JP2021109267A - ロボットハンド - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながら、対象物の検出誤差に対してロバスト性の高い、ロボットハンドを提供する。【解決手段】ロボットハンドは、先端側から対象物を取り込んで挟み込む、可撓性のある複数のフィンガーと、対象物を挟み込む方向へ複数のフィンガーを駆動するアクチュエータとを備え、複数のフィンガーのそれぞれは、アクチュエータに駆動されて対象物を挟み込んだ場合に、撓みによって対象物が先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ロボットハンドに関する。
従来、ロボットハンドによる対象物の把持は、視覚センサを用いて対象物や治具の正確な三次元座標を検出することや、対象物の位置決めが正確に行われていることを前提としている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−97311号公報
これまでのロボットハンドの把持制御は、検出した三次元座標に誤差が含まれると、対象物の把持に失敗したり、把持後に対象物を落下させたりする場合があった。特に、小さな対象物を把持する場合には、そのような不具合が顕著である。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、簡単な構造でありながら、対象物の検出誤差に対してロバスト性の高い、ロボットハンドを提供するものである。
本発明の具体的態様におけるロボットハンドは、先端側から対象物を取り込んで挟み込む、可撓性のある複数のフィンガーと、対象物を挟み込む方向へ複数のフィンガーを駆動するアクチュエータとを備え、複数のフィンガーのそれぞれは、アクチュエータに駆動されて対象物を挟み込んだ場合に、撓みによって対象物が先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパを有する。
このような態様によれば、対象物の検出位置が実際の位置とずれていた場合でも、フィンガーの撓みを利用して対象物を先端側で取り込むことができ、また、フィンガーにそのような可撓性を持たせても、ストッパによって対象物が押し出されることを防ぐことができる。つまり、対象物をより確実に把持することができる。
上記の態様において、複数のフィンガーのそれぞれは、基端側より先端側の方が撓みやすいと良い。このように構成された複数のフィンガーによれば、撓みにくい基端側はオブジェクトからの反力で過度に反り返らず、撓みやすい先端側はオブジェクトの位置が多少ずれていても複数のフィンガーの内側空間へ当該オブジェクトを取り込みやすくなる。
また、上記の態様において、複数のフィンガーのそれぞれは、先端側の断面積が基端側の断面積以下となるように構成することができる。このように断面積を構成することにより、撓みやすさを簡単に調整することができる。
また、上記の態様において、ストッパは、複数のフィンガーのそれぞれの先端から対象物の挟み込み方向へ突出するフックとすることができる。ストッパとしてフックを採用すれば、把持対象物の性質(大きさや滑りやすさなど)に応じて、最適な形状や大きさに簡単に調整することができる。
あるいは、上記の態様において、ストッパは、複数のフィンガーのそれぞれの先端部に設けられた切欠きとしてもよい。摘まみ上げるように把持することが好ましい対象物であれば、その表面の凹凸に応じて設けた切欠きの方がより確実に把持することができる。
このとき、ストッパは、フックであっても切欠きであっても、複数のフィンガーのそれぞれに対して着脱可能に構成してもよい。着脱可能に構成すれば大きさや形状が異なるさまざまなストッパを準備することができるので、把持する対象物が予め想定されるのであれば、当該対象物に最適なストッパを選択して装着することができる。
また、上記の態様において複数のフィンガーのうち少なくともひとつのフィンガーの剛性が、他のフィンガーの剛性と異なるように構成しても良い。このように構成することにより、対象物を把持したときに、アクチュエータ側で制御をしなくても当該対象物を特定の方向に近づかないようにすることができる。あるいは、把持する対象物に重心の偏りがあっても、バランスよく把持することができる。
また、上記の態様において、複数のフィンガーは、対象物を把持した場合に、対象物の中心軸が複数のフィンガーから等距離の仮想軸に沿うように、可撓性のバランスが調整されていると良い。対象物を持ち上げたときに複数のフィンガーが均等に撓めば、ロボットハンドは、バランス良く対象物を把持することができる。
本発明により、簡単な構造でありながら、対象物の検出誤差に対してロバスト性の高い、ロボットハンドを提供することができる。
第1実施例のロボットハンドが対象物を把持する過程における第1の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第2の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第3の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第4の状態を示す図である。 第2実施例のロボットハンドが対象物を把持する過程における第1の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第2の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第3の状態を示す図である。 対象物を把持する過程における第4の状態を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。
本実施形態におけるロボットハンドは、可撓性を有する複数のフィンガーを備え、これらを開閉することにより対象物を掴み、把持する。複数のフィンガーで囲まれる空間内に対象物を取り込んで徐々に当該空間を狭めて対象物を掴もうとする場合に、対象物の実際の位置が事前に検出した検出位置と多少ずれていても、それぞれのフィンガーが撓みながら対象物に接触するので、バランスの釣り合うところで対象物が安定する。
フィンガーがそのまま把持力を高めて対象物を持ち上げようとすると、対象物はフィンガーの弾性力により先端側から押し出されてしまうが、ロボットハンドは、ストッパの作用によりこれを防いで把持を維持する。以下に2つの実施例を通じて、ロボットハンドの具体的な実施形態を説明する。
図1は、本実施形態における第1実施例のロボットハンド100が対象物であるオブジェクト910を把持する過程における第1の状態を示す図である。特に図1(a)は、正面から見た様子を示し、図1(b)は、側面から見た様子を示す。本実施例においては、ロボットハンド100が、円筒面を横にして床面に置かれている円柱のオブジェクト910を把持する様子を説明する。なお、本実施形態においては、把持対象物をオブジェクトと称する。
ロボットハンド100は、2本のフィンガー(第1フィンガー110および第2フィンガー120)と、アクチュエータ130と、ベース140を備える。第1フィンガー110および第2フィンガー120は、協働して、先端側からオブジェクトを取り込んで挟み込む機能を担う。第1フィンガー110および第2フィンガー120のそれぞれは、例えばステンレスの板材から形成され、可撓性を有する。具体的には、アクチュエータ130に駆動される基端側からオブジェクトを取り込む先端側へ向かって伸延する細長形状を成し、オブジェクトを挟み込んだ場合に長手方向に撓む。
図1(a)に示すように、第1フィンガー110および第2フィンガー120は、基端側から先端側へ向かって互いの距離が大きくなるように湾曲している。このような湾曲により、先端側からオブジェクトを取り込みやすくなっている。また、第1フィンガー110および第2フィンガー120のそれぞれは、基端側より先端側の方が撓みやすいように加工されている。具体的には、図1(b)に示すように、基端側から先端側へ向かって幅が徐々に狭くなっている。すなわち、床面に対して水平に切断した場合には、基端側の断面積より先端側の断面積が小さい。なお、徐々に狭くする場合に限らず、先端側の幅を基端側の幅以下とすればよく、もしくは、先端側の断面積を基端側の断面積以下とすれば良い。また、基端側より先端側を撓みやすくする手法は、素材の形状を異ならせる他に、素材の硬度や塗装の厚みを段階的に変化させても良い。このように先端側を撓みやすくすることにより、以下に説明する把持過程において、撓みにくい基端側はオブジェクトからの反力で過度に反り返らず、撓みやすい先端側はオブジェクトの位置が多少ずれていても両フィンガーの内側へ当該オブジェクトを取り込みやすくなる。
アクチュエータ130は、例えば回転モータとギア列によって構成され、オブジェクトを掴むときには挟み込む方向へ、オブジェクトを放すときには反対方向へ、第1フィンガー110および第2フィンガー120を駆動する。具体的には、アクチュエータ130は、第1フィンガー110および第2フィンガー120のそれぞれの基端部に回転力を与え、それぞれの先端部が開いたり閉じたりするように第1フィンガー110および第2フィンガー120を一定範囲の角度で回動させる。なお、図1(a)に示すように、オブジェクトを先端側から取り込む段階では、アクチュエータ130は、第1フィンガー110および第2フィンガー120を互いに開く方向(点線で示す矢印方向)へ駆動する。
ベース140は、アクチュエータ130と、第1フィンガー110および第2フィンガー120の基端部を収容する筐体である。また、ロボットアーム200の先端部にロボットハンド100を装着するための装着部としての機能を担う。装着部は、ロボットハンド100を、機械的かつ電気的にロボットアーム200に接続する。アクチュエータ130は、ロボットアーム200側から制御信号を受け取り、また、駆動電力を供給される。ロボットアーム200は、装着されたロボットハンド100を、稼働範囲内で任意の位置および姿勢に移動させる。
第1フィンガー110は、先端部に第1フック111を有する。同様に、第2フィンガー120は、先端部に第2フック121を有する。第1フック111および第2フック121は、第1フィンガー110および第2フィンガー120がアクチュエータ130に駆動されてオブジェクトを挟み込んだ場合に、その撓みによってオブジェクトが先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパとして機能する。それぞれのフックは、フィンガーの先端部からオブジェクトの挟み込み方向(内側方向)に向けて突出するように設けられている。
第1フック111は、例えば樹脂で成形され、第1フィンガー110の先端部に嵌合して装着される。第1フック111は、交換可能であっても良く、例えばオブジェクトの素材に応じて取り換えても良い。また、第1フック111は、第1フィンガー110と一体的に形成されても良い。例えば、第1フィンガー110の先端部を折り曲げることによって第1フック111を形成しても良い。同様に、第2フック121は、例えば樹脂で成形され、第2フィンガー120の先端部に嵌合して装着される。第2フック121は、交換可能であっても良く、例えばオブジェクトの素材に応じて取り換えても良い。また、第2フック121は、第2フィンガー120と一体的に形成されても良い。例えば、第2フィンガー120の先端部を折り曲げることによって第2フック121を形成しても良い。なお、第1フック111と第2フック121の構成は、後述する対称性の観点から、同一であることが好ましい。
図2は、オブジェクト910を把持する過程における第2の状態を示す図である。図示するように、ロボットアーム200が床面方向へ移動されると、ロボットハンド100の第1フィンガー110および第2フィンガー120は、床面と接触し、オブジェクト910を先端側に取り込んだ状態になる。なお、ロボットアーム200のこのような一連の移動制御は、ロボットハンド100を観察する不図示のカメラが撮影した映像に基づいて実行される。ロボットハンド100は、オブジェクト910を先端側に取り込んだ状態になったら、第1フィンガー110および第2フィンガー120を閉じ方向(点線で示す矢印方向)へ駆動する。
図3は、オブジェクト910を把持する過程における第3の状態を示す図である。図2の状態から更に点線で示す矢印方向へ両フィンガーが駆動されると、両フィンガーはオブジェクト910に接触する。さらに駆動されると、両フィンガーは撓み、その弾性力が把持力としてオブジェクト910へ伝達する。このときの把持力の一部は、オブジェクト910を先端側(白抜き矢印の方向)へ押し出す力として作用する。
なお、オブジェクト910が予め検出された位置に対してずれた位置に存在していても、両フィンガーの弾性力により、オブジェクト910は、両フィンガーのバランス位置に整合する。すなわち、ロボットハンド100は、把持対象物であるオブジェクトの実際の位置が検出した位置と多少ずれていても、フィンガーの弾性力によりオブジェクトに自己整合が働くので、オブジェクトを確実に把持することができる。
両フィンガーが若干撓んでオブジェクト910へ把持力を伝達する状態になったら、ロボットアーム200は、ロボットハンド100を持ち上げる。なお、ロボットアーム200がロボットハンド100の持ち上げを開始するタイミングは、上述のカメラ映像から両フィンガーの撓みが検出されたタイミングとすることができる。また、両フィンガーに貼着された歪みゲージの出力や、アクチュエータ130の出力トルクの変化を観察することにより、当該タイミングを判断しても良い。
図4は、オブジェクト910を把持する過程における第4の状態を示す図である。図3の状態からロボットハンド100がロボットアーム200によって持ち上げられると、オブジェクト910は両フィンガーの弾性力により先端側へ押し出されるが、第1フック111および第2フック121が、オブジェクト910の落下を防ぎ、オブジェクト910の把持を維持する。すなわち、ロボットハンド100は、第1フィンガー110および第2フィンガー120の腹がオブジェクト910を押し出そうとする力と、第1フック111および第2フック121がオブジェクト910を押し留めようとする力とが釣り合うことにより、オブジェクト910の把持を実現している。
なお、第1フィンガー110および第2フィンガー120は、オブジェクトを把持した場合に、オブジェクトの中心軸が第1フィンガー110および第2フィンガー120からの等距離の仮想軸に沿うように、可撓性のバランスが調整されていることが望ましい。図4の例では、オブジェクト910の中心軸(この場合、正面視においてオブジェクト910の重心を通る鉛直軸)が一点鎖線であり、第1フィンガー110および第2フィンガー120からの正面視における等距離の仮想軸も一点鎖線である。すなわち、オブジェクトを持ち上げたときに両フィンガーが均等に撓めば、ロボットハンド100は、バランス良くオブジェクトを把持することができる。第1フィンガー110および第2フィンガー120は、同一形状、同一素材の場合には、互いに閉じたときにオブジェクト910の中心軸上で交わるように調整される。
図5は、本実施形態における第2実施例のロボットハンド300が対象物であるオブジェクト920を把持する過程における第1の状態を示す図である。本実施例においては、ロボットハンド300が、床面に置かれている直方体のオブジェクト920を把持する様子を説明する。
ロボットハンド300は、2本のフィンガー(第1フィンガー310および第2フィンガー320)と、アクチュエータ330と、ベース340を備える。第1フィンガー310および第2フィンガー320は、協働して、先端側からオブジェクトを取り込んで挟み込む機能を担う。第1フィンガー310および第2フィンガー320のそれぞれは、例えばステンレスの板材から形成され、可撓性を有する。具体的には、アクチュエータ330に駆動される基端側からオブジェクトを取り込む先端側へ向かって伸延する細長形状を成し、オブジェクトを挟み込んだ場合に長手方向に撓む。また、第1フィンガー310および第2フィンガー320のそれぞれは、基端側より先端側の方が撓みやすいように加工されている。
アクチュエータ330は、例えば回転モータとギア列によって構成され、オブジェクトを掴むときには挟み込む方向へ、オブジェクトを放すときには反対方向へ、第1フィンガー310および第2フィンガー320を駆動する。具体的には、アクチュエータ330は、第1フィンガー310および第2フィンガー320のそれぞれの基端部に並進力を与え、それぞれの先端部が開いたり閉じたりするように第1フィンガー310および第2フィンガー320を一定範囲で水平移動させる。なお、図示するように、オブジェクトを先端側から取り込む段階では、アクチュエータ330は、第1フィンガー310および第2フィンガー320を互いに開く方向(点線で示す矢印方向)へ駆動する。
ベース340は、アクチュエータ330と、第1フィンガー310および第2フィンガー320の基端部を収容する筐体である。また、ロボットアーム200の先端部にロボットハンド100を装着するための装着部としての機能を担う。装着部は、ロボットハンド300を、機械的かつ電気的にロボットアーム200に接続する。アクチュエータ330は、ロボットアーム200側から制御信号を受け取り、また、駆動電力を供給される。ロボットアーム200は、装着されたロボットハンド300を、稼働範囲内で任意の位置および姿勢に移動させる。
第1フィンガー310は、先端部に第1切欠き311を有する。同様に、第2フィンガー320は、先端部に第2切欠き321を有する。第1切欠き311および第2切欠き321は、第1フィンガー310および第2フィンガー320がアクチュエータ330に駆動されてオブジェクトを挟み込んだ場合に、その撓みによってオブジェクトが先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパとして機能する。それぞれの切欠きは、フィンガーの先端部にオブジェクトの挟み込み方向とは逆方向(外側方向)へ窪むように設けられている。
上記のように切欠き部分がフィンガーと一体的に構成される場合に限らず、両フィンガーの先端部は、切欠き部分を含めて交換可能であっても良い。交換可能であれば、把持しようとするオブジェクトの形状に適した切欠き形状を有する先端部を装着することができる。また、オブジェクトの素材に応じて、硬度の適した素材で形成された先端部を装着するようにしても良い。
図6は、オブジェクト920を把持する過程における第2の状態を示す図である。図示するように、ロボットアーム200が床面方向へ移動されると、ロボットハンド300の第1フィンガー310および第2フィンガー320は、床面に接近し、オブジェクト920を先端側に取り込んだ状態になる。なお、ロボットアーム200のこのような一連の移動制御は、ロボットハンド300を観察する不図示のカメラが撮影した映像に基づいて実行される。ロボットハンド300は、オブジェクト920を先端側に取り込んだ状態になったら、第1フィンガー310および第2フィンガー320を閉じ方向(点線で示す矢印方向)へ駆動する。
図7は、オブジェクト920を把持する過程における第3の状態を示す図である。図6の状態から更に点線で示す矢印方向へ両フィンガーが駆動されると、両フィンガーはオブジェクト930に接触する。さらに駆動されると、両フィンガーは撓み、その弾性力が把持力としてオブジェクト920へ伝達する。このときの把持力の一部は、オブジェクト920を先端側(白抜き矢印の方向)へ押し出す力として作用する。
なお、オブジェクト920が予め検出された位置に対してずれた位置に存在していても、両フィンガーの弾性力により、オブジェクト920は、両フィンガーのバランス位置に整合する。すなわち、ロボットハンド300は、把持対象物であるオブジェクトの実際の位置が検出した位置と多少ずれていても、フィンガーの弾性力によりオブジェクトに自己整合が働くので、オブジェクトを確実に把持することができる。
両フィンガーが若干撓んでオブジェクト920へ把持力を伝達する状態になったら、ロボットアーム200は、ロボットハンド300を持ち上げる。なお、ロボットアーム200がロボットハンド300の持ち上げを開始するタイミングは、上述のカメラ映像から両フィンガーの撓みが検出されたタイミングとすることができる。また、両フィンガーに貼着された歪みゲージの出力や、アクチュエータ330の出力トルクの変化を観察することにより、当該タイミングを判断しても良い。
図8は、オブジェクト920を把持する過程における第4の状態を示す図である。図7の状態からロボットハンド300がロボットアーム200によって持ち上げられると、オブジェクト920は両フィンガーの弾性力により先端側へ押し出されるが、第1切欠き311および第2切欠き321が、オブジェクト920の角部を捉えて落下を防ぎ、オブジェクト920の把持を維持する。すなわち、ロボットハンド300は、第1フィンガー310および第2フィンガー320の弾性力を第1切欠き311および第2切欠き321に作用させて、オブジェクト920をつまみ上げるように把持する。
なお、第1フィンガー310および第2フィンガー320は、オブジェクトを把持した場合に、オブジェクトの中心軸が第1フィンガー310および第2フィンガー320からの等距離の仮想軸に沿うように、可撓性のバランスが調整されていることが望ましい。図8の例では、オブジェクト920の中心軸(この場合、正面視においてオブジェクト920の重心を通る鉛直軸)が一点鎖線であり、第1フィンガー310および第2フィンガー320からの正面視における等距離の仮想軸も一点鎖線である。すなわち、オブジェクトを持ち上げたときに両フィンガーが均等に撓めば、ロボットハンド300は、バランス良くオブジェクトを把持することができる。第1フィンガー310および第2フィンガー320は、同一形状、同一素材の場合には、互いに閉じたときにオブジェクト920の中心軸上で交わるように調整される。
以上、2つの実施例を通じて本実施形態に係るロボットハンドを説明したが、オブジェクトは上記の円柱や直方体に限らず、より複雑な形状の立体物であっても構わない。オブジェクトの形状、大きさ、重さに応じて、把持に適切なストッパに交換したり、フィンガーの長いロボットハンド、強力な駆動力を発揮するアクチュエータを備えるロボットハンドを選択したりすれば良い。もちろんフィンガーに対して異なる形状のフックを採用したり、くぼみ形状の異なる切欠きを設けたりしても良い。また、上記の実施例では2本のフィンガーを備えるロボットハンドを説明したが、フィンガーの本数は、3本以上であっても構わない。3本以上のフィンガーを採用する場合には、オブジェクトを取り込む空間に対してそれぞれのフィンガーを円環状に配列すると良い。
また、複数のフィンガーのうち少なくともひとつのフィンガーの剛性が、他のフィンガーの剛性と異なるように構成しても良い。例えば、対象物を把持して持ち上げた場合に、当該対象物が近くに存在する障害物に近づかないよう、その障害物側に位置するフィンガーの剛性を大きくすると良い。このようにフィンガー間の剛性を異ならせると、複雑な制御をアクチュエータ側で行わなくても良い。また、把持する対象物に重心の偏りがあっても、その偏りに合わせてフィンガー間の剛性を調整しておけば、バランスよく把持することができる。なお、フィンガーの基端側をベースに取り付ける角度を調整することにより、フィンガー間の撓み具合を調整してもよい。
また、オブジェクトを把持する方向は、上記の実施例のように鉛直方向に限らず、例えば棚に置かれたオブジェクトを把持する場合には、水平方向から把持動作を行っても良い。また、オブジェクトの形状を認識して把持しやすり方向を探索し、当該方向からフィンガーの先端部を接近させるように把持動作を行っても良い。
ここで、以上説明したロボットハンドの主要な構成について纏めておく。
[付記1]
先端側から対象物(910、920)を取り込んで挟み込む、可撓性のある複数のフィンガー(110、120、310、320)と、
前記対象物を挟み込む方向へ前記複数のフィンガーを駆動するアクチュエータ(130、330)と
を備え、
前記複数のフィンガーのそれぞれは、前記アクチュエータに駆動されて前記対象物を挟み込んだ場合に、撓みによって前記対象物が先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパ(111、121、311、321)を有するロボットハンド(100、300)。
[付記2]
前記複数のフィンガー(110、120、310、320)のそれぞれは、基端側より先端側の方が撓みやすい付記1に記載のロボットハンド(100、300)。
[付記3]
前記複数のフィンガー(110、120、310、320)のそれぞれは、先端側の断面積が基端側の断面積以下である付記2に記載のロボットハンド(100、300)。
[付記4]
前記ストッパは、前記複数のフィンガー(110、120)のそれぞれの先端から前記対象物の挟み込み方向へ突出するフック(111、121)である付記1から3のいずれか1項に記載のロボットハンド(100)。
[付記5]
前記ストッパは、前記複数のフィンガー(310、320)のそれぞれの先端部に設けられた切欠き(311、321)である付記1から3のいずれか1項に記載のロボットハンド(300)。
[付記6]
前記ストッパ(111、121、311、321)は、前記複数のフィンガー(110、120、310、320)のそれぞれに対して着脱可能である付記1から5のいずれか1項に記載のロボットハンド(100、300)。
[付記7]
前記複数のフィンガー(110、120、310、320)のうち少なくともひとつのフィンガーの剛性が、他のフィンガーの剛性と異なる付記1から6のいずれか1項に記載のロボットハンド。
[付記8]
前記複数のフィンガー(110、120、310、320)は、前記対象物を把持した場合に、前記対象物の中心軸が前記複数のフィンガーから等距離の仮想軸に沿うように、可撓性のバランスが調整されている付記1から7のいずれか1項に記載のロボットハンド(100、300)。
100、300 ロボットハンド、110、310 第1フィンガー、120、320 第2フィンガー、111 第1フック、121 第2フック、311 第1切欠き、321 第2切欠き、130、330 アクチュエータ、140、340 ベース、200 ロボットアーム、910、920 オブジェクト

Claims (8)

  1. 先端側から対象物を取り込んで挟み込む、可撓性のある複数のフィンガーと、
    前記対象物を挟み込む方向へ前記複数のフィンガーを駆動するアクチュエータと
    を備え、
    前記複数のフィンガーのそれぞれは、前記アクチュエータに駆動されて前記対象物を挟み込んだ場合に、撓みによって前記対象物が先端側へ押し出されることを防いで把持を維持するストッパを有するロボットハンド。
  2. 前記複数のフィンガーのそれぞれは、基端側より先端側の方が撓みやすい請求項1に記載のロボットハンド。
  3. 前記複数のフィンガーのそれぞれは、先端側の断面積が基端側の断面積以下である請求項2に記載のロボットハンド。
  4. 前記ストッパは、前記複数のフィンガーのそれぞれの先端から前記対象物の挟み込み方向へ突出するフックである請求項1から3のいずれか1項に記載のロボットハンド。
  5. 前記ストッパは、前記複数のフィンガーのそれぞれの先端部に設けられた切欠きである請求項1から3のいずれか1項に記載のロボットハンド。
  6. 前記ストッパは、前記複数のフィンガーのそれぞれに対して着脱可能である請求項1から5のいずれか1項に記載のロボットハンド。
  7. 前記複数のフィンガーのうち少なくともひとつのフィンガーの剛性が、他のフィンガーの剛性と異なる請求項1から6のいずれか1項に記載のロボットハンド。
  8. 前記複数のフィンガーは、前記対象物を把持した場合に、前記対象物の中心軸が前記複数のフィンガーから等距離の仮想軸に沿うように、可撓性のバランスが調整されている請求項1から7のいずれか1項に記載のロボットハンド。
JP2020001517A 2020-01-08 2020-01-08 ロボットハンド Active JP7360623B2 (ja)

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