JP2021110855A - 虚像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度上昇環境において虚像の表示状態が変化し難い虚像表示装置を提供する。【解決手段】虚像表示装置としてのHUDは、互いに組み合わされて所定の光路長L1,L2を有する光路OPを形成する画像表示パネル26、中間ミラー34及び窓側ミラー46と、画像表示パネル26、中間ミラー34及び窓側ミラー46を収容する収容ケース11と、収容ケース11と画像表示パネル26、中間ミラー34及び窓側ミラー46との間にそれぞれ設けられ、収容ケース11による画像表示パネル26、中間ミラー34及び窓側ミラー46の保持を媒介する部材であって、収容ケース11よりも線膨張係数が大きな材料により形成され、温度上昇環境において収容ケース11の膨張と共に膨張し、収容ケース11の膨張に伴う光路長L1,L2の変化のうち少なくとも一部を相殺する膨張部材28,33,45と、を備える。【選択図】図1

Description

この明細書による開示は、虚像の表示に関する。
車両に搭載されるように構成された虚像表示装置が知られている。特許文献1に開示の虚像表示装置に適用され、収容ケースに収容されるミラーユニットでは、ホルダと反射ミラーとが複数の当接部を介して接触している。そして、1つの当接部は位置決めされ、他の当接部は、ホルダに対して摺動可能となっている。このようにして温度変化に対する反射面の歪みが抑制されている。
特開2017−102230号公報
さて、車両への搭載下における虚像表示装置は、車両と共に温度上昇環境に置かれることがある。温度上昇環境では、複数の光学要素を保持する収容部自体が、膨張することがある。そうすると、収容ケースに保持される複数の光学要素間の距離が変化することによって、光学要素により形成される光路の光路長が変化し得る。
この点、特許文献1では、ミラーユニット単体しか考慮されておらず、上述の光路長が大きく変化してしまう。そうすると、虚像を所望の状態で表示できなくなることが懸念される。
この明細書の開示による目的のひとつは、温度上昇環境において虚像の表示状態が変化し難い虚像表示装置を提供することにある。
ここに開示された態様のひとつは、車両に搭載されるように構成される虚像表示装置であって、
互いに組み合わされて所定の光路長(L1,L2)を有する光路(OP)を形成する複数の光学要素(26,34,46,226,234,246)と、
複数の光学要素を収容する収容ケース(11)と、
収容ケースと光学要素のうち少なくとも1つの特定光学要素(26,34,46,234)との間に設けられ、収容ケースによる特定光学要素の保持を媒介する部材であって、収容ケースよりも線膨張係数が大きな材料により形成され、温度上昇環境において収容ケースの膨張と共に膨張し、収容ケースの膨張に伴う光路長の変化のうち少なくとも一部を相殺する膨張部材(28,33,45,233)と、を備える。
このような態様によると、収容ケースと特定光学要素との間には、膨張部材が設けられ、当該膨張部材が収容ケースによる特定光学要素の保持を媒介している。そうすると、温度上昇環境において収容ケースが膨張した場合に、当該収容ケースと共に、膨張部材が膨張する。膨張部材が膨張すると、収容ケース内に収容された特定光学要素が収容ケースの膨張方向へ、他の光学要素に対して相対的に移動することは抑制される。したがって、収容ケースの膨張に伴う複数の光学要素間の距離の変化、換言すると複数の光学要素により形成される光路の光路長の変化の少なくとも一部は、相殺される。故に、温度上昇環境においても光路長が維持され、虚像の表示状態が変化し難くなる。
なお、括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。
HUDの車両への搭載状態を示す部分断面側面図である。 バックライトを示す断面図である。 調整スイッチ、ミラー駆動部及び窓側ミラーを概略的に示す図である。 温度上昇環境におけるHUDを示す図である。 光路長L1を維持するための線膨張係数及び厚さの一例を示す表である。 光路長L2を維持するための線膨張係数及び厚さの一例を示す表である。 第2実施形態における図1に対応する図である。 変形例1における図1に対応する図である。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本開示の第1実施形態による虚像表示装置は、車両に搭載されるように構成される。ここで車両とは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、移動しないゲーム筐体等の各種乗り物を含むように広義に解される。特に本実施形態の車両は、四輪の自動車となっている。本実施形態の虚像表示装置は、車両のインストルメントパネルに設置されるヘッドアップディスプレイ(Head Up Display、以下HUD)10である。
HUD10は、車両のウインドシールド3に設定された投影部3aへ向けて画像の表示光を投影する。これによりHUD10は、画像を、車両の乗員により視認可能な虚像VRIとして表示する。すなわち、投影部3aにて反射された表示光が、車両の室内に設定された視認領域EBに到達することにより、視認領域EBにアイポイントが位置する乗員は、各種情報を視認することができる。虚像表示される各種情報としては、例えば車速、燃料残量等の車両の状態を示す情報、又は視界補助情報、道路情報等のナビゲーション情報が挙げられる。
以下において、特に断り書きが無い限り、前、後、上、下、左及び右が示す各方向は、水平面上の車両を基準として記載される。
車両のウインドシールド3は、例えばガラスないし合成樹脂により透光性の板状に形成された透過部材であり、インストルメントパネルよりも上方に配置されている。ウインドシールド3は、前方から後方へ向かう程、インストルメントパネルに対して離れるように傾斜して配置されている。ウインドシールド3は、画像の表示光が投影される投影部3aを、滑らかな凹面状又は平面状に形成している。なお、投影部3aは、ウインドシールド3に設けられていなくてもよい。例えば車両と別体となっているコンバイナを車両内に設置して、当該コンバイナに投影部3aが設けられていてもよい。
視認領域EBは、HUD10による虚像VRIが所定の規格を満たすように(例えば虚像VRI全体が所定の輝度以上となるように)視認可能となる空間領域であって、アイボックスとも称される。視認領域EBは、典型的には、車両に設定されたアイリプスと重なるように設定される。アイリプスは、両眼それぞれに対して設定され、乗員のアイポイントと重なるように設定される。アイリプスは、両眼それぞれに対して設定され、乗員のアイポイントの空間分布を統計的に表したアイレンジに基づいて、楕円体状の仮想的な空間として設定されている。
このようなHUD10の具体的な構成を、以下に説明する。HUD10は、収容ケース11、表示ユニット21、中間ミラーユニット31、窓側ミラーユニット41及びミラー駆動部51等を含む構成である。
収容ケース11は、表示ユニット21、中間ミラーユニット31及び窓側ミラーユニット41を収容する収容空間CSを有する箱状を呈しており、車両のインストルメントパネルに設置されている。収容ケース11は、例えば合成樹脂により、遮光性に形成されている。特に本実施形態の収容ケース11の材料には、ガラス繊維強化樹脂が採用されている。収容ケース11は、1つの部品により形成されていてもよく、ロア部品及びアッパ部品等、複数の部品を組み合わせて形成されていてもよい。また、収容ケース11の厚さは、各ユニット21,31,41を保持するための必要強度、及び車両への搭載のための必要強度が確保されるような厚さ、すなわち必要強度確保厚さ以上に設定されている。ここで、収容ケース11の厚さが部位により異なる場合には、各部位の厚さを各部位の表面積で重み付けして得られた加重平均値を、収容ケース11の厚さとみなしてもよい。
収容ケース11は、投影部3aと対向する上面部に、光学的に開口する窓部12を有している。窓部12は、例えば表示光を透過可能な防塵シート13で覆われている。
収容ケース11は、各ユニット21,31,41を保持するための複数の保持部14,15,16を、収容ケース11の内壁部位において互いに異なる方向を向くように有する。なお、本実施形態の内壁部位は、面状に形成されているため、以下では内壁面と記載する。収容ケース11は、その底壁部のうち後側部分に、表示ユニット21を保持する表示ユニット保持部14を有する。収容ケース11は、表示ユニット保持部14とは収容空間CSを上下に挟んだ天井部であって、窓部12よりも後方の部分において、窓部12から後方かつ下方へ向かって延伸するように傾斜して設けられた傾斜壁部に、中間ミラーユニット31を保持する中間ミラーユニット保持部15を有する。収容ケース11は、底壁部のうち前側部分から前方かつ上方へ向かって延伸するように傾斜して設けられた傾斜壁部に、窓側ミラーユニット41を保持する窓側ミラーユニット保持部16を有する。
表示ユニット21は、バックライト22、画像表示パネル26、挟持部材27、膨張部材28及び緩衝部材29等を含む構成である。バックライト22は、画像表示パネル26を照明すると共に、収容ケース11に対して固定されている。バックライト22は、画像表示パネル26を支える基礎部として機能する。バックライト22は、図2に示すように、鏡筒部材23、光源部24及び照明レンズ部25を一体的に有する。
鏡筒部材23は、例えば線膨張係数が膨張部材28よりも小さな合成樹脂ないし金属により、両端部が開口する筒状(より詳細には矩形筒状)に形成されている。鏡筒部材23は、光源部24から発せられる照明光のバックライト外への漏光を抑制しつつ当該照明光を画像表示パネル26へ向けて通過させるべく遮光性に形成され、収容ケース11側の端部を収容ケース11の内壁面に密着させている。鏡筒部材23は、ネジによる締結等により、収容ケース11に対して固定されている。鏡筒部材23において収容ケース11とは反対側の端部は、内壁面に対して傾斜する環状面23aを以って開口している。当該環状面23aは、後方から前方へ向かうに従って表示ユニット保持部14における内壁面との間隔が大きくなるように傾斜している。
光源部24は、光源24aが光源用回路基板24b上に実装された構成である。光源用回路基板24bは、例えばガラスエポキシ樹脂等の合成樹脂を機材とした平板状のリジッド基板である。光源用回路基板24bは、収容ケース11の内壁面との密着状態にて配置されている。光源24aには、例えば点状光源としての発光ダイオード素子を複数配列したLEDアレイが採用される。
照明レンズ部25は、鏡筒部材23に保持される1つ又は複数のレンズを有する。各レンズは、光源24aから発せられる照明光に屈折作用を作用させて、画像表示パネル26へと導光する。
図1に示す画像表示パネル26は、バックライト22の照明光を一部透過させることにより、虚像VRIとして結像されることとなる実像の画像を表示する。本実施形態の画像表示パネル26は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を用いたTFT液晶パネルであって、例えば2次元配列にて配列された複数の液晶画素を有するアクティブマトリクス型の液晶パネルである。
画像表示パネル26は、輪郭矩形状かつ平板状を呈している。画像表示パネル26においてバックライト22側には、照明光による照明の対象である照明対象面26bが形成されている。画像表示パネル26においてバックライト22とは反対側には、画像を表示する表示画面26aが形成されている。照明対象面26b及び表示画面26aは、実質的に平行に配置されている。さらに照明対象面26b及び表示画面26aは、環状面23aに対しても実質的に平行に配置されている。画像表示パネル26は、照明対象面26b及び表示画面26aを全周囲む矩形状のパネル枠部26cを有していることで、照明対象面26b及び表示画面26aよりも一回り大きなサイズとなっている。
画像表示パネル26の内部には、一対の偏光板及び一対の偏光板に挟まれた液晶層等が積層されている。一対の偏光板同士は、偏光軸を互いに直行させて配置されている。液晶層は、液晶画素毎の電圧の印加により、印加電圧に応じて液晶層を透過する光の偏光方向を回転させることが可能となっている。こうして画像表示パネル26は、偏光方向の回転により表示画面26a側の偏光板を透過する光の割合、すなわち透過率を、液晶画素毎に変えることができる。隣り合う液晶画素には、互いに異なる色(例えば赤、青及び緑)のカラーフィルタが設けられており、これらの組み合わせにより、様々な色が再現されるようになっている。
挟持部材27は、例えば線膨張係数が膨張部材28よりも小さな合成樹脂ないし金属により、中央部に大きな光学的開口窓27dを有する蓋状に形成されている。挟持部材27は、鏡筒部材23に対してスナップフィット係合又は締結等の方法によって、固定されている。挟持部材27は、側壁部27a及び挟持枠部27cを一体的に有している。側壁部27aは、鏡筒部材23と略同じ断面形状を有する短筒状であって、遮光性を有して形成されている。側壁部27aは、画像表示パネル26の長手方向の2辺に対応するように配置された一対の側壁に分離した形態にて形成されていてもよい。側壁部27aにおいて鏡筒部材23の環状面23aと当接する当接面27bとなっている。環状面23aと当接面27bとが当接する当接部分が構成されることで、鏡筒部材23の母線方向と側壁部27aの母線方向とが実質的に一致している。これら母線方向は、表示ユニット保持部14の内壁面に対して実質的に垂直な方向である。
挟持枠部27cは、側壁部27aにおいて鏡筒部材23とは反対側の端部と接続されている。挟持枠部27cは、光学的開口窓27dを囲む枠状に、遮光性を有して形成されている。光学的開口窓27dは、表示画面26aと同じサイズ又は表示画面26aよりも少し大きなサイズの矩形状に形成され、表示画面26aから射出される表示光を透過可能に形成されている。光学的開口窓27dは、光学的に開口していれば、物理的に開口していてもよく、透光板等によって塞がれていてもよい。挟持枠部27cは、バックライト22側を向く挟持面27eを、鏡筒部材23の環状面23aと実質的に平行に形成していると共に、環状面23aと相対するように有している。そして、挟持面27eは、鏡筒部材23の環状面23aとの間に膨張部材28、画像表示パネル26及び緩衝部材29を、上述の母線方向に沿って重ねて挟み込んでいる。こうして挟持部材27は、バックライト22との間に膨張部材28、画像表示パネル26及び緩衝部材29をまとめて挟持している。
膨張部材28は、鏡筒部材23の環状面23aと画像表示パネル26のパネル枠部26cとの間に介挿された状態にて配置されていることで、収容ケース11による画像表示パネル26の保持を媒介している。膨張部材28は、例えばポリプロピレン樹脂等の収容ケース11の材料よりも線膨張係数が大きな材料により形成されている。膨張部材28は、照明対象面26bを照明する照明光との干渉を避けるように、中央に開口部28aを有する環状(詳細には矩形環状)に形成されている。膨張部材28の厚さは、全周に亘って均一的に設定されている。ここで本実施形態における膨張部材28の厚さとは、対応する保持部14,15,16における内壁面の垂直方向に沿った寸法として定義される。
緩衝部材29は、パネル枠部26cと挟持面27eとの間に挟まれて配置されていることで、鏡筒部材23の環状面23aと挟持面27eとの隙間の変動を吸収する。緩衝部材29は、例えばポリウレタンフォーム等の緩衝性を有する材料により形成されている。緩衝部材29は、膨張部材28と同様の環状に形成されてもよく、画像表示パネル26の長手方向の2辺に対応するように配置された一対の細長い棒状に分離した形態にて形成されていてもよい。
以上説明した表示ユニット21は、表示画面26aに表示される画像の表示光を、中間ミラーユニット31へ向けて射出する。
中間ミラーユニット31は、基礎部材32、膨張部材33及び中間ミラー34等を含む構成である。基礎部材32は、例えば線膨張係数が膨張部材33よりも小さな合成樹脂ないし金属により、平板状に形成されている。基礎部材32は、中間ミラーユニット保持部15との密着状態にて配置されている。基礎部材32は、収容ケース11に対してネジによる締結等により固定されている。
膨張部材33は、基礎部材32と中間ミラー34との間に介挿された状態にて配置されていることで、収容ケース11による中間ミラー34の保持を媒介している。膨張部材33は、例えばポリプロピレン樹脂等の収容ケース11の材料よりも線膨張係数が大きな材料により形成されている。膨張部材33は、一方の面を基礎部材32と密着すると共に、他方の面を中間ミラー34とも密着する板状に形成されている。より詳細に、膨張部材33は、基礎部材32と接着剤によって接合されていると共に、中間ミラー34とも接着剤によって接合されている。膨張部材33において中間ミラー34側の面は、中間ミラー34の湾曲形状に合わせた曲面状(詳細には凸面状)に形成されている。これにより、膨張部材33の厚さは、中間ミラー34の反射面34aにおける頂点に対応した最厚部から外側に離れるに従って漸次薄くなるように設定されている。
中間ミラー34は、例えば線膨張係数が膨張部材45よりも小さな合成樹脂ないしガラスにより、曲板状に形成されている。中間ミラー34において膨張部材33とは反対側の面は、アルミニウム等の金属膜を蒸着させること等により形成された反射面34aを有している。特に本実施形態の反射面34aは、光学中心に内壁面から最も離れた頂点を有する凸面状に形成されている。中間ミラー34の厚さが全体に亘って均一的に設定されることで、中間ミラー34において膨張部材33側の面は、凹面状に形成されている。
以上説明した中間ミラーユニット31は、表示ユニット21から入射した表示光を、反射面34aによって窓側ミラーユニット41へ向けて反射する。
窓側ミラーユニット41は、基礎部42、膨張部材45及び窓側ミラー46等を含む構成である。基礎部42は、収容ケース11に対して固定されている。基礎部42は、回動不能部材43及び回動可能部材44を有している。
回動不能部材43は、例えば線膨張係数が膨張部材45よりも小さな合成樹脂ないし金属により形成されている。回動不能部材43は、収容ケース11に対してネジによる締結等により、直接的に結合されている。回動不能部材43は、互いに連結又は分離されて形成された一対の支持部を有している。各支持部は、回動可能部材44を回動可能に支持する軸受43aを有している。
回動可能部材44は、例えば線膨張係数が膨張部材45よりも小さな合成樹脂ないし金属により形成されている。回動可能部材44は、収容ケース11に対して回動不能部材43を介して間接的に結合されていると共に、回動不能部材43に対して相対的に回動可能に形成されている。回動可能部材44は、本体部44a及び回転軸部44bを有している。本体部44aは、窓側ミラー46の湾曲形状に合わせた曲板状に形成されている。回転軸部44bは、一対の回転軸端部を本体部44aの左側部及び右側部から円柱状に突出させることにより、形成されている。一対の回転軸端部が一対の支持部に両持ち支持されることによって、回動可能部材44は、回転軸端部同士を結ぶように構成される回転中心軸のまわりに、回動可能となる。
膨張部材45及び窓側ミラー46は、回動可能部材44に対して結合されることで、回動可能部材44と一体的に回動するようになっている。
膨張部材45は、回動可能部材44と窓側ミラー46との間に介挿された状態にて配置されていることで、収容ケース11による窓側ミラー46の保持を媒介している。膨張部材45は、例えばポリプロピレン樹脂等の収容ケース11の材料よりも線膨張係数が大きな材料により形成されている。膨張部材45は、一方の面を回動可能部材44と密着すると共に、他方の面を窓側ミラー46とも密着する板状に形成されている。より詳細に、膨張部材45は、回動可能部材44と接着剤によって接合されていると共に、窓側ミラー46と接着剤によって接合されている。
膨張部材45において回動可能部材44側の面は、回動可能部材44の湾曲形状に合わせた曲面状(詳細には凸面状)に形成されている。膨張部材45において窓側ミラー46側の面は、窓側ミラー46の湾曲形状に合わせた曲面状(詳細には凹面状)に形成されている。こうして膨張部材45の厚さは、全体に亘って均一的に設定されている。
窓側ミラー46は、例えば線膨張係数が膨張部材45よりも小さな合成樹脂ないしガラスにより、曲板状に形成されている。窓側ミラー46において膨張部材45とは反対側の面は、アルミニウム等の金属膜を蒸着させること等により形成された反射面46aを有している。特に本実施形態は、中央部が凹む凹面状に形成されている。窓側ミラー46の厚さが全体に亘って均一的に設定されることで、窓側ミラー46において膨張部材45側の面は、凸面状に形成されている。
窓側ミラーユニット41は、中間ミラーユニット31から入射した表示光を、反射面46aによって投影部3aへ向けて反射する。ここで図3に示すように、反射面46aの向きは、ミラー駆動部51によって変更可能となっている。
反射面46aがより上向きになる(すなわち窓側ミラー46が寝る)角度姿勢では、投影部3aにおける投影位置がより前方へずれ、虚像VRIの位置が上方へ移動する。これと共に、視認領域EBの位置は下方へ移動する。一方、反射面46aがより下向きになる(すなわち窓側ミラー46が起立する)角度姿勢では、投影部3aにおける投影位置がより後方へずれ、虚像VRIの位置が下方へ移動する。これと共に、視認領域EBの位置は上方へ移動する。したがって、反射面46aの向きの変更に伴って、虚像VRIの空間的表示条件が変更されるようになっている。
ミラー駆動部51は、電動モータ52及び制御回路部53等を含む構成である。電動モータ52は、例えば回転軸部44bに対して連結されたステッピングモータであり、制御回路部53から入力される駆動信号に応じて、回転軸部44bに回転を出力する。電動モータ52は、回動可能部材44、膨張部材45及び窓側ミラー46を、回動不能部材43に対して相対的に回動させることで、反射面46aの向きを変更する。
制御回路部53は、例えば車両のステアリングハンドル等に設置された調整スイッチ4、及び電動モータ52と電気的に接続されている。調整スイッチ4は、例えばプッシュ式の2種類の操作部材4a,4bを有している。具体的に、アップ操作部材4aは、虚像VRIの位置を上方に移動させるための操作部材である。ダウン操作部材4bは、虚像VRIの位置を下方に移動させるための操作部材である。制御回路部53は、操作部材4a,4bが操作されることに応じて調整スイッチ4から入力された電気信号に基づいて、電動モータ52に駆動信号を出力する。したがって乗員は、虚像VRIの空間的表示条件を調整することができる。
図1に示すように、HUD10では、複数の光学要素としての窓側ミラー46、中間ミラー34及び画像表示パネル26が互いに組み合わされて所定の光路長L1,L2を有する光路OPが形成されている。窓側ミラー46、中間ミラー34及び画像表示パネル26は、虚像VRIを結像させる結像光学系を形成する光学要素である。窓側ミラー46は、光路OPにおいて光学部材のうち最も窓側に位置している。中間ミラー34は、光路OPにおいて窓側ミラー46と画像表示パネル26との間に配置されている。画像表示パネル26は、結像光学系の起点となり、光路OPにおいて中間ミラー34を挟んで窓側ミラー46とは反対側に位置している。
窓側ミラー46と中間ミラー34とは、光路OPにおいて連続して配置されている。常温環境(例えば20°Cの環境)において、窓側ミラー46と中間ミラー34との間の光路長は、L1と定義される。中間ミラー34と画像表示パネル26とは、光路OPにおいて連続して配置されている。常温環境において、中間ミラー34と画像表示パネル26との間の光路長は、L2と定義される。
車両への搭載下におけるHUD10が車両と共に温度上昇環境に置かれると、図4に示すように収容ケース11が熱膨張する。本実施形態における温度上昇環境とは、常温に対して温度が上昇し高くなっている環境である。温度上昇環境は、温度が常温よりも高い状態であれば、温度が上昇中である環境には限定されない。箱状の収容ケース11は、収容空間CSを拡大するように当該収容ケース11の外側へ膨張する。そうすると、窓側ミラーユニット保持部16、中間ミラーユニット保持部15及び表示ユニット保持部14が相互に遠ざかるように相対移動する。
仮に、各ユニット21,31,41に膨張部材28,33,45が設けられない場合では、光路OPを形成する窓側ミラー46、中間ミラー34及び画像表示パネル26も、それぞれ個別対応する各保持部14,15,16の相対移動に追従し、相互に遠ざかるように相対移動する。そうすると、窓側ミラー46と中間ミラー34との間の光路長L1は、L1+Δaに増大するように変化し、中間ミラー34と画像表示パネル26との間の光路長L2は、L2+Δbに増大するように変化する。こうした変化によって、虚像VRIが本来表示されるべき位置よりも、視認領域EBに対して遠い位置へ移動してしまう。また、本来表示されるべき位置に合わせて設定された窓側ミラー46及び中間ミラー34の非球面形状が最適ではなくなり、虚像VRIに生じ得る例えば像面湾曲等の収差が顕著に認識されるようになってしまう。
これに対し、本実施形態では、収容ケース11の膨張と共に、各ユニット21,31,41における膨張部材28,33,45がそれぞれ膨張する。そうすると、窓側ミラー46、中間ミラー34及び画像表示パネル26がそれぞれ個別対応する保持部14,15,16に対して遠ざかるように相対移動する。この結果、上述のような収容ケース11の膨張に伴う光路長の変化Δa,Δbのうち少なくとも一部が相殺される。すなわち、常温環境における光路長L1,L2が温度上昇環境においても維持され易くなる。
特に表示ユニット21では、温度上昇環境において、挟持部材27に挟持された膨張部材28が膨張し、その圧力によって緩衝部材29が圧縮される。その結果、画像表示パネル26が挟持部材27により挟持された状態を維持しつつ、表示ユニット保持部14に対して遠ざかるように移動する。
さらに本実施形態では、光路OPにおいて連続して配置される2つの光学要素間の光路長L1,L2それぞれに関して、収容ケース11における線膨張係数と厚さとの積が、2つの光学要素のうち一方に対応する膨張部材28,33,45の線膨張係数と厚さとの積と、2つの光学要素のうち他方に対応する膨張部材28,33,45における線膨張係数と厚さとの積との和に、実質的に等しくなるという条件が満たされている。この条件を、膨張相殺条件と称する。
具体的に窓側ミラー46と中間ミラー34との間の光路長L1に関して、例えば図5のように各線膨張係数及び各厚さが設定されることで、温度上昇環境において光路長L1の変化が相殺される。また中間ミラー34と画像表示パネル26との間の光路長L2に関して、例えば図6のように各線膨張係数及び各厚さが設定されることで、温度上昇環境において光路長L2の変化が相殺される。
なお、第1実施形態では、窓側ミラー46、中間ミラー34及び画像表示パネル26が、互いに組み合わされて所定の光路長L1,L2を有する光路OPを形成する「光学要素」に相当すると共に、収容ケース11との間に膨張部材33を設けた「特定光学要素」にも相当する。さらに窓側ミラー46は、「可動ミラー要素」にも相当し、中間ミラー34は、「中間ミラー要素」にも相当する。基礎部42、基礎部材32及びバックライト22は、収容ケース11のうち内壁部位に対して固定され、特定光学要素を支える「基礎部」に相当する。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に改めて説明する。
第1実施形態によると、収容ケース11と特定光学要素(例えば窓側ミラー46、中間ミラー34、画像表示パネル26)との間には、膨張部材28,33,45が設けられ、当該膨張部材28,33,45が収容ケース11による特定光学要素の保持を媒介している。そうすると、温度上昇環境において収容ケース11が膨張した場合に、当該収容ケース11と共に、膨張部材28,33,45が膨張する。膨張部材28,33,45が膨張すると、収容ケース11内に収容された特定光学要素が収容ケース11の膨張方向へ、他の光学要素に対して相対的に移動することは抑制される。したがって、収容ケース11の膨張に伴う複数の光学要素間の距離の変化、換言すると複数の光学要素により形成される光路OPの光路長L1,L2の変化の少なくとも一部は、相殺される。故に、温度上昇環境においても光路長L1,L2が維持され、虚像VRIの表示状態が変化し難くなる。
また、第1実施形態によると、上述の膨張相殺条件が成立することにより、収容ケース11の膨張による光学要素間の距離の増大幅と、膨張部材28,33,45の膨張による光学要素間の距離の縮小幅とが釣り合うことになる。したがって、温度上昇環境においても光路長L1,L2を精度よく維持することができる。
また、第1実施形態によると、3つの光学要素のうち、光路OPにおいて他の光学要素の間の中間地点に配置される光学要素は、光路OPを折り返す中間ミラー34である。中間ミラー34の保持が膨張部材33に媒介されることにより、当該膨張部材33によって、中間ミラー34と残りの2つの光学要素のうち一方(例えば窓側ミラー46)との間の光路長L1、及び中間ミラー34と残りの2つの光学要素のうち他方(例えば画像表示パネル26)との間の光路長L2の変化を、同時に抑制することが可能となる。したがって、効率的に光路長L1,L2の維持を図ることができる。
また、第1実施形態によると、複数の光学要素のうち、虚像VRIの結像させる結像光学系を形成する全ての光学要素は、膨張部材28,33,45により保持を媒介される。結像光学系において光路長L1,L2の維持効果が発揮される。このため、例えば虚像VRIの結像距離が所望の位置からずれること等、虚像VRIの表示状態の変化を抑制することができる。
また、第1実施形態によると、膨張部材28,33,45は、膨張によって、特定光学要素(例えば窓側ミラー46、中間ミラー34、画像表示パネル26)を、膨張部材28,33,45を挟んだ内壁部位とは反対側に相対的に移動させるように、基礎部(例えば基礎部42、基礎部材32、バックライト22)と特定光学要素との間に介挿された状態にて配置されている。膨張部材28,33,45の介挿によって、内壁部位に対して特定光学要素が移動するための自由度が確保されるので、特定光学要素が光路長L1,L2の変動を相殺するための円滑な移動を促進することができる。
また、第1実施形態によると、膨張部材28は、鏡筒部材23と画像表示パネル26との間に介挿された状態にて配置されると共に、照明光を通過させる光学的な開口部28aを有する。こうした開口部28aが形成される結果、画像表示パネル26での画像の効率的な表示と、光路長L1の維持とを両立することができる。
また、第1実施形態によると、膨張部材45が回動可能部材44と可動ミラー要素(例えば窓側ミラー46)との間に介挿された状態にて配置されることで、回動可能部材44の回動によって反射面34aの向きが変更可能に構成されている。したがって、光路長L2の維持を図りつつ、反射面34aの向きの変更によって虚像VRIの空間的表示条件を最適化することができる。
(第2実施形態)
図7に示すように、第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の窓側ミラーユニット241では、回動可能部材44と窓側ミラー46との間に膨張部材が設けられていない。窓側ミラー246は、回動可能部材44と直接的に結合されている。同様に、第2実施形態の表示ユニット221では、鏡筒部材23と画像表示パネル26との間に膨張部材が設けられていない。さらに表示ユニット221では、挟持部材及び緩衝部材も設けられていない。画像表示パネル226は、鏡筒部材23により直接的に保持されている。
したがって、第2実施形態では、中間ミラー234以外の光学要素としての窓側ミラー246及び画像表示パネル226は、収容ケース11との間への膨張部材を設定を除外した膨張部材除外形態にて、収容ケース11に対して保持されている。こうすることで、1つの膨張部材233によって温度上昇環境における虚像表示状態の変化抑制効果を得ることができる。すなわち、部品点数増大によるコスト上昇が抑制されるだけでなく、複数の膨張部材の製造誤差又は膨張量の誤差が積算されて光路長L1,L2に大きな誤差が発生することを低減できる。
こうした第2実施形態では、光路OPにおいて連続して配置される2つの光学要素のうち一方(すなわち中間ミラーユニット231の中間ミラー234)のみに対応して膨張部材233が設けられている。この場合の光路長L1,L2それぞれに関して、例えば収容ケース11における線膨張係数と厚さとの積が、上述の一方に対応する膨張部材233の線膨張係数と厚さとの積に、実質的に等しくなる条件が満たされてもよい。この具体例としては、収容ケース11における線膨張係数と厚さとの積が、中間ミラー234に対応する膨張部材233の線膨張係数と厚さとの積に等しくなるようにする。そうすると、光路長L1,L2の変化は概ね相殺される。
なお、第2実施形態では、窓側ミラー246、中間ミラー234及び画像表示パネル226が、互いに組み合わされて所定の光路長L1,L2を有する光路OPを形成する「光学要素」に相当する。中間ミラー234が、収容ケース11との間に膨張部材33を設けた「特定光学要素」に相当する。さらに中間ミラー234は、「中間ミラー要素」にも相当する。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に第1実施形態に関する変形例1としては、図8に示すように、表示ユニット21のみならず、中間ミラーユニット31及び窓側ミラーユニット41のうち少なくとも一方にも、挟持部材27X及び緩衝部材29Xが設けられていてもよい。各ユニット31,41では、膨張部材33、ミラー34,46及び緩衝部材29Xが挟持部材27Xの挟持面と回動可能部材44又は基礎部材32との間に挟持される。
変形例2としては、各ユニット21,31,41のうち、窓側ミラーユニット41のみに膨張部材45が設けられていてもよく、表示ユニット21のみに膨張部材28が設けられていてもよい。窓側ミラーユニット41及び中間ミラーユニット31のみに膨張部材45,33が設けられていてもよく、窓側ミラーユニット41及び表示ユニット21のみに膨張部材45,28が設けられていてもよく、中間ミラーユニット31及び表示ユニット21のみに膨張部材33,28が設けられていてもよい。
変形例3としては、窓側ミラーユニット41及び中間ミラーユニット31の両方が設けられていなくてもよい。例えば表示ユニット21と1つのミラーユニットが設けられ、2つの光学要素により結像光学系の光路OPが形成されていてもよい。一方、4つ以上の光学要素により結像光学系の光路OPが形成されていてもよい。
変形例4としては、膨張相殺条件が満たされていなくてもよい。例えば膨張部材28,33,45の厚さが膨張相殺条件から少し外れた値に設定されていたとしても、光路長L1,L2の変化の一部を相殺することができる。
変形例5としては、表示ユニット21には、液晶方式以外の表示方式が採用されていてもよい。例えば、自発光するマイクロLEDを配列したマイクロLED表示方式、レーザスキャナ表示方式、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたDLP(Digital Light Processing;登録商標)表示方式等の表示方式が採用され得る。
変形例6としては、基礎部が設けられず、膨張部材28,33,45が収容ケース11に直接的に結合されていてもよい。
変形例7としては、膨張部材28,33,45は、熱で自然に膨張するのではなく、電圧制御回路が収容ケース11の温度(例えば温度センサから取得した温度)に応じて印加する電圧に応じて、化学的又は機械的に膨張する材料により形成された部材であってもよい。
11:収容ケース、26,226:画像表示パネル(光学要素)、28,33,45,233:膨張部材、34,234:中間ミラー(光学要素)、46,246:窓側ミラー(光学要素)、L1,L2:光路長、OP:光路

Claims (10)

  1. 車両に搭載されるように構成される虚像表示装置であって、
    互いに組み合わされて所定の光路長(L1,L2)を有する光路(OP)を形成する複数の光学要素(26,34,46,226,234,246)と、
    前記複数の光学要素を収容する収容ケース(11)と、
    前記収容ケースと前記光学要素のうち少なくとも1つの特定光学要素(26,34,46,234)との間に設けられ、前記収容ケースによる前記特定光学要素の保持を媒介する部材であって、前記収容ケースよりも線膨張係数が大きな材料により形成され、温度上昇環境において前記収容ケースの膨張と共に膨張し、前記収容ケースの膨張に伴う前記光路長の変化のうち少なくとも一部を相殺する膨張部材(28,33,45,233)と、を備える虚像表示装置。
  2. 前記光路において連続して配置される2つの前記光学要素の両方は、前記特定光学要素に該当し、
    前記2つの光学要素間について、前記収容ケースにおける線膨張係数と厚さとの積が、前記2つの光学要素のうち一方に対応する前記膨張部材の線膨張係数と厚さとの積と、前記2つの光学要素のうち他方に対応する前記膨張部材における線膨張係数と厚さとの積との和に、等しい請求項1に記載の虚像表示装置。
  3. 前記光路において連続して配置される2つの前記光学要素のうち一方は、前記特定光学要素に該当し、
    前記2つの光学要素間について、前記収容ケースにおける線膨張係数と厚さとの積が、前記一方に対応する前記膨張部材の線膨張係数と厚さとの積に、等しい請求項1に記載の虚像表示装置。
  4. 前記光学要素は、3つ以上設けられ、
    前記3つ以上の光学要素のうち、前記光路において他の光学要素の間の中間地点に配置される前記光学要素は、前記光路を折り返す中間ミラー要素(34,234)であり、前記特定光学要素に該当する請求項1から3のいずれか1項に記載の虚像表示装置。
  5. 前記光学要素は、3つ設けられ、
    前記3つの光学要素のうち、前記光路において他の光学要素の間の中間地点に配置される前記光学要素は、前記光路を折り返す中間ミラー要素(234)であり、前記特定光学要素に該当し、
    前記中間ミラー要素以外の前記光学要素(226,246)は、前記収容ケースとの間への前記膨張部材の設定を除外した膨張部材除外形態にて、前記収容ケースに対して保持されている請求項3に記載の虚像表示装置。
  6. 前記複数の光学要素のうち、虚像(VRI)を結像させる結像光学系を形成する全ての前記光学要素は、前記特定光学要素に該当する請求項1又は2に記載の虚像表示装置。
  7. 前記収容ケースのうち内壁部位に対して固定され、前記特定光学要素を支える基礎部(22,32,42)を、さらに備え、
    前記膨張部材は、前記膨張部材の膨張によって、前記特定光学要素を、前記膨張部材を挟んだ前記内壁部位とは反対側に相対的に移動させるように、前記基礎部と前記特定光学要素との間に介挿された状態にて配置されている請求項1から6のいずれか1項に記載の虚像表示装置。
  8. 緩衝性を有する緩衝部材(28)と、
    前記基礎部に対して固定され、前記膨張部材、前記特定光学要素及び前記緩衝部材を重ねた状態にてまとめて、前記基礎部との間に挟持する挟持部材(27)と、をさらに備える請求項7に記載の虚像表示装置。
  9. 前記基礎部としてのバックライト(22)は、照明光を通過させる筒状に形成された鏡筒部材(23)を有し、
    前記特定光学要素のうち前記鏡筒部材に対応する前記特定光学要素は、前記バックライトからの照明により画像を表示する画像表示パネル(26)であり、
    前記膨張部材は、前記鏡筒部材と前記画像表示パネルとの間に介挿された状態にて配置されると共に、前記照明光を通過させる光学的な開口部(28a)を有する請求項7又は8に記載の虚像表示装置。
  10. 前記基礎部は、
    前記収容ケースに対して回動不能に結合される回動不能部材(43)と、
    前記回動不能部材に対して回動可能に設けられる回動可能部材(44)と、を有し、
    前記特定光学要素のうち前記基礎部に対応する前記特定光学要素は、前記光路における光を反射する反射面(46a)を有する可動ミラー要素(46)であり、
    前記膨張部材が前記回動可能部材と前記可動ミラー要素との間に介挿された状態にて配置されることで、前記回動可能部材の回動によって前記反射面の向きが変更可能に構成されている請求項7から9のいずれか1項に記載の虚像表示装置。
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