JP2021110289A - タービンおよびスラスト力調整方法 - Google Patents

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Tsuguhisa Tajima
嗣久 田島
貴裕 小野
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貴裕 小野
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Shogo Iwai
章吾 岩井
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知視 奥山
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秀幸 前田
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Abstract

【課題】複雑な構成に拠らずに、スラスト軸受の面圧を許容面圧範囲内とする。【解決手段】実施形態によれば、タービン10は、ケーシング18、19と、タービンロータ11と、複数段のタービン段落12と、タービン段落12に供給される作動流体の流通によって生ずる軸方向の推力を受けるスラスト軸受30と、スラスト軸受30にかかるスラスト面圧を緩和するためにタービンロータ11に配設されたバランスピストン20と、スラスト面圧をさらに緩和するために軸方向にバランスピストン20を挟むバランスピストン内側室21およびバランスピストン外側室22の少なくとも一方に加圧側および減圧側の圧力を印加するスラスト力調整機構100を備える。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、タービンおよびそのスラスト力調整方法に関する。
軸流タービンの形式には、単流タイプと複流タイプがある。同じ流量を流す場合には、単流タービンだと翼長が高くなり、複流タービンだと翼長が低くなる。翼長が高い方がタービンの性能が良くなることから、単流タービンが多く採用されている。
タービンの作動流体は、各段落で仕事をしながら圧力が低下していく。この結果、タービンの動翼には流れの前後の圧力差による軸方向の高圧側から低圧側に向かう力が働く。また、ロータシャフトの径の変化部分にも軸方向の力が働く。このように作動流体の通路部での動翼およびロータシャフトに働く力が全体として、ロータシャフトに軸方向に作用する推力としてのスラスト力となる。以上のことから、スラスト力は高圧側から低圧側、たとえば、定格出力においては作動流体の入口側から排気側に向かう力となる。
このスラスト力を相殺するために、バランスピストンと呼ばれるロータシャフトに径の大きな部分が設けられている。バランスピストンの一方の面は高圧側、他方の面は低圧側として、上述のスラスト力とは反対方向の力を発生させる。
国際公開第2018/109810号
スラスト力はスラスト軸受にてその荷重を受け持つ。スラスト荷重にかかる面圧については、適正な範囲がある。適正値はスラスト軸受の種類により異なり、たとえば、10kg/cm前後のもの、あるいは20kg/cmないし30kg/cm前後のものなど様々である。スラスト軸受は、それぞれの条件に応じて、適正な面圧の範囲内で使用する必要がある。
タービンの高性能化の要請から、定格運転条件におけるタービンの入口圧力は高くなる傾向がある。この結果、起動過程におけるタービンの入口圧力の変化幅が大きくなる傾向にある。
図14は、起動過程におけるスラスト軸受の面圧の変化の例を示すグラフである。横軸は、タービンの起動過程であり、タービンが負荷をとって以降は出力である。また、縦軸は、スラスト軸受にかかる面圧Pを示す。縦軸の0レベルを境にして、グラフ中の上側は入口側から排気側に向かう方向のスラスト力による面圧(以下、排気側に向かう方向の面圧)を、また、下側は排気側から入口側に向かうスラスト力による面圧(以下、入口側に向かう方向の面圧)を示す。図14は、COガスタービンの場合を例にとって示している。
図14に示す許容面圧範囲Aは、タービンの排気側に向かう方向の面圧に対しての許容範囲を示す。タービンの安定な運転を維持するために下限面圧PALが、また、過剰な面圧が付加されることを回避するために上限面圧PAUが設定される。また、許容面圧範囲Bは、タービンの入口側に向かう方向の面圧に対しての許容範囲を示す。タービンの安定な運転を維持するために下限面圧PBUが、また、過剰な面圧が付加されることを回避するために上限面圧PBLが設定される。
実線Lは、起動過程において、スラスト軸受にかかる面圧Pの変化を示す。出力運転状態においては、定格出力に向かってタービンの排気側に向かう力が増加する。一方、タービンの起動初期においては、これとは逆にタービンの入口側に向かう力が増加する過程が存在する。
この結果、スラスト軸受にかかる面圧については、タービンの起動過程において、当初、実線L部に示すようにタービンの排気側から入口側に向かう方向の面圧が増加する領域が存在する。すなわち、面圧の絶対値は、許容面圧範囲Bの上限面圧PBUより大きくなり許容面圧範囲Bから逸脱する。その後、この方向の力が減少し、実線L部に示すように許容面圧範囲B内の状態に戻り、さらに、その下限面圧PBLより小さくなり、力の方向が逆転し、スラスト軸受にかかる面圧は、排気側に向かう方向に転じる。
さらに、定格出力に向かうにつれて、排気側に向かう面圧は増加し、許容面圧範囲Aの領域内となった後に、さらに大きくなり許容面圧範囲Aから逸脱する。
以上のように、タービンの起動過程において、当初のタービン入り口側に向かう方向の面圧とその後の排気側に向かう面圧の両方が生ずること、いずれの方向についても、バランスピストンが存在する場合であっても、許容面圧範囲を逸脱する場合があるという問題がある。
以上、COガスタービンの場合を例にとって説明したが、その他のガスタービンの場合、あるいは蒸気タービンの場合においても、同様の状況が生ずる可能性がある。しかしながら、従来の方式では、タービンの起動過程においてこのような両方向の面圧が生じ、かつその変化幅が大きく許容面圧範囲を逸脱するという状況を回避することは、困難であり、あるいは装置の複雑化を招くものであった。
そこで、本発明の実施形態は、複雑な構成に拠らずに、スラスト軸受の面圧を許容面圧範囲内とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態に係るタービンは、ケーシングと、前記ケーシングを貫通するように配設されたタービンロータと、前記ケーシング内に配設され、前記タービンロータの軸方向に沿って設けられた複数段のタービン段落と、前記タービン段落に供給される作動流体の流通によって生ずる軸方向の推力を受けるスラスト軸受と、前記スラスト軸受にかかるスラスト面圧を緩和するために前記タービンロータから周方向に亘って径方向に突出して前記タービンロータに形成されたバランスピストンと、軸方向に前記バランスピストンを挟むバランスピストン内側室およびバランスピストン外側室の少なくとも一方に、加圧側および減圧側の圧力を印加するスラスト力調整機構と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係るスラスト力調整方法は、スラスト軸受にかかるスラスト面圧を緩和するためにタービンロータから周方向に亘って径方向に突出して前記タービンロータに形成されたバランスピストンを有するタービンのスラスト力調整方法であって、スラスト面圧演算部が、運転状態に関する測定値からスラスト面圧推定値を導出するスラスト面圧推定ステップと、スラスト面圧制御部がスラスト面圧演算用データ記憶部からスラスト軸受面圧設定値を読み出す設定値読み出しステップと、前記スラスト面圧制御部の減算部が、前記スラスト軸受面圧設定値から前記スラスト面圧推定値を減じて、スラスト面圧偏差を出力する偏差演算ステップと、前記スラスト面圧制御部の制御要素が、前記スラスト面圧偏差に制御演算を施して、軸方向に前記バランスピストンを挟むバランスピストン内側室およびバランスピストン外側室の少なくとも一方に、加圧側および減圧側の圧力を印加する調節弁に開度指令信号を出力する制御演算ステップと、を有すること特徴とする。
第1の実施形態に係るタービンを含むタービン設備およびスラスト力調整機構の構成を示す系統図である。 第1の実施形態に係るタービンの軸方向に沿った上半部の断面図である。 第1の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構の構成を説明する概念的な計装系統図である。 第1の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構の制御装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るスラスト力調整方法の手順を示すフロ―図である。 第1の実施形態に係るタービンのスラスト軸受の面圧と温度との関係の例を示す概念的な特性図である。 第2の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構の制御装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るタービンのスラスト力調整方法の手順を示すフロ―図である。 第1の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構による起動時の過程におけるバランスピストンの面圧の変化の第1の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構による起動時の過程におけるバランスピストンの面圧の変化の第2の例を示すグラフである。 第3の実施形態に係るタービンの軸方向に沿った上半部の断面図である。 第4の実施形態に係るタービンのスラスト力調整機構およびタービン設備の構成を示す系統図である。 第4の実施形態に係るタービンの軸方向に沿った上半部の断面図である。 起動過程におけるスラスト軸受の面圧の変化の例を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るスラスト力調整機構およびタービン設備について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複する説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るタービン10を含むタービン設備200およびスラスト力調整機構100の構成を示す系統図である。
なお、以下の説明では、タービン設備200として、COガスタービンを用いたシステムを例にとって示しているが、本実施形態におけるスラスト力調整機構100の主旨は、他のガスタービンおよび蒸気タービンの場合についても適用可能である。
タービン設備200は、タービン10、タービン10により駆動される発電機41、圧縮機42、再生熱交換器43、燃焼器44、冷却器45、湿分分離器46、酸素製造装置47、およびスラスト力調整機構100を有する。
燃焼器44は、酸素製造装置47によって空気47aから製造された酸素47bと、図示しない貯蔵装置から供給された燃料44aと、当該系内を再循環して再生熱交換器43を経由したCOガスとを受け入れて、燃焼することにより、高温の作動流体44bを生成する。作動流体44bは、主として、COガスに一部水蒸気を含む燃焼ガスであり、燃焼器44とタービン10とを接続するトランジションピース50によりタービン10に導入される。
タービン10は、この高温の作動流体44bを受け入れて、作動流体44bの熱エネルギを機械的エネルギすなわち回転エネルギに変換し、これを電力に変換する発電機にこの回転エネルギを伝達する。
再生熱交換器43は、タービン設備200内の熱的なエネルギ効率を改善するために、タービン10で仕事をしてタービン10から排出された作動流体と、冷却器45で冷却され圧縮機42で加圧された再循環分のCOガスとの熱交換を行う。
冷却器45は、タービン10から排出され、再生熱交換器43での熱交換により温度の低下した作動流体を冷却する。この冷却により、作動流体中の水蒸気が凝縮する。
湿分分離器46は、作動流体から、水蒸気が凝縮した湿分を除去する。圧縮機42は、湿分分離器46において作動流体から湿分が除去されたCOガスを加圧し、圧送する。
加圧されたCOガスの一部は、系外に排出され、再循環分のCOガスが、再生熱交換器43に流入し、加熱された後に、燃焼器44に供給される。ここで、再生熱交換器43から流出したCOガスの一部は、燃焼器44に流入する前に分流して、冷却媒体供給管55を通り直接にタービン10に流入し、冷却媒体として作用する。
スラスト力調整機構100は、低圧側配管125a、高圧側配管125b、調整配管125、第1の低圧側調節弁121、第1の高圧側調節弁122、制御装置110、スラスト軸受受け部材第1面温度計36a、およびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aを有する。
上述のように、圧縮機42の吐出側から燃焼器44入口までの配管内の圧力は、タービン10の排気側から圧縮機42の吸いこみ側までの配管内の圧力よりも高い。したがって、タービン10の排気側から圧縮機42の吸いこみ側までの配管および機器を低圧領域120a、圧縮機42の吐出側から燃焼器44入口までの配管および機器を高圧領域120bとそれぞれ呼ぶこととする。
低圧側配管125aは、その一端が、低圧領域120aに接続されている。また、高圧側配管125bは、その一端が、高圧領域120bに接続されている。図1の例では、低圧側配管125aは、低圧領域120aの湿分分離器46の出口側かつ圧縮機42の入口側、高圧側配管125bは、高圧領域120bの圧縮機42の出口側であって、循環ラインの再生熱交換器43の出口側にそれぞれ接続されている場合を例にとって示している。なお、後述するように、低圧側配管125aの低圧領域120aにおける接続箇所および高圧側配管125bの高圧領域120aにおける接続箇所は、これらの箇所には限定されない。
これらの接続部の反対側において、低圧側配管125aと高圧側配管125bは、互いに接続され、調整配管125に一本化されている。調整配管125のこの接続部との反対側は、タービン10のバランスピストン外側室22に接続されている。なお、調整配管125にまとめられる構成に代えて、低圧側配管125aと高圧側配管125bとが、それぞれ独立にタービン10のバランスピストン外側室22に接続されていてもよい。
低圧側配管125aおよび高圧側配管125bには、それぞれ、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122が設けられている。
スラスト軸受30には、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aおよびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aが設けられている。
制御装置110は、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aおよびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aの出力に基づいて、スラスト軸受30に付加されるスラスト力を適正な範囲内に調整するように、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122にそれぞれ開方向あるいは閉方向の指令信号を出力する。
図2は、第1の実施形態に係るタービン10の軸方向に沿った上半部の断面図である。
タービン10は軸流タービンであり、ロータシャフト11、内部ケーシング18、外部ケーシング19、トランジションピース50および冷却媒体供給管55を有する。
内部ケーシング18の内周には、周方向に亘り設けられた外側シュラウド13aが、ロータシャフト11の回転軸の延びる方向(以下、軸方向)に、互いに間隔を空けて複数個所に配されている。また、それぞれの外側シュラウド13aの径方向の内側、すなわちロータシャフト11の回転軸に近い側に、周方向に亘り内側シュラウド13bが設けられている。それぞれの外側シュラウド13aとこれに対応する内側シュラウド13bとの間には、周方向に複数の静翼13が設けられ、静翼翼列を構成している。
また、ロータシャフト11には、軸方向に互いに間隔をおいて径方向に円板状に突出した複数のタービンディスク11aが形成されている。それぞれのタービンディスク11aには、周方向に亘り動翼14が植設され、動翼翼列を構成しており、動翼翼列が軸方向に互いに間隔をおいて配されている。
複数の静翼翼列と複数の動翼翼列は、ロータシャフト11の軸方向に交互に設けられている。それぞれの静翼翼列と作動流体の流れ方向に直下流の動翼翼列とで、タービン段落12を構成している。
タービン10の外部ケーシング19および内部ケーシング18を、トランジションピース50が貫通している。トランジションピース50の下流端は、初段の静翼13を支持する外側シュラウド13aおよび内側シュラウド13bの上流端に当接している。トランジションピース50は、燃焼器44(図1)で生成された作動流体44bを、初段の静翼13に導く。作動流体は、各タービン段落12で仕事をした後に、排気室15に流入し、排気室15からタービン10の外部に流出する。
トランジションピース50が外部ケーシング19および内部ケーシング18を貫通する貫通領域において、トランジションピース50の外周は、冷却媒体を導入する冷却媒体供給管55で覆われている。すなわち、貫通領域においては、トランジションピース50と、その外側に設けられた冷却媒体供給管55とにより、二重管が形成されている。
トランジションピース50と冷却媒体供給管55との間の環状の通路を流れる冷却媒体が外部ケーシング19と内部ケーシング18との間の空間に流れ込まないように、冷却媒体供給管55の下流端は、内部ケーシング18に形成された貫通口18aまで延設されている。なお貫通口18aは、トランジションピース50および冷却媒体供給管55を内部ケーシング31内に貫通させるための開口である。貫通口18aの内径は、冷却媒体供給管55の外形に対応し、冷却媒体供給管55が貫通口18aに挿入可能でかつできるだけギャップが生じないような寸法に形成されている。この部分に、より接続を確実にするためンのたとえばインローなどのはめ合い構造が形成されていてもよい、
冷却媒体供給管55の出口は、トランジションピース50が挿入された内部ケーシング18内の空間である冷却媒体入口空間18bに連通している。すなわち、冷却媒体供給管55により導かれた冷却媒体は、冷却媒体入口空間18bに流入する。
なお、冷却媒体入口空間18bへ冷却媒体を供給する構成は、この構成に限られない。すなわち、冷却媒体入口空間18bに冷却媒体を供給できるならば、トランジションピース50の周囲に配される構成に代えて、トランジションピース50とは別に外部ケーシング19および内部ケーシング18を貫通する構成であってもよい。
冷却媒体入口空間18bへ供給された冷却媒体は、冷却構造17により、初段のノズル13の下流側の各タービン段落12に供給される。冷却構造17は、ロータシャフト11内で軸方向に形成された軸方向通路17b、冷却媒体入口空間18bと軸方向通路17bとを連通させる通路入口孔17a、および軸方向通路17bと各タービン段落12とを連通させる通路出口孔17cを有する。
ロータシャフト11には、スラスト軸受30へのスラスト荷重を低減するためにバランスピストン20が設けられている。内部ケーシング18の、バランスピストン20の径方向外側の部分には、バランスピストンシール23が設けられている。バランスピストンシール23は、たとえば、図2に示すように複数段のラビリンスにより形成されている。
バランスピストン20のタービン10の内側の端部側の空間であるバランスピストン内側室21は、冷却媒体供給管55に連通している冷却媒体入口空間18bである。また、バランスピストン20を介して内側の端部とは反対側の端部の空間であるバランスピストン外側室22は、内部ケーシング18の軸方向外側の空間である。
図2に示すように、調節配管125は、外部ケーシング19および内部ケーシング18を貫通して、一端がバランスピストン外側室22に開口されている。このような構成により、バランスピストン外側室22は、図1に示す第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122を介して、低圧領域120aおよび高圧領域120bに連通する。
図3は、第1の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構100の構成を説明する概念的な計装系統図である。
スラスト軸受30は、外部ケーシング19の軸方向の外側に配されており、回転側ディスク31とスラスト軸受受け部材35とを有する。
回転側ディスク31は、ロータシャフト11から径方向外側に円板状に突出するように形成されている。スラスト軸受受け部材35は、回転ディスク31の軸方向の前後および径方向の外側から回転ディスク31を囲むような形状に形成されている。
以下、方向を表現する際に、タービン段落12を作動流体が流れる方向を排気側方向、その逆方向を、入口側方向と呼ぶこととする。
回転側ディスク31は、その排気側方向の面である回転側ディスク第1面32と、その反対側の入口側方向の面である回転側ディスク第2面33とを有する。また、スラスト軸受受け部材35は、その入口側方向の面であり回転側ディスク第1面32に対向する面であるスラスト軸受受け部材第1面36と、回転側ディスク第2面33に対向する面であるスラスト軸受受け部材第2面37とを有する。
スラスト軸受受け部材第1面温度計36aおよびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aは、それぞれ、スラスト軸受受け部材第1面36およびスラスト軸受受け部材第2面37の温度を測定し、測定結果を制御装置110に出力する。具体的には、たとえば、スラスト軸受受け部材35の外側からスラスト軸受受け部材第1面36の表面近傍まで到達する穴を形成してこの穴にスラスト軸受受け部材第1面温度計36aを挿入することにより、スラスト軸受受け部材第1面36の表面の温度の測定が可能である。スラスト軸受受け部材第2面温度計37aについても同様である。
すなわち、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aは、特に、回転側ディスク31が排気側に押し付けられ、回転側ディスク第1面32とスラスト軸受受け部材第1面36との間に面圧が生じた状態でのスラスト軸受受け部材第1面36の表面近傍の温度を測定する。また、スラスト軸受受け部材第2面温度計37aは、特に、回転側ディスク31が入口側に押し付けられ、回転側ディスク第2面33とスラスト軸受受け部材第2面37との間に面圧が生じた状態でのスラスト軸受受け部材第2面37の表面近傍の温度を測定する。
以降、バランスピストン内側室21およびバランスピストン外側室22の圧力を、それぞれ、PおよびPと表現する。
バランスピストン内側室21は、バランスピストンシール23を介してバランスピストン外側室22と連通し、バランスピストン外側室22はさらにその外側のシール部を介して、外部ケーシング19の外側と連通している。したがって、自然状態におけるバランスピストン外側室22の圧力Pは、バランスピストン外側室22から外部ケーシング19の外側に至る圧力勾配の途中にある圧力となっている。なお、ここで、自然状態とは、スラスト力調整機構100による調整がなされない場合の状態をいうものとする。
なお、低圧側配管125aの低圧領域120aにおける接続箇所および高圧側配管125bの高圧領域120aにおける接続箇所は、図1に示した箇所に限定されない。低圧領域120aはバランスピストン外側室22の圧力を自然状態より下降させる方向、高圧領域120aはバランスピストン外側室22の圧力を自然状態より上昇させる方向に圧力を印加可能な圧力レベルを有している箇所であれば、これら以外の箇所でもよい。
図4は、第1の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構100の制御装置110の構成を示すブロック図である。
制御装置110は、入力部111、演算部112、記憶部113、および出力部114を有する。
入力部111は、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aおよびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aからのそれぞれの温度信号T、Tを受け入れるとともに、記憶部113が収納するデータを、外部入力として受け入れる。
演算部112は、温度領域判定部112aおよび開度増減演算部112bを有する。温度領域判定部112aは、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aおよびスラスト軸受受け部材第2面温度計37aからの温度信号のレベルが、その状態を維持してもよい値なのか、あるいは許容面圧範囲を逸脱したと推定される状態となり修正動作をすべき値なのかを判定する。開度増減演算部112bは、第1の高圧側調節弁121および第1の低圧側調節弁122の開度の増加または低下の要否を演算する。
記憶部113は、メモリであって、温度領域記憶部113aを有する。温度領域記憶部113aは、温度領域判定部112aの判定のための基準を提供する。
出力部114は、開度増減演算部112bでの演算結果による第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122の開度の増加または低下の要否の演算結果を、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122に出力する。
図5は、第1の実施形態に係るスラスト力調整方法の手順を示すフロ―図である。すなわち、第1の実施形態に係るスラスト力調整機構100の制御装置110を用いたスラスト力調整方法の手順を示している。なお、図5は、スラスト軸受受け部材第2面温度計37aからの温度信号Tについての調整方法の場合を例にとって示しているが、スラスト軸受受け部材第1面温度計36aからの温度信号Tについての調整方法の場合も同様である。
制御装置110は、常時温度監視を継続する(ステップS10)。すなわち、入力部111が、スラスト軸受受け部材第2面温度計37aからの温度信号Tを常時受け入れる。
この受け入れた温度信号Tについて、温度領域の判定を行う(ステップS20)。すなわち、温度領域判定部112aが、この受け入れた温度信号の値Tが、正常範囲を逸脱して、調整が必要な領域になったか否かを判定する。
なお、以上は、TおよびTのそれぞれについて温度領域判定部112aが、この受け入れた温度信号の値TおよびTのそれぞれが、正常範囲を逸脱して、調整が必要な領域になったか否かを判定する場合を例にとって示したが、これに限定されない。たとえば、TとTとの差、すなわち、(T−T)の絶対値が正常範囲を逸脱して、調整が必要な領域になったか否かを判定することでもよい。なお、この場合は、TとTの大小関係の情報が必要である。この大小関係については、たとえば、タービン10または発電機41の出力など、起動過程のいずれの段階にあるかについての情報に基づいて判定することでもよい。
図6は、第1の実施形態に係るタービン10のスラスト軸受30にかかる面圧Pと温度Tとの関係の例を示す概念的な特性図である。横軸は、面圧P、縦軸は、面圧Pに対応するスラスト軸受30において接触している側の温度Tである。
図6では、回転側ディスク第2面33とスラスト軸受受け部材第2面37との間に面圧Pが生じている場合の温度Tを例にとって示している。なお、逆方向に、回転側ディスク第1面32とスラスト軸受受け部材第1面36との間に面圧が生じている場合の温度Tについても、以下と同様の方法によってスラスト力の調整が可能である。
図6の横軸方向のPAUは、許容面圧範囲の上限である。また、PALは、許容面圧範囲の下限である。Pは、PAU以下かつPAL以上の許容面圧範囲にある正常な面圧を意味するものとする。また、PUFは、この値以上の面圧は不可とする面圧の上限の限界値を示すものとする。すなわち、許容面圧の上限PAUは、限界値PUFに対して裕度を有している。
縦軸の、TUF、TAU、T、TALは、PUF、PAU、P、PALのそれぞれの面圧がスラスト軸受に付加された場合の温度を示す。
すなわち、ステップS20では、詳細には、まず、温度領域判定部112aは、温度領域記憶部113aに収納された温度領域データに基づいて、この受け入れた温度信号Tの値が、TAL以上かつTAU以下の許容温度範囲を高温側に逸脱して、上限温度TAUを超えて調整要温度領域の温度になったか否かを判定する(ステップS21)。ここで、調整要温度領域とは、許容温度領域度を逸脱した温度領域、すなわち許容温度領域より低い温度領域および高い温度領域を合わせた領域を言うものとする。
ステップS21で、調整要温度領域の温度になったと判定されなかった場合(ステップS21 NO)には、温度領域判定部112aは、この受け入れた温度信号Tの値が、TAL以上かつTAU以下の許容温度範囲を低温側に逸脱して、下限温度TALより低くなり調整が必要な領域になったか否かを判定する(ステップS22)。
ステップS22でも、調整が必要な領域になったと判定されなかった場合(ステップS22 NO)には、ステップS10およびステップS20を繰り返す。
ステップS21で、温度領域判定部112aが、受け入れた温度信号Tの値が許容温度範囲の上限温度TAUを超えて許容温度範囲を高温側に逸脱し、調整要温度領域の温度になったと判定した場合(ステップS21 YES)には、開度増減演算部112bは、開度増減の指令を演算する(ステップS31)。
ここで、温度信号Tの値が許容温度範囲を高温側に逸脱するということは、入口側に向かう方向(図2および図3において左側に向かう方向)のスラスト力が過大になったことを意味している。これを解消するためには、バランスピストン20の外側の空間であるバランスピストン外側室22の圧力を増加させる必要がある。
したがって、開度増減演算部112bは、バランスピストン外側室22の圧力Pを高める方向に、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122の開度を変更する出力を発する。ここで、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122の開閉状態は、図5のステップS31ブロックに示すようにスプリットレンジとなっている。
具体的には、バランスピストン外側室22の圧力Pを高めるために、開度増減演算部112bは、低圧領域120a(図1)に接続する第1の低圧側調節弁121の開度を減少させる方向に開度指令信号を出力する(ステップS31)。
出力部114は、開度増減演算部112bが出力する開度変更指令信号を受けて、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122に開度変更指令を出力する(ステップS50)。具体的には、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122それぞれのコントローラ、あるいはポジショナ、あるいはドライバに出力する。この結果、第1の低圧側調節弁121の開度が減少側に変更される。なお、第1の低圧側調節弁121の開度がゼロ以上の状態では、第1の高圧側調節弁122は全閉となっている。
第1の低圧側調節弁121の開度が減少すると、その開度の減少に応じてバランスピストン外側室22から低圧領域120aへ流出する冷却媒体の流量が減少する。この結果、バランスピストン内側室21からバランスピストン外側室22に至るラビリンス23を経由する流路の流量が減少する。この結果、バランスピストンシール23での圧力損失が減少することから、バランスピストン外側室22内の圧力Pはバランスピストン内側室21内の圧力Pに近づく、すなわち、バランスピストン外側室22内の圧力Pが上昇する。
温度領域判定部112aは、温度信号Tの値が、なおも調整要温度領域にあるか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、温度信号Tの値が、なおも上限温度TAUを超えた調整要温度領域にあるか否かを判定する。なおも温度信号Tの値が調整要温度領域にあると判定された場合(ステップS32 YES)には、ステップS31およびステップS32を繰り返す。
第1の低圧側調節弁121が全閉となっても、なおも温度信号Tの値が調整要温度領域にあると判定された場合には、開度増減演算部112bは、高圧領域120b(図1)に接続する第1の高圧側調節弁122の開度を増加させる方向に開度指令信号を出力する。
第1の高圧側調節弁122の開度が増加すると、その開度の増加に応じて、高圧領域120bからバランスピストン外側室22へ流入する冷却媒体の流量が増加する。この結果、バランスピストン内側室21からバランスピストン外側室22に至るラビリンス23を経由する流路の流量が減少する。この結果、第1の低圧側調節弁121の開度の減少時と同様にバランスピストン外側室22内の圧力Pが上昇する。
以上は、ステップS21で、温度領域判定部112aが、受け入れた温度信号Tの値が許容温度範囲を高温側に逸脱し調整要温度領域の温度になったと判定した場合の流れである。一方、ステップS22で、温度領域判定部112aが、受け入れた温度信号Tの値が許容温度範囲を低温側に逸脱し調整要温度領域の温度になったと判定した場合(ステップS22 YES)には、同様に、開度増減演算部112bは、開度増減の指令を演算し出力する(ステップS41)。
ここで、温度信号Tの値が許容温度範囲を低温側に逸脱するということは、入口側に向かう方向(図2および図3において左側に向かう方向)のスラスト力が過小になったことを意味しているので、これを解消するためには、バランスピストン20の外側の空間であるバランスピストン外側室22の圧力を低下させる必要がある。
したがって、開度増減演算部112bは、バランスピストン外側室22の圧力Pを低下させる方向に、第1の低圧側調節弁122および第1の高圧側調節弁121の開度を変更する出力を発する。
具体的には、バランスピストン外側室22の圧力Pを低下させるために、開度増減演算部112bは、高圧領域120b(図1)に接続する第1の高圧側調節弁122の開度を減少させる方向に開度指令信号を出力する。さらに、第1の高圧側調節弁122が全閉となって後は、必要に応じて、低圧領域120a(図1)に接続する第1の低圧側調節弁121の開度を増加させる方向に開度指令信号を出力する。
出力部114は、開度増減演算部112bが出力する開度変更指令信号を受けて、第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122に開度変更指令を出力する(ステップS50)。
温度領域判定部112aは、温度信号Tの値が、なおも調整要温度領域にあるか否かを判定する(ステップS42)。具体的には、温度信号Tの値が、なおも下限温度TALより低い調整要温度領域にあるか否かを判定する。なおも温度信号Tの値が調整要温度領域にあると判定された場合(ステップS42 YES)には、ステップS41およびステップS42を繰り返す。
ここで、温度計は、素線が直接測定対象に接していない場合には、通常、数十秒ないし数分程度の時定数を有する。したがって、出力部114からの開度増減指令出力は、温度計の時定数の数倍の時間間隔をおいて出力する。また、1回あたりの開度変化幅は、制御のオーバーシュートが過大とならないような大きさ以内のものとする。
温度領域判定部112aが、温度信号Tのレベルが上限値のTAUより小さくなったと判定した場合(ステップS32 YES)、および、温度領域判定部112aが、温度信号Tのレベルが下限値のTALより大きくなったと判定した場合(ステップS42 YES)には、それぞれ、ステップS01に戻り、温度監視を継続する。
以上のように構成された本実施形態におけるスラスト力調整機構100は、バランスピストン外側室22に調整配管125が接続され、低圧領域120aおよび高圧領域120bに連通可能に形成され、低圧領域120aおよび高圧領域120bに起因する圧力、すなわち減圧側および加圧側の圧力をそれぞれ印加可能に構成されている。この結果、バランスピストン外側室22内の圧力は、自然状態の圧力P2Nから、上昇方向および下降方向のいずれの方向にも変化可能であり、広範囲にかつ必要な方向にスラスト軸受30の面圧を調整することができる。また、一方が、低圧領域120aおよび高圧領域120bにそれぞれ接続された第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122の他方の側は、1本の調整配管125にまとめられることから、タービン10の近傍では配管本数が減ることから配管の引き回しの上で有利となる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、複雑な構成に拠らずに、スラスト軸受の面圧を許容面圧範囲内とすることが可能となる。
[第2の実施形態]
本第2の実施形態は、第1の実施形態の変形であり、制御装置110aの構成の構成が第1の実施形態とは異なっており、これ以外は、第1の実施形態と同様である。
図7は、第2の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構の制御装置110aの構成を示すブロック図である。
制御装置110aは、入力部111、演算部112、記憶部113、出力部114および各測定器を有する。
入力部111は、スラスト軸受受け部材第1面温度計36a、スラスト軸受受け部材第2面温度計37aからの温度信号、およびタービン各部圧力計130からの圧力信号を受け入れるとともに、記憶部113が収納するデータを、外部入力として受け入れる。なお、ここで、タービン圧力計130は、総称であり、バランスピストン内側室21およびバランスピストン外側室22(図2)の他に、たとえば、トランジションピース50内の作動流体の圧力、排気室15での圧力等の圧力計などを含む。
ここで、制御装置110aが有する上述のスラスト軸受受け部材第1面温度計36a、スラスト軸受受け部材第2面温度計37a、バランスピストン内側室21およびバランスピストン外側室22の各圧力計は、制御装置110aに含まれる構成であるが、これに限らず、これらの温度計、圧力計、あるいはタービン10の負荷に対応する値を得る計器など、運転状態を得るための計器を、制御装置110aの外部に設けてもよい。
このため、制御装置110aは、自ら運転状態を測定してもよいし、外部で測定あるいは検出した値を受信して認識してもよいので、これらを総称して認識部と呼ぶこととする。
また、バランスピストン内側室21およびバランスピストン外側室22のそれぞれの圧力計の測定値に代えて、これらの差圧であってもよい。ただし、バランスピストン内側室21の圧力とバランスピストン外側室22の圧力の大小関係の情報が必要である。なお、バランスピストン内側室21の圧力とバランスピストン外側室22の圧力の大小関係については、たとえば、タービン10または発電機41の出力など、起動過程のいずれの段階にあるかについての情報に基づいて判定することでもよい。
演算部112は、温度領域判定部112a、開度増減演算部112b、スラスト面圧制御部112c、およびスラスト面圧演算部112dを有する。
温度領域判定部112aは、第1の実施形態と同様に、スラスト軸受温度T、Tが調整要温度領域に入っているか否かを判定する。
開度増減演算部112bは、第1の実施形態と同様に、スラスト軸受温度T、Tの監視結果に基づいて、これらが調整要温度領域に入った場合に、修正動作を行う。
スラスト面圧制御部112cは、制御要素および減算部を有する制御回路であり、スラスト面圧の偏差に基づいて制御演算を行う。
スラスト面圧演算部112dは、タービン各部圧力計130によるタービン10の各部の圧力測定値に基づいて、スラスト軸受30にかかっているスラスト面圧の推定値を算出する。
記憶部113は、メモリであって、第1の実施形態と同様の温度領域記憶部113aの他に、スラスト面圧演算用データ記憶部113bおよびスラスト面圧設定値記憶部113cを有する。
スラスト面圧演算用データ記憶部113bは、スラスト面圧演算部112dの演算に必要な、タービン10の各部の受圧面積等の属性データ等を収納する。
スラスト面圧設定値記憶部113cは、スラスト面圧設定値を記憶、収納する。この場合、スラスト面圧の設定値は、許容面圧範囲にある一定の値でもよい。あるいは、タービン10の起動過程に対応して変化するものでもよい。この場合は、たとえば電力計など、出力過程における状態を把握するための測定値を入力部111が受け入れて、スラスト面圧設定値記憶部113cのその段階に対応する値を設定値として使用することとしてもよい。
出力部114は、演算部112での演算結果を指令信号として、第1の高圧側調節弁121および第1の低圧側調節弁122に出力する。
図8は、第2の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整方法の手順を示すフロ―図である。
大きくは、ステップS61ないしS63のスラスト面圧制御と、ステップS10以降のスラスト軸受温度補償のステップを有する。
スラスト面圧制御については、まず、スラスト面圧演算部112eが、スラスト面圧演算用データ記憶部113bに収納されているデータを用い、タービン各部圧力計130からのタービン各部圧力測定値に基づいて、スラスト軸受面圧の推定値を算出する(ステップS61)。
なお、図8では、スラスト軸受面圧を、タービン各部圧力計130からのタービン各部圧力測定値に基づいて推定する場合を例にとって示したが、これに限定されない。たとえば、タービン10の起動過程において、タービン負荷については電力計の出力など、それぞれの段階の状態を把握できる測定値であれば、タービン各部圧力計130からのタービン各部圧力測定値以外のものを用いてもよい。
次に、スラスト面圧制御部112cの減算部が、スラスト面圧設定値記憶部113cから読み出したスラスト面圧設定値から、スラスト面圧演算部112eが算出したスラスト軸受面圧の推定値を減じて、スラスト面圧偏差を出力する(ステップS62)。
次に、スラスト面圧制御部112cの制御要素が、スラスト面圧偏差を入力として受け入れ、制御演算を行い調節弁への開度指令を出力する(ステップS63)。制御演算としては、たとえば、PI演算、すなわち比例および積分演算を行う。
出力部114は、この開度指令を受けて、低圧第1調節弁121および高圧第1調節弁122に開度指令を出力する。この場合、開度指令は、第1の実施形態の図5におけるステップS31、S41のブロックに示した例のように、開度指令に応じて、低圧第1調節弁121が全開から全閉となった後に高圧第1調節弁122が全閉から全開となる、あるいは、これとは逆方向の動作となるようなスプリットレンジとなっている。
一方、第1の実施形態と同様に、温度の監視および修正動作が、行われる。この流れのステップS10、S20、S31およびS41、S32およびS42は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。なお、ステップS31およびステップS41での開度変更指令は、開度の増減方向の変更分の指令である。
以上のように、本実施形態における制御装置110aの構成によって、応答の早い圧力計からの信号に基づくスラスト面圧の制御ループにより、運転状態の変化に対する追従性が確保される。
また、仮に、スラスト面圧演算部112dでの演算精度が悪く、スラスト面圧の推定値が真値から大きくずれている場合であっても、温度監視および修正動作により、これを補償し、スラスト軸受の温度範囲を適切な値に維持することができる。
なお、スラスト面圧演算部112dでの演算精度が確保されている場合、或いは、精度上、許容できる場合には、温度制御無しに、スラスト面圧制御のみで制御装置を構成してもよい。
図9は、第1の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構による起動時の過程におけるバランスピストンの面圧の変化の第1の例を示すグラフである。
横軸は左側から右方向に運転状態の変化を示し、原点が起動開始、右端が定格負荷時を示す。縦軸は、スラスト軸受の面圧である。
破線Lは、図14で示したように、自然状態の場合、すなわちスラスト力調整を行わない場合のスラスト軸受の面圧Pを示す。また、実線は、本実施形態によりスラスト力調整を行った場合を示す。
低負荷においては、自然状態では、破線Lに示すように、入口側に向かう方向(図3の左方向)に過剰にスラスト面圧が付加される。このため、バランスピストン20に排気側の方向(図3の右方向)の力を加える必要がある。したがって、スラスト面圧制御部112cは、バランスピストン外側室22の圧力を自然状態の圧力P2Nより上昇させるように第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122への指令信号を算出し、出力部114が指令信号を出力する。
また、高負荷においては、これとは逆に、自然状態では、破線Lに示すように、排気側に向かう方向(図3の右方向)に過剰にスラスト面圧が付加される結果となる。このため、バランスピストン20に入口側の方向(図3の左方向)の力を加える必要がある。したがって、スラスト面圧制御部112cは、バランスピストン外側室22の圧力を低下させるように第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122への指令信号を算出し、出力部114が指令信号を出力する。
このように、バランスピストン外側室22について、高圧領域の圧力により自然状態から圧力を上昇させる段階と、低圧領域の圧力により自然状態から圧力を低下させる段階とを、組み合わせることにより、タービン10の起動過程における全運転領域に亘り、回転側ディスク第2面33とスラスト軸受受け部材第2面37との間の面圧を、許容面圧範囲B内の値としながらの運転が可能となる。
図10は、第1の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構による起動時の過程におけるバランスピストンの面圧の変化の第2の例を示すグラフである。
この例では、第1の例とは反対側の回転側ディスク第1面32とスラスト軸受受け部材第1面36との間の面圧を調整している。すなわち、タービン10の起動の初期はバランスピストン外側室22について、高圧領域の圧力により自然状態から圧力を上昇させ、その後は、排気側に向かう方向(図3の右方向)に過剰にスラスト面圧が付加されことを抑制するために、バランスピストン20に入口側の方向(図3の左方向)の力を加える、すなわち、バランスピストン外側室22の圧力を低下させるように第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122への指令信号を算出し、出力部114が指令信号を出力する。
このように、このように、バランスピストン外側室22について、高圧領域120bの圧力により自然状態から圧力を上昇させる段階と、低圧領域120aの圧力により自然状態から圧力を低下させる段階とを、組み合わせることにより、タービン10の起動過程における全運転領域に亘り、回転側ディスク第1面32とスラスト軸受受け部材第1面36との間の面圧を、許容面圧範囲A内の値としながらの運転が可能となる。
以上のように、本実施形態による制御装置では、応答性と精度を確保しながら、タービン10の起動過程における全運転領域に亘り、スラスト軸受の面圧を許容面圧範囲内に維持しながらの運転が可能となる。
[第3の実施形態]
図11は、第3の実施形態に係るタービン10の軸方向に沿った上半部の断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、本実施形態におけるスラスト力調整機構100bは、冷却媒体入口室18bに調整配管126が接続され、高圧領域および低圧領域に連通可能に形成されている。これ以外は、第1の実施形態と同様である。
この結果、バランスピストン内側室21内の圧力は自然状態の圧力P1Nから、上昇方向および下降方向のいずれの方向にも変化可能であり、広範囲にスラスト軸受30の面圧を調整することができる。
また、第1の実施形態と同様に、一方が、低圧領域120aおよび高圧領域120b(図1)にそれぞれ接続された第1の低圧側調節弁121および第1の高圧側調節弁122の他方の側は、1本の調整配管126にまとめられることから、タービン10の近傍の配置に有利となる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができることから、バランスピストン外側室22以外の箇所として、バランスピストン内側室21を選択する自由度を得ることができる。
[第4の実施形態]
図12は、第4の実施形態に係るタービン10のスラスト力調整機構100cおよびタービン設備200の構成を示す系統図である。また、図13は、第4の実施形態に係るタービンの軸方向に沿った上半部の断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態および第3の実施形態の変形であり、これらを組み合わせたものである。すなわち、本実施形態におけるスラスト力調整機構100cは、バランスピストン外側室22に調整配管125が、また、バランスピストン内側室21に調整配管126が、それぞれ接続されて、それぞれが低圧領域120aおよび高圧領域120b(図1)に連通可能に形成されている。これ以外は、第1の実施形態と同様である。
調整配管126は、低圧領域120aに接続された第2の低圧側調節弁123と、高圧領域120bに接続された第2の高圧側調節弁124と接続している。
この結果、バランスピストン内側室21内の圧力とバランスピストン外側室22内の圧力とを、それぞれ独立に調整することが可能となる。この結果、両者を組み合わせることにより、さらに広い領域に亘って、スラスト軸受の面圧を調整することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。前述のように、実施形態では、タービン設備200として、COガスタービンを用いたシステムを例にとって示しているが、これらの実施形態におけるスラスト力調整機構の特徴は、他のガスタービンおよび蒸気タービンの場合についても適用可能である。
すなわち、調節対象部分の自然状態の圧力より高圧側である配管系統を高圧領域、低圧側である配管系統を低圧領域とすることができる。
たとえば多軸系の蒸気タービンにおいては、高圧タービンの場合は、高圧領域としては例えばボイラなどの蒸気発生部分からタービン入口に至るまでの配管あるいは直接にボイラ自体を、また、低圧領域としては、中圧タービン以降、調節対象部分の自然状態の圧力より低圧側である配管系統、下流側の段落の抽気配管あるいはタービン排気室などを、それぞれ利用することができる。
中圧タービンの場合には、さらに高圧タービンの抽気配管等も含めて高圧領域とし、また、低圧タービン側を低圧領域とすることができる。また、低圧タービンの場合は、さらに、高圧排気側配管あるいは中圧タービンの抽気配管等を高圧力域とすることができ、タービン排気室などを低圧領域とすることができる。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第2の実施形態で示した制御装置の特徴と、第3および第4の実施形態のそれぞれの特徴を組み合わせてもよい。
また、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…タービン、11…ロータシャフト、11a…タービンディスク、12…タービン段落、13…静翼、13a…外側シュラウド、13b…内側シュラウド、14…動翼、15…排気室、17…冷却構造、17a…通路入口孔、17b…軸方向通路、17c…通路出口孔、18…内部ケーシング、18a…貫通口、18b…冷却媒体入口空間、19…外部ケーシング、20…バランスピストン、20a…バランスピストン第1面、20b…バランスピストン第2面、21…バランスピストン内側室、22…バランスピストン外側室、23…バランスピストンシール、30…スラスト軸受、31…回転側ディスク、32…回転側ディスク第1面、33…回転側ディスク第2面、35…スラスト軸受受け部材、36…スラスト軸受受け部材第1面、36a…スラスト軸受受け部材第1面温度計、37…スラスト軸受受け部材第2面、37a…スラスト軸受受け部材第2面温度計、41…発電機、42…圧縮機、43…再生熱交換器、44…燃焼器、44a…燃料、44b…作動流体、45…冷却器、46…湿分分離器、47…酸素製造装置、47a…空気、47b…酸素、50…トランジションピース、55…冷却媒体供給管、100、100a、100b、100c…スラスト力調整機構、110…制御装置、111…入力部、112…演算部、112a…温度領域判定部、112b…開度増減演算部、112c…スラスト面圧制御部、112d…スラスト温度制御部、112e…スラスト面圧演算部、113…記憶部、113a…温度領域記憶部、113b…スラスト面圧演算用データ記憶部、113c…スラスト面圧設定値記憶部、114…出力部、120a…低圧領域、120b…高圧領域、121…第1の低圧側調節弁(低圧側調節弁)、122…第1の高圧側調節弁(高圧側調節弁)、123…第2の低圧側調節弁(低圧側調節弁)、124…第2の高圧側調節弁(高圧側調節弁)、125…調節配管、125a…低圧側配管、125b…高圧側配管、126…調節配管、126a…低圧側配管、126b…高圧側配管、200…タービン設備

Claims (8)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシングを貫通するように配設されたタービンロータと、
    前記ケーシング内に配設され、前記タービンロータの軸方向に沿って設けられた複数段のタービン段落と、
    前記タービン段落に供給される作動流体の流通によって生ずる軸方向の推力を受けるスラスト軸受と、
    前記スラスト軸受にかかるスラスト面圧を緩和するために前記タービンロータから周方向に亘って径方向に突出して前記タービンロータに形成されたバランスピストンと、
    軸方向に前記バランスピストンを挟むバランスピストン内側室およびバランスピストン外側室の少なくとも一方に、加圧側および減圧側の圧力を印加するスラスト力調整機構と、
    を備えることを特徴とするタービン。
  2. 前記スラスト力調整機構は、
    低圧領域に接続された低圧側配管と、
    高圧領域に接続された高圧側配管と、
    前記低圧配管に設けられた低圧側調節弁と、
    前記高圧配管に設けられた高圧側調節弁と、
    前記低圧側調節弁および高圧側調節弁に開閉指令を出力する制御装置と、
    を具備し、
    前記低圧側配管および前記高圧側配管は、前記バランスピストン内側室および前記バランスピストン外側室の少なくとも一方に連通することを特徴とする請求項1に記載のタービン。
  3. 前記スラスト力調整機構は、一端は前記低圧側配管と前記高圧側配管とに接続され、他端は前記バランスピストン内側室および前記バランスピストン外側室の少なくとも一方に連通する調整配管をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載のタービン。
  4. 前記制御装置は、
    運転状態を認識する認識部と、
    前記認識部により得られた値からスラスト面圧推定値を導出するスラスト面圧演算部と、予め記憶されたスラスト軸受面圧設定値から前記スラスト面圧推定値を減じてスラスト面圧偏差を出力する減算部と、前記スラスト面圧偏差に基づき制御演算を行って開度指令信号を出力する制御要素と、を有するスラスト面圧制御部と、
    を具備することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のタービン。
  5. 前記得られた値は、当該タービン各部の圧力であることを特徴とする請求項4に記載のタービン。
  6. 前記得られた値は、当該タービンの負荷に対応するパラメータであることを特徴とする請求項4に記載のタービン。
  7. スラスト軸受にかかるスラスト面圧を緩和するためにタービンロータから周方向に亘って径方向に突出して前記タービンロータに形成されたバランスピストンを有するタービンのスラスト力調整方法であって、
    スラスト面圧演算部が、運転状態に関する測定値からスラスト面圧推定値を導出するスラスト面圧推定ステップと、
    スラスト面圧制御部がスラスト面圧演算用データ記憶部からスラスト軸受面圧設定値を読み出す設定値読み出しステップと、
    前記スラスト面圧制御部の減算部が、前記スラスト軸受面圧設定値から前記スラスト面圧推定値を減じて、スラスト面圧偏差を出力する偏差演算ステップと、
    前記スラスト面圧制御部の制御要素が、前記スラスト面圧偏差に制御演算を施して、軸方向に前記バランスピストンを挟むバランスピストン内側室およびバランスピストン外側室の少なくとも一方に、加圧側および減圧側の圧力を印加する調節弁に開度指令信号を出力する制御演算ステップと、
    を有すること特徴とするスラスト力調整方法。
  8. 前記スラスト軸受の温度が調整要領域にあるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで前記スラスト軸受の温度が調整要領域にあると判定された場合には、許容面圧範囲に対応する温度領域に戻るように前記調節弁に開閉指令を演算し指令信号を出力する演算ステップと、
    を有すること特徴とする請求項7に記載のスラスト力調整方法。
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