JP2021103976A - コンバイン - Google Patents

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純 足立
佑樹 小田
Yuki Oda
佑樹 小田
陽之 寺西
Hiroyuki Teranishi
陽之 寺西
俊介 江戸
Shunsuke EDO
俊介 江戸
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Abstract

【課題】短い周期での精度の高い収量測定が可能であり、収量測定に必要なスペースが小さい収量測定装置を備えたコンバインを提供する。【解決手段】コンバインは、脱穀装置からの穀粒を貯留する穀粒タンクと、穀粒の収量を測定する収量測定装置とを備え、収量測定装置が、脱穀装置から穀粒タンクに流れる穀粒の状態を撮影する撮影部6からの撮影画像から生成された画像入力データに基づいて穀粒の流量を出力するニューラルネットワーク7と、流量から前記収量を算出する収量算出部70とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、刈取穀稈を脱穀処理することによって得られた穀粒の収量を算出できるコンバインに関する。
従来、コンバインの収穫作業における収量は、収穫された穀粒を貯留する穀粒タンクの重量増加に基づいて測定されていたが、重量物である穀粒タンクの重量を含めて穀粒の重量を測定するので、測定精度が悪いという問題がある。このため、近年、新しい収量測定技術が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されたコンバインには、穀粒タンクに搬送されてきた穀粒の量を測定する収量測定容器が設けられている。この収量測定容器は、開閉操作されるシャッタを底面とする貯留室を有し、この貯留室に所定容量の穀粒が一時的に貯留される。貯留室に所定容量の穀粒が貯留されるまでの貯留時間から、穀粒の時間当たりの収量が算出される。
特許文献2に開示されたコンバインには、穀粒搬送コンベヤの終端に設けられた放出回転体によって穀粒タンク内に放出される穀粒の放出荷重を検出する荷重検出器と、この荷重検出器からの検出信号に基づいて穀粒投入量(時間当たりの収量)を算出する収量評価部とが備えられている。その際、荷重検出器は、穀粒による押圧力を受ける押圧作用部に作用する荷重を検出して、検出信号を生成する。
さらに、特許文献3では、穀粒タンクの内部の撮影画像が運転部に設けられたモニタに表示され、運転者がその表示画像から穀粒の貯留状況を確認する技術が開示されている。
特開2017−055735号公報 特開2018−038272号公報 特開2002−335742号公報
特許文献1や特許文献2による収量測定では、短い周期での精度の高い収量測定が可能であるが、機械的な構造が必要であるため、測定装置が大掛かりとなるので、コストやスペースに関する問題がある。特許文献3では、大きなスペースは不要であるが、運転者に視覚に頼るため、収量精度の問題や、運転者に負担がかかるという問題が生じる。
このような実情から、本発明の目的は、短い周期での精度の高い収量測定が可能で、収量測定に必要なスペースが小さい収量測定装置を備えたコンバインを提供することである。
本発明によるコンバインは、植立穀稈を刈り取る刈取部と、刈取穀稈を脱穀する脱穀装置と、前記脱穀装置からの穀粒を貯留する穀粒タンクと、前記穀粒の収量を測定する収量測定装置とを備え、
前記収量測定装置が、前記脱穀装置から前記穀粒タンクに流れる前記穀粒の状態を撮影する撮影部からの撮影画像から生成された画像入力データに基づいて前記穀粒の流量を出力するニューラルネットワークと、前記流量から前記収量を算出する収量算出部とを備える。
なお、本発明における「穀粒の状態」には、脱穀装置内での穀粒が落下する動き、脱穀装置に設けられた受け部(受け網や各種シーブ)における穀粒の蓄積変動、脱穀装置から穀粒タンクへの搬送量の変動、穀粒タンクへ放出される穀粒の動きなどが含まれており、これらの穀粒の動きは、「穀粒の流れ」と表現することができる。さらに、撮影画像における穀粒の状態は、穀粒の背景の状態と表裏の関係であるので、穀粒の背景の状態も本発明における「穀粒の状態」に含まれるものである。
本発明の構成によれば、穀粒タンクに送られていく穀粒の状態を撮影して得られた撮影画像から、ニューラルネットワークの入力に適した画像入力データが生成される。この画像入力データを入力することで穀粒の流量が出力されるように、ニューラルネットワークは学習されている。画像入力データの元となる撮影画像には、穀粒タンクに送られる穀粒の流れの全てが含まれている必要はなく、その一部の流れだけが写されていてもよい。一部の穀粒の流れから全体の穀粒の流れは推定可能である。つまり、ニューラルネットワークから出力される流量が、撮影領域における穀粒の単位時間当たりの流量を示している場合には、収量算出部は、予め設定された関数を用いて当該流量から単位時間当たりの収量を算出すればよい。また、ニューラルネットワークから出力される流量が、穀粒タンクに送られていく穀粒の単位時間当たりの全流量を示している場合には、収量算出部は、その流量から直接単位時間当たりの収量を算出することができる。いずれの構成であっても、穀粒タンクに送られていく穀粒の状態を撮影する撮影部と、実質的にコンピュータプログラムであるニューラルネットワーク及び収量算出部とを備えるだけで、短い周期での精度の高い収量測定が可能であり、収量測定に必要なスペースが小さく、運転者にも負担をかけない収量測定が実現する。
脱穀処理物としての穀粒の状態、特に流れ状態を良好に撮影できる領域として、扱胴部から下方の領域、シーブケースから下方の領域、穀粒搬送装置の穀粒蓄積領域、穀粒タンクの穀粒投入領域などが挙げられる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記撮影画像は、前記脱穀装置の扱胴部から下方に落下する前記穀粒、前記脱穀装置のシーブケースから下方に落下する前記穀粒、前記脱穀装置から前記穀粒タンクに搬送される前記穀粒、前記穀粒タンクに投入される前記穀粒の内の少なくとも1つを写したものである。これらの撮影画像の1つまたはその組合わせから、穀粒タンクに送られていく穀粒の流れ状態が推定可能である。
時間的に間隔をあけて撮影された複数の撮影画像には、穀粒の動きの結果としての穀粒の流れが現れているので、撮影画像から穀粒の流れを推定するためには、設定周期で取得された複数の撮影画像を比較することが好適である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記画像入力データは、連写された複数の撮影画像から生成された時系列画像データである。
複数の撮影画像の比較による穀粒の流れ状態を推定する場合、複数の撮影画像の差分画像が有効な場合がある。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記画像入力データは、連写された複数の撮影画像から生成された時系列差分画像データである。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記ニューラルネットワークは、脱穀処理中に撮影された学習用撮影画像から生成された学習用画像入力データと、前記学習用撮影画像の撮影時に計測された流量とを学習データとして、学習される。この構成では、実際の脱穀処理中に撮影された撮影画像を学習用撮影画像とし、その撮影時に機械的に計測された穀粒の流量が教師データ(正解)として用いられる。穀粒の流量の機械的な計測には、例えば、特許文献1や特許文献2の計測装置が用いられる。このように学習されたニューラルネットワークから出力される流量に基づいて算出される収量は、機械的な計測に基づく収量に近似する精度をもつ。
穀粒の状態を撮影する際、撮影視野に入れるべき領域に対する撮影方向によって得られる情報が異なるので、複数の撮影領域に対して、複数の撮影方向から撮られた撮影画像を用いることが好ましい。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記撮影部にはそれぞれ異なる撮影視野を有する複数のカメラが含まれており、かつ、前記複数のカメラのそれぞれに対応するように複数の前記ニューラルネットワークが備えられ、前記複数のカメラからの前記撮影画像に対応する個別の前記画像入力データが、撮影元であるカメラに対応する前記ニューラルネットワークのそれぞれに入力される。
しかしながら、上から下に落下してくる穀粒の撮影画像と、搬送装置によって搬送されている穀粒の撮影画像とでは、その撮影画像から穀粒の流量を推定するのに適したアルゴリズムが異なる可能性がある。このようなケースにおいても、適切な流量が出力される好適な実施形態の1つとして、前記撮影部にはそれぞれ異なる撮影視野を有する複数のカメラが含まれており、前記各カメラからの前記撮影画像に対応する個別の前記画像入力データが、複数の前記ニューラルネットワークのそれぞれに入力されることが提案される。
脱穀装置を備えたコンバインの側面図である。 脱穀装置を備えたコンバインの平面図である。 脱穀装置の縦断側面図である。 穀粒タンク内における穀粒放出口を示す模式図である。 一番物回収部での穀粒の動きを示す模式図である。 収量測定装置の基本構成を示す模式図である。 収量測定装置の第1実施形態を示す模式図である。 収量測定装置の第2実施形態を示す模式図である。 コンバインの制御系の機能ブロック図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、コンバインの側面図である。図2は、コンバインの平面図である。また、図3は脱穀装置1の断面図である。なお、以下では、本実施形態のコンバインは普通型コンバインであるが、もちろん、自脱型コンバインであっても良い。
ここで、理解を容易にするために、本実施形態では、特に断りがない限り、「前」(図1に示す矢印Fの方向)は機体前後方向(走行方向)における前方を意味し、「後」(図1に示す矢印Bの方向)は機体前後方向(走行方向)における後方を意味するものとする。また、「上」(図1に示す矢印Uの方向)及び「下」(図1に示す矢印Dの方向)は、機体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示すものとする。更に、左右方向または横方向は、機体前後方向に直交する機体横断方向(機体幅方向)、すなわち、「左」(図2に示す矢印Lの方向)及び「右」(図2に示す矢印Rの方向)は、夫々、機体の左方向及び右方向を意味するものとする。
図1及び図2に示されるように、コンバインは、機体フレーム2とクローラ走行装置3とからなる走行機体10を備えている。走行機体10の前方には、植立穀稈を刈り取る刈取部4が設けられる。
刈取部4の後方には、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置1が設けられ、刈取部4と脱穀装置1とに亘って、刈取穀稈を脱穀装置1に向けて搬送するフィーダ11が設けられる。脱穀装置1の側方には、脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒タンク12が設けられる。
走行機体10の前部における右側には、キャビン16で覆われた運転部15が配置される。運転部15の下方にはエンジンEが設けられる。エンジンEの動力は動力伝達構造(図示しない)によって、クローラ走行装置3や脱穀装置1等に伝達される。さらに、穀粒タンク12内の穀粒を外部に排出する穀粒排出装置14が設けられる。
このコンバインは、予め設定された走行経路に沿って、自動走行することができる。このため、図1及び図2に示すように、キャビン16の天井板の上面に、衛星電波を受信して、位置座標を演算する衛星測位機能を有するGNSSユニット19が設けられている
図3に示すように、脱穀装置1は、刈取り穀稈を脱穀する扱胴部41と、選別部42とを備える。扱胴部41は脱穀装置1における上部に配置され、選別部42は、扱胴部41の下方に配置されている。選別部42は、揺動選別機構24と、一番物回収部26と、二番物回収部27と、二番物還元部32とを備えている。
扱胴部41は、扱室21に収容された扱胴22と、扱胴22の下部に敷設された受網23とを有する。
扱胴部41で処理された脱穀処理物には穀粒、枝梗、藁くず等が含まれる。また、一番物とは、主として穀粒を含む脱穀処理物であり、二番物とは、単粒化が不充分な穀粒と枝梗や藁くず等とを含む脱穀処理物である。
扱胴部41では、フィーダ11からの収穫物が扱室21に供給される。供給された刈取穀稈は、回転する扱胴22によって脱穀処理される。
脱穀処理によって得られた穀粒と短い藁くず等が受網23を漏下して選別部42に落下する。これに対し、受網23を漏下できない処理物(穀稈や、長寸の藁くず等)は、扱室21の後方に排出される。
揺動選別機構24は、偏心軸等を用いた偏心カム機構により、枠状のシーブケース33を前後方向に揺り動かす。前から後への選別風を発生させる唐箕25が選別部42に設けられる。唐箕25から選別風が供給される環境において、シーブケース33が揺り動かされることで脱穀処理物から穀粒(一番物)が選別される。また、シーブケース33の下方には一番物回収部26と、二番物回収部27とが配置されている。一番物回収部26と二番物回収部27とは、スクリュコンベヤ装置で構成されている。
一番物回収部26により回収された一番物は、縦搬送コンベヤ29により穀粒タンク12に向けて上方に搬送される(揚送される)。縦搬送コンベヤ29により揚送された一番物は、横搬送スクリュコンベヤ30(図1参照)により右方に搬送して穀粒タンク12(図1参照)へ供給される。
二番物回収部27は、回収された二番物を横方向に搬送する二番物スクリュとして構成される。二番物回収部27により回収された二番物は、二番物還元部32により前斜め上方に搬送してシーブケース33の上方に還元される。
シーブケース33には、第1チャフシーブ38、第2チャフシーブ39、グレンシーブ40が備えられる。
第1チャフシーブ38は選別風による風選別と、揺動に伴う比重選別とにより脱穀処理物を後側に搬送すると同時に、脱穀処理物に含まれる穀粒を漏下させる。藁くず等の茎稈類は第2チャフシーブ39に受け渡され、この第2チャフシーブ39の後端からシーブケース33の後方に送り出され、脱穀装置1の外部に排出される。また、受網23を介して第2チャフシーブ39に直接、漏下してくる穀粒は、第2チャフシーブ39で穀粒と藁くず等の茎稈類とに選別される。
穀粒を多く含む処理物がグレンシーブ40の上面で受け止められる。藁くず等はグレンシーブ40の上面に沿って後方に送られるので、グレンシーブ40を漏下する脱穀処理物の大部分は穀粒であり、一番物回収部26に流下して回収され、縦搬送コンベヤ29によって穀粒タンク12に貯留される。グレンシーブ40を漏下しなかった脱穀処理物のうち藁くず類は、選別風により後方に送られる。
これに対し、グレンシーブ40の最後端の部位を漏下した脱穀処理物、あるいは、第2チャフシーブ39から落下した脱穀処理物は、二番物回収部27に流下して回収され、二番物還元部32によって選別部42の上流側に戻される。
図4には、横搬送スクリュコンベヤ30の終端に設けられた穀粒放出装置30aが示されている。穀粒放出装置30aは、脱穀装置1から縦搬送コンベヤ29(図1参照)及び横搬送スクリュコンベヤ30を通じて穀粒タンク12に搬送されてきた穀粒を、穀粒タンク12内に放出する。
このコンバインには、機械学習モデルを用いて、脱穀によって得られた穀粒が穀粒タンク12に流れ込む流量(収量)を算出する収量測定装置100が搭載されている。図6に、収量測定装置100の基本構成が模式的に示されている。収量測定装置100は、撮影部6と、入力データ生成部60と、ニューラルネットワーク7と、収量算出部70を備えている。
ここでは、撮影部6は、スクリュコンベヤ装置で構成されている一番物回収部26に流れ込み、スクリュコンベヤ装置の始端領域に蓄積されて、搬送されていく穀粒の蓄積状態(または蓄積されている穀粒の背景の状態)を撮影するように配置されている(図5参照)。一番物回収部26での蓄積量は、刈取部4によって刈り取られた穀稈の脱穀処理物としての穀粒の量に関係する。また、一番物回収部26での蓄積量は、一番物回収部26に流れ込む穀粒の量と、一番物回収部26に流れ込んだ穀粒がスクリュコンベヤ装置によって送り出される穀粒の量とに関係する。この関係を利用すれば、一番物回収部26での蓄積量(または穀粒の背景の占有量)または蓄積量の変動(または穀粒の背景の状態)あるいはその両方から収穫穀粒の流量を推定することができる。一番物回収部26での蓄積量または蓄積量の変動は、一番物回収部26での穀粒の蓄積状態を示す撮影画像から推定することができる。したがって、この収量測定装置100は、一番物回収部26での穀粒の蓄積状態(または穀粒の背景状態)を示す撮影画像に基づいて穀粒の流量を出力する。
入力データ生成部60は、撮影部6からの撮影画像から画像入力データを生成する。ニューラルネットワーク7は、入力データ生成部60によって生成された画像入力データに基づいて穀粒の流量を出力するように学習された、畳込みニューラルネットワークなどの機械学習モデルである。収量算出部70は、ニューラルネットワーク7から出力された流量から収量を算出する。収量算出部70は、ニューラルネットワーク7から出力された流量、つまり単位時間当たりの流量から単位時間当たりまたは単位距離当たりの単位収量を算出するだけではなく、単位収量の積算値である積算収量も算出することが可能である。
ニューラルネットワーク7の構成によって、ニューラルネットワーク7から出力される流量は、例えば、(a)脱穀装置1から穀粒タンク12に流れる全流量を表しているケースと、(b)部分的な流量(部分流量)を表しているケースとがある。(a)のケースでは、収量算出部70は、出力された所定時間当たりの全流量を単位時間当たりの収量として算出する。(b)のケースでは、収量算出部70は、部分流量から全流量を導出する関数またはテーブル(予め作成しておく)を用いて求められた値を単位時間当たり収量として算出する。
ニューラルネットワーク7の機械学習は、学習データを用いて行われる。この学習データは、画像入力データ(学習用画像入力データ)と、この画像入力データとなる撮影画像(学習用撮影画像)が取得されたタイミングでの流量(穀粒流量)との組み合わせである。この撮影画像は、実際に収穫作業を行っているコンバインに設けられた撮影部6による撮影画像である。取得されたタイミングでの流量は、その際に従来の方法(例えば、特許文献2で詳説されている)で計測された流量(または収量)である。その場合、撮影した時点と流量計測の時点とは、撮影点から計測点までの穀粒の搬送時間を考慮して設定する必要がある。また、実験的に、所定の流量で穀粒を一番物回収部26に供給し、その穀粒の状態である蓄積状態や流れ状態を撮影した撮影画像を学習データとして用いてもよい。さらには、撮影された穀粒状態と、その穀粒状態から熟練者によって推定された流量とを求め、その撮影画像での穀粒状態とその時点での流量とを学習データとして用いて学習させることも可能である。そのように学習されたニューラルネットワーク7は、撮影画像から、直接流量を出力することが可能となる。
上述した説明では、入力データ生成部60に与えられる撮影画像は、一番物回収部26に流れ込んで蓄積されている穀粒の状態を示している撮影画像であった。これに代えて、他の穀粒の状態を示している撮影画像が用いられてもよい。そのような撮影画像として、脱穀装置1の扱胴部41から下方に落下する穀粒を写した撮影画像、脱穀装置1のシーブケース33から下方に落下する穀粒を写した撮影画像、一番物回収部26から穀粒タンク12に搬送される穀粒を写した撮影画像、穀粒タンク12に投入される穀粒を写した撮影画像などが挙げられる。
このように構成された収量測定装置100では、逐次得られる撮影画像から収穫穀粒の流量、結果的には収量が直ぐに算出されるので、短い周期での精度の高い収量測定が可能となる。
図7に、収量測定装置100の第1変形例が示されている。この第1変形例では、撮影部6は、高速カメラ6aで構成されている。ここでは、この高速カメラ6aは、図3に示されているように、例えば、脱穀装置1のシーブケース33から下方に落下して、一番物回収部26の方に流れる穀粒を撮影するように配置することができる。
高速カメラ6aによって微小時間差(Δt)でもって生成された撮影画像(時系列画像データ)が、入力データ生成部60に入力される。入力データ生成部60は、入力された時間差のある撮影画像(時系列画像データ)に対して、トリミングや色調整や解像度変更などの前処理を行う。また、脱穀装置1は、外部から閉鎖されており、その内部は照明されていても、穀粒以外の粉塵が舞い回っているので、撮影条件を一定に維持することは困難である。このため、撮影画像の正規化も、入力データ生成部60によって行われる。さらに、入力データ生成部60は、時間差のある複数の撮影画像から時系列差分画像データを生成する。時系列差分画像データには、種々の形態があるが、最も簡単なものは、それぞれの撮影画像の対応する画素値の差分値を画素値とする画像データである。なお、時間差のある複数の撮影画像に対して、オプティカルフロー演算を施することで得られる、各画素の差分ベクトルを画素値とする画像データ(オプティカルフローベクトルデータ)も、ここでは、時系列差分画像データに含まれる。
入力データ生成部60によって生成された時系列差分画像データは、ニューラルネットワーク7の入力層に与えられる。ニューラルネットワーク7は、この実施形態では、時系列差分画像データに基づいて穀粒の流量を出力するように学習されているので、時系列差分画像データが入力されると、穀粒の流量を出力する。収量算出部70は、ニューラルネットワーク7から出力された流量から関数またはテーブルを用いて収量を算出する。
オプティカルフローベクトルデータのような時系列差分画像データは、ニューラルネットワーク7によって生成することも可能である。したがって、入力データ生成部60による時系列差分画像データの生成を、ニューラルネットワーク7が行うように構成することができる。
図8に、収量測定装置100の第2変形例が示されている。この第2変形例では、撮影部6は、異なる撮影視野を持つように設定された複数のカメラで構成されており、図8では第1カメラ6bと第2カメラ6cとが示されている。第1カメラ6bは、脱穀装置1のシーブケース33から下方に落下する穀粒を撮影するように配置されている。第2カメラ6cは、脱穀装置1の扱胴部41から下方に落下する穀粒を撮影するように配置されている。いずれも、穀稈または穀粒の流れ方向に関して、刈取部4から近い位置となっているので、刈取り位置での収量を推定演算する際の誤差が小さくなるという利点がある。
入力データ生成部60は、第1カメラ6bからの第1撮影画像を上述したように前処理して、第1画像データ(例えば、第1時系列差分画像データ)を生成する。さらに、入力データ生成部60は、第2カメラ6cからの第1撮影画像を上述したように前処理して、第2画像データ(例えば、第2時系列差分画像データ)を生成する。
ニューラルネットワーク7は、撮影元である第1カメラ6bまたは第2カメラ6cに対応するように、第1ニューラルネットワーク7aと第2ニューラルネットワーク7bとから構成されている。第1ニューラルネットワーク7aは、第1画像データを入力して、流量を算出するように学習されており、第2ニューラルネットワーク7bは、第2画像データを入力して、流量を算出するように学習されている。
収量算出部70は、第1ニューラルネットワーク7aから出力された第1流量と、第2ニューラルネットワーク7bから出力された第2流量とに基づいて、収量を算出する。最も簡単には、第1流量と第2流量との平均値が流量とみなされ、収量が算出される。
図9は、コンバインの制御系の機能ブロック図である。図9には、上述した収量測定装置100及びGNSSユニット19、制御系の中核要素である制御装置200が示されている。制御装置200には、自動走行管理ユニットAU、走行制御ユニットRU、作業制御ユニットWU、収量マップ生成ユニットSUが備えられている。
自動走行管理ユニットAUには、自車位置算出部81、走行マップ設定部82、走行軌跡管理部83などが含まれている。自車位置算出部81は、GNSSユニット19から出力される位置座標に基づいて、圃場における自車位置、例えば、植立穀稈の刈取り位置(収穫位置)を算出する。走行マップ設定部82は、自動走行時に目標走行経路を設定する。走行軌跡管理部83は、走行機体10の走行軌跡を生成し、圃場における未作業領域や既作業領域や回向領域(作業経路から次の作業経路に移行する際に利用される領域、枕地とも呼ばれる。)を管理する。
走行制御ユニットRUは、走行制御に関する制御信号を生成して、制御信号処理部80を介して走行動作機器D1に送って、走行機体10の走行を制御する。作業制御ユニットWUは、刈取制御や脱穀制御などの作業に関する制御信号を生成して、制御信号処理部80を介して作業用動作機器D2に送って、刈取部4や脱穀装置1などの動作を制御する。
収量マップ生成ユニットSUには、収量割り当て部84と収量マップ生成部85とが含まれている。収量割り当て部84は、自車位置算出部81によって算出された自車位置に、収量測定装置100から送られてくる収量を割り当てる。収量マップ生成部85は、自車位置に割り当てられた収量に基づいて、圃場の微小区画毎の収量を算出し、圃場の収量分布マップを生成する。
なお、収量分布マップは、収穫作業の終了後に作成されるのであれば、必ずしも、収量マップ生成部85は、コンバインに備えられていなくてもよい。収量マップ生成部85は、農作業従事者が所有するタブレットコンピュータやスマートフォン、あるいは、クラウドサービスのコンピュータに備えられてもよい。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施形態では、収量測定装置100の機能を説明するために、収量測定装置100は、撮影部6と、入力データ生成部60と、ニューラルネットワーク7と、収量算出部70とに区分けされていた。しかしながら、これらの機能は、それぞれに、振り替えることが可能である。例えば、撮影部6が入力データ生成部60の一部の機能を受け持つことで、撮影部6と入力データ生成部60とを一体化することが可能である。また、ニューラルネットワーク7が入力データ生成部60や収量算出部70の一部の機能をもつことで、入力データ生成部60や収量算出部70がニューラルネットワーク7に組み込むことが可能となる。
(2)上述した実施形態では、コンバインとして普通型コンバインが取り扱われたが、これに代えて、自脱型コンバインが取り扱われてもよい。
本発明は、収穫作業を行いながら収量を算出可能なコンバインに適用することができる。
1 :脱穀装置
4 :刈取部
6 :撮影部
6a :高速カメラ
6b :第1カメラ
6c :第2カメラ
7 :ニューラルネットワーク
7a :第1ニューラルネットワーク
7b :第2ニューラルネットワーク
12 :穀粒タンク
21 :扱室
22 :扱胴
33 :シーブケース
41 :扱胴部
42 :選別部
60 :入力データ生成部
70 :収量算出部
100 :収量測定装置
200 :制御装置

Claims (7)

  1. 植立穀稈を刈り取る刈取部と、
    刈取穀稈を脱穀する脱穀装置と、
    前記脱穀装置からの穀粒を貯留する穀粒タンクと、
    前記穀粒の収量を測定する収量測定装置とを備え、
    前記収量測定装置が、前記脱穀装置から前記穀粒タンクに流れる前記穀粒の状態を撮影する撮影部からの撮影画像から生成された画像入力データに基づいて前記穀粒の流量を出力するニューラルネットワークと、前記流量から前記収量を算出する収量算出部とを備えるコンバイン。
  2. 前記撮影画像は、前記脱穀装置の扱胴部から下方に落下する前記穀粒、前記脱穀装置のシーブケースから下方に落下する前記穀粒、前記脱穀装置から前記穀粒タンクに搬送される前記穀粒、前記穀粒タンクに投入される前記穀粒の内の少なくとも1つを写したものである請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記画像入力データは、連写された複数の撮影画像から生成された時系列画像データである請求項1または2に記載のコンバイン。
  4. 前記画像入力データは、連写された複数の撮影画像から生成された時系列差分画像データである請求項1または2に記載のコンバイン。
  5. 前記ニューラルネットワークは、脱穀処理中に撮影された学習用撮影画像から生成された学習用画像入力データと、前記学習用撮影画像の撮影時に計測された流量とを学習データとして、学習されている請求項1から4のいずれか一項に記載のコンバイン。
  6. 前記撮影部にはそれぞれ異なる撮影視野を有する複数のカメラが含まれており、かつ、前記複数のカメラのそれぞれに対応するように複数の前記ニューラルネットワークが備えられ、
    前記複数のカメラからの前記撮影画像に対応する個別の前記画像入力データが、撮影元であるカメラに対応する前記ニューラルネットワークのそれぞれに入力される請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバイン。
  7. 前記撮影部にはそれぞれ異なる撮影視野を有する複数のカメラが含まれており、かつ、前記複数のカメラに1つの前記ニューラルネットワークが対応しており、
    前記複数のカメラからの前記撮影画像に対応する全ての前記画像入力データが、前記ニューラルネットワークに入力される請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバイン。
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