JP2021105801A - 車両の走行速度制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ベクション効果を十分に発揮させて、道路を走行中の車両が速度を上げたり下げたりするように、よりスムーズに誘導することのできる車両の走行速度制御システムを提供する。【解決手段】有線又は無線の通信網を介して接続された、道路を走行する車両の実走行速度に関する計測データを取得する速度計測データ取得部11と、計測データを記憶するシステムサーバー14と、システムサーバー14を介して得られる、速度計測データ取得部11によって取得された計測データから算出される実走行速度に基づいて、実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定する誘導速度算定部12と、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯20が誘導速度算定部12において算定された誘導速度で点滅するように、これらの点滅灯20の点滅速度を制御する点滅速度制御部13とを含んで構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の走行速度制御システムに関し、特に、好ましくは交通渋滞を緩和できるようにするための車両の走行速度制御システムに関する。
例えば道路工事を行なう際の車線規制による影響や、橋梁やトンネルの手前で無意識に車両の速度を落とすことによる影響や、道路勾配による影響等によって、高速道路などの幹線道路では、渋滞が発生し易い区間がところどころで生じており、またこのような渋滞が発生し易い区間における渋滞を緩和できるようにするための技術が、種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、道路に沿って設けた複数の点滅可能な発光体(点滅灯)の走行方向の点滅速度を、所定の速度に設定することで、道路を走行する車両の運転者に対して、走行速度が安全な範囲を超えていることや、渋滞の発生の原因となる範囲となっていることを認識させる技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、このような点滅灯の点滅速度を所定の速度に設定する技術を応用して、複数の路面案内灯(点滅灯)を、所定の走行速度に合わせて順次点滅させるように設定することで、適切な走行速度で車両が通過するように誘導して、交通渋滞を緩和できるようにする技術(例えば、特許文献3、段落〔0058〕参照)も開示されている。
特開2005−259046号公報 特開2019−159915号公報 特開2019−90176号公報
「路側発光体の動的点滅制御による渋滞緩和に関する研究、亀岡弘之著、2015年博士論文」第119頁
一方、道路を走行する車両が速度を上げたり速度を下げたりするように誘導する手段として、視覚誘導自己運動感覚として知られるベクション効果を活用することが検討されている。ベクション効果は、例えば停止した電車に乗っている人が、向かいの電車が動きだした時に自分の電車が動いたように感じるといった現象である。このようなベクション効果は、向かいの電車が通常の走行速度で通過する場合には、速度差が大きすぎるため感じることがなく、また、自分が乗っている車両の走行速度に対して、ベンクション効果を感じ易くなる速度差は、例えば10〜20km程度の範囲であるとする研究もなされている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献2や特許文献3の技術では、複数の点滅灯は、予め設定された所定の点滅速度で点滅するようになっていることから、例えば渋滞時の車両が、渋滞したままの状態で渋滞時の走行速度を時々刻々として変化させている場合には、複数の点滅灯を、予め設定された所定の点滅速度で点滅させているだけでは、実際の渋滞時の速度が反映されなくなって、ベクション効果を十分に発揮できなくなる。このため、例えば渋滞時の車両が、渋滞したままの状態で渋滞時の走行速度を時々刻々として変化させている場合でも、ベクション効果を十分に発揮させて、道路を走行中の車両が速度を上げたり下げたりするように、よりスムーズに誘導できるようにするための技術の開発が望まれている。
本発明は、ベクション効果を十分に発揮させて、道路を走行中の車両が速度を上げたり下げたりするように、よりスムーズに誘導することのできる車両の走行速度制御システムを提供することを目的とする。
本発明は、有線又は無線の通信網を介して接続された、道路を走行する車両の実走行速度に関する計測データを取得する速度計測データ取得部と、該速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度に基づいて、該実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定する誘導速度算定部と、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯が前記誘導速度算定部において算定された誘導速度で点滅するように、これらの点滅灯の点滅速度を制御する点滅速度制御部とを含んで構成される車両の走行速度制御システムを提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の車両の走行速度制御システムは、システムサーバーを備えており、前記速度計測データ取得部で取得された計測データは、該システムサーバーに送られて記憶されるようになっており、前記誘導速度算定部は、算出された前記実走行速度を前記システムサーバーから得て、該実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定するようになっていることが好ましい。
また、本発明の車両の走行速度制御システムは、算定される前記実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度±20km/hの範囲の速度であることが好ましい。
さらに、本発明の車両の走行速度制御システムは、前記速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度が、渋滞時の走行速度であり、算出された渋滞時の実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度+10〜20km/hの範囲の速度であることが好ましい。
さらにまた、本発明の車両の走行速度制御システムは、前記実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、道路の制限速度を超えない範囲で算定されるようになっていることが好ましい。
また、本発明の車両の走行速度制御システムは、道路に沿って配設ざれた複数の前記点滅灯が、路面に設置された路面案内灯となっていることが好ましい。
本発明の車両の走行速度制御システムによれば、ベクション効果を十分に発揮させて、道路を走行中の車両が速度を上げたり下げたりするように、よりスムーズに誘導することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る車両の走行速度制御システムのシステム構成を説明する説明図である。 (a)〜(c)は、誘導速度算定部において専用アプリを用いて算定される誘導速度を説明する説明図である。 道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯を例示する、(a)は略示平面図、(b)は点滅灯の斜視図、(c)は(b)のA−Aに沿った断面図である。
図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係る車両の走行速度制御システム10は、高速道路等の幹線道路において、例えば道路工事を行なう際の車線規制による影響や、橋梁やトンネルの手前で無意識に車両の走行速度を落とすことによる影響や、道路勾配による影響等によって、渋滞が生じ易くなっている区間の渋滞を、効果的に緩和できるようにするためのシステムとして用いられるものである。本実施形態の走行速度制御システム10は、視覚誘導自己運動感覚として知られるベクション効果を活用して、渋滞中の車両の走行速度が、運転者の操作によって好ましくは制限速度の範囲内で緩やかに上がるようにスムーズに誘導して、渋滞を効果的に緩和できるようにする機能を備えている。
そして、本実施形態の車両の走行速度制御システム10は、有線又は無線の通信網を介して接続された、道路を走行する車両の実走行速度に関する計測データを取得する速度計測データ取得部11と、速度計測データ取得部11によって取得された計測データから算出される実走行速度に基づいて、この実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定する誘導速度算定部12と、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯20(図3(a)〜(c)参照)が誘導速度算定部12において算定された誘導速度で点滅するように、これらの点滅灯20の点滅速度を制御する点滅速度制御部13とを含んで構成されている。
また、本実施形態の車両の走行速度制御システム10は、システムサーバー14を備えており、速度計測データ取得部11で取得された計測データは、このシステムサーバー14に送られて記憶されるようになっており、誘導速度算定部12は、算出された実走行速度をシステムサーバー14から得て、実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定するようになっている。
本実施形態では、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯20は、例えば特開2019−90716号公報に記載されるような、好ましくは路面に設置して用いる路面案内灯となっている。特開2019−90716号公報に記載される路面案内灯である点滅灯20は、図3(a)〜(c)に示すように、例えば車線規制された工事区域との境界部分のラインや、路肩への拡幅部分のラインに沿って路面に敷設され、点滅照明部21を点滅させて、車両の走行を案内する路面案内用の照明装置となっている。点滅灯20は、配線ケーブル22により連結されて、所定のピッチで複数連設した状態で路面に設置される。点滅灯20は、上面側に配線ケーブル22を横断させて当該配線ケーブル22に連結される基盤部23と、配線ケーブル22を覆って基盤部23の上面側に設置される、点滅照明部21となる透光性を有する合成樹脂製の透光カバー体24と、透光カバー体24の中空内部に設けられる光源部25と、透光カバー体24を覆って基盤部23の上面側に設置される金属製の防護カバー体28とを含んで形成されている。光源部25は、複数のLEDが取り付けられたLED基板26と、LEDからの光を4方に向けて反射させる反射面を備えるLED反射台27とを含んでおり、複数のLEDは、LED反射台27の反射面と対向するように配置されている。
また、本実施形態では、点滅灯20は、配線ケーブル22に沿って、好ましくは10〜20m程度の等しい所定のピッチP(本実施形態では、10m程度の等しいピッチP)で複数取り付けられており、好ましくは複数の点滅灯20の間隔部分に、配線ケーブル22を覆うようにして白帯部材29が取り付けられている(図3(a)参照)。複数の点滅灯20は、例えば120〜1000mに亘って道路の走行方向に連設して設置されている。
点滅灯20の点滅照明部21を、好ましくは光源部25からの光を四方に透光させることが可能な状態で路面に載置しておくことで、あらゆる方向に注意を喚起することが可能になる。また点滅灯20が路面案内灯として路面に設置されていることで、道路の側壁部等の高い位置に点滅灯20が設置されている場合と比較して、正面を注視しているドライバーの視線に点滅灯20の点滅が自然に入り易くなり、算定されたベクション効果を生じさせる誘導速度で車両が走行するように、さらに効果的に誘導することが可能になる。
好ましくは路面案内灯として路面に設置された複数の点滅灯20は、後述する点滅速度制御部13によって、ベクション効果を生じさせる誘導速度で点滅するよう制御されるようになっている。
本実施形態の車両の走行速度制御システム10を構成する速度計測データ取得部11は、道路を走行する車両の走行速度を算出するためのデータを取得可能な装置又はシステムであり、例えば中日本ハイウェイエンジニアリング東京株式会社製の、所要時間提供システムであるBluetooth(登録商標)や、株式会社エイテック製の、可搬型交通量計測装置であるMOVTRA(モバトラ)(登録商標)を用いることができる。Bluetooth(登録商標)は、走行車両に搭載された電子端末(カーナビ、スマホなど)のBluetooth(登録商標)の電波を、道路脇に一定の間隔で設置された受信機で受信し、各々の受信地点での通過時刻の差から、交通渋滞時でも正確な所要時間を算定できるようにしたものである。MOVTRA(モバトラ)(登録商標)は、長距離型赤外線測距センサを用いて、1車線に対して2つのセンサを設置し、車両が赤外線を遮ることで台数をカウントしたり、2つのセンサの反応時間差で走行速度を算出したり、算出された走行速度を赤外線の反応時間で掛け合わせて、車両の長さを算出したりするものである。
速度計測データ取得部11で取得された、例えば道路を走行する渋滞中の車両の実走行速度を算出するためのデータは、好ましくはシステムサーバー14に送られて記憶部に記憶されると共に、システムサーバー14では、これらのデータに基づいて、交通渋滞時の車両の実際の速度である実走行速度を算出して、例えば15分間の代表速度として、5分間隔ごとに誘導速度算定部12に送信できるようになっている。このようなシステムサーバー14として、例えばBluetooth(登録商標)所要時間提供システムサーバーを好ましく用いることができる。
なお、速度計測データ取得部11で取得されたデータから実走行速度を算出するシステムサーバー14は、必ずしも設ける必要はなく、例えば速度計測データ取得部11が、取得されたデータから交通渋滞時の車両の実走行速度を算出する機能を備えている場合には、システムサーバー14を介することなく、速度計測データ取得部11で算出した交通渋滞時の車両の実走行速度を、速度計測データ取得部11から誘導速度算定部12に直接送信させるようにすることも可能である。
本実施形態の車両の走行速度制御システム10を構成する誘導速度算定部12は、例えばOS(Operation System)としてLinux(登録商標)が組み込まれた、パーソナルコンピュータによって構成されており、専用のアプリを作成できるようになっている。誘導速度算定部12は、例えば管理事務所に設置されており、例えばインターネット回線を介して、好ましくはシステムサーバー14から5分ごとに15分間の代表速度として送信されてくる、交通渋滞時の車両の実走行速度に基づいて、作成された専用のアプリによって点滅灯20を点滅させる点滅速度である誘導速度を算定し、算定した誘導速度を、通信回線を介して点滅速度制御部14に送信して、点滅速度を支持できるようになっている。
すなわち、誘導速度算定部12において作成された専用のアプリは、好ましくは代表速度による渋滞時の実走行速度を、点滅速度である誘導速度に変換するアプリとなっており、図2(a)に示すように、実走行速度が0〜10km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を20km/hとして算定し、実走行速度が10〜20km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を30km/hとして算定し、実走行速度が20〜30km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を40km/hとして算定し、実走行速度が30〜40km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を50km/hとして算定し、実走行速度が40〜50km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を60km/hとして算定し、実走行速度が50〜60km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を70km/hとして算定し、実走行速度が60〜70km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を80km/hとして算定し、実走行速度が70〜80km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を90km/hとして算定し、実走行速度が80〜90km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を100km/hとして算定するようになっている。すなわち、専用のアプリは、速度計測データ取得部11によって取得された計測データから算出される実走行速度が、渋滞時の走行速度である場合に、算出された渋滞時の実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度+10〜20km/hの範囲の速度となるように設定するものとなっている。
また、本実施形態では、専用のアプリは、対象となる道路に制限速度が設定されている場合に、実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、設定された道路の制限速度を超えない範囲で算定されるようにすることもできる。
例えば、対象となる道路に80km/hの規制速度が設定されていれば、図2(b)に示すように、実走行速度が0〜10km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を20km/hとして算定し、実走行速度が10〜20km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を30km/hとして算定し、実走行速度が20〜30km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を40km/hとして算定し、実走行速度が30〜40km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を50km/hとして算定し、実走行速度が40〜50km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を60km/hとして算定し、実走行速度が50〜60km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を70km/hとして算定し、実走行速度が60〜70km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を80km/hとして算定し、実走行速度が70〜80km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を80km/hとして算定し、実走行速度が80km/h以上の場合には点滅速度(誘導速度)を80km/hとして算定できるようになっている。
また、例えば対象となる道路に50km/hの規制速度が設定されていれば、図2(c)に示すように、実走行速度が0〜10km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を20km/hとして算定し、実走行速度が10〜20km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を30km/hとして算定し、実走行速度が20〜30km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を40km/hとして算定し、実走行速度が30〜40km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を50km/hとして算定し、実走行速度が40〜50km/hの場合には点滅速度(誘導速度)を50km/hとして算定し、実走行速度が50km/h以上の場合には点滅速度(誘導速度)を50km/hとして算定できるようになっている。
誘導速度算定部12において専用のアプリを用いて算定された点滅速度(誘導速度)は、ルーター及び通信回線を介して点滅速度制御部13に、例えば5分間隔ごとに送信され、点滅速度制御部13による制御によって、好ましくは路面に設置された複数の点滅灯20の点滅速度が制御されることになる(図1参照)。誘導速度算定部12において専用のアプリを用いて算定された点滅速度(誘導速度)のデータは、好ましくはシステムサーバー14にも送信されて読み込まれると共に、記憶部に記憶されることになる。
点滅速度制御部14は、誘導速度算定部12と同様に、例えばOS(Operation System)としてLinux(登録商標)が組み込まれた、パーソナルコンピュータによって構成され、点滅灯20の点滅速度を自動制御する制御盤としての機能を備えている。誘導速度算定部12から例えば5分間隔ごとに送信された点滅速度(誘導速度)のデータは、点滅速度制御部14で受信された後に、信号パターンが変更され、例えば配線ケーブル22を介して複数の点滅灯20に送られて、これらの複数の点滅灯20が、算定された所定の点滅速度で点滅するように制御されることになる。また点滅速度制御部14によって制御される、これらの複数の点滅灯20の点滅速度は、ルーター及び通信回線を介して、管理事務所からも確認できるようになっている。
そして、上述の構成を備える本実施形態の車両の走行速度制御システム10によれば、ベクション効果を十分に発揮させて、例えば渋滞時に道路を走行中の車両が速度を上げるように、よりスムーズに誘導して、渋滞を緩和できるようにすることが可能になる。
すなわち、本実施形態の走行速度制御システム10は、道路を走行する車両の実走行速度に関する計測データを取得する速度計測データ取得部11と、速度計測データ取得部11によって取得された計測データにより算出される実走行速度から、ベクション効果を生じさせる誘導速度を算定する誘導速度算定部12と、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯20が、算定された誘導速度で点滅するように、これらの点滅灯20の点滅速度を制御する点滅速度制御部13とを含んで構成されている。
これによって、本実施形態によれば、例えば渋滞時の車両が、渋滞したままの状態で渋滞時の走行速度を時々刻々として変化させている場合でも、速度計測データ取得部11による計測データにより算出される実走行速度から、例えば5分間隔ごとにベクション効果を生じさせる誘導速度を算定することで、時々刻々として変化する実際の渋滞時の速度を反映させた、ベクション効果を十分に発揮させる誘導速度を、精度良く算定することが可能になって、渋滞時に道路を走行中の車両が速度を上げるように、よりスムーズに誘導して、渋滞を緩和できるようにすることが可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度が、渋滞時の走行速度であり、算出された渋滞時の実走行速度に対して算定される、ベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度+10〜20km/hの範囲の速度である必要は必ずしも無く、速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度は、渋滞時以外の走行速度や速度超過した走行速度であっても良い。算出された実走行速度が、渋滞時以外の走行速度や速度超過した走行速度である場合でも、誘導速度を好ましくは算出された実走行速度±20km/hの範囲の速度とすることにより、ベクション効果を生じさせて、所定の誘導速度となるように、スムーズに走行速度を上げさせたり下げさせたりすることが可能になる。
10 車両の走行速度制御システム
11 速度計測データ取得部
12 誘導速度算定部
13 点滅速度制御部
14 システムサーバー
20 点滅灯
21 点滅照明部
22 配線ケーブル
23 基盤部
24 透光カバー体
25 光源部
26 LED基板
27 LED反射台
28 防護カバー体
29 白帯部材

Claims (6)

  1. 有線又は無線の通信網を介して接続された、道路を走行する車両の実走行速度に関する計測データを取得する速度計測データ取得部と、該速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度に基づいて、該実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定する誘導速度算定部と、道路に沿って配設ざれた複数の点滅灯が前記誘導速度算定部において算定された誘導速度で点滅するように、これらの点滅灯の点滅速度を制御する点滅速度制御部とを含んで構成される車両の走行速度制御システム。
  2. システムサーバーを備えており、前記速度計測データ取得部で取得された計測データは、該システムサーバーに送られて記憶されるようになっており、前記誘導速度算定部は、算出された前記実走行速度を前記システムサーバーから得て、該実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度を算定するようになっている請求項1記載の車両の走行速度制御システム。
  3. 算定される前記実走行速度に対してベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度±20km/hの範囲の速度である請求項1又は2記載の車両の走行速度制御システム。
  4. 前記速度計測データ取得部によって取得された計測データから算出される実走行速度が、渋滞時の走行速度であり、算出された渋滞時の実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、実走行速度+10〜20km/hの範囲の速度である請求項3記載の車両の走行速度制御システム。
  5. 前記実走行速度に対して算定されるベクション効果を生じさせる誘導速度が、道路の制限速度を超えない範囲で算定されるようになっている請求項1〜4のいずれか1項記載の車両の走行速度制御システム。
  6. 道路に沿って配設ざれた複数の前記点滅灯が、路面に設置された路面案内灯となっている請求項1〜5のいずれか1項記載の車両の走行速度制御システム。
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