JP2021112096A - アクチュエータおよびアクチュエータシステム - Google Patents

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祐樹 藤田
Yuki Fujita
祐樹 藤田
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Abstract

【課題】性能の低下が抑制されたアクチュエータを提供する。【解決手段】アクチュエータ2は、流体11と、容器12と、電極13、14とを備える。流体11は、電気的な絶縁性をもつ。容器12は、電極13、14の間に作用する吸引力によって変形可能である。容器12は、流体11の流動によって変形可能である。電極13、14は、容器12の内部に配置されている。電極13、14の間に、容器12の壁は位置づけられない。電極13、14の間に絶縁破壊が発生しても、容器12の損傷が抑制される。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。【選択図】図1

Description

この明細書における開示は、アクチュエータおよびアクチュエータシステムに関する。
特許文献1は、静電型アクチュエータを開示する。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2006−175704号公報
先行技術文献の構成は、対向する2つの電極の間に、絶縁膜を備える。電極の間に印加される電界は、電極の間に絶縁破壊を生じる場合がある。この結果、アクチュエータは性能を維持できない場合がある。絶縁破壊は、例えば、絶縁膜の密封性を低下させる。密封性の低下は、媒質の漏洩、または、異物の侵入を生じる。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、アクチュエータにはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、性能の低下が抑制されたアクチュエータおよびアクチュエータシステムを提供することである。
ここに開示されたアクチュエータは、電気的な絶縁性をもつ流体(11)と、流体を収容する変形可能な容器(12)と、容器の内部に配置され、互いに対向している2つの電極(13、14)とを備える。
開示されるアクチュエータによると、容器の内部に2つの電極が配置されている。よって、2つの電極の間に絶縁破壊が発生しても、容器の損傷が抑制される。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータが提供される。
ここに開示されたアクチュエータシステムは、上記アクチュエータ(2)と、2つの電極に電圧を印加する回路を含む制御システム(3)とを備える。
この明細書において開示された複数の形態は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態に係るシステムのブロック図である。 第1実施形態に係るシステムのブロック図である。 比較モデルのブロック図である。 厚さと誘電率との数式を示す表である。 第2実施形態に係るシステムのブロック図である。 第2実施形態に係るシステムのブロック図である。 第3実施形態に係るシステムのブロック図である。 第4実施形態に係るシステムのブロック図である。 第4実施形態に係るシステムのブロック図である。 第5実施形態に係るシステムのブロック図である。 第6実施形態に係るシステムのブロック図である。 第7実施形態に係るシステムのブロック図である。 第8実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 第9実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 第10実施形態に係るシステムのブロック図である。 第11実施形態に係るシステムのブロック図である。 第12実施形態に係るシステムのブロック図である。 第13実施形態に係るシステムのブロック図である。 第14実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 第14実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 第15実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 第15実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。
複数の実施形態が、図面を参照しながら説明される。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、アクチュエータシステム1は、アクチュエータ2と、制御システム3とを備える。アクチュエータシステム1は、アクチュエータ2において発生する変位によって対象物を変位させる。アクチュエータシステム1は、多様な用途の動力源を提供する。アクチュエータシステム1は、例えば、マニピュレータ、ロボットハンドなどの動力源として利用可能である。アクチュエータ2は、人工筋肉とも呼ばれる。
制御システム3は、電源4と、スイッチ5と、制御装置(ECU)6とを備える。電源4は、アクチュエータ2に駆動用の電圧を印加する。電源4は、アクチュエータ2の2つの電極間に吸引力を発生させるための電圧を供給する。電源4は、直流の電源である。電源4は、アクチュエータ2の作動状態をモニタするための交流成分を含んでいてもよい。電源4は、アクチュエータ2の2つの電極間に静電気的な反発力を発生させるための電圧を供給してもよい。スイッチ5は、外部から導通状態を制御可能な電気素子である。スイッチ5は、リレーまたは半導体スイッチによって提供することができる。制御装置6は、スイッチ5を制御する。電源4とスイッチ5とは、アクチュエータ2に電圧を印加する回路を構成している。回路における電気的な接続は、ワイヤハーネス7によって提供されている。
アクチュエータ2は、媒質としての流体11と、流体11を収容する容器12と、2つの電極13、14とを備える。アクチュエータ2は、静電型のアクチュエータとも呼ばれる場合がある。アクチュエータ2は、静電型の作用を含む場合、2つの電極13、14の間に作用する静電気に起因する吸引力または静電気に起因する反発力を出力する。アクチュエータ2は、誘電型のアクチュエータと呼ばれる場合がある。アクチュエータ2は、誘電型の作用を含む場合、2つの電極13、14の間に作用する電界による流体11の流動の力を出力する。媒質の流動は、媒質の電歪効果でもある場合がある。アクチュエータ2は、誘電型と静電型との両方の性質を有する場合がある。
アクチュエータ2の出力は、電極13または電極14の変位、または、2つの電極13、14の間に存在する流体11の変位として出力される。電極13、14の変位は、電極13または電極14の変位、または、両方の電極13、14の変位として出力される。電極13、14の変位は、容器12の変位として出力されてもよい。流体11の変位は、流体11の流動をエネルギに変換してもよい。流体11の変位は、流体11を収容する容器12の変位として出力されてもよい。
流体11は、アクチュエータ2における媒質を提供する。流体11は、流動性をもつ。流体11は、電気的な絶縁性をもつ。流体11は、高い誘電率をもつ誘電体である。流体11は、電界の中において誘電分極し流動する材料である。流体11は、2つの電極13、14に印加される電界(電圧)によって誘電分極する分子を含む。流体11は、2つの電極13、14が形成しうる最少隙間においても絶縁破壊しない絶縁耐力を有する。言い換えると、流体11は、アクチュエータ2において発生しうる最大の電界においても絶縁破壊しない絶縁耐力を有する。
流体11は、2つの電極13、14の変位に伴って流動可能である。すなわち、流体11は、オフ状態とオン状態との切り替わりにおいて、流動する。流体11は、気体、または、液体を含む。流体11は、気体と固体との混合物、または、液体と固体との混合物によって提供される場合がある。混合物における固体は、例えば、微粒子である。混合物における固体は、繊維状、膜状、または、袋状である場合がある。流体11は、例えば、ガス、水、オイル、誘電液晶などによって提供することができる。この実施形態では、流体11は、高い誘電率を有する誘電液晶によって提供されている。流体11は、流動性のあるエラストマによって提供されてもよい。
容器12は、密封された内部室を区画している。容器12は、袋状である。容器12は、流体11を収容する。流体11は、内部室を満たすように容器12の中に充填されている。容器12は、流体11の漏洩を阻止して、流体11を保持するものである。この明細書における開示は、容器12の内部に、膜状の部材、または、袋状の部材の存在を許容する場合がある。容器12は、電極13、14の変位、流体11の流動、または、電極13、14の変位と流体11の流動との両方を許容する。容器12は、弾性的に変形可能である。容器12は、弾性域において反復的に変形可能な弾性材料によって形成されている。容器12は、電気的な絶縁性をもつ材料製である。容器12は、弾性変形可能な樹脂製である。容器12は、ゴム、樹脂フィルム、エラストマなどによって提供することができる。
容器12は、電極13と電極14との対向方向に延びる軸AXに対して少なくともひとつの断面において対称である。容器12は、軸AXを回転軸とする回転対称体である。容器12は、軸AXを中心軸とする回転体である。容器12の対称性は、電極13と電極14との面方向へのずれを抑制するために貢献する。
容器12は、第1壁21と、第2壁22とを少なくとも備える。図示の例では、容器12は、一対の第1壁21と、一対の第2壁22とを有する。図示の例では、第1壁21と第2壁22とは、連続した樹脂材料によって提供されている。容器12は、一部に接合部を有する場合がある。これに代えて、容器12は、第1壁21にも第2壁22にも属さない壁を有していてもよい。容器12は、例えば、部分的に硬質の樹脂材料製の壁を有していてもよい。
容器12は、少なくとも2つの第1壁21を備える。2つの第1壁21は、互いに対向して配置されている。第1壁21は、一対の電極13、14を支持している。第1壁21は、電極13、14を支持するための支持壁とも呼ばれる。
容器12は、少なくとも1つの第2壁22を備える。この実施形態では、容器12は、2つの第2壁22を備える。これに代えて、容器12は、単一の第2壁22を備えていてもよい。第2壁22は、第1壁21の変位を許容するように変形可能である。言い換えると、第2壁22は、電極13、14の変位に応答して変形可能である。第2壁22が弾性部材により形成されている場合、第2壁22は弾性的に変形可能である。第2壁22は、伸縮可能である。さらに、第2壁22は、流体11の流動に伴って変形可能である。第2壁22は、流体11の流動に伴って収縮状態と膨張状態との間において変形可能である。第2壁22は、伸縮することによって内部容積が可変である。第2壁22は、バルーン壁とも呼ばれる。追加的に、第1壁21が変形可能でもよい。
アクチュエータ2は、互いに対向して配置された一対の電極13および電極14を有する。2つの電極13、14は、所定の初期隙間Giだけ離れて位置づけられている。図示における電極13、14は、連続して面状に広がる連続体である。これに代えて、電極13、14は、メッシュ状の電極によって提供されてもよい。さらに、電極13、14は、電気的に導通した複数の島状面を含むマトリックス状の電極によって提供されてもよい。両方の電極13、14は、容器12の内部に位置づけられている。電極13、14の間に、容器12の壁は位置づけられない。
電極13、14は、それぞれ、電極部材31と、端子部材32とを有する。電極部材31は、容器12の内部に位置付けられている。電極部材31は、電極13、14としての主要部を提供する。端子部材32は、容器12を貫通している。端子部材32は、アクチュエータ2の外部と、電極部材31とを電気的に接続している。端子部材32は、容器12の内部において電極部材31に電気的に接続されている。電極部材31と端子部材32とは、連続した材料によって提供される場合がある。端子部材32は、流体11の漏洩を阻止するように容器12と接合されている。端子部材32と容器12とは、端子部材32の貫通部分において、接着されている。
両方の電極部材31は、容器12の内部に位置づけられている。電極部材31は、容器12の内面の上に位置づけられている。電極部材31は、容器12の内面に固定されている。電極部材31は、容器12の内面に接合されている。電極部材31の背面(一方の面)は、容器12に支持されている。電極部材31の表面(他方の面)は、流体11に向けて露出している。電極部材31の表面は、流体11と直接的に接触している。電極部材31の表面は、流体11を介して互いに対向している。よって、電極13と電極14との間には、流体11だけが存在している。
電極部材31および端子部材32は、流体11および容器12よりも明らかに高い導電率をもつ導電材料製である。電極部材31および端子部材32は、金属製、または、導電樹脂製である。この実施形態において、電極部材31および端子部材32は、金属製である。電極部材31は、金属製の板、または、金属製の薄膜によって提供されている。電極部材31が、金属製の板である場合、電極部材31は、容器12の内面に接着によって接合される場合がある。電極部材31が、金属製の薄膜である場合、電極部材31は、容器12の内面に蒸着された蒸着膜によって提供される場合がある。
電極部材31、および/または、端子部材32は、容器12と接合されている。この実施形態では、電極部材31と端子部材32との両方が容器12と接合されている。なお、電極部材31、または、端子部材32の一方だけが、容器12と接合されていてもよい。容器12と電極部材31との接合強度、および、容器12と端子部材32との接合強度は、容器12と電極13、14との剥離を阻止するように設定されている。容器12と電極部材31との接合強度は、電極13と電極14との間に作用する吸引力以上であることが望ましい。
アクチュエータ2は、多様な製造方法によって製造することができる。アクチュエータ2の製造方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程とを含む。第1工程は、容器12としての壁を形成する工程である。第1工程は、連続した樹脂材料によって第1壁21と第2壁22とを含む成形品を成形する工程である。第1工程は、連続した樹脂材料をフィルム状に成形する工程でもよい。第2工程は、第1工程において製造された容器部品の内面に電極13、14を配置する工程である。第3工程は、第2工程の後に、容器部品を容器12としての袋状に閉鎖する工程である。第3工程は、容器部品を溶着する工程、または、接着する工程によって提供される。さらに、第3工程は、容器12の中に流体11を充填し、封止する工程を含む。容器12は、流体11を充填した痕跡としての充填痕を有する場合がある。第1工程と、第3工程との間に、第2工程が位置づけられる製造方法は、この実施形態の形状を特徴付けている。
制御システム3は、2つの電極13、14に電圧を印加する回路を含む。制御システム3は、複数の電極の間に印加される電気エネルギを制御する。制御システム3は、アクチュエータ2から所望の出力が得られるように、アクチュエータ2に印加する電気エネルギを制御する。制御システム3は、例えば、アクチュエータ2に印加する電圧を調節する。典型的な一例では、制御システム3は、アクチュエータ2に印加する電圧をオフ状態またはオン状態に切り替える。以下の説明において、オフ状態は、非励起状態と呼ばれることがある。オン状態は、励起状態と呼ばれることがある。オフ状態とオン状態とは、0(ゼロ)電圧値と所定電圧値とに対応付けることができる。また、オフ状態とオン状態とは、所定の基底電圧値と、基底電圧値より高い励起電圧値とに対応付けることができる。なお、制御システム3は、アクチュエータ2に印加する電圧を連続的に、または、2段を超える段階的に調節してもよい。
この明細書における制御装置6は、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)とも呼ばれる場合がある。制御装置、または制御システムは、(a)if−then−else形式と呼ばれる複数の論理としてのアルゴリズム、または(b)機械学習によってチューニングされた学習済みモデル、例えばニューラルネットワークとしてのアルゴリズムによって提供される。
制御装置6は、少なくともひとつのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、データ通信装置によってリンクされた複数のコンピュータを含む場合がある。コンピュータは、ハードウェアである少なくともひとつのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、または(iii)により提供することができる。
(i)ハードウェアプロセッサは、少なくともひとつのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくともひとつのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくともひとつのメモリと、少なくともひとつのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、CPU:Central Processing Unit、GPU:Graphics Processing Unit、RISC−CPUなどと呼ばれる。メモリは、記憶媒体とも呼ばれる。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラムおよび/またはデータ」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリ、磁気ディスク、または光学ディスクなどによって提供される。プログラムは、それ単体で、またはプログラムが格納された記憶媒体として流通する場合がある。
(ii)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、ロジック回路アレイ、例えば、ASIC:Application−Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、SoC:System on a Chip、PGA:Programmable Gate Array、CPLD:Complex Programmable Logic Deviceなどとも呼ばれる。デジタル回路は、プログラムおよび/またはデータを格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、または共通のチップの上に配置される。これらの場合、(ii)の部分は、アクセラレータとも呼ばれる。
制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、ブロック、モジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、機能的な手段と呼ばれる。
この開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化されたひとつ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、ひとつ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、ひとつ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリとひとつ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成されたひとつ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
図1は、オフ状態を示す。図示において、矢印HDの方向を高さ方向HD、矢印WDの方向を幅方向WDと呼ぶ。高さ方向HDは、2つの電極13、14の離間方向である。なお、アクチュエータ2は、多様な姿勢に設置することができる。アクチュエータ2は、例えば、高さ方向HDが重力方向に一致するように設置することができる。これに代えて、アクチュエータ2は、高さ方向HDが水平方向となるように設置することもできる。
オフ状態において、制御装置6は、スイッチ5をオフ状態に制御している。オフ状態において、電極13と電極14との間には、それらを互いに吸引する電界は作用していない。オフ状態において、電極13と電極14との間には、初期間隔Giが形成されている。オフ状態において、2つの第1壁21の外面は、初期高さHfだけ離れている。オフ状態において、2つの第2壁22の外面は、初期幅Wfだけ離れている。
オフ状態における容器12の形状は、初期形状RSである。初期形状RSは、アクチュエータ2に駆動電圧が加えられていない無負荷状態における流体11と容器12との平衡状態によって与えられる。初期形状RSは、例えば、流体11に重力が作用し、第2壁22がわずかに伸張した状態である場合がある。初期形状RSは、無負荷形状、または、弛緩状態とも呼ぶことができる。
図2は、オン状態を示す。オン状態において、制御装置6は、スイッチ5をオン状態に制御している。オン状態において、電極13と電極14との間には、それらを互いに吸引する電界が作用している。オン状態において、電極13と電極14との間には、活性化間隔Gaが形成されている。初期間隔Giは、活性化間隔Gaより大きい(Gi>Ga)。流体11および容器12は、活性化間隔Gaを確実に提供するように構成されている。活性化間隔Gaは、必ず提供される。言い換えると、電極13と電極14とは、直接的に接触することはない。
オン状態において、2つの第1壁21の外面は、活性化高さHaだけ離れている。初期高さHfは、活性化高さHaより大きい(Hf>Ha)。初期間隔Giから活性化間隔Gaへの変位、および、初期高さHfから活性化高さHaへの変位によって、流体11が流動する。流体11の流動に伴って、第2壁22はバルーン状に膨らむ。オン状態において、2つの第2壁22の外面は、活性化幅Waだけ離れている。初期幅Wfは、活性化幅Waより小さい。なお、バルーン状に膨らんだ第2壁22は、第2壁22によって活性化バルーン高さHbを規定する。活性化バルーン高さHbは、オフ状態においては0(ゼロ)である。
オン状態における容器12の形状は、活性化形状ASである。活性化形状ASは、アクチュエータ2に規定の駆動電圧が加えられている負荷状態における流体11と容器12との平衡状態によって与えられる。活性化形状ASは、例えば、第2壁22が流体11によって大きく伸張した状態である。活性化形状ASは、負荷形状、または、緊張状態とも呼ぶことができる。言い換えると、第2壁22は、電極13と電極14との間に発生した力によって、変形する。
初期形状RSから活性化形状ASへの変形は、電極13と電極14とに作用する電界によってもたらされる。逆に、活性化形状ASから初期形状RSへの変形は、主として容器12の弾性力によってもたらされる。容器12を活性化形状ASから初期形状RSへ変形させる力は、復元力とも呼ばれる。復元力は、多様な力によって提供される場合がある。復元力は、例えば、(1)容器12の弾性力を含む。復元力は、例えば、(2)ばね等の外部付勢部材から容器12に加えられる外力を含む。復元力は、(3)流体11に作用する重力を含む。さらに、復元力は、(1)、(2)、および、(3)のうちの少なくとも2つの組み合わせによって提供される場合がある。よって、復元力は、容器12の弾性力、流体11に作用する重力、および、外部付勢部材から容器12に加えられる外力のいずれかひとつを含む。
アクチュエータ2の変位量は、初期高さHfと活性化高さHaとの差によって与えられる場合がある。アクチュエータ2の変位量は、初期幅Wfと活性化幅Waとの差によって与えられる場合がある。アクチュエータ2の変位量は、活性化バルーン高さHbによって与えられる場合がある。この実施形態では、両方の電極13、14が可動であるように説明した。これに代えて、一方の電極のみ(電極13または電極14)を可動としてもよい。
図3は、流体C11、容器C12、および、電極C13、C14を含む比較モデルを示す。流体C11、容器C12、および、電極C13、C14は、この実施形態の流体11、容器12、および、電極13、14と同じ材料である。比較モデルにおいては、電極C13と電極C14との間に容器C12が位置付けられている。電極C13と電極C14との間に電圧Vが印加されている場合、流体C11および容器C12の分圧は、それぞれ、V1、および、V2となる。流体C11は、誘電率ε2を有し、静電容量C2を提供する。容器C12は、誘電率ε1を有し、静電容量C1を提供する。電荷量Qを一定値とすると、図4における各式が成立する。分圧V1は、(1)式で表される。分圧V2は、(2)式で表される。容器12の絶縁耐力Eは、(3)式で表される。厚さd1における分圧V1が、絶縁耐力E(V/m)を超えると、比較モデルの容器C12が絶縁破壊する。(3)式から、(4)式、(5)式、(6)式が順に導かれる。(6)式において、電圧Vが、(6)式で規定される条件を満たすと、容器C12が絶縁破壊する。よって、電極C13、C14が容器C12の内部に配置された構成は、この(6)式が成立する場合に採用されることが望ましい。
比較モデルは、電極13と電極14との間に容器12が位置付けられていると仮定した場合を示している。よって、この実施形態のアクチュエータ2においては、電極13と電極14との間に容器12が位置付けられていると仮定した場合に導かれる(6)式が成立していることが望ましい。言い換えると、この実施形態のアクチュエータ2においては、Eを容器12の絶縁耐力、ε1を容器12の誘電率、d1を容器12の厚さ、ε2を流体11の誘電率、d2を流体11の厚さ、Vを電極13と電極14との間への印加電圧とした場合に、 E<V・1/d1・ε2・d1/(ε1・d2+2・ε2・d1)・・・(6)式 が成立している。なお、この実施形態のアクチュエータ2においては、電極13と電極14との間に容器12が位置付けられていると仮定した場合でも、絶縁破壊が発生しないように、流体11および容器12が設計されてもよい。
電気的な絶縁性の流体11に起因して、電界集中が発生することがある。流体11の中では、流体11の分極によって電界緩和が起こり、流体11以外の箇所で電界集中が起こるからである。この電界集中によって、容器12に印加される電界が、容器12の絶縁耐力を超える場合がある。このような場合に、図1、図2に図示された構成が、著しい効果を発揮する。
電極13と電極14とに電圧が印加されると、電極13と電極14との間に作用する電界の一部(漏洩電界の成分)は、第2壁22にも作用する。この漏洩電界に起因する第2壁22の絶縁破壊を予防するために、第2壁22は、電極13の外側縁部から距離DR以上に離れている。距離DRの方向は、電極13の面に沿った面方向である。電極13の面方向は、幅方向WDでもある。よって、容器12は、電極13、14の面方向において所定距離DR以上に離れた壁を有する。所定距離DRは、漏洩電界による第2壁22の絶縁破壊を防止できる距離に設定されている。これにより、電極13の面方向(幅方向WD)に位置づけられた壁(第2壁22)における絶縁破壊が回避される。この結果、第2壁22からの流体11の漏洩が回避される。
以上に述べた実施形態によると、電極13と電極14とは、容器12の内部に配置されている。このため、電極13と電極14との間において絶縁破壊が発生しても、容器12の損傷が抑制される。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、容器12は、実質的に一様な厚さを備える。これに代えて、この実施形態では、容器12は、容器12における応力集中部位に、応力集中を緩和する厚さを備える。
図5は、オフ状態を示す。図6は、オン状態を示す。図示されるように、容器12は、第1壁21と第2壁22との境界領域に補強部223を備える。補強部223は、容器12の壁における隆起部分である。補強部223は、境界領域における容器12の厚さを増加させている。第1壁21は、オン状態とオフ状態とが切り替えられても、ほとんど変形しない。一方で、第2壁22は、オフ状態において収縮しており、オン状態において膨張し伸長している。言い換えると、第1壁21の変形量は、第2壁22の変形量より小さい。このため、第1壁21と第2壁22との境界領域には応力が集中する。
これに対して、補強部223は、境界領域における容器12の厚さを増加させることにより、応力集中を緩和する。この実施形態によると、容器12の機械的な破損が抑制される。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、端子部材32は、容器12に接合されている。これに代えて、この実施形態では、容器12は、端子部材32との接合強度を補強するための接合部材324を備える。
図7において、容器12と端子部材32との間には、接合部材324が配置されている。接合部材324は、樹脂材料によって提供することができる。接合部材324は、例えば、端子部材32と接着しやすいポッティング樹脂によって提供される。接合部材324は、容器12を貫通して配置されている。接合部材324と容器12とは、高い強度をもって接着されている。接合部材324と端子部材32とは、高い強度をもって接着されている。この実施形態によると、端子部材32において高い密封性が得られる。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第4実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、第2壁22は、弾性的に伸縮が可能である。これに代えて、この実施形態では、第2壁22に相当する壁は、蛇腹状である。蛇腹状の壁において、壁の弾性的な伸縮量は小さい。蛇腹状の壁においては、壁の角度変化によって容積変化が提供される。さらに、この実施形態では、復元力は、流体11に作用する重力を含む。
図8および図9において、容器12は、第1壁21を有する。容器12は、バルーン状の第2壁22に代えて、蛇腹状の第2壁422a、422bを備える。
第2壁422aは、筒状のシリンダ425aを提供する。シリンダ425aは、第1壁21の変位を可能とする。シリンダ425aは、伸縮することによって内部容積が可変である。シリンダ425aは、主シリンダまたは第1シリンダとも呼ばれる。
第2壁422bは、筒状のシリンダ425bを提供する。シリンダ425bは、蛇腹状の第2壁422bの変形によって伸縮することができる。シリンダ425bは、伸縮することによって内部容積が可変である。シリンダ425bは、シリンダ425aの径方向外側に間欠的に配置された複数の筒状部材によって提供することができる。これに代えて、容器12は、例えば、ひとつのシリンダ425aと、ひとつのシリンダ425bとによって構成されてもよい。この場合、容器12は、軸AXに対して非対称の形状をもつことができる。これに代えて、シリンダ425bは、シリンダ425aの径方向外側に同心状に配置された環状の中空筒状部材によって提供されてもよい。シリンダ425bは、副シリンダまたは第2シリンダとも呼ばれる。筒状のシリンダ425a、425bは、多様な形状によって提供することができる。筒状のシリンダ425a、425bは、例えば、円筒、または、三角筒、四角筒などを含む多角筒によって提供することができる。
この実施形態では、電極13と電極14とのうち、一方の電極13だけが可動に構成されている。この構成は、シリンダ425aにおける第1壁21だけの変位から、比較的大きい変位を出力として取り出すことを可能とする。第2壁422aおよびシリンダ425aは、図示の例では、高さ方向HD、すなわち重力方向に伸縮するように形成され、設置されている。これに代えて、第2壁422aおよびシリンダ425aは、水平方向に伸縮するように形成され、配置されてもよい。第2壁422bおよびシリンダ425bは、重力方向に伸縮するように形成され、設置されている。この配置は、流体11に作用する重力を復元力として利用することを可能とする。
図8に図示されるオフ状態では、容器12は、初期形状RSである。初期形状RSにおいて、流体11に作用する重力は、シリンダ425aを伸長状態に位置づけ、シリンダ425bを収縮状態に位置づける。オフ状態では、シリンダ425aにおける流体11の液位と、シリンダ425bにおける流体11の液位とは等しい。
図9に図示されるオン状態では、容器12は、活性化形状ASである。電極13と電極14とに印加される電圧は、電界に起因する吸引力を発生する。オン状態では、シリンダ425aは、収縮状態に位置づけられる。一方で、シリンダ425aから排出された流体11は、シリンダ425bに流入する。オン状態では、シリンダ425bは、流体11によって伸長状態に位置づけられる。
オン状態からオフ状態に切り替わると、シリンダ425bに収容された流体11は、矢印IXで示されるように流動する。流体11は、重力によってシリンダ425bの内部を流れ下る。さらに、流体11は、再び、シリンダ425bからシリンダ425aに流入し、シリンダ425aを伸長させる。すなわち、活性化形状ASから初期形状RSへの復元力が流体11に作用する重力によって提供される。復元力は、シリンダ425aおよびシリンダ425bの弾性復元力と、流体11に作用する重力との組み合わせによって提供される場合がある。シリンダ425aおよびシリンダ425bの弾性復元力が0(ゼロ)であるか、実質的に無視しうる値である場合、復元力は、専ら流体11に作用する重力によって提供される。
この実施形態によると、容器12の弾性力だけに依存することなく、重力を利用して復元力を得ることができる。容器12の弾性力は、材料の劣化に起因して変動する場合がある。しかし、重力に起因する復元力は、ほぼ一定に維持される。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第5実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、復元力は、弾性復元力、および/または、流体11に作用する重力を含む。これに代えて、この実施形態では、復元力は、外部付勢部材による復元力を含む。
図10において、アクチュエータ2は、外部付勢部材としてのばね部材526を備える。ばね部材526は、コイルばねである。外部付勢部材は、空気ばね、板ばねなど多様な付勢部材によって提供することができる。ばね部材526は、図示のオン状態、すなわち活性化形状ASにおいては、収縮状態にあり、シリンダ425bに付勢力を与えている。この結果、オン状態からオフ状態に切り替わると、ばね部材526は、シリンダ425bを伸長状態から収縮状態へ押す。これにより、シリンダ425bに収容された流体11は、矢印Xで示されるように流動する。この結果、容器12は、活性化形状ASから初期形状RSへ復元する。
復元力は、シリンダ425aおよびシリンダ425bの弾性復元力と、流体11に作用する重力と、外部付勢部材による復元力との組み合わせによって提供される場合がある。シリンダ425aおよびシリンダ425bの弾性復元力が0(ゼロ)であるか、実質的に無視しうる値である場合、復元力は、流体11に作用する重力と、外部付勢部材による復元力とによって提供される。なお、外部付勢部材は、容器12の内部に配置されてもよい。この場合も、外部付勢部材は、容器12の材質、形状に依存することのない外部的な復元力を付与する。
この実施形態によると、容器12の弾性力、および、重力に依存することなく、外部付勢部材を利用して強力な復元力を得ることができる。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第6実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、容器12は、バルーン状、または、蛇腹状の第2壁22、422a、422bを備えている。これに代えて、この実施形態では、容器12は、ダイヤフラム状の部材によって提供されている。
図11において、アクチュエータ2は、ダイヤフラム状の容器12を備える。この実施形態でも、容器12は、樹脂製である。ダイヤフラム状の容器12は、第1壁21と、第2壁622とを備える。第2壁622は、第1壁21の径方向外側を囲む環状、または、フランジ状である。第2壁622は、わずかに変形する。ダイヤフラム状の容器12は、積層構造に適する。積層構造において、容器12は、軸AXの方向に沿って積層的に配置される。この実施形態でも、容器12の内部に設置された電極13、14によって、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第7実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、容器12は、樹脂製である。これに代えて、この実施形態では、容器12は、金属製である。
図12において、ダイヤフラム状の容器12は、金属製である。容器12は、第1壁21と、第2壁722とを備える。第2壁722は、金属板の弾性によってわずかに変形する。容器12は、導電性をもつ。電極13、14と、容器12との間には、電気的な絶縁部材727が配置されている。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第8実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、容器12は自らの対称的な形状によって、電極13と電極14との対向関係を維持している。これに代えて、または、これに加えて、この実施形態では、アクチュエータ2は、変形を案内するための付加的なガイド部材829を備える。
図13において、容器12は、初期形状RSと活性化形状ASとに変形することを期待されている。しかし、容器12は、望ましくない比較形状AScomに変形する場合がある。容器12は、例えば、座屈するようにやや斜めに倒れる場合がある。この場合、電極13と電極14との正確な対向関係が維持されない。例えば、電極13と電極14とはそれらの面方向にずれて対向させられる。顕著な場合には、電極13と電極14との平行性が失われる。
この実施形態では、容器12の外側にガイド部材828が設置されている。ガイド部材828は、容器12の径方向外側に配置されている。容器12の逸脱を阻止するように、等間隔に複数のガイド部材828が配置されている。ガイド部材828は、容器12の外面に接触することにより、容器12の変形を案内する。ガイド部材828は、オフ状態からオン状態にわたって、電極13、14の対向状態を維持するように、容器12の変形を案内する。この結果、容器12は、初期形状RSと活性化形状ASとに安定的に変形する。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第9実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、アクチュエータ2は、ガイド部材928を備える。
図14において、容器12は、貫通穴915を有する。貫通穴915は、軸AXと平行に容器12を貫通している。言い換えると、容器12は、ドーナツ状の環状体である。この実施形態では、電極13、14は、図示されない。電極13、14は、ドーナツ状の環状体である。アクチュエータ2は、貫通穴915の内部にガイド部材928を備える。ガイド部材928は、貫通穴915の内面と接触することにより、容器12の変形を案内する。この結果、容器12は、初期形状RSと活性化形状ASとに安定的に変形する。この結果、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第10実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、補強部223は、容器12の隆起部によって提供されている。これに代えて、補強部は、多様な部材、または、形状によって提供することができる。
図15において、容器12は、第1壁21と第2壁22との境界部分に、補強部A23を備える。補強部A23において、容器12の材料は、他の部位よりも応力集中が緩和される材料である。補強部A23は、他の部位とは、異なる材料によって提供されている。さらに、補強部223、および、補強部A23は、追加的な補強部材を備えることができる。補強部223、A23は、例えば、メッシュ状の補強繊維を備える場合がある。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第11実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、容器12は、袋状に封止されている。これに代えて、この実施形態では、容器12は、電極部材と共同して、流体11を封止する袋状部材を提供している。
図16において、電極13、14は、電極部材B31を備える。電極部材B31は、容器12を貫通して配置されている。電極部材B31は、流体11の漏洩を阻止するように、それ自身が容器12に対して接合されている。端子部材32は、容器12に対して接合関係にはない。容器12は、それ単独で袋状に封止されることがない。容器12は、電極部材B31とともに、流体11を封止する袋状部材を提供する。電極部材B31は、その一部が容器12の内部に配置されており、その一部が容器12の外部に配置されている。この構成でも、電極13、14は、容器12の内部に配置され、互いに対向しているといえる。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第12実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。図17において、電極部材31は、容器12に区画された開口部C29を覆っている。容器12は、それ単独で袋状に封止されることがない。容器12は、電極部材31とともに、流体11を封止する袋状部材を提供する。この構成でも、電極13、14は、容器12の内部に配置され、互いに対向しているといえる。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第13実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、端子部材32は、高さ方向HDに容器12を貫通している。これに代えて、端子部材の取り出し方向は、多様な方向に設定することができる。
図18において、端子部材D32は、電極部材31の縁部から、電極部材31の面方向、すなわち幅方向WDに延びている。端子部材D32は、幅方向における容器12の壁を貫通している。容器12と端子部材D32との間には、接合部材D24が配置されている。接合部材D24は、容器12と端子部材D32との間における密封性を提供する。端子部材D32は、容器12における電極部材31によって覆われない部位に位置している。言い換えると、端子部材D32は、電極部材31によって覆われていない。このため、電極部材31の存在は、容器12と端子部材D32との密封性に貢献しない。よって、流体11は、容器12と端子部材D32との間の密封性だけに依存して封止されている。言い換えると、接合部材D24は、電極部材31に依存しない、高い密封性を発揮している。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第14実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。容器12の形状は、先行する実施形態における形状に限られない。容器12は、多様な形状をもつことができる。容器12は、図19に図示される初期形状RSと、図20に図示される活性化形状ASとに変形可能な第2壁E22をもつ。初期形状RSは、アーモンド、または、瞼のような断面形状をもつ。活性化形状ASは、幅方向WDの中央においてやや括れた8の字のような断面形状をもつ。容器12は、軸AXに対して回転対称の形状ではない。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
第15実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。容器12は、図21に図示される初期形状RSと、図22に図示される活性化形状ASとに変形可能な第2壁F22をもつ。初期形状RSは、高さ方向HDにおける最大高さ部分が、幅方向WDの一方(左)にやや偏った、横倒しの水滴のような断面形状をもつ。活性化形状ASは、高さ方向HDにおける最大高さ部分が、幅方向WDの他方(右)に大きく偏った、スプーンのような断面形状をもつ。容器12は、幅方向WDに関して対称形状になることがない。この実施形態でも、性能の低下が抑制されたアクチュエータ2が提供される。
他の実施形態
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形形態を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
上記実施形態では、電極13と電極14とは、流体11に対して露出しており、かつ、電極13と電極14との間には、流体11だけが存在している。この明細書における開示は、電極13と電極14との間に流体11だけが存在する構成に限定されない。この明細書における開示は、電極13と電極14との間に流体11以外の電気的な絶縁性部材の存在を否定するものではない。また、この明細書における開示は、電極13と電極14との露出状態を、全面にわたる露出状態に限定するものではない。この明細書における開示は、電極13と電極14との部分的な露出状態を含む。例えば、電極13と電極14との少なくともいずれか一方は、メッシュ状の電気的な絶縁膜によって覆われる場合がある。
上記実施形態では、電極13と電極14とは、オフ状態とオン状態との両方において、平行に、対向して位置づけられている。これに代えて、電極13と電極14とは、オフ状態において、非平行に配置されてもよい。これに代えて、電極13と電極14とは、オン状態において、非平行に配置されてもよい。これに代えて、電極13と電極14とは、オフ状態とオン状態との両方において、非平行に配置されてもよい。
上記実施形態では、第1壁21は、変形しない壁として説明されている。これに代えて、電極13、14を支持する壁も変形してもよい。電極13、14は、伸縮性を備えることができる。電極13、14は、例えば、伸縮性をもつメッシュ状の金属膜、または、伸縮性をもつ導電樹脂膜によって提供される場合がある。この場合、電極13、14を支持する第1壁21は、電極13、14とともに、伸縮する場合がある。
上記実施形態では、活性化形状ASから初期形状RSへの復元力は、容器12の弾性力、流体11に作用する重力、外部付勢部材から容器12に加えられる外力のいずれかひとつを含む。これに代えて、または、加えて、活性化形状ASから初期形状RSへの復元力は、流体11の復元力を含むことができる。流体11は、活性化形状ASから初期形状RSへ戻る復元力を発生する場合がある。この復元力は、弾性力、表面張力、電歪効果、または、分子間作用によってもたらされる。流体11は、例えば、エラストマとしての性質を備える場合がある。この場合、流体11は、弾性的な復元力を発揮する。
1 アクチュエータシステム、 2 アクチュエータ、
3 制御システム、 4 電源、 5 スイッチ、 6 制御装置、
7 ワイヤハーネス、11 流体、12 容器、13、14 電極、
21 第1壁、22 第2壁、31 電極部材、32 端子部材、
RS 初期形状、 AS 活性化形状、
223 補強部、
324 接合部材、
422a、422b 第2壁、 425a、425b シリンダ、
526 ばね部材、
622 第2壁、
722 第2壁、
828 ガイド部材、
928 ガイド部材、
A23 補強部、
B31 電極部材、
C29 開口部、
D24 接合部材、 D32 端子部材、
E22 第2壁、
F22 第2壁。

Claims (10)

  1. 電気的な絶縁性をもつ流体(11)と、
    前記流体を収容する変形可能な容器(12)と、
    前記容器の内部に配置され、互いに対向している2つの電極(13、14)とを備えるアクチュエータ。
  2. 前記流体は、電界の中において誘電分極し流動する材料である請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記容器は、前記電極の面方向において所定距離(DR)以上に離れた壁(22、422a、422b、622、722、E22、F22)を有する請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記電極は、前記容器の内部に位置づけられた電極部材(31、B31)と、前記容器を貫通する端子部材(32、D32)とを有し、前記電極部材、および/または、前記端子部材は、前記容器と接合されている請求項1から請求項3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記容器は、前記電極を支持する第1壁(21)と、前記電極の変位に応答して変形可能な第2壁(22、422a、422b、622、722、E22、F22)とを有する請求項1から請求項4のいずれかに記載のアクチュエータ。
  6. 前記容器は、前記第1壁と前記第2壁との境界領域に応力集中を緩和するための補強部(223、A23)を備える請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記容器は、前記電極に電圧が印加されないオフ状態において初期形状(RS)であり、前記電極に電圧が印加されたオン状態において活性化形状(AS)であり、
    前記活性化形状から前記初期形状への復元力は、前記容器の弾性力、前記流体に作用する重力、外部付勢部材から前記容器に加えられる外力、および、前記流体の弾性力のいずれかひとつを含む請求項1から請求項6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. さらに、前記オフ状態から前記オン状態にわたって、前記電極の対向状態を維持するように、前記容器の変形を案内するガイド部材(828、928)を備える請求項7に記載のアクチュエータ。
  9. Eを容器の絶縁耐力、ε1を容器の誘電率、d1を容器の厚さ、ε2を流体の誘電率、d2を流体の厚さ、Vを電極と電極との間への印加電圧とした場合に、
    E<V・1/d1・ε2・d1/(ε1・d2+2・ε2・d1)
    が成立している請求項1から請求項8のいずれかに記載のアクチュエータ。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載のアクチュエータ(2)と、
    2つの前記電極に電圧を印加する回路を含む制御システム(3)とを備えるアクチュエータシステム。
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