JP2021104153A - ラケット - Google Patents

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Abstract

【課題】識別情報の読み取り作業の負担軽減を図ることができ、識別情報を一体とした状態を維持できるラケットを提供すること。【解決手段】長手方向に順に環状のフレーム(13)、シャフト(12)及びグリップ(11)を備えてラケット(10)が構成される。グリップは、長手方向に延出するグリップ芯部(37)と、グリップ芯部に螺旋状に巻回されるグリップテープ(38)とを備えている。グリップにおけるグリップテープの内面より内側にはラケットの識別情報を記憶するRFIDタグ(20)が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ラケットスポーツに用いられるラケットであり、識別情報が付されたラケットに関する。
テニスやバドミントンのラケットにおいては、例えば、特許文献1に開示されるように、環状のフレームに連結されたシャフトの一端側にグリップを備えた構成とされる。ここで、複数のラケットの在庫管理等を行うため、識別情報として個別のバーコードや番号を表示したラベルを貼付する場合がある。かかるラベルの貼付場所としては、シャフトの外面や、グリップを保護するために被覆された包装等とすることが考えらえる。
登録実用新案公報第3013866号
ラケットの識別情報として数字や文字で表された番号を採用した場合、多数のラケットにおける番号の読み取りが長時間になる等、読み取り作業の負担が大きくなる。また、バーコードを採用した場合には、番号を採用した場合に比べ、読み取りの負担をある程度軽減できるものの、ラケット毎(ラベル毎)に読み取りを行う負担があり、更なる改善の余地がある。
ここで、ラベルを包装に貼付した場合には、包装が剥がされるとラケットと一体に識別情報を管理できなくなる、という問題がある。また、ラベルをシャフトに貼付した場合には、ラケットの継時的な使用により剥がれて紛失する可能性が高くなる、という問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、識別情報の読み取り作業の負担軽減を図ることができ、識別情報を一体とした状態を維持することができるラケットを提供することを目的とする。
本発明におけるラケットは、長手方向に順に環状のフレーム、シャフト及びグリップを備えたラケットであって、前記グリップは、前記長手方向に延出するグリップ芯部と、該グリップ芯部に螺旋状に巻回されるグリップテープと、を備え、前記グリップにおける前記グリップテープの内面より内側に、ラケットの識別情報を記憶するRFIDタグを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、RFIDタグが記憶する識別情報の読み取りにおいて、複数のラケットのRFIDタグを一括して同時に読み取ることができ、読み取り作業の短時間化、負担軽減を図ることができる。しかも、グリップにおいてRFIDタグをグリップテープで覆われた状態にすることができる。これにより、RFIDタグがラケットから剥がれてしまうことを防止でき、ラケットとRFIDタグが記憶する識別情報とを一体とした状態に容易に維持することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るバドミントンラケットの外観図であり、図1Aは、前記バドミントンラケットの正面図、図1Bは、前記バドミントンラケットの右側面図である。 図1AのグリップにおけるA−A線概略断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るテニスラケットの外観図であり、図3Aは、前記テニスラケットの正面図、図3Bは、前記テニスラケットの右側面図である。 図4Aは、図3AのB−B線概略断面図であり、図4Bは、変形例に係るグリップの図4Aと同様の断面図である。 図5Aは、延長部及びRFIDタグの右側面図であり、図5Bは、RFIDタグの正面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。以下の図においては、説明の便宜上、一部の構成を省略することがある。また、以下の実施の形態での各構成の向きは、一例にすぎず、任意の向きに変更することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るバドミントンラケットの外観図であり、図1Aは、前記バドミントンラケットの正面図、図1Bは、前記バドミントンラケットの右側面図である。なお、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1に示すように、バドミントンラケット(以下、「ラケット」とする)10はプレーヤに把持されるグリップ11と、グリップ11に一端側が連結されて直線方向に延在する円筒状のシャフト12と、シャフト12の他端側に連結された楕円形の環状をなすフレーム13とを備えている。言い換えると、ラケット10は、長手方向に順に環状のフレーム13、シャフト12及びグリップ11を備えている。フレーム13の内側には格子状にストリング14が張設されており、このストリング14によってシャトルが打撃される打球面15が形成される。
シャフト12及びフレーム13は、例えば繊維強化樹脂等からなる中空の筒状体を成形したものであるが、中空とせずに内部に発泡材を充填したり、木製或いは金属製としたりしてもよい。
なお、特許請求の範囲及び本明細書の説明において、特に明示しない限り、図1中矢印にて示すように、ラケット10の長手方向のうちフレーム13が位置する側を上側とし、グリップ11が位置する側を下側とする。また、打球面15上において(即ち打球面15に沿う平面上において)長手方向に直交する方向を横方向(あるいは、左右方向)とし、ラケット10の打球面15に直交する方向を厚さ方向(あるいは、表裏方向)とする。
次に、グリップ11の構造について、図2を参照して以下に説明する。図2は、図1AのA−A線概略断面図である。図2に示すように、グリップ11は、長手方向に延出する八角柱状のグリップ芯部17と、グリップ芯部17の外周側に螺旋状に巻回されるグリップテープ18とを備えている。よって、グリップ11は、グリップ芯部17に対し、概ねグリップテープ18の厚み分太くなる八角柱状に形成され、8つの形成面が形成される。具体的には、グリップ11には、横方向両側の2つの形成面11aと、厚さ方向両側の2つの形成面11bと、これら形成面11a、11bの間に位置する4つの形成面11cとが形成される。
本実施の形態では、グリップ芯部17は、木材や樹脂材によって形成される。グリップ芯部17は、上端側からシャフト12の下端側が挿入され、かかる挿入状態を接着等によって固定することで、グリップ芯部17とシャフト12との連結状態が保たれる。グリップテープ18は、天然皮革や合成樹脂によって形成され、必要に応じて接着剤や粘着テープ等を介してグリップ芯部17に装着される。
ここで、グリップ11には、ラベル状をなすRFIDタグ20が設けられている。RFIDタグ20は、グリップテープ18の内面より内側に設けられている。具体的には、グリップ芯部17の外周面にRFIDタグ20を貼り付けた状態で、グリップ芯部17の外周側にグリップテープ18を巻回した状態とされる。これにより、RFIDタグ20は、グリップ芯部17とグリップテープ18との間に配置され、RFIDタグ20がグリップテープ18で覆われて表出せず、ラケット10の外側から視認できない状態とされる。
RFIDタグ20は、グリップ11における横方向両側の2つの形成面11aのうちの右側の形成面11aに沿って設けられている。従って、RFIDタグ20は、長手方向及び厚さ方向に平行な面に沿って配置され、且つ、横方向に直交する面に沿って配置される。
ここで、RFIDタグ20は、細長い長方形状のシート部20aを備え、その一方の面が粘着面20bとされて、グリップ芯部17の外周面に貼付される。また、RFIDタグ20におけるグリップテープ18の内面に対向する面、つまり、粘着面20bと反対側の面は、シリコンやスリップ材のような剥離剤によって被覆される被覆面20cとされる。かかるシリコン等によって、グリップテープ18の交換等で接着したグリップテープ18を剥離することによりRFIDタグ20に加わるストレスを軽減又はなくし、RFIDタグ20が損傷することを防止できる。
なお、シート部20aにおける粘着面20bと反対側の面に黒色等のインク層を設けてもよく、該インク層にレーザ照射によって印字を施すことで、インクリボン等を用いる場合に比べて粉塵の飛散を回避することができる。
シート部20aの粘着面20b側には、図示省略したアンテナ部及びICチップが設けられている。RFIDタグ20のICチップにおいて、ラケット10の識別情報が記憶され、アンテナ部において、リーダやリーダライタ等の外部装置との間で無線通信によりデータが送受信される。これにより、RFIDタグ20に記憶されたラケット10の識別情報を外部装置で読み取ることができる。
このような第1の実施の形態によれば、複数本のラケット10の取り扱いにて、複数のRFIDタグ20と外部装置との間で無線通信により識別情報を一括して同時に送受信することができる。これにより、数字や文字で表された番号やバーコードでの識別情報を読み取る場合に比べ、読み取り作業の時間を短縮でき、読み取りの負担軽減を図ることができる。しかも、グリップテープ18でRFIDタグ20を覆って表出しない状態にすることができる。これにより、RFIDタグ20がラケット10から剥がれたり劣化したりすることを防止でき、ラケット10に対してRFIDタグ20ひいては識別情報を一体とした状態に容易且つ確実に維持可能となる。
また、RFIDタグ20がグリップ11の右側の形成面11aに設けられるので、図1Bのようにラケット10を右側(横方向)から見たときに、RFIDタグ20が手前側に位置するようになる。従って、RFIDタグ20と無線通信する外部装置をラケット10の右側に配置することで、該外部装置とRFIDタグ20との間に物理的に介在するものがグリップテープ18だけとして通信状態が良好にすることができる。これにより、複数のラケット10を厚さ方向に並べて収容、運搬、陳列等する際、各ラケット10のRFIDタグ20と外部装置との間の介在物をグリップテープ18だけに揃え、複数のRFIDタグ20に対する無線通信の安定化を図ることができる。特に、複数のラケット10を厚さ方向に並べて箱に梱包した場合、該箱の上面や側面側にRFIDタグ20を揃えることができ、読み取り作業や在庫管理の容易化を図ることができる。
更に、RFIDタグ20にあっては、ICチップに記憶される情報を所定の外部装置によって書き換えることができる。これにより、グリップテープ18を巻回した後や、ラケット10が流通した後でも、記憶される識別情報を変更することができ、在庫管理や製品管理の作業性改善に寄与することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態に係るテニスラケットの外観図であり、図3Aは、前記テニスラケットの正面図、図3Bは、前記テニスラケットの右側面図である。なお、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略し、また、第2の実施の形態の説明にて位置及び方向を示す用語は、第1の実施の形態と同様とする。
図3に示すように、テニスラケット(以下、「ラケット」とする)30は、プレーヤに把持されるグリップ31と、グリップ31に一端側が連結されるシャフト32と、シャフト12の二股に分岐された他端側に連なる楕円形の環状をなすフレーム33とを備えている。ラケット30において、フレーム33に格子状にストリング(図示省略)を張設することで内側にボールを打撃する打球面(フェース)が形成される。
ラケット30のシャフト32及びフレーム33は、主として、熱硬化性の繊維強化樹脂(FRP:Fiber Reinforced Plastics)によって形成することが例示できる。繊維強化樹脂は、エポキシやビニルエステル樹脂等の熱硬化性樹脂にカーボン繊維からなる強化繊維を配合して半硬化させたものとされる。よって、シャフト32及びフレーム33は、カーボンを含んで構成される。なお、シャフト32及びフレーム33は、繊維強化樹脂に金属を含めたり、金属製としたりしてもよい。
次に、グリップ31の構造について、図4Aを参照して以下に説明する。図4Aは、図3AのB−B線概略断面図である。図4Aに示すように、グリップ31は、長手方向に延出する八角柱状のグリップ芯部37と、グリップ芯部37の外周側に螺旋状に巻回されるグリップテープ38とを備えている。よって、グリップ31は、グリップ芯部37に対し、概ねグリップテープ38の厚み分太くなる八角柱状に形成される。また、グリップ31は、第1の実施の形態におけるグリップ11の形成面11a〜11cと同様に、8つの形成面31a〜31cが形成される。
ラケット30において、シャフト32(図3A参照)の下端側から下方に延出してグリップ芯部37の内部に配設される延長部39が形成される。延長部39は、断面が概略正方形状となる角筒状に形成され、外周において表裏両側及び左右両側のそれぞれに平坦な形成面が形成される。延長部39は、シャフト32と同様に成形され、材質もカーボンを含んでシャフト32と同様に構成される。
グリップ芯部37は、ウレタン等の樹脂材によって形成される。グリップ芯部37は、所定の成形型内に延長部39を挿入した状態で樹脂材を注入及び固化することで、延長部39の外周面を覆うように成形され、それらの連結状態が保たれる。グリップテープ38は、上述のグリップテープ18と同様に、天然皮革や合成樹脂によって形成され、必要に応じて接着剤や粘着テープ等を介してグリップ芯部37に装着される。
ここで、グリップ31には、片状をなすRFIDタグ40が設けられている。RFIDタグ40は、グリップテープ38の内面より内側であり、グリップ芯部37と延長部39との間に配置されている。よって、RFIDタグ40は、グリップテープ18だけでなくグリップ芯部37にも覆われて表出せず、ラケット30の外側から視認できない状態とされる。
RFIDタグ40の配置構造について更に述べると、RFIDタグ40は、ラケット30の成形前にて半硬化の熱硬化性樹脂における延長部39の対応箇所に配設される。この配設後、半硬化の熱硬化性樹脂を加圧及び加熱して延長部39を含むラケット30を成形することでRFIDタグ40が埋設された状態となる。これにより、延長部39の外周面(周面)を凹ませた部分となる凹部39aにRFIDタグ40が配設され、延長部39の外周面とRFIDタグ40の表面と概ね同一面上に位置するようになる。この状態で、RFIDタグ40のICチップ46が突出する部分にて凹部39aの底側を更に凹ませてICチップ46の突出分を吸収する構造にすることができる。
RFIDタグ40は、グリップ31における横方向両側の2つの形成面31aのうちの右側の形成面31aに沿って設けられている。従って、RFIDタグ40は、長手方向及び厚さ方向に平行な面に沿って配置され、且つ、横方向に直交する面に沿って配置される。
続いて、RFIDタグ40の構成について図4Aに加えて図5を参照して説明する。図5Aは、延長部及びRFIDタグの右側面図であり、図5Bは、RFIDタグの正面図である。図4、図5A及び図5Bに示すように、RFIDタグ40は、長手方向に長い長方形の片状をなす誘電体基材41と、誘電体基材41の右面(一方の面)に設けられたアンテナ部を構成する放射導体42と、誘電体基材41の左面(他方の面)に設けられたアース導体43とを備えている。また、RFIDタグ40は、誘電体基材41を貫通し、放射導体42とアース導体43とを接続する短絡線44及び給電線45を備えている。アース導体43にはICチップ46が実装され、ICチップ46及び放射導体42は、第1の実施の形態のICチップ及びアンテナ部(図示省略)と同様に機能する。
誘電体基材41をなす誘電体としては、各種のプラスチック、セラミックスなどが挙げられる。放射導体42及びアース導体43をなす導電体としては、ポリマー型導電インクを硬化してなるもの、導電性箔、金属メッキなどが挙げられる。
ポリマー型導電インクとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム粉末、ロジウム粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子が、熱硬化型樹脂または光硬化性樹脂に配合されたものが用いられる。導電性箔としては、銅箔、銀箔、金箔、白金箔、アルミニウム箔などが用いられる。金属メッキとしては、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、白金メッキなどが用いられる。
ここで、放射導体42は、誘電体基材41より小さい平面形状に形成され、放射導体42の外縁から誘電体基材41が離れるように形成されている。図5Aにて誘電体基材41の面内において放射導体42が形成されていない領域は、減衰回避領域47とされる。減衰回避領域47は、延長部39の外周面及びRFIDタグ40の境界位置Bと、放射導体42との間の領域とされる。かかる減衰回避領域47によって、導電体となるカーボンを含む延長部39と放射導体42とが隣接した状態になることを回避でき、受信する電波の減衰を抑制して放射導体42での無線通信を良好に行うことができる。
このような第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様に、RFIDタグ40の読み取りの負担軽減を図ることができ、且つ、ラケット30に対してRFIDタグ40の識別情報を一体とした状態に容易且つ確実に維持可能となる。
また、延長部39を含むシャフト32及びフレーム33の成形時に所定の厚みを有するRFIDタグ40を組み込み、ラケット30に対するRFIDタグ40の一体化を容易に行うことができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本発明におけるRFIDタグ20、40を設ける構造は、ラケットスポーツに用いるラケットであれば、他のラケットにしてもよく、特に限定されるものでない。従って、テニスラケットは、硬式テニス用及びソフトテニス用の何れでもよく、また、テニスラケットに対し、第1の実施の形態と同様にしてRFIDタグ20を設けてもよい。
また、RFIDタグ20、40の設置位置は、グリップテープ18の内面より内側とし、RFIDタグ20、40が表出せずにラケット10、30と一体となることを維持できる限りにおいて変更してもよい。
また、RFIDタグ20、40をグリップ11、31の横方向右側の形成面11aに沿って設けたが、これに限られるものでない。シャフト12、32周りにラケット10、30を回転させれば、RFIDタグ20、40が横方向左側の形成面11aに沿って位置するので、横方向両側の形成面11aの何れかに設ければよく、両側の形成面11aそれぞれにRFIDタグ20、40を設けてもよい。なお、グリップ11、31の他の形成面11b、11cに沿ってRFIDタグ20、40を設けてもよいが、複数のラケット10、30での読み取り精度を考慮すると、横方向両側の形成面11aに沿って設けた方が有利となる。
また、グリップ11、31の断面形状は、厚さ方向の寸法が横方向より小さくなる八角形状にする等、プレーヤが把持できる限りにおいて種々の変更が可能である。
また、第2の実施の形態における延長部39の形状は、断面が円形や正方形以外の多角形状にする等、変更してもよい。
また、第2の実施の形態において、グリップ芯部37と延長部39との間にRFIDタグ40を配置する構成は、例えば、図4Bに示すように変更してもよい。図4Bでは、図4Aの凹部39aを延長部39に形成せずに、延長部39の右側の形成面が平坦とされている。そして、グリップ芯部37の内周面を凹ませた部分となる凹部37aにRFIDタグ40が配設されている。この配置構造では、延長部39にRFIDタグ40を取り付けた後、所定の成形型内に延長部39を挿入した状態で樹脂材を注入及び固化することで、グリップ芯部37が成形される。図4Bでは、RFIDタグ40のICチップを図示省略したが、該ICチップが突出する箇所にて延長部39の形成面を凹ませてICチップの突出分を吸収する構造としてもよい。
本発明は、識別情報の読み取り作業の負担軽減を図ることができ、識別情報を一体とした状態を維持することができるラケットに関する。
10 バドミントンラケット(ラケット)
11 グリップ
11a 形成面
12 シャフト
13 フレーム
17 グリップ芯部
18 グリップテープ
20 RFIDタグ
30 テニスラケット(ラケット)
11 グリップ
11a 形成面
12 シャフト
13 フレーム
17 グリップ芯部
18 グリップテープ
39 延長部
39a 凹部
40 RFIDタグ
42 放射導体(アンテナ部)
47 減衰回避領域

Claims (6)

  1. 長手方向に順に環状のフレーム、シャフト及びグリップを備えたラケットであって、
    前記グリップは、前記長手方向に延出するグリップ芯部と、該グリップ芯部に螺旋状に巻回されるグリップテープと、を備え、
    前記グリップにおける前記グリップテープの内面より内側に、前記ラケットの識別情報を記憶するRFIDタグを設けたことを特徴とするラケット。
  2. 前記グリップは八角柱状に形成され、
    前記RFIDタグは、前記グリップにおける横方向両側の形成面の少なくとも一方に沿って設けられることを特徴とする請求項1に記載のラケット。
  3. 前記シャフトから延出して前記グリップ芯部の内部に配設される延長部が形成され、
    前記延長部の周面を凹ませた部分に前記RFIDタグが配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラケット。
  4. 前記延長部は、金属又はカーボンを含んで構成され、
    前記延長部の周面及び前記RFIDタグの境界位置と、前記RFIDタグのアンテナ部との間に減衰回避領域を設けたことを特徴とする請求項3に記載のラケット。
  5. 前記シャフトから延出して前記グリップ芯部の内部に配設される延長部が形成され、
    前記グリップ芯部の内周面を凹ませた部分に前記RFIDタグが配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラケット。
  6. 前記RFIDタグにおける前記グリップテープの内面に対向する面はシリコンやスリップ材のような剥離剤によって被覆されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のラケット。
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