JP2021109217A - 熱間プレス成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製品形状の稜線R部に隣接するフランジ面を有する成形品を熱間プレス成形するに際し、フランジ面を安定的に低強度化すること。【解決手段】 熱間プレス成形方法であって、上型11は稜線R部の終点fから始まってフランジ面22を含む範囲に渡る鋼板20との間に面間隙δ1を設定し、下型12は稜線R部の始点sから始まって該稜線R部及びフランジ面22を含む範囲に渡る鋼板20との間に面間隙δ2を設定するもの。【選択図】 図1
Description
本発明は熱間プレス成形方法に関する。
従来、加熱された鋼板を所望形状の成形品にプレス成形する熱間プレス(ホットスタンプ)成形方法は、金型を用いて鋼板を成形すると同時に焼き入れを行ない、高強度でありながら形状凍結性に優れた成形品を得ることができる。
特許文献1に記載の熱間プレス成形方法は、上型と下型に製品の形状付与に寄与しない凸部と凹部を設け、高温の鋼板に接触する凸部は該鋼板の冷却速度を大きくし、鋼板と基本的に非接触となる凹部は該鋼板の冷却速度を小さくするものとしている。これによって、上型と下型による成形時の鋼板の冷却速度を様々に制御し、鋼板の部位によって機械的特性が異なる成形品を製造し得るとしている。
従来の熱間プレス成形方法による成形品が製品形状の稜線R部を有するとともに、この稜線R部の終点に続いて該稜線R部に隣接するフランジ面を有するものとするとき、高強度に起因するフランジ面のスポット接合品質の確保や製品トリム後の遅れ破壊等の対策として、フランジ面の低強度化が望まれる。
この場合、上型と下型が鋼板の上記フランジ面との間に図5に示す如くの面間隙を設定するにより、上型と下型の上記フランジ面に対応する範囲を鋼板と非接触とし、フランジ面の冷却速度を小さくしてその低強度化を図ることが考えられる。図5において鋼板の上型と下型に接触する部位は焼入れ部となり、非接触となる部位は焼分け部となる。
しかしながら、本発明者の実験において、上型と下型の上記フランジ面に対応する範囲だけを上述の如くに鋼板と非接触とし、フランジ面の低強度化を図るとき、フランジ面における稜線R部寄りの20mm以上に渡る広い範囲が高強度から低強度への強度変化範囲になった(フランジ面の例えば幅15mmをなす範囲をこえてしまう)。即ち、フランジ面の強度が広い範囲に渡って下がりきらない不安定な状態になることを認めた。
本発明の課題は、製品形状の稜線R部に隣接するフランジ面を有する成形品を熱間プレス成形するに際し、フランジ面を安定的に低強度化することにある。
請求項1に係る発明は、加熱された鋼板を上型と下型とによって所望形状の成形品にプレス成形し、この成形品が製品形状の稜線R部を有するとともに、この稜線R部の終点に続いて該稜線R部に隣接するフランジ面を有するものとする熱間プレス成形方法であって、上型は稜線R部の終点から始まってフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定し、下型は稜線R部の始点から始まって該稜線R部及びフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定するようにしたものである。
上型は稜線R部の終点から始まってフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定し、下型は稜線R部の始点から始まって該稜線R部及びフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定するものとした。これにより、鋼板のフランジ面の強度が高強度側から安定した低強度に変化する強度変化範囲を短縮でき、フランジ面を安定的に低強度化することができた。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱間プレス成形方法の実施状態を示した模式説明図である。
本発明の実施に用いることのできる熱間プレス成形金型10は、相対移動可能に対向して配置される上型(第1型)11と下型(第2型)12とからなり、上型11の第1成形面11Aと下型12の第2成形面12Aとによって、加熱された鋼板20を所望形状の成形品21にプレス成形する。
金型10の上型11と下型12によってプレス成形された成形品21は、製品形状の一部を構成する稜線R部(R状の稜線)を有する。成形品21は、稜線R部の始点sと終点fを定め、この稜線R部の終点fに続いて該稜線R部に隣接する製品外周にフランジ面22を有するものとされる。
金型10の上型11と下型12は、鋼板20との間に下記(1)、(2)の面間隙を設定するものとされる。面間隙の量は、鋼板20の板厚によって変化するが、1.5mm以上(本実施形態では2mm)を設定する。
(1)上型11は、稜線R部の成形が必要のため、稜線R部の終点fから始まってフランジ面22を含む範囲に渡り、鋼板20との間に面間隙δ1(本実施形態では2mm)を設定する。
(2)下型12は、稜線R部の成形に寄与しないため、稜線R部の始点sから始まって該稜線R部及びフランジ面22を含む範囲に渡り、鋼板20との間に面間隙δ2(本実施形態では2mm)を設定する。
上型11と下型12が鋼板20に対してなす面間隙δ1、δ2の開始位置を上述(1)、(2)の如くに設定したことにより、成形品21において製品形状を構成する稜線R部の終点fまでの範囲に高強度部位を確保しながら、該稜線R部の終点fから始まるフランジ面22に低強度部位を確保できた。これにより、フランジ面22の強度が高強度(1480MPa)の側から低強度(自然冷却強度800乃至900MPa)に変化する強度変化距離を例えば0乃至5mmに短縮できた。
従って、フランジ面22(例えば図1に示した稜線R部の終点fから製品端eまでのフランジ幅wを、w=15mmとする)の安定的な低強度化を図り、当該フランジ面22に安定した品質を得ることができ、下記(a)、(b)の効果を得ることができる。
(a)フランジ面22の強度が1000MPa以下になることで、スポット接合品質を確保し、製品トリム後の遅れ破壊の不具合を解消できる。
(b)熱間プレス部品の製品トリムを高コストのレーザー切断から型抜きに変更できる。
以下、本発明をBピラーR/F(リンフォース)の外周フランジ面に適用した例を示す。図2に示したBピラーR/Fの成形品において、A−A線で示した断面Aを代表断面としてこれを図3に示す。図3において、断面Aの1、7はフランジ面の部位を示し、2、6は稜線R部を示し、3、5はカベ部を示し、4は天板部を示す。
上記成形品における断面Aの上記各部1乃至7に定めた各5mmピッチをなす各測定点(例えばフランジ面1において5mmピッチをなす1−iv、1−iii、1−ii、1−i等)で測定された強度(MPa)分布及び硬度(HV)分布を図4に示す。図4において、「絞」は上型11と下型12を用いた本発明による熱間プレスが施された成形品における測定値を示し、「即入れ」は上型11と下型12を用いた本発明による熱間プレス後に直ちにリストライクが施された成形品における測定値を示し、「冷却」は上型11と下型12を用いた本発明による熱間プレス後に一定の冷却期間をおいてからリストライクが施された成形品における測定値を示している。
図4によれば、「絞」「即入れ」「冷却」のいずれにおいても、本発明の熱間プレスにより、フランジ面に隣接する製品形状の稜線R部2、6の各測定点では、高強度(1470MPa)をなし、稜線R部の終点fから5mmの距離を介するフランジ面の測定点1−ii、7−iiでは、低強度(自然冷却強度800乃至900MPa)を示している。
尚、上型11と下型12を用いた本発明による熱間プレス後に施される上述の「即入れ」又は「冷却」等のリストライクは、それらの上型11と下型12と同一型形状をなし、かつ前述の面間隙δ1、δ2を形成することのない上型と下型により、当該熱間プレスされた成形品を再成形するものである。このリストライクによれば、面間隙δ1、δ2を形成した上型11と下型12により熱間プレスされた成形品の成形安定性を一層向上するとともに、当該成形品の型抜きによる製品トリムを併せ実施可能にする。
本発明によれば、製品形状の稜線R部に隣接するフランジ面を有する成形品を熱間プレス成形するに際し、フランジ面を安定的に低強度化することができる。
10 金型
11 上型
12 下型
20 鋼板
21 成形品
22 フランジ面
R 稜線R部
s 始点
f 終点
δ1、δ2 面間隙
11 上型
12 下型
20 鋼板
21 成形品
22 フランジ面
R 稜線R部
s 始点
f 終点
δ1、δ2 面間隙
Claims (1)
- 加熱された鋼板を上型と下型とによって所望形状の成形品にプレス成形し、この成形品が製品形状の稜線R部を有するとともに、この稜線R部の終点に続いて該稜線R部に隣接するフランジ面を有するものとする熱間プレス成形方法であって、
上型は稜線R部の終点から始まってフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定し、
下型は稜線R部の始点から始まって該稜線R部及びフランジ面を含む範囲に渡る鋼板との間に面間隙を設定する熱間プレス成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020004091A JP2021109217A (ja) | 2020-01-15 | 2020-01-15 | 熱間プレス成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020004091A JP2021109217A (ja) | 2020-01-15 | 2020-01-15 | 熱間プレス成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021109217A true JP2021109217A (ja) | 2021-08-02 |
Family
ID=77058722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020004091A Pending JP2021109217A (ja) | 2020-01-15 | 2020-01-15 | 熱間プレス成形方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2021109217A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022025205A (ja) * | 2020-07-29 | 2022-02-10 | Jfeスチール株式会社 | プレス成形方法及びプレス成形金型 |
-
2020
- 2020-01-15 JP JP2020004091A patent/JP2021109217A/ja active Pending
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JP2022025205A (ja) * | 2020-07-29 | 2022-02-10 | Jfeスチール株式会社 | プレス成形方法及びプレス成形金型 |
JP7156343B2 (ja) | 2020-07-29 | 2022-10-19 | Jfeスチール株式会社 | プレス成形方法及びプレス成形金型 |
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