以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態の情報処理システム1000の構成を示すブロック図である。
情報処理システム1000は、情報処理装置1、1または2以上の端末装置2、1または2以上の通信装置3を備える。情報処理装置1と各端末装置2とは、例えば、情報の通信が可能となるよう、無線または有線のネットワーク等を介して接続されている。また、情報処理装置1と各通信装置3とは、例えば、情報の通信が可能となるよう、無線または有線のネットワーク等を介して接続されている。なお、図1においては、端末装置2および通信装置3がいずれも複数である例を示している。
情報処理装置1は、生産情報格納部10、環境情報受信部11、スコア取得部12、スコア出力部13、出力指示受信部14、スコア送信部15、稼働情報受信部16、稼働情報蓄積部17、およびスコア格納部18を備える。
端末装置2は、端末受付部21、端末送信部22、端末受信部23および端末表示部24を備える。
通信装置3は、稼働情報取得部31、および稼働情報送信部32を備える。
稼働情報取得部31は、撮影部311、認識処理部312、センサ取得部313、および取得処理部314を備える。
情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバや、ASP(アプリケーションサーバ装置である。ただし、情報処理装置1は、サーバ装置でなくてもよい。情報処理装置1は、例えば、コンピュータ等により実現される。
生産情報格納部10には、2以上の生産情報が格納される。生産情報は、生産元識別子と評価元情報とを有する情報である。一の生産情報が有する生産元識別子と、評価元情報とは、例えば、互いに対応付けられていると考えてよい。
生産元識別子は、生産元を識別する情報である。生産元とは、通常、生産を行う生産企業であるが、生産装置、生産ライン、生産工場等でもよい。ここでの生産は、例えば、物の生産である。生産装置とは、例えば、物の生産を行う装置である。ここでの物は、電子機器や、電気機器、金属加工品、樹脂成形品、食品、繊維等、どのようなものであってもよい。ここでの生産は、製造等も含む概念と考えてもよい。生産元識別子は、例えば、生産元に割り当てられたコードや、名称等である。生産元識別子は、通常、生産企業の企業識別子であるが、生産装置識別子や生産ライン識別子や生産工場識別子でもよい。
評価元情報は、例えば、対応する生産元識別子が示す生産元の評価に用いられる情報である。一の生産元識別子に対応する評価元情報は、例えば、この生産元識別子が示す生産元についてのスコアの算出に用いられる情報である。スコアについては後述する。評価元情報は、例えば、1または2以上の属性に対応する情報を有する。評価元情報が有する情報は、1または2以上の属性に対応する属性値と考えてもよい。
評価元情報は、1または2以上の稼働情報を有する情報である。稼働情報は、例えば、評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元の生産装置の稼働に関する情報である。稼働情報は、例えば、生産装置の稼働状況を示す情報であってもよく、生産装置の稼働の結果を示す情報であってもよい。
稼働情報は、例えば、生産結果情報を有する情報である。生産結果情報は、生産装置の生産結果に関する情報である。生産結果情報は、例えば、生産品質に関する情報である。生産結果情報は、例えば、生産品の誤差に関する誤差情報、不良率に関する不良率情報、生産装置のダウンタイムに関するダウンタイム情報、生産品の廃棄率に関する廃棄率情報、および生産品の生産量に関する生産量情報等のうちの1以上の属性値である。これらの属性値は、実績値や実測値等であってもよく、実績値や実測値等を用いて取得された指標を示す値や、これらの値を用いて統計処理を行って得られた値(例えば、平均値や、偏差値等)であってもよい。ただし、生産結果情報および稼働情報は、上記の情報に限定されるものではない。
評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元が、一の生産装置である場合、この評価元情報が有する稼働情報は、例えば、この一の生産装置の稼働に関する情報である。また、評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元が、生産企業や、生産ライン、生産工場等である場合、この評価元情報が有する稼働情報は、この生産元が有する1または2以上の生産装置のそれぞれについての稼働に関する情報であっても、すべての生産装置の稼働に関する情報であってもよい。2以上の生産装置全体の稼働に関する情報は、例えば、2以上の生産装置の稼働に関する情報を結合して得られる情報や、平均値等の統計処理等を行うことによって得られる代表値等であってもよい。
評価元情報は、例えば、1または2以上の作業者情報を有していてもよい。作業者情報は、作業者に関する情報である。作業者は、例えば、生産装置を用いた生産に対応する作業者である。評価元情報が有する作業者情報は、例えば、この評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元の作業者に関する情報である。作業者情報は、例えば、対応人数に関する人数情報、作業者スキルの高さに関するスキル情報、作業者の多能さに関する多能情報、作業者賃金に関する賃金情報、受注変動耐性に関する受注変動耐性情報等のうちの1以上の属性値である。人数情報は、例えば、生産に対応する人数であり、生産に関与する人数等と考えてもよい。スキル情報は、各作業者の作業者スキルを示す値の平均値や、最大値、最小値等である。作業者スキルを示す値は、例えば、作業者のスキルのレベル等を数値化した値である。なお、スキル情報は、作業者が有する技能や資格等を示す情報であってもよい。多能情報は、作業者が持つ複数の能力を示す情報であり、例えば、能力の数であってもよく、能力の種類を示す情報であってもよい。賃金情報は、例えば、作業者の賃金の平均値や中間値等の代表値であってもよく、全作業者の賃金の合計値であってもよい。受注変動耐性情報とは、生産の受注量等に変動があった場合に、作業者が対応可能であるか否かを示す値である。受注変動耐性は、例えば、ユーザが作成した情報である。ただし、作業者情報は、上記の情報に限定されるものではない。
評価元情報は、例えば、1または2以上の設備情報を有していてもよい。設備情報は、生産装置等の生産元に対応する設備に関する情報である。評価元情報が有する設備情報は、例えば、この評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元の生産装置に関する情報である。設備情報は、例えば、設備の老朽化に関する設備老朽化情報、設備の種類に関する設備種類情報、設備の仕様に関する仕様情報のうちの1以上の属性値である。設備老朽化情報は、例えば、生産装置等の生産元の設備の生産年、使用年数、および償却負担等の情報や、これらを用いて作成される情報である。設備老朽化情報は、設備の老朽化の程度を示す情報である。例えば、設備老朽化情報は、生産装置の法定耐用年数から使用年数を減算した値である。設備種類情報は、例えば、生産装置の種類の識別子であり、種類を示す文字列や、種類を示すコード等である。生産装置の種類は、生産装置を機能で分類した種類であってもよく、用途で分類した種類であっても良く、どのように分類した種類であるかは問わない。仕様情報は、いわゆるスペック等の、生産装置の設計上や、テスト稼働時の性能等を示す情報を含むと考えてもよい。生産装置の性能は、例えば、単位時間あたりに所望の処理を行う能力等を示す値である。設備情報は、例えば、設備の仕様書やカタログ等から取得した情報であってもよい。
評価元情報は、例えば、生産元情報を有していてもよい。生産元情報は、生産元に関する情報である。例えば、評価元情報が有する生産元情報は、この評価元情報に対応する生産元識別子が示す生産元に関する情報である。生産元情報は、例えば、生産元の売上に関する売上情報、生産元の粗利に関する粗利情報、生産元の利益に関する利益情報、生産元の収益性に関する収益性情報、生産元の効率性に関する効率性情報、生産元の安全性に関する安全性情報、生産元の成長性に関する成長性情報、生産元の立地に関する立地情報、生産元のBCP整備に関するBCP整備情報のうちのいずれ1以上の属性値である。効率性情報は、例えば、効率性分析により取得される情報である。立地情報は、例えば、生産元の立地を、災害時の影響の大きさで評価した値や、陸海空の輸送の拠点との距離および顧客との距離の少なくとも一方で示した値や、これらの距離で評価した値である。BCP整備情報は、例えば、災害等の緊急事態が発生した場合の対応計画の有無を示す値や、その対応計画の評価等を示す値である。なお、生産元が、生産装置である場合、この生産元に関する生産元情報は、この生産元である生産装置を利用して生産を行う企業や生産工場や生産ライン等についての生産元情報と考えてもよい。
なお、本実施の形態において説明しているように、生産情報格納部10は、通常、情報処理装置1が有しているが、生産情報格納部10は、情報処理装置1(例えば、情報処理装置1のスコア取得部12等)がアクセス可能な外部の装置(図示せず)等が有している格納部等であってもよい。情報処理装置1がアクセス可能な外部の装置は、例えば、情報処理装置1やスコア取得部12とネットワーク等を介して通信可能に接続されたサーバ装置や、ネットワーク接続ストレージ等である。
生産情報格納部10に格納される評価元情報は、後述する通信装置3等を介して、生産装置等から自動で取得される情報であってもよく、自動で取得されない情報であってもよく、例えば、後述する通信装置3等を介して、ユーザ等が手入力した情報であってもよい。また、評価元情報は生産元に対応するウエブページやIR(インベスター・リレーションズ)情報等からクローリングやスクレイピング等を用いて自動取得された情報であってもよい。
生産情報格納部10は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。かかることは、他の格納部についても同様である。
環境情報受信部11は、生産環境の温度情報、生産環境の湿度情報、天気情報、生産環境の音声情報のうちの1以上の環境情報を受信する。生産環境とは、例えば、スコアの算出に用いられる生産情報が有する生産元識別子が示す生産元の環境である。受信する生産環境は、例えば、スコアの算出を行う時点の生産環境であること好ましいが、その前後の生産環境であってもよい。環境情報は、例えば、各地の天気等の情報を、インターネット等のネットワーク経由で提供するサービス等から受信可能である。生産環境の音声情報は、例えば、生産装置の近傍に設置された音センサ等により取得可能である。生産環境の音声情報は、生産環境の騒音の情報等と考えてもよい。
環境情報受信部11は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
スコア取得部12は、生産情報格納部10にアクセスし、2以上の生産情報がそれぞれ有する評価元情報を用いて、生産元識別子ごとのスコアを取得する。2以上の生産情報は、生産情報格納部10に格納されている2以上の生産情報のうちの、少なくとも一部の生産情報である。スコア取得部12は、生産情報格納部10にアクセスして2以上の生産情報を取得し、取得し2以上の生産情報がそれぞれ有す評価元情報を用いて、生産元識別子ごとのスコアを取得する。スコア取得部12は、生産情報ごとに、生産情報が有する評価元情報が有する1以上、好ましくは2以上の情報を用いて、生産情報が有する生産元識別子についてスコアを取得する。
スコア取得部12が、一の生産情報が有する生産元識別子について取得するスコアは、例えば、この生産元識別子が示す生産元についての評価を示すスコアである。生産元のスコアが高いということは、通常、生産元の評価が高いということである。生産元の評価が高いということは、例えば、生産元が好ましい評価を受けたことと考えてもよい。スコア取得部12が取得するスコアは、例えば、生産元の評価が高くなるに従って、連続的または段階的に高くなり、生産元の評価が低くなるに従って、連続的または段階的に低くなるスコアである。スコアは通常、数値で表され、数値が大きいほどスコアが高いことを示すものとなるようにするが、数値が小さいほどスコアが高いことを示すものとなるようにしてもよい。以下においては、説明の便宜上、スコアの数値が大きいほど、スコアが高くなる場合を例に上げて説明する。
なお、スコアを示す数値を、数値の範囲に対応するA、B、C等の複数段階の記号に変換したものをスコアとして用いてもよい。同様に、スコアを示す数値を、数値の範囲に対応する数のハートや星等のマークに変換したものをスコアとして用いてもよい。
ここでの評価元情報が有する1以上の情報は、例えば、上述した評価元情報が有する属性値である。スコア取得部12がスコアの取得に用いる評価元情報が有する情報は、評価元情報が有する少なくとも一部の属性値であって、予め決められた1または2以上の属性を有する属性値である。
以下、スコア取得部12が、一の生産情報が有する生産元情報を用いて、この一の生産情報が有する生産元識別子が示す生産元についてスコアを取得する処理の例について説明する。
(1)演算式方式
スコア取得部12は、一の生産情報の評価元情報が有する予め決められた1以上、好ましくは2以上の異なる属性値をパラメータとして、予め決められた演算式を用いて、この一の生産情報の生産元識別子が示す生産元についてのスコアを算出する。ここでのパラメータは引数と考えてもよい。また、演算式は、関数と考えてもよい。評価元情報が有する予め決められた1以上、好ましくは2以上の情報は、例えば、評価元情報が有する属性値のうちの少なくとも一部の情報である。かかることは以下においても同様である。スコア取得部12は、例えば、評価元情報が有する2以上の属性の属性値を予め決められた演算式に入力して重み付け加算等を行うことにより、スコアを算出する。この場合、演算式は、例えば、複数の属性値をパラメータとし、各パラメータに対して予め決められた重み付けを行って得られた値を加算する演算式である。この演算式は定数を有していてもよい。各パラメータに対して行われる重み付けは、異なる値であることが好ましいが同じ値であってもよい。各属性に対応するパラメータの重み付けに用いられる値(例えば、パラメータに乗算される係数)は、パラメータの変動に応じて所望のスコアが得られるような値に設定する。例えば、スコア取得部12が取得するスコアが、生産元の評価が高くなるほど、値が大きくなるようなスコアである場合、ユーザの評価に対する影響が小さい属性のパラメータに対する重み付けを小さくし、ユーザの評価に対する影響が大きい属性のパラメータに対する重み付けを大きくする。また、例えば、数値が大きくなるほど、生産元に対する評価が高くなるような属性値のパラメータに対応する重み付けの値は、プラスの値とし、数値が大きくなるほど、生産元に対する評価が低くなるような属性値のパラメータに対応する重み付けの値は、マイナスの値としてもよい。
パラメータとして用いられる評価元情報の属性値が、数値でない場合には、適宜、評価元情報を数値化することが好ましい。例えば、文字列のパターンマッチングや、自然言語処理等を用いて、文字列である評価元情報の属性値を数値化して、数値化した属性値をパラメータとして演算式等に入力するようにしてもよい。例えば、スキル情報である作業者の資格を示す文字列をパターンマッチングにより特定して、特定されたパターンに対応する値に変換して演算式に入力するようにしてもよい。
ただし、スコア取得部12がスコアの取得に利用する演算式は、上記のような重み付け加算に限定されるものではない。例えば、演算式は、2以上の属性値をパラメータとして重み付け平均を行う演算式であってもよい。また、演算式は、重み付けした属性値や重み付けしていない属性値や定数を適宜組み合わせて加減乗除等を行う演算式であってもよい。
なお、スコア取得部12が利用する演算式は、最終的に算出されるスコアの数値が、予め決められた範囲内の値となる演算式であることが好ましい。例えば、演算式は、重み付け加算により得られた値を、0から5までの範囲内の値に変換する演算式を含んでいてもよい。
(2)対応表方式
スコア取得部12は、一の生産元に対応する評価元情報の2以上の異なる属性の属性値を成分とするベクトルを取得し、これらと同じ属性の2以上の属性値を成分とする複数のベクトルと、このベクトルに対応づけられたスコアと、の2以上の組を有する対応表から、取得したベクトルに最も近いベクトルに対応付けられたスコアを、一の生産元についてのスコアとして取得するようにしてもよい。
例えば、スコア取得部12は、一の生産情報の評価元情報が有する予め決められた2以上の異なる属性の属性値を、特徴量等として用いて、この2以上の特徴量にそれぞれ対応する成分を有するベクトルを取得する。また、図示しない格納部等に、上記の2以上の属性と同じ属性の2以上の特徴量に対応する2以上の成分を有する複数のベクトルと、各ベクトルに対応するスコアとを対応付けて有する対応表を予め用意して格納しておく。そして、この対応表から、上記で生産情報について取得したベクトルに最も近いベクトル(例えば、コサイン距離が最も近いベクトル)を検出し、検出されたベクトルと対応付けられたスコアを、上記の一の生産情報の生産元識別子が示す生産元についてのスコアとして取得する。
なお、生産情報について取得したベクトルに近いベクトルを、上記の対応表において複数検出し、検出した複数のベクトルに対応する複数のスコアを用いて、各複数のベクトルと、生産情報について取得したベクトルとの距離に応じて重み付け加算や重み付け平均を行うことで、スコアを取得するようにしてもよい。生産情報について取得したベクトルに近いベクトルを検出する数は予め決められていてもよい。また、生産情報について取得したベクトルとの距離が閾値以下となる複数のベクトルのみを検出するようにしてもよく、閾値以下となる複数のベクトルが検出されない場合には、最も近いベクトルに対応するスコアを取得するようにしてもよい。
(3)機械学習方式
スコア取得部12は、予め、複数の生産情報のそれぞれについて、評価元情報が有する予め決められた2以上の異なる属性値と、生産元識別子が示す生産元について予め用意されたスコアとの組を複数取得し、取得した2以上の属性値とスコアとの複数の組を用いて、機械学習のアルゴリズムにより、学習処理を行って学習器を取得する。例えば、スコア取得部12は、取得した各組の2以上の属性値を訓練用の入力データとして、また同じ組のスコアを訓練用の出力データとして用いて、ニューラルネットワークの学習を行うことにより学習器を取得する。そして、スコア取得部12は、取得した学習器に、一の生産情報の評価元情報が有する予め決められた2以上の異なる属性の属性値を入力データとして入力することで、この一の生産情報が有する生産元識別子が示す生産元についてのスコアを学習器から取得する。ここでの複数の生産情報のそれぞれについて取得した、評価元情報が有する予め決められた2以上の異なる属性の属性値と、生産元識別子が示す生産元について予め用意されたスコアとの組は、いわゆる教師データと考えてもよい。ここで学習に用いられる評価元情報が有する予め決められた2以上の異なる属性の属性値は、例えば、上述した生産情報格納部10等に予め格納しておくようにしてもよく、図示しない格納部等に格納しておくようにしてもよい。生産元について予め用意されたスコアは、例えば、この生産元を示す生産元識別子と対応付けて図示しない格納部や、上述した生産情報格納部10等に予め格納しておくようにすればよい。このスコアは、例えば、情報処理装置1の管理者等が作成したスコアであってもよい。また、スコア取得部12が取得した学習器についても、例えば、情報処理装置1の図示しない格納部や、上述した生産情報格納部等に蓄積しておくようにすればよい。なお、学習器を取得する処理は、情報処理装置1で実行してもよく、他の装置で実行してもよい。後者の場合、取得した学習器を、情報処理装置1の格納部等に格納するようにしてもよい。
上記のニューラルネットワークとしては、例えば、全結合層を有するニューラルネットワークや、畳み込み層とプーリング層とを一段以上(例えば、多段以上)連結したニューラルネットワーク等が利用可能である。プーリング層は省略してもよい。なお、学習器は、上記のような教師データを用いて、SVR、深層学習、決定木、ランダムフォレスト等のアルゴリズムにより学習を行って生成された学習器であってもよい。
なお、学習器が格納されているとは、例えば、学習器そのもの(例えば、入力に対して値を出力する関数や学習結果のモデル等)が格納されていることであってもよく、学習器を構成するために必要なパラメータ等の情報が格納されていることであってもよい。後者の場合であっても、そのパラメータ等の情報を用いて学習器を構成できるため、実質的に学習器が図示しない格納部に格納されていると考えることができるからである。
スコア取得部12は、評価元情報が有する属性値に応じて、以下のようなスコアを取得することが好ましい。例えば、スコア取得部12は、評価元情報が有する誤差情報が特定する誤差が小さいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する不良率情報が特定する不良率が小さいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する受注変動耐性情報が特定する受注変動耐性が大きいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する賃金情報が特定する作業者賃金が少ないほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有するダウンタイム情報が特定する生産装置のダウンタイムが短いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する人数情報が特定する対応人数が少ないほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有するスキル情報が特定する作業者スキルの高さが高いほど、多能情報が特定する作業者の多能さが大きいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する廃棄率情報が特定する廃棄率が小さいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する生産量情報が特定する生産量が多いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する売上情報が特定する生産元の売上が大きいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する粗利情報が特定する生産元の粗利が大きいほど、利益情報が特定する生産元の利益が大きいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する収益性情報が特定する生産元の収益性が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する効率性情報が特定する生産元の効率性が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する安全性情報が特定する生産元の安全性が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する成長性情報が特定する生産元の成長性が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する設備老朽化情報が特定する設備の老朽化が進んでいないほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有する立地情報が特定する生産元の立地がよいほど、高いスコアを取得することが好ましい。また、評価元情報が有するBCP整備情報が特定する生産元のBCP整備が進んでいるほど、高いスコアを取得することが好ましい。
例えば、スコア取得部12は、上述した(1)演算式方式や(2)対応表方式を用いてスコアを取得する場合、評価元情報の属性値と、取得されるスコアとの関係が上記のような関係となるような係数や定数等を有する演算式や、取得されるスコアとの関係が上記のような関係となるような対応表を用いることが好ましい。また、スコア取得部12は、上述した(3)機械学習方式を用いてスコアを取得する場合、評価元情報の属性値と、取得されるスコアとの関係が上記のような関係となるような学習器を取得し、これを用いてスコアを取得することが好ましい。
スコア取得部12は、評価元情報が2以上の属性値を有している場合に、評価元情報の1以上の属性値を用いて、各生産元識別子に対して、生産元の特性である2以上の生産元特性ごとのスコアを取得するようにしてもよい。例えば、スコア取得部12は、評価元情報が有する2以上の属性値を異なる組み合わせで用いることで、異なる2以上の生産元特性ごとのスコアを一の生産元識別子に対して取得してもよい。2以上の属性値を異なる組み合わせで用いるということは、一の生産元特性のスコアを取得する際に用いる属性値の組み合わせと、他の生産元特性のスコアを取得する際に用いる属性値の組み合わせとを異なるものとなるようにすることである。なお、1つの属性値のみを用いることも、属性値の組み合わせの1つと考えてよい。例えば、評価元情報が2つの属性値を有している場合において、第一の生産元特性のスコアを取得する際には、第一の属性値のみを用い、第二の生産元特定のスコアを取得する際には、第一の属性値と、第二の属性値とを用いるようにしてもよく、第二の生産元特定のスコアを取得する際には、第二の属性値のみを用いるようにしてもよい。なお、特性ごとに取得されるスコアと、特性ごとではなく取得されるスコアとを区別するために、特性ごとではなく取得されるスコアを、総合的なスコア等と呼ぶ場合がある。
例えば、スコア取得部12は、以下の(a)〜(d)で示す生産元特性ごとのスコアを特性値として取得する処理のうちの2以上の処理を行う。これにより、2以上の生産元特性ごとの特性値をスコアとして取得する。
(a)生産品の誤差に関する誤差情報、不良率に関する不良率情報のうちの1以上の属性値を用いて生産元の生産の品質を特定する品質特性値であるスコアを取得する処理。
(b)受注変動耐性に関する受注変動耐性情報、作業者賃金に関する賃金情報のうちの1以上の属性値を用いて生産元のコスト競争力を特定するコスト競争力特性値であるスコアを取得する処理。
(c)生産装置のダウンタイムに関するダウンタイム情報、対応人数に関する人数情報、作業者スキルの高さに関するスキル情報、作業者の多能さに関する多能情報、廃棄率に関する廃棄率情報、生産量に関する生産量情報のうちの1以上の属性値を用いて生産元のオペレーションのレベルを特定するオペレーション特性値であるスコアを取得する処理。
(d)生産元の売上に関する売上情報、生産元の粗利に関する粗利情報、生産元の利益に関する利益情報、生産元の収益性に関する収益性情報、生産元の効率性に関する効率性情報、生産元の安全性に関する安全性情報、生産元の成長性に関する成長性情報、設備の老朽化に関する設備老朽化情報、生産元の立地に関する立地情報、生産元のBCP整備に関するBCP整備情報のうちの1以上の属性値を用いて生産元の財務関連のレベルを特定する財務特性値であるスコアを取得する処理。
なお、スコア取得部12は、上記の(a)〜(d)の処理を、上述した(1)演算式方式や、(2)対応表方式、(3)機械学習方式のいずれか一つの方式により行うようにしてもよい。また、スコア取得部12は、上記で取得した2以上の特性値をさらに統計処理することにより、1以上の特性値のスコアや、総合的なスコアを取得するようにしてもよい。この統計処理は、例えば、重み付け加算等の加算や、加重平均等の平均を算出する処理である。
なお、スコア取得部12は、環境情報受信部11が受信した1以上の環境情報をも用いて、スコアを取得するようにしてもよい。例えば、スコア取得部12は、一の生産元識別子に対応するスコアを取得する際に、環境情報受信部11が受信したこの一の生産元識別子に対応する1以上の環境情報をも用いて、スコアを取得するようにしてもよい。例えば、スコア取得部12は、上記で示した(1)演算式方式のように演算式を用いてスコアを取得する場合に、一の生産元識別子に対応する評価元情報が有する2以上の属性値をパラメータとして含む演算式であって、この一の生産元識別子に対応する環境情報をパラメータとしてさらに含む演算式(例えば、重み付け加算の演算式等)を用いて、スコアを取得してもよい。また、上記で説明した(2)対応表方式を用いてスコアを取得する場合、一の生産元識別子に対応する評価元情報が有する1または2以上の属性値と、この一の生産元識別子に対応する環境情報と、を特徴量として有するベクトルを取得し、このベクトルに最も近いベクトルと対応付けられたスコアを予め用意された対応表から取得するようにしてもよい。この対応表としては、例えば、環境情報を特徴量として加えた場合のベクトルとスコアとの関係を示す予め用意された対応表を用いる。また、上記で説明した(3)機械学習方式を用いてスコアを取得する場合、上記の訓練用の入力データの代わりに、生産元識別子に対応する評価元情報が有する1または2以上の属性値と、この生産元識別子に対応する環境情報とを有する訓練用データを用いて学習を行って学習器を取得し、この学習器に、一の生産元識別子に対応する評価元情報が有する1または2以上の属性値と、この一の生産元識別子に対応する環境情報とを入力して、スコアを取得するようにしてもよい。
なお、生産情報格納部10を外部の装置が有している場合、スコア取得部12は、生産情報の送信要求等を外部の装置に送信する送信手段が、外部の装置から送信される生産情報を受信する受信手段等を有していてもよい。
スコア出力部13は、スコア取得部12が取得したスコアを、生産元識別子に対応付けて出力する。スコア出力部13は、例えば、スコア取得部12が取得したスコアを、生産元識別子に対応付けて、スコアが格納されるスコア格納部18に蓄積する。スコア出力部13は、例えば、スコア取得部12が2以上の生産元識別子ごとに取得したスコアを、この2以上の各生産元識別子に対応付けてスコア格納部18に蓄積する。
スコア出力部13は、スコア取得部12が特性値ごとに取得したスコアを、特性値ごとにスコア格納部18に蓄積してもよい。例えば、スコア出力部13は、スコア取得部12が特性値ごとに取得したスコアを、特性値の識別子等と対応づけて、スコア格納部18に蓄積してもよい。また、スコア出力部13は、この特性値ごとのスコアを統計処理して得られた1以上のスコアや、総合的なスコアを、スコア格納部18に蓄積してもよい。
なお、スコア格納部18を外部の装置が有する場合、スコア出力部13は、スコア格納部18にスコアを蓄積するために、スコア取得部12が取得したスコアおよびスコアに対応づける生産元識別子等を外部の装置に送信してもよい。この場合、スコア出力部13は送信手段等を有していてもよい。スコア出力部13は、スコア等を蓄積するための、スコア格納部18のドライバ等を有していてもよい。
出力指示受信部14は、端末装置2から出力指示を受信する。出力指示は、スコア格納部18に格納された2以上のスコアを出力する指示である。出力指示受信部14は、例えば、無線または有線の通信手段で実現される
スコア送信部15は、出力指示受信部14が受信した出力指示に応じて、生産元識別子に対応付けられた2以上のスコアを取得する。スコア送信部15は、取得した2以上のスコアを比較可能な態様で端末装置2に送信する。2以上のスコアを比較可能な態様で端末装置2に送信するということは、例えば、端末装置2において2以上のスコアが比較可能な態様で出力されるよう(例えば、表示されるよう)に出力することであればよい。出力可能となるようスコア送信部15は、例えば、出力指示に応じて、スコア格納部18から、2以上のスコアを取得し、この2以上のスコアを、スコアが比較可能な態様で端末装置2に送信する。スコアの送信先となる端末装置2は、通常、出力指示の送信元となる端末装置2である。スコア送信部15は、例えば、出力指示に応じて2以上のスコアと、各スコアに対応する生産元識別子とを取得し、取得した2以上のスコアを生産元識別子と対応付けて送信することが好ましい。比較可能な態様とは、例えば、2以上のスコアを、目視で比較できるようにする態様や、同時に見ることができるようする態様であり、好ましくは、ユーザが操作等を行わずに、目視で比較できるようにする態様である。比較可能な態様は、例えば、2以上のスコアを1ページ内や1画面内に表示することや、2以上のスコアを並べて表示することである。2以上のスコアは、スコアの値順に(例えば、スコアが高い順に)ソートされているよう表示されることが好ましい。取得した2以上のスコアを比較可能な態様で端末装置2に送信するということは、例えば、取得した2以上のスコア(またはスコアとスコアに対応付けられた生産元識別子)を比較可能な態様で端末装置2において出力するための出力用の情報を作成して送信することである。なお、2以上のスコアを並べて出力するということは、例えば、並べて同じ画面に表示したり、並べて同じ媒体に印刷したりすることである。また、出力用の情報は、例えば表示用の情報や、印刷用の情報である。なお、スコア送信部15は、2以上のスコアの比較が容易となるよう、2以上のスコア(またはスコアとスコアに対応付けられた生産元識別子)を、スコアの高いものから順番に、特定の方向(通常は、上から下に向かう方向)に並べて表示することが好ましい。また、表示するスコアの数が多い場合、2以上のスコアをスコアの高いものから順にそれぞれ配置した切替表示可能な複数画面や複数のページの情報を作成して送信してもよい。
なお、生産情報格納部10や図示しない格納部等に、予め、生産元識別子と対応付けて、この生産元識別子に対応する生産元を案内するための生産元案内情報を格納しておくようにし、スコア送信部15は、生産元識別子に対応付けられた2以上のスコアを送信する際に、各スコアについて、各スコアに対応付けられた生産元識別子に対応付けられた生産元案内情報を、この生産情報格納部10や図示しない格納部等から検索等により取得し、取得した生産元案内情報が有する1以上の属性値を、各スコアに対応づけて送信するようにしてもよい。生産元案内情報が有する属性値は、例えば、生産元に対応する企業や工場に関する情報(例えば、企業や工場の名称や、住所、電話番号やメールアドレス等の連絡先の情報や、企業や工場のマークや商標、IR情報等や、生産元に対応する企業の業種や、取扱業務、生産可能な生産物やその種類、生産元に関する画像(例えば、企業や工場の写真)等の1以上であってもよい。また、生産元案内情報は、生産元を分類するための、生産元に付与された生産元の特徴等を表すタグの情報を属性値として有していてもよい。また、生産元案内情報は、生産元に対応する企業や工場についての説明文や、生産元に対応する企業の沿革等の情報を属性値として有していてもよい。なお、生産元案内情報は、対応づけられた生産元識別子を内部に有していてもよく、外部に有していてもよい。
スコア送信部15が送信する出力用の情報は、例えば、インターネットを閲覧するブラウザ等で表示可能な、HTML形式の情報や、画像情報等であることが好ましい。ただし、出力用の情報のデータ形式等は問わない。
スコア送信部15は、例えば、無線または有線の通信手段で実現される。スコア送信部15は、出力用の情報を作成するための手段等を有していてもよい。
稼働情報受信部16は、稼働情報を生産元識別子に対応付けて受信する。例えば、稼働情報受信部16は、例えば、生産元識別子と対応付けられた稼働情報を受信する。稼働情報受信部16は、例えば、2以上の生産元識別子にそれぞれ対応付けられた稼働情報を受信する。稼働情報受信部16は、例えば、稼働情報を、生産装置からこの稼働情報を取得した通信装置3から受信する。稼働情報受信部16は、例えば、2以上の通信装置3から、それぞれ生産元識別子にそれぞれ対応付けられた稼働情報を受信してもよい。また、稼働情報受信部16は、生産元に対応する生産装置等から、生産元識別子に対応付けられた稼働情報を受信してもよい。稼働情報の受信は、稼働情報である1または2以上の属性値を受信することと考えてもよい。稼働情報受信部16が通信装置3から受信する稼働情報は、例えば、通信装置3がセンサを用いて取得した振動情報、加速度情報、ワークまたは冶具の温度情報のうちの1以上の属性値を含む稼働情報である。
稼働情報蓄積部17は、稼働情報受信部16が受信した稼働情報を、生産元識別子に対応付けて、生産情報格納部10に蓄積する。例えば、稼働情報蓄積部17は、受信した稼働情報である1または2以上の属性値を、その属性を示す情報(例えば、属性名の情報)等と対応付けて生産情報格納部10に蓄積する。
スコア格納部18には、2以上のスコアが、それぞれ、生産元識別子に対応付けられて格納される。この2以上のスコアは、例えば、2以上の生産元とそれぞれ対応するスコアである。なお、スコア格納部18には、一の生産元について二以上の特性ごとに取得されたスコアが、例えば、生産元識別子と、各特性の識別子とにそれぞれ対応付けられて格納されてもよい。スコア格納部18は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
なお、本実施の形態において説明したように、スコア格納部18は、通常、情報処理装置1が有しているが、生産情報格納部10は、生産情報格納部10と同様に、情報処理装置1(例えば、情報処理装置1のスコア出力部13等)がアクセス可能な外部の装置(図示せず)等が有している格納部等であってもよい。
端末装置2は、例えば、生産元を利用するユーザ等が利用する端末装置である。端末装置2は、例えば、コンピュータや、携帯電話、いわゆるスマートフォン、タブレット型端末等により実現される。
端末受付部21は、ユーザからの操作を受け付ける。端末受付部21が受け付ける操作は、出力指示であってもよい。端末受付部21は、例えば、情報処理装置1が取得したスコアを出力するための操作を受け付ける。端末受付部21は、例えば、入力手段等を介して操作を受け付ける。端末受付部21に対する操作の入力手段は、キーボードやマウス、タッチパネル、メニュー画面によるもの等、何でもよい。例えば、端末受付部21は、音声により操作を受け付けてもよい。端末受付部21は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末送信部22は、端末受付部21が受け付けたスコアを出力するための操作に応じて、スコアを出力する指示である出力指示を送信する。出力指示は、スコアを要求する指示と考えてもよい。端末送信部22は、無線または有線の通信手段等により実現される。
端末受信部23は、情報処理装置1から比較可能な態様で送信された2以上のスコアを受信する。受信する2以上のスコアは、例えば、生産元識別子とそれぞれ対応付けられているスコアである。また、受信する2以上のスコアは、例えば、それぞれに対応する生産元識別子に対応する生産元に関する情報と対応付けられていてもよい。例えば、端末受信部23は、スコアと、生産元識別子と、生産元に関する情報との2以上の組を、それぞれのスコアを比較可能な態様で出力する情報を受信する。端末受信部23は、無線または有線の通信手段等により実現される。
端末表示部24は、端末受信部23が受信した2以上のスコアを表示する。端末表示部24が表示する2以上のスコアは、情報処理装置1から比較可能な態様で送信された2以上のスコアであるため、端末表示部24は、2以上のスコアを比較可能な態様で表示する。例えば、受信したスコアと生産元識別子とが対応付けられている場合、端末表示部24は、この生産元識別子をスコアとともに表示してもよい。また、例えば、受信したスコアと生産元に関する情報とが対応付けられている場合、端末表示部24は、この生産元に関する情報とをスコアともに表示してもよい。
なお、ここでは、端末表示部24がスコアを表示する例について説明したが、端末装置2が、印刷を行う印刷処理部(図示せず)等を有しているようにして、端末受信部23が受信した2以上のスコアを、図示しないプリタ等を利用して、受信したスコア等を比較可能な態様で印刷するようにしてもよい。
端末表示部24は、モニタ等の表示デバイスを有していてもよく、有していなくてもよい。端末表示部24は、例えば、表示デバイスのドライバ、または表示デバイスと表示デバイスのドライバ等により実現される。
通信装置3は、生産元で利用される装置である。例えば、通信装置3は、生産元の管理者や作業者が利用する装置である。通信装置3は、コンピュータや、携帯電話、いわゆるスマートフォン、タブレット型端末等により実現可能である。
稼働情報取得部31は、生産装置の稼働情報を取得する。稼働情報取得部31は、複数の生産装置の稼働情報を取得してもよい。例えば、稼働情報取得部31は、生産装置が有する生産装置の稼働状況を表示するモニタの画面等を撮影した画像を用いて、稼働情報を取得する。また、例えば、稼働情報取得部31は、生産装置に取り付けられた1または2以上のセンサ等が取得した情報等を用いて、稼働情報を取得する。
撮影部311は、生産装置の稼働状況に関する情報が表示された画面を撮影する。撮影部311が撮影する画面は、生産装置の稼働状況を表示するためのモニタの画面や、生産装置の制御のための情報を表示するためのモニタの画面である。この画面は、生産装置が有する画面であってもよく、生産装置を制御する装置や生産装置を管理する装置等が有する画面であってもよい。生産装置の稼働状況に関する情報は、生産装置の稼働結果の情報も含むと考えてもよい。生産装置の稼働状況に関する情報は、生産装置の生産実績を示す情報を含むと考えてもよい。稼働状況に関する情報とは、例えば、稼働情報の1以上の属性値であってもよく、稼働情報の元になる稼働元情報であってもよい。稼働元情報は、例えば、稼働情報の1以上の属性値の取得(例えば、算出)に用いられる1以上の情報である。撮影部311は、例えば、カメラやイメージセンサ等により実現される。
認識処理部312は、撮影部311が撮影した画面の画像に対して文字認識処理を行って、稼働情報を取得する。撮影部311が撮影した画面の画像とは、上述した生産装置の稼働状況に関する情報が表示された画面を撮影した画像である。認識処理部312は、例えば、画面の画像に対して文字認識処理を行って、画面に表示されている稼働状況に関する情報の文字列のデータを取得する。そして、この文字列のデータから、検索や、パターンマッチング、自然言語処理等を行うことで、稼働情報の1以上の属性値、または稼働情報の元になる稼働元情報を取得する。例えば、検索やパターンマッチング等を行って、予め用意された稼働情報や稼働元情報の1以上の属性値に対応する属性名や、特定の数値の単位等の手がかり句等を、文字認識処理で取得された文字列のデータから検出し、検出した文字列に連続する文字列や、検出した文字列に対して予め決められた位置(例えば、左や下等)に配置された文字列を、稼働情報の属性値または稼働元情報として取得する。ここでの文字列は、数字や数字列等も含む概念である。属性値の区切り等を検出する際等には、自然言語処理等を利用してもよい。なお、文字列のデータから上記のような所望の属性値を有する情報を取得する際には、スクレイピングの技術等を利用するようにしてもよい。スクレイピングの技術については公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
認識処理部312は、上記で文字認識処理やパターンマッチング等を利用して得られた情報が、稼働情報の1以上の属性値である場合、この属性値を、稼働情報として取得する。なお、稼働情報の属性値等を検出する際に用いられた手がかり句等が、属性名等の属性を示す情報である場合、この属性を示す情報を、取得した稼働情報の属性値と対応付けて取得するようにしてもよい。また、認識処理部312は、上記で文字認識処理やパターンマッチング等を利用して取得された情報が、稼働元情報である場合、取得した1または2以上の情報を用いて、稼働情報の1以上の属性値を取得してもよい。稼働元情報を用いて、稼働情報の1以上の属性値を算出する際に用いられる演算式等の関数や、稼働情報の1以上の属性値を取得するためのルールの情報等は、予め認識処理部312が有していてもよく、図示しない格納部に格納されているルールの情報等を、認識処理部312が適宜読み出すようにしてもよい。なお、一以上の稼働情報を、稼働元情報としても用いるようにしてもよい。
センサ取得部313は、生産装置に取り付けられた1または2以上のセンサから、この生産装置の稼働情報の元になる稼働元情報を取得する。1以上のセンサは、どのようなセンサであってもよく、例えば、生産品や不良品をカウントするために用いられる近接センサ等のセンサであってもよい。このようなセンサを用いることで、生産数や不用品数、廃棄数等を取得することができる。また、一以上のセンサは、例えば、生産装置の振動情報や、加速度情報、ワークまたは冶具の温度情報等をそれぞれ取得するセンサ等であってもよい。
取得処理部314は、センサ取得部313が1または2以上のセンサから取得した稼働元情報を用いて、稼働情報を取得する。取得処理部314は、例えば、稼働元情報を用いて、稼働情報の1または2以上の属性値を取得する。稼働元情報を用いて、稼働情報の1以上の属性値を算出する際に用いられる演算式等の関数や、属性値を取得するためのルールの情報等は、予め取得処理部314が有していてもよく、図示しない格納部に格納されているルールの情報等を、取得処理部314が適宜読み出すようにしてもよい。
なお、稼働情報取得部31は、撮影部311と認識処理部312との組と、センサ取得部313と、取得処理部314との組のいずれか一方のみを有しているようにしてもよい。前者の場合、センサを用いた稼働情報の取得は行なえず、後者の場合は、撮影した画像を用いた稼働情報の取得は行えないこととなる。
稼働情報送信部32は、稼働情報取得部31が取得した稼働情報を情報処理装置1に送信する。稼働情報送信部32は、図示しない格納部に予め格納されている生産元識別子や、送信の直前等に図示しない受付部等を介して生産元の管理者や作業者等から受け付けた生産元識別子等を、稼働情報と対応付けて送信してよい。送信する生産元識別子は、例えば、撮影部311が撮影した画面に対応する生産装置に対応する生産元や、センサ取得部313が稼働元情報を取得するセンサが取り付けられた生産装置に対応する生産元である。稼働情報送信部32は、無線または有線の通信手段等により実現される。
なお、通信装置3の図示しない受付部等が、一の生産元に対応する生産装置についての稼働情報以外の評価元情報の1以上の属性値や、評価元情報の取得に用いられる1以上の属性値を、図示しない入力デバイス等を介して受け付けるようにし、受け付けた1以上の属性値を、移動情報送信部32が、上記の一の生産元の生産元識別子と対応付けて情報処理装置1に送信するようにしてもよい。例えば、この一の生産元に対応する生産装置についての稼働情報以外の評価元情報の1以上の属性値や、評価元情報の取得に用いられる1以上の属性値の受付は、例えば、生産元に対して行われる生産に関するアンケートの回答等として受け付けるようにしてもよい。なお、撮影した画像や、センサから取得した情報を用いて稼働情報を取得しない場合、稼働情報取得部31等は省略してもよい。
なお、このような場合、情報処理装置1の稼働情報受信部16等が、通信装置3等から、生産元識別子と対応付けられた、稼働情報以外の評価元情報の1以上の属性値を通信装置3から受信して、これらを、稼働情報蓄積部17が、生産元識別子と対応づけて生産情報格納部10に蓄積してもよい。この受信は、例えば、稼働情報受信部16等が受信するようにしてもよい。
また、通信装置3の稼働情報取得部31が、一の生産元についての情報が記載されているウエブページ等の情報を取得して、取得したウエブページ等の情報から、稼働情報以外の、売上情報や成長性情報等の評価元情報の1以上の属性値等を取得して、移動情報送信部32が、生産元識別子と対応付けて情報処理装置1に送信するようにしてもよい。例えば、この場合に取得される評価元情報の属性値は、生産元情報の1以上の属性値である。ウエブページ等から所望の属性値を取得する技術としては、スクレイピングの技術が利用可能であり、ここでは詳細な説明は省略する。一の生産元についての情報が記載されているウエブページ等の情報は、例えば、図示しない受付部等がユーザから受け付けた指示等に応じて習得してもよい。
なお、通信装置3の稼働情報送信部32が、図示しない受付部を介してユーザ等から受け付けた一の生産元についての情報が記載されているウエブページ等の情報や、このウエブページ等のアドレス情報等を、生産元識別子と対応づけて情報処理装置1に送信し、この情報を、情報処理装置1の稼働情報受信部16等が受信し、受信したウエブページの情報、またはウエブページのアドレス情報が示すウエブページ等の情報から、稼働情報蓄積部17が、上記と同様に、稼働情報以外の、売上情報や成長性情報等の評価元情報の1以上の属性値等を取得して、稼働情報蓄積部17が、生産元識別子と対応付けて生産情報格納部1に蓄積するようにしてもよい。
なお、出力指示受信部14が受信する出力指示が、例えば、出力するスコアを選択するための1または2以上の条件を有しているようにし、スコア送信部15は、条件を満たす2以上のスコアだけを取得して送信するようにしてもよい。出力するスコアを選択するための条件は、出力するスコアを絞り込む条件と考えてもよい。スコアを選択するための条件は、スコアに対応する生産元を選択するための条件であってもよく、出力するスコア数を削減するための条件であってもよい。この条件は、検索式であってもよい。例えば、生産元識別子が、上述したように、生産元案内情報等と対応付けられている場合、出力指示受信部14が受信する出力指示が、例えば、出力するスコアを選択するための1または2以上の条件を有しているようにし、スコア送信部15は、この出力指示が有する条件を満たす生産元案内情報と対応付けられた生産元識別子と対応付けられた2以上のスコアだけを取得して送信するようにしてもよい。例えば、この条件は、生産元の地域を限定する条件や、生産品目等を限定する条件であってもよい。なお、この出力指示が有する条件は、評価元情報が有する1以上の属性値についての条件であってもよく、この場合、この条件を満たす評価元情報に対応する生産元情報について取得された2以上のスコアだけを取得して送信するようにしてもよい。例えば、この条件は、生産量を特定の値以上に限定する条件であってもよく、成長率が閾値以上である生産元に限定する条件であってもよい。また、この条件は、スコア自身についての条件(例えば、スコアが3点以上を表示等の条件)であってもよい。
次に、本実施の形態の情報処理装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)稼働情報受信部16は、稼働情報を受信したか否かを判断する。稼働情報受信部16が受信する稼働情報は、例えば、生産元識別子と対応付けられた稼働情報である。受信した場合、ステップS102に進み、受信していない場合、ステップS103に進む。
(ステップS102)稼働情報蓄積部17は、ステップS101で受信した稼働情報を生産元識別子に対応付けて、生産情報格納部10に蓄積する。なお、既に同じ生産元識別子と対応付けて格納されている稼働情報がある場合、この稼働情報を、新たに受信した稼働情報で更新する。
(ステップS103)環境情報受信部11は、環境情報を受信するタイミングであるか否かを判断する。例えば、環境情報受信部11は、予め決められた時刻等に、環境情報を受信するタイミングであると判断する。また、環境情報受信部11は、稼働情報受信部16等が稼働情報を取得するタイミングの直前等に、環境情報を受信するタイミングであると判断してもよい。受信するタイミングである場合、受信した場合、ステップS104に進み、受信していない場合、ステップS105に進む。ただし、どのように環境情報を取得するタイミングを判断するかは問わない。
(ステップS104)環境情報受信部11は、生産情報格納部10に格納されている各生産元識別子が示す生産元の位置にそれぞれ対応した環境情報を受信する。各生産元識別子について取得した環境情報は、例えば、生産元識別子と対応付けて、図示しない格納部や、生産情報格納部10等に蓄積する。なお、既に同じ生産元識別子と対応付けて格納されている環境識別子がある場合、この環境識別子を、このステップで新たに受信した環境識別子で更新する。
(ステップS105)スコア取得部12は、スコアを取得するタイミングであるか否かを判断する。例えば、スコア取得部12は、予め決められた時刻や日時等に、スコアを取得するタイミングであると判断してもよい。また、生産情報格納部10に、新たな生産元識別子を有する生産情報が格納された場合や、一の生産元識別子に対応づけられた生産情報が更新された場合等に、この生産情報について、あるいは、格納されているすべての生産情報についてスコアを取得するタイミングであると判断してもよい。ただし、どのようにスコアを取得するタイミングを判断するかは問わない。また、生産情報が蓄積された日時等に応じて、一部の生産情報についてのみスコアを取得するタイミングであると判断してもよい。スコアを取得するタイミングである場合、ステップS106に進み、取得するタイミング出ない場合、ステップS108に進む。
(ステップS106)スコア取得部12は、生産情報格納部10に格納されている生産情報と、環境情報受信部11が受信した環境情報とを用いてスコアを取得する。なお、ステップS105において、一または一部の生産情報についてスコアを取得するタイミングであると判断された場合、この一または一部の生産情報についてスコアを取得する。また、ステップS105において、例えば、すべての生産情報についてスコアを取得するタイミングであると判断された場合、すべての生産情報について、スコアを取得する。なお、スコア取得部12は、各生産情報について、二以上の特性ごとのスコアを取得するようにしてもよい。
(ステップS107)スコア出力部13は、ステップS106で取得したスコアを、生産元識別子と対応づけてスコア格納部18に蓄積する。なお、既に同じ生産元識別子と対応付けて格納されているスコアがある場合、このスコアを、新たに取得したスコアで更新する。なお、スコア取得部12が、二以上の特性ごとのスコアを取得した場合、スコア出力部13は、この二以上の特性ごとのスコアも、同様に、それぞれに対応する特性の識別子(例えば、特性名等)と、生産元識別子と対応付けてスコア格納部18に蓄積してもよい。
(ステップS108)出力指示受信部14は、出力指示を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS109に進み、受信していない場合、ステップS101に戻る。
(ステップS109)スコア送信部15は、スコア格納部18に格納されている2以上のスコアを読み出し、スコアを比較可能な態様とした出力情報を取得し、端末装置2に送信する。例えば、スコア送信部15は、スコア格納部18に格納されている2以上の生産元にそれぞれ対応する2以上のスコアと、各スコアに対応づけられた生産元識別子とを読み出し、スコアと生産元識別子との2以上の組を、スコアが比較可能となるように配置した出力情報を取得し、端末装置2に送信する。なお、ステップS106において特性ごとのスコアを取得している場合、特性ごとのスコアも、比較可能な態様として出力するようにしてよい。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、本実施の形態の端末装置2の動作について簡単に説明する。端末受付部21が、ユーザから生産元についてのスコアを出力する操作を受け付けると、端末送信部22は、この操作に応じて、出力指示を情報処理装置1に送信する。端末受信部23は、この出力指示の送信に応じて情報処理装置1から送信される2以上の生産元にそれぞれ対応するスコアを比較可能な態様とした情報(例えば、表示に用いられる情報)等を受信する。端末表示部24は、受信した情報を用いて、2以上の生産元にそれぞれ対応するスコアを比較可能な態様でモニタ等の表示デバイスに表示する。
次に、本実施の形態の通信装置3の動作について簡単に説明する。撮影部311が生産装置の稼働状況に関する情報が表示された画面を撮影したか否かを判断する。撮影した場合、認識処理部312が、撮影した画像から、文字認識処理等を行って文字列を取得し、この文字列を用いて稼働情報および稼働元情報を取得する処理を行う。稼働元情報の1以上の属性値が取得された場合、この稼働元情報の属性値を用いて、稼働情報を取得する。稼働情報送信部32は、認識処理部取得した稼働情報を、生産元識別子と対応づけて情報処理装置1に送信する。
また、センサ取得部313が、生産装置に取り付けられた1以上のセンサから稼働元情報を取得するタイミングとなったか否かを判断し、タイミングとなった場合に、センサから稼働元情報を取得する。認識処理部312は、取得した稼働元情報を用いて稼働情報の1以上の属性値を取得し、稼働情報送信部32が、取得した稼働情報の1以上の属性値を、情報処理装置1に送信する。
次に、本実施の形態の情報処理システム1000の動作の具体例について説明する。ここでは、一例として、情報処理装置1がサーバ装置であり、端末装置2および通信装置3がいずれもスマートフォンであるとする。また、ここでは、生産元が、生産企業である場合を例に挙げて説明する。
図3は、情報処理装置1の生産情報格納部10に格納されている生産情報を管理する生産情報管理表の一例を示す図である。生産情報管理表は、生産元識別子である「生産元ID」、稼働情報である「稼働情報」、作業情報である「作業情報」設備情報である「設備情報」、生産元情報である「生産元情報」、環境情報である「環境情報」という属性を有している。「稼働情報」はさらに誤差情報である「誤差」、不良率情報である「不良率」およびダウンタイム情報である「ダウンタイム」という属性を有している。「作業情報」はさらに人数情報である「人数」、および賃金情報である「賃金」という属性を有している。「設備情報」はさらに設備老朽化情報である「設備老朽化」という属性を有し、「生産元情報」はさらに売上情報である「売上」および成長率情報である「成長率」という属性を有している。「環境情報」はさらに気温情報である「気温」という属性を有している。生産情報管理表の各レコード(行)が、生産情報を示している。「稼働情報」、「作業情報」、「設備情報」、「生産元情報」および「環境情報」の属性値が、生産情報のうちの取得元情報である。なお、図3において、er101〜er109、dr101〜dr109、dt101〜dr109、np101〜np109、wg101〜wg109、ae101〜ae109、sa101〜sa109、gr101〜gr109、wt101〜wt109等は、対応する属性の属性値を示す数値であるとする。
図4は、情報処理装置1の生産情報格納部10に格納されている生産元案内情報を管理する生産元案内管理表である。生産元案内管理表は、生産元識別子である「生産元ID」と、生産元の企業名である「企業名」、生産元の住所である「住所」、生産元企の電話番号である「電話番号」、生産元の写真である「写真」という属性を有している。なお、「写真」の属性値は、生産元の写真のファイル名であるとする。ここでは、各レコード(行)が、生産元案内情報であるとする。
まず、この具体例においては、複数の生産元の管理者や作業者、担当者等により、タッチパネル等の入力デバイス等を介して通信装置3に入力され、通信装置3から送信された評価元情報と、評価元情報に対応する生産元を示す生産元識別子とを有する複数の生産情報が、生産情報格納部10に格納されているとする。これらの情報は、生産元識別子ごとに、図3に示すような生産情報管理表の異なるレコードに格納されているものとする。生産情報の各属性値は、例えば、対応するレコードの、対応する属性名の属性値として格納される。生産情報格納部10に格納されている各生産情報は、生産元識別子と生産作業者情報と設備情報と生産元情報とを有する情報であるとする。ここで格納されている作業者情報の属性値は、人数情報と、賃金情報であるとする。人数情報は、ここでは、生産装置に対応する作業者等の人数であり、賃金情報は、生産装置に対応する作業員等の平均賃金であるとする。設備情報の属性値は、設備老朽化情報であり、ここでは、生産装置の法定耐用年数から、使用年数を減算した値であるとする。生産元情報の属性値は、売上情報および成長性情報であり、売上情報は、生産元の企業の売上高であり、成長性情報は、生産元の企業の企業成長率であるとする。
図5は、生産装置が有するモニタ50に表示されている一日の生産実績の画面を、通信装置3を用いて撮影している状態を示す模式図である。
ここで、上記のような生産情報格納部10に格納されている複数の生産情報が有する生産元識別子のうちの一の生産元識別子が示す生産元の担当者が、ある一日の生産終了時に、自社の生産工場の生産装置が有しているモニタ50の画面に、生産装置の一日の稼働状況を示す情報を表示させたとする。このモニタ50は、例えば、生産装置の制御等に利用される情報や、稼働状況等を表示するためのモニタであるとする。この生産装置は、稼働状況を示す情報として、生産開始から生産終了までの生産数、不良品数、ダウンタイムの情報等を取得して、稼働状況に関する情報として表示するものであるとする。また、この生産装置は、生産開始時に登録された生産予定数の情報も、稼働状況に関する情報として表示するものとする。ここでの稼働状況を示す情報は、生産装置の生産実績を示す情報と考えてもよい。
そして、生産元の担当者が、図5の示すように、このモニタ50の稼働状況を示す情報が表示された画面を、通信装置3の撮影部311を用いて撮影したとする。
図6(a)は、通信装置3の撮影部311がモニタ50の稼働状況を示す情報が表示された画面を撮影して取得した画像を示す図である。なお、図において、pp101、pn101、pa101、da101、dt101等は、特定の数値を示しているものとする。
撮影部311が画像を取得すると、認識処理部312は、撮影部311が撮影した画面の画像について文字認識処理を行って画面に表示されている稼働状況に関する情報の文字列のデータを取得する。
図6(b)は、撮影部が撮影した画面の画像において、認識処理部312が認識した文字列を示す模式図である。図において、点線で囲われた部分が、認識された文字列であるとする。認識処理部312は、認識された文字列から、予め決められた稼働情報および稼働元情報を検出する。ここでは、予め用意された複数の属性名のそれぞれと一致する文字列を、検出された文字列の中から検索し、検出された文字列の右側に隣接して配置された数字列を、検出された文字列に対応する属性名の属性値として取得する。数字列であるか否かは、例えば、自然言語処理等により判断可能である。ここでは、例えば、予め決められた属性名として、「生産数」、「生産予定数」、「不良品数」および「ダウンタイム」という属性名が図示しない格納部に格納されているとする。例えば、認識処理部312は、これらの属性名から、「生産数」という文字列を読み出し、画像から検出された文字列において、一致する文字列を検出し、この文字列の右側に隣接する数字列である「pa101」を、「生産数」という属性名の属性に対応する属性値として取得する。同様に、「生産予定数」という属性名の属性に対応する属性値「pp101」、「不良品数」という属性名の属性に対応する属性値「da101」、「ダウンタイム」という属性名の属性に対応する属性値「dt101」を取得する。ただし、ここでの文字認識処理により取得された文字列から属性値を取得する処理は、一例であり、上記の処理に限定されるものではない。例えば、「生産数」の属性値を取得する場合に、「生産数」、「生産量」、「生産数:」、「生産カウント数」等の複数の文字列のパターンを予め用意しておくようにし、このパターンのいずれかに一致する文字列に隣接する文字列を、「生産数」の属性値として取得するようにしてもよい。ここでは、「生産数」、「生産予定数」、「不良品数」の属性値は、稼働元情報として取得され、「ダウンタイム」の属性値は、稼働情報の属性値の1つであるダウンタイム情報として取得されるものとする。
認識処理部312は、さらに、取得した稼働元情報を予め決められた演算式等にパラメータとして代入して、稼働情報の属性値である誤差情報と、不良率情報とを取得する。具体的には、「生産数」の属性値「pa101」を、「生産予定数」の属性値「pp101」から減算して、誤差情報「er101」を取得する。また、「不良品数」の属性値「da101」を、「生産数」の属性値「pa101」で除算して、不良率情報「dr101」を取得する。なお、どのような稼働元情報から、どのような稼働情報を、どのように取得するか(例えば、どのような演算式等を用いて取得するか)等のルールは、認識処理部312に予め設定されていてもよく、図示しない格納部に予め格納されている上記のルールを示す情報を認識処理部312が読み出して利用するようにしてもよい。
なお、ここでは、センサ取得部313および取得処理部314を用いて稼働情報を取得する処理は行わない場合について説明する。
稼働情報送信部32は、図示しない格納部等に予め格納されている稼働情報を取得した生産装置に対応する生産元を示す生産元識別子「PR101」と対応づけて、上記で認識処理部312が取得した稼働情報である誤差情報と、不良率情報と、ダウンタイム情報とを、例えば、それぞれの属性名等と対応付けて、情報処理装置1に送信する。生産元識別子は、例えば、通信装置3に、生産元の担当者等が予め登録しておくようにする。
情報処理装置1の稼働情報受信部16が、上記の通信装置3から生産元識別子「PR101」と対応づけられた稼働情報である誤差情報と、不良率情報と、ダウンタイム情報とを、受信すると、稼働情報蓄積部17は、生産情報格納部10において、この生産元識別子「PR101」と対応づけて格納されている変更元情報が既に格納されているか否かを判断し、格納されている場合、既に格納されている生産元識別子「PR101」と対応づけられた変更元情報を更新する。具体的には、生産元識別子「PR101」と対応づけられた生産情報に、誤差情報と、不良率情報と、ダウンタイム情報とがそれぞれ格納されているか否かを判断し、格納されていなければ、これらの情報を生産元識別子「PR101」と対応づけられた生産情報に追記し、格納されていれば、既に格納されている誤差情報と、不良率情報と、ダウンタイム情報とを、それぞれ、受信した同じ属性の情報である誤差情報と、不良率情報と、ダウンタイム情報とで更新する。また、生産元識別子「PR101」と対応づけて格納されている変更元情報が格納されていない場合、受信した情報を、生産元識別子「PR101」と対応づけられた新たな変更情報として有する生産情報を、生産情報格納部10に蓄積してもよく、蓄積せずに、受信した情報を破棄してもよい。
同様に他の生産元識別子に対応する生産元の担当者が、それぞれの通信装置3を用いて、生産装置の稼働状況を示す画面を撮影し、撮影画面から取得された稼働情報が、情報通信装置1に送信され、受信された稼働情報で、対応する生産元の生産情報が更新されたとする。
また、環境情報受信部11は、生産情報格納部10に格納されている複数の生産情報が有する各生産元識別子が示す生産元の所在地に対応する環境情報である気温を受信する。例えば、環境情報受信部11は、生産情報格納部10に予め格納されている生産元案内管理表を用いて、生産情報格納部10に格納されている複数の生産情報がそれぞれ有する生産元識別子にそれぞれ対応付けられた「住所」の属性値である住所の情報を受信する。そして、環境情報受信部11は、環境情報を提供するサーバ装置(図示せず)等から一定または不定のタイミングで送信される各地の環境情報から、各生産元識別子が示す生産元の所在地に対応する環境情報である気温の情報を受信する。または、環境情報受信部11は、環境情報を提供するサーバ装置等に、予め決められた時刻等に、図示しない送信部等を介して、上記で取得した各生産元識別子が示す生産元の住所の情報と、この住所に対応する環境情報である気温の情報を要求する情報を送信させ、これに応じて送信される生産元識別子ごとの気温の情報を受信する。なお、ここで取得する気温は、例えば、一日の平均気温であるとする。そして、取得した気温の情報で、生産情報格納部10に格納されている生産情報のうちの、受信した気温の情報が対応づけられている生産元識別子と同じ生産元識別子を有する生産情報の環境情報の属性値である気温情報を更新する。例えば、既に気温情報が格納されていれば、新たに受信した気温情報で更新し、格納されていなければ、新たに受信した気温情報を蓄積する。
このようにして、取得した生産情報を管理する生産情報管理表が、図3に示すような生産情報管理表となる。
ここで、現在の日時が、スコアを算出するための予め決められた日時になったとすると、スコア取得部12は、生産情報格納部10に格納されている各生産情報を用いて、生産情報ごとに、スコアを取得する処理を行う。ここでは、予め決められ特性ごとに、各生産情報のスコアを取得し、この特性ごとのスコアを用いて、さらに総合的なスコアを取得する例について説明する。
まず、スコア取得部12は、生産情報格納部10に格納されている生産情報から、一の生産情報を読み出す。ここでは、図3に示した生産情報管理表の、「生産元ID」が「PR101」であるレコード(行)の情報を取得する。
次に、スコア取得部12は、取得した生産情報を用いて品質特性値であるスコアを取得する処理を行う。具体的には、取得した生産情報から、誤差情報である「誤差」の属性値「er101」と、不良率情報である「不良率」の属性値「dr101」とを取得し、これらの情報をパラメータとして、品質特性値であるスコアy1を算出する演算式、すなわち、
ax1+bx2+R1=y1
(ただし、a、bは、重み付けのための係数、x1は誤差情報、x2は不良率情報、R1は、y1が正となるような定数)
に代入して、品質特性値であるスコアy1を算出する。なお、係数aおよび係数bとしては、誤差情報x1および不良率情報x2の値が大きくなるに従って、ax1およびbx2の値が小さくなるような値(例えば、負の値)とすることが好ましい。ここでは、算出したスコアy1の値が、「Q101」であったとする。
なお、この特性値を求める演算式としては、上記の演算式の代わりに
a/x1+b/x2+R1=y1
(ただし、係数aおよび係数bは正の値)
等の演算式を用いてもよい。
また、スコア取得部12は、取得した生産情報を用いてコスト競争力特性値であるスコアを取得する処理を行う。具体的には、取得した生産情報から、賃金情報である「賃金」の属性値「wg101」を取得し、この情報をパラメータとして、コスト競争力特性値であるスコアy2を算出する演算式、すなわち、
cx3+R2=y2
(ただし、cは、重み付けのための係数、x3は賃金情報、R2は、y2が正となるような定数)
に代入して、コスト競争力特性値のスコアy2を算出する。なお、係数cとしては、賃金情報x3の値が大きくなるに従って、cx3の値が小さくなるような値(例えば、負の値)とすることが好ましい。ここで算出したスコアy2の値が、「C101」であったとする。
なお、この特性値を求める演算式としては、上記の演算式の代わりに
c/x3+R2=y2
(ただし、係数cは正の値)
等の演算式を用いてもよい。
また、スコア取得部12は、取得した生産情報を用いてオペレーション特性値であるスコアを取得する処理を行う。具体的には、取得した生産情報から、ダウンタイム情報である「ダウンタイム」の属性値「dt101」と、人数情報である「人数」の属性値「np101」とを取得し、これらの情報をパラメータとして、オペレーション特性値であるスコアy3を算出する演算式、すなわち、
dx4+ex5+R3=y3
(ただし、d、eは、重み付けのための係数、x4はダウンタイム情報、x5は人数情報、R3は、y3が正となるような定数)
に代入して、オペレーション特性値であるスコアy3を算出する。なお、係数dとしては、ダウンタイム情報x4の値が大きくなるに従って、dx4の値が小さくなるような値(例えば、負の値)とすることが好ましい。また、係数eとしては、人数情報x5の値が小さくなるに従って、ex4の値が大きくなるような値(例えば、正の値)とすることが好ましい。ここで算出したスコアy3の値が、「P101」であったとする。
なお、この特性値を求める演算式としては、上記の演算式の代わりに
d/x4+ex5+R3=y3
(ただし、係数dおよび係数eは正の値、)
等の演算式を用いてもよい。
また、スコア取得部12は、取得した生産情報を用いて財務特性値であるスコアを取得する処理を行う。具体的には、取得した生産情報から、売上情報である「売上」の属性値「sa101」と、成長性情報である「成長性」の属性値「gr101」と、設備老朽化情報である「設備老朽化」の属性値「ae101」を取得し、これらの情報をパラメータとして、財務特性値であるスコアy4を算出する演算式、すなわち、
fx6+gx7+hx8+R4=y4
(ただし、f、g,hは、重み付けのための係数、x6は売上情報、x7は成長性情報、x8は設備老朽化情報、R4は、y4が正となるような定数)
に代入して、財務特性値であるスコアy4を算出する。なお、係数f、係数g、および係数hとしては、売上情報x6、成長性情報x7、設備老朽化情報x8の値が大きくなるに従って、fx6、gx7、およびhx8の値が大きくなるような値(例えば、正の値)とすることが好ましい。ここで算出したスコアy4の値が、F101であったとする。
なお、この特性値を求める演算式としては、上記の演算式の代わりに
f/x6+g/x7+h/x8+R4=y4
(ただし、係数f、係数gおよび係数hは負の値)
等の演算式を用いてもよい。
なお、スコア出力部13が上記の特性値ごとのスコアを取得する順番等は問わない。
また、上記の特性ごとのスコアを取得する処理は、一例であり、上記のような処理に限定されるものではない。例えば、スコアの算出に用いられる演算式は、上記の演算式に限定されるものではない。また、スコア取得部12が取得する二以上の特性のスコアは、上記のような特性に限定されるものではない。また、各特性のスコアを算出する際に利用する評価用情報の組み合わせは、上記のような組み合わせに限定されるものではない。
また、スコア取得部12がどのような評価用情報を用いて、どのような特性のスコアを、どのように取得するか(例えば、どのような演算式等を用いて取得するか)等のルールは、スコア取得部12に予め設定されていてもよく、図示しない格納部に予め格納されている上記のルールを示す情報をスコア取得部12が適宜読み出して利用するようにしてもよい。
スコア取得部12は、さらに、上記で生産元識別子「PR101」について取得した特性ごとのスコアを用いて、総合的なスコアを算出する。具体的には、上記で生産元識別子「PR101」について特性ごとに取得したスコアと、上記で生産元識別子「PR101」について読み出した生産情報が有する気温情報である「気温」の属性値「wt101」を、特性ごとではない総合的なスコアYを算出する演算式、すなわち、
(Ay1+By2+Cy3+Dy4+Ex9+R5)/5=Y
(ただし、A、B、C、D、Eは重みづけのための正の係数、y1〜y4は上記で取得した特性ごとのスコア、x9は気温情報、R5は、Yが正となる定数)に代入して、総合的なスコアYを算出する。算出したスコアYの値が、A101であったとする。
なお、上記の演算式の代わりに、
Ay1+By2+Cy3+Dy4+Ex9+R5=Y
等の演算式を用いてもよい。
スコア出力部13は、上記で取得した特性ごとのスコア、および総合的なスコアを、対応する生産元識別子と対応付けて、スコア格納部18に蓄積する。特性ごとのスコアは、特性を示す識別子(例えば、特性名等)と対応づけて蓄積することが好ましい。また、総合的なスコアは、総合的なスコアであることを示す情報と対応づけて蓄積することが好ましい。
図7は、スコア格納部18に格納されているスコアを管理するスコア管理表である。スコア管理表は、「生産元ID」と、「総合」、「品質」、「コスト競争力」、「オペレーション」、「財務」という属性を有している。「生産元ID」は生産元識別子、「総合」は、とくせいごとではない総合的なスコア、「品質」は品質特性値であるスコア、「コスト競争力」はコスト競争力であるスコア、「オペレーション」はオペレーション特性値であるスコア、「財務」は財務特性であるスコアを示している。各レコード(行)は、各生産元に対応するスコアを示している。なお、A101〜A109、Q101〜Q109、C101〜C109、P101〜P109、F101〜F109は、スコアを示す数値であるとする。
なお、上記の総合的なスコアを取得する処理は、一例であり、上記のような処理に限定されるものではない。例えば、スコアの算出に用いられる演算式は、上記の演算式に限定されるものではない。また、スコアを算出する際に利用する評価用情報の組み合わせは、上記のような組み合わせに限定されるものではない。また、上記のように、特性ごとに取得したスコアを用いずに、評価用情報の1または2以上の属性値から総合的なスコアを取得してもよい。
また、スコア取得部12がどのような評価用情報を用いて、どのように総合的なスコアを取得するか(例えば、どのような演算式等を用いて取得するか)等のルールは、スコア取得部12に予め設定されていてもよく、図示しない格納部に予め格納されている上記のルールを示す情報をスコア取得部12が適宜読み出して利用するようにしてもよい。
スコア取得部12は、同様に、生産情報格納部10に格納されている他の生産情報についてもスコアを取得し、スコア出力部13は、スコア取得部12が取得したスコアをスコア格納部18に蓄積する。
ここで、一の端末装置2のユーザが、2以上の生産元について情報処理装置1が取得したスコアを表示させることを指示する操作を、タッチパネル等の入力デバイスを用いて端末装置2に対して行ったとすると、端末受付部21がこの操作を受け付ける。これに応じて、端末送信部22は、情報処理装置1に出力指示を送信する。
情報処理装置1の出力指示受信部14が、出力指示を受け付けると、スコア送信部15は、図7に示したスコア管理表において、「総合」の属性値である総合的なスコアの値が高いものから順に、予め決められた複数のレコード(例えば、10行分のレコード等)を検出し、検出した各レコードの情報を読み出し、「総合」の属性値の高いものから順番にソートする。例えば、ここでは、「総合」の属性値が、最も高かったレコードが、「生産元ID」の値が「PR101」であるレコードであり、2番目に高かったレコードが「生産元ID」の値が「PR102」であるレコードであり、3番目に高かったレコードが「生産元ID」の値が「PR103」であるレコードであったとする。また、各レコードについて、各レコードの「生産元ID」と一致する生産元案内情報を、図4に示した生産元案内管理表から読みだし、読み出した生産元案内情報と、上記で読みだしたスコアとを、予め用意されたテンプレート等に配置してレイアウトする。これにより、各スコアの近傍に、対応する生産元の企業を案内するための情報が配置される。そして、レコードごとにレイアウトした情報を、対応するレコードがソートされた順番に上から下に向かって配置されるよう一のページにレイアウトする。これにより、複数の生産元について取得されたスコアが一のページに比較可能となるように配置される。そして、このようにレイアウトされたスコアとスコアに対応する生産元案内情報とを表示するための出力用の情報を、スコア送信部15は、出力指示の送信元となる端末装置2に送信する。
端末装置2が、スコア送信部15から、出力用の情報を受信すると、端末表示部24は、受信した出力用の情報を用いて、端末装置2が有するモニタ等にスコアを配置した画像を表示する。
図8は、端末装置2の端末表示部24による複数のスコアの表示例を示す図である。なお、説明の便宜上、各生産装置に対応するスコアの値を数値で表している。ただし、ここでの数値は、説明の便宜上の値であり、実際にスコアを取得する演算式等を用いて算出されるスコア等とは必ずしも対応していない。また、スコアの桁数等も必ずしも実際のスコア等とは一致していない。
図8に示すように、複数の生産元のスコアが、同じページ内に配列されることで、複数の生産元のスコアが比較可能な態様で表示されるため、生産元のスコアを容易に比較することが可能となる。また、スコアの値の大きさの順にスコアが配列されていることで、スコアの高い生産元を確認しやすい。また、スコアに近接して、生産元の企業を案内する情報が配置されているため、生産元の企業の情報や、生産元の企業の連絡先の情報等を容易に入手することができる。
なお、ユーザが、さらに、端末装置2に対して、表示されているスコアの次にスコアが大きい複数のスコアを出力する指示を与えた場合、情報処理装置1は、図7に示したスコア管理表の、上記で出力したスコアを除いたスコアの中から、「総合」の属性値が高い順に複数のスコアを読み出して、上記のようにこれらのスコアを出力するための出力用の情報を端末装置2に送信し、端末装置2においては、この出力用の情報を表示することで、先に表示されていたスコアの次にスコアが大きい複数のスコアを出力するようにしてもよい。
なお、上記の具体例においては、通信装置3が、生産装置の稼働状況に関する画面を撮影した画像から、稼働情報を取得する例について説明したが、通信装置3は、生産装置に取り付けられた1または2以上のセンサを用いて稼働情報を取得してもよい。例えば、センサ取得部313が、生産装置に取り付けられた近接センサから、この近接センサが生産される生産品をカウントした情報や、不良品をカウントした情報を、一定の期間、受信するようにして、カウントした情報から、生産装置の生産数や、生産率、不良品数や、不良率等の稼働情報を取得してもよい。また、例えば、センサ取得部313が、生産装置に取り付けられた振動センサから、この振動センサが取得した振動の情報を、一定の期間、受信するようにして、受信した振動情報の変化の大きさから、生産装置の設備老朽化情報等を取得してもよい。
また、上記具体例においては、上述した(1)演算式方式が示すように、演算式を用いてスコアを算出したが、スコアの取得はこの方式を用いた取得に限定されるものではない。例えば、上述した(2)対応表方式が示すような処理を行ってスコアを取得してもよい。例えば、上記具体例において、予め、各生産情報が有する評価元情報の複数の属性値を複数の成分として有するベクトルと、スコアと、の複数の組を有する対応表を図示しない格納部等に蓄積しておく。そして、図3に示すような生産情報を用いて、生産元ごとに、各生産元に対する評価元情報の複数の属性値を複数の成分とするベクトルを取得し、取得したベクトルに対するコサイン距離が最も短いベクトルを上記の対応表から検出し、検出したベクトルに対応するスコアを、各生産元のスコアとして取得する。
また、例えば、上述した(3)機械学習方式が示すような処理を行ってスコアを取得してもよい。例えば、上記具体例において、この方式を利用してスコアを取得する場合、まず、図3に示したような複数の生産元についての生産情報が有する評価元情報と、各生産情報に対応する生産元についてユーザや、専門家等が付与したスコアとを対応付けた複数組の情報を用意し、これらの複数組の情報を教師データとして用いて学習器を取得する。ここでのスコアは、例えば、生産元を評価した値である。そして、取得された学習器に、図3に示すような各生産元についての評価元情報を入力することで、各生産元についてのスコアを取得するようにしてもよい。
なお、特性ごとのスコアを上記の(2)対応表方式や(3)機械学習方式を適宜用いて取得するようにし、総合的なスコアは、この特性ごとのスコアをパラメータとして用いた演算式等を用いて算出するようにしてもよく、その逆であってもよい。
以上、本実施の形態によれば、複数の生産元を適切に評価することができる情報処理装置等を提供することができる。
なお、上記実施の形態において、生産情報格納部10に格納される評価元情報が、顧客評価情報を有するようにし、スコア取得部12が、この顧客評価情報を用いてスコアを算出するようにしてもよい。例えば、顧客評価情報と、顧客評価情報以外の評価元情報の属性値とを用いてスコアを算出するようにしてもよい。例えば、スコア取得部12は、顧客評価情報を、他の評価元情報の属性値と同様に用いて、スコアの算出を行う。
顧客評価情報は、生産元を利用する顧客による生産元の評価を示す情報である。生産元を利用する顧客とは、例えば、生産元で生産された生産物を購入する顧客や、生産元で生産された生産物を使用する顧客や、生産元で生産された生産物を販売する顧客や、生産元に生産を委託している顧客等である。生産元の評価とは、どのような項目についての評価であってもよい。例えば、顧客評価情報は、生産元の全体的な評価に関する総合評価情報、生産元で生産される品質についての評価に関する品質評価情報、生産元が生産物の納品の納期を守ったか否かの評価や、発注から納品までの納期の評価に関する納期評価情報、価格についての評価に関する価格評価情報、生産元の対応についての評価に関する対応評価情報であってもよい。また、顧客評価情報は、生産元を利用する顧客数であってもよい。顧客数が多いことは、顧客の高評価につながるからである。ここでの評価は、例えば、数値または数値化可能な定量的な評価であることが好ましいが、定性的な評価であってもよい。顧客評価情報は、例えば、生産者の現在の顧客等から、アンケートやインタビュー等を行うことで集めた情報であってもよい。顧客評価情報は、複数の顧客が生産元を評価した数値等の代表値(例えば、平均値や中間値等の統計処理を行って取得された値や、最小値、最大値等)であってもよい。なお、顧客評価情報が数値である場合、通常、数値が大きいほど顧客評価情報が示す顧客の評価が高いことを示すものとなるようにするが、数値が小さいほど顧客の評価が高いことを示すものとなるようにしてもよい。
また、スコア取得部12は、評価元情報が有する顧客評価情報が示す評価が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。例えば、スコア取得部12は、評価元情報が有する属性値である総合評価情報、品質評価情報、納期評価情報、価格評価情報、および対応評価情報のうちの1以上が示す評価が高いほど、高いスコアを取得することが好ましい。例えば、スコア取得部12は、上記のような場合に、高いスコアが取得可能な演算式や対応表を用いることや、上記のような場合に、高いスコアが取得可能となるような学習器を取得して用いることが好ましい。
なお、上記実施の形態においては、通信装置3において、撮影部311が撮影した画像から、認識処理部312が稼働情報を取得するようにしたが、通信装置3の撮影部311が撮影した生産装置の稼働状況等を示す画像を、通信装置3の稼働情報送信部32が、生産元識別子と対応づけて情報処理装置1に送信するようにし、情報処理装置1が、認識処理部312を有するようにし、この認識処理部312が、稼働情報受信部16が通信装置3から受信した画像を用いて稼働情報を取得し、取得した稼働情報を、稼働情報蓄積部17が生産情報格納部10に蓄積するようにしてもよい。
すなわち、情報処理装置は、上記実施の形態において説明した情報処理装置1において、稼働情報受信部16は、生産装置の稼働状況に関する情報が表示された画面を撮影した画像を生産元識別子と対応付けて受信し、情報処理装置1が、稼働情報受信部16が受信した前記画像に対して文字認識処理を行って、稼働情報を取得する認識処理部とをさらに備え、稼働情報蓄積部17は、この認識処理部が取得した稼働情報を上記の画像と対応付けて受信した生産元識別子に対応付けて、生産情報格納部10に蓄積するようにしてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(出力指示受信部、稼働情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態では、コード処理装置がサーバクライアントシステムのサーバ装置である場合について説明したが、コード処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
なお、上記各実施の形態におけるコード処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、生産装置の稼働に関する稼働情報を有する評価元情報と生産元を識別する生産元識別子とを有する2以上の生産情報が格納される生産情報格納部にアクセスし、2以上の生産情報がそれぞれ有す評価元情報を用いて、生産元識別子ごとのスコアを取得するスコア取得部と、スコア取得部が取得したスコアを、生産元識別子に対応付けて2以上の各生産元識別子に対応付けてスコアが格納されるスコア格納部に蓄積するスコア出力部と、端末装置から出力指示を受信する出力指示受信部と、出力指示に応じて、スコア格納部から生産元識別子に対応付けられた2以上のスコアを取得し、取得したスコアを比較可能な態様で端末装置に送信するスコア送信部と、して機能させるためのプログラムである。
また、上記各実施の形態における通信装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、生産装置の稼働情報を取得する稼働情報取得部と、稼働情報取得部が取得した稼働情報を、生産元を識別する生産元情報と対応付けて受信し、生産装置の稼働に関する稼働情報を有する評価元情報と生産元識別子とを有する2以上の生産情報が格納される生産情報格納部に蓄積する情報処理装置に、生産元識別子と対応付けて送信する稼働情報送信部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図9は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるコード処理装置や端末装置、通信装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図9において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図10は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図10において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるコード処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921に記憶されて、CD−ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるコード処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。