JP2021109454A - 車両の旋回制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各車輪のタイヤ力の発散を防止すると共に車両の旋回性能を最適に制御することができる車両の旋回制御装置を提供する。【解決手段】車両の旋回制御装置は、各車輪の制駆動トルクを独立に制御可能な制駆動源を有する車両の旋回特性を制御する。旋回制御装置は、ヨーモーメント指令値計算手段17と、アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪に要求する要求負荷率を計算する要求負荷率計算部20を有するトルク配分計算手段18とを備える。トルク配分計算手段18は、要求負荷率計算部20で計算された各車輪の要求負荷率と、各車輪が許容できる負荷率である許容負荷率との大小関係に応じて、アクセル・ブレーキ操作によるアクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、ヨーモーメント指令値計算手段17で計算された前記フィードバック制御後のトルク指令値Tsとの配分を制御する。【選択図】図3

Description

この発明は、車両の旋回制御装置に関し、ドライバのアクセル・ブレーキ操作とハンドル操作によって各車輪に要求される負荷率に応じて、各車輪に指令されるトルクを制御する技術に関する。
従来、ブレーキアシストを行う制動力制御装置が提案されている(特許文献1)。この制動力制御装置では、車両に生じている実際の横加速度の大きさ、操向輪(以下、転舵輪)に作用する横力の大きさ、ハンドルの操舵角、および転舵輪の摩擦円使用率のいずれか一つに応じて調整する第1ゲインと、ドライバのブレーキ操作による要求減速度の大きさに応じて調整する第2ゲインから目標減速度を算出して減速度を制御している。
特許第5453752号公報
特許文献1において、ハンドル操作によって転舵輪に掛かる横力または摩擦円使用率(以下、負荷率)とドライバのブレーキ操作とを監視している。しかし、負荷率と横力の関係からタイヤ力の余裕度を把握していないため、アクセル・ブレーキ操作に応じたトルク指令値、またはヨーモーメント制御によるトルク指令値を指令するとき、あとどれくらい前後力を付加することが許容されるのかが分からない。また、転舵輪の横力のみを監視した場合も同様に、後輪のタイヤ力の余裕度が分からず、どれくらいトルクを付加できるのかが分からず車両の旋回性能を最適に制御することができない。
この発明の目的は、各車輪のタイヤ力の発散を防止すると共に車両の旋回性能を最適に制御することができる車両の旋回制御装置を提供することである。
この発明の車両の旋回制御装置2は、各車輪3,8の制駆動トルクを独立に制御可能な制駆動源4を有する車両1の旋回特性を制御する車両の旋回制御装置であって、
車速と操舵角からヨーレート目標値を求めこのヨーレート目標値になるように、前記車両1に生じさせるヨーモーメントに相当する各車輪3,8のトルク指令値Tを計算する旋回性向上ヨーモーメント計算部17a、および前記ヨーレート目標値とヨーレート実測値の偏差に応じて前記トルク指令値Tをフィードバック制御する姿勢安定化ヨーモーメント計算部17bを有するヨーモーメント指令値計算手段17と、
アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪3,8に要求する要求負荷率を計算する要求負荷率計算部20を有するトルク配分計算手段18と、を備え、
このトルク配分計算手段18は、
前記要求負荷率計算部20で計算された各車輪3,8の要求負荷率と、各車輪3,8が許容できる負荷率である許容負荷率と、の大小関係に応じて、
前記アクセル・ブレーキ操作による制駆動トルクであるアクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記ヨーモーメント指令値計算手段17で計算された前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。
一般的にドライ路面の場合は、前記許容負荷率を負荷率の最大値として「1」と定義することが多いが、前記許容負荷率は、タイヤの特性およびシミュレーションまたは実車試験で得られた結果を基に決定してもよい。
この構成によると、要求負荷率計算部20は、アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪3,8に要求する要求負荷率を計算する。トルク配分計算手段18は、要求負荷率と許容負荷率との大小関係を判定する。トルク配分計算手段18は、前記大小関係に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。このように各車輪3,8に要求する要求負荷率と、実際に各車輪3,8が許容できる許容負荷率との大小関係に応じてトルク指令値をきめ細かく制御することで、各車輪3,8のタイヤ力の発散を防止すると共に車両の旋回性能を最適に制御することができる。
前記要求負荷率計算部20は、前記各車輪3,8の要求負荷率、およびこの要求負荷率における前後力と横力の比率を示す要求負荷率比を計算しており、前記トルク配分計算手段18は、前記各車輪3,8の要求負荷率と前記許容負荷率との大小関係および前記要求負荷率比の大きさに応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御してもよい。
この構成によると、アクセル・ブレーキ操作と操舵の大小関係が、前後力と横力の比率である要求負荷率比によって分かる。このため、各車輪3,8に指令するトルク指令値をさらにきめ細かく制御することができる。
前記トルク配分計算手段18は、前記要求負荷率が前記許容負荷率よりも小さいとき、前記前後力の要求負荷率比と前記横力の要求負荷率比の大小関係と前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御してもよい。ドライバの要求する要求負荷率が許容負荷率よりも小さい場合は、タイヤ力に余裕があるため、前後力と横力の要求負荷率比の関係からアクセル・ブレーキ操作に応じたアクセル・ブレーキトルク指令値Tabとヨーモーメント指令値のトルク指令値Tの配分が条件に応じて決められる。
前記トルク配分計算手段18は、前記要求負荷率が前記許容負荷率以上のとき、前記横力の要求負荷率比の大きさと前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御してもよい。ドライバの要求する要求負荷率が許容負荷率以上の場合は、タイヤ力に余裕がないため、例えば、横力の要求負荷率比の大きさから条件に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabをゼロ、ヨーモーメント指令値のトルク指令値Tに制限をかける。
前記トルク配分計算手段18は、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数計算部19を備え、前記許容負荷率は、推定された前記路面摩擦係数に応じて値が変わるものとしてもよい。この場合、タイヤ力にあとどのくらい余裕があるかをより精度良く判定することができ、より安全性に配慮した旋回制御装置を実現し得る。
この発明の車両の旋回制御装置は、各車輪の制駆動トルクを独立に制御可能な制駆動源を有する車両の旋回特性を制御する車両の旋回制御装置であって、車速と操舵角からヨーレート目標値を求めこのヨーレート目標値になるように、前記車両に生じさせるヨーモーメントに相当する各車輪のトルク指令値Tを計算する旋回性向上ヨーモーメント計算部、および前記ヨーレート目標値とヨーレート実測値の偏差に応じて前記トルク指令値Tをフィードバック制御する姿勢安定化ヨーモーメント計算部を有するヨーモーメント指令値計算手段と、アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪に要求する要求負荷率を計算する要求負荷率計算部を有するトルク配分計算手段と、を備え、このトルク配分計算手段は、前記要求負荷率計算部で計算された各車輪の要求負荷率と、各車輪が許容できる負荷率である許容負荷率と、の大小関係に応じて、前記アクセル・ブレーキ操作による制駆動トルクであるアクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記ヨーモーメント指令値計算手段で計算された前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。このため、各車輪のタイヤ力の発散を防止すると共に車両の旋回性能を最適に制御することができる。
この発明の実施形態に係る車両の旋回制御装置の概念構成を示すシステム構成図である。 同車両のインホイールモータ駆動装置の一例を概略示す断面図である。 同旋回制御装置の一部の具体例を示すブロック図である。 同旋回制御装置の要求負荷率と許容負荷率との大小関係等を示す図である。 同車両の各車輪にアクセル操作によるトルク指令値を入力している場合の制御例を示す図である。 同車両の各車輪にブレーキ操作によるトルク指令値を入力している場合の制御例を示す図である。
[第1の実施形態]
この発明の実施形態に係る車両の旋回制御装置を図1ないし図6と共に説明する。
図1は、実施形態に係る車両の旋回制御装置の概念構成を示すシステム構成図である。この実施形態では、旋回制御装置2を搭載した車両1として、四輪全てにインホイールモータ駆動装置IWMを備えた四輪独立駆動式の車両を例に説明する。この車両1は、左右の後輪となる車輪3および左右の前輪となる車輪8が、いずれも制駆動源となる電動機4で独立して駆動される。
<インホイールモータ駆動装置IWM>
図2に示すように、インホイールモータ駆動装置IWMは、車輪用軸受5と、前記電動機4と、この電動機4の回転出力を車輪用軸受5の回転輪となるハブ輪5aに減速して伝達する減速機6とを備え、ハブ輪5aに車輪のホイールが取付けられる。電動機4は、例えば、同期モータ等の交流モータであり、ステータ4aとロータ4bとを有する。このインホイールモータ駆動装置IWMは、車輪回転角速度を検出する車輪回転角速度センサ7を備えている。前記車輪回転角速度は、後述するECUを介して旋回制御装置に送られる。
<制御系について>
図1に示すように、車両には、電気制御ユニット(ECU)9、センサ類、旋回制御装置2、インバータトルク指令装置10およびインバータ装置11が搭載される。インバータ装置11は、各車輪3,8のインホイールモータ駆動装置IWMに対して複数(この例では4つ)設けられる。ECU9は、旋回制御装置2、各インバータ装置11およびセンサ類とコントロール・エリア・ネットワーク(略称CAN)等の車内通信網で接続されて通信を行っている。ECU9は、例えば、車両全般の統括制御および協調制御を行う機能と、アクセル・ブレーキ操作による制駆動トルクであるアクセル・ブレーキトルク指令値を生成する機能を有する。前記ECUは「VCU」とも称される。
前記センサ類は、アクセル・ブレーキセンサ12、車速センサ13、舵角センサ14、ヨーレートセンサ15、および加速度センサ16を含む。アクセル・ブレーキセンサ12は、図示外のアクセルペダルおよびブレーキペダルにそれぞれ設けられこれらの運転者による操作に応じた制駆動力指令を取得する。車速センサ13は、例えば、全地球測位システム(Global Positioning System:略称GPS)等から車速を取得する。舵角センサ14は、図示外のステアリングハンドル等の操舵角を取得する。ヨーレートセンサ15は、車両1に実際に生じているヨーレートであるヨーレート実測値を取得する。加速度センサ16は、車両1に実際に生じている加速度を取得する。各センサが出力したセンサ信号はECU9に入力され、ECU9は、後述する各計算手段で必票なセンサ信号を送っている。
旋回制御装置2は、車両1の旋回特性を制御する装置であり、例えば、マイクロコンピュータ等のコンピュータとこれに実行されるプログラム、並びに各種の電子回路等で構成される。旋回制御装置2は、ヨーモーメント指令値計算手段17と、トルク配分計算手段18とを備える。
<ヨーモーメント指令値計算手段17>
図3に示すように、ヨーモーメント指令値計算手段17は、旋回性向上ヨーモーメント計算部17aと姿勢安定化ヨーモーメント計算部17bとを有する。
旋回性向上ヨーモーメント計算部17aは、フィードフォワードのヨーモーメント計算部であり、ECU9から出力された少なくとも車速と操舵角からヨーレート目標値を求めこのヨーレート目標値になるように、車両に生じさせるヨーモーメントに相当する各車輪3,8のトルク指令値Tを計算して指令することで、車両の旋回性を向上させている。
姿勢安定化ヨーモーメント計算部17bは、フィードバックのヨーモーメント計算部であり、少なくとも前記ヨーレート目標値と前記ヨーレート実測値の偏差に応じて前記トルク指令値Tをフィードバック制御することで車両の挙動を安定化させている。
<トルク配分計算手段18>
トルク配分計算手段18は、路面摩擦係数計算部19と、要求負荷率計算部20と、トルク指令値計算部21とを有する。
路面摩擦係数計算部19は、ECU9から出力された横加速度実測値と、ヨーモーメント指令値計算手段17で計算した横加速度目標値から路面摩擦係数を推定する。具体的には、横加速度偏差が閾値Gy以下ならば路面摩擦係数μestを「1」とし、閾値Gyを超えたときは実横加速度Gyactから路面摩擦係数μestを計算する。すなわち横加速度目標値をGyref、横加速度実測値をGyact、閾値をGy、路面摩擦係数をμestとすると、以下の式(1),(2)のように路面摩擦係数を計算する。
|Gyref|−|Gyact|≦Gyならばμest=1 式(1)
|Gyref|−|Gyact|>Gyならばμest≧|Gyact| 式(2)
要求負荷率計算部20には、ECU9からアクセル・ブレーキ操作に応じて指令されるアクセル・ブレーキトルク指令値Tab、車速V、操舵角δ、車輪回転角速度ω、前後加速度実測値Gxact、横加速度実測値Gyact、路面摩擦係数計算部19から路面摩擦係数μest、ヨーモーメント指令値計算手段17から横滑り角目標値βrefとヨーレート目標値rrefが入力される。要求負荷率計算部20は、入力されたこれらの値から前後力、横力、輪荷重、要求負荷率であるドライバ要求負荷率、および要求負荷率比であるドライバ要求負荷率比を以下のように算出する。
<各車輪の前後力>
Figure 2021109454

但し、i=1:左前輪、i=2:右前輪、i=3:左後輪、i=4:右後輪を指す。
<各車輪の横力>
Figure 2021109454
<各車輪の輪荷重>
Figure 2021109454
<ドライバ要求負荷率>
Figure 2021109454

<ドライバ要求負荷率比>
Figure 2021109454
Figure 2021109454
トルク指令値計算部21には、ECU9からアクセル・ブレーキ操作に応じて指令されるアクセル・ブレーキトルク指令値Tab、ヨーモーメント指令値計算手段17からフィードバック制御後のトルク指令値T、要求負荷率計算部20からドライバ要求負荷率JD_iとドライバ要求負荷率比Jx_i、Jy_iと横力YD_iが入力される。
図4(a)に示すように、各車輪で許容される負荷率である許容負荷率Jmax_iに対しドライバ要求負荷率JD_iが小さい場合、トルク指令値計算部21(図3)は、ドライバ要求負荷率比Jx_iとJy_iの大小関係およびアクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、以下のようにトルク指令値を制御する。各条件におけるTcom_iはトルク指令値計算部21(図3)が出力する最終トルク指令値である。
[許容負荷率:Jmax_i>ドライバ要求負荷率:JD_iの場合]
条件(1)(ヨーモーメント指令値 優先)
Figure 2021109454
条件(2)(ブレーキ操作 優先)
Figure 2021109454
条件(3)(ヨーモーメント指令値 優先、アクセル操作によるトルク指令 禁止)
Figure 2021109454
条件(4)(ブレーキ操作 優先、ヨーモーメント指令値 制限)
Figure 2021109454
図4(b)に示すように、ドライバ要求負荷率JD_iが許容負荷率Jmax_i以上のとき、原則としてアクセル操作によるトルク指令値はゼロとする。また、横力のドライバ要求負荷率比Jy_iの大きさおよびアクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、以下のようにトルク指令値を制御する。
[許容負荷率:Jmax_i≦ドライバ要求負荷率:JD_iの場合]
条件(5)(全てのトルク指令値 禁止)
Figure 2021109454
条件(6)(ヨーモーメント指令値 優先)
Figure 2021109454
条件(7)(ブレーキ操作 優先、ブレーキ操作&ヨーモーメント指令値 制限)
Figure 2021109454
ここで、一般的にドライ路面の場合は、許容負荷率を負荷率の最大値として「1」と定義することが多いが、許容負荷率Jmax_iは、タイヤの特性およびシミュレーションまたは実車試験で得られた結果を基に決定してもよい。例えば、許容負荷率Jmax_iは、本実施形態で示した輪荷重と路面摩擦係数の乗算に対する前後力と横力の和の大きさだけで決定するのではなく、タイヤの仕様(幅、扁平、コンパウンドの性質、トレッド形状)、および実車試験で計測したタイヤ特性の実測値に応じて調整してもよい。
図3に示すように、トルク指令値計算部21において上記の条件に応じて決定した最終トルク指令値Tcomは、インバータトルク指令装置10に出力される。このインバータトルク指令装置10から、各車輪3,8のインバータ装置11にインバータトルク指令値を送る。各インバータ装置11は、インバータトルク指令値に従って、図示外のバッテリの直流電力を電動機4(図2)の駆動のための交流電力に変換する。
<トルク配分例>
図5は、四輪独立駆動車に対しドライバがアクセル操作に応じたトルク指令値を入力しているときに、旋回性を向上するようにヨーモーメント指令値によるトルク指令値が指令している状況を示している。四輪均等にアクセル操作に応じたトルク指令値を入力し、後輪よりも前輪の横力が大きい場合、各車輪の条件は以下のようになる。
左前輪:条件(6)、右前輪:条件(3)、左後輪:条件(6)、右後輪:条件(1)
図6は、四輪独立駆動車に対しドライバがブレーキ操作に応じたトルク指令値を入力しているときに、旋回性を向上するようにヨーモーメント指令値によるトルク指令値が指令している状況を示している。四輪均等にブレーキ操作に応じたトルク指令値を入力し、後輪よりも前輪の横力が大きい場合、各車輪の条件は以下のようになる。
左前輪:条件(7)、右前輪:条件(4)、左後輪:条件(7)、右後輪:条件(2)
<作用効果>
以上説明した旋回制御装置2によると、アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪3,8に要求する要求負荷率を計算する。トルク配分計算手段18は、要求負荷率と許容負荷率との大小関係を判定する。トルク配分計算手段18は、前記大小関係に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。このように各車輪3,8に要求する要求負荷率と、実際に各車輪3,8が許容できる許容負荷率との大小関係に応じてトルク指令値をきめ細かく制御することで、各車輪3,8のタイヤ力の発散を防止すると共に車両1の旋回性能を最適に制御することができる。
要求負荷率計算部20は、各車輪3,8の要求負荷率、およびこの要求負荷率における前後力と横力の比率を示す要求負荷率比を計算しており、トルク配分計算手段18は、各車輪3,8の要求負荷率と許容負荷率との大小関係および要求負荷率比の大きさに応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。この場合、アクセル・ブレーキ操作と操舵の大小関係が、前後力と横力の比率である要求負荷率比によって分かる。このため、各車輪3,8に指令するトルク指令値をさらにきめ細かく制御することができる。
トルク配分計算手段18は、要求負荷率が許容負荷率よりも小さいとき、前後力の要求負荷率比と横力の要求負荷率比の大小関係とアクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。ドライバの要求する要求負荷率が許容負荷率よりも小さい場合は、タイヤ力に余裕があるため、前後力と横力の要求負荷率比の関係からアクセル・ブレーキ操作に応じたアクセル・ブレーキトルク指令値Tabとヨーモーメント指令値のトルク指令値Tの配分が条件に応じて決められる。
トルク配分計算手段18は、要求負荷率が許容負荷率以上のとき、横力の要求負荷率比の大きさとアクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する。ドライバの要求する要求負荷率が許容負荷率以上の場合は、タイヤ力に余裕がないため、例えば、横力の要求負荷率比の大きさから条件に応じて、アクセル・ブレーキトルク指令値Tabをゼロ、ヨーモーメント指令値のトルク指令値Tに制限をかける。
<他の実施形態について>
車両の旋回制御装置を搭載可能な車両は、四輪独立駆動式の車両に限定されるものではない。例えば、左右の前輪を独立に駆動可能な制駆動源であるモータ駆動装置と、左右の後輪を独立に制動可能な制駆動源である電動ブレーキ装置とを備えた前輪駆動車両に、旋回制御装置を搭載してもよい。また、左右の後輪を独立に駆動可能な制駆動源であるモータ駆動装置と、左右の前輪を独立に制動可能な制駆動源である電動ブレーキ装置とを備えた後輪駆動車両に、旋回制御装置を搭載してもよい。前記電動ブレーキ装置は、電動モータの駆動力により、図示外のブレーキロータと摩擦材とを当接させて摩擦制動力を発生させる摩擦ブレーキ式の装置である。
実施形態では、駆動源としてインホイールモータ駆動装置IWMを搭載した車両を例に説明したが、駆動源である電動機を車体に設置したモータオンボード式の車両、駆動源である内燃機関を備えた車両でも実施可能である。いずれの車両においても、図示外のディファレンシャル、ドライブシャフト等を介して制駆動トルクを発生させ得る。
前記電動ブレーキ装置に代えて、油圧ブレーキ装置(図示せず)を適用することも可能である。前記油圧ブレーキ装置は、例えば、各車輪にそれぞれ設けられた摩擦ブレーキ式の油圧ブレーキと、各油圧ブレーキに独立に制動力を発生させる図示外のマスタシリンダ等を備える。
実施形態では、ドライバのアクセル・ブレーキ操作および操舵により各車輪の要求負荷率等を計算しているが、例えば自動運転車両のように車両の状態および各種センサ等の情報から、ドライバの操作に依ることなく自動的に要求負荷率等を計算することも可能である。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…車両、2…旋回制御装置、3,8…車輪、4…電動機(制駆動源)、17…ヨーモーメント指令値計算手段、17a…旋回性向上ヨーモーメント計算部、17b…姿勢安定化ヨーモーメント計算部、18…トルク配分計算手段、19…路面摩擦係数計算部、20…要求負荷率計算部

Claims (5)

  1. 各車輪の制駆動トルクを独立に制御可能な制駆動源を有する車両の旋回特性を制御する車両の旋回制御装置であって、
    車速と操舵角からヨーレート目標値を求めこのヨーレート目標値になるように、前記車両に生じさせるヨーモーメントに相当する各車輪のトルク指令値Tを計算する旋回性向上ヨーモーメント計算部、および前記ヨーレート目標値とヨーレート実測値の偏差に応じて前記トルク指令値Tをフィードバック制御する姿勢安定化ヨーモーメント計算部を有するヨーモーメント指令値計算手段と、
    アクセル・ブレーキ操作および操舵のいずれか一方または両方により各車輪に要求する要求負荷率を計算する要求負荷率計算部を有するトルク配分計算手段と、を備え、
    このトルク配分計算手段は、
    前記要求負荷率計算部で計算された各車輪の要求負荷率と、各車輪が許容できる負荷率である許容負荷率と、の大小関係に応じて、
    前記アクセル・ブレーキ操作による制駆動トルクであるアクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記ヨーモーメント指令値計算手段で計算された前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する車両の旋回制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の旋回制御装置において、前記要求負荷率計算部は、前記各車輪の要求負荷率、およびこの要求負荷率における前後力と横力の比率を示す要求負荷率比を計算しており、前記トルク配分計算手段は、前記各車輪の要求負荷率と前記許容負荷率との大小関係および前記要求負荷率比の大きさに応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する車両の旋回制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両の旋回制御装置において、前記トルク配分計算手段は、前記要求負荷率が前記許容負荷率よりも小さいとき、前記前後力の要求負荷率比と前記横力の要求負荷率比の大小関係と前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する車両の旋回制御装置。
  4. 請求項2に記載の車両の旋回制御装置において、前記トルク配分計算手段は、前記要求負荷率が前記許容負荷率以上のとき、前記横力の要求負荷率比の大きさと前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabの符号に応じて、前記アクセル・ブレーキトルク指令値Tabと、前記フィードバック制御後のトルク指令値Tとの配分を制御する車両の旋回制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両の旋回制御装置において、前記トルク配分計算手段は、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数計算部を備え、前記許容負荷率は、推定された前記路面摩擦係数に応じて値が変わる車両の旋回制御装置。
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