JP2021109609A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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寛英 小林
宗伸 荒武
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Abstract

【課題】ハイブリッド車両において燃費を向上させつつも減速度抜けを抑制する。【解決手段】車両1は、エンジン10およびモータジェネレータ30を含む動力源と、モータジェネレータ30との間で電力を授受するPCU40と、動力源に連結された入力軸と出力軸とを係合可能なロックアップクラッチ64を含むトルクコンバータ60と、出力軸に連結された自動変速機70と、ロックアップクラッチ64およびPCU40を制御するECU100とを備える。ECU100は、車両1の減速時にロックアップクラッチ64により入力軸と出力軸との係合が完了する前に、ロックアップクラッチ64の伝達トルク容量よりもマージンだけ低い値を上限としてモータジェネレータ30の回生トルクが増加するようにPCU40を制御する。【選択図】図4

Description

本開示は、ハイブリッド車両に関し、より特定的には、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えたハイブリッド車両に関する。
近年、燃費の良さを利点の1つとするハイブリッド車両の普及が進んでいる。ハイブリッド車両において、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた構成が公知である。ロックアップクラッチを用いてトルクコンバータの入力軸と出力軸とを直結することによってハイブリッド車両の燃費を一層向上させることができる。たとえば特開2003−278910号公報(特許文献1)には、ロックアップクラッチを係合させた状態でハイブリッド車両が回生制動を行うことが記載されている。
特開2003−278910号公報 特開2003−278911号公報 特開2000−166023号公報
特許文献1に開示されたハイブリッド車両では、ロックアップクラッチの係合後に回生トルクを増加させる。この場合、回生制動の開始時よりも後に回生トルクの増加が始まるので、その分だけ回生電力が減少する。その結果、ハイブリッド車両の燃費が十分に向上しない可能性がある。
また、詳細は後述するが、ロックアップクラッチにて実際に発生したトルク(実ロックアップクラッチトルク)よりも大きな回生トルクが要求された場合、回生制動力がゼロに近くなる。その結果、回生制動が求められているにも拘わらずハイブリッド車両の減速度が一時的に小さくなる(いわば抜ける)現象が起こる可能性がある。この現象は「減速度抜け」とも呼ばれる。減速度抜けが起こると、減速が中断されたとの違和感をドライバに与える可能性がある。したがって、ハイブリッド車両の燃費を向上させつつも減速度抜けを抑制することが望ましい。
本開示は、かかる課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えたハイブリッド車両において、燃費を向上させつつも減速度抜けを抑制することである。
(1)本開示のある局面に従うハイブリッド車両は、エンジンおよびモータジェネレータを含む動力源と、モータジェネレータとの間で電力を授受する電力変換装置と、動力源に連結された入力軸と出力軸とを係合可能なロックアップクラッチを含むトルクコンバータと、出力軸に連結された変速機と、ロックアップクラッチおよび電力変換装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、ハイブリッド車両の減速時にロックアップクラッチにより入力軸と出力軸との係合が完了する前に、ロックアップクラッチの伝達トルク容量よりもマージンだけ低い値(たとえば伝達トルク容量に後述する安全率αを乗算した値)を上限としてモータジェネレータの回生トルクが増加するように電力変換装置を制御する。
上記(1)の構成においては、ハイブリッド車両の減速時に入力軸と出力軸との係合動作を開始し、その係合が完了する前にモータジェネレータの回生トルクの増加を開始させるので、ハイブリッド車両の燃費を向上させることができる。さらに、伝達トルク容量にマージンを持たせた値を上限に回生トルクの増加制限することで、回生トルクが伝達トルク容量を超過しにくくなる。これにより、ハイブリッド車両の回生制動力を常時発生させ、減速度抜けの発生を抑制できる。したがって、上記(1)の構成によれば、ハイブリッド車両の燃費を向上させつつも減速度抜けを抑制できる。
(2)制御装置は、伝達トルク容量よりもマージンだけ低い値を上限とした回生トルクの増加中に、出力軸の回転速度とモータジェネレータの回転速度との間の差が基準値よりも大きくなると、上記差が基準値よりも小さい場合と比べて、回生トルクの増加を抑制する。
。上記(2)の構成においては、上記差が基準値以上になると、回生トルクの増加を抑制(たとえば禁止)する。これにより、回生トルクが伝達トルク容量を一層超過しにくくなるので、より確実に減速度抜けの発生を防止できる。
本開示によれば、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えたハイブリッド車両において、燃費を向上させつつも減速度抜けを抑制することができる。
本実施の形態に係るハイブリッド車両の全体構成を概略的に示す図である。 回生要求発生時におけるハイブリッド車両の動作の一例を説明するためのタイムチャートである。 回生要求発生時におけるハイブリッド車両の動作の他の一例を説明するためのタイムチャートである。 本実施の形態における回生制動制御を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
[実施の形態]
<ハイブリッド車両の構成>
図1は、本実施の形態に係るハイブリッド車両の全体構成を概略的に示す図である。図1を参照して、車両1は、いわゆる1MHV(Motor Hybrid Vehicle)であって、エンジン10と、K0クラッチ20と、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)30と、PCU(Power Control Unit)40と、バッテリ50と、トルクコンバータ60と、自動変速機70と、電動オイルポンプ(EOP:Electric Oil Pump)81と、機械式オイルポンプ(MOP:Mechanical Oil Pump)82と、油圧回路83と、駆動輪90と、ECU(Electronic Control Unit)100とを備える。
エンジン10は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン10は、ECU100からの制御信号に従って、車両1が走行するための駆動力を出力する。
K0クラッチ20は、エンジン10のクランク軸11とモータジェネレータ30の回転軸31との間に設けられている。K0クラッチ20は、エンジン10とモータジェネレータ30との間を動力伝達状態にする場合に係合し、エンジン10とモータジェネレータ30との間を動力遮断状態にする場合に解放する。
モータジェネレータ30は、たとえば、永久磁石がロータ(図示せず)に埋設された三相交流回転電機である。モータジェネレータ30の回転軸31は、トルクコンバータ60の入力軸(図示せず)に接続されている。モータジェネレータ30は、バッテリ50からPCU40を経由して供給される電力によって駆動される。また、モータジェネレータ30は、回転軸31から伝達される動力(エンジン10または駆動輪90から伝達される動力)によって回転されることによって発電する。
PCU40は、たとえばインバータとコンバータ(いずれも図示せず)とを含み、モータジェネレータ30とバッテリ50との間で電力変換を行う。PCU40は、バッテリ50に蓄えられた直流電力を交流電力に変換し、その交流電力をモータジェネレータ30に供給する。また、PCU40は、モータジェネレータ30で発電された交流電力を直流電力に変換し、その直流電力をバッテリ50に供給する。
バッテリ50は、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの二次電池である。バッテリ50は、モータジェネレータ30に供給するための電力を蓄え、モータジェネレータ30を駆動するための電力を放電する。また、バッテリ50は、モータジェネレータ30により発電された電力により充電される。
トルクコンバータ60は、ポンプインペラ61と、タービンランナ62と、ステータ63と、ロックアップクラッチ(L/Uクラッチ)64とを含む。ポンプインペラ61は、モータジェネレータ30の回転軸31に接続されている。ステータ63は、ポンプインペラ61とタービンランナ62との間に設けられている。ロックアップクラッチ64は、ECU100からの制御信号に基づいて、係合状態(ロックアップオン制御状態)、解放状態(ロックアップオフ制御状態)および半係合状態(フレックス制御状態)のうちのいずれかに制御される。
ロックアップクラッチ64が係合状態である場合、ポンプインペラ61とタービンランナ62とが一体的に回転する(つまり、ポンプインペラ61とタービンランナ62との回転が同期する)。
ロックアップクラッチ64が解放状態である場合、ポンプインペラ61とタービンランナ62との回転が同期する。そして、ポンプインペラ61とタービンランナ62との間で作動油により動力が伝達されるため、ポンプインペラ61とタービンランナ62との間の回転速度差(トルクコンバータ60の滑り)が生じ得る状態となる。
ロックアップクラッチ64が半係合状態である場合、ポンプインペラ61とタービンランナ62との間の動力伝達が作動油およびロックアップクラッチ64によって行われる。そのため、ポンプインペラ61とタービンランナ62との間の回転速度差が生じ得るが、その差はロックアップクラッチ64が係合状態である場合よりも小さくなる。
自動変速機70は、たとえば有段式の自動変速機であって、変速比(出力軸72の回転速度に対する入力軸71の回転速度の比)が異なる複数のギヤ段(変速段)を選択的に形成可能に構成されている。自動変速機70の入力軸71はトルクコンバータ60の出力軸(図示せず)に接続されている。自動変速機70の出力軸72は駆動輪90に接続されている。
電動オイルポンプ81は、ECU100からの制御信号に基づいて動作するモータを動力源として作動する。機械式オイルポンプ82は、エンジン10またはモータジェネレータ30を動力源としてポンプインペラ61の回転により作動する。電動オイルポンプ81および機械式オイルポンプ82は、いずれもオイルパン(図示せず)に貯留する作動油を吸入して油圧回路83に吐出する。
油圧回路83は、電動オイルポンプ81および機械式オイルポンプ82から供給される油圧を元圧として、K0クラッチ20の制御油圧(K0圧)およびロックアップクラッチ64の制御油圧を、ECU100からの制御信号に従って調圧する。以下では、ロックアップクラッチ64の制御油圧を制御するための指示油圧を「ロックアップ指示圧」とも記載する。
いずれも図示しないが、車両1には、車両1を制御するために必要な物理量を検出するための複数のセンサが設けられている。これらのセンサは、アクセル開度、車速、エンジン10の回転速度、モータジェネレータ30の回転速度(MG回転速度)、回転軸31の回転速度、タービンランナ62の回転速度(タービン回転速度)、シフトポジションなどを検出する。各センサは、その検出結果をECU100に出力する。なお、タービン回転速度は、本開示に係る「ロックアップクラッチの出力軸の回転速度」に相当する。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ101と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリ102と、各種信号を入出力する入出力ポート(図示せず)とを含む。ECU100は、各センサからの信号の入力ならびにメモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両1が所望の状態となるように各機器を制御する。
たとえば、ECU100は、アクセル開度などに応じてエンジン10のトルクまたはモータジェネレータ30のトルクを制御する。また、ECU100は、アクセル開度や車速などをパラメータとして予め定められた変速マップ(変速線図)に従って自動変速機70のギヤ段を自動的に切り替える。なお、ドライバ(ユーザ)がシフトレバー(図示せず)を操作して手動変速モードを選択した場合にドライバの手動操作に従って自動変速機70のギヤ段を切り替えるようにしてもよい。
さらに、ECU100は、アクセル開度および車速などをパラメータとして予め定められた作動パターンに従って、ロックアップクラッチ64を係合状態、半係合状態および解放状態のいずれかの状態に制御する。
<減速度抜け>
以上のように構成された車両1において回生要求が発生した場合には、モータジェネレータ30の回生制動力を利用した回生制動が行われる。このときには、ロックアップクラッチ64を係合させることによって、駆動輪90から入力される動力がモータジェネレータ30に効率良く伝達される。なお、車両制動力のうちモータジェネレータ30の回生制動力では不足した分は油圧ブレーキによる回生制動力で補われる。
回生制動時には、車両1の減速に伴いモータジェネレータ30の回転速度(MG回転速度)が低下する。車両1ではモータジェネレータ30と出力軸72との間に自動変速機70が設けられている。回生要求時には自動変速機70のギヤ段を低速側のギヤ段に順次切り替えることによって、MG回転速度をモータジェネレータ30の出力特性が良好な回転速度領域に、より長く留めることができる。
回生制動時にギヤ段を切り替えるためには、トルクが自動変速機70に作用しない状態であることを要する。そのため、回生制動時にギヤ段を切り替えている期間中、モータジェネレータ30のトルクが自動変速機70の入力軸71に伝達しないようにすることが求められる。
モータジェネレータ30からのトルクの伝達を回避する手法として、回生制動時にギヤ段を切り替えている期間中には回生トルクをゼロ(ゼロトルク相当値)まで低下させた上で、ギヤ段の切り替え後(かつロックアップクラッチ64の係合が完了した後)に回生トルクを増加させることも考えられる。しかしながら、この場合、回生要求発生時から回生トルクの増加開始時までの期間中、回生トルクをゼロにする分だけ回生電力が減少する。その結果、車両1の燃費が十分に向上しない可能性がある。よって、回生トルクの増加を開始するタイミングをロックアップクラッチ64の係合が完了するタイミングよりも前にすることが望ましい(回生開始タイミング前出し)。
このようにロックアップクラッチ64の係合に先立って回生トルクを増加させる場合、回生トルクをどのように増加させるかが課題となり得る。たとえば、ロックアップクラッチ64の目標作動油圧に基づきロックアップクラッチ64が伝達し得るトルク(伝達トルク容量)を推定し、推定した伝達トルク容量を基に回生トルクを増加させることが考えられる。
なお、以下では、ロックアップクラッチ64の伝達トルク容量を単に「伝達トルク容量」とも略す。また、ロックアップクラッチ64の目標作動油圧を「ロックアップ指示圧」と呼ぶ。ロックアップ指示圧は、自動変速機70のギヤ段、および、トルクコンバータ60の出力軸(図示せず)の回転速度などに基づいて算出される。
ロックアップクラッチ64は、製造過程にて生じた誤差(機差ばらつき)を有し得る。あるロックアップクラッチ64の実際の伝達トルク容量が平均的な伝達トルク容量よりも有意に小さい場合、そのロックアップクラッチ64では、実際の伝達トルク容量と比べて過度に大きな伝達トルク容量を基に、伝達トルク容量よりも大きな回生トルクが要求され得る。回生トルクが伝達トルク容量を超過すると、ロックアップクラッチ64の摩擦係合要素の滑りが生じ、回生トルクに応じて得られる回生制動力が本来の回生制動力よりも小さくなる。その結果、減速要求中であるにも拘わらず車両1の減速度が一時的に小さくなる現象が生じる可能性がある。この現象を「減速度抜け」とも称する。減速度抜けが生じると、ドライバは減速が中断されたように感じ、違和感(不快感または不安感)を覚える場合がある。したがって、車両1の燃費向上のためロックアップクラッチ64の係合に先立ち回生トルクを増加させつつも、減速度抜けを抑制することが望ましい。
そこで、本実施の形態においては以下に説明するように、回生要求の発生後にロックアップクラッチ64の伝達トルク容量を推定し、その伝達トルク容量に一定程度の余裕(後述する安全率α)を持たせた値を上限として、モータジェネレータ30の回生トルクを増加させる構成を採用する。これにより、ロックアップクラッチ64の係合完了に先立ち回生トルクを増加させながらも減速度抜けを抑制してドライバの違和感を低減できる。
図2は、回生要求発生時における車両1の動作の一例を説明するためのタイムチャートである。図2および後述する図3において、横軸は経過時間を表す。縦軸は、上から順に、回転速度(タービン回転速度またはMG回転速度)と、ロックアップ指示圧と、トルク(伝達トルク容量または回生トルク)とを表す。
図2を参照して、初期時刻t10において、MG回転速度はタービン回転速度よりも低い。この例では簡単のため、タービン回転速度はその後も時間的に一定であるとする。また、ロックアップ指示圧は0である。伝達トルク容量および回生トルクは、いずれも0である。
時刻t11においてドライバがブレーキ操作を行うと、回生要求が発生する。そうすると、自動変速機70の変速終了(低速側のギヤ段への切替)と同時にロックアップクラッチ64による入力軸と出力軸との係合動作が開始される。そして、時刻t12でのロックアップクラッチ64の完全係合(ロックアップクラッチ64の係合が完了した状態)へ向けてロックアップ指示圧が上昇を始める。これに伴い、MG回転速度が上昇する。なお、タービン回転速度とMG回転速度との差が十分に小さくなった場合にロックアップクラッチ64の係合が完了した(完全係合)と判定できる。
本実施の形態においては回生要求発生時(時刻t11)から完全係合時(時刻t12)までの各時刻において、ECU100がロックアップ指示圧に基づきロックアップクラッチ64の伝達トルク容量を推定する。そして、ECU100は、伝達トルク容量に安全率αを乗じた値を回生トルクが上回らないようにPCU40を制御する。安全率αとは、伝達トルク容量にマージンを持たせるためのパラメータであり、0以上1未満の値として予め定められている(0≦α<1)。
このように、回生トルクを(伝達トルク容量×安全率α)以下に制限することで、回生トルクが伝達トルク容量を超過する状況が生じにくくなる。回生トルクが伝達トルク容量よりも小さい状態が確保されることで、回生トルクに由来する回生制動力が常時発生し、減速度抜けが防止される。よって、本実施の形態によれば、回生開始タイミング前出しによる車両1の燃費の向上と、減速度抜けの防止とを両立できる。
ただし、たとえ安全率αを設定したとしても回生トルクが伝達トルク容量を上回る可能性がある。詳細には、安全率αを過度に小さく設定すると(言い換えるとマージンを過度に大きく取ると)、回生トルクが増加しにくくなり、車両1の燃費向上効果が低下し得る。そのため、燃費向上を重視して安全率αを比較的大きく設定すると(マージンを小さくすると)、あるロックアップクラッチ64における伝達トルク容量の誤差(機差ばらつき)が相対的に大きい場合には、回生トルクが伝達トルク容量を上回る可能性がある。そこで、本実施の形態においては回生トルクの増加にさらに制限を課す。
図3は、回生要求発生時における車両1の動作の他の一例を説明するためのタイムチャートである。図3を参照して、タービン回転速度とMG回転速度との差を「回転速度差ΔN」と記載する。本実施の形態では、ECU100がロックアップクラッチ64の係合動作中に回転速度差ΔNを監視する。
時刻t21から時刻t22までの期間中、回転速度差ΔNは所定の基準値REF未満である。しかし、時刻t22において回転速度差ΔNが基準値REFに達し、その後、回転速度差ΔNが基準値REFよりも大きくなる。ECU100は、回転速度差ΔNが基準値REF以上になった場合、回生トルクの増加を抑制する。図3に示す例では、時刻t22からは回生トルクの増加が禁止され、回生トルクが一定に維持される。
回転速度差ΔNが基準値REF以上になった場合には、ロックアップクラッチ64の滑りが生じ、駆動輪90からの動力がモータジェネレータ30に適切に伝達されていない可能性がある。したがって、回転速度差ΔNが基準値REF以上になったことを検出した場合には回生トルクの増加を抑制することで、回生トルクが伝達トルク容量を超過する状況を、より確実に防止できる。つまり、回生トルクを、ロックアップクラッチ64が伝達可能な範囲内に、より確実に制限することが可能になる。回生トルクの制限により生じた車両制動力の不足分については油圧ブレーキによる回生制動力で補うことで、減速度抜けが防止される。
<回生制動制御フロー>
図4は、本実施の形態における回生制動制御を示すフローチャートである。図4を参照して、このフローチャートは、たとえば、ドライバ操作(ブレーキ操作など)に応じて減速要求が発生している場合に制御周期が経過する毎にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。このフローチャートに含まれる各ステップは、基本的にはECU100によるソフトウェア処理によって実現されるが、ECU100内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。以下、ステップを「S」と略す。
S1において、ECU100は、回生要求が発生しているかどうかを判定する。回生要求の発生の有無は、たとえば、バッテリ50のSOC(State Of Charge)および温度ならびにモータジェネレータ30の温度などに基づいて判定できる。より具体的には、ECU100は、バッテリ50のSOCが所定値以下であり、かつ、バッテリ50の温度が第1所定温度以下であり、かつ、モータジェネレータ30の温度が第2所定温度以下である場合に回生要求ありと判定し、そうでない場合(上記3つの条件のうちの1つでも不成立の場合)には回生要求なしと判定する。回生要求が発生していない場合(S1においてNO)には、ECU100は、処理をメインルーチンに戻す。
回生要求が発生している場合(S1においてYES)、ECU100は、ロックアップクラッチ64の係合が可能か否かを判定する(S2)。ロックアップクラッチ64の係合の可否は、たとえば、油圧回路83の異常検出の有無、および、油圧回路83の作動油の温度などに基づいて判定できる。より具体的には、ECU100は、油圧回路83に異常が発生しておらず、かつ、作動油の温度が所定温度以下である場合にロックアップクラッチ64の係合可能と判定し、そうでない場合(上記2つの条件のうちの一方でも不成立の場合)にはロックアップクラッチ64の係合不可と判定する。ロックアップクラッチ64の係合不可と判定した場合(S2においてNO)、ECU100は、処理をメインルーチンに戻す。
ロックアップクラッチ64の係合が可能であると判定した場合(S2においてYES)、ECU100は、ロックアップ指示圧に基づき、伝達トルク容量を推定する(S3)。たとえば、ロックアップ指示圧と伝達トルク容量との相関関係を規定したマップを用いることにより、ロックアップ指示圧から伝達トルク容量を推定できる。なお、上記マップには、一例として、ロックアップ指示圧の上昇とともに伝達トルク容量が単調増加するとの関係が規定されている。
S4において、ECU100は、回生トルクが、S3にて推定した伝達トルク容量に安全率αを乗算した値未満であるかどうかを判定する。
回生トルクが(伝達トルク容量×α)未満である場合(S4においてYES)、ECU100は、回生トルクがそのまま増加することを許可する(S5)。これに対し、回生トルクが(伝達トルク容量×α)以上である場合(S4においてNO)、ECU100は、(伝達トルク容量×α)未満に回生トルクを抑制する(S6)。たとえば、ECU100は、回生トルクを(伝達トルク容量×α)に一致させることができる。
S5またはS6の処理の実行後、ECU100は、タービン回転速度とMG回転速度との間の回転速度差ΔNが基準値REF以上であるかどうかを判定する(S7)。回転速度差ΔNが基準値REF以上である場合(S7においてYES)、ECU100は、回生トルクの増加を抑制する(S8)。たとえば、ECU100は、図3に示したように、回生トルクの増加を禁止し、回転速度差ΔNが基準値REFに達した時点での値に回生トルクを維持することができる。一方、回転速度差ΔNが基準値REF未満である場合(S7においてNO)、ECU100は、S8の処理をスキップして処理をメインルーチンに戻す。
以上のように、本実施の形態においては、回生トルクの増加開始タイミングをロックアップクラッチ64の係合が完了するタイミングよりも前にする「回生開始タイミング前出し」により、回生トルクの増加開始タイミングをロックアップクラッチ64の係合完了時とする場合と比べて、車両1の燃費を向上させることができる。さらに、回生トルクを(伝達トルク容量×安全率α)以下に制限することで、回生トルクが伝達トルク容量を超過しにくくなる。これにより、回生トルクに由来する回生制動力を常時発生させ、車両1における減速度抜けの発生を防止できる。したがって、本実施の形態によれば、車両1の燃費向上と減速度抜けの防止とを両立できる。
また、本実施の形態では、ロックアップクラッチ64の係合動作中に回転速度差ΔNを監視し、回転速度差ΔNが基準値REF以上になると、回生トルクの増加を抑制(たとえば禁止)する。これにより、回生トルクが伝達トルク容量を一層超過しにくくなるので、より確実に減速度抜けの発生を防止できる。
なお、本実施の形態では、伝達トルク容量と安全率αとを乗算する例を説明したが、伝達トルク容量にマージンを持たせる手法は、これに限定されるものではない。たとえば、伝達トルク容量よりも所定値だけ低い値をマージンを持たせた値としてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 エンジン、11 クランク軸、20 K0クラッチ、30 モータジェネレータ、31 回転軸、40 PCU、50 バッテリ、60 トルクコンバータ、61 ポンプインペラ、62 タービンランナ、63 ステータ、64 ロックアップクラッチ、70 自動変速機、71 入力軸、72 出力軸、81 電動オイルポンプ、82 機械式オイルポンプ、83 油圧回路、90 駆動輪、100 ECU、101 プロセッサ、102 メモリ。

Claims (2)

  1. ハイブリッド車両であって、
    エンジンおよびモータジェネレータを含む動力源と、
    前記モータジェネレータとの間で電力を授受する電力変換装置と、
    前記動力源に連結された入力軸と出力軸とを係合可能なロックアップクラッチを含むトルクコンバータと、
    前記出力軸に連結された変速機と、
    前記ロックアップクラッチおよび前記電力変換装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記ハイブリッド車両の減速時に前記ロックアップクラッチより前記入力軸と前記出力軸との係合が完了する前に、前記ロックアップクラッチの伝達トルク容量よりもマージンだけ低い値を上限として前記モータジェネレータの回生トルクが増加するように前記電力変換装置を制御する、ハイブリッド車両。
  2. 前記制御装置は、前記伝達トルク容量よりも前記マージンだけ低い値を上限とした前記回生トルクの増加中に、前記出力軸の回転速度と前記モータジェネレータの回転速度との間の差が基準値よりも大きくなると、前記差が前記基準値よりも小さい場合と比べて、前記回生トルクの増加を抑制する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
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