以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
また、以下の実施の形態では、髪ケア装置として、ヘアドライヤ(加熱送風装置)を例示する。
(実施の形態1)
本実施の形態1にかかるヘアドライヤ1は、使用者が手で握る部分としての把持部1aと、把持部1aと交差する方向に結合された本体部1bとを備えている。そして、使用時には把持部1aと本体部1bとで略T字状あるいは略L字状(本実施の形態1では略T字状)の外観を呈するように折り畳み可能に構成されている。
把持部1aの突出端部からは、電源コード2が引き出されている。また、把持部1aは、本体部1b側の根元部1cと先端部1dとに分割されており、これら根元部1cと先端部1dとが、連結部1eを介して回動可能に連結されている。なお、先端部1dは、本体部1bに沿う位置まで折り畳むことができるようになっている。
ヘアドライヤ1の外壁をなす(外郭を構成する)ハウジング3は、複数の分割体を継ぎ合わせて構成されている。ハウジング3の内部には空洞が形成されており、この空洞内に、各種電気部品が収容されている。
本体部1bの内部には、その長手方向(図3の左右方向)の一方側(右側)の入口開口(吸入口)4aから出口開口(吐出口)4bに至る風洞(送風流路)4が形成されており、この風洞4内には、送風部5が収容されている。送風部5は、ファン5aと、ファン5aを回転させるモータ5bと、を備えている。そして、モータ5bを駆動させてファン5aを回転させることによって空気流Wが形成される。この空気流Wは、外部から入口開口4aを介して風洞4内に流入し、主として風洞4内を通って出口開口4bから外部に排出されるものである。本実施の形態1では、モータ5bは、回転軸5cが出口開口(吐出口)4bの法線方向に延在するようにした状態で、ハウジング3内に形成された風洞(送風流路)4に配置されている。そして、モータ5bの回転軸5cにファン5aが取り付けられている。このように、本実施の形態1では、送風部5がモータ5bの回転軸5cを中心として回転するファン5aを備えており、回転軸5cの延在方向は、出口開口(吐出口)4bの法線と略一致している。
また、本実施の形態1では、入口開口(吸入口)4aが網目状の枠体81で覆われており、この枠体81の開口部の形状がハニカム形状となっている。また、枠体81には、図3に示すように、開口率が55〜90パーセント程度であって、300〜650μm程度の網目幅のメッシュ82が一体成形されている。このメッシュ82は、例えば金属やポリエステルなどの難燃性樹脂を用いることができ、このように網目幅の細かいメッシュ82を一体成形することで、細かい埃や毛髪などが空気流路内に入ってしまうのをより確実に抑制できるようにしている。
また、本体部1bにおいて、ハウジング3の外筒3aの内部には、略円筒状の内筒6が設けられており、空気流Wは、主に内筒6の内側を流れるようになっている。この内筒6の内側では、最も上流側にファン5aが配置され、その下流側にファン5aを駆動するモータ5bが配置され、モータ5bのさらに下流側に加熱部としてのヒータ8が配置されている。
そして、ヒータ8を作動させたときには、出口開口4bから温風が吹き出されるようにしている。なお、本実施の形態1では、ヒータ8は、帯状かつ波板状の電気抵抗体を内筒6の内周に沿って巻回して配置したものとして構成されているが、かかる構成には限定されない。
内筒6は、筒状部6aと、筒状部6aから径方向外側に向けて伸びて周方向に分散して配置された複数の支持リブ6b(図3では一箇所のみ図示)と、支持リブ6bを介して筒状部6aに接続され当該筒状部6aの軸方向と略直交する方向に張り出すフランジ部6cと、を有している。
そして、筒状部6aとフランジ部6cとの間には間隙g1が形成されており、この間隙g1を介して空洞9内に空気流Wの一部が分岐されて流入する(分岐流が形成される)ようにしている。なお、分岐流の空洞9内への導入口となる間隙g1は、ファン5の下流でありかつヒータ8の上流側となる位置に設けられている。したがって、分岐流は、ヒータ8によって加熱される前の比較的冷たい空気流となっている。
また、空洞9内に流入した分岐流は、一部がさらに分岐されて、内筒6とハウジング3との間を通って出口開口4bの外周部分から吹き出されるようになっている。この分岐流の一部は、後述する金属微粒子吹出口(荷電粒子放出口)20a,20bやミスト吹出口(荷電粒子放出口)20cを通過せずに、内筒6とハウジング3との間を通って出口開口4bの外周部分から吹き出される比較的冷たい空気流となっている。
本実施の形態1では、ハウジング3における空洞9の出口開口4b側となる位置に、略円弧状の貫通孔(開口)3bが形成されており、この貫通孔3bが絶縁性の合成樹脂材料からなるカバー20で塞がれている。このカバー20は、ハウジング3に対して、下流側から上流側に移動させることで、ハウジング3に取り付けられている。
さらに、カバー20の下流側には、略円筒状の外側ノズル20fが一体に形成されており、カバー20をハウジング3に取り付けた際に、この外側ノズル20fによって出口開口4bの外周が画成されるようにしている。
また、内筒6の下流端には、外側ノズル20fよりも小径の略円筒状をした内側ノズル21が取り付けられており、この内側ノズル21の下流側開口が出口開口4bの一部となるようにしている。
このように、本実施の形態1では、内筒6の下流端に内側ノズル21を取り付けるとともに、カバー20をハウジング3に取り付けることで、外側ノズル20fと内側ノズル21とで、二重筒構造のノズルが形成されるようにしている。
したがって、送風部5を駆動させることで形成される空気流Wは、大半が内筒6内に導入されて内側ノズル21の開口(出口開口4bの中心)から吹き出される主空気流W1となるが、一部の空気流Wが分岐流W2や分岐流W3となる。なお、分岐流W2は、空洞9内に流入し、金属微粒子吹出口20a,20bやミスト吹出口20cを通過せずに、外側ノズル20fと内側ノズル21との間(出口開口4bの外周側)から吹き出される空気流である。また、分岐流W3は、空洞9内に流入し、金属微粒子吹出口20a,20bやミスト吹出口20cから吹き出される空気流である。
さらに、本実施の形態1では、主空気流W1は、内側ノズル21に形成された2つの窓部(第1の窓部231および第2の窓部232)から吹き出されるようになっている(図5および図6参照)。
具体的には、内側ノズル21は、略円筒状の本体部210と、本体部210の内部空間を2つの空間に分割する桟部220と、を備えている。この桟部220は、本体部210の左右方向中央部に上下方向に延在するように形成されている。こうすることで、内側ノズル21の左右に窓部231,232がそれぞれ形成されるようにしている。
なお、本体部210の外周には、取付片部211が複数形成されており、この取付片部211を内筒6に係合させることで、内側ノズル21が内筒6に取り付けられるようにしている。
また、桟部220は、水平断面の形状が略U字状となるように形成されている。すなわち、桟部220の下流側に形成された左右一対の壁部221,221を前後方向(送風方向)に略平行に延在させている。
このような構成をした内側ノズル21を用い、2つの窓部231,232から空気流を吐出させるようにすれば、風(温風や冷風)をより均等に毛髪にあてることができるようになる。そして、毛髪に風をより均等に当てるようにすれば、毛髪を適度にほぐす(ばらけさせる)ことができるため、毛髪の乾燥性能をより向上させることができる。
また、本体部1b内で、ハウジング3と内筒6との間に形成された空洞9には、2つ(複数)の金属微粒子生成部(イオン発生部:荷電粒子生成部)30,40や、ミスト生成部(イオン発生部:荷電粒子生成部)50、ミスト生成部50に電圧を印加する電圧印加回路12等が収容されている。さらに、空洞9の電圧印加回路12が収容された部位とは別の部位には、金属微粒子生成部30,40に電圧を印加する電圧印加回路13が収容されている。
電圧印加回路12および電圧印加回路13は、把持部1a内、または本体部1b内で把持部1aの延長線上となる領域に配置するのが好適である。使用者が把持部1aを持ったときに、電圧印加回路12および電圧印加回路13の質量に起因する回転モーメントを小さくして、使用者の手に作用する負荷を小さくするためである。
また、これら電圧印加回路12および電圧印加回路13を、内筒6を挟んで相互に反対側となる位置に配置するのが好適である。こうすれば、電圧印加回路12と電圧印加回路13との相互干渉による電圧の低下や不安定化等の不具合を抑制することができる。
さらに、本実施の形態1では、本体部1bの側面部分(空洞9の電圧印加回路12が収容された部位とは別の部位)に、温風と冷風の切り換え(選択)や動作モードの選択等を行うスイッチ部(送風モード選択部)19が設けられている。
また、把持部1aの先端部1dには、電源のオンとオフとの切り換え等を行う別のスイッチ部(送風モード選択部)16が設けられている。これら電気部品同士は、金属導体等からなる芯線を絶縁性樹脂等で被覆したリード線17によって接続されている。
なお、金属微粒子生成部30に繋がるリード線17、金属微粒子生成部40に繋がるリード線17およびミスト生成部50に繋がるリード線17は、相互に交叉させることなく極力離間させて配索するのが好適である。それぞれのリード線17を流れる電流の相互干渉によって、金属微粒子生成部30,40あるいはミスト生成部50で所望の電圧が得られなくなったり、電圧が不安定になったりするのを抑制するためである。
本実施の形態1では、スイッチ部16は、ハウジング3の表面に露出した操作子16aを操作することで、内部接点の開閉状態を切り換えることができるように構成されている。このとき、操作子16aを上下方向にスライドさせることで、内部接点の開閉状態を多段階に切り換えることができるようにすることが可能である。
例えば、電源オフ、弱風、中風、強風の4つのモードに切り換えられるようにすることが可能である。この場合、操作子16aを最下部に位置させた状態を電源オフとすることができる。
そして、操作子16aを最下部から一段階上方にスライドさせた際に、電源オン状態となって、弱風が送風されるようにすることができる。さらに、操作子16aを一段階上方にスライドさせた際に、中風が送風され、操作子16aを最上部までスライドさせた際に、強風が送風されるようにすることができる。
一方、温風と冷風の切り換えや動作モード等を行うスイッチ部19は、ハウジング3の表面(側面)に形成した操作子19aを操作する(押圧する)ことで、内部接点の開閉状態を切り換えることができるように構成されている。そして、操作子19の上方には、現在選択されているモードを表示する表示部14が形成されている。
これらのスイッチ部19や表示部14などは、制御部10と電気的に接続されている。
本実施の形態1では、操作子19を操作することで、「HOT」「温冷」「COLD」「SCALP」の4つの風温モードを切り替えることができるようにしている。このとき、表示部14には、選択されているモードを認識することが可能な文字等が表示されるようになっている。
以下、各モードおよび表示部14への表示方法の一例について説明する。
「HOT」とは、温風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約70℃から80℃となるようにしたモードである。この温風を出力するモードが選択されているときには、表示部14に「HOT」の文字が表示されるようにすることができる。
また、「温冷」とは、例えば、(温風5秒、冷風7秒)や(温風2秒、冷風6秒)といったように、温風と冷風を交互に出力するモードである。この「温冷」モードが選択されているときには、表示部14に矢印が表示されるとともに、温風と冷風の出力に応じて「HOT」と「COLD」が交互に表示されるようにすることができる。
また、「COLD」とは、冷風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約30℃となるようにしたモードである。この冷風を出力するモードが選択されているときには、表示部14に「COLD」の文字が表示されるようにすることができる。
また、「SCALP」とは、低温風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約50℃となるようにしたモードである。この「SCALP」モードは、主として頭皮のケアを行う際に選択されるモードとして設定するものである。そして、「SCALP」モードが選択されているときには、表示部14に「SCALP」の文字が表示されるようにすることができる。
そして、操作子16aを上方にスライドさせて電源オン状態にすると、制御部10が通電され、現在の送風モードに応じた駆動信号でヒータ8が駆動されるとともに、現在の送風モードを表示するように表示部14の表示が制御される。なお、操作子16aを上方にスライドさせて単に電源オン状態にした状態では、「HOT」モードが選択されており、温風が送風される。
そして、操作子19aを操作するたびに、押下信号が制御部10に送られて4つの風温状態が「温冷」モード、「COLD」モード、「SCALP」モード、「HOT」モードの順に切り替わるようになっている。
さらに、本実施の形態1では、表示部14に「SKIN」の文字が形成されており、弱風モードで、「COLD」を選択した場合に、「COLD」とともに「SKIN」が表示されるようにしている。
すなわち、弱風モードで、「COLD」を選択した場合には、「SKIN」モードとして使用することもできるようになっている。なお、「SKIN」モードは、ミスト等が含まれた冷風を肌に当てることで肌の水分保湿を適度な状態となるようにする等、肌のケアを行う際に選択されるモードである。
なお、上記説明は一例に過ぎず、各モードの表示方法としては、様々な方法を用いることができる。また、温風と冷風の切り換えモードについても、様々なモードの設定が可能である。
また、カバー20には、上述したように、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bとミスト吹出口(イオン放出口)20cとがそれぞれ独立して形成されている。
なお、ミスト生成部(イオン発生部:荷電粒子生成部)50および金属微粒子生成部(イオン発生部:荷電粒子生成部)30,40の前方には、イオンが流れるイオン流路4cが形成されることとなるため、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bおよびミスト吹出口(イオン放出口)20cは、イオン流路4cの下流側に設けられることとなる。
また、カバー20は、金属微粒子あるいはミストによる帯電を抑制するため、ハウジング3よりも導電性を低くするのが好適である。カバー20が帯電すると、その電荷によって、金属微粒子生成部30,40やミスト生成部50から電荷を帯びた金属微粒子およびマイナスイオンやミストが放出されにくくなるからである。
カバー20の帯電を抑制するためには、帯電を起こしにくい材料、例えば、PC(ポリカーボネート)樹脂を用いてカバー20を形成し、カバー20の材質を帯電を起こしにくい材質とするのが好ましい。なお、この部分では、カバー20がドライヤー1の外郭を構成している。
また、ミスト生成部(イオン発生部:荷電粒子生成部)50の電極にカバー20を当接させることで、カバー20の除電を行えるようにすることも可能である。
また、本実施の形態1では、金属微粒子吹出口20a,20bの孔径を、ミスト吹出口20cの孔径より小さくしてある。すなわち、ミスト吹出口20cを介してのミスト生成部50のメンテナンスや状態の確認等をより容易に行わせるとともに、金属微粒子吹出口20a,20bを介しての手指や道具等の誤進入を抑制してある。
また、本実施の形態1では、ミスト吹出口20cの周辺部20dに、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bを形成している。
具体的には、金属微粒子吹出口20aと金属微粒子吹出口20bとを、ミスト吹出口20cが中心となるように並設している。
すなわち、カバー20には、金属微粒子吹出口20a,20bおよびミスト吹出口20cが、ドライヤー1の幅方向(図2の左右方向)に、金属微粒子吹出口20a、ミスト吹出口20c、金属微粒子吹出口20bの順に並ぶように形成されている。
このような配置とすることで、マイナスに帯電しているミストが、ミスト吹出口20cの周辺部20dに形成された金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bから吹き出されるマイナスイオンによって、外側へ拡散(離散)してしまうのを抑制できるようにしている。
その結果、ミストの直進性が向上してミストが髪に届きやすくなり、髪ケア効果をより高めることができる。
さらに、ミスト吹出口20cの下流側かつ下方に、ミストの吹き出し方向に延在するように壁部20eを設けている。この壁部20eを設けることで、ミスト吹出口20cから吹き出されたミストが下方に拡散(離散)してしまうのを抑制できるようにしている。
また、金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50は、空洞9内でドライヤー1の幅方向(図2の左右方向)に、金属微粒子生成部30、ミスト生成部50、金属微粒子生成部40の順に並列に配置されている。
そして、ミスト生成部50と、当該ミスト生成部50と隣り合う金属微粒子生成部(マイナスイオン発生部)30、40との間には、遮蔽板(仕切部)6dが設けられている。
そして、図4に示すように、遮蔽板6dを、ドライヤー1の上下方向およびミストの吹き出し方向(図4の左右方向)に延在するように配置することで、金属微粒子やミストが金属微粒子吹出口20a,20bおよびミスト吹出口20cから吹き出される前に混合してしまうのを抑制している。
金属微粒子生成部30,40としては、導電性を有する金属材料によって形成される放電極(第1電極)および放電対向電極(第2電極)をそれぞれ有する金属微粒子生成装置等、従来公知のものを用いることができる。
また、ミスト生成部50としても、従来公知のものを用いることができる。例えば、ペルチェ素子によって冷却された冷却板の表面に空気中の水分を結露させることで結露水を生じさせ、当該結露水を放電作用によって微粒化させることで、ナノメータサイズの非常に細かいミスト(マイナスイオンを含むマイナスに帯電されたミスト)を生成する静電霧化装置を用いることができる。
本実施の形態1では、このミスト生成部(イオン発生部)50を、ミスト(荷電粒子を含む帯電微粒子水)を放出する荷電粒子生成部としている。
さらに、本実施の形態1では、毛髪の帯電状態を変更することが可能な帯電部(帯電付与パネル)1fを設けている。この帯電部1fは、把持部1aの近傍に設けられている。具体的には、帯電部1fは、把持部1aの外表面に露出する導電性樹脂(導電部材)で形成されている。
上述したように、本実施の形態1では、主空気流W1は、内側ノズル21に形成された2つの窓部(第1の窓部231および第2の窓部232)から吹き出されるようになっている。
すなわち、本実施の形態1にかかるヘアドライヤ1は、1つの吸入口(入口開口)と2つの吐出口(第1の窓部231および第2の窓部232)を有している。
ここで、本実施の形態1では、内側ノズル21に形成された2つの吐出口(第1の窓部231および第2の窓部232)は、開口面が略半円形状をしており、それぞれの開口面の法線が相互に平行となるように形成されている。2つの吐出口(第1の窓部231および第2の窓部232)は、開口面の法線A1,A2が回転軸5cの延在方向と略一致するように本体部1bに形成されている(図3参照)。
ところで、ファン5aによって生じた気流が、各吐出口(第1の窓部231、第2の窓部232)の開口面から吐出されるときには、気流は、それぞれの開口面よりも外側に広がるようにして吐出されることになる。したがって、各吐出口(第1の窓部231、第2の窓部232)から吐出される気流は、各吐出口(第1の窓部231、第2の窓部232)よりも幅広の範囲に吐出されることになる。すなわち、出口開口(吐出口)4bから吐出される気流は、出口開口(吐出口)4bよりも幅広の範囲に吐出されることになる。
さらに、吐出口が2つあるため、出口開口(吐出口)4bから吐出される気流には、流速の速い部分が2か所存在することになり、気流の中に速度のばらつきが生じてしまう。そのため、毛髪に風を均等に当てることができず、髪をばらけさせたり、ねじれさせたりしてしまう可能性がある。
このように、本実施の形態1で示す出口開口(吐出口)4bは、従来の技術と比較すれば毛髪に風を均等に当てることができる構成をしているが、毛髪に風をさらに均等に当てることができる構成としたほうが好ましい。
そこで、本実施の形態1では、毛髪に風をより均等に当てることができるようにしている。
具体的には、外付けノズル60を本体部1bに、出口開口(吐出口)4bを覆うように装着することで、毛髪に風をより均等に当てることができるようにしている。この外付けノズル60は、本体部1bに着脱自在に取り付けられるものである。
なお、以下では、外付けノズル60は、本体部1bに取り付けた状態で空気流Wが吸入される側(図10において右側)を上流側、空気流Wを吐出する側(図10において左側)を下流側として説明する。
外付けノズル60は、図7〜図10に示すように、ノズル本体600を備えている。このノズル本体600には、上流側に位置する開口640aから下流側に位置する吐出口640bにかけて連通する空気流路640が形成されている。この空気流路640は、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態で、ヘアドライヤ(髪ケア装置)1の風洞(送風流路)4の一部を構成するものである。
さらに、本実施の形態1では、この空気流路640は、第1の流路641および第2の流路642を備えている。すなわち、空気流路640は、開口640aから吐出口640bに向かう途中で二股に分岐した形状をしている。そして、二股に分岐した一方の空気流路(図10の下側の空気流路)が第1の流路641となっており、他方の空気流路(図10の上側の空気流路)が第2の流路642となっている。
ノズル本体600は、開口640aが形成され、本体部1bに着脱自在に取り付けられる取付部610と、吐出口640bが形成された筒状部630と、取付部610と筒状部630とを連結する連結部620と、を備えている。
本実施の形態1では、筒状部630は、取付部610に、取付面611の法線の延在方向に突出するように取り付けられている。なお、取付部610の取付面611には、本体部1bに装着する際に本体部1bに形成された図示せぬ係合部に係合する係合凹部611aが形成されている。そして、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態で、取付面611の法線の延在方向が回転軸5cの延在方向と略一致するようにしている。
さらに、本実施の形態1では、筒状部630は、長手方向が取付面611の法線と直交するようにした状態で取り付けられている。また、筒状部630の長手方向および取付面611の法線と直交する方向が筒状部630の短手方向となっている。
そして、本実施の形態1では、筒状部630の内部に形成された空気流路640を上流側から下流側に向かう途中で二股に分岐させている。
具体的には、筒状部630は、外殻を構成する外筒631と、外筒631の内側に配置される内筒632と、を備えている。そして、外筒631の内側に内筒632を配置することで、外筒631の内面と内筒632の外面との間に、2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
本実施の形態1では、外筒631は、上流側および下流側が開口した略矩形の角筒状をしており、下流側に向かうにつれて上下方向(短手方向)の幅が狭くなる先細り形状をしている。そして、外筒631の下流側の端部に連結部620が連結されている。この連結部620は、上流側および下流側が開口した略円筒状をしている。そのため、本実施の形態1では、外筒631は、上流側の端部が三角柱状となるように形成されている。なお、外筒631の上流側の端部を、上流側に向かうにつれて断面形状が徐々に矩形から円形となるように変化させた形状とすることも可能である。
また、内筒632は、下流側が開口した中空の箱状をしており、この中空部分を画成する壁部によって、外筒631内の空気流路640が2股に分断されるようにしている。
このように、中空を有する部材を内筒632とすれば、外付けノズル60の軽量化を図ったり、製造コストを低減させたりすることができる。なお、内筒632の下流側を開口させる必要はなく、下流側の開口も壁部で閉じられるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態1では、内筒632は、両側部の外面が外筒631の両側部の内面と面接触するように配置されており、内筒632の両側部からは気流が吐出されないようにしている。
また、本実施の形態1では、内筒632は、長手方向に並設された複数の整流リブ633によって外筒631に支持されている。
このように、外筒631の内側に内筒632を、上下方向(短手方向)の両側を離間させた状態で配置することで、筒状部630内に上下2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
そして、第1の流路641の下流端が第1の吐出口6411となっており、第2の流路642の下流端が第2の吐出口6421となっている。
本実施の形態1では、第1の吐出口6411は、略長方形状の第1の開口面6412を有している。具体的には、第1の開口面6412は、略平行に配置される一対の長手辺6412aと、長手辺6412aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6412bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第1の開口面6412の法線6412cの延在方向が、下流側かつ上方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。すなわち、第1の開口面6412は、法線6412cの延在方向が取付面611の法線の延在方向とは異なる方向となるようにしている。したがって、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態では、第1の開口面6412の法線6412cの延在方向と回転軸5cの延在方向とが異なることになる。
また、第1の流路641は、上流側の断面面積が、第1の開口面6412の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第1の流路641は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態1では、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第1の流路641が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第1の流路641の断面面積が第1の開口面6412の開口面積と同一になると、その地点から第1の開口面6412までは、第1の流路641の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態1では、第1の流路641は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第1の吐出口6411までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態1では、第1の流路641は、第1の吐出口6411に連通する部位の断面形状が第1の吐出口6411と略同形状となるように形成されている。
一方、第2の吐出口6421は、略長方形状の第2の開口面6422を有している。具体的には、第2の開口面6422は、略平行に配置される一対の長手辺6422aと、長手辺6422aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6422bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第2の開口面6422の法線6422cの延在方向が、下流側かつ下方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。すなわち、第2の開口面6422は、法線6422cの延在方向が取付面611の法線の延在方向とは異なる方向となるようにしている。したがって、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態では、第2の開口面6422の法線6422cの延在方向と回転軸5cの延在方向とが異なることになる。
また、第2の流路642は、上流側の断面面積が、第2の開口面6422の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第2の流路642は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態1では、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第2の流路642が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第2の流路642の断面面積が第2の開口面6422の開口面積と同一になると、その地点から第2の開口面6422までは、第2の流路642の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態1では、第2の流路642は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第2の吐出口6421までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態1では、第2の流路642は、第2の吐出口6421に連通する部位の断面形状が第2の吐出口6421と略同形状となるように形成されている。
さらに、本実施の形態1では、第1の開口面6412と第2の開口面6422とは、それぞれの長手辺6412a,6422aが略平行となるように筒状部630に形成されている。すなわち、第1の開口面6412および第2の開口面6422は、筒状部630に、互いに内側を向くように傾斜させた状態で上下方向(短手方向)に並ぶように形成されている。
したがって、筒状部630(外付けノズル60)を長手辺6412a,6422aが延在する方向に沿って見たときに、第1の開口面6412の法線6412cと第2の開口面6422の法線6422cとが下流側で交差することになる。
さらに、本実施の形態1では、筒状部630(外付けノズル60)における第1の開口面6412と第2の開口面6422との間には、上流側に凹むくぼみ634が形成されている。本実施の形態1では、くぼみ634は、長手辺6412a,6422aが延在する方向に沿って見た状態で、下流側に開口する略V字状をしている(図10参照)。
そして、このような構成をした外付けノズル60を本体部1bに装着した状態で、操作子16aを上方にスライドさせて電源オン状態にすると、ファン5aが回転して入口開口(吸入口)4a側が減圧される。そして、入口開口(吸入口)4aから風洞(送風流路)4内に空気が取り入れられて、ハウジング3の内部を通った空気が、出口開口(吐出口)4bに連通する空気流路640の開口640a(外付けノズル60の取付面611に形成された上流側開口)に到達する。
そして、空気流路640の開口640aに到達した空気が空気流路640内を通って吐出口640bに向かうことになる。このとき、空気流路640内を通る空気は、第1の流路641を通る空気と第2の流路642を通る空気とに分流され、第1の流路641および第2の流路642にて整流されることになる。そして、第1の流路641および第2の流路642にて整流された空気が、第1の吐出口6411および第2の吐出口6421から吐出される。
ここで、第1の吐出口6411および第2の吐出口6421から吐出される空気は、長手方向(開口面の長手辺の方向)の端部では、あまり外側に広がることなく吐出されることになる。一方、長手方向(開口面の長手辺の方向)の端部では、比較的大きく外側に広がった状態で吐出されることになる。
そして、本実施の形態1では、第1の吐出口6411および第2の吐出口6421は、第1の開口面6412の法線6412cと第2の開口面6422の法線6422cとが下流側で交差するように形成されている。
したがって、第1の吐出口6411および第2の吐出口6421から吐出される空気は、空気の広がりが比較的大きい吐出口640bの短手方向において合成されることになる。
その結果、吐出口640bから吐出される空気の速度は、吐出口640bの短手方向の中心が最も早く、短手方向の端部が最も遅くなる。このように、本実施の形態1で示す外付けノズル60を用いれば、内側ノズル21から吐出させる場合のように、流速が速い部分が2つ存在してしまうことを抑制することができる。
また、第1の開口面6412の法線6412cと第2の開口面6422の法線6422cとの交差角度を、吐出口640bの短手方向端における空気の広がりを考慮して設定するのが好ましい。具体的には、吐出口640bの4つの長手辺6412a,6422aのうち、吐出口640bの短手方向において最も離れた位置にある長手辺6412a,6422aから、短手方向の外側に広がるように吐出される空気流が互いに平行となるように交差角度を設定するのが好ましい。本実施の形態1では、第1の吐出口6411の下側に位置する長手辺6412aから短手方向の外側に広がるように吐出される空気流が回転軸5cの延在方向を向くようにしている。また、第2の吐出口6421の下側に位置する長手辺6422aから短手方向の外側に広がるように吐出される空気流も回転軸5cの延在方向を向くようにしている。
こうすれば、吐出口640bから空気流を、短手方向に広がることなく吐出させることができる。すなわち、吐出口640bから吐出される空気流を、広がりのない整列された気流とすることができる。
[作用・効果]
以下では、上記実施の形態1で示した髪ケア装置の特徴的構成およびそれにより得られる効果を説明する。
(1) 本実施の形態1にかかる髪ケア装置は、吸入口から吐出口に至る送風流路が設けられ、外郭を構成するハウジングと、送風流路に配置される送風部と、を備えている。
また、吐出口は、第1の開口面を有する第1の吐出口と、第2の開口面を有する第2の吐出口と、を備えている。
また、第1の開口面は、略平行に配置される一対の長手辺を備えており、第2の開口面は、略平行に配置される一対の長手辺を備えている。
そして、第1の開口面と第2の開口面とは、それぞれの長手辺が略平行となるように配置されるとともに、長手辺が延在する方向に沿って見た状態で、第1の開口面の法線と第2の開口面の法線とが下流側で交差するように配置されている。
このように、各々の吐出口の開口面が、平行である一対の長手辺を有しており、開口面の長手辺が略平行に配置されるようにしつつ、各開口面の法線が相互に交差するようにすれば、各開口面から吐出された気流の速度ばらつきを低減することができる。その結果、毛髪に風をより均等に当てることができる。
(2) また、上記(1)の髪ケア装置において、送風流路は、吐出口に連通する部位の断面形状が吐出口と略同形状であってもよい。
このように、送風流路の吐出口に連通する部位の断面形状を吐出口と略同形状とすれば、開口面から吐出されるまでの間に空気が整流されるため、開口面から吐出された気流が外側に広がってしまうことをより確実に抑制することができる。特に、長手辺における気流の広がりを低減することができる。
(3) また、上記(1)または(2)の髪ケア装置において、送風部が、回転軸を中心として回転するファンを備えていてもよい。そして、回転軸の延在方向は、第1の開口面の法線および第2の開口面の法線とは異なる方向であってもよい。
このように、第1の開口面の法線および第2の開口面の法線を、ファンの回転軸の延在方向とは異なるようにすれば、開口面の長手辺を大きくした場合であっても、ファンの大きさを大きくする必要がなく、装置の小型化を図ることができる。
(4) また、上記(1)〜(3)のうちいずれか1つの髪ケア装置において、第1の開口面と第2の開口面との間にくぼみが形成されていてもよい。
このように、隣接する第1の開口面と第2の開口面との間にくぼみを形成すれば、くぼみによる負圧が生じるため、隣接する開口面からの気流が引き寄せられて、気流の広がりを低減することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2にかかる外付けノズル60Aも、上記実施の形態1で示したヘアドライヤ1に着脱自在に取り付けられるものである。
外付けノズル60Aは、図11および図12に示すように、ノズル本体600を備えている。このノズル本体600には、上流側に位置する開口640aから下流側に位置する吐出口640bにかけて連通する空気流路640が形成されている。この空気流路640は、外付けノズル60Aを本体部1bに装着した状態で、ヘアドライヤ(髪ケア装置)1の風洞(送風流路)4の一部を構成するものである。
さらに、本実施の形態2でも、この空気流路640は、第1の流路641および第2の流路642を備えている。すなわち、空気流路640は、開口640aから吐出口640bに向かう途中で二股に分岐した形状をしている。そして、二股に分岐した一方の空気流路(図12の下側の空気流路)が第1の流路641となっており、他方の空気流路(図12の上側の空気流路)が第2の流路642となっている。
ノズル本体600は、開口640aが形成され、本体部1bに着脱自在に取り付けられる取付部610と、吐出口640bが形成された筒状部630と、取付部610と筒状部630とを連結する連結部620と、を備えている。
本実施の形態2でも、筒状部630は、取付部610に、取付面611の法線の延在方向に突出するように取り付けられている。そして、外付けノズル60Aを本体部1bに装着した状態で、取付面611の法線の延在方向が回転軸5cの延在方向と略一致するようにしている。
さらに、本実施の形態2でも、筒状部630は、長手方向が取付面611の法線と直交するようにした状態で取り付けられている。また、筒状部630の長手方向および取付面611の法線と直交する方向が筒状部630の短手方向となっている。
そして、本実施の形態2では、筒状部630を上流側から下流側に向かう途中で二股に分岐させている。すなわち、筒状部630は、第1の筒状部635と第2の筒状部636とを備えている。そして、第1の筒状部635および第2の筒状部636の内部に空気流路640をそれぞれ形成することで、2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
本実施の形態2では、第1の筒状部635と第2の筒状部636とは上流側で連結されており、筒状部630の連結部分に連結部620が連結されている。この連結部620は、上流側に向かうにつれて断面形状が徐々に矩形から円形となるように変化させた形状をしている。
そして、第1の流路641の下流端が第1の吐出口6411となっており、第2の流路642の下流端が第2の吐出口6421となっている。
本実施の形態2でも、第1の吐出口6411は、略長方形状の第1の開口面6412を有している。具体的には、第1の開口面6412は、略平行に配置される一対の長手辺6412aと、長手辺6412aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6412bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第1の開口面6412の法線6412cの延在方向が、下流側かつ上方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。すなわち、第1の開口面6412は、法線6412cの延在方向が取付面611の法線の延在方向とは異なる方向となるようにしている。したがって、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態では、第1の開口面6412の法線6412cの延在方向と回転軸5cの延在方向とが異なることになる。
また、第1の流路641は、上流側の断面面積が、第1の開口面6412の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第1の流路641は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態2でも、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第1の流路641が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第1の流路641の断面面積が第1の開口面6412の開口面積と同一になると、その地点から第1の開口面6412までは、第1の流路641の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態2でも、第1の流路641は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第1の吐出口6411までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態2では、第1の流路641は、第1の吐出口6411に連通する部位の断面形状が第1の吐出口6411と略同形状となるように形成されている。
一方、第2の吐出口6421は、略長方形状の第2の開口面6422を有している。具体的には、第2の開口面6422は、略平行に配置される一対の長手辺6422aと、長手辺6422aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6422bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第2の開口面6422の法線6422cの延在方向が、下流側かつ下方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。すなわち、第2の開口面6422は、法線6422cの延在方向が取付面611の法線の延在方向とは異なる方向となるようにしている。したがって、外付けノズル60を本体部1bに装着した状態では、第2の開口面6422の法線6422cの延在方向と回転軸5cの延在方向とが異なることになる。
また、第2の流路642は、上流側の断面面積が、第2の開口面6422の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第2の流路642は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態2では、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第2の流路642が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第2の流路642の断面面積が第2の開口面6422の開口面積と同一になると、その地点から第2の開口面6422までは、第2の流路642の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態2では、第2の流路642は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第2の吐出口6421までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態2では、第2の流路642は、第2の吐出口6421に連通する部位の断面形状が第2の吐出口6421と略同形状となるように形成されている。
さらに、本実施の形態2では、第1の開口面6412と第2の開口面6422とは、それぞれの長手辺6412a,6422aが略平行となるように筒状部630に形成されている。すなわち、第1の開口面6412および第2の開口面6422は、筒状部630に、互いに内側を向くように傾斜させた状態で上下方向(短手方向)に並ぶように形成されている。
したがって、筒状部630(外付けノズル60)を長手辺6412a,6422aが延在する方向に沿って見たときに、第1の開口面6412の法線6412cと第2の開口面6422の法線6422cとが下流側で交差することになる。
さらに、本実施の形態2でも、筒状部630(外付けノズル60)における第1の開口面6412と第2の開口面6422との間には、上流側に凹むくぼみ634が形成されている。
このような外付けノズル60Aを用いても、上記実施の形態1で示した外付けノズル60と同様の作用効果を奏することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態3にかかる外付けノズル60Bは、ヘアドライヤ1Bに着脱自在に取り付けられるものである。
ヘアドライヤ1Bは、図13に示すように、使用者が手で握る部分としての把持部1aを有する本体部1bを備えている。また、ヘアドライヤ1Bは、本体部1bの外壁をなす(外郭を構成する)ハウジング3を備えている。本実施の形態3では、ハウジング3は、側面視で略長方形状をした環状に形成されており、このハウジング3の内部が中空となっている。そして、ハウジング3内の中空部分に各種電気部品が収容されている。
また、本体部1bの内部には、入口開口(吸入口)4aから出口開口(吐出口)4bに至る風洞(送風流路)4が形成されている。本実施の形態3では、入口開口(吸入口)4aおよび出口開口(吐出口)4bは、略長方形状をしている。なお、本実施の形態3では、本体部1bの長手辺の一方側に出口開口(吐出口)4bが形成されており、本体部1bの長手辺の他方側が把持部1aとなっている。また、本体部1bの短手辺の下側(一方側)に入口開口(吸入口)4aが形成されている。
そして、外付けノズル60Bを本体部1bに、出口開口(吐出口)4bを覆うように装着することで、毛髪に風をより均等に当てることができるようにしている。この外付けノズル60Bも本体部1bに着脱自在に取り付けられるものである。
外付けノズル60Bは、図13〜図15に示すように、ノズル本体600を備えている。このノズル本体600には、上流側に位置する開口640aから下流側に位置する吐出口640bにかけて連通する空気流路640が形成されている。この空気流路640は、外付けノズル60Bを本体部1bに装着した状態で、ヘアドライヤ(髪ケア装置)1の風洞(送風流路)4の一部を構成するものである。
さらに、本実施の形態3でも、この空気流路640は、第1の流路641および第2の流路642を備えている。本実施の形態3では、ノズル本体600に上下2つの空気流路640が形成されており、一方の空気流路(図15の下側の空気流路)が第1の流路641となっており、他方の空気流路(図15の上側の空気流路)が第2の流路642となっている。
ノズル本体600は、開口640aが形成され、本体部1bに着脱自在に取り付けられる取付部610と、吐出口640bが形成されて取付部610に取り付けられる筒状部630と、を備えている。
本実施の形態3では、取付部610は、略矩形板状をしている。また、筒状部630は、取付部610に、取付面611の法線の延在方向に突出するように取り付けられている。
さらに、本実施の形態3でも、筒状部630は、長手方向が取付面611の法線と直交するようにした状態で取り付けられている。また、筒状部630の長手方向および取付面611の法線と直交する方向が筒状部630の短手方向となっている。
そして、本実施の形態3では、筒状部630の内部に形成された2つ空気流路640を第1の流路641および第2の流路642としている。
具体的には、筒状部630は、外殻を構成する外筒631と、外筒631の内側に配置される内筒632と、を備えている。そして、外筒631の内側に内筒632を配置することで、外筒631の内面と内筒632の外面との間に、2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
本実施の形態3でも、外筒631は、上流側および下流側が開口した略矩形の角筒状をしており、下流側に向かうにつれて上下方向(短手方向)の幅が狭くなる先細り形状をしている。
また、内筒632は、下流側が開口した中空の箱状をしており、この中空部分を画成する壁部によって、2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
このように、中空を有する部材を内筒632とすれば、外付けノズル60の軽量化を図ったり、製造コストを低減させたりすることができる。なお、内筒632の下流側を開口させる必要はなく、下流側の開口も壁部で閉じられるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態3では、内筒632は、長手方向の両端で外筒631に連結されている。
このように、外筒631の内側に内筒632を、上下方向(短手方向)の両側を離間させた状態で配置することで、筒状部630内に上下2つの空気流路(第1の流路641および第2の流路642)が形成されるようにしている。
そして、第1の流路641の下流端が第1の吐出口6411となっており、第2の流路642の下流端が第2の吐出口6421となっている。
本実施の形態3でも、第1の吐出口6411は、略長方形状の第1の開口面6412を有している。具体的には、第1の開口面6412は、略平行に配置される一対の長手辺6412aと、長手辺6412aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6412bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第1の開口面6412の法線6412cの延在方向が、下流側かつ上方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。
また、第1の流路641は、上流側の断面面積が、第1の開口面6412の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第1の流路641は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態3でも、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第1の流路641が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第1の流路641の断面面積が第1の開口面6412の開口面積と同一になると、その地点から第1の開口面6412までは、第1の流路641の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態3でも、第1の流路641は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第1の吐出口6411までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態3でも、第1の流路641は、第1の吐出口6411に連通する部位の断面形状が第1の吐出口6411と略同形状となるように形成されている。
一方、第2の吐出口6421は、略長方形状の第2の開口面6422を有している。具体的には、第2の開口面6422は、略平行に配置される一対の長手辺6422aと、長手辺6422aと直交する方向に延在し、略平行に配置される一対の短手辺6422bと、を備えている。なお、長方形の角が面取りされていてもよい。
そして、この第2の開口面6422の法線6422cの延在方向が、下流側かつ下方(筒状部630の短手方向内側)を向くようにしている。
また、第2の流路642は、上流側の断面面積が、第2の開口面6422の開口面積よりも大きくなっている。したがって、第2の流路642は、上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるように形成されている。本実施の形態1では、筒状部630の長手方向における長さは同一のまま、筒状部630の短手方向における長さを小さくすることで、第2の流路642が上流側の開口から下流側に進むにつれて次第に細くなるようにしている。そして、第2の流路642の断面面積が第2の開口面6422の開口面積と同一になると、その地点から第2の開口面6422までは、第2の流路642の断面形状が同一となるようにしている。
このように、本実施の形態3でも、第2の流路642は、上流端から下流側の途中までは、短手方向の幅が徐々に狭くなるテーパ状に形成されている。そして、テーパ部分の上流端から第2の吐出口6421までは、短手方向の幅がほぼ一定となるように形成されている。すなわち、本実施の形態3でも、第2の流路642は、第2の吐出口6421に連通する部位の断面形状が第2の吐出口6421と略同形状となるように形成されている。
さらに、本実施の形態3でも、第1の開口面6412と第2の開口面6422とは、それぞれの長手辺6412a,6422aが略平行となるように筒状部630に形成されている。すなわち、第1の開口面6412および第2の開口面6422は、筒状部630に、互いに内側を向くように傾斜させた状態で上下方向(短手方向)に並ぶように形成されている。
したがって、筒状部630(外付けノズル60)を長手辺6412a,6422aが延在する方向に沿って見たときに、第1の開口面6412の法線6412cと第2の開口面6422の法線6422cとが下流側で交差することになる。
さらに、本実施の形態3でも、筒状部630(外付けノズル60)における第1の開口面6412と第2の開口面6422との間には、上流側に凹むくぼみ634が形成されている。本実施の形態3でも、くぼみ634は、長手辺6412a,6422aが延在する方向に沿って見た状態で、下流側に開口する略V字状をしている(図15参照)。
このような外付けノズル60Bをヘアドライヤ1Bに装着させることでも、上記実施の形態1および実施の形態2と同様の作用効果を奏することができる。
[その他]
以上、本開示にかかる髪ケア装置の内容を説明したが、これらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、上記各実施の形態では、本体部1bに着脱自在に取り付けられる外付けのノズルを用いたものを例示したが、出口開口(吐出口)4b自体の形状を法線が互いに交差する2つの開口部を有する形状とすることも可能である。
また、カバーやハウジング、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。