したように、各候補図柄は、表示位置において少なくとも一部が互いに重なる(前後に重なる)ように表示される。具体的には、表示位置において、複数の候補図柄のうち、ある候補図柄の方が、別の候補図柄よりも手前に位置するように表示される。つまり、別の候補図柄にてある候補図柄が重なる部分は、当該ある候補図柄に覆われて見えないような表示態様とされる。このように表示する手法としては種々考えられる。例えば、ある候補図柄を表示する画像レイヤの方を、別の候補図柄を表示する画像レイヤよりも手前に設定するといった手法を用いればよい。表示領域911は二次元的な画像を表示するものであるが、上記のようにすることで前後方向における候補図柄の位置関係を表現することができる。
これを前提とし、候補図柄のうちのいずれが事後態様として選択されやすいかが前後方向における候補図柄の位置関係にて示唆されるものとする。例えば、後方(奥)に表示される候補図柄ほど事後態様として選択される(表示位置に残る)蓋然性が高い設定とする。手前から順に、第二特殊態様102s、第三特殊態様103s、第一特殊態様101sの順で前後に並ぶように重なった状態とされる(図7(a)参照)のであれば、第一特殊態様101sが事後態様として選択される蓋然性が最も高く、第二特殊態様102sが事後態様として選択される蓋然性が最も低いことになる。後方(奥)に表示される候補図柄ほど背景として表示される画像に近い位置に位置するように遊技者には見えることになるから、当該候補図柄ほど表示位置に「留まりやすい」(すなわち「選択されやすい」)設定とする(図7(b)参照)。
これとは逆に、前方(手前)に表示される候補図柄ほど事後態様として選択される(表示位置に残る)蓋然性が高い設定としてもよい。前方(手前)に表示される候補図柄ほど他の候補図柄に覆われる領域が少なく「目立つ」ことになるところ、より「目立つ」候補図柄ほど表示位置に「留まりやすい」(すなわち「選択されやすい」)設定とする。
2−2)付随保留変化演出
上述した通り、本実施形態では、変動中保留図柄11に付随する付随画像20が表示される。当該付随画像20は、変動中保留図柄11と変動前保留図柄12の区別を容易にするという作用を発現するだけでなく、保留変化演出にも利用される。具体的には、変動前保留図柄12が事前態様から事後態様に変化する保留変化演出に利用される。以下、当該保留変化演出を付随保留変化演出と称する。
表示領域911に表示されている一または複数の変動前保留図柄12のうちのいずれか一つが付随保留変化演出の対象となる(以下、付随保留変化演出の対象となる変動前保留図柄12を対象図柄と称することもある)。付随保留変化演出では、変動中保留図柄11に付随していた付随画像20(図8(a)参照)が対象図柄に付随する位置まで変位する(図8(b)参照)(以下、変動中保留図柄11に付随する位置(常態における位置)を原位置と、対象図柄に付随する位置を演出位置と称することもある)。付随画像20が対象図柄である変動前保留図柄12に付随した状態における対象図柄と付随画像20の距離は、対象図柄ではない変動前保留図柄12と付随画像20の距離よりも小さくなる。本実施形態では、表示領域911の下側縁に沿うようにして横方向(左方向)に付随画像20が変位する。変動中保留図柄11は、変動前保留図柄12に近いものほどいわゆる「消化順」が早い。よって、消化順が遅い変動前保留図柄12が対象図柄となる場合ほど、付随画像20の変位量(原位置から演出位置までの移動量)が大きくなる。
付随画像20が対象図柄に付随する位置まで変位した後、当該対象図柄の態様が変化する可能性がある保留変化演出が発生する。本実施形態では、付随画像20が対象図柄に付随した後、対象図柄に作用する画像(対象図柄に対し、直接的または間接的に働きかけている画像;以下、作用画像25と称する)が表示される(図8(c)参照)。つまり、当該作用画像25の働きにより、対象図柄が変化するかもしれないことを示す(作用画像25が表示されることは、対象図柄の変化を示唆する「煽り演出」であるといえる)。その結果、信頼度が高まる方向に対象図柄の態様が変化する成功結果に至る(図8(d)参照)こともあれば、対象図柄の態様が変化しない失敗結果(図示せず)に至ることもある。なお、付随画像20が対象図柄に付随した場合、必ず対象図柄の態様が変化する(信頼度が高まる方向に変化する)という結果に至る設定(必ず成功結果となる設定)としてもよい。この場合には付随画像20が対象図柄に付随した時点で、対象図柄の態様が変化するという遊技者に有利な事象が発生することが確定することになる。その後、付随画像20は原位置に戻る(図8(e)参照)
このように、本実施形態における付随保留変化演出では、付随画像20が変動前保留図柄12の一つである対象図柄に付随する位置まで変位する。つまり、付随保留変化演出は、付随画像20により、態様が変化するかもしれない対象図柄がいずれであるのかが示される分かりやすい演出である。付随画像20は、変動中保留図柄11に付随する原位置から対象図柄に付随する演出位置まで変位するため、対象図柄が何らかの演出の「ターゲット」とされていることが分かりやすい。付随画像20は、常態においては変動中保留図柄11に付随し変動中保留図柄11と変動前保留図柄12を区別するための画像であるところ、当該付随画像20を保留変化の対象となる保留図柄10を示すためにも利用した演出であるといえる。
以下、上記付随保留変化演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇第一具体例
付随保留変化演出における付随画像20の態様として複数種の態様が設定されているものとし、当該付随画像20の態様により成功結果となる蓋然性が示唆されるものとする。各付随画像20の態様(態様の差)はどのようなものであってもよい。付随画像20の色(色調)を異ならせることが考えられる。例えば、付随画像20として、態様が異なる第一付随画像201(青)、第二付随画像202(緑)、第三付随画像203(赤)が設定されているものとする(図9(b)参照)。なお、これら第一付随画像201〜第三付随画像203は、常態における付随画像20(変動中保留図柄11に付随している状態)の態様(図9(a)参照)とは異なるものとされるとよい。例えば、常態における付随画像20(通常付随画像20n)は「白」とされる。付随保留変化演出時に、付随画像20の色が「白」から「青」、「緑」、「赤」のいずれかに変化するものとする。
当該付随画像20の態様に応じ、信頼度が高まる方向に対象図柄の態様が変化するという成功結果に至る蓋然性が異なるものとする。例えば、第一付随画像201、第二付随画像202、第三付随画像203の順で当該蓋然性が高くなる(第三付随画像203が最も高い)ものとする(図9(b)参照)。このようにすることで、遊技者は、付随画像20の態様にも注目することになる。
本例のような構成とする場合、付随保留変化演出の途中で付随画像20の態様が変化しうる設定としてもよい。例えば、対象図柄に付随した時点においては第一付随画像201(青)であったものが、所定時間経過後に第三付随画像203(赤)に変化するといった事象が発生しうるものとする。なお、当該付随画像20の態様の変化は、遊技者に有利な方向への変化(成功結果に至る蓋然性が高まる方向への変化)に限定されていることが好ましい。
〇第二具体例
付随画像20の態様として複数種の態様が設定され、当該付随画像20の態様により、対象図柄の事後態様が示唆されるものとする。例えば、付随画像20として、態様が異なる第一付随画像201(青)、第二付随画像202(緑)、第三付随画像203(赤)が設定されているものとする(図10(b)参照)。当該順で、対象図柄の事後態様が大当たり信頼度の高いものとなる蓋然性が高くなる(第三付随画像203が最も高い)設定とする。一例としては、第一付随画像201(青)が表示された場合には事後態様は第一特殊態様101s(青)以上となり、第二付随画像202(緑)が表示された場合には事後態様は第二特殊態様102s(緑)以上となり、第三付随画像203(赤)が表示された場合には事後態様は第三特殊態様103s(赤)以上となるような設定とすることが考えられる(図10(c)参照)(ここでいう「第〇特殊態様以上」とは、第○特殊態様よりも信頼度が高い態様の全てを指すものとする)。つまり、付随画像20のそれぞれは、いずれかの特殊態様10sに対応づけられ、当該付随画像20に対応づけられた特殊態様10s以上の事後態様となることが確定するものとする。付随画像20の態様(色)により、事後態様の信頼度(色)の最低ラインが示されるとみることもできる。
このようにすることで、遊技者は、付随画像20の態様にも注目することになる。上記実施形態のように、付随保留変化演出の結果として成功結果となる可能性だけでなく失敗結果となる可能性もある設定とするのであれば、事後態様が高信頼度のものとなった場合ほど、遊技者が成功結果となることに期待するという遊技性が実現される。一方、付随画像20が対象図柄に付随した時点で、対象図柄の態様が変化するという結果(成功結果)に至ることが確定する設定とするのであれば、遊技者にとってより有利な態様の付随画像20が対象図柄に付随することを願う遊技性が実現される。
本例のような構成とする場合、付随保留変化演出の途中で付随画像20の態様が変化しうる設定としてもよい。例えば、対象図柄に付随した時点においては第一付随画像201(青)であったものが、所定時間経過後に第二付随画像202(緑)に変化する(作用画像25が作用する状況となるよりも前に付随画像20の態様が変化する)といった事象が発生しうるものとする。なお、当該付随画像20の態様の変化は、遊技者に有利な方向への変化(付随画像20に対応する特殊態様10sがより高信頼度のものとなる方向への変化)に限定されていることが好ましい。
〇第三具体例
上記実施形態では、常態において付随画像は変動中保留図柄11に付随し、付随保留変化演出時に変動前保留図柄12(対象図柄)に付随する位置まで変位することを説明したが、その逆の設定であってもよい。つまり、常態において変動前保留図柄12に付随する付随画像20が、付随保留変化演出時に変動中保留図柄11(対象図柄)に付随する位置まで変位するものとしてもよい。
なお、上記実施形態のような構成とする方が、付随画像20を用いて保留変化演出の対象となる図柄を示している意義が大きいといえる。なぜなら、変動前保留図柄12は同時期に複数表示されうるものであり、当該変動前保留図柄12が複数表示された状態にあると、いずれの変動前保留図柄12が演出の対象であるのか分かりにくくなるおそれがある。したがって、演出の対象である対象図柄としての変動前保留図柄12がいずれであるのかを、付随画像20を変位させて示す意義が大きいといえる。一方、表示される変動中保留図柄11は一つのみであるから、それを付随画像20により強調する意義は、複数表示される変動前保留図柄12に比して小さいといえる。ただし、本例のような構成とする場合であっても、付随画像20が変位することにより付随保留変化演出の発生が示されるという作用は奏されるといえる。
また、常態においてある変動前保留図柄12に付随する付随画像20が、付随保留変化演出時に当該ある変動前保留図柄12とは別の変動前保留図柄12に付随する位置まで変位するものとしてもよい。
〇第四具体例
付随保留変化演出において、付随画像20が変動中保留図柄11に付随する位置に表示されたまま、新たに表示された付随画像20が対象図柄に付随する位置に表示された状態となるものとする。端的にいえば、常態において変動中保留図柄11に付随する付随画像20(以下、形式的に付随画像20Aと称することもある)がそのままの位置に残りつつ、同じ態様の付随画像20が増加し(「コピー」されたかのような演出形態により増加する)、当該増加した付随画像20(以下、形式的に付随画像20Bと称することもある)が対象図柄に付随する位置まで変位するものとする(図11(b)参照)。このように、付随画像Aが変動中保留図柄11に付随する位置に残ったまま、新たに表示された付随画像Bが対象図柄に付随する位置まで変位する態様も、「対象図柄に付随する位置まで付随画像が変位する」ことの一態様として含まれるものとする。なお、付随画像20Aと付随画像20Bは、遊技者が同一視できる程度に似通っていればよく、態様が完全に同一であることを要するものではない(もちろん同一であってもよい)。例えば、付随保留変化演出が実行されている少なくとも一部の期間中において、一方は不透明な画像であるものの、他方は半透明な画像(背景画像が透けて見える画像)とすることが考えられる(図11(b)参照)。このようにすることで、「コピー」された関係にあることが分かりやすくなる。
〇第五具体例
常態において変動中保留図柄11に付随する(原位置に位置する)付随画像20が、対象図柄に付随する位置(演出位置)まで変位するかどうかの「煽り演出」が発生するものとする。例えば、原位置から演出位置側に向かって付随画像20がわずかに動くことが「煽り演出」として発生し(図12(b)参照)、当該煽り演出の後付随画像20が演出位置に向かって変位し演出位置に到達すること(図12(c−1)参照)もあれば、付随画像20が原位置に戻ること(図12(c−2)参照)もある設定とする。付随画像20が演出位置に到達することが付随保留変化演出の発生条件であるから、煽り演出の後、付随画像20が演出位置に向かって変位することは遊技者にとって喜ばしい事象(喜ばしい結果)であり、原位置に戻ることは遊技者にとって残念な事象(残念な結果)であるといえる。このようにすることで、煽り演出発生時に、付随画像20が演出位置まで変位することを遊技者が願う演出形態とすることができる。
本例のような構成とする場合、付随画像20が演出位置に到達した場合には、対象図柄の態様が変化することが確定する設定とすることが好ましい。このようにすることで、煽り演出の成否(演出位置まで変位する(成)か、原位置に戻る(否)か)が、付随画像20の態様変化(信頼度アップ)をもたらすかどうかの分岐点となる分かりやすい演出形態となる。このような設定とするのであれば、付随画像20が演出位置に到達した場合には対象図柄の態様が変化することが確定するのであるから、上記実施形態にて説明した作用画像25が表示されない演出形態としてもよい。つまり、付随画像20が演出位置に到達することを契機として対象図柄の態様が変化する演出形態とする。遊技者には、付随画像20が対象図柄の態様を変化させる要素として機能しているかのように見える演出形態となる。
〇第六具体例
上記実施形態では、付随画像20を対象図柄に付随する演出位置まで変位させた上で、当該対象図柄の態様が変化すること(保留変化演出が発生すること)を説明したが、付随画像20が演出位置まで変位したときに発生する演出としては保留変化演出以外の演出も考えられる。
例えば、原位置に位置する付随画像20が、いずれかの変動前保留図柄12に付随する位置(演出位置)まで変位して、原位置に戻る(当該変動前保留図柄12の態様は変化しない)。これにより、当該変動前保留図柄12に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まる。つまり、当該変動前保留図柄12に対応する当否判定結果の大当たり信頼度が高まったことを示す先読み演出として、付随画像20がいずれかの変動前保留図柄12に付随するという事象が発生するものとする。
2−3)特別保留変化演出
特別保留変化演出は、特別図柄30を用いた演出である。当該特別図柄30は、識別図柄80とは異なる図柄である。識別図柄80は当否判定結果を示す図柄であるのであるから、特別図柄30は当否判定結果を示すために用いられる図柄ではない。当該特別図柄30は、識別図柄群80gに含まれて変動表示されることがある。本実施形態では、中識別図柄群80gに含まれて特別図柄30が変動表示されることがある。中識別図柄群80gから選択されて示された図柄が特別図柄30となった場合には、擬似連続演出が発生する。換言すれば、各識別図柄群80gのそれぞれから選択されて示された図柄組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄の組み合わせ)が、中図柄が特別図柄30である組み合わせ(以下、特別組み合わせと称することもある)となることが擬似連続演出(後述する単位演出)の発生を示すものとして設定されている。換言すれば、特別図柄30が表示領域911における所定位置(特別図柄30は中図柄として表示されるのであるから、当該所定位置は表示領域911の中央寄りの位置となる)に表示されることが擬似連続演出の発生を示すものとして設定されているということである(図13(b)(d)参照)。図示しないが、特別図柄30が所定位置に擬似停止しそうな様子を示す「煽り」が発生し、結果として擬似停止しない(特別組み合わせが構築されない)状況が発生しうるものとしてもよい。なお、本実施形態では、特別組み合わせ以外の擬似連続演出の発生を示す組み合わせが設定されている。ただし、特別組み合わせが構築された場合に限り擬似連続演出が発生するように設定されていてもよい。
擬似連続演出はいわゆる連続演出の一種であり、それ自体は公知であるから詳細な説明を省略する。擬似連続演出は、変動する識別図柄80(図13(a)(c)参照)(識別図柄群80g(上述した通り当該識別図柄群80gには上記特別図柄30が含まれる場合もある))が一旦擬似停止(図13(b)(d)参照)(完全には停止していないが遊技者には停止したように見える態様をいう。例えばわずかに揺れた状態とする)した後、再び変動を開始する(図13(c)(e)参照)(再変動する)演出である。当該再変動の回数が多くなるほど、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなる。停止または擬似停止した状態にある識別図柄80が変動を開始することを「単位演出」とすると、単位演出の発生回数が多くなるほど大当たり信頼度が高くなるということである。以下、擬似連続演出が発生する場合において、報知演出の開始時における変動を変動(図13(a)参照)を「擬似1変動」と、「擬似1変動」が擬似停止して特別組み合わせが構築された後の変動(図13(c)参照)を「擬似2変動」と、「擬似2変動」が擬似停止して特別組み合わせが構築された後の変動(図13(e)参照)を「擬似3変動」と・・・称することもある。「擬似1変動」、「擬似2変動」、「擬似3変動」・・・のそれぞれが単位演出に相当することになる。なお、「擬似1変動」は、あくまで「擬似2変動」が発生した場合に限り単位演出に相当することになる。「擬似2変動」が発生しなかった場合、すなわち、一回も特別組み合わせが構築されなかった場合は、擬似連続演出自体が発生しなかったという取扱いとされる。本実施形態では、「擬似4変動」が最大である。「擬似4変動」が発生した場合には大当たりが確定する。
本実施形態では、特別組み合わせが構築された場合(図13(b)(d)参照)には、擬似連続演出(単位演出)が発生するとともに、保留変化演出が発生する(図13(c)(e)参照)。つまり、特別図柄30が表示領域911における所定位置に表示されることを契機として、擬似連続演出および保留変化演出の両方が発生する。当該保留変化演出が特別保留変化演出である。実際に対象の保留図柄10(以下、対象図柄と称することもある。本実施形態では変動中保留図柄11が対象図柄である)の態様が変化するタイミングは適宜設定することができる。本実施形態では、特別組み合わせが構築され(特別図柄30が表示領域911における所定位置に表示され)て擬似連続演出(識別図柄80の再変動)が発生すると略同時に保留変化演出が発生する。これとは異なり、特別組み合わせが構築されて識別図柄80の再変動が発生した後所定時間経過後に対象図柄の態様が変化するものとしてもよい。また、対象図柄の保留変化に際し、対象図柄に作用するような作用画像25(例えば、図8(c)にて示したような画像)が表示された上で、対象図柄の態様が変化するようにしてもよい。
本実施形態では、対象図柄は、特別組み合わせが構築されることを契機として少なくとも一段階は信頼度が高まる方向に態様が変化する。すなわち、事前態様が通常態様10nであれば事後態様は第一特殊態様101s以上になり、事前態様が第一特殊態様101sであれば事後態様は第二特殊態様102s以上になり、事前態様が第二特殊態様102sであれば事後態様は第三特殊態様103s以上になり、事前態様が第三特殊態様103sであれば事後態様は第四特殊態様104s以上になる。特別組み合わせが構築されることを契機として二段階以上信頼度が高まる方向に態様が変化する場合があってもよい。なお、本実施形態では、「擬似4変動」は大当たりが確定であるから、「擬似4変動」に移行した場合にはもれなく対象図柄が第四特殊態様104sとなるように設定されている。
ここで、本実施形態では、特別組み合わせが構築されることを契機として態様が変化する対象図柄は変動中保留図柄11に限定されているから、保留図柄10が通常態様10nから最大の信頼度の態様(本実施形態では第四特殊態様104s)に至るのに必要な「段階の数」(S)の方が、一連の擬似連続演出を通じて特定組み合わせが構築される最大回数(N)(すなわち、単位演出の「最大発生回数−1」の値である)よりも大きくなるように設定されていることが好ましい。本実施形態では、S=4であり、N=3である。このようにすることで、一連の擬似連続演出が実行されている最中に、特定組み合わせが構築されるという契機とは異なる契機にて対象図柄(変動中保留図柄11)の保留変化が起こる余地を残すことができる。
特別図柄30は、基本的には、擬似連続演出(単位演出)の発生を示す図柄である。したがって、擬似連続演出の発生を示唆する示唆要素(以下、連続演出示唆要素31と称することもある)を含む。図13(b)(d)に示すように、本実施形態における特別図柄30は、連続演出示唆要素31として「NEXT」の文字を含む。これに加えて、特別図柄30は、保留変化が発生することを示唆する示唆要素(以下、保留変化示唆要素32と称することもある)も含む。本実施形態における特別図柄30は、保留変化示唆要素32として「変化」の文字を含む。なお、各示唆要素は、発生する演出を直接的に示すものでなく、単なる記号や色等(継続的に遊技することによって対応づけられた演出を理解できるような態様)であってもよい。このような示唆要素を含むため、遊技者によっては、特別図柄30が所定位置に表示された場合には擬似連続演出だけでなく、保留変化演出が発生することを感じ取ることができる。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、特別図柄30により、連続演出の発生が示されるだけでなく、保留変化演出の発生が示されるという面白みのある遊技性を実現することが可能である。連続演出の発生を示す特別図柄30が当否判定結果を示す図柄ではないことを利用し、当該図柄にもう一つの意味をもたせたともいえる(識別図柄80は当否判定結果を示す図柄であるから、態様を変更させたり、別の意味をもたせたりすることが難しい)。
以下、上記特別保留変化演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇第一具体例
上記実施形態では、特別図柄30は擬似連続演出の発生を示すものとして利用されることを説明したが、先読み連続演出の発生を示すものとして利用される構成としてもよい。先読み連続演出自体は公知であるため詳細な説明を省略するが、ある当否判定結果(対象当否判定結果)を報知する報知演出(対象報知演出)よりも前に報知が完了する一または複数の先の当否判定結果を報知する先の報知演出を利用して、対象当否判定結果が大当たりとなる蓋然性を示唆するものである。つまり、一または複数の先の報知演出にて特定組み合わせを表示する(図14(b)(d)(f)参照)(当該特定組み合わせはいわゆる「チャンス目」として作用する)ことで、対象当否判定結果の大当たり信頼度が高まったことを示しつつ、対象当否判定結果に対応する保留図柄10(「先読み対象」の保留図柄10)についての保留変化演出が発生する(図14(c)(e)(g)参照)構成とする。特別図柄30は、先読み連続演出の発生を示唆する要素(図14に示した例は「GO」の文字)と、保留変化演出の発生を示唆する要素(図14に示した例は「変化」の文字)を含む。
〇第二具体例
特別図柄30として複数種の態様が設定されているものとする。そして、当該特別図柄30の態様により、対象図柄の事後態様が示唆されるものとする。例えば、特別図柄30の態様として第一態様および第二態様が設定されているとする。第一態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合(図15(a−1)参照)には対象図柄の信頼度が一段階高まる(図15(a−2)参照)一方、第二態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合(図15(b−1)参照)には対象図柄の信頼度が二段階高まる(図15(b−2)参照)ものとする(当該信頼度の「段階」については上述した通りである)。つまり、遊技者にとってみれば、第一態様の特別図柄30よりも、第二態様の特別図柄30の方が「価値の高い」図柄となる。このようにすることで、特別図柄30の態様にも注目する遊技性を実現することができる。
特別図柄30の態様の差を設定する手法は種々考えられる。一例として、対象図柄の信頼度が高まる「段階」の数を表した要素を含むものとすることが考えられる。上述した例に沿って言えば、例えば、第一態様の特別図柄30は「1UP」という文字を含み(図15(a−1)参照)、第二態様の特別図柄30は「2UP」という文字を含む(図15(b−1)参照)態様とする(「〇UP」の○の数字により「段階」を表す)。別例として、第一態様の特別図柄30は全体として「青」色を呈し、第二態様の特別図柄30は全体として「赤」色を呈する態様とすることも考えられる。
なお、第一態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合には対象図柄の信頼度が一段階「以上」高まる一方、第二態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合には対象図柄の信頼度が二段階「以上」高まるといったように、信頼度が高まる段階の最低レベルを示したものとしてもよい。また、第一態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合には対象図柄が第一特殊態様101sとなり(または第一特殊態様101s以上となり)、第一態様の特別図柄30により特別組み合わせが構築された場合には対象図柄が第二特殊態様102sとなる(または第二特殊態様102s以上となる)といったように、特別図柄30のそれぞれの態様に、異なる特殊態様10sが対応づけられた設定としてもよい。
本例のようにする場合、特別図柄30の態様が途中で変化しうる構成としてもよい。当該変化は、遊技者にとって有利な方向への変化に限定されていることが好ましい。すなわち、第一態様の特別図柄30が、第二態様の特別図柄30に変化する場合がある設定とする。
また、本例のようにする場合、一連の演出の途中まで特別図柄30の態様(最終的な態様)は不明であり、途中で態様が判明するといった設定としてもよい。例えば、特別図柄30が変動している段階においては特別図柄30の態様(将来的に第一態様となるか第二態様となるか)は不明であり(図16(a)参照)、特別組み合わせが構築された段階において特別図柄30の態様が第一態様(図16(b−1)参照)であるか第二態様である(図16(b−2)参照)かが判明するといった構成としてもよい。このようにすれば、特別図柄30が変動している段階においては特別図柄30が所定位置に擬似停止することを願い(擬似連続演出および保留変化演出の発生を願い)、擬似停止した後は当該特別図柄30の態様に注目する(遊技者にとってより有利な第二態様であることを願う)という流れの演出形態とすることができる。
〇第三具体例
上記実施形態における特別図柄30(以下、後述する第二特別図柄302と区別するため第一特別図柄301と称する)は、擬似連続演出と保留変化演出の両方の発生を示すものとして用いられる。これとは異なる種類の特別図柄30として、擬似連続演出の発生を示すものの保留変化演出の発生を示すものではない図柄(以下、上述した第一特別図柄301と区別するため第二特別図柄302と称する)が設定されているものとする。つまり、第一特別図柄301が表示領域911における所定位置に表示された場合(第一特別図柄301を含む特別組み合わせ(以下、第一特別組み合わせと称する)が構築された場合)(図17(a−1)参照)には、擬似連続演出と保留変化演出(特別保留変化演出)の両方が発生する(図17(b−1)参照)一方、第二特別図柄302が表示領域911における所定位置に表示された場合(図17(a−2)参照)(第二特別図柄302を含む特別組み合わせ(以下、第二特別組み合わせと称する)が構築された場合)には、擬似連続演出が発生するものの保留変化演出は発生しない(図17(b−2)参照)設定とする。保留変化演出の発生は遊技者にとって喜ばしい事象であるから、第一特別組み合わせが構築されることの方が、第二特別組み合わせが構築されることよりも遊技者にとって有利であるといえる。このようにすることで、特別組み合わせを構成する特別図柄30の種類にも遊技者は注目することになる。また、特別組み合わせが構築された場合であっても、擬似連続演出と保留変化演出の両方が発生するとは限らない設定となるから、一連の演出が単調となってしまうことが抑制される。
第二特別図柄302は、保留変化演出の発生を示すものではないから、第一特別図柄301とは異なり、保留変化演出の発生を示唆する保留変化示唆要素32(上記実施形態でいう「変化」という文字)を含むものとはされない。つまり、第一特別図柄301と第二特別図柄302とは、擬似連続演出の発生を示唆する連続演出示唆要素31を含む点においては共通するものの、保留変化演出の発生を示唆する保留変化示唆要素32の有無という点において相違する(図17(a−1)(b−1)参照)。このような、第一特別図柄301と第二特別図柄302を、共通する点と相違する点の両方が存在する態様とすることで、各特別図柄30がもつ意味(機能の違い)を遊技者は把握することが可能となる。
本例のようにする場合、特別図柄30の種類が途中で変化しうる構成としてもよい。当該変化は、遊技者にとって有利な方向への変化に限定されていることが好ましい。すなわち、第二特別図柄302が第一特別図柄301に変化する場合がある設定とする。
また、本例のようにする場合、一連の演出の途中まで特別図柄30の種類(最終的な種類)は不明であり、途中で態様が判明するといった設定としてもよい。例えば、特別図柄30が変動している段階(図18(a)参照)においては特別図柄30の種類は不明であり、特別組み合わせが構築された段階において特別図柄30の種類が第一特別図柄301(図18(b−1)参照)であるか第二特別図柄302である(図18(b−2)参照)かが判明するといった構成としてもよい。種類が判明する前の特別図柄30の態様は、「NEXT」という文字(連続演出示唆要素31)と「?」という文字を含むものとされる(図18(a)参照)(つまり、特別図柄30は、少なくとも連続演出の発生を示唆するものであり、これに加えてさらなる演出の発生が示唆される可能性があることを「?」にて示す)。このようにすれば、特別図柄30が変動している段階においては特別図柄30が所定位置に擬似停止することを願い(擬似連続演出および保留変化演出の発生を願い)、擬似停止した後は当該特別図柄30の種類に注目する(遊技者にとってより有利な第一特別図柄301となることを願う)という流れの演出形態とすることができる。
〇第四具体例
一連の擬似連続演出において、複数回特別組み合わせが構築される場合(すなわち、少なくとも「擬似3変動」に移行する場合)、特別組み合わせが構築されることを契機として態様が変化する保留図柄10(対象図柄)が同じではないケースが発生しうるようにしてもよい。例えば、ある報知演出における一回目の特別組み合わせが構築されること(図19(b)参照)(「擬似2変動」への移行が示されること)を契機として変動中保留図柄11を対象図柄とする保留変化演出が発生し(図19(c)参照)、二回目の特別組み合わせが構築されること(図19(d)参照)(「擬似3変動」への移行が示されること)を契機として変動前保留図柄12のいずれかを対象図柄とする保留変化演出が発生する(図19(e)参照)といった事象が発生しうるものとする。ただし、あくまで変動中保留図柄11の態様が変化することを基本設定とすることが好ましい。つまり、特別組み合わせが構築されることを契機として変動中保留図柄11の態様が変化するという結果に至る蓋然性の方が、変動前保留図柄12の態様が変化するという結果に至る蓋然性よりも高くすることが好ましい。
このようにすることで、保留変化の予測がしづらい(一連の擬似連続演出における保留変化の発生が単調となりにくい)演出形態とすることができる。例えば、ある報知演出における一回目の特別組み合わせが構築されること(「擬似2変動」への移行が示されること)を契機として対象図柄である変動中保留図柄11が第一特殊態様101sとなった後、二回目の特別組み合わせが構築されたときには、当該変動中保留図柄11が第二特殊態様102s以上となることを遊技者は想定していることが考えられるから、変動中保留図柄11の態様が変化せずに(第一特殊態様101sのままで)変動前保留図柄12の態様が変化する状況になった場合には遊技者は驚くことが想定される。
2−4)画像変化演出
画像変化演出は、上述した擬似連続演出(特定演出)にて発生する場合がある演出である。擬似連続演出は、複数の単位演出を含むものであって、当該単位演出の回数が多くなるほど対象の当否判定結果の大当たり信頼度が高まるものである。単位演出のそれぞれは、「擬似1変動」、「擬似2変動」、「擬似3変動」、「擬似4変動」に相当するのは上述した通りである。なお、「画像変化演出」の説明においては、中識別図柄80と右識別図柄80が同じ識別図柄80となる組み合わせ(ただし、左識別図柄80は中識別図柄80および右識別図柄80とは異なる)が擬似連続演出(単位演出)の発生を示す組み合わせとして設定されているものとする(擬似連続演出とともに保留変化は発生しないものとする)。もちろん、上述した特別組み合わせが擬似連続演出(単位演出)の発生を示す組み合わせとして設定されているものとしてもよい。
擬似連続演出においては、単位演出の発生回数に応じた単位画像40が表示装置91に表示されることを基本態様とする(なお、「2−3)特別保留変化演出」を説明するための図面においては単位画像40を図示していない)。本実施形態における単位画像40は、単位演出の発生回数、すなわち連続回数を表す数字を含むものである。具体的には、「擬似2変動」(単位演出発生回数2回)の状況においては「×2」、「擬似3変動」(単位演出発生回数3回)の状況においては「×3」・・・といったような表示とすることが例示される(図20参照)。つまり、基本態様の擬似連続演出においては、単位演出の発生回数をN(Nは0を除く自然数である)とすれば、単位画像40Nとして「×N」の表示がなされる。なお、「×」は乗算記号(かける)を意味するものである。
なお、本実施形態では、「擬似1変動」(単位演出発生回数1回)の状況においては、「擬似2変動」が発生することが確定していない(遊技者には「擬似2変動」が発生するかどうかは分からない)、すなわち擬似連続演出自体が発生することが確定していないから、単位演出の発生回数を示す単位画像40(表示するとすれば「×1」という表示になる)は表示されない(図20(a)参照)。ただし、「擬似1変動」においても単位画像40が表示されるようにすることを否定するわけではない。また、例えば、「擬似1変動」中に「擬似2変動」の発生が確定した段階で単位画像40(「×1」)が表示されるようにすることも考えられる。
画像変化演出は、端的にいえば、新たな単位演出が発生しなくても、単位画像40が表す数字(単位演出の発生回数を示す数字)が増加するという演出である。上述した通り、擬似連続演出は、「単位演出の発生回数=単位画像が含む数字」が成り立つような関係とされることを基本態様とするところ、当該基本態様とは異なる特別態様として画像変化演出が発生しうる。
例えば、「擬似2変動」、すなわち単位演出の発生回数が2回であって『「×2」の単位画像』が表示されている状況(図21(c)参照)において、単位演出が発生しなくても、『「×2」の単位画像』が『「×3」の単位画像』に変化するという画像変化演出が発生することがある(図21(d)(e)参照)。つまり、『「×2」の単位画像』が表示されている状況(図20(c)、図21(c)参照)から、『「×3」の単位画像』が表示されている状況(図20(e)、図21(e)参照)に移行するルートとして、単位演出が発生して(擬似停止後再変動が発生して)数字が増加する基本ルート(図20(c)〜(e)参照)と、単位演出が発生せずに数字が増加する特別ルート(図21(c)〜(e)参照)が設定されているということである。特別ルートは、単位演出が発生せずとも、見かけ上単位演出が発生したかのように遊技者が感じる演出であるといえる。数字を記号で表すとすれば、単位演出の発生回数がN回(Nは0を除く自然数である)であって、『「×N」の単位画像』が表示されている段階において、新たな単位演出が発生しなくても、『「×N」の単位画像』(単位画像N)を『「×(N+α)」の単位画像』(単位画像N+α)(αは0を除く自然数である)に変化することが画像変化演出として発生するということである。
本実施形態における画像変化演出は、『「×2」の単位画像』に作用するかのような画像(以下、変化画像45)が表示された(図21(d)参照)上で、『「×3」の単位画像』に変化する(図21(e)参照)ものである。つまり、『「×2」の単位画像』から『「×3」の単位画像』への変化をもたらす要素が表示領域911に表示されるものである。当該変化画像45の具体的態様はどのようなものであってもよい。
各種単位画像40は、単位演出の発生回数が変化しても変わらない要素(共通要素)と、単位演出の発生回数に応じて変化する要素(変化要素)とを含むものとすることが好ましい。本実施形態では、「×」の部分が共通要素であり、当該「×」の後の「数字」の部分が変化要素ということになる。共通要素は、一連の擬似連続演出の継続性を示すものである。一方、変化要素は、上述した通り、基本態様の擬似連続演出における単位演出の発生回数(連続回数)を示すものである。
画像変化演出の発生は、大当たり信頼度の上昇をもたらす。具体的には、例えば、『「×2」の単位画像』が表示されている状況で留まったと仮定した場合の大当たり信頼度よりも、そこから画像変化演出を経て『「×3」の単位画像』が表示されている状況に移行した場合の大当たり信頼度の方が高く設定されている。大当たり信頼度が高まるという作用の点において、新たな単位演出の発生(基本ルート)と、画像変位演出の発生(特別ルート)は共通するということになる。
本実施形態では、α=1に限定されている。つまり、単位演出が発生することなく、単位演出の発生回数が増えたかのように単位画像40が変化する場合には、当該単位画像40が含む数字の増加値は1に限定されている。
このように、本実施形態における画像変化演出は、新たな単位演出が発生しなくても、新たな単位演出が発生したときと同じような単位画像40の変化が生じるという面白みのあるものである。別の見方をすれば、擬似連続演出におけるいわゆる「連続回数の増加」という事象の発生条件が、新たな単位演出の発生に限定されていないという点で面白みのある遊技性であるといえる。
以下、上記画像変化演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇第一具体例
先読み連続演出に適用することも可能である。つまり、単位画像40は、先読み連続演出の連続回数を示すものとする。これを前提とし、単位演出が発生せずとも、単位画像40の変化(単位画像40が含む数字の増加)が発生しうるものとする。
先読み連続演出は、対象報知演出よりも先に報知が完了する一または複数の先の報知演出を利用するものであるため、基本的には、先読み連続演出の連続回数はいわゆる「保留の数」による制限を受けてしまう(なお、擬似連続演出は、「一変動」で発生するものであるため、このような制限はない)。本例のようにすることで、単位演出が発生せずとも、「見かけ上」先読み連続演出の連続回数を増加させることができるという利点がある。つまり、「保留の数」の制限を受けずに、先読み連続演出の連続回数が増加したかのように見せることができるという利点がある。
〇第二具体例
上記実施形態における単位画像40は、単位演出の発生回数を示す「数字」を含むものであることを説明したが、このような「数字」を含むものでなくてもよい。単位演出の発生回数に応じた複数種の単位画像40が設定されていればよい。例えば、「擬似2変動」(単位演出の発生回数2回)では緑色を呈する単位画像40が表示され、「擬似3変動」(単位演出の発生回数3回)では赤色を呈する単位画像40が表示され・・・といった態様とすることが考えられる。このような「数字」を含まない設定とする場合であっても、上記実施形態にて説明したように、各種単位画像40は共通要素と変化要素(上記例では、画像の「形」が共通要素であり、「色」が変化要素である)を含むものとすることが好ましい。
ただし、上記実施形態のように単位画像40が単位演出の発生回数を示す「数字」を含むものである場合の方が、画像変化演出の意味が分かりやすいという利点がある。上記実施形態のように「数字」が増加する画像変化演出とすることで、(新たな単位演出が発生していなくても)新たな単位演出が発生したしたかのような印象を遊技者が受ける蓋然性が高まるからである。
〇第三具体例
上記実施形態では、α=1に限定されていることを説明したが、α=2以上である画像変化演出が発生する場合がある設定とする。つまり、(実際には単位演出は発生していないが)あたかも単位演出の発生回数が2以上増えたかのように単位画像40が変化する画像変化演出が発生しうる構成とする(図22参照)。上記実施形態に則していえば、単位画像40が含む数字の値が2以上増加する画像変化演出が発生しうる構成とする。
基本態様の擬似連続演出においては、単位演出を発生させることで単位画像40が変化することになる。つまり、基本態様の擬似連続演出は、単位演出の発生の度に単位画像40が一段階ずつ変化していくものであり、一気に単位画像40が含む数字の値が2以上増加するといったような変化は起こらない。つまり、基本態様の擬似連続演出では突発的に一気に大当たり信頼度が高まるような変化を起こすことができない。本例のような画像変化演出が発生するようにすることで、擬似連続演出にて一気に大当たり信頼度が高まるような変化を起こすことが可能となる。
なお、本例のようにする場合には、最大の単位演出の発生回数をなるべく多くすることが好ましい。単位演出の発生回数が多い方が、画像変位演出にて変化する数値の大きさにバリエーションをもたせることが可能となる。
〇第四具体例
擬似連続演出が、ある単位画像40が表示される状態まで継続したとした場合、画像変化演出が発生せずに当該状態に至った場合と、画像変化演出が発生して当該状態に至った場合とでは、後者の場合の方が前者の場合よりも大当たり信頼度が高い設定とする。例えば、基本態様の擬似連続演出にて単位演出が3回発生して『「×3」の単位画像』が表示される状態に至った場合(図20(e)に示す状況)よりも、単位演出の発生回数が3回未満であるものの途中で画像変化演出が発生して『「×3」の単位画像』が表示される状態に至った場合(図21(e)に示す状況)の方が、大当たり信頼度が高い(遊技者にとっての価値が高い)設定とする。画像変位演出が発生することが、いわゆる「チャンスアップ」として設定されているともいえる。
画像変化演出(特別態様の擬似連続演出)は、単位演出の発生が信頼度上昇の条件と思っている遊技者に対し、驚きを与える演出であるといえる。つまり、基本態様に比して遊技者が驚くであろう特別態様の擬似連続演出の方が、遊技者にとってより有利な事象となるような設定とすることで、遊技者が受ける驚きと信頼度の高さがリンクした遊技性を実現することができる。ただし、本例とは逆の設定とすること、すなわち基本態様の擬似連続演出にてある単位画像40が表示される状態に至った場合の方が、特別態様の擬似連続演出にて当該ある単位画像40が表示される状態に至った場合よりも大当たり信頼度が高い設定とすることを否定するわけではない。
〇第五具体例
一連の擬似連続演出にて表示される単位画像40の態様により、それまでに画像変位演出が発生したか否かが判別可能な構成とする。例えば、基本態様の擬似連続演出にて単位演出が3回発生した場合、および、擬似2変動にて画像変位演出が発生した場合のいずれも『「×3」の単位画像』が表示される状態に移行することになる。つまり、画像変位演出が発生したか否かによらず『「×3」の単位画像』が表示されることは共通する。しかし、当該『「×3」の単位画像』の態様またはこれに付随する画像の態様を異ならせる。例えば、一方の文字の色と他方の文字の色を異ならせることが考えられる(図20(e)における「×3」を青文字とし、図21(e)における「×3」を赤文字とする)。別例としては、一方は当該文字が枠で囲まれた態様であり、他方は枠で囲まれていない態様とすることが考えられる。
このようにすることで、一連の擬似連続演出の一部を見落としてしまった場合であっても、単位画像40の態様により画像変位演出が発生したか否かを判別することが可能である。第四具体例にて説明したように画像変位演出発生の有無が信頼度に影響を与える(画像変位演出が発生することがチャンスアップとして設定されている)のであれば、単位画像40の態様によりその影響の有無も判別することが可能である。
〇第六具体例
上記実施形態における画像変化演出は、単位画像40の態様を変化させる変化画像45が表示されることを説明したが、変化画像45が表示されても単位画像40の態様が変化するとは限られない設定とする。例えば、変化画像45が単位画像40に作用するような表示がなされた(図23(a)参照)上で、単位画像40が変化する(数字が増加する)に至る成功結果(遊技者にとって有利な結果)(図23(b−1)参照)と、単位画像40が変化しない(数字が維持される)失敗結果(遊技者にとって不利な結果)(図23(b−2)参照)のいずれかが発生するものとする。つまり、変化画像45が単位画像40に作用するような表示がなされている段階(図23(a)の段階)は、単位画像40が変化するかどうかの「煽り演出」であるような構成とする。
本例のような構成とする場合、変化画像45の態様により、成功結果に至る蓋然性が示唆されるようにしてもよい。例えば、変化画像45として第一変化画像451および第二変化画像452が設定されており、第一変化画像451が表示された場合よりも第二変化画像452が表示された場合の方が成功結果に至る蓋然性が高い設定とする(図23(c)参照)。
2−5)予告演出
報知演出中に予告演出(図24(a)参照)が発生することがある。当該予告演出は、示唆演出が発生する可能性があることを予告する演出である。ここで、示唆演出は、報知演出中に発生しうる演出であって、当否判定結果を示唆する(つまり、大当たり信頼度を示唆する)ものであり、その具体的態様はどのようなものであってもよい。本実施形態における示唆演出は、発生することが遊技者にとって喜ばしい事象として設定されたいわゆる「チャンスアップ」演出である。つまり、ある報知演出にて示唆演出が発生しない場合に比して、示唆演出が発生する場合の方が、当該報知演出に対応する当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高くなる。示唆演出として設定することが可能な演出としては、所定の可動体(可動役物)が動作する演出や、所定の画像(チャンスアップ画像)が表示される演出や、所定の演出音が出力される演出等を例示することができる。複数種の示唆演出のそれぞれは、発生条件が他の示唆演出の発生に依存するといったものとはされない(独立して発生しうるものである)。すなわち、ある種の示唆演出は、別種の示唆演出が発生しているか否かによらず、発生する可能性があるものとされる。
演出の結末により当否判定結果が示される(大当たりの場合には有利な結末となり、はずれの場合には不利な結末となる)いわゆるスーパーリーチ演出が示唆演出として設定されていてもよい。ただし、複数種のスーパーリーチ演出の全てが示唆演出として設定されているのではなく、複数種のスーパーリーチ演出のうちの一部であって、大当たり信頼度が高い方から数えた一または二以上のスーパーリーチ演出が示唆演出として設定された構成とすることが好ましい。複数種のスーパーリーチ演出が搭載された遊技機においては、遊技者は、信頼度の高いスーパーリーチ演出が発生することに期待するのが通常であるからである。
本実施形態では、当該示唆演出(予告演出の対象となる演出)として、複数種の演出が設定されている。ただし、示唆演出が一種類のみである設定とすることを否定するわけではない。本実施形態では、第一示唆演出〜第四示唆演出の四種類が設定されている。
上述した通り、予告演出は、示唆演出が発生する可能性があることを予告するものである。ある報知演出にて予告演出が発生した場合、当該ある報知演出にて示唆演出が発生する蓋然性を示唆する。つまり、同じ「変動」において示唆演出が発生する蓋然性を示唆するものである。予告演出は、複数種の予告態様のうちのいずれかが実行されるものである。当該予告態様に応じ、示唆演出が発生する蓋然性が異なるものとする。本実施形態では、予告態様として、第一予告態様〜第三予告態様が設定されている。第一予告態様、第二予告態様、第三予告態様の順で、示唆演出が発生する蓋然性が高くなる(第三予告態様が最も高い)(図24(b)参照)。各予告態様は、示唆演出が発生する蓋然性(確率)の高低(各予告態様同士を比較した場合の相対的な高低)を直接または間接的に示唆するような画像(予告画像)を含むものとされる。本実施形態では、第一予告態様として表示される第一予告画像51は「低」の文字を、第二予告態様として表示される第二予告画像52は「中」の文字を、第三予告態様として表示される第三予告画像53は「高」の文字を含むものとされる。つまり、各予告画像は、示唆演出が発生する蓋然性が「低」、「中」、「高」のいずれであるか示すものである。
本実施形態では、第一予告態様が実行される(第一予告画像51である「低」が表示される)場合であっても予告対象の示唆演出が発生する場合がある(確率=0%ではない)。また、示唆演出は、それについての予告演出が実行されない場合であっても発生することはある。そして、ある示唆演出について、第一予告態様の予告演出が実行された場合における当該示唆演出が発生する蓋然性は、全く予告演出が実行されない場合における当該示唆演出が発生する蓋然性よりも高い。つまり、最も発生する蓋然性が低い第一予告態様が実行される場合であっても、予告演出が実行されない場合と比べれば、予告対象の示唆演出の発生に期待がもてるということである。つまり、予告演出は、その内容(予告態様)によらず、発生すること自体が遊技者にとって有利な事象であるといえる。
また、本実施形態では、第三予告態様が実行される(第一予告画像51が表示される)場合であっても予告対象の示唆演出が発生しない場合がある(確率=100%ではない)。
予告演出においては、予告の対象となっている示唆演出の種類を示すための演出画像が表示される。上記予告画像は、当該演出画像に付随するように表示される。つまり、ある予告画像は、当該予告演出の対象となった示唆演出を示す(示唆演出に対応する)演出画像に付随するように表示される(図24(a)参照)。このようにすることで、予告内容(発生する蓋然性の高低)と当該予告内容の対象となる示唆演出の関係が分かりやすい。以下、第一示唆演出、第二示唆演出、第三示唆演出、第四示唆演出のそれぞれに対応する演出画像を、第一演出画像61、第二演出画像62、第三演出画像63、第四演出画像64とする。各演出画像は、各種示唆演出の名称(文字)を含むものであってもよいし、各種示唆演出を示す画像(アイコン等)であってもよい(文字と画像の両方を含むものであってもよい)。本実施形態では、第一演出画像61は「〇〇演出」、第二演出画像62は「××演出」、第三演出画像63は「□□演出」、第四四画出画像は「△△演出」という名称(文字)を含むものとされる。
本実施形態における予告演出は、複数種の示唆演出のうちの一つについて実行されることもあれば、二以上について実行されることもある(図24(a)に示した状態は、全ての種類の示唆演出について予告演出が実行された状態である)。つまり、二種以上の示唆演出のそれぞれに対応する予告演出が同時期に実行されることがある。予告演出は、予告対象の示唆演出が開始される可能性があるタイミングよりも前に発生する。予告対象の示唆演出が開始される可能性があるタイミングが複数存在するのであれば、少なくとも一つのタイミングよりも前に予告演出は発生する。つまり、予告対象の示唆演出が発生する可能性が無い状況において、当該示唆演出についての予告演出は発生しない。
このように、本実施形態にかかる遊技機1は、予告演出により、将来的に示唆演出が発生する可能性があることが予告されることと併せて、示唆演出の発生する蓋然性が示唆されるという面白みのあるものである。
また、本実施形態では、二種以上の示唆演出のそれぞれに対応する予告演出が同時期に実行されることがある。この場合には、二種以上の示唆演出のそれぞれが発生する蓋然性の高低から、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高いかどうかを予測して楽しむことができる。
また、本実施形態では、予告演出の予告態様に応じて異なる予告画像は、示唆演出に対応する演出画像に付随するように表示される。つまり、「発生する蓋然性を示す画像」と「予告対象の演出を示す画像」とがセットになって表示されるから、(予告演出に初めて接するまたは接した回数が少ない遊技者であっても)当該予告演出の意味を把握しやすくなる。
以下、上記予告演出に関する事項を改良、具体化、変形等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例を用いて説明する技術を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
〇第一具体例
予告演出の対象となる示唆演出の種類の数が変化しうるものとする。予告演出の発生は、示唆演出が発生する蓋然性が高まったことを示すものであり、遊技者にとって有利な事象であるから、上記変化は予告演出の対象となる示唆演出の種類の数が増加する方向の変化に限定されることが好ましい。例えば、第一示唆演出についてのみ予告がされた状態(図25(a)参照)から、新たに第二示唆演出についての予告が加えられた状態(第一示唆演出と第二示唆演出の二種類について予告された状態)(図25(b)参照)に移行するといった変化が生じる。二種以上の示唆演出が一度に新たに予告対象として追加されることがあってもよい。ただし、予告演出の対象となる示唆演出の種類の数が減少する方向の変化が生じうる構成とすることを否定するわけではない。
本例のようにすることで、予告演出の対象となる示唆演出の数が増加することを願う遊技性が実現される。具体的には、予告演出によってある示唆演出が発生する可能性があることが予告された場合には、当否判定結果が大当たりとなることに期待がもてる状況であるといえるから、新たな示唆演出が予告対象として追加されることに期待しつつその後の展開を遊技者は楽しむことができる。
〇第二具体例
予告演出の対象となる示唆演出の種類の数が一定である構成とする。例えば、上記実施形態のように、示唆演出として、第一示唆演出〜第四示唆演出の四種類が設定されているとする。予告演出が実行される場合には、当該第一示唆演出〜第四示唆演出の全てについて、その後発生する蓋然性が示唆されるものとする。つまり、四種の示唆演出のうちの一部については予告演出が実行されるものの、他の一部については予告演出が実行されない、といった状況は発生しないものとする(図24(a)のように四種の示唆演出の全てについて予告演出が実行されるか、四種の示唆演出の全てについて予告演出が実行されないかのいずれかである設定とする)。
このようにすることで、予告演出が発生した場合には、常に、示唆演出として設定された演出の全てについてその後発生する蓋然性が示唆されることになる。つまり、予告演出は、複数種の示唆演出および各示唆演出の発生する蓋然性が一覧として表示される演出となるから、予告演出による予告内容が分かりやすいという利点がある。
〇第三具体例
予告演出の予告態様が変化する可能性があるものとする。例えば、第一示唆演出について、第一予告態様(第一予告画像51)の予告演出が発生している状況(図26(a)参照)にて、第二予告態様(第二予告画像52)や第三予告態様(第三予告画像53)に変化する(図26(b)参照)可能性がある設定とする。つまり、予告対象の示唆演出が発生する蓋然性が高くなる方向に予告演出の予告態様が変化する可能性があるものとする。
示唆演出の発生は遊技者にとって喜ばしい事象であるから、予告対象の示唆演出が発生する蓋然性が高くなる方向に予告演出の予告態様が変化することも遊技者にとって喜ばしいことであるといえる。このようにすることで、示唆演出の発生する蓋然性が低いことを示す予告態様が発生した場合であっても、当該予告態様が変化することを遊技者が願う遊技性が実現される。
〇第四具体例
第三具体例にて説明した変化とは逆に、予告対象の示唆演出が発生する蓋然性が低まる方向に予告演出の予告態様が変化する可能性があるものとする。例えば、第一示唆演出について、第三予告態様(第一予告画像51)の予告演出が発生している状況(図27(a)参照)にて、第二予告態様(第二予告画像52)や第一予告態様(第一予告画像51)に変化する(図27(b)参照)可能性がある設定とする。
予告演出はあくまで「予告」であって示唆演出が発生するか否かを決定づけるものではない。つまり、予告対象の示唆演出が発生する蓋然性が低まる方向に予告態様が変化しても、当該示唆演出が発生する可能性が無くなるわけではない。これを踏まえれば、遊技者にとって不利な方向への予告態様の変化が発生してもそれほど問題ではないとする考え方もある。本例のようにすることで、予告態様の変化が斬新なものとなる。また、上記第三具体例にて説明したような予告対象の示唆演出が発生する蓋然性が高まる方向への変化と、低まる方向への変化のいずれもが発生するようにすることで、予告態様の変化がバリエーションに富み、予測しづらいものとなる。
〇第五具体例
第三具体例および第四具体例にて説明した点の少なくともいずれか一方が採用された構成において、予告態様の変化がそれ以降発生しないことを示す表示(以下、確定表示55と称する)がなされるものとする(図28参照)。つまり、予告態様の変化が発生するかもしれない構成において、現在の予告態様が対象の示唆演出が発生する蓋然性として確定したことを示すために確定表示55が表示される。なお、確定表示55は、対象の示唆演出が発生しうるタイミングよりも前に表示される。このようにすることで、確定表示55がなされた予告態様が、示唆演出が発生する蓋然性の示唆としての最終形であることを遊技者が把握することができるため、一連の演出が分かりやすくなる。
なお、予告演出が発生した場合、必ず確定表示55がなされるようにしてもよいし、確定表示55がなされるときもあればなされないときもある設定としてもよい。前者のような構成とすれば、確定表示55がなされない限りは予告態様の変化に期待がもてる遊技性が実現される。後者のような構成とすれば、将来的に予告態様の変化が生じるのかどうか予測しづらい遊技性が実現される。
また、予告対象の示唆演出のそれぞれについて個別に確定表示55がなされる(図28(a)参照)ようにしてもよいし、予告対象となった複数種の示唆演出について一括して(包括的に)確定表示55がなされる(図28(b)参照)ようにしてもよい。前者のような構成とすれば、ある示唆演出については発生する蓋然性が確定したものの、別の示唆演出については発生する蓋然性が確定していないといった状況が生じることにあるから、バリエーションに富む遊技性が実現される。後者のような構成とすれば、確定表示55がなされることをもって予告対象の示唆演出の全てについて発生する蓋然性が確定することになるから、予告演出が分かりやすくなるという利点がある。
〇第六具体例
上記実施形態における予告演出は、示唆演出が発生する蓋然性の高低を「相対的」に示す(各予告態様同士を比較した場合の相対的な高低を示す)ものであることを説明したが、示唆演出が発生する蓋然性を数値として示すものとしてもよい。すなわち、示唆演出が発生する「確率」を示すものとする(図29参照)。複数種の予告態様のそれぞれは、候補として表示されうる「確率」ということになる。例えば、10%、25%、50%、75%のいずれかが予告態様(予告画像)として表示されるものとする。なお、当該表示される「確率」(数値)と、実際に示唆演出が発生する「確率」は、完全に一致しなければならないわけではなく、若干のずれ(±数%程度のずれ)は許容されるものとする。本例のように、示唆演出が発生する確率がそのまま示されるものとすることで、予告演出が分かりやすくなる。
〇第七具体例
示唆演出は、対応する予告演出が発生しない場合には発生することがないものとする。つまり、示唆演出が発生する条件として、予告演出の発生が設定されているものとする。ある報知演出にて示唆演出が発生する場合、当該報知演出において示唆演出よりも前に予告演出が発生していることになる。
このようにすることで、示唆演出は、予告演出により発生する可能性があることを予告された場合に限り発生するものとなるため、示唆演出(予告演出の対象となる演出)とそうでない演出(予告演出の対象ではない演出)とが明確に区別される。つまり、予告演出と示唆演出がリンクする分かりやすい遊技性が実現される。
〇第八具体例
予告演出の対象となる示唆演出の少なくともいずれかが、発生することにより大当たりが確定する演出(以下、確定演出と称する)であるとする。確定演出である示唆演出が予告演出の対象となった場合、予告演出による示唆演出の発生する蓋然性の示唆は、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性の示唆ということになる。つまり、予告演出自体が、直接的に大当たり信頼度を示唆するものとして機能する場合があるということになる。
本例のようにする場合、予告演出において、示唆演出として設定される確定演出が大当たり確定演出であることが示される(例えば、確定演出を示す演出画像が「虹色」を含むものとして、発生したら大当たり確定であることを示す)ようにしてもよいし、示されないようにしてもよい。前者のようにした場合、示唆演出に確定演出が含まれている場合、当該確定演出が発生する蓋然性に遊技者が特に注目することとなる予告演出とすることができる。後者のようにした場合、ある示唆演出が確定演出であることを知っている遊技者と、そうでない遊技者とで、予告演出の印象が異なる遊技性を実現することができる。
3)以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態にて説明した事項は、ぱちんこ遊技機特有の構成を利用した点を除いて、回胴式遊技機等その他の遊技機にも適用することが可能である。
上記実施形態にて説明した各種演出は、当否判定結果が大当たりとなる蓋然性(大当たり信頼度)を示唆するものであるが、いわゆる「小当たり」となる蓋然性を示唆するものとして用いることもできる。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1−1
対応する当否判定結果の報知が完了していない当否判定情報が存在することを保留図柄として表示する表示手段と、前記保留図柄の態様により、当該保留図柄に対応する当否判定結果が当たりとなる蓋然性である信頼度を示唆する特定保留演出を実行する演出実行手段と、を備え、前記特定保留演出は、対象の保留図柄が表示されるべき表示位置に向かって複数の候補図柄が変位していき、当該複数の候補図柄のうちのいずれかが当該表示位置に残ることで、当該対象の保留図柄の態様が決定されるものであることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、複数の候補図柄が表示位置に向かって変位した上で、表示位置に残ったものが保留図柄の態様になるという面白みのある演出を実行することが可能である。
・手段1−2
前記表示位置において前記複数の候補図柄の少なくとも一部が互いに重なるように表示された後、当該複数の候補図柄のうちのいずれかが当該表示位置に残ることを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
このようにすることで、いずれの候補図柄が残るのか最後まで目が離せない演出とすることが可能である。
・手段1−3
前記複数の候補図柄のうちのいずれかが前記表示位置に残った後、当該表示位置に残った候補図柄の態様が変化して前記対象の保留図柄となることを特徴とする手段1−1または手段1−2に記載の遊技機。
このようにすることで、候補図柄として表示される段階は、あくまで「候補」であって保留図柄の態様として選択されたわけではないことを分かりやすくすることが可能である。
・手段1−4
前記複数の候補図柄のうちの二以上が同じ図柄となる場合があることを特徴とする手段1−1から手段1−3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、二以上表示された候補図柄が選ばれやすい(表示位置に残りやすい)かのように見せること(実際に選ばれやすいようにしてもよい)が可能である。
・手段2−1
対応する当否判定結果の報知が完了してない当否判定情報の存在が保留図柄として表示手段に表示される遊技機であって、前記保留図柄として、対応する当否判定結果を報知する報知演出が開始されている当否判定情報の存在を示す変動中保留図柄、および、対応する当否判定結果を報知する報知演出が開始されていない当否判定情報の存在を示す変動前保留図柄が設定されており、前記表示手段には、常態において前記変動中保留図柄および前記変動前保留図柄の一方に付随する付随画像が表示され、所定の演出の発生時に、前記変動中保留図柄および前記変動前保留図柄の他方に付随する位置まで前記付随画像が変位することを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、変動中保留図柄と変動前保留図柄を区別する付随画像が、所定の演出に利用されるという面白みのある遊技性を実現することが可能である。
・手段2−2
前記保留図柄の態様が変化する可能性がある保留変化演出の発生時に、当該保留変化演出の対象となる前記変動中保留図柄および前記変動前保留図柄の他方に付随する位置まで前記付随画像が変位することを特徴とする手段1−1に記載の遊技機。
このようにすることで、付随画像が付随した保留図柄の態様が変化する可能性があることを分かりやすく示すことが可能である。
・手段2−3
前記付随画像は、常態において前記変動中保留図柄に付随するものであり、前記保留変化演出の発生時に、前記表示手段に表示されている一または複数の前記変動前保留図柄のうちのいずれかである当該保留変化演出の対象となる一の前記変動前保留図柄に付随する位置まで前記付随画像が変位することを特徴とする手段2−2に記載の遊技機。
変動前保留図柄は複数表示される可能性があるから、いずれの変動前保留図柄が保留変化演出の対象であるのか分かりづらくなるおそれがある。上記のようにすることで、付随画像が付随した変動前保留図柄が保留変化演出の対象であるということが分かりやすい。
・手段2−4
前記保留変化演出にて前記保留図柄の態様が変化する結果に至る蓋然性が、前記付随画像の態様により示唆されることを特徴とする手段2−2または手段2−3に記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者は、付随画像の態様にも注目することになる。
・手段3−1
表示装置に表示される図柄であって、当否判定結果を遊技者に報知するための複数種の識別図柄、および当該識別図柄とは異なる図柄であり遊技者に有利な事象が発生することを示す特別図柄を制御する図柄制御手段と、変動する前記識別図柄が一旦停止または擬似停止した後、再び変動を開始する連続演出を実行する連続演出実行手段と、前記表示装置に表示される当否判定結果の報知が完了してない当否判定情報の存在を示す保留図柄の態様を変化させる保留変化演出を実行する保留変化演出実行手段と、を備え、前記特別図柄が前記表示装置における所定位置に表示されることを契機として、前記連続演出および前記保留変化演出の両方が発生する場合があることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特別図柄により、連続演出の発生が示されるだけでなく、保留変化演出の発生が示されるという面白みのある遊技性を実現することが可能である。
・手段3−2
前記特別図柄の態様により変化後の前記保留図柄の態様が示唆されることを特徴とする手段3−1に記載の遊技機。
このようにすることで、特別図柄が所定位置に表示されるかどうかということだけでなく、特別図柄の態様にも遊技者が注目するであろう遊技性を実現することが可能である。
・手段3−3
前記特別図柄として、前記表示装置における所定位置に表示されることを契機として、前記連続演出および前記保留変化演出の両方が発生する第一特別図柄と、前記連続演出は発生するものの前記保留変化演出は発生しない第二特別図柄が設定されており、前記第一特別図柄は、前記第二特別図柄が有していない、前記保留変化演出の発生を示唆する示唆要素を含むことを特徴とする手段3−1または手段3−2に記載の遊技機。
このようにすることで、特別図柄が所定位置に表示された場合であっても、連続演出および保留変化演出の両方が発生するとは限られないことになるから、一連の演出が単調になってしまうのが抑制される。
・手段4−1
単位演出の発生回数に応じた単位画像が表示装置に表示されることを基本態様とする特定演出を実行することが可能な遊技機であって、前記単位演出の発生回数がN回(Nは0を除く自然数である)であり、前記表示装置に単位画像Nが表示されている段階にて新たな前記単位演出が発生しなくても、当該単位画像Nを単位画像N+α(αは0を除く自然数である)に変化させる画像変化演出を実行することが可能であることを特徴とする遊技機。ただし、前記単位画像Nは、基本態様の前記特定演出において前記単位演出の発生回数がN回であるときに前記表示装置に表示される画像であり、前記単位画像N+αは、基本態様の前記特定演出において前記単位演出の発生回数がN+α回であるときに前記表示装置に表示される画像である。
上記遊技機は、(新たな単位演出が発生しなくても)新たな単位演出が発生したときと同じような単位画像の変化が生じるという面白みのある演出を実行することが可能である。
・手段4−2
前記単位画像は、基本態様の前記特定演出における前記単位演出の発生回数に相当する数字を含む画像であることを特徴とする手段4−1に記載の遊技機。
このようにすることで、画像変化演出は、単位画像が含む「数字」が変化するものとなり、演出が分かりやすくなる。
・手段4−3
前記単位演出の発生回数がN回(Nは0を除く自然数である)であり、前記表示装置に単位画像Nが表示されている段階にて新たな前記単位演出が発生しなくても、当該単位画像Nが単位画像N+α(αは2以上の自然数である)に変化する前記画像変化演出が発生する場合があることを特徴とする手段4−1または手段4−2に記載の遊技機。
基本態様の特定演出は、単位演出が発生する度に段階的に単位画像が変化していくものであるところ、上記のような画像変化演出が発生するようにすることで、一気に単位画像を変化させる(複数段階の変化を一度に生じさせる)ことが可能となる。
・手段4−4
基本態様の前記特定演出にて前記単位演出の発生回数がN+α回となって単位画像N+αが表示された場合よりも、前記画像変化演出が発生して単位画像N+αが表示された場合の方が、当否判定結果が当たりとなる蓋然性が高いことを特徴とする手段4−1から手段4−3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、同じ単位画像が表示される状況まで進行するとしても、画像変化演出が発生しているか否かで信頼度が異なるという面白みのある遊技性を実現することが可能である。
・手段5−1
当否判定結果を示唆する複数種の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、前記示唆演出が発生する可能性があることを予告する予告演出を実行する予告演出実行手段と、を備え、前記予告演出は、複数種の予告態様のうちのいずれかが実行されるものであり、当該複数種の予告態様のうちのいずれが実行されるかに応じ、前記示唆演出が発生する蓋然性が異なることを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、予告演出により、将来的に示唆演出が発生する可能性があることが予告されることと併せて、示唆演出の発生する蓋然性が示唆されるという面白みのあるものである。
・手段5−2
二種以上の前記示唆演出のそれぞれに対応する前記予告演出が同時期に実行される場合があることを特徴とする手段5−1に記載の遊技機。
このようにすることで、二種以上の示唆演出のそれぞれが発生する蓋然性の高低から、対象の当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高いかどうかを予測して楽しむことができる。
・手段5−3
前記予告演出は、複数種の予告画像のいずれかが表示されるものであり、前記予告画像は、前記予告演出の対象となった前記示唆演出に対応する演出画像に付随するように表示されることを特徴とする手段5−2に記載の遊技機。
このように、予告画像と演出画像とがセットになって表示されるようにすることで、(予告演出に初めて接するまたは接した回数が少ない遊技者であっても)当該予告演出の意味を把握しやすくなる。
・手段5−4
前記予告演出の対象となる前記示唆演出の種類の数は変化しうることを特徴とする手段5−2または手段5−3に記載の遊技機。
このようにすることで、予告演出の対象となる示唆演出の種類の数が変化することに遊技者が期待することになる遊技性を実現することが可能である。
・手段5−5
前記予告演出における予告態様は、前記示唆演出が発生する蓋然性が高まる方向に変化する可能性があることを特徴とする手段5−1から手段5−4のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、遊技者が予告態様の変化に期待する遊技性を実現することが可能である。
・手段5−6
前記予告演出における予告態様は、前記示唆演出が発生する蓋然性が低まる方向に変化する可能性があることを特徴とする手段5−1から手段5−5のいずれかに記載の遊技機。
予告演出は、あくまで示唆演出が発生する蓋然性の高低を示唆するものであって、示唆演出が発生するか否かを明確に示すものではない(示唆演出が発生しないことや、発生することを示すものではない)から、当該蓋然性が低まる方向に変化することがある設定としてもよい。
1 遊技機
10 保留図柄(11 変動中保留図柄 12 変動前保留図柄)
10n 通常態様
10s 特殊態様(101s〜104s 第一特殊態様〜第四特殊態様)
20 付随画像
30 特別図柄
31 連続演出示唆要素
32 保留変化示唆要素
40 単位画像
51〜53 第一予告画像〜第三予告画像
61〜64 第一演出画像〜第四演出画像
80 識別図柄
91 表示装置
911 表示領域

Claims (1)

  1. 当否判定結果を示唆する複数種の示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出が発生する可能性があることを予告する予告演出を実行する予告演出実行手段と、
    を備え、
    前記予告演出は、複数種の前記示唆演出をひとまとまりとして各示唆演出が発生する蓋然性を示唆することを特徴とする遊技機。
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