JP2021110417A - 2部品の接合構造及び燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属部材同士の焼き付き不良及び溶接不良の発生を抑制する。【解決手段】アウター部材(アダプタ2)とインナー部材(固定コア1)とを圧入する2部品の接合構造において、アウター部材2及びインナー部材1のいずれか一方の部材の圧入面1p1’の近傍に、圧入面1p1’から径方向内側に窪んだ逃げ部1p3と、逃げ部1p3から径方向外側に突出する凸部1p2と、を備え、凸部1p2は逃げ部1p3に対して圧入方向前側に設けられる。【選択図】図2
Description
本発明は、複数の金属部材の接合構造に係り、複数の金属部材を圧入して溶接する2部品の接合構造に関する。本発明の2部品の接合構造は燃料噴射弁に用いられるのに適している。
燃料噴射弁には、複数の金属部材を接合した部品がしばしば含まれる。このような燃料噴射弁として、国際公開第2014/196240号パンフレット(特許文献1)に記載された電磁式燃料噴射弁が知られている。特許文献1の電磁式燃料噴射弁は、インナー側の金属部材(以下、インナー部材)であるコアをアウター側の金属部材(以下、アウター部材)であるメタルジョイントに圧入し、その後、コアとメタルジョイントとを溶接する。
特許文献1の電磁式燃料噴射弁では、レーザ溶接に先行してインナー部材とアウター部材との圧入工程を行う場合に、圧入時の金属部材同士の焼付きを防止する必要があり、従来、潤滑油を用いることが一般的であった。しかしながら圧入部と溶接部とが近接している場合、圧入工程で使用した潤滑油が溶接の入熱でガス化し、ブローホール等の溶接不良が生じる場合がある。また、コスト低減の観点からも、溶接部の有無にかかわらず、潤滑油を不要にすること、或いは使用する潤滑油の量を減して、金属部材を圧入する時の焼き付きを低減することが好ましい。
本発明の目的は、金属部材を圧入する時の焼き付きを低減することができる2部品の接合構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、
アウター部材とインナー部材とを圧入する2部品の接合構造において、 前記アウター部材及び前記インナー部材のいずれか一方の部材の圧入面の近傍に、前記圧入面から径方向内側に窪んだ逃げ部と、前記逃げ部から径方向外側に突出する凸部と、を備え、
前記凸部は前記逃げ部に対して圧入方向前側に設けられる。
アウター部材とインナー部材とを圧入する2部品の接合構造において、 前記アウター部材及び前記インナー部材のいずれか一方の部材の圧入面の近傍に、前記圧入面から径方向内側に窪んだ逃げ部と、前記逃げ部から径方向外側に突出する凸部と、を備え、
前記凸部は前記逃げ部に対して圧入方向前側に設けられる。
本発明によれば、圧入作業で組み立てる金属部材同士の焼き付きを低減することができる。
電磁式燃料噴射弁では、レーザ溶接に先行してインナー部材とアウター部材との圧入工程を行う場合に、圧入時の金属部材同士の焼付きを防止する必要があり、従来、潤滑油を用いることが一般的であった。しかしながら圧入部と溶接部とが近接している場合、圧入工程で使用した潤滑油が溶接の入熱でガス化し、ブローホール等の溶接不良が生じる場合があり、その対策が必要になる。
一方、溶接時のブローホールを低減するために潤滑油を用いずに無潤滑で圧入する場合は、圧入部に焼付きが生じ易いばかりか、焼き付きが一度発生すると部品の押込みと共に焼き付き部が成長し、その結果、圧入途中でインナー部材とアウター部材とが固着してしまい、圧入作業自体が完遂できない場合がある。
そのため、金属部材を圧入する時の焼き付きを低減すること及び、圧入した金属部材同士の溶接部にブローホール等の不良が発生し難い2部品の接合構造および接合方法を採用することが好ましい。
本発明に係る2部品の接合構造および接合方法は、燃料機器としての燃料噴射弁や高圧燃料供給ポンプに好適な接合構造および製造方法として用いるのに好適である。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で用いる断面図は、燃料噴射弁の中心軸線30a(図1参照)に平行、且つ中心軸線30aを含む断面を示している。
−燃料噴射弁の概略構成−
図1は、本発明の一実施例に係る燃料噴射弁30の概略構成を表す断面図である。図1に示した燃料噴射弁30は電磁駆動式のものであり、磁気回路部、バルブ部、アダプタ2等を含んで構成されている。
図1は、本発明の一実施例に係る燃料噴射弁30の概略構成を表す断面図である。図1に示した燃料噴射弁30は電磁駆動式のものであり、磁気回路部、バルブ部、アダプタ2等を含んで構成されている。
以下の説明において、上下方向を指定して説明する場合があるが、この上下方向は図1の上下方向に基づいており、燃料噴射弁30の実装状態における上下方向とは必ずしも一致しない。また図1において、燃料噴射弁30の下端(オリフィスカップ8が設けられる側の端部)を先端と呼び、上端(オリフィスカップ8が設けられる側とは反対側の端部)を基端と呼んで説明する場合がある。また燃料噴射弁30の中心軸線30aに沿う方向を軸方向と呼んで説明する。なお本実施例では、中心軸線30aは固定コア1、可動子9及びプランジャロッド5の中心軸線と一致している。
磁気回路部は、固定コア(ソレノイドコア)1、アダプタ2、ハウジング3、ノズルホルダ4、可動子(可動コア)9、コイル6及びターミナル7等を含んで構成されている。ノズルホルダ4は筒状の部品であり、筒状の固定コア1の先端側(同図中の下側)に装着されている。固定コア1の外周にはコイル6が設けられている。これら固定コア1及びコイル6の周囲は更にハウジング3で包囲されている。
アダプタ2は燃料噴射弁30を燃料供給管(不図示)に接続する配管継手であり、固定コア1の基端側(同図中の上側)に溶接されている。アダプタ2、固定コア1及びノズルホルダ4にはそれぞれ中心孔2a,1a,4aが設けられており、これらの中心孔2a,1a,4aが連なって燃料通路FPが形成されている。この燃料通路FPには、高圧燃料ポンプ(不図示)からの燃料が燃料供給管を介して供給される。なお本実施例では、アダプタ2は固定コア1に一体に接合される部品であり、固定コア1と共に磁気回路部の一部として取り扱っているが、アダプタ2には磁気回路は構成されない。
バルブ部は、プランジャロッド5及びオリフィスカップ8等を含んで構成されている。オリフィスカップ8は複数の燃料噴射孔及び弁座を持つ燃料噴射部であり、ノズルホルダ4の先端に装着されている。プランジャロッド5は燃料噴射弁30の弁体であり、燃料通路FPに軸方向に移動可能に収容されている。プランジャロッド5によって構成される弁体は、オリフィスカップ8に形成された弁座と協働して、燃料噴射孔に通じる燃料通路の開閉を行う。
プランジャロッド5の基端側(コア1側)の端部(基端部)には可動子9が装着されている。固定コア1の燃料通路FPにはスプリングSが収容されており、スプリングSでプランジャロッド5の先端がオリフィスカップ8の弁座に押し付けられている。プランジャロッド5がオリフィスカップ8の弁座に押し付けられることで、オリフィスカップ8の燃料噴射孔が閉止されている。
このような構成により、ターミナル7(駆動回路)を介して供給される電流がコイル6に流れると、コア1が励磁されて磁気吸引力を発生させ、スプリングSの復元力に抗して可動子9を吸引する。この可動子9の移動に伴ってプランジャロッド5がオリフィスカップ8から離れ、オリフィスカップ8の燃料噴射孔が開き、高圧燃料ポンプで加圧された燃料通路FP内の燃料が燃料噴射孔から噴出する。
−アウター部材/インナー部材−
本明細書に言う「アウター部材」及び「インナー部材」は燃料噴射弁30の部品であり、アウター部材にインナー部材が圧入により接合され、その後、溶接(例えばレーザ溶接)によりアウター部材とインナー部材とが互いに接合される。本実施例においては、アウター部材及びインナー部材の両方に、軸方向に延設された中心孔が備わっている。本実施例では、アダプタ2をアウター部材、固定コア1をインナー部材とした場合を例に挙げて説明する。
本明細書に言う「アウター部材」及び「インナー部材」は燃料噴射弁30の部品であり、アウター部材にインナー部材が圧入により接合され、その後、溶接(例えばレーザ溶接)によりアウター部材とインナー部材とが互いに接合される。本実施例においては、アウター部材及びインナー部材の両方に、軸方向に延設された中心孔が備わっている。本実施例では、アダプタ2をアウター部材、固定コア1をインナー部材とした場合を例に挙げて説明する。
図2は、図1の燃料噴射弁30における2部品1,2の接合部を示す図であり、アウター部材(アダプタ)2とインナー部材(固定コア)1とを嵌め合わせた状態を表す断面図である。なお図2では、固定コア1とアダプタ2との上下関係が図1と逆になっており、コア1の凸部1pがアダプタ2の凹部2rに圧入結合された状態を示している。
本実施例では、2部品1,2を圧入により嵌め合わせた圧入部は、凸部1pと凹部2rとにより構成される。凸部1pは、円筒状の外周面1p1を有し、固定コア1の基端側端部に設けられる。凸部1pの外周面1p1は、固定コア1において、凸部1pに対して先端側に位置する部分(外周面)1bよりも小径に形成される。言い換えれば、外周面1bは凸部1pの外周面1p1よりも大径に形成されている。以下、凸部1pよりも先端側の部分1bを大径部と呼び、凸部1pを小径部と呼んで説明する場合がある。固定コア1の大径部1bと小径部1pと間には段差面1bpが形成される。
一方、アダプタ2の固定コア1側の端部(先端側端部)には、凸部1pが嵌め合わされる凹部2rが形成されている。凹部2rは凹部圧入面2r1が円筒状の内周面として形成され、凹部圧入面2r1に固定コア1の凸部1pの外周面1p1が圧入される。圧入後の固定コア1及びアダプタ2は、アダプタ2の端面2bが固定コア1の段差面1bpに当接している。一方、凹部2rの底面2r2と凸部1pの上端面(基端側端面)1p2との間には、軸方向の隙間が存在しており、これによりアダプタ2の端面2bを固定コア1の段差面1bpに確実に当接させることができる。
固定コア1の凸部1pは、アダプタ2の端面2bが当接する段差面1bpから基端側に突出する突出部として形成される。
−燃料噴射弁の製造方法(1)−
図3は、本発明の一実施例に係る図であり、圧入表面の拡大イメージ図である。
図3は、本発明の一実施例に係る図であり、圧入表面の拡大イメージ図である。
圧入部となる凸部1Pや凹部2rは一般的には旋削加工され、旋削面をミクロ的に観察するとノコギリ刃のように尖鋭な三角形状の山部2eが形成されている。
圧入作業は、この尖鋭な三角形状の山部2e同士が擦れあうように行われる。圧入作業で生じる焼き付きは、圧入作業時に図3の圧入部表面イメージ図に示すような面粗さの山部2eの頂部が局部的に擦れあうことによりせん断され、新生面が現れることで生じ易くなる。すなわち圧入作業での焼き付きは、出現直後の新生面における材料同士が溶着することにより発生する。従って、焼き付きを防止するためには、圧入面に存在する山部2eの頂部を予めせん断して、または圧し潰して平坦状にし、更に酸化膜が形成されてから行うことが有効である。
本実施例では、図2の拡大部に示すように、コア1の小径部1pの基端側端部に局部的な凸部1p2を設ける。凸部1p2は、凸部1pの外周面1p1に径方向内側に窪んだ逃げ部1p3を形成することにより、設けられる。すなわち凸部1p2は、逃げ部1p3の底面から径方向外側に突出する突出部として形成される。凸部1p2は、軸方向において、逃げ部1p3に対して先端側(圧入方向前側)に設けられる。また凸部1p2及び逃げ部1p3は、圧入面1p1の周方向の全周に亘って形成されている。
さらに凸部1p2及び逃げ部1p3は、アダプタ(アウター部材)2とコア(インナー部材)1との圧入部1p1,2r1において、圧入方向前側の端部に設けられる。
また凸部は、圧入方向前側に圧入の導入面1p2aを有し、導入面1p2aと逃げ面1p3とに滑らかにつながっている。この場合、凸部1p2は凸部先端が曲面形状であることが好ましい。これにより、アダプタ(アウター部材)2とコア(インナー部材)1との圧入が滑らかに行われる。
アダプタ2にコア1を圧入する際に、アダプタ2の凹部圧入面2r1の表面はコア1の小径部1pの凸部1p2によるしごき加工を受けて平坦部が新生面として出現する。加工痕である山部2eは、凸部1p2でしごき加工することにより略平坦状になる。このとき凸部1p2の先端側、すなわち圧入方向前側(圧入押し込み方向)に対して後側に逃げ部1p3が設けられているため、出現した新生面(平坦部)は逃げ部1p3に達すると瞬時に酸化される。このためこの新生面は、圧入作業の押し込みが進み、コア1の圧入面1p1が押し込まれる時には、既に焼き付きを起こし難い酸化面に変化しており、コア1の圧入面1p1と凹部圧入面2r1との固着が防止される。
また、局部的な凸部1p2と凹部圧入面2r1との間で焼き付きが発生した場合でも、凹部圧入面2r1が逃げ部1p3に移動することにより局部的な凸部1p2と凹部圧入面2r1とが離れるため、焼き付きによるかじりの成長が遮断され、凸部1p2と凹部圧入面2r1との固着が防止される。
凸部1p2及び逃げ部1p3は、コア(インナー部材)1の圧入面1p1側に設けられる構成に限定される訳ではなく、アダプタ(アウター部材)2又はコア(インナー部材)1のいずれか一方の部材の圧入面の近傍に設けられれば良い。しかし、インナー部材となるコア1側では圧入面1p1が外周面となることで、コア(インナー部材)1の圧入面1p1側に設ける方が凸部1p2及び逃げ部1p3の加工が容易になる。
図2に示すように、凸部1p2、逃げ部1p3及び逃げ部1p3の圧入方向後側の端部から圧入方向後側に構成されるコア1の圧入面1p1’は、軸方向における長さLa,Lb,LcがLa<Lb<Lcの関係となるように、形成されている。これにより、凸部1p2によるしごき加工を受けて出現した新生面の酸化を確実に行うことで、凸部1p2と凹部圧入面2r1との焼き付きによる固着を防ぎ、かつ凹部圧入面2r1と圧入面1p1’との接合力を大きくすることができる。
凸部1p2は、上述した様に、凸部先端が曲面形状であることが好ましい。これにより、後述する凸部1p2と凹部圧入面2r1との焼き付きによる固着を防ぐことが容易になる。
また、凸部1p2の直径と圧入面1p1’の直径とは同じであり、凸部1p2は圧入面1p1に逃げ部1p3を形成することにより、形成される。これにより、凸部1p2を簡単に形成することができる。
−燃料噴射弁の製造方法(2)−
本実施例における燃料噴射弁30の製造方法は、インナー部材である固定コア1とアウター部材であるアダプタ2との接合工程を除き、一般的な製造工程と同様とすることができる。従って、ここでは固定コア1とアダプタ2との接合工程について説明する。
本実施例における燃料噴射弁30の製造方法は、インナー部材である固定コア1とアウター部材であるアダプタ2との接合工程を除き、一般的な製造工程と同様とすることができる。従って、ここでは固定コア1とアダプタ2との接合工程について説明する。
図4は、本発明の一実施例に係る図であり、アウター部材2とインナー部材1とを圧入結合させる際に用いる押圧ユニットの断面を示す模式図である。
まず、図4に示すように、押圧ユニットによりインナー部材(固定コア)1を押圧することで、アダプタ2の凹部2rにコア1の凸部1pを所定の位置まで圧入する。この際、圧入部1P,2rに対する潤滑油の塗布は行わないことが好ましい。同図に示す押圧ユニットは、固定コア1を上から押圧するパンチ10、押圧中の固定コア1及びアダプタ2を覆うガイド11、ガイド11に拘束されて固定コア1とアダプタ2を受ける治具12a等を含んで構成されている。
パンチ10における固定コア1との接触部は平面であり、パンチ10は固定コア1の可動子9と対向する端面の全体に面接触する。特に図示していないが、固定コア1とアダプタ2の外周を拘束する治具12b,12cを用いることで、押圧時にコア1とアダプタ2との軸ずれを抑制できる。また押圧時のコア1の押し込み量を制限するストッパ(不図示)を用いることで、コア1及びアダプタ2からなる結合部品の軸方向長さのばらつきを抑えることができる。
図5は、本発明の一実施例に係る図であり、圧入工程後にアウター部材とインナー部材との接合部を溶接した状態を表す断面図である。
コア1及びアダプタ2の圧入作業が完了した後、組み立てられたコア1及びアダプタ2を押圧ユニットから取出し、コア1の段差面1bpとアダプタ2の端面2bとの対向部を外周側から全周に亘って、溶融部20の様に溶接する。
その後は、接合されたコア1及びアダプタ2に対して各部品を取付けて燃料噴射弁30を完成させる。完成品は適宜検査を実施した上でエンジン等の対象製品に組み込まれる。
−効果−
本実施例においては、圧入する場合に焼き付き防止として一般的に必要とされる潤滑油が不要になるため、固定コア1とアダプタ2との圧入部に対する潤滑油の塗布工程、圧入後の油分除去(洗浄)工程を省略できる。
本実施例においては、圧入する場合に焼き付き防止として一般的に必要とされる潤滑油が不要になるため、固定コア1とアダプタ2との圧入部に対する潤滑油の塗布工程、圧入後の油分除去(洗浄)工程を省略できる。
そして、上記のように予め固定コア1とアダプタ2とを組み立てておくことで一つの部品として取り扱うことができ、両者を溶接により精度良く接合することができる。また、コア1とアダプタ2との組み立てのための潤滑油が不要であるため、溶接時に油によるブローホールの発生も抑制できる。このようにブローホールの発生を効果的に抑制して固定コア1及びアダプタ2の溶接不良を低減することができ、両者をより強固にシール性良く結合することができる。
上述した実施例は、以下の特徴を備える。
(1)アウター部材(アダプタ2)とインナー部材(固定コア1)とを圧入す2部品の接合構造において、アウター部材2及びインナー部材1のいずれか一方の部材の圧入面1p1’の近傍に、圧入面1p1’から径方向内側に窪んだ逃げ部1p3と、逃げ部1p3から径方向外側に突出する凸部1p2と、を備え、凸部1p2は逃げ部1p3に対して圧入方向前側に設けられる。
(2)凸部1p2及び逃げ部1p3は、アウター部材2とインナー部材1との圧入部1p1,2r1において、圧入方向前側の端部に設けられる。
(3)凸部1p2の直径と圧入面1p1’の直径とは、同じであることが好ましい。
(4)凸部1p2は、圧入の導入面1p2aを有し、導入面1p2aと逃げ面1p3とに滑らかにつながっていることが好ましい。
(5)凸部1p2は凸部先端が曲面形状であることが好ましい。
(6)凸部1p2、逃げ部1p3及び逃げ部1p3の圧入方向後側の端部から圧入方向後側に構成されるコア1の圧入面1p1’は、軸方向における長さLa,Lb,LcがLa<Lb<Lcの関係となるように、形成されている。
(7)アウター部材2とインナー部材1との圧入部1p1,2r1の近傍に溶接部(溶融部)20を設ける。ここで、圧入部1p1,2r1の近傍とは、溶接部20の入熱により潤滑剤がガス化し、ブローホール等の溶接不良が生じる範囲である。
(8)磁気回路部を構成する固定コアに配管継手となるアダプタを圧入した部品を有する燃料噴射弁において、固定コア1はインナー部材として構成され、アダプタ2はアウター部材として構成され、インナー部材1とアウター部材2との接合構造は、(1)乃至(6)のいずれかに記載の2部品の接合構造を有する。
1…固定コア(インナー部材)、1p…凸部、1p1,1p1’…圧入面、1p2…凸部、1p2a…圧入の導入面、1p3…逃げ部、1bp…端面、2…アダプタ(アウター部材)、2e…山部(加工痕)、2r…凹部、2r1…凹部圧入面、2b…端面、20…溶融部、30…燃料噴射弁、FP…燃料通路(中心孔)。
Claims (8)
- アウター部材とインナー部材とを圧入する2部品の接合構造において、 前記アウター部材及び前記インナー部材のいずれか一方の部材の圧入面の近傍に、前記圧入面から径方向内側に窪んだ逃げ部と、前記逃げ部から径方向外側に突出する凸部と、を備え、
前記凸部は前記逃げ部に対して圧入方向前側に設けられることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1に記載の2部品の接合構造において、
前記凸部及び前記逃げ部は、前記アウター部材と前記インナー部材との圧入部において、圧入方向前側の端部に設けられることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1に記載の2部品の接合構造において、
前記凸部の直径と前記圧入面の直径とは、同じであることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1に記載の2部品の接合構造において、
前記凸部は、圧入の導入面を有し、前記導入面と前記逃げ面とに滑らかにつながっていることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1に記載の2部品の接合構造において、
前記凸部は凸部先端が曲面形状であることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1に記載の2部品の接合構造において、
前記凸部、前記逃げ部及び前記逃げ部の圧入方向後側の端部から圧入方向後側に構成される前記圧入面は、軸方向における長さLa,Lb,LcがLa<Lb<Lcの関係となるように、形成されていることを特徴とする2部品の接合構造。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の2部品の接合構造において、
前記アウター部材と前記インナー部材との圧入部の近傍に溶接部を設けたことを特徴とする2部品の接合構造。 - 磁気回路部を構成する固定コアに配管継手となるアダプタを圧入した部品を有する燃料噴射弁において、
前記固定コアはインナー部材として構成され、
前記アダプタはアウター部材として構成され、
前記インナー部材と前記アウター部材との接合構造は、請求項1乃至7のいずれかに記載の2部品の接合構造を有することを特徴とする燃料噴射弁。
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